JP4140469B2 - 電子写真感光体、電子写真装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

電子写真感光体、電子写真装置及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成に使用される電子写真感光体、電子写真装置及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式の画像形成は、高速且つ高印字品質という利点を有するため、複写機及びレーザービームプリンター等の分野において広く利用されている。電子写真装置に用いられる電子写真感光体(以下、場合により単に「感光体」という)としては、従来からのセレン、セレン−テルル合金、セレン−ヒ素合金、硫化カドミウム等無機光導電材料を用いた感光体に比べ、安価で製造性及び廃棄性の点で優れた利点を有する有機光導電材料を用いた電子写真感光体が主流を占める様になってきている。中でも、露光により電荷を発生する電荷発生層と電荷を輸送する電荷輸送層とを積層させた機能分離型の有機感光体は、電子写真特性の点で優れており、種々の提案が成され、実用化されている。
ところで、有機感光体は無機感光体に比べ、一般的に機械的強度が劣っており、クリーニングブレード、現像ブラシ、用紙などの機械的外力による摺擦傷や摩耗が生じやすく、寿命が短い。また、エコロジーの観点から近年使用されてきている接触帯電方式を用いたシステムでは、コロトロンによる非接触帯電方式に比べて大幅に感光体の摩耗が増加することがある。このように感光体の耐久性が不十分であると、感度の低減による画像濃度の低下、帯電電位の低下による画像へのカブリの発生などの原因となる。
そこで、かかる現象を回避すべく、感光層の耐久性を向上させる方法が検討されており、例えば、表面層中にフッ素系樹脂粒子を分散することにより、感光体の表面層の表面エネルギーを低減する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開昭63−221355号公報
しかしながら、上記従来の方法が適用された感光体の場合であっても、一般的なフッ素系樹脂粒子は分散性が低く、凝集性が高いため、表面層中に存在するフッ素系樹脂粒子が不均一となりやすく、十分な耐久性向上効果を得ることが困難である。従って、本来的に要求される電子写真特性を損なわずに耐久性を高めることは必ずしも容易ではない。
なお、分散助剤としてフッ素系グラフトポリマーを添加することによって、フッ素系樹脂粒子の分散性及び凝集性の改善をある程度達成することはできる。しかし、十分な改善効果を得るためにはフッ素系グラフトポリマーの添加量を増加させる必要があり、その結果、得られる感光体において長期間の繰返し使用による残留電位が上昇しやすくなり、電子写真特性が損なわれてしまう。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、電子写真特性と耐久性との双方を高水準で達成可能な電子写真感光体、並びに当該感光体を用いた電子写真装置及びプロセスカートリッジを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成すべく、先ず、フッ素系樹脂粒子とフッ素系グラフトポリマーとを含む表面層について検討した結果、残留電位の上昇により濃度低下を生じる現象は、フッ素系樹脂粒子を分散させるための分散助剤として用いるフッ素系グラフトポリマーが遊離した状態でバルク中に存在することに起因するとの知見を得た。より具体的には、フッ素系グラフトポリマーの添加量は必要量を上回ることが多く、吸着しなかった余剰のフッ素系グラフトポリマーは、遊離した状態で表面層バルク中に存在することになる。この遊離したフッ素系グラフトポリマーは電荷を蓄積するトラップサイトを発現させる原因物質となるため、高温高湿下での繰り返し使用の際に、残留電位の上昇により濃度低下が生じ易くなる。つまり、物理的耐久性は改善できても、安定した電子写真特性は得られない。
一方、市販のフッ素樹脂粒子には様々な製品グレードが提供されており、主に粒径、粒度分布といった特性値によって区分されている。ところが、同じ粒径、粒度分布グレードのフッ素系樹脂粒子であっても、分散助剤として用いるフッ素系グラフトポリマーの吸着効率がロット間で相違し、感光体特性のバラツキが生じることが多い。特に、フッ素系グラフトポリマーが吸着しにくいフッ素系樹脂粒子を使用する場合、フッ素系樹脂粒子を表面層中に均一に分散するためには多量のフッ素系グラフトポリマーを添加する必要が生じ、吸着しなかった余剰のフッ素系グラフトポリマーが、遊離した状態で表面層バルク中に存在することになる。従ってこの場合も、上述の場合と同様に、物理的耐久性は改善できても、安定した電子写真特性は得られない。
そこで本発明者らは、フッ素系樹脂粒子にフッ素系グラフトポリマーを効率よく吸着させる方法について検討した。具体的には、市販の同一粒径、粒度分布グレードのフッ素系樹脂粒子を多数ロット準備し、同一条件下でのフッ素系グラフトポリマーの吸着効率、及び感光体としての物理的耐久性、電気的安定性を比較した。同時に、使用したフッ素系樹脂粒子の物理的、化学的特性値を比較、検討した。その結果、フッ素系樹脂粒子の平均球形度が、前記フッ素系グラフトポリマーの吸着効率に大きく影響を及ぼし、この吸着効率の優劣は、感光体としての物理的耐久性、電気的安定性に大きく寄与することを見出した。
例えば、フッ素系樹脂粒子の平均球形度がある水準より大きければ、つまり粒形が真球に近ければ、フッ素系グラフトポリマーの吸着効率は良好となり、少量のフッ素系グラフトポリマーだけで、フッ素樹脂を均一に分散することが可能になる。すなわち摩耗やキズに対する耐久性が向上すると共に、トナーに対する離型性が向上することにより、クリーニング性が向上する作用を十分に具備した感光体を作成することが可能となる。但し、少量のフッ素系グラフトポリマーだけで、フッ素樹脂を均一に分散することが可能になる一方で、吸着しなかった余剰のフッ素系グラフトポリマーが、遊離した状態で表面層バルク中に存在することになり、それが起因して電荷を蓄積するトラップサイトを誘発し、高温高湿下での繰り返し使用により残留電位が上昇し、濃度低下を生じ易い感光体となる場合が多くなった。従って、平均球形度がある水準より大きいフッ素系樹脂粒子を使用する場合には、分散助剤であるフッ素系グラフトポリマーを、必要量だけ添加し、余剰分が発生しないように調整する必要がある。
逆に、フッ素系樹脂粒子の平均球形度がある水準より小さければ、つまり粒形が真球から異形にシフトすれば、フッ素系グラフトポリマーの吸着効率は悪化し、多量のフッ素系グラフトポリマーを添加しないとフッ素系樹脂粒子を表面層中に均一に分散することができなくなる。つまり、フッ素系樹脂粒子を表面層中に均一に分散しようとすれば、多量のフッ素系グラフトポリマーの添加が必要となり、吸着しない余剰のフッ素系グラフトポリマーの増加に繋がる。余剰のフッ素系グラフトポリマーが遊離した状態でバルク中に存在したフッ素系グラフトポリマーが電荷を蓄積するトラップサイトを誘発し、高温高湿下での繰り返し使用により残留電位が上昇し、濃度低下を生じる原因となる点については前述の通りである。従って、平均球形度がある水準より小さいフッ素系樹脂粒子を用いて電子写真特性は得るためには、フッ素系グラフトポリマーの添加量を適度に低減する必要があるが、その場合にはフッ素系樹脂粒子を表面層中に均一に分散することができず、物理的耐久性を具備した感光体を作製することができなくなる。
そして、本発明者らは、上記検討結果に基づき、特定の平均球形度を有するフッ素系樹脂粒子を特定量用い、さらに、フッ素系樹脂粒子に対して特定量のフッ素系グラフトポリマーを用いて表面層を形成せしめることで、フッ素系グラフトポリマーのフッ素系樹脂粒子への吸着効率が向上し、電子写真特性を損なわずに表面層の耐久性、さらにはトナーに対する離型性を十分に高めることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の電子写真感光体は、導電性基体と、該基体上に形成された感光層と、を備える電子写真感光体であって、感光層が、基体から最も遠い側に、平均球形度0.95以上のフッ素系樹脂粒子と、フッ素系グラフトポリマーとを含有する表面層を備え、フッ素系樹脂粒子の含有量が、表面層の固形分全量に対して3〜15重量%であり、且つフッ素系グラフトポリマーの含有量が、フッ素系樹脂粒子の重量に対して1〜5重量%であることを特徴とする。
本発明の電子写真感光体においては、表面層に、平均球形度0.95以上のフッ素系樹脂粒子と、フッ素系グラフトポリマーと、をそれぞれ特定量含有せしめることで、感光体の電子写真特性を損なわずに表面層に十分な耐久性、さらにはトナーに対する十分な離型性が高水準で付与されるため、電子写真特性を高水準に維持しつつ、摺擦傷や摩耗を十分に抑制することができる。従って、本発明の電子写真感光体を長期間繰り返し使用した場合であっても、摩擦感度の低減による画像濃度の低下、帯電電位の低下による画像へのカブリの発生、さらには残留電位の上昇を抑制することが可能となる。
なお、本発明でいう「平均球形度」は、粒子の投影像により粒子形状を分析し、投影面積と粒子の投影周囲長と同じ円周を持つ円の面積との比を用いて、以下の手順によって測定することができる。先ず、走査型電子顕微鏡と画像解析装置を用い、電子顕微鏡で得られたSEM写真の画像解析を行い、粒子の投影面積(A)と周囲長(PM)を測定する。う。測定粒子数は100個以上とする。周囲長(PM)に対応する真円の面積を(B)とすると、その粒子の真円度はA/Bとなる。そこで、試料粒子の周囲長(PM)と同一の周囲長を持つ真円を想定すると、PM=2πr、B=πr2であるから、B=π×(PM/2π)2となり、個々の粒子の真円度は、A/B=A×4π/(PM)2として算出する。このようにして得られた100個以上の粒子の真円度を求めその平均値を平均球形度とする。
また、本発明の電子写真装置は、上記本発明の電子写真感光体と、感光体を帯電させる帯電装置と、帯電した感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置と、静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像装置と、トナー像を感光体から被転写媒体に転写する転写装置と、を備えることを特徴とする。
また、本発明のプロセスカートリッジは、上記本発明の電子写真感光体と、感光体を帯電させる帯電装置、帯電した感光体を露光して形成した静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像装置、及び転写後の感光体から残存トナーを除去するクリーニング装置から選ばれる少なくとも1種と、を備えることを特徴とする。
本発明の電子写真装置及びプロセスカートリッジにおいては、電子写真特性と耐久性とが高水準で両立された本発明の電子写真感光体を用いることによって、良好な画像品質を長期にわたって得ることが可能となる。
本発明の電子写真感光体によれば、電子写真特性を高水準に維持しつつ、摺擦傷や摩耗を十分に抑制することができる。また、本発明の電子写真装置及びプロセスカートリッジによれば、本発明の電子写真感光体を長期間繰り返し使用した場合であっても、摩擦感度の低減による画像濃度の低下、帯電電位の低下による画像へのカブリの発生、さらには残留電位の上昇を抑制することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面中、同一又は相当部分には同一符号を付することとし、重複する説明は省略する。
図1は本発明の電子写真感光体の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示した電子写真感光体1は電荷発生層5と電荷輸送層6とが別個に設けられた機能分離型の感光層3を備えるもので、導電性基体2上に下引き層4、電荷発生層5、電荷輸送層6がこの順序で積層された構造を有している。ここで、電荷輸送層6は感光体1における表面層(基体2から最も遠い側に配置される層)であり、詳細は後述するが、平均球形度0.95以上のフッ素系樹脂粒子と、フッ素系グラフトポリマーとをそれぞれ特定量含有して構成されている。
以下、感光体1の各要素について説明する。
導電性基体2としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、およびアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチックフィルム等、あるいは導電性付与剤を塗布、または含浸させた紙、およびプラスチックフィルム等が挙げられる。基体2の形状はドラム状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
導電性基体2として金属パイプを用いる場合、表面は素管のままであってもよいし、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
下引き層4は、基体2表面における光反射の防止、基体2から感光層3への不要なキャリアの流入の防止などの目的で、必要に応じて設けられる。下引き層3の材料としては、アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの金属粉体や、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性金属酸化物や、カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末などの導電性物質等を結着樹脂に分散し、支持体上に塗布したものが挙げられる。また、金属酸化物微粒子は2種以上混合して用いることもできる。さらに、金属酸化物微粒子へカップリング剤による表面処理を行うことで、粉体抵抗を制御して用いてもよい。
下引き層4に含まれる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などを用いることができる。中でも上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が好ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが好ましく用いられる。
下引き層4中の金属酸化物微粒子と結着樹脂との比率は特に制限されず、所望する電子写真感光体特性を得られる範囲で任意に設定できる。
下引き層4の形成の際には、上記成分を所定の溶媒に加えた塗布液が使用される。かかる溶媒としては、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、などの有機溶剤が挙げられる。これらの溶剤は単独又は2種以上混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶解可能であれば、いかなるものでも使用することが可能である。
また、下引き層形成用塗布液中に金属酸化物微粒子を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用できる。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
このようにして得られる下引き層形成用塗布液を基体1上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。下引き層4の膜厚は15μm以上が好ましく、20〜50μmがより好ましい。
下引き層4には、表面粗さ調整のために下引層中に樹脂粒子を添加することもできる。樹脂粒子としてはシリコーン樹脂粒子、架橋型PMMA樹脂粒子等を用いることができる。
また、表面粗さ調整のために下引き層4の表面を研磨することもできる。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等を用いることもできる。
また、図示は省略するが、電気特性向上、画質向上、画質維持性向上、感光層接着性向上などのために、下引き層4上に中間層をさらに設けてもよい。中間層に用いられる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などがある。これらの化合物は単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いることができる。中でも、ジルコニウムもしくはシリコンを含有する有機金属化合物は残留電位が低く環境による電位変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少ないなど性能上優れている。
中間層の形成に使用される溶媒としては、公知の有機溶剤、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、また、これらの溶剤は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶かす事ができる溶剤であれば、いかなるものでも使用することが可能である。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いることができる。
中間層は上層の塗布性改善の他に、電気的なブロッキング層の役割も果たすが、膜厚が大きすぎる場合には電気的な障壁が強くなりすぎて減感や繰り返しによる電位の上昇を引き起こす。したがって、中間層を形成する場合には、0.1〜3μmの膜厚範囲に設定される。
また、この場合の中間層を下引き層4として使用してもよい。
電荷発生層5は、電荷発生材料を適当な結着樹脂中に分散して形成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が使用可能であり、特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶を使用することができる。その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等を使用することができる。また、これらの電荷発生材料は、単独または2種以上を混合して使用することができる。
電荷発生層における結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等を用いることができる。これ等の結着樹脂は、単独あるいは2種以上混合して用いることが可能である。電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、10:1〜1:10の範囲が望ましい。
電荷発生層5の形成の際には、上記成分を所定溶剤に加えた塗布液が使用される。かかる溶剤としては、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、などの有機溶剤が挙げられる。これらの溶剤は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶解可能であれば、いかなるものでも使用することが可能である。
電荷発生材料を樹脂中に分散させるために、塗布液には分散処理が施される。分散方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用できる。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
このようにして得られる塗布液を下引き層4上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。電荷発生層5の膜厚は、好ましくは0.01〜5μm、より好ましくは0.05〜2.0μmの範囲に設定される。
電荷輸送層6は、前述の通り、平均球形度0.95以上のフッ素系樹脂粒子及びフッ素系グラフトポリマーを含有する層である。また、電荷輸送層6の固形分全量に対するフッ素系樹脂粒子の含有量は3〜15重量%であり、フッ素系樹脂粒子重量に対するフッ素系グラフトポリマーの含有量は1〜3重量%である。
なお、電荷輸送層6の固形分全量に対するフッ素系樹脂粒子の含有量が3重量%未満の場合、フッ素系樹脂粒子分散による電荷輸送層6の改質が不十分となる。また、当該含有量が15重量%を超えると、光透過性の低下及び膜強度の低下が起こりやすくなる。
また、フッ素系樹脂粒子重量に対するフッ素系グラフトポリマーの添加量が1重量%未満の場合、フッ素系樹脂粒子の分散性改良効果が不十分となる。また、当該含有量が5重量%を超えると、平均球形度0.95以上のフッ素系樹脂粒子に対するフッ素系グラフトポリマーの添加量が必要量を上回り、吸着しなかった余剰のフッ素系グラフトポリマーが遊離した状態で電荷輸送層6バルク中に存在することになり、電荷を蓄積するトラップサイトを発現する。その結果、高温高湿下での繰り返し使用により残留電位が上昇し、濃度低下を生じ易い感光体となる。
また、フッ素系樹脂粒子の平均球形度が0.95未満の場合には、フッ素系樹脂粒子重量に対してフッ素系グラフトポリマー5wt%を添加しても、フッ素系樹脂粒子を電荷輸送層6中に均一に分散することができなくなり、摩耗や傷に対する耐久性、トナーに対する離型(クリーニング性)が低下する点で、物理的耐久性を十分に具備した感光体が得られなくなる。
なお、フッ素系樹脂粒子重量に対するフッ素系グラフトポリマーの添加量を5重量%より多くすることで、平均球形度が0.95未満のフッ素系樹脂粒子を電荷輸送層6中に均一に分散することは可能であるが、その場合には物理的耐久性には優れるものの、安定した電子写真特性は得られない結果となる。
本発明に用いられる平均球形度0.95以上のフッ素系樹脂粒子を得るためには、フッ素系樹脂粒子製造工程において、製造条件を制御しても良いが、制御するための設備投資や工数が見合わなければ、ロット選別を行うことで、所望の平均球形度のロットを得ても良い。
本発明で用いるフッ素系樹脂粒子としては、4フッ化エチレン樹脂、3フッ化塩化エチレン樹脂、6フッ化プロピレン樹脂、フッ化ビニル樹脂、フッ化ビニリデン樹脂、2フッ化2塩化エチレン樹脂およびそれらの共重合体の中から1種あるいは2種以上を適宜選択するのが望ましいが、特に、4フッ化エチレン樹脂、フッ化ビニリデン樹脂が好ましい。
前記フッ素系樹脂粒子の一次粒径は0.05〜1μmが良く、更に好ましくは0.1〜0.5μmが好ましい。一次粒径が0.05μmを下回ると分散時の凝集が進みやすくなる。一方、1μmを上回ると画質欠陥が発生し易くなる。
また、フッ素系グラフトポリマーとしては、アクリル酸エステル化合物、メタクリル酸エステル化合物、スチレン化合物等からなるマクロモノマー及びパーフルオロアルキルエチルメタクリレートよりグラフト重合された樹脂が好ましい。
電荷輸送層6は、上記成分に加えて、電荷輸送層としての本来的機能を発現させるための電荷発生材料、さらには結着樹脂を含む。かかる電荷輸送材料としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、トリ(p−メチルフェニル)アミニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロアントラキノン等のキノン系化合物、テトラアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物等の電子輸送物質、および上記した化合物からなる基を主鎖または側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送材料は、1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、電荷輸送層6における結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、塩素ゴム等の絶縁性樹脂、およびポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光導電性ポリマー等があげられる。これ等の結着樹脂は、単独あるいは2種以上混合して用いることが可能である。
電荷輸送層6は、上記成分を所定溶剤に加えた塗布液を用いて形成される。電荷輸送層の形成に使用される溶剤としては、公知の有機溶剤、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、また、これらの溶剤は単独あるいは2種以上混合して用いることができる。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶解可能であれば、いかなるものでも使用することが可能である。電荷輸送材料と上記結着樹脂との配合比は10:1〜1:5が好ましい。
電荷輸送層6中にフッ素系樹脂粒子を分散させるための塗布液の分散方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用できる。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
このようにして得られる電荷輸送層層形成用塗布液を電荷発生層5上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いることができる。電荷輸送層の膜厚は、好ましくは5〜50μm、より好ましくは10〜40μmの範囲に設定される。
電子写真装置中で発生するオゾンや窒素酸化物、あるいは光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層3を構成する各層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤などの添加剤を添加することができる。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノンおよびそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機リン化合物等があげられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペン等の誘導体が挙げられる。
また、表面の平滑性を向上させる目的で、表面層中にシリコーンオイル等のレベリング剤を添加することができる。
また、図2に示すように、電荷輸送層6上に保護層7をさらに設け、感光体1の表面層としてもよい。この場合、保護層7は、平均球形度0.95以上のフッ素系樹脂粒子と、フッ素系グラフトポリマーとを含有し、フッ素系樹脂粒子の含有量が保護層7の固形分全量に対して3〜15重量%であり、且つフッ素系グラフトポリマーの含有量がフッ素系樹脂粒子の重量に対して1〜5重量%であることが必要である。
保護層7は、本発明にかかるフッ素系樹脂粒子及びフッ素系グラフトポリマーに加えて、導電性材料及び結着樹脂をさらに含有してもよい。導電性材料としては、N,N’−ジメチルフェロセン等のメタロセン化合物、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン等の芳香族アミン化合物、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化アンチモン、酸化錫、酸化チタン、酸化インジウム、酸化錫とアンチモンあるいは酸化アンチモンとの固溶体の担体またはこれらの混合物、あるいは単一粒子中にこれらの金属酸化物を混合したもの、あるいは被覆したものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、保護層7に用いる結着樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルケトン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等が挙げられ、これらは必要に応じて架橋して使用することも出来る。さらに電荷輸送性を有し、架橋構造を有するシロキサン系樹脂を保護層として使用することもできる。電荷輸送性化合物を含むシロキサン樹脂硬化膜の場合、電荷輸送性化合物として公知の材料であればいかなるものでも使用可能であるが、例えば特開平10−95787号公報、特開平10−251277号公報、特開平11−32716号公報、特開平11−38656号公報、特開平11−236391号公報に示された化合物等が挙げられるがこれに限定されるものではない。
次に、本発明の電子写真装置及びプロセスカートリッジについて説明する。
図3は本発明の電子写真装置の好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。図3に示す電子写真装置200は、本発明の電子写真感光体1と、電子写真感光体1を帯電させる接触帯電方式の帯電装置(接触帯電装置)208と、帯電装置208に接続された電源209と、帯電装置208により帯電される電子写真感光体1を露光して静電潜像を形成する露光装置210と、露光装置210により形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置211と、現像装置211により形成されたトナー像を被転写媒体500に転写する転写装置212と、クリーニング装置213と、除電器214と、定着装置215とを備える。この場合、除電器214が設けられていないものもある。
接触帯電装置208は帯電ロールを有しており、感光体1を帯電させる際には帯電ロールに電圧が印加される。電圧の範囲としては、直流電圧は要求される感光体帯電電位に応じて正または負の50〜2000Vが好ましく、100〜1500Vがより好ましい。交流電圧を重畳する場合は、ピーク間電圧が400〜1800V、好ましくは800〜1600V、さらに好ましくは1200〜1600Vが好ましい。交流電圧の周波数は50〜20,000Hz、好ましくは100〜5,000Hzである。
帯電ロールとしては、芯材の外周面に弾性層、抵抗層、保護層等を設けたものが好適に用いられる。帯電ロールは、感光体1に接触させることにより特に駆動手段を有しなくとも感光体と同じ周速度で回転し、帯電手段として機能するが、帯電ロールに駆動手段を取り付け、感光体1とは異なる周速度で回転させて帯電させてもよい。なお、帯電ロールの代わりに、ブラシ状、ブレード状、ピン電極状の導電性部材を用いてもよい。また、印加電圧は直流電圧、直流電圧に交流電圧を重畳したもののいずれでもよい。また、コロトロン、スコロトロン等の非接触帯電方式の帯電装置を用いてもよい。
露光装置210としては、電子写真感光体表面に、半導体レーザ、LED(light emitting diode)、液晶シャッター等の光源を所望の像様に露光できる光学系装置等を用いることができる。
現像装置211としては、一成分系、ニ成分系等の正規又は反転現像剤を用いた従来より公知の現像装置等を用いることができる。現像装置211に使用されるトナーの形状については、特に制限はなく、不定形、球形あるいは他の特定の形状のものであっても、使用することができる。
転写装置212としては、ローラー状の接触帯電部材の他、ベルト、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、あるいはコロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等、が挙げられる。
クリーニング装置213は、転写工程後の電子写真感光体の表面に付着する残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。クリーニング装置としては、クリーニングブレードの他、ブラシクリーニング、ロールクリーニング等を用いることができるが、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが好ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
また、本発明の電子写真装置は、図3に示したように、イレース光照射装置214をさらに備えていてもよい。これにより、電子写真感光体が繰り返し使用される場合に、電子写真感光体の残留電位が次のサイクルに持ち込まれる現象が防止されるので、画像品質をより高めることができる。
図4は本発明の電子写真装置の他の実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。図4に示す電子写真装置220は中間転写方式の電子写真装置であり、ハウジング400内において4つの電子写真感光体1a〜1d(例えば、電子写真感光体1aがイエロー、電子写真感光体1bがマゼンタ、電子写真感光体1cがシアン、電子写真感光体1dがブラックの色からなる画像をそれぞれ形成可能である)が中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。
ここで、電子写真装置220に搭載されている電子写真感光体1a〜1dは、それぞれ本発明の電子写真感光体である。
電子写真感光体1a〜1dのそれぞれは所定の方向(紙面上は反時計回り)に回転可能であり、その回転方向に沿って帯電ロール402a〜402d、現像装置404a〜404d、1次転写ロール410a〜410d、クリーニングブレード415a〜415dが配置されている。現像装置404a〜404dのそれぞれにはトナーカートリッジ405a〜405dに収容されたブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーが供給可能であり、また、1次転写ロール410a〜410dはそれぞれ中間転写ベルト409を介して電子写真感光体1a〜1dに当接している。
さらに、ハウジング400内の所定の位置にはレーザ光源(露光装置)403が配置されており、レーザ光源403から出射されたレーザ光を帯電後の電子写真感光体1a〜1dの表面に照射することが可能となっている。これにより、電子写真感光体1a〜1dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニングの各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。
中間転写ベルト409は駆動ロール406、バックアップロール408及びテンションロール407により所定の張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転可能となっている。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介してバックアップロール408と当接するように配置されている。バックアップロール408と2次転写ロール413との間を通った中間転写ベルト409は、例えば駆動ロール406の近傍に配置されたクリーニングブレード416により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。
また、ハウジング400内の所定の位置にはトレイ(被転写媒体トレイ)411が設けられており、トレイ411内の紙などの被転写媒体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413との間、さらには相互に当接する2個の定着ロール414の間に順次移送された後、ハウジング400の外部に排紙される。
なお、上述の説明においては中間転写体として中間転写ベルト409を使用する場合について説明したが、中間転写体は、上記中間転写ベルト409のようにベルト状であってもよく、ドラム状であってもよい。ベルト状とする場合中間転写体の基材として用いる樹脂材料としては、従来公知の樹脂を用いることができる。例えば、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンテレフタレート(PAT)、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド等の樹脂材料及びこれらを主原料としてなる樹脂材料が挙げられる。さらに、樹脂材料と弾性材料をブレンドして用いることができる。
図5は、本発明の電子写真感光体を備えるプロセスカートリッジの好適な一実施形態の基本構成を概略的に示す断面図である。プロセスカートリッジ300は、電子写真感光体1と共に、帯電装置208、現像装置211、クリーニング装置(クリーニング手段)213、露光のための開口部218、及び、除電露光のための開口部217を取り付けレール216を用いて組み合わせ、そして一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ300は、転写装置212と、定着装置215と、図示しない他の構成部分とからなる電子写真装置本体に対して着脱自在としたものであり、電子写真装置本体とともに電子写真装置を構成するものである。
このような電子写真装置及びプロセスカートリッジによれば、電子写真特性と耐久性とが高水準で両立された電子写真感光体1(または1a〜1d)を用いることによって、良好な画像品質を長期にわたって得ることが可能となる。
なお、本発明にかかる被転写媒体とは、電子写真感光体上に形成されたトナー像を転写する媒体であれば特に制限はない。例えば、電子写真感光体から直接、紙等の被転写媒体に転写する場合は、紙等が被転写媒体である。また、中間転写体を用いる場合には、中間転写体が被転写媒体である。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
先ず、導電性基体として、ホーニング処理により粗面化された84mmφのアルミニウム基体を用意した。
次に、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学社製)4重量部を溶解したn−ブチルアルコール170重量部に、有機ジルコニウム化合物(アセチルアセトンジルコニウムブチレート)30重量部及び有機シラン化合物(γ−アミノプロピルトリメトキシシラン)3重量部を添加、混合撹拌して下引き層形成用の塗布液を得た。この塗布液を上記基体上に浸漬塗布し、室温で5分間風乾を行った。さらに、基体を10分間で50℃に昇温し、50℃、85%RH(露点47℃)の恒温恒湿槽中に入れて、20分間加湿硬化促進処理を行った。その後、熱風乾燥機に入れて170℃で10分間乾燥を行った。
次に、電荷発生材料としての塩化ガリウムフタロシアニン15重量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10重量部およびn−ブチルアルコール300重量部からなる混合物をサンドミルにて4時間分散した。得られた分散液を、上記下引き層上に浸漬塗布し、乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン20重量部、N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン20重量、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)60重量部をテトロヒドロフラン280重量部及びトルエン120重量部に十分に溶解混合した後、4フッ化エチレン樹脂粒子10重量部、及び分散助剤としてフッ素系グラフトポリマー0.3重量部を添加し、さらに混合した後、ガラスビーズを用いたサンドグラインダーにて分散し、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を得た。このとき、使用した4フッ化エチレン樹脂粒子をサンプリングし、走査型電子顕微鏡と画像解析装置を用い、電子顕微鏡で得られたSEM写真の画像解析を行って平均球形度を測定した。得られた結果を表1に示す。また、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を適量サンプリングし、粒度分布測定装置(堀場製作所製LA−700)により、分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。1μm以上の粗大粒子量は、フッ素系樹脂粒子凝集体の量を示しており、粗大粒子量が少ないほど、表面層中におけるフッ素系樹脂粒子の分散均一性、さらには摩耗やキズに対する耐久性、トナーに対する離型性が高いことを意味する。
このようにして得られた4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を電荷輸送層形成用塗布液として上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いて、図4に示す電子写真装置を作製した。なお、感光体以外の要素は富士ゼロックス社製フルカラープリンターDocu Print C620と同様である。
このようにして得られた電子写真装置を用い、28℃、85%RHの環境下において、A4サイズ、モノクロで500,000枚プリント試験を行った。プリント試験の初期と500,000枚プリント後の感光体について除電後の残留電位(VRp)を測定し、初期の残留電位と500,000枚プリント後の残留電位との差(ΔRp)を算出した。得られた結果を表1に示す。ΔRpが小さいほど、安定した電子写真特性であると判断できる。
(実施例2)
実施例1と同様にして電荷発生層の形成までを行った。
次に、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン20重量部、N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン20重量、及びビスフェノールZポリカーボネート樹脂(分子量40,000)60重量部をテトロヒドロフラン280重量部及びトルエン120重量部に十分に溶解混合した後、4フッ化エチレン樹脂粒子4重量部、及び分散助剤としてフッ素系グラフトポリマーを0.04重量部添加し、さらに混合した後、ガラスビーズを用いたサンドグラインダーにて分散し、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を調製した。このとき、実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子の平均球形度及び分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。
次に、得られた分散液を上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真装置を作製し、連続プリント試験によりΔRpを求めた。得られた結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1と同様にして電荷発生層の形成までを行った。
次に、4フッ化エチレン樹脂粒子を4重量部、フッ素系グラフトポリマーを0.2重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を調製した。このとき、実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子の平均球形度及び分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。
次に、得られた分散液を上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真装置を作製し、連続プリント試験によりΔRpを求めた。得られた結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1と同様にして電荷発生層の形成までを行った。
次に、4フッ化エチレン樹脂粒子を16重量部、フッ素系グラフトポリマーを0.16重量部としたこと以外は実施例1と同様にして4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を調製した。このとき、実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子の平均球形度及び分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。
次に、得られた分散液を上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真装置を作製し、連続プリント試験によりΔRpを求めた。得られた結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例1と同様にして電荷発生層の形成までを行った。
次に、4フッ化エチレン樹脂粒子を16重量部、フッ素系グラフトポリマーを0.8重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を調製した。このとき、実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子の平均球形度及び分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。
次に、得られた分散液を上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真装置を作製し、連続プリント試験によりΔRpを求めた。得られた結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様にして電荷発生層の形成までを行った。
次に、フッ素系グラフトポリマーを0.05重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を調製した。このとき、実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子の平均球形度及び分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。
次に、得られた分散液を上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真装置を作製し、連続プリント試験によりΔRpを求めた。得られた結果を表1に示す。

(比較例2)
実施例1と同様にして電荷発生層の形成までを行った。
次に、フッ素系グラフトポリマーを0.6重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を調製した。このとき、実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子の平均球形度及び分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。
次に、得られた分散液を上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真装置を作製し、連続プリント試験によりΔRpを求めた。得られた結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1と同様にして電荷発生層の形成までを行った。
次に、フッ素系グラフトポリマーを0.5重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を調製した。このとき、実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子の平均球形度及び分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。
次に、得られた分散液を上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真装置を作製し、連続プリント試験によりΔRpを求めた。得られた結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例1と同様にして電荷発生層の形成までを行った。
次に、実施例1の4フッ化エチレン樹脂粒子とは異なる4フッ化エチレン樹脂粒子を使用したこと以外は比較例3と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を調製した。このとき、実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子の平均球形度及び分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。
次に、得られた分散液を上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真装置を作製し、連続プリント試験によりΔRpを求めた。得られた結果を表1に示す。
(比較例5)
実施例1と同様にして電荷発生層の形成までを行った。
次に、フッ素系グラフトポリマーを0.7重量部としたこと以外は実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子分散液を調製した。このとき、実施例1と同様にして、4フッ化エチレン樹脂粒子の平均球形度及び分散液中に存在する1μm以上の粗大粒子量を測定した。得られた結果を表1に示す。
次に、得られた分散液を上記電荷発生層の上に浸漬塗布し、乾燥することにより、膜厚26μmの電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。
次に、得られた感光体を用いたこと以外は実施例1と同様にして、電子写真装置を作製し、連続プリント試験によりΔRpを求めた。得られた結果を表1に示す。
Figure 0004140469
本発明の電子写真感光体の好適な一実施形態を示す模式断面図である。 本発明の電子写真感光体の他の実施形態を示す模式断面図である。 本発明の電子写真装置の好適な一実施形態を示す概略構成図である。 本発明の電子写真装置の他の実施形態を示す概略構成図である。 本発明のプロセスカートリッジの好適な一実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1…電子写真感光体、2…導電性基体、3…感光層、4…下引き層、5…電荷発生層、6…電荷輸送層、7…保護層、208…帯電装置、209…電源、210…露光装置、211…現像装置、212…転写装置、213…クリーニング装置、214…除電器、215…定着装置、216…取り付けレール、217…除電露光のための開口部、218…露光のための開口部、300…プロセスカートリッジ、400…ハウジング、402a〜402d…帯電ロール、403…レーザー光源(露光装置)、404a〜404d・・・現像装置、405a〜405d…トナーカートリッジ、406…駆動ロール、407…テンションロール、408…バックアップロール、409…中間転写ベルト、410a〜410d…1次転写ロール、411…トレイ(被転写体トレイ)、412…移送ロール、413…2次転写ロール、414…定着ロール、415a〜415d…クリーニングブレード、416…クリーニングブレード、500…被転写媒体。

Claims (3)

  1. 導電性基体と、該基体上に形成された感光層と、を備える電子写真感光体であって、
    前記感光層が、前記基体から最も遠い側に、平均球形度0.95以上のフッ素系樹脂粒子と、フッ素系グラフトポリマーとを含有する表面層を備え、
    前記フッ素系樹脂粒子の含有量が、前記表面層の固形分全量に対して3〜15重量%であり、且つ
    前記フッ素系グラフトポリマーの含有量が、前記フッ素系樹脂粒子の重量に対して1〜5重量%である
    ことを特徴とする電子写真感光体。
  2. 請求項1に記載の電子写真感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電装置と、
    帯電した前記感光体を露光して静電潜像を形成させる露光装置と、
    前記静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像装置と、
    前記トナー像を前記感光体から被転写媒体に転写する転写装置と、
    を備えることを特徴とする電子写真装置。
  3. 請求項1に記載の電子写真感光体と、
    前記感光体を帯電させる帯電装置、帯電した前記感光体を露光して形成した静電潜像を現像してトナー像を形成させる現像装置、及び転写後の前記感光体から残存トナーを除去するクリーニング装置から選ばれる少なくとも1種と、
    を備えることを特徴とするプロセスカートリッジ。

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