JP6003760B2 - 電子写真感光体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真感光体の製造方法に関する。
電子写真方式の画像形成は、近年、複写機及びレーザープリンター等の画像形成装置に幅広く利用されている。画像形成装置に用いられる電子写真感光体の感光層には、有機感光材料を用いることが主流になっている。具体的には、電荷発生機能を有する材料(電荷発生材料)と電荷輸送機能を有する材料(電荷輸送材料)を含む機能一体型の感光層を有する有機感光体のほか、電荷発生材料を含む電荷発生層と、電荷輸送材料を含む電荷輸送層を順次積層した機能分離型の感光層を有する有機感光体が実用化されている。
電子写真感光体は、導電性を有する支持体の表面に感光層を形成して作製されるが、一般に、感光層の塗工性の向上、支持体表面の保護、支持体上の欠陥の被覆、感光層の電気的破壊からの保護、感光層のキャリア注入性の向上等のために、感光性を有さない下引層、あるいは中間層と呼ばれる層を介在させる。
例えば、特許文献1には、導電性支持体と感光層との間に中間層を備えてなり、前記中間層が、ブロックイソシアネート化合物と、前記ブロックイソシアネート化合物中のイソシアネート基と反応可能な活性水素含有基を有するポリオール系樹脂と、水性媒体とを含む中間層用塗工液から熱硬化を経て形成された層であり、前記感光層が、電荷発生物質と電荷輸送物質とを含有する単層型感光層、または電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とがこの順もしくは逆順で積層された積層型感光層であり、かつ前記電荷輸送物質が、特定のベンゾフランアミン−ジエンまたはトリエン系化合物であることを特徴とする電子写真感光体が開示されている。
特許文献2には、導電性支持体上に少なくとも中間層と感光層とをこの順で有し、前記中間層が、前記導電性支持体上に、少なくとも水性ブロックイソシアネート化合物及びイソシアネート基と反応可能な活性水素含有基を2つ以上有する水性樹脂を水性媒体に溶解又は分散させてなる中間層形成用塗工液を塗布した後に熱硬化処理することによって得られ、前記感光層が電荷輸送物質として特定のN,N'-ビスエナミン化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体が開示されている。
特許文献3には、電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電させる帯電手段と、帯電された前記電子写真感光体を露光して静電潜像を形成する露光手段と、露光によって形成された前記静電潜像を現像してトナー像を形成する現像手段と、現像によって形成された前記トナー像を記録材上に転写する転写手段と、転写された前記トナー像を前記記録材上に定着して画像を形成する定着手段と、前記電子写真感光体に残留するトナーを除去し回収するクリーニング手段と、前記電子写真感光体に残留する表面電荷を除電する除電手段を少なくとも備え、前記電子写真感光体が、導電性支持体および感光層との間に、ブロックイソシアネート化合物と、前記ブロックイソシアネート化合物中のイソシアネート基と反応可能な活性水素含有基を有する樹脂と、無機酸化物微粒子と、水性媒体とを含みかつ前記イソシアネート基が、前記活性水素含有基に対して0.5以上1.5以下のモル比で前記ブロックイソシアネート化合物中に存在する中間層用塗工液から熱硬化を経て形成された中間層を有し、前記帯電手段が、前記電子写真感光体に対して帯電部材を当接させて帯電を行う接触帯電方式であることを特徴とする画像形成装置が開示されている。
特開2011−118299号公報 特開2010−271652号公報 特開2010−256694号公報
本発明は、画像濃度ムラが抑制されるとともに、繰り返し画像形成した場合の濃度低下が抑制される電子写真感光体の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的は、以下の本発明によって達成される。
請求項1の発明は、属酸化物粒子、アントラキノン構造を有し、前記金属酸化物粒子100質量部に対する含有量が0.7質量部以上である電子受容性化合物、メチルエチルケトンオキシムによってブロックされたブロック型イソシアネート化合物、及び結着樹脂を含む下引層形成用塗布液を、導電性支持体上に塗布して180℃以上190℃以下、かつ、1.0m/s以上1.5m/s以下の乾燥風速で乾燥させて硬化させることにより、前記メチルエチルケトンオキシムの含有量が0.08質量%以上0.2質量%以下である下引層を形成する下引層形成工程と
前記下引層上に配置された感光層を形成する感光層形成工程と
を有する電子写真感光体の製造方法
請求項2の発明は、前記アントラキノン構造を有する電子受容性化合物が、ヒドロキシアントラキノン構造を有する電子受容性化合物である請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法
請求項3の発明は、前記金属酸化物粒子100質量部に対する前記電子受容性化合物の含有量が3質量部以下である請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体の製造方法。
請求項1の発明によれば、下引層に含まれるアントラキノン構造を有する電子受容性化合物の含有量とメチルエチルケトンオキシムの含有量がそれぞれ上記範囲に含まれない場合に比べ、画像濃度ムラが抑制されるとともに、繰り返し画像形成した場合の急激な濃度低下が抑制される電子写真感光体の製造方法が提供される。
請求項2の発明によれば、下引層に含まれるアントラキノン構造を有する電子受容性化合物が、ヒドロキシアントラキノン構造を有する電子受容性化合物でない場合に比べ、繰り返し画像形成した場合の濃度低下が抑制される電子写真感光体の製造方法が提供される。
本実施形態に係る電子写真感光体の一部の断面を示す概略図である。 第1実施形態の画像形成装置の基本構成を示す概略図である。 第2実施形態の画像形成装置の基本構成を示す概略図である。 プロセスカートリッジの一例の基本構成を示す概略図である。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<電子写真感光体>
本実施形態に係る電子写真感光体は、導電性支持体と、前記導電性支持体上に配置された下引層であって、金属酸化物粒子、アントラキノン構造を有する電子受容性化合物、及び、メチルエチルケトンオキシムによってブロックされたブロック型イソシアネート化合物により架橋された結着樹脂を含み、前記金属酸化物粒子100質量部に対する前記アントラキノン構造を有する電子受容性化合物の含有量が0.7質量部以上であり、かつ、該下引層中の前記メチルエチルケトンオキシムの含有量が0.2質量%以下である下引層と、前記下引層上に配置された感光層と、を有する。
このような構成により画像濃度ムラが抑制されるとともに、繰り返し画像形成した場合の濃度低下が抑制される。その理由は定かでないが、以下のように推測される。
なお、本実施形態に係る電子写真感光体は、以下の工程を経て製造される。
すなわち、本実施形態に係る電子写真感光体の製造方法は、金属酸化物粒子、アントラキノン構造を有し、前記金属酸化物粒子100質量部に対する含有量が0.7質量部以上である電子受容性化合物、メチルエチルケトンオキシムによってブロックされたブロック型イソシアネート化合物、及び結着樹脂を含む下引層形成用塗布液を、導電性支持体上に塗布して180℃以上190℃以下、かつ、1.0m/s以上1.5m/s以下の乾燥風速で乾燥させて硬化させることにより、前記メチルエチルケトンオキシムの含有量が0.08質量%以上0.2質量%以下である下引層を形成する下引層形成工程と、
前記下引層上に配置された感光層を形成する感光層形成工程と、
を有する。
電子写真感光体は耐摩耗性のほかに電位安定性が求められる。
電子写真感光体が例えば導電性の基材と感光層との間に下引層を備える場合、下引層にカップリング剤等で表面処理された金属酸化物粒子を分散させることによって、ブロッキング機能と抵抗調整機能が調節される。しかし、連続して帯電・露光・除電を繰り返したとき、主に下引層に含まれる金属酸化物粒子のシランカップリング処理剤を原因として基材が酸化し、抵抗上昇による残留電位の上昇が発生する事がある。このような残留電位の上昇を抑制するためには、酸化防止を目的としてアントラキノン構造を有する電子受容性化合物を添加することが考えられる。アントラキノン構造を有する電子受容性化合物の添加量を多くすることで電位安定性を延長する効果が期待される。
一方、電子受容性化合物をある一定量以上添加し、結着樹脂の架橋剤としてメチルエチルケトンオキシム(以下、「MEKオキシム」と記す場合がある。)をブロック剤とするブロック型イソシアネート(以下、「MEKオキシムブロック型イソシアネート化合物」と記す場合がある。)を用いると、ブロック剤のMEKオキシムが脱離して膜中に残留しやすくなることがわかってきた。そしてMEKオキシムが下引層中にある一定以上残留した場合、下引層の表面エネルギーが低下し、下引層上に積層する感光層の塗布均一性が悪化し、画像ムラとして顕在化すると考えられる。
しかし、下引層中の電子受容性化合物と残留するMEKオキシムの量をそれぞれ上記範囲内とすることで、電位安定性の延長と電荷発生層の塗布均一性が両立され、残留電位の上昇による画像の濃度低下が抑制されるとともに、感光層の厚みムラによる画像濃度ムラが抑制されると考えられる。
図1は本実施形態に係る電子写真感光体(以下、「感光体」と記す場合がある。)の層構成の一例を概略的に示している。図1に示した電子写真感光体1は、導電性支持体2上に、下引層4、電荷発生層5、電荷輸送層6がこの順序で積層された構造を有し、電荷発生層5と電荷輸送層6とが別個に設けられた機能分離型の感光層3を備えている。
なお、本明細書において、絶縁性とは、体積抵抗率で1012Ωcm以上の範囲を意味する。一方、導電性とは、体積抵抗率で1010Ωcm以下の範囲を意味する。
以下、感光体1の各要素について説明する。
−導電性支持体−
導電性支持体2としては、例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類;アルミニウム、チタニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、バナジウム、酸化錫、酸化インジウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチックフィルム等;導電性付与剤を塗布又は含浸させた紙、プラスチックフィルム等が挙げられる。
導電性支持体2の形状はドラム状に限られず、シート状、プレート状としてもよい。
導電性支持体2として金属パイプを用いる場合、表面は素管のままであってもよいし、予め鏡面切削、エッチング、陽極酸化、粗切削、センタレス研削、サンドブラスト、ウエットホーニングなどの処理が行われていてもよい。
−下引層−
下引層4は、金属酸化物粒子、アントラキノン構造を有する電子受容性化合物、及び、メチルエチルケトンオキシム(MEKオキシム)によってブロックされたブロック型イソシアネート化合物により架橋された結着樹脂を含み、前記金属酸化物粒子100質量部に対する前記アントラキノン構造を有する電子受容性化合物の含有量が0.7質量部以上であり、かつ、該下引層中の前記メチルエチルケトンオキシムの含有量が0.2質量%以下となっている。
(金属酸化物粒子)
金属酸化物粒子としては、例えば、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化錫、酸化ジルコニウム等が挙げられ、2種以上混合して用いてもよい。
金属酸化物粒子の体積平均粒径としては、例えば50nm以上200nm以下が挙げられる。
金属酸化物粒子の体積平均粒径の測定は、例えばレーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定を行う。測定法としては、分散液となっている状態の試料を固形分で2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、40mlにする。これをセルに適当な濃度になるまで投入し、2分待ったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とする。
下引層4中に含まれる金属酸化物粒子の含有量は、例えば、下引層全体に対し、2.5質量%以上の範囲が挙げられ、10質量%以上70質量%以下の範囲であることが望ましい。
金属酸化物粒子は、表面処理剤によって表面処理されたものでもよい。
金属酸化物粒子の表面処理に用いる表面処理剤としては、例えば、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤、界面活性剤などが挙げられる。特に、抵抗を調整することでかぶりが抑制される表面処理剤として、シランカップリング剤が挙げられる。
上記シランカップリング剤は、有機シラン化合物(シリコン原子を含有する有機化合物)であり、具体的には、例えば、ビニルトリメトキシシラン、3−メタクリルオキシプロピル−トリス(2−メトキシエトキシ)シラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−クロルプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシシラン)、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。
表面処理の方法は、特に限定されないが、例えば乾式法又は湿式法が挙げられる。
乾式法にて表面処理を施す場合には、例えば、金属酸化物粒子をせん断力の大きなミキサ等で攪拌しながら、直接表面処理剤を滴下するか、又は有機溶媒に溶解させた表面処理剤を滴下し、乾燥空気や窒素ガスとともに噴霧させる。前記滴下又は前記噴霧は、例えば溶剤の沸点以下の温度で行われる。前記滴下又は前記噴霧の後、さらに100℃以上に加熱して焼き付けを行ってもよい。
前記湿式法としては、例えば、金属酸化物粒子を溶剤中で攪拌し、超音波、サンドミルやアトライター、ボールミルなどを用いて分散し、表面処理剤溶液を添加し攪拌又は分散したのち、溶剤を除去する。溶剤除去方法としては、例えば、ろ過又は蒸留が挙げられる。溶剤除去後には、さらに100℃以上で焼き付けを行ってもよい。
湿式法においては表面処理剤を添加する前に金属酸化物粒子含有水分を除去してもよく、その例としては、例えば、前記表面処理剤溶液に用いる溶剤中で攪拌加熱しながら除去する方法、又は前記溶剤と共沸させて除去する方法が挙げられる。
金属酸化物粒子100質量部の表面に付着した前記表面処理剤の量は、例えば0.5質量部以上1.25質量部以下の量が挙げられ、1.25質量部以上2.00質量部以下であってもよく、0.5質量部以下であってもよい。
(電子受容性化合物)
下引層4に含まれる電子受容性化合物は、前記の通り、アントラキノン構造を有する電子受容性化合物である。ここで、「アントラキノン構造を有する化合物」は、具体的には、アントラキノン及びアントラキノン誘導体から選択される少なくとも1種であり、さらに具体的には、下記一般式(1)で表される化合物であることがよい。
一般式(1)中、R及びRは、それぞれ独立に、水酸基、メチル基、メトキシメチル基、フェニル基、アミノ基を表し、m及びnは、それぞれ独立に0以上4以下の整数を表す。
なお、一般式(1)中、m及びnがいずれも0である化合物がアントラキノンであり、一般式(1)中、m及びnの少なくとも一方が1以上4以下の整数である化合物がアントラキノン誘導体である。すなわちアントラキノン誘導体は、アントラキノンが有する水素原子の少なくとも1つが、水酸基、メチル基、メトキシメチル基、フェニル基、アミノ基等の置換基によって置換された化合物を意味する。
アントラキノン構造を有する電子受容性化合物としては、上記の中でも特に、例えば、上記一般式(1)において、m及びnがいずれも0であるアントラキノン、又は、Rが水酸基であり、mが1以上3以下であり、かつ、nが0であるヒドロキシアントラキノンが好適に挙げられる。
電子受容性化合物の具体例としては、例えば、アントラキノン、プルプリン、アリザリン、キニザリン、エチルアントラキノン、アミノヒドロキシアントラキノン等が挙げられる。
電子受容性化合物としてヒドロキシアントラキノン構造を有する材料を用いることが望ましい。
下引層4がアントラキノン構造を有する電子受容性化合物を含有していることの確認は、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、FT−IR、ラマン分光法、XPSなどの分析方法によって行われる。
下引層4中に含まれる電子受容性化合物の含有量としては、金属酸化物粒子100質量部に対し、0.7質量部以上であり、0.7質量部以上3.0質量部以下であることが好ましく、0.7質量部以上1.0質量部以下であることがより好ましい。
電子写真感光体の下引層4中に含まれる金属酸化物粒子と電子受容性化合物の含有比率は、NMRスペクトル、XPS、原子吸光分析法、電子線マイクロアナライザなどの分析方法によって確認される。
(結着樹脂)
下引層4に含まれる結着樹脂としては、ポリビニルブチラールなどのアセタール樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、カゼイン、ポリアミド樹脂、セルロース樹脂、ゼラチン、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、メタクリル樹脂、アクリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、フェノール樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂などの高分子化合物、電荷輸送性基を有する電荷輸送性樹脂やポリアニリン等の導電性樹脂などが用いられる。
下引層4中に含まれる結着樹脂の含有量としては、例えば、下引層全体に対し、5質量%以上60質量%以下の範囲が挙げられる。
(硬化剤)
下引層4における結着樹脂を架橋する硬化剤(架橋剤)として、メチルエチルケトンオキシム(MEKオキシム)をブロック剤として用いたブロック型イソシアネート化合物(MEKオキシムブロック型イソシアネート化合物)が用いられる。
本実施形態で用いるMEKオキシムブロック型イソシアネート化合物の市販品としては、例えば、スミジュールBL−3173、デスモジュールBL3175(住友バイエルンウレタン社製)などが挙げられる。
下引層4におけるMEKオキシムブロック型イソシアネート化合物の添加量は、結着樹脂を架橋して硬化膜を形成する一方、離脱したMEKオキシムの下引層中の含有量を0.2質量%以下に制御する観点から、結着樹脂100質量部に対して0.02質量部以上0.18質量部以下が望ましく、0.05質量部以上0.1質量部以下がより望ましい。
なお、下引層4に含まれるMEKオキシムの量は熱分析装置を用いて130℃から230℃までの減量率を測定し、その際に発生するガスを捕捉してガスクロマトグラフを用いてガスの成分を分析することによりMEKオキシムの量が定量される。
硬化触媒としては、一般に用いられている公知の材料が挙げられ、アミン系触媒又は金属化合物系触媒を用いることが好ましい。金属化合物系触媒としては、例えば、酸化第一錫、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ナフテン酸亜鉛、三塩化アンチモン、カリウムオレート、ナトリウムO−フェニルフェネート、硝酸蒼鉛、塩化第二鉄、テトラ−n−ブチルチン、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、コバルト2−エチルヘキソエート、第二2−エチルヘキソエート鉄等が挙げられる。
硬化触媒の添加量は、硬化剤(MEKオキシムブロック型イソシアネート化合物)100質量部に対して0.0001質量部以上0.1質量部以下が挙げられる。
下引層4の形成の際には、上記各成分を溶媒に加えた塗布液(下引層形成用の塗布液)が使用される。
溶媒としては、例えば有機溶剤が挙げられ、具体的には、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤;メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤;アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤;塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状又は直鎖状エーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤;等が挙げられる。上記溶剤は、単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよく、特に限定されないが、上記結着樹脂を溶解する溶剤を用いることがよい。
下引層形成用の塗布液に用いる溶媒の量は、上記結着樹脂等が溶解する量であれば特に限定されないが、例えば、結着樹脂1質量部に対し、0.05質量部以上200質量部以下が挙げられる。
下引層形成用の塗布液中に金属酸化物粒子を分散させる方法としては、例えば、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機等が挙げられる。また、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などの方法を用いてもよい。
下引層形成用の塗布液を支持体2上に塗布する方法としては、例えば、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
下引層4は、下引層形成用塗布液を導電性支持体2上に塗布して加熱乾燥させることによって形成されるが、加熱乾燥の際、ブロック型イソシアネート化合物からMEKオキシムが離脱し、イソシアネート化合物と結着樹脂とが架橋して硬化する。本実施形態では下引層4中に離脱したMEKオキシムの含有量が0.2質量%以下となるように下引層4を形成する。
下引層4におけるMEKオキシムの含有量(残留量)を0.2質量%以下に制御する方法としては、具体的には、MEKオキシムブロック型イソシアネート化合物の添加量の調整のほかに、下引層4を形成する際の乾燥条件によってMEKオキシムの残留量が調整される。具体的には、乾燥温度を高く、乾燥時間を長く、又は乾燥風量を強くすることで下引層4におけるMEKオキシムの残留量が低下し易い。
下引層4の厚さは15μm以上が望ましく、20μm以上50μm以下がより望ましい。
下引層4には、表面粗さ調整のために樹脂粒子を添加してもよい。樹脂粒子としては、例えば、シリコーン樹脂粒子、架橋型PMMA樹脂粒子等が挙げられる。
また、表面粗さ調整のために下引層4の表面を研磨してもよい。研磨方法としては、例えば、バフ研磨、サンドブラスト処理、ウエットホーニング、研削処理等が挙げられる。
−電荷発生層−
電荷発生層5は、電荷発生材料が結着樹脂中に分散して形成されている。
電荷発生材料としては、無金属フタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、ジクロロスズフタロシアニン、チタニルフタロシアニン等のフタロシアニン顔料が使用される。特に、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.7゜、9.3゜、16.9゜、17.5゜、22.4゜及び28.8゜に強い回折ピークを有する無金属フタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.5゜、9.9゜、12.5゜、16.3゜、18.6゜、25.1゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも9.6゜、24.1゜及び27.2゜に強い回折ピークを有するチタニルフタロシアニン結晶等が使用される。その他、電荷発生材料としては、キノン顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、ビスベンゾイミダゾール顔料、アントロン顔料、キナクリドン顔料等が使用される。これらの電荷発生材料は、単独又は2種以上を混合して使用される。
電荷発生層5における結着樹脂としては、例えば、ビスフェノールAタイプ又はビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が用いられる。これらの結着樹脂は、単独又は2種以上混合して用いられる。
電荷発生材料と結着樹脂の配合比(質量比)は、使用する材料にもよるが例えば10:1から1:10の範囲である。
電荷発生層5の形成の際には、上記成分を溶剤に加えた塗布液が使用される。
電荷発生材料を結着樹脂中に分散させるために、塗布液には分散処理が施される。分散手段としては、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー等のメディアレス分散機が利用される。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や、液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
このようにして得られる電荷発生層形成用の塗布液を下引層4上に塗布する方法としては、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
電荷発生層5の厚さは、望ましくは0.01μm以上5μm以下の範囲に設定される。
また、電荷発生層5のフェルミエネルギーの調整を目的として、O暴露処理などの後処理をしてもよい。
−電荷輸送層−
電荷輸送層6は、例えば、電荷輸送材料を結着樹脂中に分散して形成される。
かかる電荷輸送材料としては、例えば、2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール誘導体、1,3,5−トリフェニル−ピラゾリン、1−[ピリジル−(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノスチリル)ピラゾリン等のピラゾリン誘導体、トリフェニルアミン、N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)ビフェニル−4−アミン、トリ(p−メチルフェニル)アミニル−4−アミン、ジベンジルアニリン等の芳香族第3級アミノ化合物、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1−ビフェニル]−4,4’−ジアミン、N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−N,N′−ジフェニルベンジジン等の芳香族第3級ジアミノ化合物、3−(4′−ジメチルアミノフェニル)−5,6−ジ−(4′−メトキシフェニル)−1,2,4−トリアジン等の1,2,4−トリアジン誘導体、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−1,1−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン誘導体、2−フェニル−4−スチリル−キナゾリン等のキナゾリン誘導体、6−ヒドロキシ−2,3−ジ(p−メトキシフェニル)ベンゾフラン等のベンゾフラン誘導体、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等のα−スチルベン誘導体、エナミン誘導体、N−エチルカルバゾール等のカルバゾール誘導体、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体などの正孔輸送物質、クロラニル、ブロアントラキノン等のキノン系化合物、テトラアノキノジメタン系化合物、2,4,7−トリニトロフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン化合物、キサントン系化合物、チオフェン化合物等の電子輸送物質、および上記した化合物に由来する基を主鎖または側鎖に有する重合体などが挙げられる。これらの電荷輸送材料は、1種または2種以上を組み合わせて使用する。
結着樹脂としては、例えば、ビフェニル共重合型ポリカーボネート樹脂、ビスフェノールAタイプ又はビスフェノールZタイプ等のポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、塩化ビニリデン−アクリルニトリル共重合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸樹脂、シリコーン樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド樹脂、塩素ゴム等の絶縁性樹脂、およびポリビニルカルバゾール、ポリビニルアントラセン、ポリビニルピレン等の有機光導電性ポリマー等が挙げられ、単独又は2種以上混合して用いる。
また、電荷輸送層6が電子写真感光体1の表面層(感光層3の導電性支持体2から最も遠い側に配置される層)である場合、電荷輸送層6に潤滑性粒子(例えば、シリカ粒子、アルミナ粒子、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフッ素系樹脂粒子、シリコーン系樹脂粒子)を含有させてもよい。これらの潤滑性粒子は、2種以上を混合して用いてもよい。
さらに、電荷輸送層6が電子写真感光体1の表面層である場合、電荷輸送層6にフッ素変性シリコーンオイルを添加してもよい。フッ素変性シリコーンオイルとしては、例えばフルオロアルキル基を有する化合物が挙げられる。
なお、電荷輸送層6中における電荷輸送材料と結着樹脂との質量比としては、例えば10:1から1:5の範囲が挙げられる。すなわち、電荷輸送層6全体に対する電荷輸送材料の含有量としては、例えば17質量%以上91質量%以下の範囲が挙げられる。
電荷輸送層6は、上記成分を溶剤に加えた電荷輸送層形成用の塗布液を用いて形成される。
上記溶剤としては、公知の有機溶剤、例えば、トルエン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素系溶剤、メタノール、エタノール、n−プロパノール、iso−プロパノール、n−ブタノール等の脂肪族アルコール系溶剤、アセトン、シクロヘキサノン、2−ブタノン等のケトン系溶剤、塩化メチレン、クロロホルム、塩化エチレン等のハロゲン化脂肪族炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコール、ジエチルエーテル等の環状又は直鎖状エーテル系溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶剤等が挙げられる。また、これらの溶剤は、単独又は2種以上混合して用いてもよい。混合して使用される溶剤は、混合溶剤として結着樹脂を溶解するものであれば、いかなるものでもよい。
上記電荷輸送層形成用の塗布液中に前記潤滑性粒子を分散させるための分散方法としては、例えば、ボールミル、振動ボールミル、アトライター、サンドミル等のメディア分散機や、攪拌、超音波分散機、ロールミル、高圧ホモジナイザー、ナノマイザー等のメディアレス分散機を利用する方法が挙げられる。さらに、高圧ホモジナイザーとして、高圧状態で分散液を液−液衝突や液−壁衝突させて分散する衝突方式や、高圧状態で微細な流路を貫通させて分散する貫通方式などが挙げられる。
電荷輸送層6の形成方法としては、例えば、下引層4及び電荷発生層5が形成された導電性支持体2の電荷発生層5上に、上記電荷輸送層形成用の塗布液を塗布し、乾燥することにより、電荷発生層6を形成する方法が挙げられる。
上記電荷輸送層形成用の塗布液を電荷発生層5上に塗布する方法としては、例えば、浸漬塗布法、突き上げ塗布法、ワイヤーバー塗布法、スプレー塗布法、ブレード塗布法、ナイフ塗布法、カーテン塗布法等が挙げられる。
そして上記塗布液を電荷発生層5上に塗布した後、加熱乾燥工程により塗布液中の溶剤を除去する。電荷輸送層6の膜厚としては、例えば5μm以上50μm以下の範囲が挙げられる。
画像形成装置中で発生するオゾンや窒素酸化物、又は光、熱による感光体の劣化を防止する目的で、感光層3を構成する各層中に酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤などの添加剤を添加してもよい。例えば、酸化防止剤としては、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン、パラフェニレンジアミン、アリールアルカン、ハイドロキノン、スピロクロマン、スピロインダノン及びそれらの誘導体、有機硫黄化合物、有機リン化合物等が挙げられる。光安定剤の例としては、ベンゾフェノン、ベンゾアゾール、ジチオカルバメート、テトラメチルピペン等の誘導体が挙げられる。
なお、本実施形態の感光体1は、電荷輸送層6が最表面層であるが、電荷輸送層上にさらに保護層が形成された構成であってもよい。
<画像形成装置>
次に、本実施形態に係る電子写真感光体を備えた画像形成装置について説明する。
本実施形態に係る画像形成装置は、前記の電子写真感光体と、前記電子写真感光体を帯電する帯電装置と、帯電した前記電子写真感光体の表面に静電潜像を形成する静電潜像形成装置と、前記電子写真感光体の表面に形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像を形成する現像装置と、前記電子写真感光体の表面に形成された前記トナー像を記録媒体に転写する転写装置と、を備えて構成される。
−第1実施形態−
図2は、第1実施形態の画像形成装置の基本構成を概略的に示している。図2に示す画像形成装置200は、例えば、上記実施形態の電子写真感光体1と、電源209に接続され、電子写真感光体1を帯電させる帯電装置208(帯電手段)と、帯電装置208により帯電された電子写真感光体1を露光して静電潜像を形成する露光装置210(静電潜像形性手段)と、露光装置210により形成された静電潜像を、トナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像装置211(現像手段)と、電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像を記録媒体500に転写する転写装置212(転写手段)と、転写後、電子写真感光体1の表面に残留するトナーを除去するトナー除去装置213(トナー除去手段)と、記録媒体500に転写されたトナー像を記録媒体500に定着させる定着装置215(定着手段)と、を備える。
また、図2に示す画像形成装置200は、電子写真感光体表面のトナー像が転写された後、電子写真感光体表面に残留した電荷を除去する除電手段を備えてもよい。
帯電装置208は帯電部材を有しており、感光体1を帯電させる際には帯電部材に電圧が印加される。図2に示すように接触帯電方式の場合、印加する電圧は、要求される電子写真感光体1の帯電電位に応じて、正又は負の50V以上2000V以下(好ましくは250V以上1000V以下、より好ましくは350V以上750V以下)の直流電圧を印加する形式が挙げられる。
帯電部材としては、例えば、ローラ、ブラシ、フィルム等が挙げられる。その中でもローラ状の帯電部材(以下、「帯電ローラ」と称する場合がある)としては、例えば電気抵抗が10Ω以上10Ω以下の範囲に調整された材料から構成されるものが挙げられる。また帯電ローラは、単層でもよく、複数の層から構成されていてもよい。
帯電部材として帯電ローラを用いる場合、感光体1に接触する圧力としては、例えば、250mgf以上600mgf以下の範囲が挙げられる。
帯電部材を構成する材質としては、例えば、ウレタンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム)、エピクロルヒドリンゴム等の合成ゴムやポリオレフィン、ポリスチレン、塩化ビニル等で構成されるエラストマーを主材料とし、導電性カーボン、金属酸化物、イオン導電剤等の導電性付与剤を適量配合したもの等が挙げられる。
さらにナイロン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、シリコーン等の樹脂を塗料化し、そこに導電性カーボン、金属酸化物、イオン導電剤等の導電性付与剤を適量配合し、得られた塗料を浸漬塗布、スプレー塗布、ロールコート等の手法により、積層して用いてもよい。
帯電部材として帯電ロールを用いる場合、帯電ロールを感光体1の表面に接触させることにより、帯電手段が駆動手段を有していなくても感光体1に従動して回転するが、帯電ロールに駆動手段を取り付け、感光体1と異なる周速度で回転させてもよい。
なお、感光体1に接触せずに帯電させる非接触帯電方式の帯電装置を採用してもよい。
露光装置210としては、公知の露光手段が用いられる。具体的には、例えば、半導体レーザ、LED(Light Emitting Diode)、液晶シャッター等の光源により露光する光学系装置等が用いられる。書きこみ時の光量としては、例えば、感光体表面上で0.5mJ/m以上5.0mJ/m以下の範囲が挙げられる。
現像装置211としては、例えば、キャリアとトナーとを含む現像剤が付着した現像ブラシ(現像剤保持体)を静電潜像保持体に接触させて現像させる二成分現像方式の現像手段、導電ゴム弾性体搬送ロール(現像剤保持体)上にトナーを付着させ静電潜像保持体にトナーを現像する接触式又は非接触式一成分現像方式の現像手段等が挙げられる。
トナーとしては、公知のトナーであれば特に限定されない。具体的には、例えば、少なくとも結着樹脂が含まれ、必要に応じて着色剤、離型剤等が含まれたトナーであってもよい。
トナーを製造する方法は、特に制約されるものではないが、例えば、通常の粉砕法、分散媒中で作製する湿式溶融球形化法、懸濁重合、分散重合、乳化重合凝集法等の既知の重合法によるトナー製造法等が挙げられる。
現像剤がトナーとキャリアとを含む二成分現像剤である場合、キャリアとしては特に制限はなく、例えば、酸化鉄、ニッケル、コバルト等の磁性金属、フェライト、マグネタイト等の磁性酸化物などの芯材のみからなるキャリア(ノンコートキャリア)、これら芯材の表面に樹脂層を設けた樹脂コートキャリア等が挙げられる。二成分現像剤では、例えばトナーとキャリアとの混合比(質量比)として、トナー:キャリア=1:100から30:100の範囲が挙げられ、3:100から20:100の範囲であってもよい。
転写装置212としては、ローラ状の接触型帯電部材の他、ベルト、フィルム、ゴムブレード等を用いた接触型転写帯電器、又はコロナ放電を利用したスコロトロン転写帯電器やコロトロン転写帯電器等、が挙げられる。
トナー除去装置213は、転写工程後の電子写真感光体1の表面に付着する残存トナーを除去するためのもので、これにより清浄面化された電子写真感光体1は上記の画像形成プロセスに繰り返し供される。トナー除去装置213としては、異物除去部材(クリーニングブレード)の他、ブラシクリーニング、ロールクリーニング等が用いられるが、これらの中でもクリーニングブレードを用いることが望ましい。また、クリーニングブレードの材質としてはウレタンゴム、ネオプレンゴム、シリコーンゴム等が挙げられる。
なお、例えば感光体1の表面にトナーが残留しにくい場合など、残留トナーが問題にならない場合は、トナー除去装置213は設ける必要がない。
画像形成装置200の基本的な作像プロセスについて説明する。
まず、帯電装置208が感光体1の表面を、定められた電位に帯電させる。次に、帯電された感光体1の表面を、画像信号に基づいて、露光装置210によって露光して静電潜像を形成する。
次に、現像装置211の現像剤保持体上に現像剤が保持され、保持された現像剤が感光体1まで搬送され、現像剤保持体と感光体1とが近接(又は接触)する位置で静電潜像に供給される。これによって静電潜像は顕像化されてトナー像となる。
現像されたトナー像は、転写装置212の位置まで搬送され、転写装置212によって記録媒体500に直接転写される。
次いで、トナー像が転写された記録媒体500は、定着装置215まで搬送され、定着装置215によってトナー像が記録媒体500に定着される。定着温度としては、例えば100℃以上180℃以下が挙げられる。
一方、記録媒体500に転写されずに感光体1に残留したトナー粒子はトナー除去装置213との接触位置まで運ばれ、トナー除去装置213によって回収される。
以上のようにして、画像形成装置200による画像形成が行われる。
−第2実施形態−
図3は第2実施形態の画像形成装置の基本構成を概略的に示している。図3に示す画像形成装置220は中間転写方式の画像形成装置であり、ハウジング400内において4つの電子写真感光体1a,1b,1c,1dが中間転写ベルト409に沿って相互に並列に配置されている。例えば、感光体1aがイエロー、感光体1bがマゼンタ、感光体1cがシアン、感光体1dがブラックの色の画像をそれぞれ形成する。
ここで、画像形成装置220に搭載されている電子写真感光体1a,1b,1c,1dは、それぞれ本実施形態の電子写真感光体である。
電子写真感光体1a,1b,1c,1dはそれぞれ一方向(紙面上は反時計回り)に回転し、その回転方向に沿って帯電ロール402a,402b,402c,402d、現像装置404a,404b,404c,404d、1次転写ロール410a,410b,410c,410d、クリーニングブレード415a,415b,415c,415dが配置されている。現像装置404a,404b,404c,404dはそれぞれトナーカートリッジ405a,405b,405c,405dに収容されたブラック、イエロー、マゼンタ、シアンの4色のトナーを供給し、また、1次転写ロール410a,410b,410c,410dはそれぞれ中間転写ベルト409を介して電子写真感光体1a,1b,1c,1dに接している。
さらに、ハウジング400内にはレーザ光源(露光装置)403が配置されており、レーザ光源403から出射されたレーザ光を帯電後の電子写真感光体1a,1b,1c,1dの表面に照射する。これにより、電子写真感光体1a,1b,1c,1dの回転工程において帯電、露光、現像、1次転写、クリーニング(トナー等の異物除去)の各工程が順次行われ、各色のトナー像が中間転写ベルト409上に重ねて転写される。そして、中間転写ベルト409上にそれぞれトナー像が転写された後の電子写真感光体1a,1b,1c,1dには、次の画像形成プロセスが行われる。
中間転写ベルト409は駆動ロール406、背面ロール408及び支持ロール407によって張力をもって支持されており、これらのロールの回転によりたわみを生じることなく回転する。また、2次転写ロール413は、中間転写ベルト409を介して背面ロール408と接するように配置されている。背面ロール408と2次転写ロール413とに挟まれた位置を通った中間転写ベルト409は、例えば駆動ロール406と対向して配置されたクリーニングブレード416により清浄面化された後、次の画像形成プロセスに繰り返し供される。
また、ハウジング400内には記録媒体を収容する容器411が設けられており、容器411内の紙などの記録媒体500が移送ロール412により中間転写ベルト409と2次転写ロール413とに挟まれた位置、さらには相互に接する2個の定着ロール414に挟まれた位置に順次移送された後、ハウジング400の外部に排出される。
なお、上述の説明においては中間転写体として中間転写ベルト409を使用する場合について説明したが、中間転写体は、上記中間転写ベルト409のようにベルト状であってもよいし、ドラム状であってもよい。
ベルト状とする場合、中間転写体の基材を構成する樹脂材料としては、公知の樹脂が用いられる。例えば、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂(PC)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリアルキレンテレフタレート(PAT)、エチレンテトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)/PC、ETFE/PAT、PC/PATのブレンド材料、ポリエステル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド等の樹脂材料及びこれらを主原料としてなる樹脂材料が挙げられる。さらに、樹脂材料と弾性材料をブレンドして用いてもよい。
また、上記実施形態にかかる記録媒体とは、電子写真感光体上に形成されたトナー像を転写する媒体であれば特に制限はない。
<プロセスカートリッジ>
図4は、本実施形態の電子写真感光体を備えるプロセスカートリッジの一例の基本構成を概略的に示している。このプロセスカートリッジ300は、電子写真感光体1と共に、電子写真感光体1を帯電させる帯電装置208、露光により電子写真感光体1上に形成された静電潜像をトナーを含む現像剤により現像してトナー像を形成する現像装置211、転写後、電子写真感光体1の表面に残留するトナーを除去するトナー除去装置213、及び露光のための開口部218を、取り付けレール216を用いて組み合わせて一体化したものである。
そして、このプロセスカートリッジ300は、電子写真感光体1の表面に形成されたトナー像を記録媒体500に転写する転写装置212と、記録媒体500に転写されたトナー像を記録媒体500に定着させる定着装置215と、図示しない他の構成部分とからなる画像形成装置本体に対して着脱自在としたものであり、画像形成装置本体とともに画像形成装置を構成する。
プロセスカートリッジ300は、電子写真感光体1、帯電装置208、現像装置211、トナー除去装置213、及び露光のための開口部218のほかに、電子写真感光体1の表面を露光する露光装置(図示せず)を備えていてもよい。
なお、本実施形態のプロセスカートリッジでは、電子写真感光体1を少なくとも備えていればよい。
以下、本実施形態を実施例によって具体的に説明するが、本実施形態はこれらの実施例によって限定されるものではない。
[電子写真感光体の作製]
<実施例1>
−下引層の形成−
酸化亜鉛粒子(テイカ社製、平均粒子径:70nm、比表面積値:15m/g)60質量部をテトラヒドロフラン500質量部と攪拌混合し、シランカップリング剤(表面処理剤)として、KBM603(N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、信越化学社製)を酸化亜鉛粒子100質量部に対し1.25質量部を添加し、2時間攪拌した。その後、メタノールを減圧蒸留にて除去し、120℃で3時間焼き付けを行い、シランカップリング剤で表面処理した酸化亜鉛粒子を得た。
前記シランカップリング剤で表面処理した酸化亜鉛粒子100質量部と、電子受容性化合物としてアントラキノン1質量部と、硬化剤としてブロック化イソシアネート(スミジュールBL−3173、住友バイエルンウレタン社製)22.5質量部と、ブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水化学社製)25質量部とを、メチルエチルケトン142質量部に溶解した溶液38質量部と、メチルエチルケトン25質量部とを混合し、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて5時間の分散を行い、分散液を得た。
得られた分散液に、触媒としてジオクチルスズジラウレート0.008質量部と、シリコーン樹脂粒子(トスパール145、GE東芝シリコーン社製)6.5質量部とを添加し、下引層形成用の塗布液を得た。この塗布液を、浸漬塗布法にて直径30mmのアルミニウム基材上に塗布し、190℃、24分、風速1.1m/sの条件で乾燥硬化を行い、厚さ15μmの下引層を得た。
−電荷発生層の形成−
次に、電荷発生材料として、CuKα特性X線に対するブラッグ角(2θ±0.2゜)の少なくとも7.4゜、16.6゜、25.5゜及び28.3゜に強い回折ピークを有するクロロガリウムフタロシアニン結晶15質量部、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂(VMCH、日本ユニオンカーバイト社製)10質量部及びn−ブチルアルコール300質量部からなる混合物を、直径1mmのガラスビーズを用いてサンドミルにて4時間分散して電荷発生層形成用の塗布液を得た。この電荷発生層形成用の塗布液を前記下引層上に浸漬塗布し、150℃、5分で乾燥して、厚みが0.2μmの電荷発生層を得た。
−電荷輸送層の形成−
次に、4フッ化エチレン樹脂粒子(平均粒径:0.2μm)8質量部と、フッ化アルキル基含有メタクリルコポリマー(重量平均分子量:30000)0.015質量部と、テトラヒドロフラン4質量部と、トルエン1質量部と、を20℃の液温に保って48時間攪拌混合し、4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液Aを得た。
次に、電荷輸送物質として、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’]ビフェニル−4,4’−ジアミン4質量部と、ビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂(粘度平均分子量:40,000)6質量部と、酸化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール0.1質量部と、を混合して、テトラヒドロフラン24質量部及びトルエン11質量部を混合溶解して、混合溶解液Bを得た。
この混合溶解液Bに前記4フッ化エチレン樹脂粒子懸濁液Aを加えて攪拌混合した後、微細な流路を持つ貫通式チャンバーを装着した高圧ホモジナイザー(吉田機械興行株式会社製)を用いて、500kgf/cmまで昇圧しての分散処理を6回繰り返し、フッ素変性シリコーンオイル(商品名:FL−100 信越シリコーン社製)を5ppmとなるように添加し、撹拌して電荷輸送層形成用の塗布液を得た。この塗布液を電荷発生層上に24.0μmの厚みで塗布して150℃で25分間乾燥して電荷輸送層を形成し、目的の電子写真感光体を得た。このようにして実施例1の感光体を得た。
<実施例2>
下引層の形成において、電子受容性化合物を0.7質量部とし、180℃、24分、風速1.0m/sの条件で乾燥硬化させた以外は実施例1と同様の方法で、実施例2の感光体を得た。
<実施例3>
下引層の形成において、電子受容性化合物をアリザリンとし、添加量を0.7質量部、190℃、24分、風速1.5m/sの条件で乾燥硬化させた以外は実施例1と同様の方法で、実施例3の感光体を得た。
<実施例4>
下引層の形成において、電子受容性化合物を3質量部とし、190℃、28分、風速1.5m/sの条件で乾燥硬化させた以外は実施例1と同様の方法で、実施例4の感光体を得た。
<比較例1>
下引層の形成において、電子受容性化合物を5質量部とし、180℃、24分、風速1.0m/sの条件で乾燥硬化させた以外は実施例1と同様の方法で、比較例1の電子写真感光体を作製した。
<比較例2>
下引層の形成において、電子受容性化合物を1質量部とし、180℃、24分、風速0.7m/sの条件で乾燥硬化させた以外は実施例1と同様の方法で、比較例2の電子写真感光体を作製した。
<比較例3>
下引層の形成において、電子受容性化合物を0.5質量部とし、190℃、24分、風速1.1m/sの条件で乾燥硬化させた以外は実施例1と同様の方法で、比較例3の電子写真感光体を作製した。
<比較例4>
下引層の形成において、電子受容性化合物をキナクリドンに変更した以外は実施例1と同様の方法で、比較例4の電子写真感光体を作製した。
<比較例5>
下引層の形成において、ブロック化イソシアネート化合物「スミジュールBL−3173」を、ブロック剤をε−カプロラクタムとした「スミジュールBL−3272」に変更したこと以外は実施例1と同様の方法で、比較例5の電子写真感光体を作製した。
<比較例6>
下引層の形成において、ブロック化イソシアネート化合物中のMEKオキシム量を50%減量した以外は実施例1と同様の方法で、比較例6の電子写真感光体を作製した。
(評価)
[下引層のブロック剤含有量の測定]
上記実施例及び比較例の感光体を作製する際に用いた下引層単層膜について、SIIナノテクノロジー社製 EXSTAR TG/DTA6300 熱分析装置を用いて130℃〜230℃の減量率を測定し、その際に発生するガスを捕捉し、ヒューレットパッカード社製 HP−6890 ガスクロマトグラフを用いてガスの成分を分析し、MEKオキシム量を定量した。
[画像濃度ムラの評価]
画像濃度ムラの評価は、富士ゼロックス株式会社製 DocuCentre505aの改造機に、実施例又は比較例で作製した感光体を組み込み、A4サイズの用紙で全面30%ハーフトーン画像を1枚出力し、X−Rite社製 X−Rite404を用いて、用紙四隅(用紙端部から4cm)の濃度を測定し、出力される濃度の最大値と最小値の差分を画像濃度ムラの定量指標とした。
[寿命評価]
DocuCentre505aの改造機に、上記実施例又は比較例で作製の感光体を組み込んで、高温多湿(すなわち室温28℃、湿度85%)の条件下にて全面30%ハーフトーン画像を連続で出力し、濃度低下が発生するまでの枚数を寿命評価の定量指標とした。
以上で得た下引層に含まれる電子受容性化合物及びブロック型イソシアネート化合物、下引層の乾燥条件、並びに評価結果を表1に示す。
画像濃度ムラ評価は0.1以上で実使用上問題があるレベルで、寿命評価は10000以下で実使用上問題があるレベルである。
実施例の電子写真感光体を用いることで画像濃度ムラが抑制されるとともに、繰り返し画像形成した場合の濃度低下が抑制されていることがわかる。
1,1a,1b,1c,1d 電子写真感光体、2 導電性支持体、3 感光層、4下引層、5 電荷発生層、6 電荷輸送層、200 画像形成装置、208 帯電装置、210 露光装置、211 現像装置、212 転写装置、213 トナー除去装置、215定着装置、220 画像形成装置、404a,404b,404c,404d 現像装置、500 記録媒体

Claims (3)

  1. 属酸化物粒子、アントラキノン構造を有し、前記金属酸化物粒子100質量部に対する含有量が0.7質量部以上である電子受容性化合物、メチルエチルケトンオキシムによってブロックされたブロック型イソシアネート化合物、及び結着樹脂を含む下引層形成用塗布液を、導電性支持体上に塗布して180℃以上190℃以下、かつ、1.0m/s以上1.5m/s以下の乾燥風速で乾燥させて硬化させることにより、前記メチルエチルケトンオキシムの含有量が0.08質量%以上0.2質量%以下である下引層を形成する下引層形成工程と
    前記下引層上に配置された感光層を形成する感光層形成工程と
    を有する電子写真感光体の製造方法
  2. 前記アントラキノン構造を有する電子受容性化合物が、ヒドロキシアントラキノン構造を有する電子受容性化合物である請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法
  3. 前記金属酸化物粒子100質量部に対する前記電子受容性化合物の含有量が3質量部以下である請求項1又は請求項2に記載の電子写真感光体の製造方法。
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