JP2011186153A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】画像の白点抜けを防止する電子写真感光体を提供すること。
【解決手段】導電性支持体と、該導電性支持体に近い側から順に、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、を有し、前記電荷輸送層は、前記導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度と、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度との差が、20質量%以下であり、前記電荷輸送層中における前記有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関する。
近年、環境問題や利便性の点から高速・高画質の複写機やプリンターが要求されるようになってきており、またプロセスカートリッジの長寿命化が切望されている。プロセスカートリッジの寿命を決定する重要な因子の一つに、電子写真感光体の最表面層の摩耗による膜減りがある。
そこで、例えば、膜厚が厚く均一な表面層を感光層の表面層として形成可能な方法として、少なくとも電荷輸送物質と、結合剤と、ハロゲン原子を含有しない溶剤とを含有し、該電荷輸送物質及び結合剤が該溶剤中に溶解している塗工液であって、20℃における粘度が210〜1000mPa・sである電子写真感光体製造用塗工液が提案されている(例えば、特許文献1参照。)
また、長期間の使用によっても画質や感度減退の少ない感光体として、電荷輸送層を2層以上有し、その電荷輸送層のうちの少なくとも表面領域側の層が、粘度平均分子量4.0×10以上のポリカーボネートと、10〜50重量%の有機微粒子とを含有する膜厚1〜10μmの層であり、基体側の電荷輸送層中の電荷輸送材料の濃度が、表面領域側の電荷輸送層中の濃度より大きい電子写真感光体が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−267309号公報 特開平7−128872号公報
本発明の課題は、電荷輸送層が膜厚38μm以上の単層であって、電荷輸送材料の平均濃度が、支持体側表面の特定領域と最外面側表面の特定領域とにおいて差が20質量%を超える場合、或いは電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μmを超える場合に比べて、画像の白点抜けが防止される電子写真感光体を提供することにある。
上記課題は、以下の本発明によって達成される。
請求項1に係る発明は、
導電性支持体と、該導電性支持体に近い側から順に、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、を有し、
前記電荷輸送層は、前記導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度と、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度との差が、20質量%以下であり、
前記電荷輸送層中における前記有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体である。
請求項2に係る発明は、
前記電荷輸送層が、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送物質の平均濃度が40質量%以上である請求項1に記載の電子写真感光体である。
請求項3に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、
前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置と、
を有する画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、
請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置及び転写後の前記電子写真感光体の表面の残留トナーを除去するクリーニング装置からなる群より選択される少なくとも一種と、を一体に有し、
画像形成装置本体から脱着されるプロセスカートリッジである。
請求項1に係る発明によれば、電荷輸送層が膜厚38μm以上の単層であって、電荷輸送材料の平均濃度が、支持体側表面の特定領域と最外面側表面の特定領域とにおいて差が20質量%を超える場合、或いは電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μmを超える場合に比較して、画像の白点抜けの発生が抑えられた電子写真感光体が提供される。
請求項2に係る発明によれば、電荷輸送層の最外面側表面の特定領域における電荷輸送物質の平均濃度が40質量%未満の場合に比較して、高速応答性に優れた電子写真感光体が提供される。
請求項3に係る発明によれば、電子写真感光体の電荷輸送層が膜厚38μm以上の単層であって、電荷輸送材料の平均濃度が支持体側表面の特定領域と最外面側表面の特定領域とにおいて差が20質量%を超える場合、或いは電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μmを超える場合に比較して、画像の白点抜けの発生が抑えられた画像形成装置が提供される。
請求項4に係る発明によれば、電子写真感光体の電荷輸送層が膜厚38μm以上の単層であって、電荷輸送材料の平均濃度が支持体側表面の特定領域と最外面側表面の特定領域とにおいて差が20質量%を超える場合、或いは電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下を超える場合に比較して、画像の白点抜けの発生が抑えられたプロセスカートリッジが提供される。
本実施形態に係る電子写真感光体の断面の一例を示す模式図である。 本実施形態に係る画像形成装置の一例を示す模式図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの一例を示す模式図である。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付することとし、重複する説明は省略する。
<電子写真感光体>
本実施形態の電子写真感光体は、導電性支持体と、該導電性支持体に近い側から順に、電荷発生層と、電荷輸送層とを有する。電荷輸送層は、膜厚が38μm以上の単層で構成され、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有する。また、電荷輸送層は、前記導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度と、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度との差が、20質量%以下である。更に、電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径は2.0μm以下である。
画像の白点抜けなどの画質欠陥は、電荷輸送層中において電荷輸送物質が高濃度な部分で発生することが明らかとなった。詳細には、電荷輸送層形成用の塗布液を用いて電荷輸送層の塗膜を形成し、これを乾燥させると、電荷輸送層中で電荷輸送物質が拡散して、電荷輸送物質の濃度の粗密な部分が生じ、このうち電荷輸送物質の密な部分で白点抜けなどの画質欠陥が発生していることが明らかとなった。この原因は明らかではないが、電荷輸送物質の濃度が高くなることで、電荷輸送材料が結晶化するためと考えられる。
このような電荷輸送層中の電荷輸送物質の偏析は、装置の長寿命化のために電荷輸送層の膜厚を厚く塗布した電子写真感光体において、より発生しやすい。
なお、電荷輸送物質の濃度差は、膜厚方向において大きくなる。そこで本実施形態では、電荷輸送物質の偏析を抑えるよう、電荷輸送層の膜厚方向において電荷輸送物質の濃度差を特定範囲内とすることで、白点抜けなどの画質欠陥の発生を抑える。特に、電荷輸送物質の濃度差が大きくなる部位が、電荷輸送層の表面から1μmまでの領域であるため、この領域内における電荷輸送物質の濃度を特定範囲内とすることが、白点抜けなどの画質欠陥の抑制に有効である。
また、感光体の長寿命化を図るべく感光体表面の摩擦係数を下げるよう、電荷輸送層に有機樹脂粒子を添加すると、電荷輸送層中での有機樹脂粒子の分散性の低さに起因して有機樹脂粒子が塊となって偏在し、その部分で白点抜けが生じることも明らかとなった。特に、電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μmを超えると、白点抜けの発生頻度が高くなる。
以下、図を参照しながら、本実施形態の電子写真感光体について説明する。
図1は、本実施形態の電子写真感光体の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示した電子写真感光体1(単に「感光体」と称する場合がある)は電荷発生層5と電荷輸送層6とが別個に設けられた機能分離型の感光層3を備えるもので、導電性基体(導電性支持体)(単に「基体」と称する場合がある)2上に下引き層4、電荷発生層5、電荷輸送層6がこの順で積層された構造を有している。ここで、電荷輸送層6は感光体1において最外層(基体2から最も遠い側に配置される層)となっている。以下、感光体1の各要素について説明する。
〔導電性基体〕
導電性基体2としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、およびアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチックフィルム等、あるいは導電性付与剤を塗布、または含浸させた紙、およびプラスチックフィルム等が挙げられる。基体2の形状はドラム状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
導電性基体2として金属パイプを用いる場合、表面は素管のままであってもよいし、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの表面処理が行われていてもよい。表面処理により基材表面を粗面化することで、レーザビームのような可干渉光源を用いた場合に発生しうる感光体内での干渉光による木目状の濃度斑が防止される。
なお、本明細書において「導電性」とは、体積抵抗率が10Ω・cm未満を意味し、以下、他も特記がない限り同様である。「半導電性」とは、体積抵抗率が10Ωcm以上1013Ωcm以下を意味し、以下、他も特記がない限り同様である。
〔下引き層〕
下引き層4は、基体2表面における光反射の防止、基体2から感光層3への不要なキャリアの流入の防止などのために、必要に応じて設けられる。下引き層4の材料としては、アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの金属粉体や、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性金属酸化物や、カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末などの導電性物質等を結着樹脂に分散し、支持体上に塗布したものが挙げられる。また、金属酸化物微粒子は2種以上混合して用いてもよい。さらに、金属酸化物粒子へカップリング剤による表面処理を行い、粉体抵抗を制御して用いてもよい。
下引き層4に含まれる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などが用いられる。
なかでも上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が好適に用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが好適に用いられる。
下引き層4中の金属酸化物粒子と結着樹脂との比率は特に制限されない。
下引き層4の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた塗布液が使用される。かかる溶媒としては、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、などの有機溶剤が挙げられる。
これらの溶剤は単独又は2種以上を混合して用いてよい。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂が溶解するものであれば、いかなるものを使用してもよい。
また、下引き層形成用の塗布液中に金属酸化物粒子を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
このようにして得られる下引き層形成用の塗布液を基体2上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
下引き層4の膜厚は15μm以上が望ましく、19μm以上50μm以下がより望ましい。下引き層4には、表面粗さ調整のために樹脂粒子を添加してもよい。該樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子、架橋型PMMA樹脂粒子等が挙げられる。
また、表面粗さ調整のために下引き層4の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等が挙げられる。
また、図示は省略するが、電気特性向上、画質向上、画質維持性向上、感光層接着性向上などのために、下引き層4上に中間層を更に設けてもよい。
中間層に用いる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などがある。
これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いられる。中でも、ジルコニウム又はシリコンを含有する有機金属化合物は、残留電位が低く環境による電位変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少ないなど性能上優れている。
中間層の形成に使用される溶媒としては、公知の有機溶剤、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状又は直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤が挙げられる。
これらの溶剤は単独又は2種以上混合して用いられる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶解するものであれば、いかなるものでも使用される。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が適用される。
中間層は上層の塗布性改善の他に、電気的なブロッキング層の役割も果たす。したがって、中間層を形成する場合には、中間層の厚さは0.1μm以上3μm以下の範囲に設定される。また、この場合の中間層を下引き層4として使用してもよい。
〔電荷発生層〕
電荷発生層5は、電荷発生材料を適当な結着樹脂中に分散して形成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が使用される。
特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶が高感度化の観点から好適である。
なお、本実施形態に係る電荷輸送層を適用すると、上述の高感度な電荷発生材料を用いた場合であっても、摩擦による画像欠陥や、繰り返し使用した際の画像濃度の低下が効果的に抑えられる。
その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が使用される。また、これらの電荷発生材料は、単独または2種以上を混合して使用される。
電荷発生層5における結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプ又はビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上を混合して用いられる。
電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、10:1以上1:10以下の範囲が望ましい。
電荷発生層5の形成の際には、上記成分を溶剤に加えた塗布液が使用される。かかる溶剤としては、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状又は直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、などの有機溶剤が挙げられる。
これらの溶剤は単独又は2種以上を混合して用いられる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶解するものであれば、いかなるものも使用される。
電荷発生材料を樹脂中に分散させるために、塗布液には分散処理が施される。分散方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
このようにして得られる塗布液を下引き層4上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
電荷発生層5の膜厚は、0.01μm以上5μm以下が望ましく、0.05μm以上2.0μm以下がより望ましい。
〔電荷輸送層〕
電荷輸送層6は電子写真感光体1における最外層に相当し、少なくとも電荷輸送材料及び有機樹脂粒子を含み、結着樹脂やその他の添加剤を含んでもよい。電荷輸送層6の膜厚は38μm以上であり単層である。ここで単層とは、その層内に界面が存在しない層をいう。
また、電荷輸送層6は、支持体から近い側の表面(以下「内表面」と称する場合がある)6Aから1μm内部側までの領域(内表面領域)6aと、支持体から遠い側の表面(以下「最外面」と称する場合がある)6Bから1μm内部側までの領域(外表面領域)6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が、20質量%以下である。
上記電荷輸送材料の平均濃度は、FT―IRによって測定される。
具体的には、電荷輸送層を斜めに削り、削り出された斜面について、表面からの深さ方向に対応した位置の赤外吸光度をATR(全反射測定)により測定し、バインダー成分の赤外吸光度に対する電荷輸送層の赤外吸光度の比を求める。膜厚方向10箇所について測定し、その平均値を求める。
より望ましくは、内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が、15質量%以上20質量%以下の場合であり、15質量%以上18%以下の場合が更に望ましい。
また、前記内表面領域6aにおける電荷輸送材料の平均濃度は、56質量%以上65 質量%以下であることが望ましく、57質量%以上63質量%以下であることがより望ましく、56質量%以上60質量%以下であることが更に望ましい。
前記外表面領域6bにおける電荷輸送材料の平均濃度は、30質量%以上であることが望ましく、40質量%以上であることが電荷輸送能を発揮させて、高速応答性を高める観点からより望ましく、40質量%以上60質量%以下であることが更に望ましい。
更に、電荷輸送材料の濃度勾配は、電荷輸送層6の最外面6Bから内表面6Aに向かって膜厚方向で連続的に増加することが望ましい。このような電荷輸送材料の濃度勾配を有する電荷輸送層6は、摩擦による画像欠陥、及び繰り返し使用による残留電位の上昇が効果的に抑制される。
電荷輸送材料としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、N,N’−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、トリ(p−メチルフェニル)アミニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4’−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4’−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロアントラキノン等のキノン系化合物、テトラアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物等の電子輸送物質、および上記した化合物に由来する基を主鎖または側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送材料は、1種または2種以上を組み合わせて使用される。
電荷輸送層6には、摩擦係数を下げることを目的として、有機樹脂粒子を分散させて含有させる。電荷輸送層6中における有機樹脂粒子の二次粒子径は、20μm以下である。電荷輸送層6中で有機樹脂粒子の分散が充分でなく、凝集したり会合したりすると、有機樹脂粒子の二次粒子径が大きくなる。20μmを超える二次粒子径の有機樹脂粒子が電荷輸送層6中に含有されると、その部分で画像の白抜けが発生する。
電荷輸送層6中における有機樹脂粒子の二次粒子径は、磨耗の低減及び画像の白抜けを抑える観点からは、1.0μm以下であることが望ましく、0.8μm以下であることがより望ましい。
電荷輸送層6中における有機樹脂粒子の二次粒子径は、電子写真感光体の任意の10箇所の表面層塗膜断面について日本電子製JSM−6700Fを用い、加速電圧30kVにおいて5000倍の透過電子像(STEM)写真を撮影して測定する。有機樹脂粒子が2個以上凝集したものを二次粒子とし、測定箇所1箇所当たり任意の二次粒子30個について二次粒子の長径の最大値を採用し、その個数平均を二次粒子径とした。
なお、有機樹脂粒子の平均一次粒径は、0.5μm以下であることが望ましい。
前記有機樹脂粒子は、シリコーン系樹脂、フッ素系樹脂又はアクリル系樹脂等から構成されることが望ましく、より望ましくはポリテトラフルオロエチレンから構成される粒子である。
電荷輸送層6中の有機樹脂粒子の含有率は、2質量%以上50質量%以下であることが望ましく、3質量%以上30質量%以下であることがより望ましく、4質量%以上10質量%以下であることが更に望ましい。
有機樹脂粒子の分散性・分散安定性を向上させるためには、分散助剤を用いることが望ましい。分散助剤としては例えば、有機樹脂粒子がフッ素系樹脂から構成される粒子の場合には、フッ素系グラフトポリマーが挙げられる。
分散助剤の含有比率は、有機樹脂粒子に対して0.5質量%以上20質量%以下が望ましく、0.5質量%以上5質量%以下がより望ましい。有機樹脂粒子に対する分散助剤の含有比率が0.5質量%以上の場合には、フッ素系樹脂粒子の分散が良好となる。
電荷輸送層6における結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型あるいはビスフェノールZ型等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、塩素ゴム等の絶縁性樹脂、およびポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光導電性ポリマー等があげられる。これらの結着樹脂は、単独あるいは2種以上混合して用いられる。
電荷輸送層6における電荷輸送材料と結着樹脂との含有比率は、10:1乃至1:5が望ましい。
電荷輸送層6は、表面の平滑性を向上させる目的で、表面層中にシリコーンオイル等のレベリング剤を添加してもよい。レベリング剤としてジメチルシリコーンオイルを用いることが望ましい。
レベリング剤の含有率は、所望の特性が得られる範囲であれば制限されず、電荷輸送層用塗布液中、0.1ppm以上1000ppm以下の範囲であることが望ましく、0.5ppm以上500ppm以下の範囲であることがより望ましい。0.1ppm以上の場合には、十分な平滑面が得られ、また500ppm以下の場合には、繰り返し使用時に残留電位の上昇が抑えられ、電気特性上望ましい。
電荷輸送層6は、上記成分を溶剤に加えた塗布液を用いて形成される。電荷輸送層の形成に使用される溶剤としては、公知の有機溶剤、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。また、これらの溶剤は単独あるいは2種以上混合して用いてよい。
これら溶剤のなかでも、内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差を20質量%以下とするには、電荷輸送材料の溶解度が500mg/mL以下、より好適には300mg/mL以下の溶剤を使用することが望ましい。
電荷輸送層6を形成するための塗布液は、まず、少なくとも電荷輸送材料及び結着樹脂を有機溶媒中に溶解させ、そこに分散助剤及び有機樹脂粒子を混入し、有機樹脂粒子を分散させて調製する。
内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下の電荷輸送層6は、塗布液溶剤と電荷輸送材料の溶解度、電荷輸送材料と結着樹脂との相溶性、塗布溶媒の揮発速度、電荷輸送層形成用塗布液により形成した塗布膜の乾燥速度などの乾燥条件等を考慮して作製される。具体的には、溶媒の種類を選択し、及び/又は電荷輸送材料と結着樹脂の分子量を調整することで、本実施形態に係る電荷輸送層が作製される。
上記調整により内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下の電荷輸送層が作製される理由を次のように推測する。
電荷輸送層形成用塗布液を塗布して塗布膜を形成すると、塗布膜の表面から乾燥し始める。塗布膜中の結着樹脂が乾燥により固定されるときに、分子量の小さい電荷輸送材料は固化していない内部側へ移動する。これが逐次起こることで、膜厚方向での電荷輸送材料の濃度分布が形成されるものと推測する。
したがって、内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下の電荷輸送層は、塗布液溶剤と電荷輸送材料の溶解度、電荷輸送材料と結着樹脂との相溶性、塗布溶媒の揮発速度、電荷輸送層形成用塗布液により形成した塗布膜の乾燥速度などの乾燥条件などによって調整され、形成される。
また、有機樹脂粒子の分散性を高めて電荷輸送層6中での有機樹脂粒子の二次粒子径を0.8μm以下とするために、塗布液溶剤の種類、有機樹脂粒子と結着樹脂との相溶性、塗膜の乾燥条件等を考慮することが望ましい。
具体的には、本実施形態に係る電荷輸送層6を形成するには、次のように調製した塗布液を用いることが望ましい。
まず、有機樹脂粒子を溶剤に分散させた第一の調製液を調製する。第一の分散液には、上記分散助剤を添加することが望ましい。第一の調製液に用いる溶剤は、トルエン、テトラヒドロフラン等が挙げられ、有機樹脂粒子の分散性を向上させる観点からトルエンが望ましい。
第一の調製液中の溶剤の含有率は、30質量%以上90質量%以下が望ましく、50質量%以上85質量%以下がより望ましい。
第一の調製液中の分散助剤の含有率は、0.1質量%以上3質量%以下が望ましく、0.3質量%以上1質量%以下がより望ましい。
第一の調製液において有機樹脂粒子を分散させるための分散方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
次に、別途、電荷輸送材料及び結着樹脂、更に必要に応じて酸化防止剤などの添加剤を溶剤に添加した第二の調製液を調製する。第二の調製液に用いる溶剤としては、テトラヒドロフランとトルエンとを併用することが望ましく、混合比率は、質量比で、テトラヒドロフラン:トルエンは9:1以上3:7以下であることが望ましく、9:1以上5:5以下であることがより望ましい。
なお、テトラヒドロフランとトルエンの混合溶剤において、トルエンの含有比率を大きくすると電荷輸送材料の濃度勾配の差が小さくなり、テトラヒドロフランの含有比率を大きくすると電荷輸送材料の濃度勾配の差が大きくなる。
第二の調製液中の溶剤の含有率は、50質量%以上90質量%以下が望ましく、70質量%以上80質量%以下がより望ましい。
第二の調製液に含有される結着樹脂の重量平均分子量Mwは、8000以上100000以下であることが望ましく、10000以上50000以下であることがより望ましい。
結着樹脂の分子量の測定は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)として「HLC-8120GPC、SC-8020(東ソー(株)社製)装置」を用い、カラムとして「TSKgel、SuperHM−H(東ソー(株)社製6.0mmID×15cm)」を2本用い、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用いる。
測定は、試料濃度0.5質量%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実施する。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製する。
第二の分散液に含有される電荷輸送材料の分子量としては、200以上3000以下であることが望ましく、300以上1500以下であることがより望ましく、400以上1000以下であることがより望ましい。
第二の調製液中の電荷輸送材料の含有率は、3質量%以上50質量%以下が望ましく、5質量%以上20質量%以下がより望ましい。
上記調製した第二の分散液を第一の分散液に加えて攪拌した後、ホモジナイザーなどにより分散処理を行い、ここにレベリング剤を添加して、電荷輸送層塗布液を調製する。
分散方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
このようにして得られる塗布液を電荷発生層5上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
電荷輸送層塗布液の塗布により得られた塗膜は、乾燥して、電荷輸送層を形成する。乾燥方法としては、定温乾燥方法、真空乾燥方法等が挙げられる。
乾燥温度は、塗布液中の溶剤の種類によって調節される。例えば、トルエン及びテトラヒドロフランの混合液が溶剤として用いられたときには、内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差を20質量%以下とするには、80℃以上150℃以下で乾燥することが望ましく、100℃以上130℃以下とすることがより望ましい。また、乾燥時間は、20分以上80分以下であることが望ましく、30分以上60分以下であることがより望ましい。
電荷輸送層6の膜厚は38μm以上である。38μm以上とすることで、画像形成装置およびプロセスカートリッジの長寿命化が達成される。更に、電荷輸送層6の膜厚は、38μm以上60μm以下が望ましく、38μm以上50μm以下がより望ましい。
更に、感光層3を構成する各層中には、画像形成装置中で発生するオゾンや窒素酸化物、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤などの添加剤を添加してもよい。
例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機リン化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペン等の誘導体が挙げられる。
上述の電荷輸送層6では、電荷輸送材料が局所的に高濃度化したことによる結晶化が抑えられ、また凝集などによって有機樹脂粒子が特定の粒子径を超えることが抑えられる。結果として、上述の電荷輸送層6を備える電子写真感光体では、画像の白点抜けなどの画質欠陥が抑えられる。一般的に電荷輸送層6が厚膜化すると、白点抜けなどの画質欠陥が顕著化する傾向にあるが、本実施形態に係る電荷輸送層6によれば、電荷輸送層6が38μm以上であっても、画像の白点抜けなどの画質欠陥が抑えられる。
<電子写真装置及びプロセスカートリッジ>
次に、本実施形態の電子写真装置及びプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態の電子写真装置は、少なくとも、電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置と、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置と、を有する。
図2は本実施形態の電子写真装置の一例の基本構成を概略的に示す断面図である。図2に示す画像形成装置200は、帯電部材402a乃至402dが接触帯電装置であり、転写手段が中間転写方式を採用する構成を有しており、かつ、帯電部材402a乃至402d、露光手段403、及び現像手段404a乃至404dを少なくとも備える画像形成ユニットを2以上有するタンデム式画像形成装置である。
より具体的には、このタンデム式画像形成装置200は、ハウジング400内において4つの電子写真感光体401a乃至401d(例えば、電子写真感光体401aがイエロー、電子写真感光体401bがマゼンタ、電子写真感光体401cがシアン、電子写真感光体401dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成可能である)が中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。また、この画像形成装置200には、さらに、クリーニング手段415a乃至415dが備わっている。
ここで、画像形成装置200に搭載されている電子写真感光体401a乃至401dは、それぞれ上述した電子写真感光体、つまり、導電性支持体と、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、をこの順に有するものであって、電荷輸送層の内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下であり、電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体であり、例えば図1に示した電子写真感光体1が搭載される。
電子写真感光体401a乃至401dのそれぞれは、所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電部材402a乃至402d(電子写真感光体を帯電させる接触帯電部材)、現像装置404a乃至404d(露光手段により形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像手段)、1次転写ロール410a乃至410d(現像手段により形成されたトナー像を後述の中間転写ベルト409(中間転写体)に1次転写するための転写手段)、クリーニングブレード415a乃至415d(クリーニング手段)が配置されている。
現像装置404a乃至404dのそれぞれにはトナーカートリッジ405a乃至405dに収容されたブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーが供給され、また、1次転写ロール410a乃至410dはそれぞれ中間転写ベルト409(1次転写像を被転写媒体500に転写する中間転写体)を介して電子写真感光体401a乃至401dに接している。
更に、ハウジング400内にはレーザ光源(帯電部材により帯電される電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段)403が配置されており、レーザ光源403から出射されたレーザ光を帯電後の電子写真感光体401a乃至401dの表面に照射する。これにより、電子写真感光体401a乃至401dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。
転写手段410a乃至410dとしては、ベルト、ローラー、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等、が挙げられる。
また、上記現像装置404a乃至404dとしては、一成分系、二成分系等の正規または反転現像剤を用いた従来公知の現像装置等が用いられる。このような現像剤のうち画質の向上という理由から、二成分現像剤を用いる二成分現像方式を用いて行うことが望ましい。この場合、静電潜像の可視化のために用いる現像剤は、トナーとキャリアとで構成される。また、使用されるトナーの形状は特に制限されず、例えば粉砕法による不定形トナーや重合法による球形トナーが好適に使用される。
また、上記クリーニング手段415a乃至415dは、転写工程後の電子写真感光体401a乃至401dの表面に付着する残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体401a乃至401dは上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニン手段415a乃至415dとしては、クリーニングブレード、ブラシクリーニング、ロールクリーニング等が用いられる。これらの中でもクリーニングブレードを用いることが望ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
中間転写ベルト409は駆動ロール406、支持ロール408及び張力付与ロール407により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介して支持ロール408と接するように配置されている。支持ロール408と2次転写ロール413との間を通った中間転写ベルト409は、例えば駆動ロール406の近傍に配置されたクリーニングブレード416により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。
また、ハウジング400内にはトレイ(被転写媒体トレイ)411が設けられており、トレイ411内の紙などの被転写媒体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との間、更には相互に接する2個の定着ロール414の間に順次移送された後、ハウジング400の外部に排紙される。
このように電子写真感光体401a乃至401dの回転工程において、帯電、露光、現像、転写、クリーニングの各工程を順次行うことによって画像形成が繰り返し行われる。ここで、電子写真感光体401a乃至401dとして上述した電子写真感光体、つまり、導電性支持体と、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、をこの順に有するものであって、電荷輸送層の内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下であり、電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体を用いることにより、画像形成装置の長寿命化が図られ且つ白点抜けなどの画質欠陥のない画像形成装置200が実現される。
なお、図2に示した画像形成装置においては中間転写体として中間転写ベルト409を使用する場合について説明したが、中間転写体は、上記中間転写ベルト409のようにベルト状であってもよく、ドラム状であってもよい。ベルト状とする場合中間転写体の基材として用いる樹脂材料としては、従来公知の樹脂が用いられる。例えば、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンテレフタレート(PAT)、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド等の樹脂材料及びこれらを主原料としてなる樹脂材料が挙げられる。さらに、樹脂材料と弾性材料をブレンドして用いてもよい。
また、本実施形態の画像形成装置はイレース光照射装置等の除電装置をさらに備えていてもよい。これにより、電子写真感光体が繰り返し使用される場合に、電子写真感光体の残留電位が次のサイクルに持ち込まれる現象が防止されて、画像品質がより高められる。
また、図2に示した画像形成装置は、電子写真感光体401a乃至401dを含んで構成されるプロセスカートリッジを備えるものであってもよい。かかるプロセスカートリッジを用いることによって、メンテナンスがより簡便に行われる。以下では、本実施形態のプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態のプロセスカートリッジは、画像形成装置本体から脱着されるものであり、少なくとも、上記電子写真感光体を備え、更に前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置及び転写後の前記電子写真感光体の表面の残留トナーを除去するクリーニング装置からなる群より選択される少なくとも一種を上記電子写真感光体と一体に有する。
図3は、本実施形態の電子写真感光体を備えるプロセスカートリッジの好適な一例の基本構成を概略的に示す断面図である。
図3に示すプロセスカートリッジ300は、電子写真感光体207とともに、接触帯電部材208、現像手段211、中間転写体220(中間転写体手段)、クリーニング装置(クリーニング手段)213、露光のための開口部218、及び、除電露光のための開口部217を、取り付けレール216を用いて組み合せ、そして一体化したものである。
また、図3に示すプロセスカートリッジ300は、中間転写体220を介して電子写真感光体207上のトナー像を被転写媒体500に転写する中間転写方式を採用する構成を有している。
なお、電子写真感光体207は、上述した電子写真感光体、つまり、導電性支持体と、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、をこの順に有するものであって、電荷輸送層の内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下であり、電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体であり、例えば図1に示した電子写真感光体1が搭載される。
そして、このプロセスカートリッジ300は、転写装置212と、定着装置215と、図示しない他の構成部分とで構成される電子写真装置本体に対して着脱自在としたものであり、電子写真装置本体とともに電子写真装置を構成するものである。
現像手段211は、目的に応じて適宜選択され、例えば、一成分系現像剤又は二成分系現像剤をブラシ、ローラー等を用い接触或いは非接触させて現像する公知の現像器等が挙げられる。また、トナーとしては、機械的な粉砕方や化学重合で作られる。トナーの形状としては不定形なものから球形のものが挙げられる。
中間転写手段220としては、例えば、ベルト、ローラー、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。これらの中でも、転写帯電補償能力に優れる点で接触型転写帯電器が望ましい。なお、本実施形態においては、上記転写帯電器の他、剥離帯電器等を併用してもよい。
クリーニング手段213としては特に制限はなく、それ自体公知のクリーニング装置等が用いられる。例えば、ウレタン製のブレードやクリーニングブラシ等が挙げられる。
前記除電手段(光除電手段、不図示)としては、例えば、タングステンランプ、LED等が挙げられ、該光除電プロセスに用いる光質としては、例えば、タングステンランプ等の白色光、LED光等の赤色光等が挙げられる。該光除電プロセスにおける照射光強度としては、通常、電子写真感光体の半減露光感度を示す光量の数倍乃至30倍程度になるよう出力設定される。本実施形態においては、開口部217からこのような光除電手段からの光を取り込み、感光体を除電する。
このようなプロセスカートリッジにおいて上述した電子写真感光体、つまり、導電性支持体と、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、をこの順に有するものであって、電荷輸送層の内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下であり、電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体を用いることにより、画像形成装置の長寿命化が図られ且つ白点抜けなどの画質欠陥のないプロセスカートリッジ300が実現される。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお実施例では、特に断りの無い限り、「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を意味する。
[実施例1]
<電子写真感光体の作製>
(基材の準備)
1mm厚×30mmφ×365mmLのアルミニウムパイプ(円筒状基材)にダイヤモンドバイトを用いた鏡面旋盤により鏡面切削加工を行い、表面粗さ(Ra(JIS B0601に規定されている中心線平均粗さ):0.02μm、Rmax:0.2μm)の平滑面に仕上げた。
(基材の洗浄処理)
次に、循環型処理装置にて、電気分解アルカリ性水を用いて基材を洗浄(電気分解アルカリ性水処理)した。処理槽に供給・循環される電気分解アルカリ性水としては、水以外のイオンを3.4%含む原液(商品名:ルミックEKO−13AL、日本電子アクティブ社製)を、イオン交換水にて3倍に希釈し、pH11のものを用いた。電気分解アルカリ性水の原液を希釈するためのイオン交換水としては、比抵抗5MΩ・cmのものを用いた。また、電気分解アルカリ性水の温度は35℃に設定され、上下揺動回数15回/分で、30秒間、基材を洗浄した。なお、処理槽で照射した超音波の周波数は133kHzであった。
また、使用済み電気分解アルカリ性水に含まれる油分は、油水分離装置として超極細繊維フィルター(商品名:ユーテックTH、旭化成社製)を用いて分離した。
次に、濯ぎ処理を行った。濯ぎ処理に用いた循環型濯ぎ装置における濯ぎ槽では、比抵抗5(MΩ・cm)のイオン交換水を使用した。このときのイオン交換水の温度は35℃に設定された。また、濯ぎ処理の際には、上下揺動回数15回/分で、30秒間、基材を濯いだ。なお、濯ぎ槽で照射した超音波の周波数は133kHzであった。
最後に、水切り処理を行った。水切り処理に用いた循環型水切り装置における水切り槽では、比抵抗5(MΩ・cm)のイオン交換水を、液温50℃に設定して使用した。基材を水切り槽25b内に30秒間浸漬した後、300mm/分で引き上げた。
その後、露点が10℃以下の60℃の熱風で乾燥した。
(下引き層用塗布液の調製)
酸化亜鉛(平均粒子径70nm:テイカ社製試作品)100部をトルエン500部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM603:信越化学工業社製)1.5部を添加して2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、150℃で2時間焼き付けを行って表面処理が施された酸化亜鉛を得た。
次に、表面処理を施した酸化亜鉛60部、硬化剤(ブロック化イソシアネート、スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)15部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)15部をメチルエチルケトン85部に溶解し、この溶液38部とメチルエチルケトン25部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散処理を行い、分散液を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005部を添加し、下引き層形成用の塗布液を得た。
(下引き層の塗布)
上記塗布液を浸漬塗布にて上記基材に塗布した。その後、170℃、40分の乾燥硬化を行い平均膜厚19μmの下引き層を形成した。
(電荷発生層用塗布液の調製)
次に、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体(VMCH、ユニオンカーバイド社製)4部を酢酸−n−ブチル100部に溶解させた溶液とII型クロロガリウムフタロシアニン結晶4部を混合し、ガラスビーズとともに、12時間ダイノーミルで分散し、酢酸−n−ブチルで希釈して固形分濃度7.0%の電荷発生層用塗布液を調製した。
(電荷発生層の塗布)
電荷発生層用塗布液を浸漬塗布循環機内で循環した。前記下引き層を形成した基材を浸漬塗布し、100℃で10分間加熱乾燥し、0.25μm厚の電荷発生層を形成した。
(電荷輸送層用塗布液の調製)
ポリテトラフルオロエチレン(平均一次粒径:0.2μm)0.5部及び分散助剤としてフッ素櫛型グラフトポリマー(東亞合成製、商品名:GF400)0.01部を、トルエン2部とともに20℃の液温に保ち、24時間攪拌混合し、懸濁液であるA液を得た。
別途、電荷輸送材料として下記構造式(1)をもつN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン4.2部、下記構造式(2)をもつビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:40,000)5.8部、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.1部を混合してテトラヒドロフラン24部及びトルエン11部を混合し溶解して、B液を得た。
このB液にA液を加えて攪拌混合した後、微細な流路を持つ貫通式チャンバーを装着した高圧ホモジナイザー(吉田機械興業株式会社製)を用いて、500kgf/cmまで昇圧しての分散処理を6回繰り返した液に、ジメチルシリコーンオイル(商品名:KP−340、信越化学工業社製)を0.02部添加し、十分に撹拌して電荷輸送層用塗布液を得た。
(電荷輸送層の塗布)
該電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布し、110℃で40分間加熱乾燥し、厚さ38μmの電荷輸送層を形成した。
<電荷輸送材料の平均濃度の測定>
電荷輸送層の導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域(内表面領域)における電荷輸送材料の平均濃度と、電荷輸送層の導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域(外表面領域)における電荷輸送材料の平均濃度をFT−IRによって測定した。
具体的には、電荷輸送層を斜めに削り、削り出された斜面について、表面からの深さ方向に対応した位置の赤外吸光度をATR(全反射測定)により測定し、バインダー成分の赤外吸光度に対する電荷輸送層の赤外吸光度の比をとり、それを電荷輸送材料の濃度とした。表面からの深さ方向に対応した10箇所の上記比の平均値を電荷輸送物質の平均濃度とした。結果を表1に示す。
(有機樹脂粒子(PTFE粒子)の二次粒子径の測定)
電子写真感光体の任意の10箇所の表面層塗膜断面について日本電子製JSM−6700Fを用い、加速電圧30kVにおいて5000倍の透過電子像(STEM)写真を撮影し、有機樹脂粒子(PTFE粒子)の二次粒子径を測定した。フッ素樹脂粒子が2つ以上凝集したものを二次粒子とし、測定箇所1箇所当たり任意の二次粒子30個について二次粒子の長径の最大値を採用し、その全個数平均を二次粒子径とした。結果を表1に示す。
<画像形成装置の作製>
得られた電子写真感光体を用いて、画像形成装置を作製した。なお、画像形成装置の構成はカラータンデム複写機DocuCentreIII C3300(富士ゼロックス社製)と同様の構成とした。
<評価>
(画質欠陥の評価(白点))
66rpmの回転速度で50%ハーフトーン画像を印刷したときの画像の乱れ(白点抜け)を以下の基準で判定した。結果を表1に示す。
A:画像乱れがない
B:画像の乱れはあるが、軽微で問題ないレベル
C:若干の画像の乱れはあるが、問題ないレベル
D:画像の乱れ部分がある
E:大部分に若干の画像の乱れが発生
(高速応答性の評価)
80rpmの回転速度で50%ハーフトーン画像を印刷したときの画像の濃度を、66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度と比較し、以下の基準で判定した。結果を表1に示す。
A:66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度と同等
B:66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度よりやや薄いが、軽微で問題ないレベル
C:66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度より薄いが、問題ないレベル
D:66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度より薄い
E:66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度よりはるかに薄く問題のあるレベル
(寿命判定)
50%ハーフトーン画像の印字を続け、トナーが用紙一面にうっすらと乗った画像が排出されたときを寿命とし、そのときの電子写真感光体の画像形成装置内での回転数を寿命を示すパラメーターとした。結果を表1に示す。
A:600,000Cyc以上
B:600,000Cyc未満
[実施例2]
電荷輸送材料を下記構造式(3)に示すトリアリールアミン化合物とした以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例3]
電荷輸送層用塗布液の結着樹脂を下記構造式(4)に示す繰り返し構造をもつポリアリレート樹脂(粘度平均分子量40,000)とした以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例4]
電荷輸送層用塗布液のB液においてテトラヒドロフランを20部、トルエンを15部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例5]
電荷輸送層用塗布液のB液のテトラヒドロフランを20部、トルエンを15部とし、電荷輸送層の膜厚を50μmとした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[実施例6]
電荷輸送層形成用塗布液のB液のテトラヒドロフランを28部、トルエンを7部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例1]
電荷輸送層の膜厚を35μmとした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例2]
電荷輸送層用塗布液のB液のテトラヒドロフランを30部、トルエンを5部とした以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
[比較例3]
電荷輸送層の膜厚を50μmとした以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
表1に示すように、電荷輸送層の膜厚を38μm以上とし、かつ電荷輸送層の導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの電荷輸送材料の平均濃度と、該電荷輸送層の該導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下であり、電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である実施例1乃至6の電子写真感光体を用いることで長寿命化が図られ、且つ白点抜けの画質欠陥が抑えられた電子写真感光体が得られた。
[実施例7]
実施例1の電荷輸送層用塗布液のA液においてトルエンを1部、テトラヒドロフランを1部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例8]
実施例1の電荷輸送層用塗布液のA液においてトルエンを0.5部、テトラヒドロフランを1.5部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例9]
実施例1の電荷輸送層用塗布液のA液においてトルエンを0.2部、テトラヒドロフランを1.8部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例4]
電荷輸送層用塗布液のA液においてテトラヒドロフランを2部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例10]
実施例1の電荷輸送層形成時に電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で40分間加熱乾燥した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[実施例11]
実施例1の電荷輸送層形成時に電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布した後、130℃で40分間加熱乾燥した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
[比較例5]
電荷輸送層形成時に電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布し、160℃で40分間加熱乾燥し、とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
表2に示すように、A液の溶剤の種類や添加量、或いは電荷輸送層の塗膜の乾燥条件を変えた場合であっても、電荷輸送層の膜厚を38μm以上とし、かつ電荷輸送層の導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの電荷輸送材料の平均濃度と、該電荷輸送層の該導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下であり、電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である実施例7乃至11の電子写真感光体を用いることで長寿命化が図られ、且つ白点抜けの画質欠陥が抑えられた電子写真感光体が得られた。
1…電子写真感光体、2…導電性基体(導電性支持体)、3…感光層、4…下引き層、5…電荷発生層、6…電荷輸送層、6A…内表面、6a…内表面領域、6B…最外面、6b…外表面領域、200…電子写真装置、207…電子写真感光体、208…帯電装置、211…現像装置、212…転写装置、213…クリーニング装置、215…定着装置、216…取り付けレール、217…除電露光のための開口部、218…露光のための開口部、220…中間転写手段、300…プロセスカートリッジ、400…ハウジング、401a〜401d…電子写真感光体、402a〜402d…帯電ロール、403…レーザ光源(露光装置)、404a〜404d・・・現像装置、405a〜405d…トナーカートリッジ、406…駆動ロール、407…張力付与ロール、408…支持ロール、409…中間転写ベルト、410a〜410d…1次転写ロール、411…トレイ(被転写体トレイ)、412…移送ロール、413…2次転写ロール、414…定着ロール、415a〜415d…クリーニングブレード、416…クリーニングブレード、500…被転写媒体

Claims (4)

  1. 導電性支持体と、該導電性支持体に近い側から順に、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、を有し、
    前記電荷輸送層は、前記導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度と、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度との差が、20質量%以下であり、
    前記電荷輸送層中における前記有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体。
  2. 前記電荷輸送層が、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送物質の平均濃度が40質量%以上である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置と、
    帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
    トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、
    前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置と、
    を有する画像形成装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
    前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置及び転写後の前記電子写真感光体の表面の残留トナーを除去するクリーニング装置からなる群より選択される少なくとも一種と、を一体に有し、
    画像形成装置本体から脱着されるプロセスカートリッジ
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