JP5440695B2 - 電極体およびそれを用いた二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、高容量な二次電池を得ることができる電極体に関する。
従来、二次電池を高性能化するために、二次電池の電極体を構成する活物質や導電助剤において、多くの工夫が施されてきた。
例えば、特許文献1には、TiOをNH中で熱処理して酸素原子を窒素で置換したものを、Liイオン電池の活物質として用いたものが開示されている。このLiイオン電池では、活物質の内部抵抗を低減することができる。また、特許文献2には、TiOを、水素、アンモニアおよび一酸化炭素を含むAr雰囲気中で熱処理することにより、酸素原子欠損を導入することで電子伝導性を向上した活物質が開示されている。また、電極体を活物質のみで構成した場合には十分な電子伝導性が得られないために、電子伝導性を有する炭素系材料を導電助剤として添加することで電子伝導性の向上が図られている。
特開2006−032321号 特開2005−340078号
しかしながら、特許文献1に開示された活物質では、窒素導入によって、電子伝導性が向上しているものの容量が低下しているため、二次電池の高容量化は望めない。そして、特許文献2に開示された活物質は、酸素原子欠損のみの導入によって、電子伝導性は10−6S/cm程度までしか向上しないにもかからわず、容量の低下を招く可能性が高い。また、炭素系材料は電子伝導性を有するがリチウムイオン伝導性は有しないため、炭素系材料を導電助剤として用いた場合には、電極体におけるリチウムイオン伝導パスが切断され、容量の低下を招くおそれがある。そして、炭素系材料は二次電池の容量成分には寄与しないため、導電助剤として用いた場合には、二次電池の容量が低下することになる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、高容量な二次電池を得ることができる電極体を提供することを主目的とする。
上記目的を達成するために、本発明においては、金属酸化物からなる活物質と、上記金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなる導電助剤と、を有することを特徴とする電極体を提供する。
本発明によれば、上記導電助剤は、上記活物質を構成する金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなるものであるから、リチウムイオン伝導性を有するとともに電子伝導性を有する。これにより、上記電極体を用いた二次電池において、高容量化を実現することができる。
また、本発明においては、活物質と、電子伝導性が10−4S/cm以上の導電性金属酸化物からなる導電助剤と、を有することを特徴とする電極体を提供する。
本発明によれば、上記導電助剤は、リチウムイオン伝導性を有するとともに上記のような高い電子伝導性を有する。これにより、上記電極体を用いた二次電池において、高容量化を実現することができる。
上記発明においては、上記活物質が金属酸化物からなり、上記導電性金属酸化物が、上記金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなるものであることが好ましい。上記電極体を用いた二次電池において、高容量化を効果的に実現できるからである。
上記発明においては、上記金属酸化物が、LiTi12であることが好ましい。上記電極体を用いた二次電池において、高容量化をより効果的に実現できるからである。
また、本発明においては、LiTi12の酸素原子の一部が欠損され、かつ窒素原子が導入されてなり、電子伝導性が10−4S/cm以上であることを特徴とする二次電池用導電助剤を提供する。
本発明によれば、上記二次電池用導電助剤は、リチウムイオン伝導性を有するとともに上記のような高い電子伝導性を有する。これにより、上記二次電池用導電助剤を電極体に用いた二次電池において、高容量化を実現することができる。
また、発明においては、上記電極体を、正極層および負極層の少なくとも一方に用いたことを特徴とする二次電池を提供する。
本発明によれば、上記二次電池において、上記電極体が用いられることから、高容量化を実現することができる。
本発明においては、高容量化を実現した電極体を提供することができるという効果を奏する。
活物質の粒子および導電助剤の粒子を混合する態様(A態様)を有する電極体を示した概略断面図である。 活物質の粒子の表面に導電助剤の皮膜を形成する態様(B態様)を有する電極体を示した概略断面図である。 活物質の粒子の表面の一部に導電助剤の皮膜を形成する態様(B態様)を示した概略断面図である。 活物質の粒子の表面の全体に導電助剤の皮膜を形成する態様(B態様)を示した概略断面図である。 活物質の粒子の表面を導電助剤に変質させて、導電助剤の変質層(C態様)を形成する態様を有する電極体を示した概略断面図である。 活物質の粒子の表面を導電助剤に変質させて、導電助剤の変質層(C態様)を形成する態様を有する電極体を示した概略断面図である。 二次電池の一例を示す概略断面図である。 実施例1、実施例2、および比較例1において製造した全固体二次電池についての充放電特性評価の結果を示したグラフである。 実施例3の試料についてのXRD測定結果を示したグラフである。 実施例3の試料についてのXPS測定結果を示したグラフである。 実施例3の試料についての充放電特性評価の結果を示したグラフである。 実施例4の試料についての充放電特性評価の結果を示したグラフである。
以下、本発明の電極体、二次電池用導電助剤および上記電極体を用いた二次電池について詳細に説明する。
A.電極体
まず、本発明の電極体について説明する。本発明の電極体は、金属酸化物からなる活物質と、上記金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなる導電助剤と、を有するもの(第1態様)および、活物質と、電子伝導性が10−4S/cm以上の導電性金属酸化物からなる導電助剤と、を有するもの(第2態様)の二つの態様に分類することができる。以下、各態様にわけて、本発明の電極体について詳細に説明する。
1.第1態様
本態様の電極体は、金属酸化物からなる活物質と、上記金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなる導電助剤と、を有することを特徴とするものである。
本態様によれば、上記導電助剤が、上記活物質を構成する金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなるものである。このため、上記導電助剤は、電子伝導性を有するとともに、リチウムイオン伝導性を有し容量を有している。さらに、上記導電助剤および上記活物質の充放電電位は同一になるから、上記電極体においては、上記導電助剤の充放電容量を効果的に用いることができる。これにより、上記電極体を用いた二次電池においては、体積エネルギー密度の向上を実現できる。以下、本態様の電極体について詳細に説明する。
1−1.活物質
本態様における活物質は金属酸化物からなることを特徴とするものである。以下、本態様において活物質として用いられる金属酸化物について説明する。
上記金属酸化物は、酸素原子の一部が欠損され、かつ窒素原子が導入された場合に、電子伝導性を有するとともにリチウムイオン伝導性も有し、容量を有するものであれば、特に限定されるものではない。上記金属酸化物としては、例えば、一般式(1)Li(Mは遷移金属元素であり、x=0.02〜2.2、y=1〜2、z=1.4〜4)で表される金属酸化物を挙げることができる。上記一般式(1)において、Mは、Co、Mn、Ni、VおよびFe等からなる群から選択される1種もしくは2種以上であることが好ましい。
そして、このような金属酸化物としては、具体的には、LiTi12、Li(Ni0.5Mn1.5)O、LiCoO、LiMnO、LiNiO、LiVO、LiNi1/3Co1/3Mn1/3、LiMn、LiFeSiO、およびLiMnSiO等を挙げることができる。中でも、LiTi12、Li(Ni0.5Mn1.5)O等が好ましく、特に、LiTi12が好ましい。LiTi12の酸素原子の一部が欠損され、かつ窒素原子が導入されてなる導電助剤が高い電子伝導性を有するものとなりうるからである。なお、本態様における金属酸化物としては、LiFeSiO等の他の金属酸化物を用いることもできる。
1−2.導電助剤
本態様における導電助剤は、上記活物質を構成する金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなるものである。以下、本態様における導電助剤およびその製造方法について説明する。
(1)金属酸化物
上記導電助剤は、上記活物質を構成する金属酸化物が変性されてなるものである。上記金属酸化物に関する説明は、「A.電極体 1.第1態様 1−1.活物質 (1)金属酸化物」の項目で説明した内容と重複するのでここでの説明は省略する。
(2)酸素原子の欠損量および窒素原子の導入量
上記導電助剤は、上記金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなるものである。具体的には、上記導電助剤は、上記金属酸化物において酸素原子の一部が欠損され、かつ酸素原子の一部が欠損された位置に部分的に窒素原子が配置されたものである。そして、酸素原子の一部が欠損する量および窒素原子が導入される量は、上記導電助剤が電子伝導性を有するとともにリチウムイオン伝導性も有し、容量を有することを条件として、適宜定めることができる。上記金属酸化物が上述した一般式(1)で表すことができるものである場合、上記導電助剤は、一般式(2)Liz-a(Mは遷移金属元素であり、x=0.02〜2.2、y=1〜2、z=1.4〜4、a=酸素原子の欠損量、b=窒素原子の導入量)で表すことができる。上記一般式(2)において、酸素原子の欠損量aの範囲は、上記導電助剤の電子伝導が劇的に向上するような範囲であって上記金属酸化物の結晶構造が崩れる恐れがないような範囲であることを条件として、適宜定めることができる。同様に、窒素原子の導入量bの範囲は、上記導電助剤の電子伝導が劇的に向上するような範囲であって上記金属酸化物の結晶構造が崩れる恐れがないような範囲であることを条件として、適宜定めることができる。
そして、上記金属酸化物がLiTi12である場合には、上記導電助剤は、一般式(3)LiTi12-c(c=酸素原子の欠損量、d=窒素原子の導入量)で表すことができる。上記一般式(3)において、酸素原子の欠損量cの範囲は、上記導電助剤の電子伝導が劇的に向上するような範囲であって上記金属酸化物の結晶構造が崩れる恐れがないような範囲であることを条件として、適宜定めることができる。同様に、窒素原子の導入量dの範囲は、上記導電助剤の電子伝導が劇的に向上するような範囲であって上記金属酸化物の結晶構造が崩れる恐れがないような範囲であることを条件として、適宜定めることができる。
(3)酸素原子の欠損および窒素原子の導入の確認方法
上記導電助剤は、上記活物質を構成する金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなるものである。そして、上記金属酸化物において、酸素原子の一部が欠損し、窒素原子が導入されていることは、例えば、X線光電子分光(XPS)により確認することができる。
(4)導電助剤の特性
上記導電助剤は、10−4S/cm以上の高い電子伝導性を有することが好ましい。このような上記導電助剤を電極体に用いる二次電池の性能を低下させることなく、電極体の電子伝導性を向上させることができるからである。また、上記導電助剤はリチウムイオン伝導性を有し充放電容量を有する。このため、上記導電助剤を電極体に用いた場合には、一般的な炭素系材料からなる導電助剤を電極体に用いた場合と比較して、リチウムイオン伝導パスが切断されることを防止することができ、電極体の充放電容量を向上することができる。
さらに、上記導電助剤は、上記金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなるものであるため、上記導電助剤の充放電電位は上記活物質の充放電電位と同一になる。したがって、上記導電助剤を上記活物質とともに電極体に用いることにより、上記導電助剤の充放電容量を上記電極体において効果的に用いることができる。
上記導電助剤は、LiTi12の酸素原子の一部が欠損され、かつ窒素原子が導入されてなるものが好ましい。そして、LiTi12の酸素原子の一部が欠損され、かつ窒素原子が導入されてなる導電助剤は、室温(25℃)において10−4S/cm以上の電子伝導性を有することが好ましく、中でも10−2S/cm以上、特に10−1S/cm以上の電子伝導性を有することが好ましい。
(5)導電助剤の製造方法
上記導電助剤の製造方法としては、上記金属酸化物における酸素原子の一部を欠損させ、かつ上記金属酸化物に窒素原子を導入させることにより、電子伝導性を有するとともにリチウムイオン伝導性も有し、容量を有する上記導電助剤を製造できる方法であれば、特に限定されるものではない。具体的に、上記導電助剤を製造する方法としては、アンモニアおよび窒素の混合ガスの雰囲気において、上記金属酸化物を加熱する方法が挙げられる。また、アンモニア単独の雰囲気において上記金属酸化物を加熱する方法でも、上記導電助剤を製造できる。また、上記金属酸化物に窒素原子を導入する方法としては、上記金属酸化物および尿素を混合して加熱する方法を取ってもよい。
また、上記金属酸化物がLiTi12であり、上記導電助剤を製造する方法として、アンモニアおよび窒素の混合ガスの雰囲気において、LiTi12を加熱する方法を用いる場合、アンモニアおよび窒素を混合する体積比は、上記導電助剤を製造できるのであれば、特に限定されるものではないが、アンモニア:窒素=1:2〜1:0.5であることが好ましい。
そして、上記金属酸化物がLiTi12であり、上記導電助剤を製造する方法として、アンモニアおよび窒素の混合ガスの雰囲気において、LiTi12を加熱する方法を用いる場合、LiTi12を加熱する温度はとしては、500℃〜900℃の範囲内であることが好ましく、中でも600℃〜800℃の範囲内、特に700℃〜800℃の範囲内であることが好ましい。これらの温度範囲にすることにより、上記金属酸化物において、酸素原子の一部が欠損して、酸素原子が欠損した位置に窒素原子が導入する反応が進行し易くなるからである。
さらに、上記金属酸化物がLiTi12であり、上述のようにアンモニア単独の雰囲気においてそれを加熱する場合には、それを加熱する温度はとしては、500℃〜900℃の範囲内であることが好ましく、中でも600℃〜800℃の範囲内、特に700℃〜800℃の範囲内であることが好ましい。これらの温度範囲にすることにより、上記金属酸化物において、酸素原子の一部が欠損して、酸素原子が欠損した位置に窒素原子が導入する反応が進行し易くなるからである。
さらに、この方法において、上記金属酸化物を加熱する時間としては、上記金属酸化物における酸素原子の一部を欠損させ、かつ上記金属酸化物に窒素原子を導入させることにより、高い電子伝導性を有するとともに、リチウムイオン伝導性を有し、容量を有する上記導電助剤を製造できるのであれば、特に限定されるものではないが、0.5時間〜20時間の範囲内であることが好ましく、中でも0.5時間〜10時間の範囲内であることが好ましい。加熱する時間が上記範囲よりも小さいと、反応が不十分であるからであり、加熱する時間が上記範囲よりも大きいと、上記金属酸化物の結晶構造が崩れてしまう可能性があるからである。
また、この方法においては、還元性ガスおよび窒素導入用ガスの混合ガスの雰囲気において、上記金属酸化物を加熱する前に、窒素ガスの雰囲気において上記金属酸化物を加熱する前処理を行うのがよい。これにより、上記金属酸化物から不純物を除去しておくことができる。
1−3.電極体
次に、本態様の電極体について説明する。本態様の電極体は、上記活物質および上記導電助剤を含有するものである。本態様の電極体が、上記活物質および上記導電助剤を含有する態様としては、上記活物質の粒子および上記導電助剤の粒子を混合する態様(A態様)、上記活物質の粒子の表面に上記導電助剤を被覆する態様(B態様)、および上記活物質の粒子の表面を変質させて、上記導電助剤を形成する態様(C態様)の三つが考えられる。以下、A態様、B態様およびC態様のそれぞれについて説明する、
(1)A態様
図1は、上記活物質の粒子1および上記導電助剤の粒子2を混合する態様(A態様)を有する電極体10を示すものである。本態様の電極体において、上記活物質の粒子の粒径は、特に限定されるものではない。本態様の電極体において、上記導電助剤の粒子の粒径は、特に限定されるものではないが、0.1μm〜5μmの範囲内あることが好ましく、中でも0.1μm〜3μmの範囲内であることが好ましい。
本態様の電極体において、上記導電助剤の粒子の粒径は、上記活物質の粒子の粒径よりも小さいものを用いることが好ましい。これにより、上記活物質および上記導電助剤の接触面積が大きくなり、電子のパスが確保され易くなり、上記電極体の電子伝導性が大きくなるからである。また、上記活物質および上記導電助剤の間の隙間が小さくなり、上記電極体の単位体積当たりの容量を大きくできるからである。
(2)B態様
図2は、上記活物質の粒子1の表面に上記導電助剤の皮膜3を形成する態様(B態様)を有する電極体10を示した概略断面図である。本態様の電極体においては、図3に示すように上記活物質の粒子1の表面の一部に上記導電助剤の皮膜3を形成してもよく、図4に示すように上記活物質の粒子1の表面の全体に上記導電助剤の皮膜3を形成してもよい。上記導電助剤はリチウムイオン伝導性を有しているため、上記活物質の粒子の表面の全体に上記導電助剤の皮膜を形成しても、リチウムイオン伝導のパス切れが発生することはなく、電池性能の低下を招くことはないからである。
そして、本態様の電極体においては、上記活物質の粒子の粒径は、上述したA態様における活物質の粒子の粒径と同じように定めることができる。また、本態様の電極体においては、上記導電助剤の皮膜の厚さは、特に限定されるものではない。
(3)C態様
図5および図6は、上記活物質の粒子1の表面を上記導電助剤に変質させて、上記導電助剤の変質層4を形成する態様(C態様)を有する電極体を示した概略断面図である。上記導電助剤はリチウムイオン伝導性を有しているため、上記活物質の粒子1の表面の全体に上記導電助剤の変質層4を形成したとしても、リチウムイオン伝導パスが切断されることはなく、電池性能の低下を招くことはない。
そして、本態様の電極体においては、上記変質層4を含有する上記活物質の粒子1の粒径は、上述したA態様における活物質の粒子の粒径と同じように定めることができる。また、本態様の電極体においては、上記変質層4の厚さは、特に限定されるものではない。
2.第2態様
本態様の電極体は、活物質と、電子伝導性が10−4S/cm以上の導電性金属酸化物からなる導電助剤と、を有することを特徴とするものである。
本態様によれば、上記導電助剤が、10−4S/cm以上という高い電子伝導性を有する導電性金属酸化物からなるものであるため、上記導電助剤を上記電極体に用いた二次電池においては、高性能化を実現できる。以下、本態様の電極体について説明する。
2−1.活物質
本態様における活物質は、正極活物質および負極活物質であるかどうかを問わず、特に限定されるものではない。上記活物質としては、上記活物質が正極活物質である場合、「A.電極体 1.第1態様 1−1.活物質」の項目で説明した金属酸化物と同一のものを用いることができる。さらに、上記金属酸化物以外にも、LiFePO、LiMnPO等のオリビン型正極活物質を用いることができる。また、上記活物質が負極活物質である場合には、上記活物質としては、例えば金属活物質およびカーボン活物質を挙げることができる。上記金属活物質としては、例えばIn、Al、SiおよびSn等を挙げることができる。一方、上記カーボン活物質としては、例えばメソカーボンマイクロビーズ(MCMB)、高配向性グラファイト(HOPG)、ハードカーボン、ソフトカーボン等を挙げることができる。
2−2.導電助剤
本態様における導電助剤は、電子伝導性が室温(25℃)において10−4S/cm以上の導電性金属酸化物からなることを特徴とするものである。以下、上記導電助剤を構成する上記導電性金属酸化物について説明する。
上記導電性金属酸化物としては、電子伝導性が室温(25℃)において10−4S/cm以上であれば、特に限定されるものではない。上記導電性金属酸化物としては、「A.電極体 1.第1態様 1−1.活物質」の項目で説明した上記一般式(1)で表される金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入されてなるものが挙げられる。このような金属酸化物の変性物に関しては、上述した通りであるのでここでの説明は省略する
2−3.電極体
本態様における電極体は、上記活物質と、上記導電助剤とを有することを特徴とするものである。本態様においては、上記活物質が金属酸化物からなり、上記導電助剤が上記金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入された上記導電性金属酸化物からなることが好ましい。上記導電助剤および上記活物質の充放電電位が同一となり、上記電極体の充放電容量が大きくなるからである。さらに、本態様においては、上記活物質がLiTi12からなり、上記導電助剤がLiTi12における酸素原子の一部が欠損され、かつ上記金属酸化物に窒素原子が導入された上記導電性金属酸化物からなることが好ましい。上記導電助剤および上記活物質の充放電電位がより高くなるからである。
3.用途
本発明の電極体は、リチウム二次電池において用いられるものであることが好ましい。そして、本発明の電極体は、リチウム二次電池において、正極および負極のどちらにも用いることができるものである。
B.二次電池用導電助剤
次に、本発明の二次電池用導電助剤について説明する。本発明の二次電池用導電助剤は、LiTi12の酸素原子の一部が欠損され、かつLiTi12に窒素原子が導入されてなり、電子伝導性が10−4S/cm以上であることを特徴とするものである。以下、本発明の二次電池用導電助剤およびその製造方法について説明する。
本発明によれば、上記二次電池用導電助剤の原料となるLiTi12は、通常、電極体において活物質として用いられ、リチウムイオン伝導性および容量を有するものである。このため、LiTi12の酸素原子の一部が欠損され、かつLiTi12に窒素原子が導入されてなる上記二次電池用導電助剤は、室温(25℃)において10−4S/cm以上の高い電子伝導性を有するとともに、リチウムイオン伝導性および容量を有する。
このような、LiTi12の変性物に関する詳細は、「A.電極体 1−2.導電助剤」の項目で説明した通りであるのでここでの説明は省略する。
C.二次電池
次に、本発明の二次電池について説明する。本発明における二次電池は、正極層および負極層の少なくとも一方が、「A.電極体」の項目で説明した電極体からなることを特徴とするものである。
図7は、本発明の二次電池の一例を示す概略断面図である。図7に示される二次電池40は、正極層41と、負極層42と、上記正極層と上記負極層との間に形成された電解質層43と、を有することを特徴とするものである。二次電池40は、正極層41の集電を行う正極層集電体44、および負極層42の集電を行う負極層集電体45をさらに有する。そして、正極層41は正極活物質の粒子1aおよび導電助剤の粒子2を有する。負極層42は負極活物質の粒子1bおよび導電助剤の粒子2を有する。電解質層43は電解質の粒子5を有する。以下、上記二次電池について説明する。
1.負極層および正極層
まず、本発明における負極層および正極層について説明する。本発明においては、上記負極層および上記正極層の少なくとも一方が、「A.電極体」の項目で説明した電極体からなるものである。そして、上記負極層および上記正極層の両方が、「A.電極体」の項目で説明した電極体からなるものであってもよい。なお、負極層および正極層の一方のみが上記「A.電極体」の項目で説明した電極体からなる場合、他方の電極体は一般に用いられている負極層もしくは正極層を用いることができる。
本発明の二次電池が全固体二次電池の場合、上記負極層および上記正極層を構成する電極体は固体電解質を更に含有するものでもよい。このような固体電解質としては、リチウムイオン伝導性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、酸化物固体電解質や硫化物固体電解質等を挙げることができる。本発明においては、中でも、固体電解質が硫化物固体電解質であることが好ましい。硫化物固体電解質は、リチウムイオン伝導性が高く、上記負極層および上記正極層のリチウムイオン伝導性を向上させることができるからである。硫化物固体電解質としては、例えば、Li11等を挙げることができる。
また、上記負極層および上記正極層は結着材を含有していてもよい。本発明で用いられる結着材の種類としては、例えば、フッ素含有結着材等を挙げることができる。また、上記負極層および上記正極層の厚さは、例えば、0.1μm〜1000μmの範囲内であることが好ましい。
2.電解質層
次に、上記電解質層について説明する。本発明に用いられる電解質層は上記正極層および上記負極層の間に形成される。上記電解質層は、リチウムイオン伝導を行うことができる層であれば特に限定されるものではないが、固体電解質層であることが好ましい。安全性の高い全固体二次電池を得ることができるからである。固体電解質層の厚さは、例えば0.1μm〜1000μmの範囲内、中でも0.1μm〜300μmの範囲内であることが好ましい。また、固体電解質層の形成方法としては、例えば、固体電解質材料を圧縮成形する方法等を挙げることができる。このような、固体電解質層に用いられる固体電解質としては、「C.二次電池 1.負極層および正極層」で説明したものと同じものを用いることができる。
3.その他の構成
上記二次電池は、上記正極層、上記電解質層および上記負極層を少なくとも有するものである。通常、上記二次電池は、上記正極層の集電を行う正極層集電体、および上記負極層の集電を行う負極層集電体をさらに有する。正極層集電体の材料としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボン等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。一方、負極層集電体の材料としては、例えばSUS、銅、ニッケルおよびカーボン等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。また、正極層集電体および負極層集電体の厚さや形状等については、二次電池の用途等に応じて適宜選択することが好ましい。また、本発明に用いられる電池ケースには、一般的な二次電池の電池ケースを用いることができる。電池ケースとしては、例えばSUS製電池ケース等を挙げることができる。また、本発明の二次電池が全固体電池である場合、二次電池を絶縁リングの内部に形成しても良い。
4.二次電池
本発明の二次電池は、例えば車載用電池として有用である。本発明の二次電池の形状としては、例えば、コイン型、ラミネート型、円筒型および角型等を挙げることができる。
また、本発明の二次電池の製造方法は、上述した二次電池を得ることができる方法であれば特に限定されるものではなく、一般的な二次電池の製造方法と同様の方法を用いることができる。例えば、本発明の二次電池が全固体電池である場合、その製造方法の一例としては、正極層を構成する材料、固体電解質層を構成する材料、および負極層を構成する材料を順次プレスすることにより、二次電池を作製し、この二次電池を電池ケースの内部に収納し、電池ケースをかしめる方法等を挙げることができる。
以下に実施例を示して本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
活物質であるLiTi12(8.2mg)、導電助剤であるLiTi12−x(3.28mg)、および電解質である75LiS−25P(4.92mg)を混合することにより製造した正極層と、75LiS−25Pから製造した電解質層と、In−Liから製造した負極層と、からなる全固体二次電池を製造する。ここで、正極層の原材料であるLiTi12−xは、LiTi12をNガス中において加熱した後に、NガスおよびNHガスの混合ガス中において加熱することにより得られたものであり、LiTi12−xにおけるxおよびyは酸素原子の欠損量および窒素原子の導入量をそれぞれ示したものである。
[実施例2]
正極層を、LiTi12(6.56mg)、導電助剤であるLiTi12−x(4.92mg)、および75LiS−25P(4.92mg)を混合することにより製造すること以外は実施例1と全て同様にして、全固体二次電池を製造した。なお、LiTi12、LiTi12−x、および75LiS−25Pの粒径は、実施例1に用いたものの粒径とそれぞれ同じである。
[比較例1]
正極層を、LiTi12(11.48mg)および75LiS−25P(4.92mg)を混合することにより製造すること以外は実施例1と全て同様にして、全固体二次電池を製造した。なお、LiTi12および75LiS−25Pの粒径は、実施例1に用いたものの粒径とそれぞれ同じである。
[評価1]
(充放電特性評価)
電流密度0.1Cにおいて充放電(電位領域0.5V〜2.5V)を実施して充放電特性を評価した。実施例1、実施例2、および比較例1において製造した全固体二次電池についての充放電特性評価の結果を図8にそれぞれに示す。
図8に示すように、比較例1の全固体二次電池については放電が確認できなかった。これに対して、実施例1および実施例2の全固体二次電池については放電を確認することができた。これは、実施例1および実施例2の全固体二次電池の正極層において、電子伝導性を有し、導電助剤としての機能するLiTi12−Xが含有されているからであると考えられる。
[実施例3]
(原料前処理)
LiTi12(30g)を、Nガス(1L/min)中において800℃で10時間保持した。その後、加熱を終了して自然冷却した。なお、LiTi12の粒径は、実施例1に用いたものの粒径と同じである。
(焼成処理)
前処理を実施したLiTi12(30g)を、Nガス(1L/min)およびNHガス(1L/min)をフローしながら、再び800℃で10時間保持した。その後、加熱を終了して自然冷却した。これにより、目的の試料を得た。
[実施例4]
原料前処理を行わなかったこと以外は実施例3と同様にして試料を得た。
[比較例2]
LiTi12(30g)をそのまま試料とした。なお、LiTi12の粒径は、実施例1に用いたものの粒径と同じである。
[評価2]
(X線回折測定)
実施例3で得た試料についてX線回折測定を行った。実施例3で得た試料についてX線回折測定をおこなった結果を図9に示す。実施例3で得た試料のX線回折スペクトルは、比較例2で得たLiTi12のX線回折スペクトルと同一であった。
(X線光電子分光測定)
実施例3で得た試料について、X線光電子分光測定を行った。実施例3で得た試料についてのX線光電子分光測定結果を図10に示す。図10に示すように、Ti2pスペクトル測定において、LiTi12由来のTi4+および酸素原子欠損由来のTi3+が検出された。また、図10に示すように、N1sスペクトル測定において、ピークが400eV以下に表れていることから、窒素が表面吸着しているのではなく構造中に含有されていることが分かった。
(電子伝導性評価)
底面に4探針が設置された筒体に、実施例3および実施例4で得た試料を1g程度入れ、20kNの圧力をかけて、室温(25℃)において抵抗測定を行った。得られた抵抗値から室温(25℃)における導電率の算出を行った。実施例3および実施例4で得た試料についての電子伝導性評価の結果を表1に示す。
Figure 0005440695
比較例2で得たLiTi12についても、実施例3および実施例4で得た試料と同様に導電率の算出を試みたが、本評価に用いた測定装置では、導電率が1.0×10-7(S/cm)以上の試料でなければ測定を行うことが不可能であるために、LiTi12については、導電率の算出を正確に行うことが出来なかった。ただし、測定を行うことが不可能であったことから、LiTi12の導電率は1.0×10-7(S/cm)未満であると考えられる。
(充放電特性評価)
活物質であるLiTi12、実施例3で得た試料、導電助剤であるカーボン(HS100)、およびバインダ(PTFE)を混合することにより作成した正極層、電解質層(PST3)、および負極層(Pt箔)から全固体二次電池を作成した。同様に、活物質であるLiTi12、実施例4で得た試料、導電助剤であるカーボン(HS100)、およびバインダ(PTFE)を混合することにより作成した正極層、電解質層(DST3)および負極層(Pt箔)から全固体二次電池を作成した。そして、これらの全固体二次電地について、電流密度0.2mA/cmにおいて充放電(電位領域0.5V〜2.5V)を実施して、充放電特性を評価した。実施例3の試料から作成した全固体二次電池および実施例4の試料から作成した全固体二次電池についての充放電特性評価の結果を、図11および図12にそれぞれに示す。
実施例3の試料から作成した全固体二次電池の放電容量は、比較例2のLiTi12から作成した全固体二次電池の理論上の放電容量175mAh/gに対して、80mAh/g以下にまで低下した。また、実施例4の試料から作成した全固体二次電池の放電容量は、比較例2のLiTi12から作成した全固体二次電池の理論上の放電容量175mAh/gに対して、60mAh/g以下にまで低下した。
以下、本評価から確認されたことについて説明する。実施例3の試料のX線回折スペクトルは、比較例2のLiTi12のX線回折スペクトルと同一であったことから、実施例3の試料の結晶構造が、比較例2のLiTi12の結晶構造に対して、変化していることは確認できなかった。
また、X線光電子分光測定結果からは、実施例3で得た試料が、LiTi12において酸素原子が欠損し、その構造中に窒素原子が含有されているものであることがわかった。
そして、電子伝導性評価の結果から、実施例3および実施例4で得た試料においては、比較例2のLiTi12と比較して、電子伝導性が高くなることが確認された。そして、実施例3および実施例4で得た試料における電子伝導性は、室温(25℃)において10−4S/cm以上になることが確認された。また、充放電特性の結果から、実施例3および実施例4で得た試料においては、比較例2のLiTi12と比較して、充放電容量が低下することが確認された。
これらことから、LiTi12において、酸素原子を欠損させて、窒素を構造中に含有させることによって、電子伝導性を有し、かつ充放電容量を有する導電助剤が得られることが確認された。
1 … 活物質の粒子
1a … 正極活物質の粒子
1b … 負極活物質の粒子
2 … 導電助剤の粒子
3 … 導電助剤の皮膜
4 … 導電助剤の変質層
5 … 電解質の粒子
10 …電極体
40 …二次電池
41 …正極層
42 …負極層
43 …電解質層
44 …正極層集電体
45 …負極層集電体

Claims (4)

  1. 金属酸化物からなる活物質と、前記金属酸化物における酸素原子の一部が欠損され、かつ前記金属酸化物に窒素原子が導入されてなる導電助剤と、を有することを特徴とする電極体。
  2. 前記導電助剤は、電子伝導性が10 −4 S/cm以上である導電性金属酸化物からなることを特徴とする請求項1に記載の電極体。
  3. 前記金属酸化物が、LiTi12であることを特徴とする請求項1または請求項に記載の電極体。
  4. 請求項1から請求項までのいずれかの請求項に記載の電極体を、正極層および負極層の少なくとも一方に用いたことを特徴とする二次電池。
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