JP2012093382A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び電子写真感光体の製造方法 Download PDF

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Yasuo Furusawa
靖夫 古澤
Noriyuki Yamashita
敬之 山下
Hiroshi Nakamura
博史 中村
Mitsuhide Nakamura
光秀 中村
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Abstract

【課題】表面保護層の偏磨耗が抑制されると共に、濃度ムラを抑制した画像が得られる電子写真感光体を提供する。
【解決手段】グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される1種と−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の1つを持つ電荷輸送性材料の1種と、特定構造の芳香族アミン化合物(α)とを含み、電荷輸送性材料を90質量%以上含有し、且つ(α)で表される化合物を1質量%以上5質量%以下含有する組成物の硬化物を含んで構成された表面保護層であって、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低い表面保護層を有する電子写真感光体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び電子写真感光体の製造方法に関するものである。
従来の電子写真方式の画像形成装置においては、帯電、露光、現像、転写のプロセスを通じて電子写真感光体の表面上に形成したトナー像を被記録媒体に転写させる。
例えば、特許文献1には、「導電性基体と、前記導電性基体表面に設けた感光層と、を有し、前記感光層の最表面層が、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種とを用いた架橋物を含んで構成され、前記グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種が0.1質量%以上5質量%以下含有され、且つ前記電荷輸送性材料が90質量%以上含有される、ことを特徴とする電子写真感光体。」について開示されている。
また、特許文献2には、「導電性基体と、前記導電性基体表面に設けた感光層と、を有し、前記感光層の最表面層が、−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種と、酸性物質と、特定の構造を持つ化合物から選択される少なくとも1種と、を用いた架橋物を含んで構成された電子写真感光体。」について開示されている。
特開2009−229549号公報 特開2010−145507号公報
本発明の課題は、下記組成物の硬化物を含んで構成された表面保護層であって、表面保護層の表面における、電子写真感光体の軸方向中央部のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部のユニバーサル硬度よりも低い表面保護層を適用しない場合に比べ、表面保護層の偏磨耗が抑制されると共に、濃度ムラを抑制した画像が得られる電子写真感光体を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
導電性基体と
前記導電性基体上に設けられた感光層と、
前記感光層上に設けられ、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と、−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種と、下記一般式(α)で表される化合物と、を含み、前記電荷輸送性材料を90質量%以上含有し、且つ下記一般式(α)で表される化合物を1質量%以上5質量%以下含有する組成物の硬化物を含んで構成された表面保護層であって、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低い表面保護層と、
を有する電子写真感光体。
(一般式(α)中、L、及びLは、各々独立に炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルコキシ基、炭素数7以上15以下の置換若しくは未置換のアラルキル基を表す。
は、−H、−OH、−CH、−Clを表す。
は、−H、炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数6以上15以下の置換若しくは未置換のアリール基を表す。
Zは、前記構造(α1)で表される4価の基、前記構造(α2)で表される4価の基、前記構造(α3)で表される3価の基、前記構造(α4)で表される2価の基、又は前記構造(α5)で示される1価の基(但し、構造(α5)中、Arは炭素数6以上15以下の置換若しくは未置換のアリール基を表す)を表す。
mは0以上3以下の整数を表し、nは1以上4以下の整数を表し、m及びnの合計はZで表される基の価数を表す。)
請求項2に係る発明は、
請求項1に記載の電子写真感光体と、
直流電圧の印加により、前記電子写真感光体を帯電させる接触型の帯電手段と、
を少なくとも備え、
画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
請求項3に係る発明は、
請求項1に記載の電子写真感光体と、
直流電圧の印加により、前記電子写真感光体を帯電させる接触型の帯電手段と、
帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、
前記電子写真感光体に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
前記被転写体に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
を備えた画像形成装置。
請求項4に係る発明は、
導電性基体上に、感光層を形成する工程と、
前記感光層上に、表面保護層形成用塗布液を塗布して、当該表面保護層形成用塗布液の塗膜を形成する工程と、
前記導電性基体の軸方向中央部における最終到達温度に到達してからの加熱時間が前記導電性基体の軸方向両端部における最終到達温度に到達してからの加熱時間よりも短くなるようにして、前記表面保護層形成用塗布液の塗膜を加熱し、表面保護層を形成する工程と、
を有する電子写真感光体の製造方法。
請求項1に係る発明によれば、上記組成物の硬化物を含んで構成された表面保護層であって、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低い表面保護層を適用しない場合に比べ、表面保護層の偏磨耗が抑制されると共に、濃度ムラを抑制した画像が得られる電子写真感光体が提供できる。
請求項2、3に係る発明によれば、上記組成物の硬化物を含んで構成された表面保護層であって、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低い表面保護層を有する電子写真感光体を適用しない場合に比べ、繰り返し、濃度ムラを抑制した画像が得られるプロセスカートリッジ、画像形成装置が提供できる。
請求項4に係る発明によれば、上記組成物の硬化物を含んで構成された表面保護層の表面における、電子写真感光体の軸方向中央部のユニバーサル硬度が電子写真感光体の軸方向両端部のユニバーサル硬度よりも低い電子写真感光体が提供できる。
本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。 他の本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。 他の本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。 ユニバーサル硬度の測定に用いる出力チャートを示す概略図である。 本実施形態に係る電子写真感光体の表面保護層の形成において、加熱処理(乾燥処理)を行う様子を示す模式図である。 本実施形態に係る電子写真感光体の表面保護層の形成において、導電性基体を置き台に載せた様子を示す模式図である。 本実施形態に係る電子写真感光体の表面保護層の形成において、導電性基体を載せる置き台を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る電子写真感光体の表面保護層の形成において、導電性基体を載せる他の置き台を示す概略斜視図である。 本実施形態に係る電子写真感光体の表面保護層の形成における、導電性基体が最終到達温度に達してからの加熱時間を示すグラフである。 従来の電子写真感光体の表面保護層の形成における、導電性基体が最終到達温度に達してからの加熱時間を示すグラフである。 本実施形態に係る電子写真感光体の表面保護層の形成において、導電性基体を他の置き台に載せた様子を示す模式図である。 本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。 他の本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
(電子写真感光体)
本実施形態に係る電子写真感光体は、導電性基体と、導電性基体上に設けられた感光層と、感光層上に設けられた表面保護層と、を有している。
そして、表面保護層は、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種と下記一般式(α)で表される化合物とを含み、前記電荷輸送性材料を90質量%以上含有し、且つ下記一般式(α)で表される化合物を1質量%以上5質量%以下含有する組成物の硬化物を含んで構成されている。
加えて、表面保護層は、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低くなっている。
本実施形態に係る電子写真感光体では、上記構成により、表面保護層の偏磨耗が抑制されると共に、濃度ムラを抑制した画像が得られる。
その理由は定かではないが、以下に示す理由によるものと推測される。
グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種と下記一般式(α)で表される化合物とを含み、前記電荷輸送性材料を90質量%以上含有する組成物の硬化物は、電気特性に優れ、機械的強度が高いことから、これを表面保護層の構成材料として適用すると、磨耗し難い表面保護層が得られると考えられる。
しかし、本表面保護層は、機械的強度が高く、磨耗し難いものの、電子写真感光体の軸方向両端部が中央部に比べ、磨耗が進む偏磨耗が生じると、下層との密着性が低い傾向にあるためか、偏磨耗に起因して局部的な剥れが生じる場合があることがわかた。
一方で、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低くなるように、つまり、表面保護層における電子写真感光体の軸方向中央部を軸方向両端部に比べ磨耗し易くなるように、表面保護層を形成すると、偏磨耗は抑制されるものの、濃度ムラが発生し易くなることもわかった。
これは、表面保護層において、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度を電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低くするためには、当該軸方向両端部に比べ当該軸方向中央部で上記組成物の硬化物の硬化反応の進行(架橋密度)を抑えることで実現されると考えられ、上記組成物の硬化物の硬化反応の進行度合い(架橋密度)の違いにより、部分的な電気特性の違いが生じ、濃度ムラが発生し易くなると考えられる。
これに対して、上記組成物の硬化物に、一般式(α)で表される化合物を添加することで、上記表面保護層における部分的な電気特性の違いが緩和され、濃度ムラの発生が抑制されるものと考えられる。
これは、放電生成物に対する耐性が向上し、表面保護層が劣化し難くなったためと考えられる。
以上から、本実施形態に係る電子写真感光体では、表面保護層の偏磨耗が抑制されると共に、濃度ムラを抑制した画像が得られると考えられる。
以下、図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。図2及び図3は、他の本実施形態に係る電子写真感光体を示す概略断面図である。
図1に示す電子写真感光体10は、導電性支持体4上に下引き層1が設けられ、下引き層1の上に感光層として電荷発生層2及び電荷輸送層3が順次設けられ、さらに感光層上に最表面層となる表面保護層5が設けられている。
図2に示す電子写真感光体10は、図1に示す電子写真感光体10と同様に電荷発生層2と電荷輸送層3とに機能が分離された感光層を備えているが、導電性支持体4上に下引き層1が設けられ、下引き層1の上に感光層として電荷輸送層3及び電荷発生層2が順次設けられ、さらに感光層上に最表面層となる表面保護層5が設けられている。
図3に示す電子写真感光体10は、感光層として電荷発生材料と電荷輸送性材料とを同一の層、すなわち単層型感光層6(電荷発生/電荷輸送層)を適用したもので、導電性支持体4上に下引き層1が設けられ、下引き層1の上に感光層として単層型感光層6が設けられ、さらに単層型感光層6上に最表面層となる表面保護層5が設けられている。
以下、代表例として図に示す電子写真感光体10に基づいて、各要素について説明する。なお、符号は省略して説明する。
−導電性基体−
導電性基体としては、従来から使用されているものであれば、如何なるものを使用してもよい。例えば、薄膜(例えばアルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、及びアルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)等の膜)を設けたプラスチックフィルム等、導電性付与剤を塗布又は含浸させた紙、導電性付与剤を塗布又は含浸させたプラスチックフィルム等が挙げられる。導電性基体の形状は円筒状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
導電性基体として金属パイプを用いる場合、表面は素管のままであってもよいし、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
−下引き層−
下引き層は、導電性基体表面における光反射の防止、導電性基体から感光層への不要なキャリアの流入の防止などの目的で、必要に応じて設けられる。
下引き層は、例えば、結着樹脂と、必要に応じてその他添加物とを含んで構成される。
下引き層に含まれる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの公知の高分子樹脂化合物、また電荷輸送基を有する電荷輸送樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などが挙げられる。これらの中でも、上層の塗布溶剤に不溶な樹脂が望ましく用いられ、特にフェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂などが望ましく用いられる。
下引き層には、シリコン化合物、有機ジルコニウム化合物、有機チタン化合物、有機アルミニウム化合物等の金属化合物等を含有してもよい。
金属化合物と結着樹脂との比率は、特に制限されず、所望する電子写真感光体特性を得られる範囲で任意に設定される。
下引き層には、表面粗さ調整のために下引き層中に樹脂粒子を添加してもよい。樹脂粒子としては、シリコーン樹脂粒子、架橋型ポリメタクリル酸メチル(PMMA)樹脂粒子等が挙げられる。なお、表面粗さ調整のために下引き層を形成後、その表面を研磨してもよい。研磨方法としては、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等が用いられる。
ここで、下引き層の構成として、結着樹脂と導電性粒子とを少なくとも含有する構成が挙げられる。なお、導電性粒子は、例えば体積抵抗率が10Ω・cm未満の導電性を有するものがよい。
導電性粒子としては、例えば、金属粒子(アルミニウム、銅、ニッケル、銀などの粒子)、導電性金属酸化物粒子(酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛などの粒子)、導電性物質粒子(カーボンファイバ、カーボンブラック、グラファイト粉末の粒子)等が挙げられる。これらの中でも、導電性金属酸化物粒子が好適である。導電性粒子は、2種以上混合して用いてもよい。
また、導電性粒子は、疎水化処理剤(例えばカップリング剤)等により表面処理を施して、抵抗調整して用いてもよい。
導電性粒子の含有量は、例えば、結着樹脂に対して、10質量%以上80質量%以下であることが望ましく、より望ましくは40質量%以上80質量%以下である。
下引き層の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた下引き層形成用塗布液が使用される。
また、下引き層形成用塗布液中に粒子を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。ここで、高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
下引き層形成用塗布液を導電性基体上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
下引き層の膜厚は、15μm以上が望ましく、20μm以上50μm以下がより望ましい。
ここで、図示は省略するが、下引き層と感光層との間に中間層をさらに設けてもよい。中間層に用いられる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂などの高分子樹脂化合物のほかに、ジルコニウム、チタニウム、アルミニウム、マンガン、シリコン原子などを含有する有機金属化合物などが挙げられる。これらの化合物は、単独にあるいは複数の化合物の混合物あるいは重縮合物として用いてもよい。中でも、ジルコニウムもしくはシリコンを含有する有機金属化合物は残留電位が低く環境による電位変化が少なく、また繰り返し使用による電位の変化が少ないなど点から好適である。
中間層の形成の際には、上記成分を溶媒に加えた中間層形成用塗布液が使用される。
中間層を形成する塗布方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法が用いられる。
なお、中間層は上層の塗布性改善の他に、電気的なブロッキング層の役割も果たすが、膜厚が大きすぎる場合には電気的な障壁が強くなりすぎて減感や繰り返しによる電位の上昇を引き起こすことがある。したがって、中間層を形成する場合には、0.1μm以上3μm以下の膜厚範囲に設定することがよい。また、この場合の中間層を下引き層として使用してもよい。
−電荷発生層−
電荷発生層は、例えば、電荷発生材料と結着樹脂中とを含んで構成される。かかる電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が挙げられ、特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶が挙げられる。その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が挙げられる。また、これらの電荷発生材料は、単独又は2種以上を混合して用いてもよい。
電荷発生層を構成する結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
なお、電荷発生材料と結着樹脂の配合比は、例えば10:1乃至1:10の範囲が望ましい。
電荷発生層の形成の際には、上記成分を溶剤に加えた電荷発生層形成用塗布液が使用される。
電荷発生層形成用塗布液中に粒子(例えば電化発生材料)を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷発生層形成用塗布液を下引き層上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は、望ましくは0.01μm以上5μm以下、より望ましくは0.05μm以上2.0μm以下の範囲に設定される。
−電荷輸送層−
電荷輸送層は、電荷輸送性材料と、必要に応じて結着樹脂と、を含んで構成される。そして、電荷輸送層が最表面層に該当する場合、上記如く、電荷輸送層は、上記比表面積を持つフッ素樹脂粒子を含む。
電荷輸送性材料としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、トリ(p−メチルフェニル)アミニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾール及びその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロアントラキノン等のキノン系化合物、テトラアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物等の電子輸送物質、及び上記した化合物からなる基を主鎖又は側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送性材料は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
電荷輸送層を構成する結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプあるいはビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、塩素ゴム等の絶縁性樹脂、及びポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光導電性ポリマー等があげられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。
なお、電荷輸送性材料と上記結着樹脂との配合比は、例えば10:1乃至1:5が望ましい。
電荷輸送層は、上記成分を溶剤に加えた電荷輸送層形成用塗布液を用いて形成される。
電荷輸送層形成用塗布液中に粒子(例えばフッ素樹脂粒子)を分散させる方法としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル、横型サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。高圧ホモジナイザーとしては、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷輸送層層形成用塗布液を電荷発生層上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等の通常の方法を用いられる。
電荷輸送層の膜厚は、望ましくは5μm以上50μm以下、より望ましくは10μm以上40μm以下の範囲に設定される。
−表面保護層−
表面保護層は、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と、−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料(以下、「特定の電荷輸送性材料」という場合がある。)の少なくとも1種と、下記一般式(α)で表される化合物と、を含み、特定の電荷輸送性材料を90質量%以上含有し、且つ下記一般式(α)で表される化合物を1質量%以上5質量%以下含有する組成物の硬化物を含んで構成されている。
そして、表面保護層は、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低くなっている。
表面保護層において、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度と、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度と、の差は、例えば、30N/mm以上90N/mm以下が望ましく、より望ましくは35N/mm以上85N/mm以下であり、より望ましくは40N/mm以上80N/mm以下である。この差が小さすぎたり、大きすぎたりすると、偏磨耗が生じ易くなる。
なお、表面保護層は、その表面のユニバーサル硬度が130N/mm以上260N/mm以下の範囲内で、電子写真感光体の軸方向中央部と軸方向両端部とで表面のユニバーサル硬度差を持たせることがよい。
ユニバーサル硬度は、25℃相対湿度50%の環境下で、ビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を用いて硬度試験を行い、最大荷重20mNで押し込んだときの、ユニバーサル硬度である。
以下、ユニバーサル硬度の測定について詳細に説明する。
測定機器としては、フィッシャー・インストルメンツ社製のフィッシャースコープH100V(微小硬さ測定装置)を使用する。測定に用いた圧子は、対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子である。
また、測定条件は、以下の通り設定する。
・負荷条件:4mN/secの速度で電子写真感光体の表面保護層の表面からビッカース圧子を押し込む
・負荷時間:5sec
・保持時間:5sec
・除荷条件:負荷と同じ速度で負荷を除く
測定試料は、作製した電子写真感光体をH100V機に固定し、表面保護層の表面に対して垂直にビッカース圧子を押し込み、測定する。
測定は、圧子負荷(5sec)、荷重保持(5sec)、除荷の手順で行う。
図4に、ユニバーサル硬度の測定に用いる出力チャートの概略図を示す。図4は、上記の測定を行った際の、圧子の押し込み荷重(縦軸、荷重、単位:mN)と、圧子の変位(横軸、押し込み深さh、単位:mm)と、の関係を示すグラフである。なお、図4の出力チャートにおいては、測定した圧子の変位をμmで表示しているが、ユニバーサル硬度(HU)の算出は、圧子の変位をmmに換算して実施すればよい。
上記の測定は、図4における点Aから開始され、表面保護層に押し込む圧子にかかる応力を0から20mNまで増加させることにより、表面保護層に食い込む圧子の変位(押し込み深さh(mm))はh(mm)まで増加する(すなわち、図4の出力チャートにおいて、点Aから点Bへ移動する)。そこで、負荷を5sec保持することで圧子の変位がh(mm)まで増加する(すなわち、図4の出力チャートにおいて、点Bから点Cへ移動する)。その後、圧子にかかる応力を20mNから0に減少させることにより、圧子は表面保護層が弾性変形した分だけ押し戻され、圧子の変位はh(mm)からh(mm)へと減少する(すなわち、図4の出力チャートにおいて、点Cから点Dへ移動する)。
ここで、ユニバーサル硬さ(Hu)(N/mm)は、試験荷重(N)の値を、試験荷重におけるビッカース圧子の表面積(mm)の値で割ることによって求められる。具体的には、本実施形態の上記の測定においては、得られた押し込み深さ「h(mm)」を用いて、下記式(U)により、ユニバーサル硬さ(N/mm)が求められる。
・式(U):Hu(N/mm)=0.006/(26.43×h
なお、表面保護層において、電子写真感光体の軸方向端部の表面とは、当該軸方向端部先端から中央部に向かった当該軸方向に沿った長さが15mm以上100mm以下(望ましくは20mm以上50mm以下)の範囲の領域であり、電子写真感光体の軸方向中央部の表面とは、当該領域よりも中央側に存在する領域であることがよい、
以下、表面保護層を構成する各材料について説明する。
まず、グアナミン化合物について説明する。
グアナミン化合物は、グアナミン骨格(構造)を有する化合物であり、例えば、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、ホルモグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、シクロヘキシルグアナミンなどが挙げられる。
グアナミン化合物としては、特に下記一般式(A)で示される化合物及びその多量体の少なくとも1種であることが望ましい。ここで、多量体は、一般式(A)で示される化合物を構造単位として重合されたオリゴマーであり、その重合度は例えば2以上200以下(望ましくは2以上100以下)である。なお、一般式(A)で示される化合物は、1種単独で用いもよいが、2種以上を併用してもよい。特に、一般式(A)で示される化合物は、2種以上混合して用いたり、それを構造単位とする多量体(オリゴマー)として用いたりすると、溶剤に対する溶解性が向上する。

一般式(A)中、Rは、炭素数1以上10以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基、炭素数6以上10以下の置換若しくは未置換のフェニル基、又は炭素数4以上10以下の置換若しくは未置換の脂環式炭化水素基を示す。RからRは、それぞれ独立に水素、−CH−OH、又は−CH−O−Rを示す。Rは、炭素数1以上10以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキル基を示す。
一般式(A)において、Rを示すアルキル基は、炭素数が1以上10以下であるが、望ましくは炭素数が1以下8以上であり、より望ましくは炭素数が1以上5以下である。また、当該アルキル基は、直鎖状であってもよし、分鎖状であってもよい。
一般式(A)中、Rを示すフェニル基は、炭素数が6以上10以下であるが、より望ましくは6以上8以下である。当該フェニル基に置換される置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。
一般式(A)中、Rを示す脂環式炭化水素基は、炭素数4以上10以下であるが、より望ましくは5以上8以下である。当該脂環式炭化水素基に置換される置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基などが挙げられる。
一般式(A)中、RからRを示す「−CH−O−R」において、Rを示すアルキル基は、炭素数が1以上10以下であるが、望ましくは炭素数が1以下8以上であり、より望ましくは炭素数が1以上6以下である。また、当該アルキル基は、直鎖状であってもよし、分鎖状であってもよい。望ましくは、メチル基、エチル基、ブチル基などが挙げられる。
一般式(A)で示される化合物としては、特に望ましくは、Rが炭素数6以上10以下の置換若しくは未置換のフェニル基を示し、RからRがそれぞれ独立に−CH−O−Rを示す化合物である。また、Rは、メチル基又はn−ブチル基から選ばれることが望ましい。
一般式(A)で示される化合物は、例えば、グアナミンとホルムアルデヒドとを用いて公知の方法(例えば、日本化学会編、実験化学講座第4版、28巻、430ページ)で合成される。
以下、一般式(A)で示される化合物の具体例として例示化合物:(A)−1から例示化合物:(A)−42を示すが、本実施形態はこれらに限られるわけではない。また、以下の具体例は単量体であるが、これら単量体を構造単位とする多量体(オリゴマー)であってもよい。尚、以下の例示化合物において、「Me」はメチル基を、「Bu」はブチル基を、「Ph」はフェニル基をそれぞれ示す。





また、一般式(A)で示される化合物の市販品としては、例えば、スーパーベッカミン(R)L−148−55、スーパーベッカミン(R)13−535、スーパーベッカミン(R)L−145−60、スーパーベッカミン(R)TD−126(以上大日本インキ社製)、ニカラックBL−60、ニカラックBX−4000(以上日本カーバイド社製)、などが挙げられる。
また、一般式(A)で示される化合物(多量体を含む)は、合成後又は市販品の購入後、残留触媒の影響を取り除くために、トルエン、キシレン、酢酸エチル、などの適当な溶剤に溶解し、蒸留水、イオン交換水などで洗浄してもよいし、イオン交換樹脂で処理して除去してもよい。
次に、メラミン化合物について説明する。
メラミン化合物としては、メラミン骨格(構造)であり、特に下記一般式(B)で示される化合物及びその多量体の少なくとも1種であることが望ましい。ここで、多量体は、一般式(A)と同様に、一般式(B)で示される化合物を構造単位として重合されたオリゴマーであり、その重合度は例えば2以上200以下(望ましくは2以上100以下)である。なお、一般式(B)で示される化合物又はその多量体は、1種単独で用いてもよいし2種以上を併用してもよい。また、前記一般式(A)で示される化合物又はその多量体と併用してもよい。特に、一般式(B)で示される化合物は、2種以上混合して用いたり、それを構造単位とする多量体(オリゴマー)として用いたりすると、溶剤に対する溶解性が向上する。

一般式(B)中、RからR11はそれぞれ独立に、水素原子、−CH−OH、−CH−O−R12、−O−R12を示し、R12は炭素数1以上5以下の分岐してもよいアルキル基を示す。当該アルキル基としてはメチル基、エチル基、ブチル基などが挙げられる。
一般式(B)で示される化合物は、例えば、メラミンとホルムアルデヒドとを用いて公知の方法で合成される(例えば、実験化学講座第4版、28巻、430ページのメラミン樹脂と同様に合成される)。
以下、一般式(B)で示される化合物の具体例として例示化合物:(B)−1から例示化合物:(B)−8を示すが、本実施形態はこれらに限られるわけではない。また、以下の具体例は、単量体のものを示すが、これらを構造単位とする多量体(オリゴマー)であってもよい。



一般式(B)で示される化合物の市販品としては、例えば、スーパーメラミNo.90(日本油脂社製)、スーパーベッカミン(R)TD−139−60(大日本インキ社製)、ユーバン2020(三井化学社製)、スミテックスレジンM−3(住友化学工業社製)、ニカラックMW−30(日本カーバイド社製)、などが挙げられる。
また、一般式(B)で示される化合物(多量体を含む)は、合成後又は市販品の購入後、残留触媒の影響を取り除くために、トルエン、キシレン、酢酸エチル、などの適当な溶剤に溶解し、蒸留水、イオン交換水などで洗浄してもよいし、イオン交換樹脂で処理して除去してもよい。
次に、特定の電荷輸送性材料について説明する。特定の電荷輸送性材料としては、例えば、−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つものが好適に挙げられる。特に、特定の電荷輸送性材料としては、−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基を少なくとも2つ以上(さらには3つ以上)持つ電荷輸送性材料が好適に挙げられる。この如く、特定の電荷輸送性材料に反応性官能基(当該置換基)が増えることで、架橋密度が上がり、より強度の高い架橋膜が得られ、特にブレード部材等の異物除去部材を用いた際の電子写真感光体の回転トルクが低減され、異物除去部材の摩耗の抑制や、電子写真感光体の磨耗が抑制される。この理由の詳細は不明であるが、反応性官能基の数が増すことで、架橋密度の高い硬化膜が得られることから、電子写真感光体の極表面の分子運動が抑制されてブレード部材の表面分子との相互作用が弱まるためと推測される。
特定の電荷輸送性材料としては、異物除去部材の摩耗の抑制や、電子写真感光体の磨耗を抑制する観点から、下記一般式(I)で示される化合物であることが望ましい。
F−((−R13−X)n1(R14n2−Y)n3 (I)
一般式(I)中、Fは正孔輸送能を有する化合物から誘導される基、R13及びR14はそれぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキレン基を示し、n1は0又は1を示し、n2は0又は1を示し、n3は1以上4以下の整数を示す。Xは酸素、NH、又は硫黄原子を示し、Yは−OH、−OCH、−NH、−SH、又は−COOHを示す。
一般式(I)中、Fを示す正孔輸送能を有する化合物から誘導される基における正孔輸送能を有する化合物としては、アリールアミン誘導体が好適に挙げられる。アリールアミン誘導体としては、トリフェニルアミン誘導体、テトラフェニルベンジジン誘導体が好適に挙げられる。
そして、一般式(I)で示される化合物は、下記一般式(II)で示される化合物であることが望ましい。一般式(II)で示される化合物は、特に、電荷移動度、酸化などに対する安定性等に優れる。

一般式(II)中、ArからArは、同一でも異なっていてもよく、それぞれ独立に置換若しくは未置換のアリール基を示し、Arは置換若しくは未置換のアリール基又は置換若しくは未置換のアリーレン基を示し、Dは−(−R13−X)n1(R14n2−Yを示し、cはそれぞれ独立に0又は1を示し、kは0又は1を示し、Dの総数は1以上4以下である。また、R13及びR14はそれぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキレン基を示し、n1は0又は1を示し、n2は0又は1を示し、Xは酸素、NH、又は硫黄原子を示し、Yは−OH、−OCH、−NH、−SH、又は−COOHを示す。
一般式(II)中、Dを示す「−(−R13−X)n1(R14n2−Y」は、一般式(I)と同様であり、R13及びR14はそれぞれ独立に炭素数1以上5以下の直鎖状若しくは分鎖状のアルキレン基である。また、n1として望ましくは、1である。また、n2として望ましくは、1である。また、Xとして望ましくは、酸素である。また、Yとして望ましくは水酸基である。
なお、一般式(II)におけるDの総数は、一般式(I)におけるn3に相当し、望ましくは、2以上4以下であり、さらに望ましくは3以上4以下である。
また、一般式(I)や一般式(II)において、Dの総数を一分子中に2以上4以下、望ましくは3以上4以下とすると、架橋密度が上がり、より強度の高い架橋膜が得られ、特に異物除去用のブレード部材を用いた際の電子写真感光体の回転トルクが低減され、ブレード部材の摩耗の抑制や、電子写真感光体の磨耗が抑制される。この詳細は不明であるが、前述したように、反応性官能基の数が増すことで、架橋密度の高い硬化膜が得られ、電子写真感光体の極表面の分子運動が抑制されてブレード部材の表面分子との相互作用が弱まるためと推測される。
一般式(II)中、ArからArとしては、下記式(1)から(7)のうちのいずれかであることが望ましい。なお、下記式(1)から(7)は、各ArからArに連結され得る「−(D)」と共に示す。

式(1)から(7)中、R15は水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルキル基もしくは炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基からなる群より選ばれる1種を表し、R16からR18はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Arは置換又は未置換のアリーレン基を表し、D及びcは一般式(II)における「D」、「c」と同様であり、sはそれぞれ0又は1を表し、tは1以上3以下の整数を表す。
ここで、式(7)中のArとしては、下記式(8)又は(9)で表されるものが望ましい。

式(8)から(9)中、R19及びR20はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、tは1以上3以下の整数を表す。
また、式(7)中のZ’としては、下記式(10)から(17)のうちのいずれかで表されるものが望ましい。

式(10)から(17)中、R21及びR22はそれぞれ水素原子、炭素数1以上4以下のアルキル基、炭素数1以上4以下のアルコキシ基もしくは炭素数1以上4以下のアルコキシ基で置換されたフェニル基、未置換のフェニル基、炭素数7以上10以下のアラルキル基、ハロゲン原子からなる群より選ばれる1種を表し、Wは2価の基を表し、q及びrはそれぞれ1以上10以下の整数を表し、tはそれぞれ1以上3以下の整数を表す。
上記式(16)から(17)中のWとしては、下記(18)から(26)で表される2価の基のうちのいずれかであることが望ましい。但し、式(25)中、uは0以上3以下の整数を表す。

また、一般式(II)中、Arは、kが0のときはArからArの説明で例示された上記(1)から(7)のアリール基であり、kが1のときはかかる上記(1)から(7)のアリール基から水素原子を除いたアリーレン基である。
一般式(I)で示される化合物の具体例としては、以下に示す化合物が挙げられる。なお、上記一般式(I)で示される化合物は、これらにより何ら限定されるものではない。







次に、一般式(α)で表される化合物について説明する。
一般式(α)中、L、及びLは、各々独立に炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルコキシ基、炭素数7以上15以下の置換若しくは未置換のアラルキル基を表す。
は、−H、−OH、−CH、−Clを表す。
は、−H、炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数6以上15以下の置換若しくは未置換のアリール基を表す。
Zは、前記構造(α1)で表される4価の基、前記構造(α2)で表される4価の基、前記構造(α3)で表される3価の基、前記構造(α4)で表される2価の基、又は前記構造(α5)で示される1価の基(但し、構造(α5)中、Arは炭素数6以上15以下の置換若しくは未置換のアリール基を表す)を表す。
mは0以上3以下の整数を表し、nは1以上4以下の整数を表し、m及びnの合計はZで表される基の価数を表す。
なお、一般式(α)中、−[(C)(L)−N(L)(L)]は一つ以上有し、具体的には、例えば、Zが構造(α5)で示される1価の基を表す場合、mは0、nは1を表す。
一般式(α)において、L、及びLが表すアルキル基としては、炭素数1以上5以下のアルキル基であるが、炭素数1以上3以下のアルキル基が特に好ましい。
本アルキル基に置換する置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1以上5以上のアルコキシ基が好ましく、炭素数1以上3以下のアルコキシ基が特に好ましく、具体的には例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等が挙げられる。
、及びLが表すアルキル基として好適には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基が挙げられる。
一般式(α)において、L、及びLが表すアルコキシ基としては、炭素数1以上5以下のアルコキシ基であるが、炭素数1以上3以下のアルコキシ基が好ましく、具体的には、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ターシャリーブチルオキシ基が好適に挙げられる。
、及びLがアルコキシ基として好適には、例えば、メトキシメチル基が挙げられる。
一般式(α)において、L、及びLが表すアラルキル基としては、素数7以上15以下の置換若しくは未置換のアラルキル基であるが、具体的には、例えば、ベンジル基、フェネチル基が挙げられる。
、及びLがアラルキル基として好適には、例えば、ベンジル基が挙げられる。
一般式(α)において、Lが表すアルキル基としては、炭素数1以上5以下のアルキル基であるが、炭素数1以上3以下のアルキル基が特に好ましい。
本アルキル基に置換する置換基としては、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1以上5以下のアルコキシ基が好ましく、炭素数1以上3以下のアルコキシ基が特に好ましく、具体的には例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基等)等が挙げられる。
が表す炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルキル基として好適には、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、2−ヒドロキシエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、2−メトキシエチル基が挙げられる。
一般式(α)において、Lが表すアリール基としては、炭素数6以上15以下のアリール基であるが、具体的には、例えば、フェニル、ビフェニル基が挙げられる。
が表すアリール基として好適には、例えば、フェニル基が挙げられる。
なお、一般式(α)中、各符号が表すアルコキシ基、アラルキル基、アリール基に置換する置換基としては、上記説明したアルキル基、アルコキシ基、アラルキル基、アリール基や、ハロゲン原子、水酸基、カルボキシル基等が挙げられる。
また、構造(α5)中、Arを表すアリール基は、炭素数6以上15以下のアリール基であるが、具体的には、例えば、フェニル、ビフェニル基が挙げられる。
Arが表すアリール基として好適には、例えば、フェニル基が挙げられる。
一般式(α)で表される化合物としては、
、及びLが、各々独立にアルキル基を表し、
が、アルキル基を表し、
が、−H、置換または未置換のアリール基を表し、
Zは、前記構造(α1)で表される4価の基、前記構造(α2)で表される4価の基、前記構造(α3)で表される3価の基、前記構造(α4)で表される2価の基、又は前記構造(α5)で示される1価の基を表し、
mが0以上3以下の整数を表し、nが1以上4以下の整数を表す(但し、m及びnの合計はZで表される基の価数を表す)
化合物が好適に挙げられる。
以下、一般式(α)で表される化合物の具体例を示すが、これに限られるわけではない。
ここで、グアナミン化合物(一般式(A)で示される化合物)及びメラミン化合物(一般式(B)で示される化合物)から選択される少なくとも1種の含有量(塗布液における固形分濃度、つまり組成物における全固形分に対する含有量)は、0.1質量%以上5質量%以下であることが望ましく、より望ましくは1質量%以上3質量%以下である。この含有量(固形分濃度)が、0.1質量%未満であると、緻密な膜となりにくいため十分な強度が得られ難く、5質量%を超えると電気特性や耐ゴースト(画像履歴による濃度ムラ)性が悪化することがある。
一方、特定の電荷輸送性材料の少なくとも1種の含有量(塗布液における固形分濃度、つまり組成物における全固形分に対する含有量)は、90質量%以上であるが、望ましくは94質量%以上である。この含有量(固形分濃度)が90質量%未満であると電気特性が悪化するおそれがある。なお、この固形分濃度の上限は、グアナミン化合物(一般式(A)で示される化合物)及びメラミン化合物(一般式(B)で示される化合物)から選択される少なくとも1種や、他の添加剤が有効に機能する限り限定されるものではなく、多いほうが望ましい。
また、一般式(α)で表される化合物の含有量(塗布液における固形分濃度、つまり組成物における全固形分に対する含有量)は、1質量%以上5質量%以下であるが、望ましくは1.5質量%以上3.5質量%以下である。この含有量(固形分濃度)が、1質量%未満であると、濃度ムラが抑制され難くなり、5質量%を超えると表面保護層の磨耗が増えて寿命が短くなる。
以下、表面保護層についてさらに詳細に説明する。
表面保護層には、フェノール樹脂、尿素樹脂、アルキッド樹脂などを含ませてもよい(つまり、これら樹脂をさらに含んだ組成物の硬化物を含んで構成させてもよい)。また、強度を向上させるために、スピロアセタール系グアナミン樹脂(例えば「CTU−グアナミン」、味の素ファインテクノ(株)製)など、一分子中の官能基のより多い化合物を当該硬化物中の材料に共重合させることも効果的である。
また、表面保護層には、放電生成ガスを吸着しすぎないように添加することで放電生成ガスによる酸化を効果的に抑制する目的から、フェノール樹脂などの他の熱硬化性樹脂を混合して用いてもよい。
また、表面保護層には界面活性剤を添加することが望ましく、用いる界面活性剤としては、フッ素原子、アルキレンオキサイド構造、シリコーン構造のうち少なくとも1種類以上の構造を含む界面活性剤であれば特に制限はないが、上記構造を複数有するものが電荷輸送性材料との親和性・相溶性が高く表面保護層形成用塗布液の成膜性が向上し、表面保護層のシワ・ムラが抑制されるため、好適に挙げられる。
また、表面保護層には、さらに、膜の成膜性、可とう性、潤滑性、接着性を調整するなどの目的から、カップリング剤、フッ素化合物と混合して用いても良い。この化合物として、各種シランカップリング剤、及び市販のシリコーン系ハードコート剤が用いられる。
また、表面保護層の放電ガス耐性、機械強度、耐傷性、粒子分散性、粘度制御、トルク低減、磨耗量制御、ポットライフの延長などの目的でアルコールに溶解な樹脂を加えてもよい。
ここで、アルコールに可溶な樹脂とは、炭素数5以下のアルコールに1質量%以上溶解する樹脂を意味する。アルコール系溶剤に可溶な樹脂としては、例えば、ポリビニルアセタール樹脂、ポリビニルフェノール樹脂が挙げられる。
表面保護層には、帯電装置で発生するオゾン等の酸化性ガスによる劣化を防止する目的で、酸化防止剤を添加することが望ましい。感光体表面の機械的強度を高め、感光体が長寿命になると、感光体が酸化性ガスに長い時間接触することになるため、従来より強い酸化耐性が要求される。酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール系又はヒンダードアミン系が望ましく、有機イオウ系酸化防止剤、フォスファイト系酸化防止剤、ジチオカルバミン酸塩系酸化防止剤、チオウレア系酸化防止剤、ベンズイミダゾール系酸化防止剤、などの公知の酸化防止剤を用いてもよい。酸化防止剤の添加量としては20質量%以下が望ましく、10質量%以下がより望ましい。
更に、表面保護層には、残留電位を下げる目的、又は強度を向上させる目的で、各種粒子を添加してもよい。粒子の一例として、ケイ素含有粒子が挙げられる。ケイ素含有粒子とは、構成元素にケイ素を含む粒子であり、具体的には、コロイダルシリカ及びシリコーン粒子等が挙げられる。
また、同様な目的でシリコーンオイル等のオイルを添加してもよい。
また、表面保護層には、金属、金属酸化物及びカーボンブラック等を添加してもよい。
表面保護層は、酸触媒を用いて硬化(架橋)させた上記組成物の硬化物を含んで構成されていることが望ましい。酸触媒としては、酢酸、クロロ酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、シュウ酸、マレイン酸、マロン酸、乳酸などの脂肪族カルボン酸、安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸などの芳香族カルボン酸、メタンスルホン酸、ドデシルスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、などの脂肪族、及び芳香族スルホン酸類などが用いられるが、含硫黄系材料を用いることが望ましい。
ここで、触媒の配合量は、上記グアナミン化合物(一般式(A)で示される化合物)及びメラミン化合物(一般式(B)で示される化合物)から選択される少なくとも1種の量(塗布液における固形分濃度)に対し、0.1質量%以上50質量%以下の範囲であることが望ましく、特に10質量%以上30質量%以下が望ましい。この配合量が上記範囲未満であると、触媒活性が低すぎることがあり、上記範囲を超えると耐光性が悪くなることがある。なお、耐光性とは、感光層が室内光などの外界からの光にさらされたときに、照射された部分が濃度低下を起こす現象のことを言う。原因は、明らかではないが、特開平5−099737号公報にあるように、光メモリー効果と同様の現象が起こっているためであると推定される。
以上の構成の表面保護層は、上記成分を混合した表面保護層形成用塗布液を用いて形成される。表面保護層形成用塗布液の調製は、無溶媒で行うか、必要に応じて溶剤を用いて行ってもよい。かかる溶剤は1種を単独で又は2種以上を混合して使用されるが、望ましくは沸点が100℃以下のものである。溶剤としては、特に、少なくとも1種以上の水酸基を持つ溶剤(例えば、アルコール類等)を用いることがよい。
また、表面保護層形成用塗布液は、上記成分を単純に混合、溶解させるだけでもよいが、例えば、室温(例えば25℃)以上100℃以下、望ましくは、30℃以上80℃以下で10分以上100時間以下、望ましくは1時間以上50時間以下加温してもよい。また、この際に超音波を照射することも望ましい。これにより、恐らく部分的な反応が進行し、塗膜欠陥が少なく、厚さのバラツキが少ない膜が得られやすくなる。
そして、表面保護層形成用塗布液を、ブレード塗布法、マイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、浸漬塗布法、ビード塗布法、エアーナイフ塗布法、カーテン塗布法等の公知の方法により塗布し、必要に応じて例えば温度100℃以上170℃以下で加熱して硬化させることで、表面保護層が得られる。
具体的には、表面保護層の形成は、例えば次のようにして行うことがよい。
まず、導電性基体上に、下引き層、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)を順次形成した後、形成した感光層上に、表面保護層形成用塗布液を塗布して、当該表面保護層形成用塗布液の塗膜を形成する。
次に、図5に示すように、感光層上に表面保護層形成用塗布液の塗膜が形成された円筒状の導電性基体をその軸が鉛直方向に沿うように置き台に載せ、搬送部材(搬送ロール)により、加熱炉(乾燥炉)内に搬送し、加熱炉(乾燥炉)内で加熱を行い、その後、加熱炉(乾燥炉)から排出する。
なお、図5中、201は、感光層、表面保護層形成用塗布液の塗膜が順次形成された円筒状の導電性基体を示し、202は置き台を示し、203は加熱炉(乾燥炉)を示し、204は搬送部材(搬送ロール)を示している。
この際、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低くなるように、表面保護層を形成するには、導電性基体の軸方向中央部における最終到達温度に到達してからの加熱時間が導電性基体の軸方向両端部における最終到達温度に到達してからの加熱時間よりも短くなるようにして、表面保護層形成用塗布液の塗膜を加熱することがよい。
つまり、例えば、置き台上に、軸が鉛直方向に沿うようにして、感光層上に表面保護層形成用塗布液の塗膜が形成された円筒状の導電性基体を載せた状態において、その上端部及び下端部に挟まれた中央部における導電性基体の最終到達温度に到達してからの加熱時間が、上端部及び下端部における導電性基体の最終到達温度に到達してからの加熱時間よりも短くなるように、表面保護層形成用塗布液の塗膜を加熱することがよい。
この加熱処理(乾燥処理)により、表面保護層は、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低くなる。
ここで、最終到達温度とは、導電性基体の温度が上昇して行き、ある温度に到達したところで、その温度で維持される温度である。
この加熱時間の差を実現するためには、図6に示すように、例えば、感光層上に表面保護層形成用塗布液の塗膜が形成された円筒状の導電性基体の内面であって軸方向中央部に相当する内面の領域に接触するようにして接触部材を配置すると共に、置き台に対して円筒状の導電性基体をその下端面が部分的に接触するようにして載せた状態で、導電性基体の感光層上に形成された表面保護層形成用塗布液の塗膜を加熱することがよい。
なお、図6中、201は、感光層、表面保護層形成用塗布液の塗膜が順次形成された円筒状の導電性基体を示し、201Aは接触部材を示し、202は置き台を示し、202Aは置き台の凸部を示している。
この接触部材は、導電性基体の内面であって軸方向中央部に相当する内面の領域に接触して配置することで、当該領域における導電性基体の見かけ上の熱容量を大きくするための部材であり、円筒状の導電性基体の軸方向両端部(上端部及び下端部)に比べ、この見かけ上の熱容量を大きくする部材であれば、金属材料(例えばアルミニウム、ステンレス鋼)、樹脂材料(例えばテフロン(登録商標)等)等のいかなる材料で構成してもよい。
接触部材の形状は、導電性基体の内面であって軸方向中央部に相当する内面の領域に接触して配置するために、円柱状、円筒状等が挙げられる。
そして、接触部材は、例えば、円筒状の導電性基体の内部に嵌め合わせるようにして、導電性基体の内面であって軸方向中央部に相当する内面の領域に接触するようにして配置する。
一方、置き台に対して円筒状の導電性基体をその下端面が部分的に接触するようにして載せるためには、例えば、図7に示すように、平面形状(導電性基体を置く面に対して垂直方向から見た平面形状)が十字状となるように突出した凸部を設けた置き台や、図8に示すように、平面形状が三つ又状となるように突出した凸部を設けた置き台を採用する。本置き台の凸部の頂面に、円筒状の導電性基体をその下端面と接触するようにして置き台に載せることで、円筒状の導電性基体はその下端面が置き台に対して部分的に接触して載せられる。
なお、図7及び図8中、201は、感光層、表面保護層形成用塗布液の塗膜が順次形成された円筒状の導電性基体を示し、202は置き台を示し、202Aは置き台の凸部を示している。
具体的には、図7に示す置き台の場合、円筒状の導電性基体は、その下端面が置き台に対して4点接触して載せられ、図8に示す置き台の場合、円筒状の導電性基体は、その下端面が置き台に対して3点接触して載せられることとなる。
置き台の凸部の形状は、上記形状に限られず、円筒状の導電性基体の下端面と部分的に接触させる領域に応じて設ければよい。
また、置き台の導電性基体を載せる領域の中央部には、載せた導電性基体の倒れ防止の目的で、導電性基体の軸に沿って且つ非接触となるように棒状部材を設けてもよい。
このように、置き台に対して円筒状の導電性基体をその下端面が部分的に接触するようにして載せると、置き台に対して円筒状の導電性基体を下端面が全面接触するようにして載せた場合に比べ、円筒状の導電性基体の軸方向一端部(下端部)の見かけ上の熱容量が低減し、円筒状の導電性基体の軸方向中央部の見かけ上の熱容量が軸方向一端部(下端部)よりも大きくなり易くなる。
ここで、感光層上に表面保護層形成用塗布液の塗膜が形成された円筒状の導電性基体の内面であって軸方向中央部に相当する内面の領域に接触するようにして接触部材を配置すると共に、置き台に対して円筒状の導電性基体をその下端面が部分的に接触するようにして載せた状態で、導電性基体の感光層上に形成された表面保護層形成用塗布液の塗膜を加熱すると、つまり、感光層上に表面保護層形成用塗布液の塗膜が形成された円筒状の導電性基体を加熱炉(乾燥炉)に搬入すると、図9に示すように、導電性基体の温度は次第に上昇していくが、導電性基体の軸方向一端部(上端部)、軸方向他端部(下端部)、軸方向中央部の順に最終到達温度に達することになる。
この状態で、加熱炉(乾燥炉)内において、導電性基体を搬送して行き、加熱炉から搬出することで、加熱が終了する。
このため、導電性基体の最終到達温度に達してからの加熱時間は、導電性基体の軸方向一端部(上端部)、軸方向他端部(下端部)、軸方向中央部の順に短くなる。
導電性基体の最終到達温度に達してからの加熱時間が、導電性基体の軸方向中央部で最も短くなるのは、導電性基体の軸方向中央部の内面に接触部材が設けられているために、導電性基体の軸方向中央部の見かけ上の熱容量が増大し、加えて、導電性基体の軸方向他端部(下端部)は見かけ上熱容量を増大させる原因となる置き台との接触領域を少なくしていることから、導電性基体の軸方向中央部の見かけ上の熱容量が他の部位に比べ大きくなり、当該中央部での温度上昇が緩やかになるためである。
一方、導電性基体の軸方向他端部(下端部)は、少なからず置き台(その凸部)と接触しているため、何も接触していない導電性基体の軸方向一端部(上端部)に比べ、見かけ上の熱容量が大きくなり、当該他端部(下端部)での温度上昇が緩やかになる。
これにより、導電性基体の軸方向中央部における最終到達温度に到達してからの加熱時間が導電性基体の軸方向両端部における最終到達温度に到達してからの加熱時間よりも短くなるようにして、表面保護層形成用塗布液の塗膜が加熱されることとなる。
その結果、形成される表面保護層は、電子写真感光体の軸方向中央部における上記組成物の硬化物の硬化反応の進行(架橋密度)が軸方向両端部よりも抑えられると考えられることから、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低くなる。
これに対して、接触部材を設けず、平面状の置き台に導電性基体の下端面を全面接触して載せた状態で、上記加熱を行うと、図10に示すように、導電性基体の軸方向一端部(上端部)、軸方向中央部、軸方向他端部(下端部)の順に最終到達温度に達することになり、導電性基体の最終到達温度に達してからの加熱時間は、軸方向他端部(下端部)が最も短くなる。
これは、見かけ上熱容量を増大させる原因となる置き台と導電性基体の下端面が全面接触していることから、導電性基体の軸方向他端部(下端部)において、最も見かけ上の熱容量が大きくなり、その影響を受ける軸方向中央部が2番目に見かけ上の熱容量が大きくなり、導電性基体の軸方向他端部(下端部)での温度上昇が軸方向中央部に比べ温度上昇が緩やかになるためである。
その結果、形成される表面保護層は、電子写真感光体の軸方向他端部(下端部)における上記組成物の硬化物の硬化反応の進行(架橋密度)が軸方向中央部よりも抑えられると考えられることから、電子写真感光体の軸方向他端部(下端部)における表面のユニバーサル硬度が最も低くなってしまうこととなる。
なお、本実施形態では、置き台に対して、導電性基体を下端面が部分的に接触するようにして載せる形態を説明したが、これに限られず、置き台に対して、導電性基体を下端面が非接触となるようにして載せる形態であってもよい。
本形態は、例えば、図11に示すように、接触部材と置き台とを棒状部材で連結し、導電性基材をその内面から接触部材により保持することで実現される。
なお、図11中、201は、感光層、表面保護層形成用塗布液の塗膜が順次形成された円筒状の導電性基体を示し、201Aは接触部材を示し、202は置き台を示し、202Bは置き台と接触部材を連結する棒状部材を示している。
ここで、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低くする表面保護層の形成方法(加熱処理方法)は、上記組成物(表面保護層塗布液)を用いた表面保護層の形成方法に限られず、硬化性材料を含む組成物(表面保護層塗布液)全般を用いた表面保護層の形成方法にも適用し得る。
以上、機能分離型の電子写真感光体を例に説明したが、例えば図3に示す単層型感光層(電荷発生/電荷輸送層)を形成する場合は、電荷発生材料の含有量は10質量%以上85質量%以下程度が望ましく、より望ましくは20質量%以上50質量%以下である。また、電荷輸送性材料の含有量は5質量%以上50質量%以下とすることが望ましい。
単層型感光層の形成方法は、電荷発生層や電荷輸送層の形成方法と同様である。単層型感光層の厚さは5μm以上50μm以下程度が望ましく、10μm以上40μm以下とするのがさらに望ましい。
(画像形成装置・プロセスカートリッジ)
図12は、本実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
本実施形態に係る画像形成装置101は、図12に示すように、例えば、矢印aで示すように、時計回り方向に回転する電子写真感光体10(上記本実施形態に係る電子写真感光体)と、電子写真感光体10の上方に、電子写真感光体10に相対して設けられ、電子写真感光体10の表面を帯電させる帯電装置20(帯電手段の一例)と、帯電装置20により帯電した電子写真感光体10の表面に露光して、静電潜像を形成する露光装置30(静電潜像形成手段の一例)と、露光装置30により形成された静電潜像に現像剤に含まれるトナーを付着させて電子写真感光体10の表面にトナー像を形成する現像装置40(現像手段の一例)と、電子写真感光体10に接触しつつ矢印bで示す方向に走行するとともに、電子写真感光体10の表面に形成されたトナー像を転写するベルト状の中間転写体50と、電子写真感光体10の表面をクリーニングするクリーニング装置70(クリーニング手段の一例)とを備える。
帯電装置20、露光装置30、現像装置40、中間転写体50、潤滑剤供給装置60及びクリーニング装置70は、電子写真感光体10を囲む円周上に、時計周り方向に配設されている。なお、本実施形態では、クリーニング装置70内部に、潤滑剤供給装置60が配置された形態を説明するが、これに限られるわけではなく、クリーニング装置70とは別途、潤滑剤供給装置60を配置した形態であってもよい。
中間転写体50は、内側から、支持ロール50A、50B、背面ロール50C、及び駆動ロール50Dによって張力を付与されつつ保持されるとともに、駆動ロール50Dの回転に伴い矢印bの方向に駆動される。中間転写体50の内側における電子写真感光体10に相対する位置には、中間転写体50をトナーの帯電極性とは異なる極性に帯電させて中間転写体50の外側の面に電子写真感光体10上のトナーを吸着させる一次転写装置51が設けられている。中間転写体50の下方における外側には、記録紙P(記録媒体の一例)をトナーの帯電極性とは異なる極性に帯電させて、中間転写体50に形成されたトナー像を記録紙P上に転写する二次転写装置52が背面ロール50Cに対向して設けられている。なお、これら、電子写真感光体10に形成されたトナー像を記録紙Pへ転写するための部材が転写手段の一例に相当する。
中間転写体50の下方には、さらに、二次転写装置52に記録紙Pを供給する記録紙供給装置53と、二次転写装置52においてトナー像が形成された記録紙Pを搬送しつつ、トナー像を定着させる定着装置80とが設けられている。
記録紙供給装置53は、1対の搬送ロール53Aと、搬送ロール53Aで搬送される記録紙Pを二次転写装置52に向かって誘導する誘導案内板53Bと、を備える。一方、定着装置80は、二次転写装置52によってトナー像が転写された記録紙Pを加熱・押圧することにより、トナー像の定着を行う1対の熱ロールである定着ロール81と、定着ロール81に向かって記録紙Pを搬送する搬送回転体82とを有する。
記録紙Pは、記録紙供給装置53と二次転写装置52と定着装置80とにより、矢印cで示す方向に搬送される。
中間転写体50には、さらに、二次転写装置52において記録紙Pにトナー像を転写した後に中間転写体50に残ったトナーを除去するクリーニングブレードを有する中間転写体クリーニング装置54が設けられている。
以下、本実施形態に係る画像形成装置101における主な構成部材の詳細について説明する。
−帯電装置−
帯電装置20としては、例えば、導電性の帯電ローラ、帯電ブラシ、帯電フィルム、帯電ゴムブレード、帯電チューブ等を用いた接触型帯電器が挙げられる。また、帯電装置20としては、例えば、非接触方式のローラ帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン帯電器やコロトロン帯電器等のそれ自体公知の帯電器等も挙げられる。帯電装置20としては、接触型帯電器がよい。
−露光装置−
露光装置30としては、例えば、電子写真感光体10表面に、半導体レーザー光、LED光、液晶シャッタ光等の光を、像様に露光する光学系機器等が挙げられる。光源の波長は電子写真感光体10の分光感度領域にあるものがよい。半導体レーザーの波長としては、例えば、780nm前後に発振波長を有する近赤外がよい。しかし、この波長に限定されず、600nm台の発振波長レーザーや青色レーザーとして400nm以上450nm以下に発振波長を有するレーザーも利用してもよい。また、露光装置30としては、例えばカラー画像形成のためにはマルチビーム出力するタイプの面発光型のレーザー光源も有効である。
−現像装置−
現像装置40は、例えば、現像領域で電子写真感光体10に対向して配置されており、例えば、トナー及びキャリアからなる2成分現像剤を収容する現像容器41(現像装置本体)と、補給用現像剤収納容器(トナーカートリッジ)47と、を有している。現像容器41は、現像容器本体41Aとその上端を塞ぐ現像容器カバー41Bとを有している。
現像容器本体41Aは、例えば、その内側に、現像ロール42を収容する現像ロール室42Aを有しており、現像ロール室42Aに隣接して、第1攪拌室43Aと第1攪拌室43Aに隣接する第2攪拌室44Aとを有している。また、現像ロール室42A内には、例えば、現像容器カバー41Bが現像容器本体41Aに装着された時に現像ロール42表面の現像剤の層厚を規制するための層厚規制部材45が設けられている。
第1攪拌室43Aと第2攪拌室44Aとの間は例えば仕切り壁41Cにより仕切られており、図示しないが、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aは仕切り壁41Cの長手方向(現像装置長手方向)両端部に開口部が設けられて通じており、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aによって循環攪拌室(43A+44A)を構成している。
そして、現像ロール室42Aには、電子写真感光体10と対向するように現像ロール42が配置されている。現像ロール42は、図示しないが磁性を有する磁性ロール(固定磁石)の外側にスリーブを設けたものである。第1攪拌室43Aの現像剤は磁性ロールの磁力によって現像ロール42の表面上に吸着されて、現像領域に搬送される。また、現像ロール42はそのロール軸が現像容器本体41Aに回転自由に支持されている。ここで、現像ロール42と電子写真感光体10とは、同方向に回転し、対向部において、現像ロール42の表面上に吸着された現像剤は、電子写真感光体10の進行方向とは逆方向から現像領域に搬送するようにしている。
また、現像ロール42のスリーブには、不図示のバイアス電源が接続され、現像バイアスが印加されるようになっている(本実施形態では、現像領域に交番電界が印加されるように、直流成分(AC)に交流成分(DC)を重畳したバイアスを印加)。
第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aには現像剤を攪拌しながら搬送する第1攪拌部材43(攪拌・搬送部材)及び第2攪拌部材44(攪拌・搬送部材)が配置されている。第1攪拌部材43は、現像ロール42の軸方向に伸びる第1回転軸と、回転軸の外周に螺旋状に固定された攪拌搬送羽根(突起部)とで構成されている。また、第2攪拌部材44も、同様に、第2回転軸及び攪拌搬送羽根(突起部)とで構成されている。なお、攪拌部材は現像容器本体41Aに回転自由に支持されている。そして、第1攪拌部材43及び第2攪拌部材44は、その回転によって、第1攪拌室43A及び第2攪拌室44Aの中の現像剤は互いに逆方向に搬送されるように配設されている。
そして、第2攪拌室44Aの長手方向一端側には、補給用トナー及び補給用キャリアを含む補給用現像剤を第2攪拌室44Aへ供給するための補給搬送路46の一端が連結されており、補給搬送路46の他端には、補給用現像剤を収容している補給用現像剤収納容器47が連結されている。
このように現像装置40は、補給用現像剤収納容器(トナーカートリッジ)47から補給搬送路46を経て補給用現像剤を現像装置40(第2攪拌室44A)へ供給する。
−転写装置−
一次転写装置51、及び二次転写装置52としては、例えば、ベルト、ロール、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、コロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等のそれ自体公知の転写帯電器が挙げられる。
中間転写体50としては、導電剤を含んだポリイミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリエステル、ゴム等のベルト状のもの(中間転写ベルト)が使用される。また、中間転写体の形態としては、ベルト状以外に円筒状のものが用いられる。
−クリーニング装置−
クリーニング装置70は、筐体71と、筐体71から突出するように配設されるクリーニングブレード72と、クリーニングブレード72の電子写真感光体10回転方向下流側に配置される潤滑剤供給装置60と、を含んで構成されている。
なお、クリーニングブレード72は、筐体71の端部で支持された形態であってもよし、別途、支持部材(ホルダー)により支持される形態であってもよいが、本実施形態では、筐体71の端部で支持された形態を示している。
まず、クリーニングブレード72について説明する。
クリーニングブレード72を構成する材料としては、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム、プロロピレンゴム、ブタジエンゴム等が挙げられる。これらの中で、ウレタンゴムがよい。
ウレタンゴム(ポリウレタン)は、例えば、通常、ポリウレタンの形成に用いられるものであれば特に限定されない。例えば、ポリオール(例えばポリエチレンアジペート、ポリカプロラクトンなどのポリエステルポリオール等)とイソシアネート(例えばジフェニルメタンジイソシアネート等)とからなるウレタンプレポリマーが挙げられる。また、ウレタンゴム(ポリウレタン)は、例えば、1,4−ブタンジオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコールやこれらの混合物などの架橋剤を原料とするものよい。
次に、潤滑剤供給装置60について説明する。
潤滑剤供給装置60は、例えば、クリーニング装置70の内部であって、クリーニングブレード72よりも電子写真感光体10の回転方向上流側に設けられている。
潤滑剤供給装置60としては、例えば、電子写真感光体10と接触して配置される回転ブラシ61と、回転ブラシ61に接触して配置される固形状の潤滑剤62と、で構成されている。潤滑剤供給装置60では、固形状の潤滑剤62と接触した状態で回転ブラシ61を回転させることで、回転ブラシ61に潤滑剤62が付着すると共に、その付着した潤滑剤62が電子写真感光体10の表面に供給され、当該潤滑剤62の皮膜が形成される。
なお、潤滑剤供給装置60は、上記形態に限られず、例えば、回転ブラシ61に代わりにゴムロールを採用した形態であってもよい。
次に、本実施形態に係る画像形成装置101の動作について説明する。まず、電子写真感光体10が矢印aで示される方向に沿って回転すると同時に、帯電装置20により負に帯電する。
帯電装置20によって表面が負に帯電した電子写真感光体10は、露光装置30により露光され、表面に潜像が形成される。
電子写真感光体10における潜像の形成された部分が現像装置40に近づくと、現像装置40(現像ロール42)により、潜像にトナーが付着し、トナー像が形成される。
トナー像が形成された電子写真感光体10が矢印aに方向にさらに回転すると、トナー像は中間転写体50の外側の面に転写する。
トナー像が中間転写体50に転写されたら、記録紙供給装置53により、二次転写装置52に記録紙Pが供給され、中間転写体50に転写されたトナー像が二次転写装置52により、記録紙P上に転写される。これにより、記録紙Pにトナー像が形成される。
画像が形成された記録紙Pは、定着装置80でトナー像が定着される。
ここで、トナー像が中間転写体50に転写された後、電子写真感光体10は、転写後、潤滑剤供給装置60により潤滑剤62が電子写真感光体10の表面へ供給されて、当該電子写真感光体10の表面に潤滑剤62の皮膜が形成される。その後、クリーニング装置70のクリーニングブレード72により、表面に残ったトナーや放電生成物が除去される。そして、クリーニング装置70において、転写残のトナーや放電生成物が除去された電子写真感光体10は、帯電装置20により、再び帯電せられ、露光装置30において露光されて潜像が形成される。
また、本実施形態に係る画像形成装置101は、例えば、図13に示すように、筐体11内に、電子写真感光体10、帯電装置20、現像装置40、潤滑剤供給装置60、及びクリーニング装置70を一体に収容させたプロセスカートリッジ101Aを備えた形態であってもよい。このプロセスカートリッジ101Aは、複数の部材を一体的に収容し、画像形成装置101に脱着させるものである。なお、図13に示す画像形成装置101では、現像装置40には、補給用現像剤収納容器47を設けない形態が示されている。
プロセスカートリッジ101Aの構成は、これに限られず、例えば、少なくとも、電子写真感光体10を備えてえればよく、その他、例えば、帯電装置20、露光装置30、現像装置40、一次転写装置51、及びクリーニング装置70から選択される少なくとも一つを備えていてもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限られず、例えば、電子写真感光体10の周囲であって、一次転写装置51よりも電子写真感光体10の回転方向下流側でクリーニング装置70よりも電子写真感光体の回転方向上流側に、残留したトナーの極性を揃え、クリーニングブラシで除去しやすくするための第1除電装置を設けた形態であってもよいし、クリーニング装置70よりも電子写真感光体の回転方向下流側で帯電装置20よりも電子写真感光体の回転方向上流側に、電子写真感光体10の表面を除電する第2除電装置を設けた形態であってもよい。
また、本実施形態に係る画像形成装置101は、上記構成に限れず、周知の構成、例えば、電子写真感光体10に形成したトナー像を直接、記録紙Pに転写する方式を採用してもよいし、タンデム方式の画像形成装置を採用してもよい。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」はすべて「質量部」を意味する。
酸化亜鉛:(平均粒子径70nm:テイカ社製試作品)100重量部をトルエン500重量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(KBM603:信越化学社製)1.5重量部を添加し、2時間攪拌した。その後トルエンを減圧蒸留にて留去し、150℃で2時間焼き付けを行った。
表面処理を施した酸化亜鉛60重量部と硬化剤(ブロック化イソシアネート スミジュール3175:住友バイエルンウレタン社製)15重量部とブチラール樹脂 BM−1 (積水化学社製) 15重量部をメチルエチルケトン85重量部に溶解した溶液38重量部とメチルエチルケトン :25重量部とを混合し、1mmφのガラスビーズを用いてサンドミルにて2時間の分散を行い、分散液を得た。
得られた分散液に触媒としてジオクチルスズジラウレート:0.005重量部を添加し、下引き層形成用塗布液を得た。この下引き層形成用塗布液を浸漬塗布法にて直径84mm、長さ340mm、肉厚1mmの円筒状のアルミニウム基体(導電性基体)上に塗布し、160℃、100分の乾燥硬化を行い厚さ20μmの下引き層を形成した。
次に、電荷発生材料として、ヒドロキシガリウムフタロシアニンを用い、その15重量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10重量部およびn−ブチルアルコール300重量部からなる混合物をサンドミルにて4時間分散し、電荷発生層形成用塗布液を得た。この電荷発生層形成用塗布液を、下引き層上に浸漬塗布し、100℃、10分乾燥して、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成した。
次に、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン42部とビスフェノールZポリカーボネート樹脂(TS2050:粘度平均分子量50,000:帝人化成社製)58重量部とを、テトロヒドロフラン280重量部及びトルエン120重量部に十分に溶解混合して、電荷輸送層形成用塗布液を得た。この電荷輸送層形成用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、125℃、60分で乾燥することにより、膜厚19μmの電荷輸送層を形成した。
次に、特定の電荷輸送性材料として下記例示化合物(I−16)94重量部、メラミン化合物として下記例示化合物[(B)−8]3重量部、及び一般式(α)で表される化合物として下記例示化合物(α1−23)3重量部を、t−ブチル(t−BuOH)200重量部に溶解させ、表面保護層形成用塗布液を得た。
この表面保護層形成用塗布液を、電荷輸送層上に浸漬塗布し、表面保護層形成用塗布液を形成した。
次に、電荷発生層上に表面保護層形成用塗布液の塗膜が形成された円筒状のアルミニウム基体(導電性基体)に対して、軸方向両端先端から中央部に向かって70mmまでの両端部に挟まれた中央部の内面に接触するようにして円柱状の接触部材(ステンレス鋼製の部材)を配置した(図6参照)。
次に、平面形状が十字状となるように突出した凸部を設けた置き台(図7参照)に対して、本置き台の凸部の頂面に、接触部材を配置した円筒状のアルミニウム基体をその下端面が接触するようにして載せた。これにより、円筒状のアルミニウム基体は、その下端面が置き台に対して4点接触して載せられた。
そして、この状態で、150℃の加熱炉(乾燥炉)内に搬入した後、40分かけて搬出するようにして、電荷発生層上に表面保護層形成用塗布液の塗膜が形成された円筒状のアルミニウム基体を加熱炉を搬送した。
つまり、表面保護層形成用塗布液の塗膜を150℃で40分加熱処理を行い、膜厚5μmの表面保護層を形成した。
ここで、加熱炉搬入から搬出するまでの間(加熱時間)において、円筒状のアルミニウム基体の上端部先端から50mmの位置(導電性基体の軸方向一端部(上端部))、170mmの位置(導電性基体の軸方向中央部)、300mmの位置(導電性基体の軸方向他端部(下端部))での最終到達温度(150℃)に達してから搬出されるまでの時間(最終到達温度に達してからの加熱時間)について(図9参照)、表1に示す。
以上のようにして、電子写真感光体を作製した。
(比較例1)
電荷発生層上に表面保護層形成用塗布液の塗膜が形成された円筒状のアルミニウム基体(導電性基体)に対して接触部材を設けず、平面状の置き台にアルミニウム基体の下端面を全面接触して載せて、アルミニウム基体を加熱炉(乾燥炉)に搬送し、加熱処理を行い表面保護層を形成した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
ここで、加熱炉搬入から搬出するまでの間(加熱時間)において、円筒状のアルミニウム基体の上端部先端から50mmの位置(導電性基体の軸方向一端部(上端部))、170mmの位置(導電性基体の軸方向中央部)、300mmの位置(導電性基体の軸方向他端部(下端部))での最終到達温度(150℃)に達してから搬出されるまでの時間(最終到達温度に達してからの加熱時間)について(図10参照)、表1に示す。
(実施例2〜3、比較例2〜4)
表1に従って、表面保護層形成用塗布液の組成を変更した以外は、実施例1と同様にして、電子写真感光体を作製した。
(評価)
各例で得られた電子写真感光体について、以下の評価を行った。その結果を表2に示す。
−ユニバーサル硬度の測定−
各例で作製した電子写真感光体の表面保護層における、保護層形成時の円筒状のアルミニウム基体の上端部先端から50mmの位置(導電性基体の軸方向一端部(上端部))、170mmの位置(導電性基体の軸方向中央部)、300mmの位置(導電性基体の軸方向他端部(下端部))に相当する位置でのユニバーサル硬度を測定した。
−偏磨耗評価−
次のようにして電子写真感光体の表面保護層の偏磨耗の発生状況を調べた。
各例で作製した電子写真感光体を画像形成装置「富士ゼロックス社製 DocuCentre Color 500に装着し、60%ハーフトーン(黒)による連続出力を実施し、電子写真感光体回転数(ドラム回転数)で50,000回転相当の画像形成を行った後、画像形成装置から電子写真感光体を取り出し、電子写真感光体の表面保護層における、保護層形成時の円筒状のアルミニウム基体の上端部先端から50mmの位置(導電性基体の軸方向一端部(上端部))、170mmの位置(導電性基体の軸方向中央部)、300mmの位置(導電性基体の軸方向他端部(下端部))に相当する位置での膜厚をライン干渉膜厚計により上記軸方向各位置でそれぞれ90°ごとに4点測定し、各点での平均磨耗レート(nm/感光体1000回転換算)を調べた。
なお、平均磨耗レート差(Rmax)は、上記3つの位置での平均磨耗レートの最大差である。
−画像濃度ムラ評価−
次のようにして、画像濃度ムラについて評価した。
電子写真感光体の表面保護層の偏磨耗の発生状況を調べた。
各例で作製した電子写真感光体を画像形成装置「富士ゼロックス社製 DocuCentre Color 500」に装着し、60%ハーフトーン(黒)による連続出力を実施し、ドラム回転数で50,000回転相当の画像形成を行った後に、同様の画像にて画質評価を行った。
評価基準は以下の通りである。
G3:画質濃度ムラがあり実用上不可
G2:画質濃度ムラ多少あるが実用上問題なし
G1:画質濃度ムラ無し
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、偏磨耗が抑制されると共に、画像濃度ムラも抑制されていることがわかる。
1 下引き層、2 電荷発生層、3 電荷輸送層、4 導電性基体、6 単層型感光層、10 電子写真感光体、10A 電子写真感光体、10B 電子写真感光体、20 帯電装置、30 露光装置、40 現像装置、41 現像容器、41A 現像容器本体、41B 現像容器カバー、41C 壁、42 現像ロール、42A 現像ロール室、43 攪拌部材、43A 攪拌室、44 攪拌部材、44A 攪拌室、45 層厚規制部材、46 補給搬送路、47 補給用現像剤収納容器、50 中間転写体、50A 支持ロール、50B 支持ロール、50C 背面ロール、50D 駆動ロール、51 一次転写装置、52 二次転写装置、53 記録紙供給装置、53A 搬送ロール、53B 誘導案内板、54 中間転写体クリーニング装置、60 除電装置、70 クリーニング装置、71 筐体、72 クリーニングブレード、80 定着装置、81 定着ロール、82 搬送回転体、101 画像形成装置、101A プロセスカートリッジ

Claims (4)

  1. 導電性基体と
    前記導電性基体上に設けられた感光層と、
    前記感光層上に設けられ、グアナミン化合物及びメラミン化合物から選択される少なくとも1種と、−OH、−OCH、−NH、−SH、及び−COOHから選択される置換基の少なくとも1つを持つ電荷輸送性材料の少なくとも1種と、下記一般式(α)で表される化合物と、を含み、前記電荷輸送性材料を90質量%以上含有し、且つ下記一般式(α)で表される化合物を1質量%以上5質量%以下含有する組成物の硬化物を含んで構成された表面保護層であって、電子写真感光体の軸方向中央部における表面のユニバーサル硬度が、電子写真感光体の軸方向両端部における表面のユニバーサル硬度よりも低い表面保護層と、
    を有する電子写真感光体。
    (一般式(α)中、L、及びLは、各々独立に炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルコキシ基、炭素数7以上15以下の置換若しくは未置換のアラルキル基を表す。
    は、−H、−OH、−CH、−Clを表す。
    は、−H、炭素数1以上5以下の置換若しくは未置換のアルキル基、炭素数6以上15以下の置換若しくは未置換のアリール基を表す。
    Zは、前記構造(α1)で表される4価の基、前記構造(α2)で表される4価の基、前記構造(α3)で表される3価の基、前記構造(α4)で表される2価の基、又は前記構造(α5)で示される1価の基(但し、構造(α5)中、Arは炭素数6以上15以下の置換若しくは未置換のアリール基を表す)を表す。
    mは0以上3以下の整数を表し、nは1以上4以下の整数を表し、m及びnの合計はZで表される基の価数を表す。)
  2. 請求項1に記載の電子写真感光体と、
    直流電圧の印加により、前記電子写真感光体を帯電させる接触型の帯電手段と、
    を少なくとも備え、
    画像形成装置に脱着されるプロセスカートリッジ。
  3. 請求項1に記載の電子写真感光体と、
    直流電圧の印加により、前記電子写真感光体を帯電させる接触型の帯電手段と、
    帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する静電潜像形成手段と、
    トナーを含む現像剤により、前記電子写真感光体に形成された静電潜像を現像してトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記電子写真感光体に形成されたトナー像を被転写体に転写する転写手段と、
    前記被転写体に転写されたトナー像を定着する定着手段と、
    を備えた画像形成装置。
  4. 導電性基体上に、感光層を形成する工程と、
    前記感光層上に、表面保護層形成用塗布液を塗布して、当該表面保護層形成用塗布液の塗膜を形成する工程と、
    前記導電性基体の軸方向中央部における最終到達温度に到達してからの加熱時間が前記導電性基体の軸方向両端部における最終到達温度に到達してからの加熱時間よりも短くなるようにして、前記表面保護層形成用塗布液の塗膜を加熱し、表面保護層を形成する工程と、
    を有する電子写真感光体の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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