JP2011186153A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性支持体と、該導電性支持体に近い側から順に、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、を有し、前記電荷輸送層は、前記導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度と、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度との差が、20質量%以下であり、前記電荷輸送層中における前記有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体。
【選択図】図1
Description
そこで、例えば、膜厚が厚く均一な表面層を感光層の表面層として形成可能な方法として、少なくとも電荷輸送物質と、結合剤と、ハロゲン原子を含有しない溶剤とを含有し、該電荷輸送物質及び結合剤が該溶剤中に溶解している塗工液であって、20℃における粘度が210〜1000mPa・sである電子写真感光体製造用塗工液が提案されている(例えば、特許文献1参照。)
導電性支持体と、該導電性支持体に近い側から順に、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、を有し、
前記電荷輸送層は、前記導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度と、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度との差が、20質量%以下であり、
前記電荷輸送層中における前記有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体である。
前記電荷輸送層が、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送物質の平均濃度が40質量%以上である請求項1に記載の電子写真感光体である。
請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、
前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置と、
を有する画像形成装置である。
請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置及び転写後の前記電子写真感光体の表面の残留トナーを除去するクリーニング装置からなる群より選択される少なくとも一種と、を一体に有し、
画像形成装置本体から脱着されるプロセスカートリッジである。
本実施形態の電子写真感光体は、導電性支持体と、該導電性支持体に近い側から順に、電荷発生層と、電荷輸送層とを有する。電荷輸送層は、膜厚が38μm以上の単層で構成され、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有する。また、電荷輸送層は、前記導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度と、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度との差が、20質量%以下である。更に、電荷輸送層中における有機樹脂粒子の二次粒子径は2.0μm以下である。
このような電荷輸送層中の電荷輸送物質の偏析は、装置の長寿命化のために電荷輸送層の膜厚を厚く塗布した電子写真感光体において、より発生しやすい。
導電性基体2としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、およびアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチックフィルム等、あるいは導電性付与剤を塗布、または含浸させた紙、およびプラスチックフィルム等が挙げられる。基体2の形状はドラム状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
下引き層4は、基体2表面における光反射の防止、基体2から感光層3への不要なキャリアの流入の防止などのために、必要に応じて設けられる。下引き層4の材料としては、アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの金属粉体や、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性金属酸化物や、カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末などの導電性物質等を結着樹脂に分散し、支持体上に塗布したものが挙げられる。また、金属酸化物微粒子は2種以上混合して用いてもよい。さらに、金属酸化物粒子へカップリング剤による表面処理を行い、粉体抵抗を制御して用いてもよい。
なかでも上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が好適に用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが好適に用いられる。
下引き層4中の金属酸化物粒子と結着樹脂との比率は特に制限されない。
これらの溶剤は単独又は2種以上を混合して用いてよい。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂が溶解するものであれば、いかなるものを使用してもよい。
下引き層4の膜厚は15μm以上が望ましく、19μm以上50μm以下がより望ましい。下引き層4には、表面粗さ調整のために樹脂粒子を添加してもよい。該樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子、架橋型PMMA樹脂粒子等が挙げられる。
中間層に用いる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などがある。
これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いられる。中でも、ジルコニウム又はシリコンを含有する有機金属化合物は、残留電位が低く環境による電位変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少ないなど性能上優れている。
これらの溶剤は単独又は2種以上混合して用いられる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶解するものであれば、いかなるものでも使用される。
電荷発生層5は、電荷発生材料を適当な結着樹脂中に分散して形成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が使用される。
電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、10:1以上1:10以下の範囲が望ましい。
これらの溶剤は単独又は2種以上を混合して用いられる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶解するものであれば、いかなるものも使用される。
電荷発生層5の膜厚は、0.01μm以上5μm以下が望ましく、0.05μm以上2.0μm以下がより望ましい。
電荷輸送層6は電子写真感光体1における最外層に相当し、少なくとも電荷輸送材料及び有機樹脂粒子を含み、結着樹脂やその他の添加剤を含んでもよい。電荷輸送層6の膜厚は38μm以上であり単層である。ここで単層とは、その層内に界面が存在しない層をいう。
また、電荷輸送層6は、支持体から近い側の表面(以下「内表面」と称する場合がある)6Aから1μm内部側までの領域(内表面領域)6aと、支持体から遠い側の表面(以下「最外面」と称する場合がある)6Bから1μm内部側までの領域(外表面領域)6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が、20質量%以下である。
具体的には、電荷輸送層を斜めに削り、削り出された斜面について、表面からの深さ方向に対応した位置の赤外吸光度をATR(全反射測定)により測定し、バインダー成分の赤外吸光度に対する電荷輸送層の赤外吸光度の比を求める。膜厚方向10箇所について測定し、その平均値を求める。
分散助剤の含有比率は、有機樹脂粒子に対して0.5質量%以上20質量%以下が望ましく、0.5質量%以上5質量%以下がより望ましい。有機樹脂粒子に対する分散助剤の含有比率が0.5質量%以上の場合には、フッ素系樹脂粒子の分散が良好となる。
レベリング剤の含有率は、所望の特性が得られる範囲であれば制限されず、電荷輸送層用塗布液中、0.1ppm以上1000ppm以下の範囲であることが望ましく、0.5ppm以上500ppm以下の範囲であることがより望ましい。0.1ppm以上の場合には、十分な平滑面が得られ、また500ppm以下の場合には、繰り返し使用時に残留電位の上昇が抑えられ、電気特性上望ましい。
電荷輸送層形成用塗布液を塗布して塗布膜を形成すると、塗布膜の表面から乾燥し始める。塗布膜中の結着樹脂が乾燥により固定されるときに、分子量の小さい電荷輸送材料は固化していない内部側へ移動する。これが逐次起こることで、膜厚方向での電荷輸送材料の濃度分布が形成されるものと推測する。
したがって、内表面領域6aと外表面領域6bとにおける電荷輸送材料の平均濃度の差が20質量%以下の電荷輸送層は、塗布液溶剤と電荷輸送材料の溶解度、電荷輸送材料と結着樹脂との相溶性、塗布溶媒の揮発速度、電荷輸送層形成用塗布液により形成した塗布膜の乾燥速度などの乾燥条件などによって調整され、形成される。
まず、有機樹脂粒子を溶剤に分散させた第一の調製液を調製する。第一の分散液には、上記分散助剤を添加することが望ましい。第一の調製液に用いる溶剤は、トルエン、テトラヒドロフラン等が挙げられ、有機樹脂粒子の分散性を向上させる観点からトルエンが望ましい。
なお、テトラヒドロフランとトルエンの混合溶剤において、トルエンの含有比率を大きくすると電荷輸送材料の濃度勾配の差が小さくなり、テトラヒドロフランの含有比率を大きくすると電荷輸送材料の濃度勾配の差が大きくなる。
測定は、試料濃度0.5質量%、流速0.6ml/min.、サンプル注入量10μl、測定温度40℃、IR検出器を用いて実施する。また、検量線は東ソー社製「polystylene標準試料TSK standard」:「A−500」、「F−1」、「F−10」、「F−80」、「F−380」、「A−2500」、「F−4」、「F−40」、「F−128」、「F−700」の10サンプルから作製する。
分散方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機リン化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペン等の誘導体が挙げられる。
次に、本実施形態の電子写真装置及びプロセスカートリッジについて説明する。
本実施形態の電子写真装置は、少なくとも、電子写真感光体と、前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置と、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置と、を有する。
図3に示すプロセスカートリッジ300は、電子写真感光体207とともに、接触帯電部材208、現像手段211、中間転写体220(中間転写体手段)、クリーニング装置(クリーニング手段)213、露光のための開口部218、及び、除電露光のための開口部217を、取り付けレール216を用いて組み合せ、そして一体化したものである。
また、図3に示すプロセスカートリッジ300は、中間転写体220を介して電子写真感光体207上のトナー像を被転写媒体500に転写する中間転写方式を採用する構成を有している。
<電子写真感光体の作製>
(基材の準備)
1mm厚×30mmφ×365mmLのアルミニウムパイプ(円筒状基材)にダイヤモンドバイトを用いた鏡面旋盤により鏡面切削加工を行い、表面粗さ(Ra(JIS B0601に規定されている中心線平均粗さ):0.02μm、Rmax:0.2μm)の平滑面に仕上げた。
次に、循環型処理装置にて、電気分解アルカリ性水を用いて基材を洗浄(電気分解アルカリ性水処理)した。処理槽に供給・循環される電気分解アルカリ性水としては、水以外のイオンを3.4%含む原液(商品名:ルミックEKO−13AL、日本電子アクティブ社製)を、イオン交換水にて3倍に希釈し、pH11のものを用いた。電気分解アルカリ性水の原液を希釈するためのイオン交換水としては、比抵抗5MΩ・cmのものを用いた。また、電気分解アルカリ性水の温度は35℃に設定され、上下揺動回数15回/分で、30秒間、基材を洗浄した。なお、処理槽で照射した超音波の周波数は133kHzであった。
次に、濯ぎ処理を行った。濯ぎ処理に用いた循環型濯ぎ装置における濯ぎ槽では、比抵抗5(MΩ・cm)のイオン交換水を使用した。このときのイオン交換水の温度は35℃に設定された。また、濯ぎ処理の際には、上下揺動回数15回/分で、30秒間、基材を濯いだ。なお、濯ぎ槽で照射した超音波の周波数は133kHzであった。
最後に、水切り処理を行った。水切り処理に用いた循環型水切り装置における水切り槽では、比抵抗5(MΩ・cm)のイオン交換水を、液温50℃に設定して使用した。基材を水切り槽25b内に30秒間浸漬した後、300mm/分で引き上げた。
その後、露点が10℃以下の60℃の熱風で乾燥した。
酸化亜鉛(平均粒子径70nm:テイカ社製試作品)100部をトルエン500部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM603:信越化学工業社製)1.5部を添加して2時間攪拌した。その後、トルエンを減圧蒸留にて留去し、150℃で2時間焼き付けを行って表面処理が施された酸化亜鉛を得た。
次に、表面処理を施した酸化亜鉛60部、硬化剤(ブロック化イソシアネート、スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)15部、及びブチラール樹脂(BM−1、積水化学社製)15部をメチルエチルケトン85部に溶解し、この溶液38部とメチルエチルケトン25部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散処理を行い、分散液を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005部を添加し、下引き層形成用の塗布液を得た。
上記塗布液を浸漬塗布にて上記基材に塗布した。その後、170℃、40分の乾燥硬化を行い平均膜厚19μmの下引き層を形成した。
次に、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体(VMCH、ユニオンカーバイド社製)4部を酢酸−n−ブチル100部に溶解させた溶液とII型クロロガリウムフタロシアニン結晶4部を混合し、ガラスビーズとともに、12時間ダイノーミルで分散し、酢酸−n−ブチルで希釈して固形分濃度7.0%の電荷発生層用塗布液を調製した。
電荷発生層用塗布液を浸漬塗布循環機内で循環した。前記下引き層を形成した基材を浸漬塗布し、100℃で10分間加熱乾燥し、0.25μm厚の電荷発生層を形成した。
ポリテトラフルオロエチレン(平均一次粒径:0.2μm)0.5部及び分散助剤としてフッ素櫛型グラフトポリマー(東亞合成製、商品名:GF400)0.01部を、トルエン2部とともに20℃の液温に保ち、24時間攪拌混合し、懸濁液であるA液を得た。
別途、電荷輸送材料として下記構造式(1)をもつN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジン4.2部、下記構造式(2)をもつビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:40,000)5.8部、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.1部を混合してテトラヒドロフラン24部及びトルエン11部を混合し溶解して、B液を得た。
該電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布し、110℃で40分間加熱乾燥し、厚さ38μmの電荷輸送層を形成した。
電荷輸送層の導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域(内表面領域)における電荷輸送材料の平均濃度と、電荷輸送層の導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域(外表面領域)における電荷輸送材料の平均濃度をFT−IRによって測定した。
具体的には、電荷輸送層を斜めに削り、削り出された斜面について、表面からの深さ方向に対応した位置の赤外吸光度をATR(全反射測定)により測定し、バインダー成分の赤外吸光度に対する電荷輸送層の赤外吸光度の比をとり、それを電荷輸送材料の濃度とした。表面からの深さ方向に対応した10箇所の上記比の平均値を電荷輸送物質の平均濃度とした。結果を表1に示す。
電子写真感光体の任意の10箇所の表面層塗膜断面について日本電子製JSM−6700Fを用い、加速電圧30kVにおいて5000倍の透過電子像(STEM)写真を撮影し、有機樹脂粒子(PTFE粒子)の二次粒子径を測定した。フッ素樹脂粒子が2つ以上凝集したものを二次粒子とし、測定箇所1箇所当たり任意の二次粒子30個について二次粒子の長径の最大値を採用し、その全個数平均を二次粒子径とした。結果を表1に示す。
得られた電子写真感光体を用いて、画像形成装置を作製した。なお、画像形成装置の構成はカラータンデム複写機DocuCentreIII C3300(富士ゼロックス社製)と同様の構成とした。
(画質欠陥の評価(白点))
66rpmの回転速度で50%ハーフトーン画像を印刷したときの画像の乱れ(白点抜け)を以下の基準で判定した。結果を表1に示す。
B:画像の乱れはあるが、軽微で問題ないレベル
C:若干の画像の乱れはあるが、問題ないレベル
D:画像の乱れ部分がある
E:大部分に若干の画像の乱れが発生
80rpmの回転速度で50%ハーフトーン画像を印刷したときの画像の濃度を、66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度と比較し、以下の基準で判定した。結果を表1に示す。
B:66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度よりやや薄いが、軽微で問題ないレベル
C:66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度より薄いが、問題ないレベル
D:66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度より薄い
E:66rpmの回転速度で印刷したときの画像濃度よりはるかに薄く問題のあるレベル
50%ハーフトーン画像の印字を続け、トナーが用紙一面にうっすらと乗った画像が排出されたときを寿命とし、そのときの電子写真感光体の画像形成装置内での回転数を寿命を示すパラメーターとした。結果を表1に示す。
A:600,000Cyc以上
B:600,000Cyc未満
電荷輸送材料を下記構造式(3)に示すトリアリールアミン化合物とした以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
電荷輸送層用塗布液の結着樹脂を下記構造式(4)に示す繰り返し構造をもつポリアリレート樹脂(粘度平均分子量40,000)とした以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
電荷輸送層用塗布液のB液においてテトラヒドロフランを20部、トルエンを15部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
電荷輸送層用塗布液のB液のテトラヒドロフランを20部、トルエンを15部とし、電荷輸送層の膜厚を50μmとした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
電荷輸送層形成用塗布液のB液のテトラヒドロフランを28部、トルエンを7部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
電荷輸送層の膜厚を35μmとした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
電荷輸送層用塗布液のB液のテトラヒドロフランを30部、トルエンを5部とした以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
電荷輸送層の膜厚を50μmとした以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1の電荷輸送層用塗布液のA液においてトルエンを1部、テトラヒドロフランを1部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1の電荷輸送層用塗布液のA液においてトルエンを0.5部、テトラヒドロフランを1.5部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1の電荷輸送層用塗布液のA液においてトルエンを0.2部、テトラヒドロフランを1.8部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
電荷輸送層用塗布液のA液においてテトラヒドロフランを2部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1の電荷輸送層形成時に電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布し、120℃で40分間加熱乾燥した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
実施例1の電荷輸送層形成時に電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布した後、130℃で40分間加熱乾燥した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
電荷輸送層形成時に電荷輸送層用塗布液を上記電荷発生層上に浸漬塗布し、160℃で40分間加熱乾燥し、とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作製し、実施例1と同様にして評価を行った。結果を表2に示す。
Claims (4)
- 導電性支持体と、該導電性支持体に近い側から順に、電荷発生層と、有機樹脂粒子及び電荷輸送材料を含有し膜厚が38μm以上の単層の電荷輸送層と、を有し、
前記電荷輸送層は、前記導電性支持体に近い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度と、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送材料の平均濃度との差が、20質量%以下であり、
前記電荷輸送層中における前記有機樹脂粒子の二次粒子径が2.0μm以下である電子写真感光体。 - 前記電荷輸送層が、前記導電性支持体から遠い側の表面から1μm内部側までの領域における電荷輸送物質の平均濃度が40質量%以上である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置と、
帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、
トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置と、
前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置と、
を有する画像形成装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、
前記電子写真感光体の表面を帯電する帯電装置、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置、トナーにより前記静電潜像を現像して前記電子写真感光体の表面にトナー像を形成する現像装置、前記電子写真感光体の表面に形成されたトナー像を被転写体表面に転写する転写装置及び転写後の前記電子写真感光体の表面の残留トナーを除去するクリーニング装置からなる群より選択される少なくとも一種と、を一体に有し、
画像形成装置本体から脱着されるプロセスカートリッジ
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