JP5440520B2 - ガスセンサ - Google Patents

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Description

本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサに関する。
従来から、自動車の内燃機関等の排気系には、排ガス中の酸素等の特定ガス濃度を検出するガスセンサが設けられている。
ガスセンサとしては、例えば、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を内側に挿通保持するハウジングと、該ハウジングの基端側に配設された筒状の基端側カバーと、該基端側カバーの基端部を封止するシール部材とを有するものがある(特許文献1参照)。
このガスセンサは、シール部材に設けられた通気孔内に、筒状挿入部材と、該筒状挿入部材の基端側端面及び外周面を連続的に覆うシート状のフィルタ部材とが配設されており、フィルタ部材を介して外部から内部へ大気を導入することができるよう構成されている。そして、フィルタ部材の破損等を防止するために、筒状挿入部材の基端側端部が径方向中央に向かって折り込まれている。
特許第4355095号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されたガスセンサは、筒状挿入部材の基端側端部を折り曲げることから、筒状挿入部材の厚みを折り曲げ可能な厚みにする必要がある。そのため、基端側カバーの基端部にシール部材をかしめ等によって固定する場合には、そのシール部材の通気孔内に配設された筒状挿入部材に変形が生じるおそれがある。また、筒状挿入部材をプレス加工等によって折り曲げるため、筒状挿入部材に残留応力が発生し、応力腐食割れや遅れ破壊等の不具合が発生するおそれがある。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたもので、簡易な構造でフィルタ部材の破損を抑制することができるガスセンサを提供しようとするものである。
本発明は、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を内側に挿通保持するハウジングと、該ハウジングの基端側に配設された筒状の基端側カバーと、該基端側カバーの基端部を封止するシール部材とを有するガスセンサにおいて、
上記シール部材には、軸方向に貫通してなる通気孔が設けられており、
該通気孔内には、軸方向に挿入された筒状挿入部材と、該筒状挿入部材の基端側開口部を含む基端側端面及び該基端側端面から繋がる外周面の少なくとも一部を連続的に覆うと共に、上記通気孔の内周面と上記筒状挿入部材の外周面との間に挟持された通気性及び防水性を有するシート状のフィルタ部材とが配設されており、
上記筒状挿入部材の上記基端側端面における外周側角部及び内周側角部には、それぞれ軸方向の断面において円弧状の曲面を有する外周側曲面部及び内周側曲面部が設けられており、
上記外周側曲面部の曲率半径R1と上記内周側曲面部の曲率半径R2とがR1≧R2の関係を満たし、かつ、上記曲率半径R1が0.5mm以上であり、
上記筒状挿入部材の内径は、軸方向において略一定であり、
上記筒状挿入部材の厚みは、いずれの部分も0.7〜1.5mmの範囲内であることを特徴とするガスセンサにある(請求項1)。
上記ガスセンサにおいて、上記筒状挿入部材の基端側端面における外周側角部及び内周側角部には、それぞれ円弧状の曲面を有する外周側曲面部及び内周側曲面部が設けられている。すなわち、上記筒状挿入部材は、シート状のフィルタ部材との接触面(基端側端面、外周面)に存在する角部(外周側角部、内周側角部)が円弧状の曲面となっている。そのため、組み付け時における筒状挿入部材との接触や組み付け後の冷熱ストレス等によるフィルタ部材の破損を抑制することができる。
また、上記筒状挿入部材において、外周側曲面部の曲率半径R1と内周側曲面部の曲率半径R2とがR1≧R2の関係を満たしている。すなわち、上記筒状挿入部材におけるフィルタ部材との接触面において、特にフィルタ部材の破損が生じ易い基端側端面の外周側角部に設けた外周側曲面部の曲率半径R1を内周側曲面部の曲率半径R2と同じ又はそれよりも大きくしている。これにより、フィルタ部材の破損を効果的に抑制することができる。また一方で、内周側曲面部の曲率半径R2を外周側曲面部の曲率半径R1と同じ又はそれよりも小さくすることにより、上記筒状挿入部材の厚みが大きくなることを抑制し、該筒状挿入部材の体格小型化を図ることができる。
また、外周側曲面部の曲率半径R1を0.5mm以上としている。これにより、特にフィルタ部材の破損が生じ易い基端側端面の外周側角部におけるフィルタ部材の破損を十分に抑制することができる。
また、上記筒状挿入部材の内径は、軸方向において略一定である。そのため、従来のように、筒状挿入部材を径方向中央に向かって折り曲げたりする等、フィルタ部材の破損を抑制するために筒状挿入部材に対して加工を施す必要がなく、複雑な構造となることもない。これにより、筒状挿入部材を簡易な構造とすることができ、該筒状挿入部材の内部の通気性を確保した上で体格小型化、組み付け性向上、コストダウン等を図ることが可能となる。
このように、本発明によれば、簡易な構造でフィルタ部材の破損を抑制することができるガスセンサを提供することができる。
実施例1における、ガスセンサの構造を示す説明図。 実施例1における、ガスセンサの基端側カバーの基端部周辺の構造を示す説明図。 実施例1における、筒状挿入部材を示す説明図。 実施例1における、組付用治具にシール部材、筒状挿入部材及びフィルタ部材を配置した状態を示す説明図。 実施例1における、シール部材に筒状挿入部材及びフィルタ部材を組み付ける工程を示す説明図。 実施例2における、ガスセンサの基端側カバーの基端部周辺の構造を示す説明図。 実施例2における、筒状挿入部材を示す説明図。
上記ガスセンサは、例えば、車両用の内燃機関等の排気系に配設され、被測定ガス(排ガス)中の特定ガス濃度(酸素濃度)に依存して電極間を流れる限界電流を基に内燃機関に供給される混合気の空燃比(A/F)を検出するA/Fセンサ、被測定ガス(排ガス)と基準ガス(大気)との間の特定ガス濃度(酸素濃度)比に依存して電極間に生じる起電力を基に空燃比を検出する酸素センサ等に適用される。
上記ガスセンサにおいて、上記外周側曲面部の曲率半径R1と上記内周側曲面部の曲率半径R2とがR1≧R2の関係を満たしている。
上記曲率半径R1、R2の関係がR1<R2の場合には、特にフィルタ部材の破損が生じ易い基端側端面の外周側角部におけるフィルタ部材の破損を効果的に抑制するという効果、筒状挿入部材の体格小型化を図るという効果を十分に得ることができないおそれがある。
上記ガスセンサにおいて、上記筒状挿入部材の上記外周側曲面部の曲率半径R1は、0.5mm以上である。
上記曲率半径R1が0.5mm未満の場合には、特にフィルタ部材の破損が生じ易い基端側端面の外周側角部におけるフィルタ部材の破損を十分に抑制することができないおそれがある。
また、上記筒状挿入部材の上記内周側曲面部の曲率半径R2は、0.2mm以上であることが好ましい。
上記曲率半径R2が0.2mm未満の場合には、内周側角部に内周側曲面部を形成することが困難となるおそれがある。すなわち、筒状挿入部材の製造自体が困難となるおそれがある。
また、上記筒状挿入部材の上記外周側曲面部及び上記内周側曲面部の曲率半径R1、R2は、その値を大きくすればフィルタの破損を抑制する効果が大きくなるが、一方で、その曲率半径R1、R2を確保するために筒状挿入部材の厚みが大きくなり、体格大型化、コストアップ等の問題が生じる。そのため、上記曲率半径R1、R2は、例えば、(R1+R2)≦1.5mmとすることが好ましい。
また、上記筒状挿入部材の厚みは、いずれの部分も0.7〜1.5mmの範囲内であることが好ましい
この場合には、フィルタ部材の破損を抑制する効果を十分に得るために必要な外周側曲面部の曲率半径R1及び内周側曲面部の曲率半径R2を十分に確保することができる。また、例えばシール部材をかしめ固定する場合に、そのかしめ固定による筒状挿入部材の変形を抑制するために必要な強度を十分に確保することができる。また、筒状挿入部材の体格大型化、コストアップ等を抑制することができる。
上記筒状挿入部材の厚みが0.7mm未満の場合には、内周側曲面部の曲率半径R2を十分に確保することができず、内周側角部に内周側曲面部を形成することが困難となるおそれがある。すなわち、筒状挿入部材の製造自体が困難となるおそれがある。さらに、0.5mm以下となると、例えばシール部材をかしめ固定する場合に、そのかしめ固定による筒状挿入部材の変形を抑制するために必要な強度を十分に確保することができないおそれがある。一方、厚みが1.5mmを超える場合には、筒状挿入部材の体格大型化、コストアップ等の問題が生じるおそれがある。
また、上記筒状挿入部材の外径は、体格大型化、コストアップ等を抑制するために、すなわち体格小型化、コストダウンを図るために、4mm以下であることが好ましい。
また、上記筒状挿入部材の内径は、フィルタ部材を介して外部から内部へと大気を導入するために必要な通気性を十分に確保するために、1mm以上であることが好ましい。
また、上記筒状挿入部材は、フェライト系ステンレス鋼からなることが好ましい(請求項)。
この場合には、筒状挿入部材を構成する材料としてフェライト系ステンレス鋼を用いることにより、残留応力に起因する応力腐食割れ、遅れ破壊等の発生を抑制することができる。また、オーステナイト系ステンレス鋼等に比べて安価であるため、コストダウンを図ることができる。
また、上記筒状挿入部材は、鍛造により製造してなることが好ましい(請求項)。
この場合には、鍛造によって成形することにより、筒状挿入部材の強度を向上させることができる。特に、冷間鍛造によって成形することにより、筒状挿入部材の寸法精度をより高めることができる。これにより、所望の寸法(曲率半径、外径、内径、厚み等)の筒状挿入部材を容易かつ高精度に得ることができる。
また、上記フィルタ部材を構成する材料としては、通気性及び防水性(撥水性)を十分に確保するために、例えば、ポリテトラフルオロエチレン等のフッ素樹脂等を用いることができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかるガスセンサについて、図を用いて説明する。
本例のガスセンサ1は、図1〜図3に示すごとく、被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子2と、ガスセンサ素子2を内側に挿通保持するハウジング12と、ハウジングの基端側に配設された筒状の基端側カバー14と、基端側カバー14の基端部141を封止するシール部材3とを有する。
シール部材3には、軸方向に貫通してなる通気孔31が設けられており、通気孔31内には、軸方向に挿入された筒状挿入部材4と、筒状挿入部材4の基端側開口部40を含む基端側端面402及び基端側端面402から繋がる外周面403を連続的に覆うと共に、通気孔31の内周面311と筒状挿入部材4の外周面403との間に挟持された通気性及び防水性を有するシート状のフィルタ部材5とが配設されている。
筒状挿入部材4の基端側端面402における外周側角部41及び内周側角部42には、それぞれ軸方向の断面において円弧状の曲面を有する外周側曲面部411及び内周側曲面部421が設けられており、外周側曲面部411の曲率半径R1と内周側曲面部421の曲率半径R2とがR1≧R2の関係を満たし、かつ、曲率半径R1が0.5mm以上である。また、筒状挿入部材4の内径D2は、軸方向において略一定である。
以下、これを詳説する。
本例において、「先端側」とは、ガスセンサ1が被測定ガスに晒される側(図1のX方向側)をいい、「基端側」とは、その反対側(図1のY方向側)をいう。
図1に示すごとく、ガスセンサ1において、ガスセンサ素子2は、保持用絶縁碍子11の内側に挿通保持されている。また、保持用絶縁碍子11は、ハウジング12の内側に保持されている。
ハウジング12の先端側には、ガスセンサ素子2の先端部21を覆うように、内側カバー131及び外側カバー132よりなる二重構造の先端側カバー13が固定されている。先端側カバー13の内側カバー131及び外側カバー132には、被測定ガスを導入するガス導入孔133がそれぞれ設けられている。
ハウジング12の基端側には、ガスセンサ素子2の基端部22を覆うように、基端側カバー14が固定されている。
同図に示すごとく、基端側カバー14の内部において、保持用絶縁碍子11の基端側には、接点ユニット6が設けられている。接点ユニット6は、ガスセンサ素子2の基端部22を覆う円筒状の基端側絶縁碍子61と、基端側絶縁碍子61内に保持された二対の接点部材62とを有する。接点部材62は、ガスセンサ素子2の基端部22に設けられた端子電極221に対して電気的に接続されている。
また、基端側カバー14の内部には、接点ユニット6の基端側絶縁碍子61の一部を覆うように、接点カバー63が設けられている。接点カバー63は、円筒状の筒状部631と、筒状部631の基端から内方に突出する内方突出部632とを有する。筒状部631は、基端側カバー14に対して溶接により固定されている。また、内方突出部632は、基端側絶縁碍子61を基端側から支承している。また、内方突出部632と基端側絶縁碍子61との間には、皿ばね64が配設されている。皿ばね64は、基端側絶縁碍子61を先端側に付勢している。
図1、図2に示すごとく、基端側カバー14の基端部141の基端開口部142は、ゴムブッシュからなるシール部材3によって封止されている。
シール部材3には、軸方向に貫通してなる通気孔31が設けられており、円筒形状を呈している。通気孔31内には、円筒形状の筒状挿入部材4とシート状のフィルタ部材5とが配設されている。
同図に示すごとく、筒状挿入部材4は、フェライト系ステンレス鋼(SUS430)からなり、冷間鍛造により製造してなるものである。筒状挿入部材4は、シール部材3の通気孔31内に軸方向に挿入されている。
図3に示すごとく、筒状挿入部材4は、外径D1及び内径D2が軸方向において一定の円筒形状を呈している。すなわち、筒状挿入部材4の厚みTは、軸方向において一定である。本例において、筒状挿入部材4の外径D2は3.8mmであり、内径D1は1.8mmである。また、筒状挿入部材4の厚みTは、1.0mmである。
図2、図3に示すごとく、筒状挿入部材4の基端側端面402における外周側角部41及び内周側角部42には、それぞれ軸方向の断面において円弧状の曲面を有する外周側曲面部411及び内周側曲面部421が設けられている。外周側曲面部411の曲率半径R1と内周側曲面部421の曲率半径R2とは、R1≧R2の関係を満たしている。また、外周側曲面部411の曲率半径R1は、0.5mm以上である。本例において、外周側曲面部411の曲率半径R1は0.5mmであり、内周側曲面部421の曲率半径R2は0.2mmである。
図2に示すごとく、フィルタ部材5は、フッ素樹脂であるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなり、通気性及び防水性を有する。フィルタ部材5は、筒状挿入部材4の基端側開口部40を含む基端側端面402及び基端側端面402から繋がる外周面403を連続的に覆っている。そして、通気孔31の内周面311と筒状挿入部材4の外周面403との間に挟持されている。すなわち、シール部材3の通気孔31内において、筒状挿入部材4がフィルタ部材5に覆われた状態で挿入保持されている。
また、図1に示すごとく、シール部材3には、通気孔31の外側において、外部に接続される4本のリード線15が貫通配置されている。各リード線15は、接点ユニット6の各接点部材62に対して電気的に接続されている。
また、図1、図2に示すごとく、シール部材3は、基端側カバー14のかしめ部143により、径方向内方にかしめ固定されている。これにより、基端側カバー14の基端部141をシール部材3によって封止している。
そして、同図に示すごとく、本例のガスセンサ1は、通気性及び防水性を有するフィルタ部材5を介して外部から内部へと大気を導入することができるよう構成されている。
具体的には、ガスセンサ1の外部にある大気は、基端側カバー14の基端部141の基端開口部142に位置決めされたシール部材3の通気孔31内に配設された通気性を有するフィルタ部材5を通過して、ガスセンサ1の内部に取り込まれる。このとき、防水性を有するフィルタ部材5によって大気中の水分等の浸入は阻止される。そして、フィルタ部材5を通過した大気は、筒状挿入部材4の内部を通過し、最終的にガスセンサ素子2の内部に設けられた基準ガス空間に導入される。
次に、本例のガスセンサ1の製造方法について、図4、図5を用いて簡単に説明する。ここでは、特に、筒状挿入部材4及びフィルタ部材5をシール部材3に組み付ける工程及びシール部材3を基端側カバー14に組み付ける工程について説明する。
まず、図4に示すごとく、筒状挿入部材4及びフィルタ部材5をシール部材3に組み付けるための組付用治具7を準備する。そして、組付用治具7の所定の場所に、シール部材3、筒状挿入部材4及びフィルタ部材5を配置する。
具体的には、同図に示すごとく、シール部材3は、組付用治具7のシール部材配置部71内に配置する。このとき、シール部材3の基端側端面302が下方となるように配置する。また、フィルタ部材5は、シール部材3の先端側端面301上において、組付用治具7のフィルタ部材配置部72内に配置する。また、筒状挿入部材4は、フィルタ部材5上において、筒状挿入部材配置孔73内に配置する。このとき、筒状挿入部材4の基端側端面402が下方となるように配置する。
次いで、図5(a)に示すごとく、棒状治具74を用いて筒状挿入部材4を下方に移動させる。そして、筒状挿入部材4の基端側端面402をフィルタ部材5に接触させながら、筒状挿入部材4をフィルタ部材5と共にシール部材3の通気孔31内に挿入する。
これにより、図5(b)に示すごとく、筒状挿入部材4は、シール部材3の通気孔31内に挿入され、フィルタ部材5は、筒状挿入部材4の基端側開口部40を含む基端側端面402及び外周面403を覆った状態で、通気孔31の内周面311と筒状挿入部材4の外周面403との間に挟持される。
次いで、図2を参照のごとく、筒状挿入部材4及びフィルタ部材5を組み付けたシール部材3を基端側カバー14の基端部141の基端開口部142に配置する。そして、基端側カバー14のかしめ部143において、シール部材3を径方向内方にかしめる。これにより、基端側カバー14のかしめ部143により、シール部材3をかしめ固定する。
以上により、筒状挿入部材4及びフィルタ部材5をシール部材3に組み付ける工程及びシール部材3を基端側カバー14に組み付ける工程を完了する。
次に、本例のガスセンサ1における作用効果について説明する。
本例のガスセンサ1において、筒状挿入部材4の基端側端面402における外周側角部41及び内周側角部42には、それぞれ円弧状の曲面を有する外周側曲面部411及び内周側曲面部421が設けられている。すなわち、筒状挿入部材4は、シート状のフィルタ部材5との接触面(基端側端面402、外周面403)に存在する角部(外周側角部41、内周側角部42)が円弧状の曲面となっている。そのため、組み付け時における筒状挿入部材4との接触や組み付け後の冷熱ストレス等によるフィルタ部材5の破損を抑制することができる。
また、筒状挿入部材4において、外周側曲面部411の曲率半径R1と内周側曲面部421の曲率半径R2とがR1≧R2の関係を満たしている。すなわち、筒状挿入部材4におけるフィルタ部材5との接触面において、特にフィルタ部材5の破損が生じ易い基端側端面402の外周側角部41に設けた外周側曲面部411の曲率半径R1を内周側曲面部421の曲率半径R2よりも大きくしている。これにより、フィルタ部材5の破損を効果的に抑制することができる。また一方で、内周側曲面部421の曲率半径R2を外周側曲面部411の曲率半径R1よりも小さくすることにより、筒状挿入部材4の厚みが大きくなることを抑制し、筒状挿入部材4の体格小型化を図ることができる。
また、外周側曲面部411の曲率半径R1を0.5mm以上としている。これにより、特にフィルタ部材5の破損が生じ易い基端側端面402の外周側角部41におけるフィルタ部材5の破損を十分に抑制することができる。
また、筒状挿入部材4の内径D2は、軸方向において略一定である。そのため、従来のように、筒状挿入部材4を径方向中央に向かって折り曲げたりする等、フィルタ部材5の破損を抑制するために筒状挿入部材4に対して加工を施す必要がなく、複雑な構造となることもない。これにより、筒状挿入部材4を簡易な構造とすることができ、筒状挿入部材4の内部の通気性を確保した上で体格小型化、組み付け性向上、コストダウン等を図ることが可能となる。
また、筒状挿入部材4の厚みTは、いずれの部分も0.7〜1.5mmの範囲内である。そのため、フィルタ部材5の破損を抑制する効果を十分に得るために必要な外周側曲面部411の曲率半径R1及び内周側曲面部421の曲率半径R2を十分に確保することができる。また、シール部材3をかしめ固定する場合に、そのかしめ固定による筒状挿入部材4の変形を抑制するために必要な強度を十分に確保することができる。また、筒状挿入部材4の体格大型化、コストアップ等を抑制することができる。
また、筒状挿入部材4は、フェライト系ステンレス鋼からなる。筒状挿入部材4を構成する材料としてフェライト系ステンレス鋼を用いることにより、残留応力に起因する応力腐食割れ、遅れ破壊等の発生を抑制することができる。また、オーステナイト系ステンレス鋼等に比べて安価であるため、コストダウンを図ることができる。
また、筒状挿入部材4は、鍛造により製造してなる。そのため、筒状挿入部材4の強度を向上させることができる。特に、本例では、冷間鍛造によって成形しているため、筒状挿入部材4の寸法精度をより高めることができる。これにより、所望の寸法(曲率半径R1、R2、外径D1、内径D2、厚みT等)の筒状挿入部材4を容易かつ高精度に得ることができる。
このように、本例によれば、簡易な構造でフィルタ部材5の破損を抑制することができるガスセンサ1を提供することができる。
(実施例2)
本例は、図6、図7に示すごとく、筒状挿入部材4の形状を変更した例である。
本例では、同図に示すごとく、筒状挿入部材4は、内径D2が一定であるが、外径が一定でない。すなわち、筒状挿入部材4は、軸方向中央部において、他の部分よりも外径が小さい小径部43を有する。筒状挿入部材4において、小径部43の外径D11は3.2mmであり、その他の部分の外径D10は3.8mmである。また、小径部43における厚みT11は0.7mmであり、その他の部分における厚みT10は1.0mmである。なお、筒状挿入部材4の内径D2は1.8mmである。
その他は、実施例1と同様の構成である。
本例の場合には、筒状挿入部材4に小径部43を設けたことにより、この小径部43を他の部品との位置決め機構として用いることができるため、筒状挿入部材4の組み付けが容易となる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例3)
本例は、表1に示すごとく、本発明のガスセンサの性能について評価した例である。
本例では、筒状挿入部材における外周側角部の外周側曲面部の曲率半径R1が異なる複数のガスセンサを作製し、そのガスセンサに対して散水冷熱試験を行ってフィルタ部材の破損について評価した。
本例において作製したガスセンサは、筒状挿入部材における外周側角部の外周側曲面部の曲率半径R1を0.2〜0.8mmの範囲で変化させたものである。なお、筒状挿入部材における内周側角部の内周側曲面部の曲率半径R2を0.2mm、筒状挿入部材の外径D1を3.8mm、内径D2を1.8mm、厚みTを1.0mmとした。その他、基本的な構成は、実施例1のガスセンサと同様である。
散水冷熱試験については、まず、ガスセンサを排気管に取り付け、常時、排気管内に高温のガスを流す。ガスセンサのシール部材の温度が高温条件温度(130℃以上)になると、ガスセンサに対して散水を開始する。そして、シール部材の温度が低温条件温度(70℃以下)になると、ガスセンサに対する散水を停止する。この作業を所定の回数で繰り返し行う。その後、ガスセンサを解体し、フィルタ部材の破損状況を目視にて確認する。
フィルタ部材の破損の判定は、散水冷熱試験を行った後にフィルタ部材の破損が確認されたなった場合には○、フィルタ部材の破損が確認された場合には×とした。
Figure 0005440520
次に、評価結果を表1に示す。
同表からわかるように、筒状挿入部材における外周側角部の外周側曲面部の曲率半径R1が0.5mm以上であれば、フィルタ部材の破損の判定は○であり、フィルタ部材の破損は見られなかった。
以上の結果より、本発明品のガスセンサは、筒状挿入部材における外周側角部の外周側曲面部の曲率半径R1を0.5mm以上とすることにより、フィルタ部材の破損を抑制する効果を十分に得られることがわかった。
1 ガスセンサ
14 基端側カバー
3 シール部材
31 通気孔
311 内周面(通気孔の内周面)
4 筒状挿入部材
402 基端側端面
403 外周面(筒状挿入部材の外周面)
41 外周側角部
411 外周側曲面部
42 内周側角部
421 内周側曲面部
5 フィルタ部材

Claims (3)

  1. 被測定ガス中の特定ガス濃度を検出するガスセンサ素子と、該ガスセンサ素子を内側に挿通保持するハウジングと、該ハウジングの基端側に配設された筒状の基端側カバーと、該基端側カバーの基端部を封止するシール部材とを有するガスセンサにおいて、
    上記シール部材には、軸方向に貫通してなる通気孔が設けられており、
    該通気孔内には、軸方向に挿入された筒状挿入部材と、該筒状挿入部材の基端側開口部を含む基端側端面及び該基端側端面から繋がる外周面の少なくとも一部を連続的に覆うと共に、上記通気孔の内周面と上記筒状挿入部材の外周面との間に挟持された通気性及び防水性を有するシート状のフィルタ部材とが配設されており、
    上記筒状挿入部材の上記基端側端面における外周側角部及び内周側角部には、それぞれ軸方向の断面において円弧状の曲面を有する外周側曲面部及び内周側曲面部が設けられており、
    上記外周側曲面部の曲率半径R1と上記内周側曲面部の曲率半径R2とがR1≧R2の関係を満たし、かつ、上記曲率半径R1が0.5mm以上であり、
    上記筒状挿入部材の内径は、軸方向において略一定であり、
    上記筒状挿入部材の厚みは、いずれの部分も0.7〜1.5mmの範囲内であることを特徴とするガスセンサ。
  2. 請求項1に記載のガスセンサにおいて、上記筒状挿入部材は、フェライト系ステンレス鋼からなることを特徴とするガスセンサ。
  3. 請求項1又は2に記載のガスセンサにおいて、上記筒状挿入部材は、鍛造により製造してなることを特徴とするガスセンサ。
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