JP5444987B2 - 電子写真感光体及びその製造方法並びにプロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
請求項1の発明は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に配置されている感光層と、を備え、前記感光層が、フッ素含有樹脂粒子と、下記一般式(I)及び(II)で表わされる構造を有するメタクリル共重合体と、電荷輸送材料とを含み、波長300nm以上1000nm以下の光を集光して、前記感光層の表面に対して垂直に、かつ、前記感光層に潜像が形成される領域を走査しながら照射したときに、前記照射した光が前記感光層の表面にて散乱されたときの散乱光強度の最小値を散乱光強度の最大値で割った値ΔIが、ΔI≧0.9を満たす電子写真感光体である。
(一般式(I)及び(II)において、l、m、nは1以上の正数をそれぞれ独立して表し、p、q、r、sは0または1以上の正数をそれぞれ独立して表し、tは8未満の正数を表し、R1、R2、R3、R4は水素原子またはアルキル基をそれぞれ独立して表し、Xはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―S―、―O―、―NH―、または単結合を表し、Yはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―(CzH2z−1(OH))―、または単結合を表し、―(CzH2z−1(OH))―におけるzは1以上の正数を表す。)
請求項2の発明は、請求項1に記載の電子写真感光体を製造する製造方法であって、フッ素含有樹脂粒子と、下記一般式(I)及び(II)で表わされる構造を有するメタクリル共重合体と、電荷輸送性材料とを含む液を用意する工程と、前記液を塗布槽の底部から供給するとともに上縁から溢れさせながら、導電性支持体を含む被塗布物を浸漬塗布する際、前記液の温度T〔℃〕及び前記液の循環流量F〔L/分〕がT×F≧50を満足する条件下で、前記液により浸漬塗布することにより前記被塗布物の表面に塗膜を形成する工程と、前記被塗布物の表面に形成された塗膜を乾燥させて感光層を形成する工程と、を含む、電子写真感光体の製造方法である。
(一般式(I)及び(II)において、l、m、nは1以上の正数をそれぞれ独立して表し、p、q、r、sは0または1以上の正数をそれぞれ独立して表し、tは8未満の正数を表し、R1、R2、R3、R4は水素原子またはアルキル基をそれぞれ独立して表し、Xはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―S―、―O―、―NH―、または単結合を表し、Yはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―(CzH2z−1(OH))―、または単結合を表し、―(CzH2z−1(OH))―におけるzは1以上の正数を表す。)
請求項3の発明は、請求項1に記載の電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジである。
請求項4の発明は、請求項1に記載の電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、帯電した前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、前記電子写真感光体に形成された前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像装置と、前記電子写真感光体に形成された前記トナー像を被転写媒体に転写する転写装置と、を備える画像形成装置である。
請求項2に係る発明によれば、感光層がフッ素含有樹脂粒子とフッ素系グラフト重合体を単に含む電子写真感光体を製造する方法に比べ、フッ素含有樹脂粒子の粗密が抑制される電子写真感光体の製造方法が提供される。
請求項3に係る発明によれば、感光層がフッ素含有樹脂粒子とフッ素系グラフト重合体を単に含む電子写真感光体を備えるプロセスカートリッジに比べ、画像の濃度ムラが発生し難いプロセスカートリッジが提供される。
請求項4に係る発明によれば、感光層がフッ素含有樹脂粒子とフッ素系グラフト重合体を単に含む電子写真感光体を備える画像形成装置に比べ、画像の濃度ムラが発生し難い画像形成装置が提供される。
以下、感光体1の各要素について説明する。
導電性支持体2としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。なお、本明細書において「導電性」とは、体積抵抗率で1010Ωcm以下の範囲を意味する。
導電性支持体2は、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、およびアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチックフィルム等、あるいは導電性付与剤を塗布、または含浸させた紙、およびプラスチックフィルム等が挙げられる。支持体2の形状はドラム状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
導電性支持体2として、例えば金属パイプを用いる場合、表面は素管のままであってもよいし、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、液体ホーニングなどの処理が行われていてもよい。
下引き層4は、支持体2の表面における光反射の防止、支持体2から感光層3への不要なキャリアの流入の防止などの目的で、必要に応じて設けられる。下引き層3を構成する材料としては、アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの金属粉体や、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性金属酸化物や、カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末などの導電性物質等を結着樹脂に分散し、支持体2上に塗布したものが挙げられる。また、金属酸化物粒子は2種以上混合して用いてもよい。さらに、金属酸化物粒子へカップリング剤による表面処理を行うことで、粉体抵抗を制御して用いてもよい。
下引き層4の形成の際には、上記成分を特定の溶媒に加えた塗布液が使用される。かかる溶媒としては、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、などの有機溶剤が挙げられる。これらの溶剤は単独又は2種以上混合して用いられる。混合する際、使用される溶剤としては、結着樹脂を溶解する混合溶剤であればよい。
下引き層4の厚さは15μm以上が望ましく、20μm以上50μm以下がより望ましい。
下引き層4には、表面粗さ調整のために下引き層中に樹脂粒子を添加してもよい。樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子、架橋型PMMA樹脂粒子等が用いられる。
また、表面粗さ調整のために下引き層4の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、液体ホーニング、研削処理等が用いられる。
図示は省略するが、電気特性向上、画質向上、画質維持性向上、感光層接着性向上などのために、下引き層4上に中間層をさらに設けてもよい。中間層に用いられる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などがある。これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いられる。中でも、ジルコニウムもしくはシリコンを含有する有機金属化合物は残留電位が低く、環境による電位変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少ないなど性能上有利である。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
電荷発生層5は、電荷発生材料を適当な結着樹脂中に分散して形成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が使用され、特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶が使用される。その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が使用される。また、これらの電荷発生材料は、単独または2種以上を混合して使用される。
このようにして得られる塗布液を下引き層4上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
電荷発生層5の厚さは、望ましくは0.01μm以上5μm以下、より望ましくは0.05μm以上2.0μm以下の範囲に設定される。
電荷輸送層6は、少なくとも、電荷輸送材料と、フッ素含有樹脂粒子と、下記一般式(I)及び(II)で表わされる構造を有するフッ化アルキル基を含むメタクリル共重合体(適宜、「フッ化アルキル基含有メタクリル共重合体」という。)を含んで構成される。上記フッ化アルキル基含有メタクリル共重合体は、例えば、アクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物等からなるマクロモノマー及びパーフルオロアルキルエチルメタクリレート、パーフルオロアルキルメタクリレートよりグラフト重合されたものである。
かかる電荷輸送材料としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、トリ(p−メチルフェニル)アミニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロアントラキノン等のキノン系化合物、テトラアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物等の電子輸送物質、および上記した化合物からなる基を主鎖または側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送材料は、1種または2種以上を組み合わせて使用される。
また、例えばフッ素含有樹脂粒子と、フッ化アルキル基含有メタクリル共重合体との分散液を予め調整する場合は、溶剤としては、トルエン単独で用いてもよい。
T×F≧50の関係を満たす温度と循環流量に制御して浸漬塗布を行うことで、フッ素含有樹脂粒子が十分に分散した塗膜54が形成される。なお、電荷輸送液循環中に発生する泡の抑制、膜厚ムラ、溶剤揮発量を少なく抑える、電荷輸送材料の析出の観点から、62.5≦T×F≦245 であることが望ましく、87.5≦T×F≦168 であることがより望ましい。
一方、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量は、膜厚ムラ抑制の観点から、1.7〔L/分〕以上であり、電荷輸送液循環中に発生する泡の抑制の観点から、7.0〔L/分〕以下であることが望ましい。
なお、電荷輸送層の厚さは、浸漬塗布を行う際に導電性支持体51を塗布液52から相対的に取り出す速度によって主に調整され、望ましくは5μm以上50μm以下、より望ましくは10μm以上40μm以下の範囲に設定される。
また、表面の平滑性を向上させる目的で、表面層中にシリコーンオイル等のレベリング剤を添加してもよい。
例えば、キセノンランプ等を光源10とし、集光レンズ12を使用して電子写真感光体に波長300nm以上1000nm以下の光を感光体1の表面上で5mm2以上100mm2以下の面積になるよう集光し、図3に示すように感光体1の中心軸Cに向けて表面に対して垂直に照射する。なお、照射光Lは必ずしも波長300nmから1000nmまでの全ての波長域の光を含んでいる必要はない。
このように感光体1の周方向Aの回転と軸方向Bへの移動を組み合わせて像形成領域Rの全体に光を走査して散乱光強度を測定し、散乱光強度の最大値と最小値を算出し、その散乱光強度最小値を散乱光強度最大値で割った値(ΔI)が求められる。
そして、前記のような循環式の浸漬塗布において、電荷輸送層形成用塗布液の温度T〔℃〕及び循環流量F〔L/分〕がT×F≧50を満足する条件下で塗膜を形成して電荷輸送層を形成することで、ΔI≧0.9を満たす本実施形態の電子写真感光体1が得られる。
−第1実施形態−
図5は、第1実施形態の画像形成装置の基本構成を概略的に示している。図5に示す画像形成装置200は、本実施形態の電子写真感光体1と、電源209に接続され、電子写真感光体1を帯電させる接触帯電方式の帯電装置208と、帯電装置208により帯電された電子写真感光体1を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成装置(露光装置)210と、露光装置210により形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像装置211と、電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像を被転写媒体500に転写する転写装置212と、転写後、電子写真感光体1の表面に残留するトナーを除去するトナー除去装置213と、電子写真感光体1の残留電位を除去する除電器214とを備える。なお、例えば、除電器214は必ずしも設けられている必要はないが、電子写真感光体が繰り返し使用される場合に、電子写真感光体の残留電位が次のサイクルに持ち込まれる現象が防止されるので、画像品質がより高められる。
図6は第2実施形態の画像形成装置の基本構成を概略的に示している。図6に示す画像形成装置220は中間転写方式の画像形成装置であり、ハウジング400内において4つの電子写真感光体1a,1b,1c,1dが中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。例えば、感光体1aがイエロー、感光体1bがマゼンタ、感光体1cがシアン、感光体1dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成する。
電子写真感光体1a,1b,1c,1dはそれぞれ一方向(紙面上は反時計回り)に回転し、その回転方向に沿って帯電ロール402a,402b,402c,402d、現像装置404a,404b,404c,404d、1次転写ロール410a,410b,410c,410d、クリーニングブレード415a,415b,415c,415dが配置されている。現像装置404a,404b,404c,404dはそれぞれトナーカートリッジ405a,405b,405c,405dに収容されたブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーを供給し、また、1次転写ロール410a,410b,410c,410dはそれぞれ中間転写ベルト409を介して電子写真感光体1a,1b,1c,1dに接している。
図7は、本実施形態の電子写真感光体を備えるプロセスカートリッジの一例の基本構成を概略的に示している。このプロセスカートリッジ300は、電子写真感光体1と共に、帯電装置208、現像装置211、トナー除去装置213、露光のための開口部218、及び、除電露光のための開口部217を、取り付けレール216を用いて組み合わせて一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ300は、転写装置212と、定着装置215と、図示しない他の構成部分とからなる画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成する。
(実施例1)
酸化亜鉛(平均粒子径:70nm、テイカ社製、比表面積値:15m2/g)100質量部をテトラヒドロフラン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤として、KBM603(信越化学社製)1.25質量部を添加し、2時間攪拌した。その後、テトラヒドロフランを減圧蒸留にて留去した後、120℃で3時間焼き付けを行なった。これにより、シランカップリング剤で表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。
A液:4フッ化エチレン樹脂粒子0.5質量部(平均粒径:0.2μm)と、下記式(A)及び(B)で表される構造を有するメタクリル共重合体(重量平均分子量30,000)0.01質量部とを、トルエン5質量部とともに十分攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子の懸濁液を得た。
光源として浜松ホトニクス(株)製キセノンランプを用い、キセノンランプから輻射された光をシグマ光機(株)製平凸合成石英レンズを使用して光束面積10mm2の平行光としたのち、電子写真感光体の表面に垂直に、電子写真感光体の像形成領域全体(周方向及び軸方向)を走査しながら照射した。照射光に対して一定の角度30°及び照射位置から一定の距離(50mm)となるように配置したコヒレント・ジャパン社製高感度サーマル差動センサにて散乱光強度の測定を行った。このとき、前記キセノンランプ、および前記高感度サーマル差動センサの位置は固定し、電子写真感光体の回転、および軸方向への移動により、感光体の表面の像形成領域全体に対してキセノンランプ光を相対的に走査した。さらに、キセノンランプからの平行照射光で感光体の像形成領域全体を走査したことによる最大値、最小値を算出し、その散乱光強度最小値を散乱光強度最大値で割った値(ΔI)を求めた。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を30℃とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を3.5L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を30℃、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を3.5L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を28℃、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を3.5L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を25℃、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を3.5L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を7.0L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を30℃、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を7.0L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を28℃、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を7.0L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を25℃、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を7.0L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を28℃とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を1.2L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を30℃、循環流量を1.2L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を28℃、循環流量を1.2L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の循環流量を0.7L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を30℃、循環流量を0.7L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を28℃、循環流量を0.7L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を25℃、循環流量を1.7L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を25℃、循環流量を1.2L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
実施例1において、電荷輸送層形成用塗布液の温度を25℃、循環流量を0.7L/分とした以外は同様の方法で電荷輸送層を形成し、前記ΔI、およびハーフトーン濃度ムラ評価を行った。
○:ΔE≦1.0
△:1.0<ΔE≦3.0
×:3.0<ΔE
Claims (4)
- 導電性支持体と、前記導電性支持体上に配置されている感光層と、を備え、
前記感光層が、フッ素含有樹脂粒子と、下記一般式(I)及び(II)で表わされる構造を有するメタクリル共重合体と、電荷輸送材料とを含み、
波長300nm以上1000nm以下の光を集光して、前記感光層の表面に対して垂直に、かつ、前記感光層に潜像が形成される領域を走査しながら照射したときに、前記照射した光が前記感光層の表面にて散乱されたときの散乱光強度の最小値を散乱光強度の最大値で割った値ΔIが、ΔI≧0.9を満たす電子写真感光体。
(一般式(I)及び(II)において、l、m、nは1以上の正数をそれぞれ独立して表し、p、q、r、sは0または1以上の正数をそれぞれ独立して表し、tは8未満の正数を表し、R1、R2、R3、R4は水素原子またはアルキル基をそれぞれ独立して表し、Xはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―S―、―O―、―NH―、または単結合を表し、Yはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―(CzH2z−1(OH))―、または単結合を表し、―(CzH2z−1(OH))―におけるzは1以上の正数を表す。) - 請求項1に記載の電子写真感光体を製造する製造方法であって、
フッ素含有樹脂粒子と、下記一般式(I)及び(II)で表わされる構造を有するメタクリル共重合体と、電荷輸送性材料とを含む液を用意する工程と、
前記液を塗布槽の底部から供給するとともに上縁から溢れさせながら、導電性支持体を含む被塗布物を浸漬塗布する際、前記液の温度T〔℃〕及び前記液の循環流量F〔L/分〕がT×F≧50を満足する条件下で、前記液により浸漬塗布することにより前記被塗布物の表面に塗膜を形成する工程と、
前記被塗布物の表面に形成された塗膜を乾燥させて感光層を形成する工程と、
を含む、電子写真感光体の製造方法。
(一般式(I)及び(II)において、l、m、nは1以上の正数をそれぞれ独立して表し、p、q、r、sは0または1以上の正数をそれぞれ独立して表し、tは8未満の正数を表し、R1、R2、R3、R4は水素原子またはアルキル基をそれぞれ独立して表し、Xはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―S―、―O―、―NH―、または単結合を表し、Yはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―(CzH2z−1(OH))―、または単結合を表し、―(CzH2z−1(OH))―におけるzは1以上の正数を表す。) - 請求項1に記載の電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジ。
- 請求項1に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
前記電子写真感光体に形成された前記静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像装置と、
前記電子写真感光体に形成された前記トナー像を被転写媒体に転写する転写装置と、
を備える画像形成装置。
Priority Applications (1)
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