JP5435808B2 - ハブの製造方法および該ハブを備えるホイール - Google Patents
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Description
一方、切削加工等をしない場合は、ブレーキディスク取付け部105の延出方向とスライド型98の抜き方向との交差角度が大きい部分では、例えば、図14に示すように、スライド方向に沿った位置では大きく厚み差(t1>t2)が大きくなり、ブレーキディスク取付け部105の板厚が傾斜し、強度が確保しにくくなる。したがって、充分な強度を確保するべくブレーキディスク取付け部105の板厚を十分に確保しようとすると、ブレーキディスク取付け部105の板厚を厚くする必要があり、その結果、ハブ100のサイズと重量が大きくなってしまう課題があった。
前記スライド型のパーティングラインを、前記ブレーキディスク取付け部の背面に位置するようにすることを特徴とする。
前記フランジの外周縁の車軸方向側面から前記ブレーキディスク取付け部側の側面までを、固定型と可動型とで形成され、前記ハブの筒部外周面から前記フランジ)の径方向内周面前記ブレーキディスク取付け部の裏面までを、筒部径方向にスライド移動するスライド型にて形成され、更に、前記スライド型のパーティングラインが、前記ブレーキディスク取付け部の背面に位置する成形型を用いて成形されたことを特徴とする。
本実施形態におけるハブの製造方法について、図4〜図7を参照して説明するが、先ず、図1〜図3を参照して、ハブおよびホイールの概略構成について説明する。
このハブ10の構成を大別すると、図2に示すように、車軸90が貫通する筒部1と、筒部1の両端部から筒部径方向の外側に延びるフランジ2,3と、このフランジ2,3の外周縁からフランジ径方向外側に突出する複数のブレーキディスク取付け部5とを備えた構造である。
そして、フランジ2,3に形成された多数のスポーク受け穴9とタイヤゴム部81が装着されるリム61に形成されたリム側スポーク受け穴62(図9参照)とにスポーク両端が貫通保持されてホイール60が構成されている。
このように、ハブ10は、両フランジ2,3がお椀状とも云える湾曲構造であるとともに、外面リブ7aおよびリブ1bを有する構造により、軽量化と強度アップが図られている。
本実施形態において、ハブ10を製造するときの金型は、例えば図4に示すように、ハブ10の外側の側面7を形成する固定型30と可動型40およびハブ10の内側部分を形成するスライド型20,21を備えている。すなわち、両フランジ2,3の外周縁を構成する車軸方向側面4からブレーキディスク取付け部5を取付ける側の側面を、固定型30と可動型40とで形成するようにし、ハブ10の内側となる筒部外周面1aから両フランジ2,3の径方向内周面6、ブレーキディスク取付け部5の背面5aまでを、筒部径方向に沿ってスライド移動するスライド型20,21にて形成する。
なお、ハブ10の車軸90が貫通する内面については、従来同様であるので図示ならびにその説明を省略する。
その後、スライド型20,21をハブ径方向に沿ってスライド移動させてから、可動型40を開くように移動する。これにより、図2に示すようなハブ10を取り出すことができる。
そして、本実施形態において重要なことは、スライド型20,21のパーティングラインPL(PL1,PL2)が、ブレーキディスク取付け部5の背面5aに位置するように配置されていることである。
先ず、図5において、図中右上から右下方に向って延びるパーティングラインPL1(2点鎖線にて図示)のライン取りについて説明する。
パーティングラインPL1は、図中右上側のブレーキディスク取付け部5の背面5a(例えばフランジ3の背面側)の中央をハブ半径方向に延びる取付け部ラインPL1-1と、この取付け部ラインPL1-1に続いて外周縁の接線方向に延びる外周縁ラインPL1-2と、外周縁ラインPL1-2に続いてフランジ半径方向に沿って延びるハブ径ラインPL1-3と、ハブ径ラインPL1-3に続いて筒部1の外表面に沿って延びる筒部ラインPL1-4と、筒部ラインPL1-4に続いてフランジ半径方向に沿って延びるハブ径ラインPL1-5と、ハブ径ラインPL1-5に続いて外周縁の接線方向に沿って延びる外周縁ラインPL1-6と、
図中下側のブレーキディスク取付け部5の背面5aの中央をハブ半径方向に延び且つ外周縁ラインPL1-6続いて延びる取付け部ラインPL1-7と、から構成される。
筒部ラインPL2-4に続いてフランジ半径方向に沿って延びるハブ径ラインPL2-5(実際にはハブ径ラインPL1-5と同じ)と、ハブ径ラインPL2-5に続いて外周縁の接線方向に沿って延びる外周縁ラインPL2-6と、図中下側のブレーキディスク取付け部5の背面5aの中央をハブ半径方向に延び且つ外周縁ラインPL1-6続いて延びる取付け部ラインPL1-7と、から構成される。
また、パーティングラインPL1,PL2を同じライン取りの形状となっているので、左右で同じ形状のスライド型20,21を使用することができる。
ハブ10は、例えば図2に示すように、パーティングラインPLがブレーキディスク取付け部5の背面5aに設けられた痕跡を示すラインPを有する。また、ディスク取付け部5の外径がコンパクトに形成され、スライド型20,21のパーティングラインが任意のブレーキディスク取付け部5の背面5aに設けられたことで、このブレーキディスク取付け部5の抜き勾配による傾斜部分の長さが小さいハブ10とされている。
1a 筒部外周面
2,3 フランジ
4 車軸方向側面
5 ブレーキディスク取付け部
5a 背面
6 径方向内周面
10 ハブ
20,21 スライド型
30 固定型
40 可動型
60 ホイール
PL パーティングライン
Claims (6)
- 車軸(90)が貫通する筒部(1)と、
前記筒部(1)の両端部から筒部径方向の外側に延びるフランジ(2,3)と、
前記フランジ(2,3)の外周縁からフランジ径方向外側に突出する複数のブレーキディスク取付け部(5)と、を有するハブ(10)を製造するとき、前記フランジ(2,3)の外周縁の車軸方向側面(4)から前記ブレーキディスク取付け部(5)側の側面までを、固定型(30)と可動型(40)とで形成するようにし、前記ハブ(10)の筒部外周面(1a)から前記フランジ(2,3)の径方向内周面(6)、前記ブレーキディスク取付け部(5)の裏面(5a)までを、筒部径方向にスライド移動するスライド型(20,21)にて形成するハブ(10)の製造方法において、
前記スライド型(20,21)のパーティングライン(PL)を、前記ブレーキディスク取付け部(5)の背面(5a)に位置するようにすることを特徴とするハブ(10)の製造方法。 - 前記ブレーキディスク取付け部(5)を5個備える前記ハブ(10)を製造するときに、前記スライド型(20,21)のパーティングライン(PL)を、任意の1つのブレーキディスク取付け部(5)の背面(5a)と、該任意の1つのブレーキディスク取付け部(5)から最も離れた2つのブレーキディスク取付け部(5)のうち一方側の背面(5a)に位置するようにすることを特徴とする請求項1に記載のハブ(10)の製造方法。
- 前記ブレーキディスク取付け部(5)を前記フランジ(2,3)の双方に有するハブ(10)を製造するときに、前記スライド型(20,21)のパーティングライン(PL)を、車軸方向から見て、表裏で同じライン取りの形状にすることを特徴とする請求項1または2に記載のハブ(10)の製造方法。
- 車軸(90)が貫通する筒部(1)と、前記筒部(1)の両端部から筒部径方向の外側に延びるフランジ(2,3)と、前記フランジ(2,3)の外周縁からフランジ径方向外側に突出する複数のブレーキディスク取付け部(5)と、を有するハブ(10)を備えるホイール(60)において、
前記フランジ(2,3)の外周縁の車軸方向側面(4)から前記ブレーキディスク取付け部(5)側の側面までを、固定型(30)と可動型(40)とで形成され、前記ハブ(10)の筒部外周面(1a)から前記フランジ(2,3)の径方向内周面(6)前記ブレーキディスク取付け部(5)の背面(5a)までを、筒部径方向にスライド移動するスライド型(20,21)にて形成され、更に、前記スライド型(20,21)のパーティングライン(PL)が、前記ブレーキディスク取付け部(5)の背面(5a)に位置する成形型を用いて成形されたことを特徴とするハブ(10)を備えるホイール(60)。 - 前記ブレーキディスク取付け部(5)が5個設けられ、前記スライド型(20,21)のパーティングライン(PL)が、任意の1つのブレーキディスク取付け部(5)の背面(5a)と、該任意の1つのブレーキディスク取付け部(5)から最も離れた2つのブレーキディスク取付け部(5)のうち一方側の背面(5a)に位置する成形型を用いて形成されたことを特徴とする請求項4に記載のハブ(10)を備えるホイール(60)。
- 前記ブレーキディスク取付け部(5)は前記フランジ(2,3)の双方に設けられ、前記スライド型(20,21)のパーティングライン(PL)が、車軸方向から見て、表裏で同じライン取りの形状になる成形型を用いて形成されたことを特徴とする請求項4または5に記載のハブ(10)を備えるホイール(60)。
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