JP5029639B2 - 電子写真感光体及びその製造方法、プロセスカートリッジ、並びに、画像形成装置 - Google Patents
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但し、構造式A及び構造式Bにおいて、l、m、nは1以上の正数を、p、q、r、sは0または1以上の正数を、tは6以下の正数を、R 1 、R 2 、R 3 はメチル基を、R 4 は水素原子を、Xはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―S―、―O―、―NH―、または単結合を、Yは、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―(C z H 2z−1 (OH))―、または単結合を、それぞれ表す。zは1以上の整数を表す。
本実施形態に係る電子写真感光体は、導電性基体上に少なくとも感光層を有し、前記感光層の設けられた側の表面に位置する層(以下、表面層と称することがある。)が、平均一次粒径が0.05μm以上1μm以下のフッ素含有樹脂粒子と炭素数が1以上7以下のフッ化アルキル基を有するフッ素系グラフトポリマー(以下、本実施形態に係るフッ素系グラフトポリマーと称することがある。)とを含有し、前記フッ素含有樹脂粒子が前記表面に位置する層の1.0体積%以上10.0体積%以下を占め、前記フッ素系グラフトポリマーが前記フッ素含有樹脂粒子に対して0.5質量%以上5質量%以下含まれるものである。
ここで、導電性とは、体積抵抗率が107Ω・cm未満を意味する。
本発明者らは、上記課題を解決すべくフッ素系グラフトポリマーについて検討した。その結果、残留電位の上昇により濃度低下を生じる現象は、フッ素含有樹脂粒子を分散させるための分散助剤として用いるフッ素系グラフトポリマーが、フッ素含有樹脂粒子に吸着せず単分子の状態で感光層中に存在している場合、電荷のトラップとなることに起因するとの知見を得た。
しかし、吸着しなかったフッ素系グラフトポリマーが表面層形成用塗布液中に臨界ミセル濃度以上で存在する場合、この表面層形成用塗布液を用いて形成された表面層中においても、フッ素系グラフトポリマーがミセル状態で存在する。ミセル状態の場合、フッ素系グラフトポリマーは電気的に中性であるため、電荷を蓄積するトラップサイトとはなりにくいと推察される。
以下、感光体101の各要素について説明する。
下引き層104は、基体102表面における光反射の防止、基体102から感光層103への不要なキャリアの流入の防止などの目的で、必要に応じて設けられる。下引き層104の材料としては、アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの金属粉体や、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの導電性金属酸化物や、カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末などの導電性物質等を結着樹脂に分散し、基体上に塗布したものが挙げられる。また、金属酸化物粒子は2種以上混合して用いてもよい。さらに、金属酸化物粒子へカップリング剤による表面処理を行うことで、粉体抵抗を制御して用いてもよい。
下引き層104の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた塗布液が使用される。かかる溶媒としては、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n―ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状あるいは直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤、などの有機溶剤が挙げられる。これらの溶剤は単独又は2種以上混合して用いてもよい。混合する際、使用される溶剤としては、混合溶剤として結着樹脂を溶解可能であれば、いかなるものでも使用することが可能である。
また、表面粗さ調整のために下引き層104の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等を用いてもよい。
中間層は上層の塗布性改善の他に、電気的なブロッキング層の役割も果たすが、膜厚が大きすぎる場合には電気的な障壁が強くなりすぎて減感や繰り返しによる電位の上昇を引き起こす。したがって、中間層を形成する場合には、0.1μm以上3μm以下の膜厚範囲に設定される。また、この場合の中間層を下引き層104として使用してもよい。
但し、本実施形態においては、下記構造式A及び下記構造式Bで表される繰り返し単位を含み、炭素数が1以上7以下のフッ化アルキル基を有する共重合体であるフッ素系グラフトポリマーを適用し、フッ素系グラフトポリマーは、フッ素含有樹脂粒子に対して0.5質量%以上3.3質量%以下含まれるものとする。
なお、構造式A及び構造式Bにおいて、l、m、nは1以上の正数を、p、q、r、sは0または1以上の正数を、tは6以下の正数を、R 1 、R 2 、R 3 はメチル基を、R 4 は水素原子を、Xはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―S―、―O―、―NH―、または単結合を、Yは、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―(C z H 2z−1 (OH))―、または単結合を、それぞれ表す。zは1以上の整数を表す。
ここで、フッ素含有樹脂粒子の平均一次粒径とは、下記方法により測定された値をいう。
走査型電子顕微鏡により粒子を観察し、粒子100個の長軸長さの平均値を平均一次粒径とした。
フッ素含有樹脂粒子の電荷輸送層106を占める割合は、2.0体積%以上5.0体積%以下が好ましい。
マクロモノマーとしてはアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、スチレン系化合物などの重合体や共重合体などを用いてもよい。炭素数が1以上7以下のフッ化アルキル基を有する重合性フッ素系モノマーとしては、パーフルオロアルキルエチルメタクリレート、パーフルオロアルキルメタクリレート等を用いてもよい。
構造式Aにおいて、tは1以上6以下が好ましい。
臨界ミセル濃度の2倍未満の濃度であると、フッ素含有樹脂粒子に吸着できなかったフッ素系グラフトポリマーが単分子状態で電荷輸送層106中に存在しやすくなり、単分子状態のフッ素系グラフトポリマーが電荷を蓄積するトラップサイトとなり、高温高湿度下(例えば、28℃/85%RH)での連続使用の際に残留電位の上昇を引き起こしやすくなることがある。曇りの発生する濃度を超えると、フッ素系グラフトポリマーがフッ素含有樹脂粒子へ吸着されにくく、良好な分散状態を得ることができなくなる。
該分散方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機を利用してもよい。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷輸送材料と上記結着樹脂との配合比は10:1乃至1:5が好ましい。
図2は、本実施形態に係る画像形成装置の第一の例を示す全体構成図である。
この画像形成装置1000は、電子写真方式を採用したモノクロの片面出力プリンタである。
この画像形成装置1000は、図の矢印B方向に回転する電子写真感光体である像保持体61と、電源65aから電力の供給を受けて、像保持体61に接触しながら回転することで像保持体表面を帯電する帯電手段である帯電部材65とを備えている。ここで、像保持体61が、本実施形態に係る電子写真感光体の一例に相当する。
この画像形成装置1000には、黒トナーが蓄えられた不図示のトナーカートリッジが備えられており、このトナーカートリッジにより現像器64にトナーの補給が行われる。また、トナー画像が転写されるために用いられる用紙は、給紙手段1の中に蓄えられており、ユーザから画像形成が指示されると給紙手段1から搬送されて、転写ロール50においてトナー画像の転写が行われた後、図の左方向に向かって搬送されていく。図2においては、この時の用紙搬送路が、左向きの矢印で示す経路として示されており、用紙はこの用紙搬送路を通って定着器10において、用紙上に転写された転写像の定着が行われた後、左方向に排出される。
現像器64としては、一成分系、二成分系等の正規又は反転現像剤を用いた従来より公知の現像装置等を用いてもよい。現像器64に使用されるトナーの形状については、特に制限はなく、不定形、球状あるいは他の特定形状のものであってもよい。
この実施形態の画像形成装置1000’はカラープリンタである。
この画像形成装置1000’には、図の矢印Bk,Bc,Bm,By方向にそれぞれ回転する、電子写真感光体である像保持体61K,61C、61M,61Yが備えられている。ここで、像保持体61K,61C、61M,61Yが、本実施形態に係る電子写真感光体の一例に相当する。
4つの像保持体61K,61C、61M,61Yは、帯電部材65K,65C,65M,65Yによりそれぞれ帯電され、さらに露光部7K,7C,7M,7Yから照射されるレーザ光を受けて各像保持体上に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は、現像器64K,64C,64M,64Yによってそれぞれの色のトナーを含む静電潜像現像剤で現像されてトナー画像が形成される。このようにして形成された各色のトナー画像は、各色に対応した1次転写ロール50K,50C,50M,50Yにおいて、中間転写ベルト5上に、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の順に順次転写(1次転写)されて重ね合わされていき、多色の1次転写像が形成される。
以上が、この画像形成装置1000’における画像形成の動作についての説明である。
酸化亜鉛(平均粒子径:70nm、テイカ社製、比表面積値:15m2/g)100質量部をメタノール500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤として、KBM603(信越化学社製)1.25質量部を添加し、2時間攪拌した。その後、メタノールを減圧蒸留にて留去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤表面処理酸化亜鉛粒子を得た。
前記表面処理を施した酸化亜鉛粒子60質量部と、アリザリン0.6質量部と、硬化剤としてブロック化イソシアネート(スミジュール3173、住友バイエルンウレタン社製)13.5質量部と、ブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水化学社製)15質量部とを、メチルエチルケトン85質量部に溶解した溶液38質量部と、メチルエチルケトン25質量部とを混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間の分散を行い分散液を得た。得られた分散液に、触媒としてジオクチルスズジラウレート0.005質量部と、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製)4.0質量部とを添加し、下引き層塗布用液を得た。この塗布液を、浸漬塗布法にて直径30mmのアルミニウム基材上に塗布し、180℃、40分の乾燥硬化を行い厚さ25μmの下引き層を得た。
このB液に前記A液を加えて攪拌混合した後、微細な流路を持つ貫通式チャンバーを装着した高圧ホモジナイザー(吉田機械興業株式会社製)を用いて、500kgf/cm2まで昇圧しての分散処理を5回繰り返した液に、シリコーンオイル(商品名:KP340 信越シリコーン社製)を5ppm添加し、撹拌して電荷輸送層形成用の塗布液を得た。
このようにして得られた感光体をドラムカートリッジに装着した富士ゼロックス社製フルカラープリンターDocu Centre Color f450改造機を用いて28℃/85%RH環境下にてプリントテストおよび電位測定を行った。得られた結果を表1に示す。
なお、電位測定は、富士ゼロックス社製フルカラープリンターDocu Centre Color f450改造機に電位センサーを取り付け、測定を行った。
プリントテストの評価は、X−rite濃度計を用いて下記基準に従って評価した。
濃度低下未発生:ハーフトーンプリントにおいて1枚目プリント画像の濃度に対して1万枚目プリント画像の濃度が95%以上
濃度低下微発生:ハーフトーンプリントにおいて1枚目プリント画像の濃度に対して1万枚目プリント画像の濃度が85%以上95%未満
濃度低下発生:ハーフトーンプリントにおいて1枚目プリント画像の濃度に対して1万枚目プリント画像の濃度が85%未満
実施例1と同様にして、アルミニウム基材上に下引き層と電荷発生層を形成した。次にA:実施例1と同じフッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)1質量部をテトラヒドロフラン82質量部及びトルエン35質量部の混合溶媒に溶解させた液(濃度0.85質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子50質量部(平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た。
次に、B:電荷輸送物質としてN,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン266質量部、結着樹脂としてビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:40,000)353質量部、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール6質量部、テトラヒドロフラン1313質量部及びトルエン496質量部を混合溶解した。
このB液に前記A液を加えて攪拌混合した後、微細な流路を持つ貫通式チャンバーを装着した高圧ホモジナイザー(吉田機械興業株式会社製)を用いて、500kgf/cm2まで昇圧しての分散処理を4回繰り返した液に、シリコーンオイル(商品名:KP340 信越シリコーン社製)を5ppm添加し、撹拌して電荷輸送層形成用の塗布液を得た。
このようにして得られた感光体をドラムカートリッジに装着した富士ゼロックス社製フルカラープリンターDocu Centre Color f450改造機を用いて28℃/85%RH環境下にてプリントテストおよび電位測定を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例1と同様にして、アルミニウム基材上に下引き層と電荷発生層を形成した。次にA:下記構造式で表される繰り返し単位を含むフッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量8800、フッ素含有量:15質量%)1質量部をトルエン85質量部に溶解させた液(濃度1.18質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子36質量部(平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た。なお、下記構造式中、l=90、m=20、n=60、s=2である。
このB液に前記A液を加えて攪拌混合した後、微細な流路を持つ貫通式チャンバーを装着した高圧ホモジナイザー(吉田機械興業株式会社製)を用いて、500kgf/cm2まで昇圧しての分散処理を4回繰り返した液に、シリコーンオイル(商品名:KP340 信越シリコーン社製)を5ppm添加し、撹拌して電荷輸送層形成用の塗布液を得た。
このようにして得られた感光体をドラムカートリッジに装着した富士ゼロックス社製フルカラープリンターDocu Centre Color f450改造機を用いて28℃/85%RH環境下にてプリントテストおよび電位測定を行った。得られた結果を表1に示す。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)1質量部をトルエン900質量部に溶解させた液(濃度0.11質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子33質量部(平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)1質量部を、トルエン18質量部に溶解させた液(濃度5.6質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子33質量部(平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様のテストを行なった。得られた結果を表1に示す。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)3質量部をトルエン225質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子90質量部(平均一次粒径:0.05μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は9.7体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は3.3質量%であった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)0.3質量部をトルエン22.5質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子10質量部(平均一次粒径:1.0μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は1.2体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は3.0質量%であった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)3質量部をトルエン225質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子90質量部(平均一次粒径:0.01μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成したが、塗布液はゲル化し、良好な電荷輸送層を得ることができなかった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)0.3質量部をトルエン22.5質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子10質量部(平均一次粒径:3.0μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は1.2体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は3.0質量%であった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)3質量部をトルエン225質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子92質量部(平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は9.9体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は3.3質量%であった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)0.3質量部をトルエン22.5質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子9.3質量部(平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は1.1体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は3.2質量%であった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)3.5質量部をトルエン263質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子115質量部(平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は12.0体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は3.0質量%であった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)0.21質量部をトルエン15.8質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子7.0質量部(平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は0.8体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は3.0質量%であった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)0.17質量部をトルエン12.8質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子33質量部(平均粒径平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は3.8体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は0.52質量%であった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)1.6質量部をトルエン120質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子33質量部(平均粒径平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は3.8体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は4.8質量%であった。
電荷輸送層におけるフッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率が0.5質量%未満の電子写真感光体を作製することを目的として、実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)0.14質量部をトルエン10.5質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子33質量部(平均粒径平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成したが、4フッ化エチレン樹脂粒子の分散が不良なため、良好な電荷輸送層を得ることができなかった。
実施例1において、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(数平均分子量7500)2.0質量部をトルエン150質量部に溶解させた液(濃度1.33質量%)に4フッ化エチレン樹脂粒子33質量部(平均粒径平均一次粒径:0.2μm)を加え、20℃の液温に保ちながら48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液を得た以外は実施例1と同様の方法で電荷輸送層形成用の塗布液を作成し電子写真感光体を得た。得られた感光体を用いて、実施例1と同様の評価を行なった。得られた結果を表1に示す。
電荷輸送層に占める4フッ化エチレン樹脂粒子の割合は3.8体積%であった。フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマーの4フッ化エチレン樹脂粒子に対する含有率は6.1質量%であった。
2 排紙受け
3 搬送ロール
5 中間転写ベルト
7a 除電ランプ
7 露光部
8 レジロール対
9 次転写ロール対
10 定着器
13 送出ロール対
50 転写ロール
61 像保持体
62 クリーニング装置
64 現像器
65 帯電部材
65a 電源
100 プロセスカートリッジ
100a 支持部材
101 電子写真感光体
102 導電性基体
103 感光層
104 下引き層
105 電荷発生層
106 電荷輸送層
1000、1000’ 画像形成装置
Claims (5)
- 導電性基体上に少なくとも感光層を有し、
前記感光層の設けられた側の表面に位置する層が、平均一次粒径が0.05μm以上1μm以下のフッ素含有樹脂粒子と、下記構造式A及び下記構造式Bで表される繰り返し単位を含み、炭素数が1以上7以下のフッ化アルキル基を有する共重合体であるフッ素系グラフトポリマーとを含有し、前記フッ素含有樹脂粒子が前記表面に位置する層の1.0体積%以上10.0体積%以下を占め、前記フッ素系グラフトポリマーが前記フッ素含有樹脂粒子に対して0.5質量%以上3.3質量%以下含まれる、電子写真感光体。
(構造式A及び構造式Bにおいて、l、m、nは1以上の正数を、p、q、r、sは0または1以上の正数を、tは6以下の正数を、R 1 、R 2 、R 3 はメチル基を、R 4 は水素原子を、Xはアルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―S―、―O―、―NH―、または単結合を、Yは、アルキレン鎖、ハロゲン置換アルキレン鎖、―(C z H 2z−1 (OH))―、または単結合を、それぞれ表す。zは1以上の整数を表す。) - 前記フッ素系グラフトポリマー中のフッ素含有量が、10質量%以上50質量%以下である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 炭素数が1以上7以下のフッ化アルキル基を有するフッ素系グラフトポリマーを、塗布温度における、臨界ミセル濃度の2倍の濃度以上曇りの発生する濃度以下の濃度で含む処理液に、平均一次粒径が0.05μm以上1μm以下のフッ素含有樹脂粒子を添加して前記フッ素含有樹脂粒子に前記フッ素系グラフトポリマーを吸着処理した処理液を含む塗布液を、導電性基体の上に塗布する塗布工程を有する電子写真感光体の製造方法。
- 請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体を備え、画像形成装置に着脱自在なプロセスカートリッジ。
- 請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体と、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を静電潜像現像剤によりトナー画像として現像する現像手段と、前記電子写真感光体に形成されたトナー画像を被転写体に転写する転写手段と、前記被転写体に転写されたトナー画像を定着する定着手段とを有する画像形成装置。
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