JP5438310B2 - 水平回転釜 - Google Patents

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Description

本発明は、合成樹脂にて成型された外釜において、針糸により最も磨耗を受け易い糸道となる開口切欠き部の耐摩耗性及び耐久性を、極めて簡易な構成にて向上させるとができると共に、針糸の通過をスムースにして縫いの不具合を解消することができる水平回転釜に関する。
近年、水平回転釜は、軽量化や、低価格性を実現するために、合成樹脂製のものが多くなっている。水平回転釜を構成する外釜の場合は、糸を捕捉する剣先から糸が通過する外釜の周縁部に設けた糸道切欠き部は研磨されており、摩擦抵抗を低減し、糸の通過を円滑なものとしているが、その反面、合成樹脂製の外釜では糸道切欠き部は、耐摩耗性に劣っており、長時間の糸の通過によって、糸道切欠き部は、次第に磨り減ってしまうことが多かった。そのために、糸道切欠き部における糸の滑りが悪く、糸が切断したりする不都合が多かった。
特開2006−141840 実開昭60−149388号
合成樹脂製の外釜では、剣先部分の強度不足を解消するため、特許文献1,2に開示されているように、剣先部分を金属製の別部品で強化しているものがある。しかし、このように、剣先部分を別部品とした場合には、合成樹脂製の外釜本体の部品精度、加工精度と、金属製の剣先部分の加工精度によって、両者を組み付ける場合に、その組付精度にバラつきが発生することがある。特に、剣先部材は、糸道切欠き部が共に形成されたものであり、高い加工精度が要求されており、工費も高くなるものであった。その結果として、外釜の性能にもバラつき生じるおそれがあり、品質の劣化にもつながり、且つ価格も高くなるという問題がある。
また、外釜本体と、剣先部分とを別部品としたことにより、外釜本体側には組付のための十分なスペースが不足しており、外釜には、別部材を装着するための新たなスペースを形成しなくてはならず、外釜が大型化したり、組付時の強度不足も内在するなど、多くの不都合な点を有している。そこで、本発明の目的(技術的課題)は、 合成樹脂にて一体成型された外釜において、針糸により最も磨耗を受け易い糸道となる糸道切欠き部の耐摩耗性及び耐久性を、極めて簡易な構成にて向上させることができると共に、針糸の通過をスムースにして縫いの不具合を解消することができる水平釜における外釜を提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、上下動する針の針孔に押通された糸を捕捉するための剣先部が一体的に形成された合成樹脂製の外釜本体と、該外釜本体の前記剣先部の下方近傍に形成されて前記剣先部で捕捉された糸が通過する糸道である糸道切欠き部と、該糸道切欠き部に設けられる保護手段とからなり、前記糸道切欠き部付近の長手方向両側には被係止部が形成され、前記保護手段は、前記糸道切欠き部の糸道箇所又はその周辺に亘って施されると共に、前記糸道切欠き部と略同等形状の保護糸道切欠き部が形成され,且つ前記保護糸道切欠き部の長手方向両側に係止部が形成された保護板とし、前記糸道切欠き部と前記保護糸道切欠き部とが略一致するようにして、前記被係止部に前記係止部が係止され、前記剣先部及びその付け根及びその付近に被挿入部が形成されると共に、前記保護板の上端縁は前記被挿入部に挿入され、前記上端縁は剣先部の下端面より上方に位置してなる水平回転釜としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記被挿入部は、下面側に開口する溝形状の被挿入溝としてなる水平回転釜としたことにより、上記課題を解決した。
請求項3の発明を、請求項1において、前記被挿入部は、下面側及び前記外釜本体の外方側に開口する断面略逆L字形状の被挿入段部としてなる水平回転釜としたことにより、上記課題を解決した。請求項4の発明を、請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記外釜本体の被係止部は、前記外釜本体の上下方向に沿って形成された膨出部と前記外釜本体の下端箇所で下方側に開口する被係止溝とからなり、前記保護板の係止部は係止片と該係止片の上下方向中央箇所に形成された係止小突起とからなり、前記係止片は前記被係止溝に挿入されると共に、前記係止小突起は前記被係止凹部に嵌合係止されてなる水平回転釜としたことにより、上記課題を解決した。
請求項5の発明を、請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記保護板は、金属板としてなる水平回転釜としたことにより、上記課題を解決した。請求項6の発明を、請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記保護板は、耐磨耗性を有する合成樹脂板としてなる水平回転釜としたことにより、上記課題を解決した。請求項7の発明を、請求項1において、前記保護手段は、前記糸道切欠き部の糸道又はその周辺に真空蒸着により形成されてなる保護膜としてなる水平回転釜としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明においては、糸道切欠き部の糸道箇所又はその周辺に亘って保護手段が施されたことにより、外釜本体が合成樹脂製で一体成型され、その剣先部によって捕捉した上糸を下糸が巻かれたボビンを収納した内釜にくぐらせるための上糸ループを形成するために上糸を繰り出すものであるが、このとき繰り出される上糸が糸道切欠き部の糸道の長期間に亘って通過することによって生じる摩擦などによる損傷から保護することができ、ひいては、糸道切欠き部の糸道箇所の耐久性を向上させ、外釜の寿命を長くすることができる。
また、請求項1の発明では、外釜本体は、糸道切欠き部箇所付近に、該糸道切欠き部と同等形状の保護切欠き部を有する保護板を装着することにより、前記糸道切欠き部の外周側には、前記保護板の保護切欠き部が重合するようにして装着されることによって、耐久性が向上し、外釜本体の合成樹脂で剣先部も含めた一体成型の外釜の糸道となる糸道切欠き部の耐摩耗性が改善且つ格段に向上し、糸道切欠き部の針糸の移動による磨耗或いは磨り減りを防止することができ、糸道切欠き部及び針糸の両方における不具合を解消し、ボビン糸の通過を円滑にすることができる。
さらに、糸道切欠き部の長手方向両端には被係止部が形成され、前記保護板は、薄板状に形成されると共に長手方向両端には係止片が形成され、前記外釜本体の被係止部に前記保護板の係止片が係止されたことにより、保護板の長手方向両端の係止片を保護板に形成された両被係止部に極めて簡単に係止することができる。そして、極めて簡単な構成によって、外釜本体の糸道切欠き部及びその付近への補強による保護構造により、糸道切欠き部における耐久性を向上させることができる。
また、前記保護板の上端縁は前記剣先部の下面より上方に位置するように構成されたことにより、剣先部の下面側から前記保護板の上端縁及びその付近の角のような鋭利な部分が露出することがなく、それゆえに針糸が引っかかるようなことがなく、円滑な針糸の送り動作を実現することができる。請求項2の発明では、前記被挿入溝は、下面側に開口する溝としたことにより、前記保護板の上端縁を被挿入溝に挿入され、保護板の厚さ方向における固定を強固にすることができる。請求項3の発明では、前記被挿入段部は、下面側及び前記外釜本体の外方側に開口する断面略逆L字形状の段部としたことにより、保護板の上端縁を被挿入部に挿入する場合に、保護板を外釜本体に対して略水平方向から装着することができ、保護板の外釜本体への装着作業をより一層簡単にすることができる。
請求項4の発明では、前記外釜本体の被係止部は、前記外釜本体の上下方向に沿って形成された膨出部と前記外釜本体の下端箇所で下方側に開口する被係止溝とからなり、前記保護板の係止部は係止片と該係止片の上下方向中央箇所に形成された係止小突起とからなる構成によって、前記保護板は、係止部を前記被係止溝の下方側から滑り込ませるようにして、挿入しそのまま、保護板を上方に向かって押し上げるようにすることで、前記係止部に形成された係止小突起が、前記被係止溝の被係止凹部に嵌合係止することができる。これによって、外釜本体の係止部と、保護板の被係止部との係止が極めて簡単にすることができ、外釜本体と保護板との装着の作業効率を向上させることができる。
請求項5の発明では、前記保護板は、金属板としたことにより最も強固なる保護構造にすることができる。請求項6の発明では、前記保護板は、耐磨耗性を有する合成樹脂板としたことにより、比較的低価格な保護板にすることができ、ひいては外釜本体を低価格にて提供することができる。請求項7の発明では、前記保護手段を、前記糸道切欠き部の糸道又はその周辺に真空蒸着により形成されてなる保護膜としたことにより、真空蒸着によって、金属膜等のきわめて薄い保護膜を前記糸道切欠き部に形成することができ、糸道切欠き部の糸道箇所の耐摩耗性を向上することができると共に、その保護膜は、極めて薄い被覆状の膜であることから、外釜の上糸捕捉のための回転運動への影響も最小限にすることができるものである。
以下本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本発明における外釜は、図1に示すように、主に外釜本体Aと、保護手段とから構成されている。保護手段には、後述する保護板Bと、保護膜9とが存在する。保護手段は、前記外釜本体Aの糸道切欠き部3の糸道箇所又はその周辺に亘って施されるものである。まず、前記保護手段を保護板Bとした実施形態について説明する。外釜本体Aは、略円形状の底部1と、円周側面部2と、ねじ歯車11等から構成されており、前記底部1の円形状外縁から上方に略扁平円筒形状の円周側面部2が形成されている〔図1(A)参照〕。これら底部1及び円周側面部2は、合成樹脂にて一体成形されている。前記円周側面部2の上端箇所には、直径方向の外方で且つ該円周側面部2の周方向にそって厚肉外周部21が形成されている。
前記円周側面部2の周方向の適宜の1箇所には、図1(A),図2(A),(E)に示すように、糸道切欠き部3が形成されている。該糸道切欠き部3は、略U字形状を傾斜させたような形状の切欠きであり〔図1(A),図2(A)参照〕、前記円周側面部2の上端縁から、外釜本体Aの回転方向〔図1(C)参照〕に対して反対方向に前記糸道切欠き部3の下端部分が食い込むように傾斜状態に形成されたものである。
該糸道切欠き部3は、U字形状溝部31と方形切除された切欠き開口部33とを有しており、該切欠き開口部33は、前記円周側面部2の上端箇所から該円周側面部2の上方外部と連通するように開口された部位である〔図1(A),図2(A)参照〕。そして、U字形状溝部31と切欠き開口部33とは連通し、外釜本体Aに(図示しない)内釜を装着したときに(図示しない)針糸が前記糸道切欠き部3のU字形状溝部31の下端箇所まで導入し易い構成となっている。
上端箇所の厚肉外周部21に前記糸道切欠き部3のU字形状溝部31に略連続して、剣先部4が形成されている〔図1(A),図2(A),(E)参照〕。該剣先部4は、前記円周側面部2の周方向で、且つ外釜本体Aの回転方向に沿って、先端が尖った形状にて形成されたものである。このように、前記底部1,円周側面部2,糸道切欠き部3及び剣先部4が合成樹脂によって一体成形されたものである。このように、前記糸道切欠き部3は、前記剣先部4の下方近傍に形成されるものであり、前記糸道切欠き部3のU字形状溝部31は、前記剣先部4で捕捉された糸が通過する糸道となる。そして、前記保護手段は、上糸が糸道切欠き部3のU字形状溝部31の糸道に対して長期間に亘って通過することによって生じる摩擦などによる損傷から保護し、特に、糸道切欠き部3のU字形状溝部31の糸道箇所の耐久性を向上させ、外釜本体A自体の寿命を長くするものである。
さらに、前記円周側面部2の周方向で且つ前記糸道切欠き部3の長手方向両側付近には、図1(A),図2(A)乃至(E)に示すように、被係止部5,5が形成されており、両被係止部5,5には、後述する保護板Bが装着される。図2(B)は、外釜本体Aの底面図である。また図2(C)は図2(B)の(ア)部拡大図である。前記被係止部5,5については、保護板Bと共に後述する。前記厚肉外周部21は、前記糸道切欠き部3と剣先部4の形成箇所で不連続となっている。また前記剣先部4は前記厚肉外周部21の不連続となる端縁から周方向に沿って突出形成されている。前記剣先部4の付け根41a及びその付近における前記厚肉外周部21に亘って下面側には後述する被挿入溝22aが形成されており、後述する保護板Bの上端縁が挿入する構成となっている。
保護板Bは、図1(A)に示すように、金属材又は合成樹脂材からなるものであって、金属材とした実施形態では、薄板金属材が使用される。まず、保護板Bは、図1(A),図3(A)に示すように、保護部6と係止部7,7からなり、前記保護部6には、前記糸道切欠き部3と同等形状(略同等形状も含む)の保護糸道切欠き部8が形成されている。該保護糸道切欠き部8には、前記U字形状溝部31と同等形状(略同等形状も含む)の保護U字形状溝部81がそれぞれ形成されている〔図1(A),図3(A)参照〕。
前記係止部7は、前記保護板6の長手方向両端箇所に形成されている。そして、前記外釜本体Aの円周側面部2の外周側で、且つ前記糸道切欠き部3付近には、前記保護板Bの保護糸道切欠き部8が位置的に略一致するようにして、前記被係止部5,5、係止部7,7によって装着される〔図1(B),図3(A)参照〕。固定方法は、その他にねじでの固定などがあり、固定方法を限定するものではない。
外釜本体Aの被係止部5,5は、前記円周側面部2の外周側で、且つ前記糸道切欠き部3の長手方向両側に形成されたものである。ここで、前記糸道切欠き部3の長手方向は、前記円周側面部2の周方向に沿う方向のことである。被係止部5,5の構成は、前記円周側面部2で且つ該糸道切欠き部3の長手方向両側箇所に膨出部52,52が形成され、両膨出部52,52に前記被係止溝51,51が形成されたものである〔図1(A),図2(A),(B),(C),(E)参照〕。
また、前記被係止溝51上下方向の中央付近には、被係止凹部51aが形成されている〔図2(A),(C),(E),図3(A)参照〕。該被係止凹部51aは、前記膨出部52の内部で前記被係止溝51が前記円周側面部2の周方向において膨出部52の外部と連通する貫通孔状として形成された部位である。また、前記被係止溝51の下端箇所は、前記膨出部52の下端面より外部に開口されており〔図2(B),(C),(E),図3(A)参照〕、後述する保護板Bを外釜本体Aの下方位置より滑り込ませるようにして装着することができる構造となっている〔図3(A)参照〕。
前記保護板Bの係止部7,7は、前記保護部6の長手方向両端箇所に形成されたものであり〔図1(A),図3(A)参照〕、前記係止部7は、係止片71と係止小突起72とから構成されたものである。前記係止片71は、略長方形状であり、前記係止小突起72は、前記係止片71の高さ方向略中央付近に形成されたものである。前記係止小突起72の形状は、略半円形状又は台形状に形成されている。
前記保護板Bの係止部7,7は、前記外釜本体Aの被係止部5,5に、下方から上方に向かって装着される〔図3(A)参照〕。該被係止部5の被係止溝51は、前述したように、その下端部分が開口されており、前記係止片71を前記被係止溝51の下端の開口より挿入し、そのまま係止片71を被係止溝51に滑り込ませ、前記係止小突起72を前記被係止溝51内の被係止凹部51aに嵌合係止する〔図3(A)参照〕。
さらに、前記剣先部4の下端面41の付け根41a箇所及びその付近の厚肉外周部21の下端側には、前述した被挿入部22が形成されている〔図1(D),図2(A),(B),(C),(E)参照〕。該被挿入部22は、下面側を開口とした略溝形状に形成された被挿入溝22aとしたものであり〔図2(B)乃至(E)参照〕、該被挿入溝22aは、その長手方向が前記円周側面部2の周方向に沿って、前記保護板Bの上端縁と同等以上の範囲で形成された溝である。
そして、前記保護板Bの保護部6の上端縁61が前記被挿入部22に挿入される〔図3(A),(B)参照〕。これによって、前記保護板Bの上端縁61は前記剣先部4の下端面41より上方に位置する構成となるものであり〔図1(D),図3(A)参照〕、前記剣先部4の下端面41から前記保護板6の保護U字形状溝部81に円滑に連続する形状となり剣先部4から保護U字形状溝部81への針糸の移動が円滑に行われる。
前記被係止部5と、前記係止部7との別の実施形態では、図4(A)に示すように、前記被係止溝51の上端及び下端が共に膨出部52に対して開口されておらず、前記被係止溝51は円周側面部2に対して周方向からのみの挿入が可能となる構成としたものである。この実施形態では、保護板Bを湾曲状に折り曲げて、該保護板Bの両係止部7,7を外釜本体Aの被係止部5,5に挿入して装着される〔図4(C)参照〕。
さらに、この実施形態においては、前記被挿入部22は、その剣先部4の付け根41a箇所の下面側及び前記外釜本体Aの厚肉外周部21の外方側が開口する(周方向に直交する)断面略逆L字形状の被挿入段部22bとして形成され、略窪み形状としたものである〔図4(A),(B)参照〕。該被挿入段部22bは、前記外釜本体Aの外周側が開口された状態であり、前記保護板Bの上端縁61は、水平方向からそのまま外釜本体Aの外周側に当接させようとするのみで被挿入部22に配置される。被係止溝51には被係止凹部51aは形成される必要はなく、且つ係止部7の係止片71にも係止小突起72が形成される必要がない。
前記保護板Bを、合成樹脂から形成される実施形態では、耐磨耗性のある合成樹脂が使用されることが好ましい。また、厚さが比較的薄く形成されることが好ましい。合成樹脂で形成された保護板6の形状は、金属製の場合と、略同等形状である。保護板Bが合成樹脂製の場合には、製造時において、金型にて大量に生産でき、そのために低価格にて提供することができる利点がある。
次に、前記保護手段を保護膜9とした実施形態を図5に基づいて説明する。この実施形態では、保護膜9は、鍍金処理により被覆状の膜として形成されるものであって、図5(A)乃至(C)に示すように、前記外釜本体Aの糸道切欠き部3の糸道箇所及びその周辺に施される。保護膜9の外釜本体Aへの形成範囲は、まず前記糸道切欠き部3のU字形状溝部31のU字形状の縁及びその付近に亘っている。このとき、保護膜9は、前記U字形状溝部31の内周縁及びその付近の円周側面部2の外周側及び内周側に亘って形成される〔図9(D)参照〕。さらに、保護膜9は、前記糸道切欠き部3のU字形状溝部31のみならず、図9(E)に示すように、前記外釜本体Aの糸道切欠き部3の広い範囲に亘る周辺に形成されることもあり、具体的には、糸道切欠き部3付近の円周側面部2に略方形状に形成されるものである。
前記保護膜9は、前記鍍金処理のうち、真空蒸着とすることで、より一層薄い金属の皮膜とすることで、外釜の回転運動に影響しないようにすることができ、その外釜本体Aの動作において有利にすることができる。真空蒸着による保護膜9では、金属鍍金の中でも通常の鍍金と比較すると極めて薄く、膜厚が1μm未満の金属膜を形成することが可能である。真空蒸着は、具体的には、真空にした容器中で薄膜の材料となる金属を加熱して気化して、設置された対象物とした外釜本体Aの糸道切欠き部3に堆積させて金属の薄い膜を形成する方法である。
また、金属を気化させる方法にはさまざまな方法があり、例えば、真空蒸着法では、真空蒸着装置内部の蒸着源に鍍金を施す金属を載せて、真空中で加熱し、加熱された金属が気化・昇華し、真空蒸着装置内の真空中に飛散した金属が、外釜本体Aの糸道切欠き部3に付着(蒸着)する。この真空蒸着により、保護膜9は極めて薄い被覆膜(薄膜)とすることができ、前記糸道切欠き部3の糸道における耐摩耗性を向上させることができると共に、薄い金属皮膜であることから、保護膜9は、外釜本体Aに対する重量がほとんど存在しないに近いものとなり、無視できる程度のものであり、そのために外釜本体Aの上糸捕捉のための回転運動への影響を最小限にすることができる。
(A)は外釜本体と保護板とを分離した状態の斜視図、(B)は外釜本体に保護板を装着した状態の斜視図、(C)は外釜本体に保護板を装着した状態の平面図、(D)は外釜本体に保護板を装着した状態の側面図である。 (A)は外釜本体の側面図、(B)は外釜本体の底面図、(C)は(B)の(ア)部拡大図、(D)は(A)のXa−Xa矢視要部断面図,(E)は外釜本体の要部拡大斜視図である。 (A)は外釜本体に保護板を装着した状態の一部断面にした側面図、(B)は(A)のXb−Xb矢視要部断面図、(C)は保護板を外釜本体に装着された状態の要部拡大底面図である。 (A)は別の実施形態の被係止部を有する外釜本体に、別の実施形態の保護板を装着せんとする一部断面にした側面図、(B)は(A)のXc−Xc矢視要部断面図、(C)は保護板を外釜本体に装着する状態の要部拡大底面図である。 (A)は保護手段を保護膜として外釜本体に形成した斜視図、(B)は保護手段を保護膜として外釜本体に形成した側面図、(C)は(B)の(イ)部拡大図、(D)は(C)のXd−Xd矢視要部断面図、(E)は別の形成状態とした保護膜を外釜本体に形成した側面図である。
符号の説明
A…外釜本体、22…被挿入部、22a…被挿入溝、22b…被挿入段部、
3…糸道切欠き部、4…剣先部、41…下端面、41…下端、41a…付け根,
5…被係止部、51…被係止溝、52…膨出部、B…保護板、61…上端縁、
7…係止部、71…係止片、72…係止小突起、8…保護糸道切欠き部、9…保護膜。

Claims (7)

  1. 上下動する針の針孔に押通された糸を捕捉するための剣先部が一体的に形成された合成樹脂製の外釜本体と、該外釜本体の前記剣先部の下方近傍に形成されて前記剣先部で捕捉された糸が通過する糸道である糸道切欠き部と、該糸道切欠き部に設けられる保護手段とからなり、前記糸道切欠き部付近の長手方向両側には被係止部が形成され、前記保護手段は、前記糸道切欠き部の糸道箇所又はその周辺に亘って施されると共に、前記糸道切欠き部と略同等形状の保護糸道切欠き部が形成され,且つ前記保護糸道切欠き部の長手方向両側に係止部が形成された保護板とし、前記糸道切欠き部と前記保護糸道切欠き部とが略一致するようにして、前記被係止部に前記係止部が係止され、前記剣先部及びその付け根及びその付近に被挿入部が形成されると共に、前記保護板の上端縁は前記被挿入部に挿入され、前記上端縁は剣先部の下端面より上方に位置してなることを特徴とする水平回転釜。
  2. 請求項1において、前記被挿入部は、下面側に開口する溝形状の被挿入溝としてなることを特徴とする水平回転釜。
  3. 請求項1において、前記被挿入部は、下面側及び前記外釜本体の外方側に開口する断面略逆L字形状の被挿入段部としてなることを特徴とする水平回転釜。
  4. 請求項1,2又は3のいずれか1項の記載において、前記外釜本体の被係止部は、前記外釜本体の上下方向に沿って形成された膨出部と前記外釜本体の下端箇所で下方側に開口する被係止溝とからなり、前記保護板の係止部は係止片と該係止片の上下方向中央箇所に形成された係止小突起とからなり、前記係止片は前記被係止溝に挿入されると共に、前記係止小突起は前記被係止凹部に嵌合係止されてなることを特徴とする水平回転釜。
  5. 請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記保護板は、金属板としてなることを特徴とする水平回転釜。
  6. 請求項1,2,3又は4のいずれか1項の記載において、前記保護板は、耐磨耗性を有する合成樹脂板としてなることを特徴とする水平回転釜。
  7. 請求項1において、前記保護手段は、前記糸道切欠き部の糸道又はその周辺に真空蒸着により形成されてなる保護膜としてなることを特徴とする水平回転釜。
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