JP2002181765A - ガスセンサ - Google Patents
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Abstract
により固定(支持)するガスセンサにおいて、通気性を
維持しつつ、フィルタに対し外部から圧力が印加された
場合でもフィルタの破損が起こり難いガスセンサを提供
する。 【解決手段】 第3実施例のガスセンサは、シール部材
17の円形断面の中心部分を軸方向に貫通する通気孔5
8を通じて内部に外気を導入する。また、通気孔58の
内部に配置される第3筒状挿入部材264は、一方の後
端部264cが閉塞し、他端が開口した略円筒形状に形
成されるとともに、金属材料からなる線材を網目状に配
置して全体が形成されている。そして、撥水性フィルタ
62が第3筒状挿入部材264の後端部264cを覆う
状態で、撥水性フィルタ62および第3筒状挿入部材2
64がシール部材17の通気孔58に挿入される。よっ
て、撥水性フィルタ62は、後端部264cに支持され
るため破損することがない。
Description
関の排気管に装着されると共に、先端側が被測定ガスに
向けられる検出素子を備えることにより、被測定ガス中
の特定ガス成分の濃度を検出するガスセンサに関する。
特定ガス成分の濃度を検出するガスセンサとして、酸素
センサ、HCセンサ、NOxセンサ等種々のものが知ら
れている。
筒状ないし板状に形成された固体電解質部材の第1面お
よび第2面にそれぞれ電極(測定電極、基準電極)が形
成されると共に、被測定ガス中の特定ガスを検出する検
出素子を、主体金具とその主体金具と接続される筒状カ
バーの内側に配置した構造のものが知られている。そし
て、例えば、検出素子の測定電極が形成された第1面を
被測定ガス中に晒すと共に、基準電極が形成された第2
面に基準ガスとしての大気を導入して、第1面と第2面
との間にて生ずる特定ガス成分の濃度差に応じた起電力
を電気信号として出力することにより、特定ガス成分の
濃度を検出することができる。このため、ガスセンサ
は、検出素子を被測定ガスに触れさせると共に、基準ガ
スとしての大気に触れさせることができるように構成さ
れている。
の検出素子を内側に配する筒状カバーの後端に形成され
た嵌合用開口部の内側にシール部材を嵌入し、筒状カバ
ー内部への防水を図っており、そのシール部材に、筒状
カバーの内側と外部との間における気体流路となる通気
孔を形成したものが提案されている。そして、このよう
な通気孔を有するシール部材においては、通気性および
撥水性を有するシート状のフィルタにより通気孔を閉塞
することで、筒状カバーの内側に水などの異物が侵入す
るのを防ぎつつ、基準ガスとしての大気を検出素子の基
準電極が形成された第2面に触れさせるように内側に導
入するよう構成されている。
気孔を閉塞するには、例えば、図5(a)に示すような
筒状挿入部材64を用いており、この筒状挿入部材64
は、軸方向両端が開口するとともに通気孔に嵌挿可能な
円筒形状に形成されている。そして、例えば、シール部
材17の径方向中央に形成された通気孔58を撥水性フ
ィルタ62(以下、「フィルタ62」ともいう)によっ
て閉塞する場合には、筒状挿入部材64の後端開口部6
4cが撥水性フィルタ62で閉塞される状態で、筒状挿
入部材64の外周面64dと通気孔58の内周面58b
との間で撥水性フィルタ62を挟持する。この結果、通
気孔58は撥水性フィルタ62によって閉塞されるので
ある。このように構成されたガスセンサにおいては、基
準ガスとしての大気が、撥水性フィルタ62を透過した
あと、筒状挿入部材64の内部64aを通過して内部、
すなわち、検出素子(図示省略)の基準電極が形成され
た第2面に導入される。
示すガスセンサ(酸素センサ1)の筒状カバー16の嵌
合用開口部47の内側に設けられるものであり、筒状カ
バー16の内部に外部からの大気を導入するための通気
孔58のほかに、検出素子2の第1面と第2面との間に
て生ずる起電力を電気信号として筒状カバー16の外部
に出力する等のリード線20,21を夫々通過させる複
数の挿通孔60を備えている。
ち、後端開口部64cとは軸方向反対側の開口端(図5
(a)における下方)の外周には、鍔部64bが形成さ
れている。そして、筒状挿入部材64が後端開口部64
c側から通気孔58に挿入されると、鍔部64bは通気
孔58の先端側の開口縁部58a(図5(b)参照)に
て係止されることになり、その結果、通気孔58の内部
における筒状挿入部材64およびフィルタ62の位置決
めがなされる。
2の内側が筒状挿入部材64により支持されることで通
気孔58が閉塞された状態のシール部材17の断面図を
示す。
た軸方向両端が開口した筒状挿入部材64を用いて撥水
性フィルタ62の内側を支持した状態で、この筒状挿入
部材64をシール部材17に形成された通気孔58に配
置する構成のガスセンサでは、高圧の水などにより外部
から撥水性フィルタ62に対して図5(b)に示す矢印
Fのような圧力が印加されると、撥水性フィルタ62が
筒状挿入部材64の内部64aに入り込んでしまい、撥
水性フィルタ62が破損することがある。
加されることで筒状挿入部材64の内部64aに入り込
んだ撥水性フィルタ62は、筒状挿入部材64の後端開
口部64cの周囲開口端面で支持され、この後端開口部
64cの周囲開口端面の内側端縁部(内側エッジ部分)
に当接する箇所に大きな圧力がかかり、撥水性フィルタ
62がこの圧力に耐えられず破れてしまう虞がある。
のであり、筒状カバーの嵌合用開口部の内側に嵌入され
るシール部材に形成される通気孔を閉塞するフィルタ
を、筒状挿入部材により固定(支持)するガスセンサに
おいて、通気性を維持しつつ、フィルタに対し外部から
圧力が印加された場合でもフィルタの破損が起こり難い
ガスセンサを提供することを目的とする。
めになされた請求項1に記載の発明は、先端側が被測定
ガスに向けられる軸状の検出素子と、内側に検出素子を
配置し、少なくとも後端に開口した嵌合用開口部を有す
る筒状カバーと、筒状カバーの嵌合用開口部に嵌入され
るとともに、筒状カバーの内側と外部との間における気
体の流通経路となる通気孔が形成されるシール部材と、
通気性および撥水性を有し、通気孔を塞ぐためのフィル
タと、軸方向両端に開口部を有するとともにシール部材
の通気孔に嵌挿可能な筒形状に形成され、後端側に位置
する後端開口部がフィルタで閉塞される筒状挿入部材
と、を備えたガスセンサであって、フィルタで閉塞され
る筒状挿入部材の後端開口部上に配置されて、気体の通
過を許容しつつ、フィルタに外部からの圧力が印加され
た際に、フィルタを支持することで、フィルタが筒状挿
入部材の内部に侵入するのを防ぐ侵入制限部材を備えた
ことを特徴とする。
形成される通気孔を閉塞するフィルタに対して高圧の水
などにより外部から圧力が印加された場合でも、通気孔
に挿入可能な筒状挿入部材の後端開口部上に配置される
侵入制限部材がフィルタを支持することで、フィルタが
筒状挿入部材の内部に入り込むのを防いでいる。つま
り、外部からフィルタに圧力が印加された場合には、筒
状挿入部材の後端開口部の周囲開口端面に加えて、侵入
制限部材が、フィルタを有効に支持することになる。こ
れにより、フィルタを支持する部分の面積が広くなり、
従来のガスセンサのように、フィルタの特定箇所に、例
えば筒状挿入部材の後端開口部における周囲開口端面の
内側端縁部(内側エッジ部分)に当接する箇所に、大き
な圧力がかかるのを防ぐことができる。
によれば、シール部材の通気孔を閉塞するフィルタに対
して外部から圧力が印加された場合でも、フィルタの特
定箇所に大きな圧力が印加されるのを防ぐことができ、
フィルタが破損してしまうのを防ぐことができる。
するように構成されることから、侵入制限部材を筒状挿
入部材の後端開口部上に配置することで、通気孔を通過
する気体の移動を妨げることはなく、通気孔を通じてガ
スセンサの内部に、すなわち外部から筒状カバーの内側
に配置される検出素子に対し導入される基準ガスとして
の大気の量が不足することはない。
印加されたフィルタを支持する侵入制限部材には、種々
の形状が考えられるが、例えば、請求項2に記載のよう
に、侵入制限部材が、フィルタで閉塞される筒状挿入部
材の後端開口部を覆う網目状に形成されているとよい。
は、フィルタを支持する部分を広く確保することがで
き、外部から圧力が印加されたフィルタの特定部分に大
きな圧力がかかるのを抑えることができるため、フィル
タが破損するのを防ぐことができる。また、網目状に形
成されていることから、網目の隙間から気体が通過する
のを良好に許容することとなり、ガスセンサの内部と外
部との間における気体の移動を確保することができる。
によれば、外部からシール部材の通気孔を閉塞するフィ
ルタに対して圧力が印加された場合に、フィルタが破損
するのを防ぐことができるとともに、通気孔の通気性を
良好に確保することができる。
端開口部上に単に積層するように構成されたガスセンサ
においては、シール部材の通気孔に侵入制限部材を積層
した筒状挿入部材を挿入する前または挿入時に、侵入制
限部材が筒状挿入部材の後端開口部上の所定位置から位
置ズレを起こしてしまうことがある。また、侵入制限部
材が筒状挿入部材の後端開口部上の所定位置から位置ズ
レを起こした状態で、フィルタを筒状挿入部材の後端開
口部を閉塞するように配置し、その状態でシール部材の
通気孔への挿入作業を行うと、場合によっては、不適切
な位置に配置された侵入制限部材からフィルタの一部に
対して大きな圧力がかかり、フィルタが損傷する可能性
がある。また、フィルタで覆う作業を行う際に、侵入制
限部材が筒状挿入部材の開口端から外れないようにする
には、侵入制限部材を保持する必要があり、作業が繁雑
となってしまう。
端開口部に確実に配置するには、請求項3に記載のよう
に、侵入制限部材が、フィルタで閉塞される筒状挿入部
材に外嵌可能に形成されると共に、筒状挿入部材の後端
開口部上に配置されるように形成されているとよい。
した筒状挿入部材の外周に外嵌することで、侵入制限部
材が筒状挿入部材の後端開口部上から位置ズレを起こす
ことを防止するのである。これにより、侵入制限部材お
よび筒状挿入部材をフィルタで覆う際に、侵入制限部材
を保持する必要が無くなり、また、侵入制限部材が筒状
挿入部材の後端開口部上の適切な位置に配置された状態
で、通気孔への挿入作業、もしくはフィルタとの組み付
け作業を行うことができる。
によれば、侵入制限部材および筒状挿入部材をフィルタ
で覆う際の作業の煩雑さを解消することができ、また、
侵入制限部材および筒状挿入部材の通気孔への挿入時等
に、不適切な位置に配置された侵入制限部材によってフ
ィルタが破損してしまうのを防ぐことができる。
ガスセンサにおいては、請求項4に記載のように、侵入
制限部材を筒状挿入部材と連結して一体に形成してもよ
い。このように侵入制限部材と筒状挿入部材とを一体に
形成することで、侵入制限部材が筒状挿入部材の後端開
口部上から位置ズレを起こすことを確実に防止すること
ができ、侵入制限部材および筒状挿入部材をフィルタで
覆う際の作業の煩雑さを解消でき、また、侵入制限部材
および筒状挿入部材の通気孔への挿入時等に、不適切な
位置に配置された侵入制限部材によってフィルタが破損
してしまうのを防ぐことができる。
一体に形成することで、侵入制限部材と筒状挿入部材と
を積層、接合あるいは嵌合する作業を省略できるため、
ガスセンサの製造工程を簡略化することができ、ガスセ
ンサの製造コストを抑制することができる。
れか)のガスセンサにおいて、筒状挿入部材の後端開口
部を閉塞するフィルタを設けるにあたっては、筒状挿入
部材の後端開口部に侵入制限部材を配置した後、筒状挿
入部材の後端開口部の周囲開口端における外径寸法と略
同寸法の板形状のフィルタを準備し、適当な接着剤や溶
着等によってフィルタを筒状挿入部材の上記周囲開口端
に一体に接合して設けても良い。そして、その他に筒状
挿入部材の後端開口部を閉塞するフィルタを設けるにあ
たっては、請求項5に記載のように、フィルタは、筒状
挿入部材の外周面とシール部材の内周面との間にて挟持
されることにより、筒状挿入部材の後端開口部を閉塞す
るよう筒状挿入部材に支持されるようにするとよい。
と筒状挿入部材の外周面との間にてフィルタが挟持され
つつ、筒状挿入部材の後端開口部が閉塞される状態とな
るので、フィルタの固定が確実なものとなり、また筒状
挿入部材等への接合作業等を簡略化することができる。
また、シール部材の内周面と筒状挿入部材の外周面との
間にてフィルタが挟持されることで、シール部材の内周
面と筒状挿入部材の外周面との間のシール性が良好に確
保され、防水性を高めることができる。
タを予め侵入制限部材が形成された筒状挿入部材に支持
(固定)させた後に、その組立体をシール部材の通気孔
に挿入するという手順により、通気孔へのフィルタの配
設を行うことができる。このため、例えば、フィルタで
筒状挿入部材の後端開口部を確実に閉塞した状態になっ
ているかを、組立の早い段階で確認することができ、製
造コストの抑制を図ることができる。
であるガスセンサを図面と共に説明する。なお、本実施
例では、ガスセンサの一種であり、内燃機関の排気管等
に装着される酸素センサについて説明する。図1は、本
実施例の酸素センサ1の全体構成を示す断面図である。
コニア(ZrO2 )を主成分とする固体電解質体により
先端部が閉じた中空軸状に形成された検出素子2、検出
素子2内に配置された軸状のセラミックヒータ3、検出
素子2を収容するケーシング10などから構成されてい
る。なお、以下の説明において、検出素子2の軸方向先
端部に向かう側(閉じている側)を「先端側」、これと
反対方向に向かう側を「後端側」と称する。
央部付近の外周にて、絶縁性セラミックで形成されたセ
ラミックホルダ6,7と、タルクから形成されたセラミ
ック粉末8とを介して、電気的に絶縁された状態で金属
製のケーシング10の内部に保持されている。検出素子
2の内面(第2面)及び外面(第1面)には、そのほぼ
全面を覆うように、白金(Pt)からなる一対の多孔質
電極層(内側電極2a(基準電極2a)、外側電極2b
(測定電極2b))が設けられている。
排気管等の取付部に固定すると共に、セラミックホルダ
6,7及びセラミック粉末8を内部に収容し、検出素子
2の閉じた先端側を排気管等の内部に突出させる主体金
具9と、検出素子2を内側に配する形態で主体金具9の
後方側(図1における上方)に接続され、嵌合用開口部
47から検出素子2の内面に大気を導入する筒状カバー
16(以下、外筒16ともいう)と、から構成されてい
る。
部9bが外周に形成されると共に、先端部(図1におけ
る下方端部)が縮径して形成されており、この縮径した
先端部の内面で、セラミックホルダ6,7およびセラミ
ック粉末8を下方から支持している。また、主体金具9
の先端部の外周には、検出素子2の先端側を一定の空間
を隔てて覆うようにプロテクタ11が取り付けられ、プ
ロテクタ11には、その内部に排ガスを導入するための
複数のガス透過口12が形成されている。
(図1における上方端部)の内側にリング5が配置され
た状態で、後端部9aを内側方向に加締めることによ
り、後端部9aがリング5を介してセラミックホルダ
6,7及びセラミック粉末8を上方から固定している。
そして、主体金具9の後方側の外周には、外筒16が検
出素子2の周囲を取り巻くような形態で、外筒16の先
端開口部(図1における下方端部)が嵌合、レーザ溶接
などにより固定されている。
よりも先端側寄りの部分には、セラミックで筒状に形成
された絶縁性のセパレータ18が内挿されている。この
セパレータ18は、後端部(図1における上方端部)全
周に対し断続的に外向きに突出する鍔部18aが設けら
れており、外筒16のうち外方から内側に向けて突出す
る形態で形成されたセパレータ支持部16aに係止され
る態様で、外筒16の内部に保持されている。
外筒16の嵌合用開口部47の内側には、フッ素ゴムや
シリコンゴムといった弾性体で構成された円柱形状のシ
ール部材17が嵌入されている。そして、このシール部
材17およびセパレータ18を貫通するように、検出素
子2の電極に夫々接続されるリード線20,21と、セ
ラミックヒータ3に接続される一対のリード線(図1で
は図示省略)とが配置されている。
4、引出し線部25および内部電極接続部26で構成さ
れる端子金具23を介して、検出素子2の内側電極2a
と電気的に接続されている。他方のリード線21は、コ
ネクタ部34、引出し線部35および外部電極接続部3
6で構成される端子金具33を介して、検出素子2の外
側電極2bと電気的に接続されている。
の一対のヒータ端子部40が、セラミックヒータ3の先
端面から開口する有底状の収容穴内に配置され、このヒ
ータ端子部40を介して、セラミックヒータ3の内部に
埋設された図示しない発熱用抵抗回路に通電が行われ
る。なお、セラミックヒータ3は、端子金具23の内部
電極接続部26の内側に配置される形態で、検出素子2
の中空部内に臨んでいる。
部空間の換気は、シール部材17の径方向中央部に設け
られた通気孔58を介して行われており、通気孔58に
は通気性および撥水性を有するフィルタ62(以下、撥
水性フィルタ62ともいう)が配置されている。そし
て、通気孔58を閉塞する形態で配置された撥水性フィ
ルタ62を介して導入された基準ガスとなる大気は、セ
パレータ18の後端面に設けられた溝に沿って左右に分
流し、その各々がセパレータ18に設けられた上記リー
ド線20,21用の挿通孔を通り、外筒16の内部に配
置された検出素子2の内面(つまり、内側電極2a)に
送り込まれる。
62の取付構造について、図2を用いて説明する。な
お、図2(a)は、シール部材17,撥水性フィルタ6
2,網目状部材66および筒状挿入部材64の分解斜視
図であり、図2(b)は、撥水性フィルタ62,網目状
部材66および筒状挿入部材64が通気孔58の内部に
配置された状態のシール部材17の断面図である。
は、外観が円柱形状に形成されており、円形断面の中心
部分をシール部材17の軸方向に貫通する通気孔58
と、通気孔58を中心とする同心円上に等間隔に配置さ
れたシール部材17を貫通する4個の挿通孔60が、設
けられている。このうち、通気孔58は、外部から酸素
センサ1の内部に気体を導入するために備えられてお
り、また、挿通孔60は、酸素センサ1の内部から外部
に引き出すべきリード線(即ち、検出素子2用のリード
線20,21およびセラミックヒータ3用のリード線)
を夫々挿通するために備えられている。また、通気孔5
8の内部には、撥水性フィルタ62、筒状挿入部材64
および網目状部材66が配置される。
が開口するとともに、通気孔58の内部に嵌挿可能な外
径寸法を有する筒状に形成されており、また、先端部の
外周に全周にわたり外向きに突出する鍔部64bが設け
られている。また、網目状部材66は、金属材料からな
る線材を網目状に配置すると共に全体として略円盤状に
形成されており、その直径が、筒状挿入部材64の後端
開口部64cの周囲開口端部の外径寸法と略同寸法に形
成されている。
リテトラフルオロエチレン(PTFE)の未焼成成形体
を、PTFEの融点よりも低い加熱温度で一軸方向に延
伸することにより得られる多孔質繊維構造体により、水
滴等の水を主体とする液体の透過は阻止し、かつ気体
(空気、水蒸気等)の透過は許容する撥水性フィルタと
して構成されている。なお、撥水性フィルタ62として
は、さらに撥油コートした多孔質繊維構造体を用いるこ
ともでき、これを用いることにより、付着した油分が気
化して内部に侵入する危険性を低下させることができ
る。
にして、シール部材17の通気孔58を閉塞する形態で
配置される。つまり、網目状部材66を筒状挿入部材6
4の後端開口部64cの周囲開口端部に積層した後、撥
水性フィルタ62を網目状部材66および筒状挿入部材
64の外側面を覆うようにして組み付け、その後、網目
状部材66の側から、撥水性フィルタ62、筒状挿入部
材64および網目状部材66をシール部材17の通気孔
58に挿入する。このようにして、撥水性フィルタ62
は、筒状挿入部材64の外周面64dと通気孔58の内
周面58bとの間に挟まれ、筒状挿入部材64の後端開
口部64cを閉塞すると共に、通気孔58を閉塞する状
態で固定される。
入する際には、鍔部64bが通気孔58の先端側の開口
縁部58aにて係止されることとなり、その結果、通気
孔58の内部における筒状挿入部材64、網目状部材6
6および撥水性フィルタ62の位置決めがなされる。
2,網目状部材66および筒状挿入部材64が通気孔5
8の内部に配置された状態のシール部材17の断面図を
示す。図2(b)に示すように、網目状部材66が、筒
状挿入部材64の後端開口部64c上であって、この後
端開口部64cと撥水性フィルタ62との間に配置され
ることから、撥水性フィルタ62に対して筒状挿入部材
64の内部64aに向かう方向の外力が印加された場合
には、撥水性フィルタ62は、網目状部材66に支持さ
れる。このため、撥水性フィルタ62が、筒状挿入部材
64の内部64aに入り込むことはない。
気体が通過するのを許容することから、網目状部材66
が筒状挿入部材64の後端開口部64c上に配置される
ことで通気孔58を通過する気体の換気を妨げることは
ない。つまり、通気孔58を通じて酸素センサ1の内部
に導入される基準ガス(大気)の量が不足することはな
い。
ンサ1においては、外部から撥水性フィルタ62に圧力
が印加された場合に、筒状挿入部材64の後端開口部6
4cの周囲開口端面に加えて、網目状部材66が撥水性
フィルタ62を支持することになり、従来のガスセンサ
に比べて、撥水性フィルタ62を支持する部分の面積が
広くなる。このように、撥水性フィルタ62を支持する
部分の面積が広くなることで、撥水性フィルタ62の特
定部分に、つまり筒状挿入部材64の後端開口部64c
における周囲開口端面の内側端縁部(内側エッジ部分)
に当接する箇所に、大きな圧力がかかるのを防ぐことが
できる。
撥水性フィルタに対して外部から圧力が印加された場合
でも、撥水性フィルタの特定箇所に大きな圧力が印加さ
れることが無くなり、撥水性フィルタが破損してしまう
のを防ぐことができる。なお、上記実施例においては、
外筒16が特許請求の範囲に記載の筒状カバーに相当
し、撥水性フィルタ62がフィルタに相当し、網目状部
材66が侵入制限部材に相当する。
た侵入制限部材を用いたガスセンサを第2実施例として
説明する。なお、第2実施例のガスセンサは、上記実施
例(以下、第1実施例という)の酸素センサ1と比べ
て、筒状挿入部材64および網目状部材66に相当する
部分の構成が異なっており、その他の部分については同
様に構成されている。そのため、第2実施例において
は、ガスセンサの全体構成についての図示は省略し、シ
ール部材17,撥水性フィルタ62,第2筒状挿入部材
164および侵入制限部材166を図示した図3を用い
て、第2実施例のガスセンサについて説明する。
撥水性フィルタ62,第2筒状挿入部材164および侵
入制限部材166の分解斜視図であり、図3(b)は、
撥水性フィルタ62,第2筒状挿入部材164および侵
入制限部材166が通気孔58の内部に配置された状態
のシール部材17の断面図である。
は、第1実施例と同様に、外観が円柱形状に形成されて
おり、円形断面の中心部分をシール部材17の軸方向に
貫通する通気孔58と、通気孔58を中心とする周囲に
等間隔に配置されたシール部材17を貫通する4個の挿
通孔60が、設けられている。また、撥水性フィルタ6
2は、第1実施例と同様に、多孔質繊維構造体により、
水滴等の水を主体とする液体の透過は阻止し、かつ気体
(空気、水蒸気等)の透過は許容する撥水性フィルタと
して構成されている。
向両端が開口した略筒状形状であるとともに、後端側に
は外径が先端側よりも縮径して形成された縮径部164
dが形成され、先端部の外周には全周にわたり外向きに
突出する鍔部164bが形成されている。
入部材164の後端開口部164c上に位置することに
なる部分に網目状部166aが形成された筒状形状に形
成されており、筒状部166bの内周面が、第2筒状挿
入部材164の縮径部164dの外周面に外嵌可能な寸
法に形成されている。なお、網目状部166aは、金属
材料からなる線材を網目状に配置して形成されており、
網目の隙間から気体が通過可能に形成されている。
にして、シール部材17の通気孔58を閉塞する形態で
配置される。つまり、侵入制限部材166を第2筒状挿
入部材164の縮径部164dに外嵌した後、撥水性フ
ィルタ62が侵入制限部材166および第2筒状挿入部
材164の外側面を覆う状態で組み付け、ついで侵入制
限部材166の側から、撥水性フィルタ62、第2筒状
挿入部材164および侵入制限部材166がシール部材
17の通気孔58に挿入される。このようにして、撥水
性フィルタ62は、第2筒状挿入部材164の外周面1
64eと通気孔58の内周面58bとの間に挟まれ、通
気孔58を閉塞した状態で固定される。
8に挿入されると、鍔部164bが通気孔58の先端側
の開口縁部58aにて係止されることとなり、その結
果、通気孔58の内部における第2筒状挿入部材16
4、侵入制限部材166および撥水性フィルタ62の位
置決めがなされる。
2,第2筒状挿入部材164および侵入制限部材166
が通気孔58の内部に配置された状態のシール部材17
の断面図を示す。図3(b)に示すように、侵入制限部
材166の網目状部166aが、第2筒状挿入部材16
4の後端開口部164c上であって、この後端開口部1
64cと撥水性フィルタ62との間に配置されることか
ら、撥水性フィルタ62に対して第2筒状挿入部材16
4の内部164aに向かう方向の外力が印加された場合
には、撥水性フィルタ62は網目状部166aに支持さ
れる。このため、撥水性フィルタ62が、第2筒状挿入
部材164の内部164aに入り込むことはない。
入部材164の縮径部164dに外嵌されるため、第2
筒状挿入部材164に対して支持され、位置ズレを起こ
すことはない。なお、網目状部166aは、網目の隙間
から気体が通過するのを許容することから、網目状部1
66aが第2筒状挿入部材164の後端開口部164c
上に配置されることで、通気孔58を通過する気体の換
気を妨げることはない。つまり、通気孔58および第2
筒状挿入部材164の内部164aを通じてガスセンサ
の内部に基準ガスが導入されるのを妨げることはない。
ば、侵入制限部材166および第2筒状挿入部材164
を撥水性フィルタ62で覆う際の作業の煩雑さを解消す
ることができ、また、シール部材17の通気孔58への
挿入時に、不適切な位置に配置された侵入制限部材16
6によって撥水性フィルタ62が破損してしまうのを防
ぐことができる。
施例と同様に、撥水性フィルタ62に対して外部から圧
力が印加された場合でも、撥水性フィルタが破損するの
を防ぐことができることはいうまでもない。次に、第3
実施例として、侵入制限部材が一体に形成された筒状挿
入部材(第3筒状挿入部材264)を用いたガスセンサ
について説明する。
施例と同様に、第1実施例の酸素センサ1と比べて、筒
状挿入部材64および網目状部材66に相当する部分の
構成が異なっており、その他の部分については同様に構
成されている。そのため、第3実施例においては、ガス
センサの全体構成についての図示は省略し、シール部材
17,撥水性フィルタ62,第3筒状挿入部材264を
図示した図4を用いて、第3実施例のガスセンサについ
て説明する。
撥水性フィルタ62,第3筒状挿入部材264の分解斜
視図であり、図4(b)は、撥水性フィルタ62,第3
筒状挿入部材264が通気孔58の内部に配置された状
態のシール部材17の断面図である。
は、第1実施例および第2実施例と同様に、外観が円柱
形状に形成されており、円形断面の中心部分をシール部
材17の軸方向に貫通する通気孔58と、通気孔58を
中心とする周囲に等間隔に配置されたシール部材17を
貫通する4個の挿通孔60が、設けられている。また、
撥水性フィルタ62は、第1実施例および第2実施例と
同様に、多孔質繊維構造体により、水滴等の水を主体と
する液体の透過は阻止し、かつ気体(空気、水蒸気等)
の透過は許容する撥水性フィルタとして構成されてい
る。
料からなる線材を網目状に配置して全体が形成されてお
り、後端部264cが閉塞し、先端部が開口した略円筒
形状に形成されるとともに、開口した先端部の外周には
全周にわたり外向きに突出する鍔部264bが形成され
ている。なお、第3筒状挿入部材264は、全体が網目
状に形成されていることから、閉塞した後端部264c
を含めた第3筒状挿入部材264の全体において、網目
の隙間を通じて気体の通過が可能である。
にして、シール部材17の通気孔58を閉塞する形態で
配置される。つまり、撥水性フィルタ62が第3筒状挿
入部材264の後端部264cおよび外周面264dを
覆う状態で、後端部264cの側から撥水性フィルタ6
2および第3筒状挿入部材264がシール部材17の通
気孔58に挿入される。このようにして、撥水性フィル
タ62は、第3筒状挿入部材264の外周面264dと
通気孔58の内周面58bとの間に挟まれ、通気孔58
を閉塞した状態で固定される。
8に挿入されると、鍔部264bが通気孔58の先端の
開口縁部58aにて係止されることとなり、その結果、
通気孔58の内部における第3筒状挿入部材264およ
び撥水性フィルタ62の位置決めがなされる。
2,第3筒状挿入部材264が通気孔58の内部に配置
された状態のシール部材17の断面図を示す。図4
(b)に示すように、第3筒状挿入部材264は、軸方
向両端が開口する筒状挿入部材に連結して一体となった
後端部264cを設けて閉塞した態様であることから、
撥水性フィルタ62に対して第3筒状挿入部材264の
内部264aに向かう方向の外力が印加された場合に
は、撥水性フィルタ62は網目状に形成された後端部2
64cに支持される。このため、撥水性フィルタ62
が、第3筒状挿入部材264の内部264aに入り込む
ことはない。
64cは、網目の隙間から気体が通過するのを許容する
ため、通気孔58および第3筒状挿入部材264の内部
264aを通じてガスセンサの内部に基準ガスが導入さ
れるのを妨げることはない。以上、説明したように第3
実施例のガスセンサにおいては、全体が網目状に形成さ
れた第3筒状挿入部材264を用いて、撥水性フィルタ
62をシール部材17の通気孔58に配置している。
264cは、閉塞した状態ではあるものの網目状に形成
されることから、外力が印加された状態の撥水性フィル
タ62を支持するとともに、通気孔58を通過しようと
する気体の換気を可能としている。つまり、第3筒状挿
入部材264は、撥水性フィルタ62をシール部材17
の通気孔58に固定すると共に、外力が印加された状態
の撥水性フィルタ62を支持しつつ、通気孔58を介し
た気体の換気を実現している。
許請求の範囲に記載の侵入制限部材と筒状挿入部材とが
連結して一体に形成されたものである。なお、第3筒状
挿入部材264のうち、後端部264cが特許請求の範
囲における侵入制限部材に相当し、後端部264c以外
の部分が筒状挿入部材に相当する。
ば、侵入制限部材に相当する後端部264cが第3筒状
挿入部材264から離れることがないため、第3筒状挿
入部材264を撥水性フィルタ62で覆う際の作業の煩
雑さを解消でき、また、シール部材17の通気孔58へ
の挿入時に、不適切な位置に配置された侵入制限部材に
よって撥水性フィルタ62が破損してしまうのを防ぐこ
とができる。さらに、第3筒状挿入部材264を用いる
ことで、侵入制限部材と筒状挿入部材とを積層あるいは
嵌合する作業を省略できるため、ガスセンサの製造工程
を簡略化することができ、ガスセンサの製造コストを抑
制することができる。
施例および第2実施例と同様に、撥水性フィルタ62に
対して外部から圧力が印加された場合でも、撥水性フィ
ルタが破損するのを防ぐことができることはいうまでも
ない。以上、本発明の3つの実施例について説明した
が、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種
々の態様を採ることができる。
センサにおいては、網目状部材66を筒状挿入部材64
の後端開口部64cに対して、接着、ロウ付けあるいは
溶接などにより固着し、両者を一体に構成しても良い。
また、フィルタ62については、第1から第3実施例の
ような形状に限定されず、例えば、筒状挿入部材64の
後端開口部64c上に網目状部材66を配置した後、筒
状挿入部材64の後端開口部64cの周囲開口端部にお
ける外径寸法と略同寸法の板形状のフィルタを準備し、
適当な接着剤や溶着などにより、フィルタを筒状挿入部
材64(網目状部材66)に接合しても良い。
ら第3実施例のように、網目状部材に限定されることは
なく、例えば、金属製の板材に複数の小孔が格子状に穿
設されたものでもよく、通気性を確保しつつ、フィルタ
の筒状挿入部材内部への侵入を防止するものであれば良
い。
である。
シール部材,撥水性フィルタ,網目状部材および筒状挿
入部材の分解斜視図であり、(b)は、撥水性フィル
タ,網目状部材および筒状挿入部材が通気孔の内部に配
置された状態のシール部材の断面図である。
シール部材,撥水性フィルタ,第2筒状挿入部材および
侵入制限部材の分解斜視図であり、(b)は、撥水性フ
ィルタ,第2筒状挿入部材および侵入制限部材が通気孔
の内部に配置された状態のシール部材の断面図である。
シール部材,撥水性フィルタ,第3筒状挿入部材の分解
斜視図であり、(b)は、撥水性フィルタ,第3筒状挿
入部材が通気孔の内部に配置された状態のシール部材の
断面図である。
部材,撥水性フィルタおよび筒状挿入部材の分解斜視図
であり、(b)は、撥水性フィルタ,筒状挿入部材が通
気孔の内部に配置された状態のシール部材の断面図であ
る。
電極)、2b…外側電極(測定電極)、3…セラミック
ヒータ、9…主体金具、16…外筒(筒状カバー)、1
7…シール部材、58…通気孔、62…撥水性フィル
タ、64…筒状挿入部材、66…網目状部材、164…
第2筒状挿入部材、166…侵入制限部材、264…第
3筒状挿入部材。
Claims (5)
- 【請求項1】 先端側が被測定ガスに向けられる軸状の
検出素子と、 内側に前記検出素子を配置し、少なくとも後端に開口し
た嵌合用開口部を有する筒状カバーと、 前記筒状カバーの前記嵌合用開口部に嵌入されるととも
に、該筒状カバーの内側と外部との間における気体の流
通経路となる通気孔が形成されるシール部材と、 通気性および撥水性を有し、前記通気孔を塞ぐためのフ
ィルタと、 軸方向両端に開口部を有するとともに前記シール部材の
前記通気孔に嵌挿可能な筒形状に形成され、後端側に位
置する後端開口部が前記フィルタで閉塞される筒状挿入
部材と、を備えたガスセンサであって、 前記フィルタで閉塞される前記筒状挿入部材の前記後端
開口部上に配置されて、気体の通過を許容しつつ、前記
フィルタに外部からの圧力が印加された際に、前記フィ
ルタを支持することで、前記フィルタが前記筒状挿入部
材の内部に侵入するのを防ぐ侵入制限部材、 を備えたことを特徴とするガスセンサ。 - 【請求項2】 前記侵入制限部材が、前記フィルタで閉
塞される前記筒状挿入部材の前記後端開口部を覆う網目
状に形成されていること、 を特徴とする請求項1に記載のガスセンサ。 - 【請求項3】 前記侵入制限部材が、前記フィルタで閉
塞される前記筒状挿入部材に外嵌可能に形成されると共
に、該筒状挿入部材の前記後端開口部上に配置されるよ
うに形成されていること、 を特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスセン
サ。 - 【請求項4】 前記侵入制限部材が、前記筒状挿入部材
と連結して一体に形成されていること、 を特徴とする請求項1または請求項2に記載のガスセン
サ。 - 【請求項5】 前記フィルタは、前記筒状挿入部材の外
周面と前記シール部材の内周面との間にて挟持されるこ
とにより、該筒状挿入部材の前記後端開口部を閉塞する
よう該筒状挿入部材に支持されていること、 を特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の
ガスセンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000377213A JP2002181765A (ja) | 2000-12-12 | 2000-12-12 | ガスセンサ |
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-
2000
- 2000-12-12 JP JP2000377213A patent/JP2002181765A/ja active Pending
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