JP5435472B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

本発明は、役の当選時に、実際に当選した役と異なる役の当選を報知する矛盾報知を行うスロットマシンに関するものである。
従来のスロットマシンでは、役の抽選が行われると、一定条件下で、当選役の報知が行われる。当選役の報知は、当該遊技でどの役に当選したかを遊技者に知らせるものである。遊技者は、当選役が報知されると、例えば目押しが必要な役ついては、目押しによってその当選役を入賞させることができ、いわゆる取りこぼしをなくすことができる。
通常、例えばリプレイに当選したときはリプレイに当選した旨、「チェリー」の図柄に係る小役に当選したときはその旨等を報知するようにしている。
これに対し、BBやRB等の特別役に当選した遊技、又は特別役の当選を持ち越している内部中の遊技では、当該遊技での当選役(小役又はリプレイ)と異なる役に当選したことを報知する場合がある。このような報知は、「矛盾報知」等と称され、矛盾報知は、特別役の当選を遊技者に知らせるために用いられていた(例えば、特許文献1の「0104」参照)。
特開2008−167993号公報
しかし、従来のスロットマシンにおいて、目押しが必要な例えば「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」に係る小役に当選したが、目押しが不要なリプレイに当選した旨の矛盾報知が行われたときは、遊技者は、その報知を信用して目押しをせずに遊技を進行するのが通常である。このため、このような矛盾報知は、当選役を入賞させないことを意図する報知ととられるおそれがあり、遊技結果に影響を及ぼす等、遊技の公正を害するおそれがあるという問題がある。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、矛盾報知がされたことに基づいて遊技者がストップスイッチを操作しても、遊技の公正を害することがないようにすることである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。なお、かっこ書きにて対応する実施形態を示す。
請求項1の発明は、
役を構成する図柄を含む複数種類の図柄を表示した複数のリール(左、中及び右リール31)と、
各前記リールごとに設けられ、対応する前記リールを停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチ(左、中及び右ストップスイッチ42)と、
それまでの遊技状態と異なる遊技状態(BB遊技又はRB遊技)に移行させるための特別役(BB又はRB)、並びに特定役(小役1(チェリー)、小役2(スイカ)、小役3(ベル)、又はリプレイ(RP)の少なくとも1つ)を含む役の抽選を行う役抽選手段(61)と、
前記リールの回転開始命令を受けたとき(スタートスイッチ41が操作されたとき)に前記リールの回転を開始するとともに、遊技者によりストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、前記リールを停止制御するリール制御手段(64)と、
前記役抽選手段で前記特別役に当選したときに、当選した前記特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまで、前記特別役の当選を次遊技に持ち越す特別役当選持越し手段(63)と、
前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、演出を出力する演出制御手段(70)と
を備える。
そして、前記リール制御手段は、前記役抽選手段でいずれかの役に当選しているときは、その当選役を構成する図柄を、前記リールの停止時における最大移動図柄数(4図柄)の範囲内において有効ラインに停止させるように制御し、前記演出制御手段は、前記特別役に当選しており、かつ前記特定役に当選した遊技では、前記特定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止することが確定したとき、又は前記特定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないことが確定したときに、一定条件下で、前記特別役及び前記特定役以外の役に当選した旨の矛盾報知を出力するように制御することを特徴とする(例えば図8(a)〜(c)、図9(b)、又は図10(b))。
(作用)
請求項1の発明においては、特別役に当選しており、かつ特定役に当選した遊技を有する。
そして、演出制御手段は、特定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止することが確定したとき、又は特定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないことが確定したときに、特別役及び特定役以外の役に当選した旨の矛盾報知を出力する場合がある。
本発明によれば、矛盾報知の出力後に、その矛盾報知に基づいて遊技者が目押しをした場合であっても、当該遊技の遊技結果に影響を与えることがない。したがって、遊技の公正を害することなく矛盾報知を出力することができる。
本実施形態におけるスロットマシンの制御の概略を示すブロック図である。 リールの図柄配列を示す図である。 表示窓とリールとの関係、及び有効ラインを示す図である。 役の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せを示す図である。 通常遊技中における役抽選テーブルを示す図である。 特別遊技中における役抽選テーブルを示す図である。 非内部中における適正報知の具体例を示す図である。 BB当選後の矛盾報知の具体例を示す図である。 適正報知と矛盾報知との報知態様が同一である具体例を示す図である。 適正報知と矛盾報知との報知態様が同一である具体例であって、図9と異なる例を示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本実施形態におけるスロットマシン10の制御の概略を示すブロック図である。スロットマシン10は、遊技(メイン)制御手段50と演出(サブ)制御手段70とを備える。
遊技制御手段50は、役の抽選、リール31の駆動制御、及び入賞時の払出し等の遊技の進行を制御するものであり、メイン制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラム等を記憶しておくROM、CPUが各種の制御を行うときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
また、演出制御手段70は、遊技中及び遊技待機中における演出や遊技情報等の出力等を制御するものである。演出制御手段70は、サブ制御基板(図示せず)上に設けられており、演算等を行うCPU、演出用のデータ等(演出パターン等)を記憶しておくROM、CPUが各種の演出を出力するときに取り込んだデータ等を一時的に記憶しておくRAM等を備える。
なお、サブ制御基板は、メイン制御基板の下位に属する制御基板である。そして、遊技制御手段50と演出制御手段70とは電気的に接続されており、遊技制御手段50から演出制御手段70に一方向で信号や情報(コマンド)が送信されるように形成されている。
図1に示すように、遊技制御手段50の入力側(図1中、左側)には、ベットスイッチ40、スタートスイッチ41、及び(左、中、右)ストップスイッチ42が電気的に接続されている。
ベットスイッチ40は、遊技者が貯留メダルを当該遊技のために投入するときに操作するスイッチである。
なお、メダル投入口43は、実際のメダルを遊技者が投入する部分であり、メダル投入口43からメダルを投入することは、ベットスイッチ40を操作することと同様の役割を果たす。
また、スタートスイッチ41は、(左、中、右のすべての)リール31を始動させるときに遊技者が操作するスイッチである。
さらにまた、(左、中、右)ストップスイッチ42は、3つ(左、中、右)のリール31に対応して3つ設けられ、対応するリール31を停止させるときに遊技者が操作するスイッチである。
遊技制御手段50の出力側(図1中、右側)には、3つのモータ32が電気的に接続されている。
モータ32は、リール31を回転させるためのものであり、各リール31の回転中心部に連結され、後述するリール制御手段64によって制御される。ここで、リール31は、左リール31、中リール31、右リール31からなり、左リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が左ストップスイッチ42であり、中リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が中ストップスイッチ42であり、右リール31を停止させるときに操作するストップスイッチ42が右ストップスイッチ42である。
リール31は、リング状のものであって、その外周面には複数種類の図柄(役に対応する図柄の組合せを構成している図柄)を印刷したリールテープを貼付したものである。図2は、本実施形態におけるリール31の図柄配列を示す図である。図2では、図柄番号を併せて図示している。図2に示すように、本実施形態では、各リール31ごとに、21個の図柄表示領域が等間隔で配置されているとともに(図柄コマ数が21個)、各図柄表示領域にそれぞれ所定の図柄が表示されている。
また、図3は、スロットマシン10のフロントマスク部(前面扉。図示せず。)に設けられた表示窓(透明窓)11と、各リール31との位置関係を示す図である。各リール31は、本実施形態では横方向に並列に3個(左リール31、中リール31、及び右リール31)設けられている。さらに、各リール31は、表示窓11から、上下に連続する3図柄が見えるように配置されている。よって、スロットマシン10の表示窓11から、合計3×3=9個の図柄が見えるように配置されている。
なお、本明細書では、図3中、左リール31の「RP」の図柄が停止している位置を「上段」、左リール31の「7」の図柄が停止している位置を「中段」、左リール31の「チェリー」の図柄が停止している位置を「下段」と称する。
また、図3に示すように、スロットマシン10の表示窓11を含む部分には、図柄組合せラインL1〜L5が設けられている。
ここで、「図柄組合せライン」とは、リール31の停止時における図柄の並びラインであって図柄の組合せを形成させるラインである。本実施形態では、水平方向の中段、上段、及び下段の3本の図柄組合せラインL1〜L3と、斜め右下がり方向及び斜め右上がり方向の2本の図柄組合せラインL4及びL5の合計5本の図柄組合せラインを有する。
また、図柄組合せラインは、有効ラインと無効ラインとを有する。
ここで、「有効ライン」とは、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止したときに、その役の入賞となるラインである。
一方、「無効ライン」とは、図柄組合せラインのうち、有効ラインとして設定されないラインであって、いずれかの役に対応する図柄の組合せがそのラインに停止した場合であっても、その役に応じた利益の付与(メダルの払出し等)を行わないラインである。すなわち、無効ラインは、そもそも図柄の組合せの成立対象となっていないラインである。
有効ライン及び無効ラインは、メダルの投入枚数や遊技状態に応じて設定されるが、本実施形態では、常に3枚のメダルを投入して遊技を行うように設定されている。そして、5本すべての図柄組合せラインL1〜L5が有効ラインとなり、無効ラインは存在しないように設定されている。
なお、これに限らず、メダルの投入枚数は、1枚又は2枚でもよい。さらに、メダル投入枚数や遊技状態等に応じて、5本の図柄組合せラインL1〜L5のうち、一部のみを有効ラインに設定してもよい。
さらに、図1において、演出制御手段70の出力側には、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23等の演出出力機器が電気的に接続されている。
ランプ21は、スロットマシン10の演出用のランプであり、所定の条件を満たしたときに、それぞれ所定のパターンで点灯する。なお、ランプ21には、各リール31の内周側に配置され、リール31に表示された図柄(表示窓11から見える上下に連続する3図柄)を背後から照らすためのバックランプ(図示せず)や、スロットマシン10の筐体前面に配置され、役の入賞時等に点滅する上部ランプ及びサイドランプ(図示せず)等が含まれる。
また、スピーカ22は、遊技中に各種の演出を行うべく、所定の条件を満たしたときに、所定のサウンドを出力するものである。
さらにまた、画像表示装置23は、液晶ディスプレイやドットディスプレイ等からなるものであり、遊技中に各種の演出画像や当選役の報知等を表示するものである。
図4は、本実施形態における役(後述する役抽選手段61で抽選される役)の種類、払出し枚数等、及び図柄の組合せ等を示す図である。図4に示すように、役としては、特別役、小役、及びリプレイが設けられている。
そして、各役に対応する図柄の組合せ及び入賞時の払出し枚数等が定められている。これにより、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止する(その役が入賞する)と、その役に対応する枚数のメダルが払い出される(ただし、特別役を除く)。
役において、まず、特別役とは、通常遊技から特別遊技(通常遊技以上に出玉率が高く、遊技者にとって有利な遊技)に移行させる役である。本実施形態では、特別役として、BB(第1種ビッグボーナス)、及びRB(レギュラーボーナス)が設けられている。BBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の1つであるBB遊技に移行する。同様に、RBが入賞すると、当該遊技におけるメダルの払い出しはないが、次遊技から、特別遊技の他の1つであるRB遊技に移行する。
なお、他の特別役としては、MB(ミドルボーナス。第2種ビッグボーナスともいう。)、及びSB(シングルボーナス)が挙げられるが、本実施形態では設けられていない。
また、小役とは、予め定められた枚数のメダルが払い出される役であり、本実施形態では、小役1〜小役3を備えており、各小役ごとに異なる図柄の組合せが設定されている。なお、小役1における「any」とは、いずれの図柄でもよいことを意味している。
さらにまた、リプレイとは、再遊技役であって、当該遊技で投入したメダル枚数を維持した再遊技が行えるようにした役である。
上述した各役において、役に当選した遊技でその役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しなかったときは、次遊技以降に持ち越される役と、持ち越されない役とが定められている。
持ち越される役としては、特別役(BB及びRB)が挙げられる。特別役に当選したときは、リール31の停止時に、特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまでの遊技において、特別役の当選を次遊技以降に持ち越すように制御される。
このように、特別役の当選は持ち越されるのに対し、特別役以外の役(小役及びリプレイ)は、持ち越されない。役の抽選において、特別役以外の役に当選したときは、当該遊技でのみその当選役が有効となり、その当選は次遊技以降に持ち越されない。すなわち、これらの役に当選した遊技では、その当選した役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止(入賞)可能なようにリール31が停止制御されるが、その当選役の入賞の有無にかかわらず、その遊技の終了時に、その当選役に係る権利は消滅する。
なお、特別役に当選していない遊技中(特別役の当選が持ち越されていない遊技中)を、「非内部中」という。また、当該遊技以前の遊技において特別役に当選しているが、当選した特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止していない(入賞していない)遊技中(特別役の当選が持ち越されている遊技中)を「内部中」という。
遊技の開始時には、遊技者は、ベットスイッチ40を操作して予め貯留されたメダルを投入するか、又はメダル投入口からメダルを投入し、スタートスイッチ41を操作(オン)する。スタートスイッチ41が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段50に入力される。遊技制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、すべてのモータ32を駆動制御して、すべてのリール31を回転させるように制御する。このようにしてリール31がモータ32によって回転されることで、リール31上の図柄は、所定の速度で表示窓11内で上下方向に移動表示される。
そして、遊技者は、ストップスイッチ42を押すことで、そのストップスイッチ42に対応するリール31(例えば、左ストップスイッチ42に対応する左リール31)の回転を停止させる。ストップスイッチ42が操作されると、そのときに発生する信号が遊技制御手段50に入力される。遊技制御手段50(具体的には、後述するリール制御手段64)は、この信号を受信すると、そのストップスイッチ42に対応するモータ32を駆動制御して、そのモータ32に係るリール31の停止制御を行う。そして、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したとき(すなわち、その役の入賞となったとき)は、入賞した役に対応するメダルの払出し等が行われる。
図1に示すように、遊技制御手段50は、以下の役抽選手段61等を備える。なお、本実施形態における以下の各手段は例示であり、遊技制御手段50は、本実施形態で示した手段に限定されるものではない。
役抽選手段61は、役(上述した特別役、小役及びリプレイ)の抽選を行うものである。役抽選手段61は、例えば、役抽選用の乱数発生手段(ハードウェア乱数等)と、この乱数発生手段が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段と、乱数抽出手段が抽出した乱数値に基づいて、役の当選の有無及び当選役を判定する判定手段とを備えている。
乱数発生手段は、所定の領域(例えば10進法で0〜65535)の乱数を発生させる。乱数は、例えば200n(ナノ)secで1カウントを行うカウンターが0〜65535の範囲を1サイクルとしてカウントし続ける乱数であり、スロットマシン10の電源が投入されている間は、乱数をカウントし続ける。
乱数抽出手段は、乱数発生手段によって発生した乱数を、所定の時、本実施形態では遊技者によりスタートスイッチ41が操作(オン)された時に抽出する。判定手段は、乱数抽出手段により抽出された乱数値を、後述する役抽選テーブル62と照合することにより、その乱数値が属する領域に対応する役を決定する。例えば、抽出した乱数値がリプレイの当選領域に属する場合は、リプレイの当選と判定し、非当選領域に属する場合は、非当選と判定する。
役抽選テーブル62は、抽選される役の種類と、各役の当選確率とを定めたものである。図5及び図6は、本実施形態における役抽選テーブル62(62A〜62C)を示す図である。役抽選テーブル62は、遊技状態ごとに設けられている。役抽選テーブル62は、それぞれ所定の範囲の抽選領域を有し、この抽選領域は、各役の当選領域及び非当選領域に分けられているとともに、抽選される役が、予め設定された当選確率となるように所定の割合に設定されている。
まず、本実施形態の「遊技状態」としては、通常遊技と特別遊技とを備える。「特別遊技」とは、本実施形態ではBB遊技及びRB遊技に相当する。また、「通常遊技」とは、特別遊技以外の遊技をいい、非内部中遊技及び内部中遊技が設けられている。
図5において、役抽選テーブル62Aは、通常遊技の非内部中で用いられる役抽選テーブル62である。
役抽選テーブル62Aでは、BB、RB、小役1、小役2、小役3、及びリプレイの各単独当選と、所定の重複当選が設けられている。
図5において、「+」とは、(1遊技での)役の同時重複当選を意味する。例えば「BB+小役1」は、BBと小役1とが当該遊技で同時重複当選することを意味する。また、例えば「BB+小役1+小役2」とは、BB、小役1及び小役2の3つの役が当該遊技で同時重複当選することを意味する。
さらにまた、図5示した特別役の単独当選及び特別役を含む重複当選確率は、いずれか1つの設定値での当選確率を例示したものである。実際には、設定値が設定1〜設定6まで有する場合、設定値が高くなるほど特別役の当選確率が高くなるように設定されている。
さらに、役抽選テーブル62Bは、通常遊技の内部中で用いられる役抽選テーブル62であり、役抽選テーブル62Aと比較すると、特別役が抽選されない点で異なり、それ以外は役抽選テーブル62Aと同一である。すなわち、一旦特別役に当選し、内部中になると、その入賞に基づく特別遊技が終了するまで特別役は抽選されない。
また、役抽選テーブル62Bにおいて、「*」とは、特別役を除く役の当選に設定されることを意味する。例えば非内部中における「BB+小役1」の当選領域は、内部中では「小役1」の単独当選領域となる。
また、図6に示す抽選テーブル62Cは、BB遊技及びRB遊技で用いられる役抽選テーブル62である。役抽選テーブル62Cでは、小役1、小役2、及び小役3の単独当選のみが設けられている(特別役やリプレイは抽選されない)。特に、小役3の当選確率が大幅に高く(1/1.1に)設定されている。すなわち、役抽選テーブル62Cが用いられる遊技では、ほぼ毎遊技、小役3に当選する。
説明を図1に戻す。
当選フラグ制御手段63は、役抽選手段61による役の抽選結果に基づいて、各役に対応する当選フラグ63aのオン/オフを制御するものである。本実施形態では、当選役に対応するように、BB、RB、小役1、小役2、小役3、及びリプレイの各当選フラグ63aを備える。そして、役抽選手段61による役の抽選において当選したときは、対応する役の当選フラグ63aをオンにする(当選フラグ63aを立てる)。例えば、リプレイに当選したときは、リプレイに係る当選フラグ63aがオンとなり、それ以外の役の当選フラグ63aはオフのままである。
また、上述したように、特別役以外の役の当選は持ち越されないので、当該遊技でこれらの役に当選し、これらの役の当選フラグ63aがオンにされても、当該遊技の終了時にその当選フラグ63aがオフにされる。
これに対し、特別役の当選は持ち越されるので、当該遊技で特別役に当選し、当選した特別役に係る当選フラグ63aがオンになったときは、その特別役が入賞するまでオンの状態が維持され、その特別役が入賞した時点でオフにされる。
例えば、当該遊技でBBに当選したときは、BBの当選フラグ63aがオンにされ、当該遊技でBBが入賞しなかったときは、BBに係る当選フラグ63aはオンの状態が維持される。そして、次遊技(内部中遊技)で、小役2に当選したときは、すでにオンであるBBに係る当選フラグ63aのほか、小役2の当選フラグ63aがオンにされる。そして、当該遊技の終了時にBBが非入賞のときは、BBに係る当選フラグ63aのオンの状態が維持されるとともに、小役2の当選フラグ63aはオフにされる。
さらに、例えば当該遊技で「BB+小役1+小役2」に重複当選したときは、BB、小役1及び小役2の3つの当選フラグ63aが当該遊技で同時にオンにされる。そして、この遊技の終了時に小役1及び小役2に係る当選フラグ63aはオフにされる。また、当該遊技でBBが入賞しなかったときは、次遊技以降においてもBBに係る当選フラグ63aはオンの状態が維持される。
以上のように、役の重複当選か単独当選か、非内部中か内部中かで、オンとなる当選フラグ63aの数は異なり、必ずしも1つに限られるものではない。
リール制御手段64は、リール31の回転開始命令を受信したとき、特に本実施形態ではスタートスイッチ41が操作されたとき(スタートスイッチ41が操作された旨の信号を受信したとき)に、すべて(3つ)のリール31の回転を開始するように制御するものである。さらに、リール制御手段64は、役抽選手段61により役の抽選が行われた後、当該遊技における当選フラグ63aのオン/オフを参照して当選フラグ63aのオン/オフに対応する停止位置決定テーブル65を選択するとともに、ストップスイッチ42が操作されたときに、ストップスイッチ42が操作されたときのタイミングに基づいて、そのストップスイッチ42に対応するリール31の停止位置を決定するとともに、モータ32を駆動制御して、その決定した位置にそのリール31を停止させるように制御するものである。
例えば、リール制御手段64は、少なくとも1つの当選フラグ63aがオンである遊技では、リール31の停止制御の範囲内において、当選役(当選フラグ63aがオンになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止可能にリール31を停止制御するとともに、当選役以外の役(当選フラグ63aがオフになっている役)に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させないようにリール31を停止制御する。
ここで、「リール31の停止制御の範囲内」とは、ストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が実際に停止するまでのリール31の回転量(移動図柄数)の範囲内を意味し、本実施形態では、ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄からの移動図柄数が4図柄以内(ストップスイッチ42が操作された瞬間の図柄を含めて5図柄以内)、いいかえればストップスイッチ42が操作された瞬間からリール31が停止するまでの時間が190ms以内に設定されている。
これにより、ストップスイッチ42の操作を検知した瞬間の図柄から数えてリール31の停止制御の範囲内にある図柄のいずれかが有効ラインに停止させるべき図柄であるときは、ストップスイッチ42が操作されたときに、その図柄が有効ラインに停止するように制御されることとなる。
すなわち、役の当選時にストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選した役に係るその図柄が有効ラインに停止しないときには、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選した役に係る図柄ができる限り有効ラインに停止させるように制御するものである。
また逆に、ストップスイッチ42が操作された瞬間に直ちにリール31を停止させると、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止してしまうときは、リール31の停止時に、リール31の停止制御の範囲内においてリール31を回転移動制御することで、当選していない役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないように制御する。
また、本実施形態では、複数の当選フラグ63aがオンである遊技では、以下のように制御される。
まず、複数の小役の当選フラグ63aがオンであるときは、複数の小役に対応する図柄の組合せを当該遊技で同時に有効ラインに停止可能(重複入賞可能)に制御される。
なお、本実施形態では設けられていないが、複数種類のリプレイの当選フラグ63aがオンであるときも、上記と同様に複数のリプレイに対応する図柄の組合せを当該遊技で同時に有効ラインに停止可能(重複入賞可能)に制御される。
これに対し、特別役及び小役の当選フラグ63aがオンであるときは、小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、小役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御される。したがって、特別役と小役とが重複入賞することはない。
同様に、特別役及びリプレイの当選フラグ63aがオンであるときは、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先し、リプレイに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、次に、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるように制御される。したがって、特別役とリプレイとが重複入賞することはない。
なお、特別役と小役又はリプレイの当選フラグ63aがオンであるときは、特別役に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることを優先するように設定することも可能である。
停止位置決定テーブル65は、当選フラグ63aのオン/オフの状態ごとに対応して設けられており、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置に対する、リール31の停止位置を定めたものである。具体的には、各停止位置決定テーブル65には、例えば0番の図柄(左リール31であれば「RP」)が上段(中段又は下段でも可)を通過する瞬間にストップスイッチ42が操作されたときは、何図柄だけ移動制御して、何番の図柄を上段に停止させる、というように停止位置が定められている。
停止位置決定テーブル65は、以下のテーブルを備える。
まず、1つの当選フラグ63aがオンであるときの停止位置決定テーブル65について説明する。
BBテーブルは、BB(のみ)の当選フラグ63aがオンであるとき(非内部中遊技でBBに当選したとき、又はBBの内部中遊技で役の非当選時)に用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
RBテーブルについても上記BBテーブルと同様である。RBテーブルは、BBテーブル中、「BB」を「RB」と読み替えたものに相当する。
小役1テーブルは、小役1(のみ)の当選フラグ63aがオンであるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
なお、左リール31の「チェリー」の図柄は、図2に示すように、1番及び16番に配置されている。したがって、これら1番又は16番の「チェリー」の図柄が有効ラインに停止可能な瞬間(例えば、13番〜15番の図柄が表示窓11内に位置する瞬間)に左ストップスイッチ42が操作されれば、「チェリー」の図柄をいずれかの有効ラインに停止させ、小役1を入賞させることができる。
これに対し、1番又は16番の「チェリー」の図柄が有効ラインに停止不可能な瞬間(例えば、5番〜7番の図柄が表示窓11内に位置する瞬間)に左ストップスイッチ42が操作されれば、「チェリー」の図柄を有効ラインに停止させることはできない。
小役2テーブルは、小役2(のみ)の当選フラグ63aがオンであるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役2に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、小役2に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
ここで、本実施形態では、左リール31における「スイカ」の図柄は、3番及び13番に配置されている。したがって、3番又は13番の「スイカ」の図柄が有効ラインに停止するように狙って左ストップスイッチ42を操作しなければ「スイカ」の図柄は有効ラインに停止しない。
一方、中及び右リール31については、「スイカ」の図柄は5図柄以内の間隔で配置されている。このため、中及び右リール31については、中及び右ストップスイッチ42がどのようなタイミングで操作されても、常に、所望の有効ラインに「スイカ」の図柄を停止させることができる。
小役3テーブルは、小役3(のみ)の当選フラグ63aがオンであるときに用いられ、リール31の停止制御の範囲内において、小役3に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるとともに、小役3に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないように、リール31の停止位置が定められたものである。
ここで、本実施形態では、すべてのリール31において、「ベル」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。このため、ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置がどの位置であっても、常に所望の有効ラインに「ベル」の図柄を停止させることができる。よって、本実施形態では、小役3の当選時は常に小役3が入賞するように制御される。
リプレイテーブルについても、小役3テーブルと同様である。すなわち、小役3テーブル中、「小役3」を「リプレイ」と読み替えたものに相当する。
なお、本実施形態の小役3やリプレイのように、その役の当選時にはストップスイッチ42の操作タイミング(ストップスイッチ42が操作された瞬間のリール31の位置)にかかわらず、常に入賞することを、「PB(引込み率)=1」と称する。これに対し、5図柄を超える間隔で図柄が配置され、目押しをしなければ入賞しない場合(左リール31の「チェリー」や「スイカ」の図柄等)を「PB≠1」と称する。
また、すべての当選フラグ63aがオフであるときは、非当選テーブルが用いられる。
非当選テーブルは、すべての当選フラグ63aがオフであるとき(すなわち、非内部中遊技又は特別遊技における役の非当選時)に用いられ、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように、リール31の停止時の図柄の組合せを定めたものである。したがって、非当選テーブルは、特別役の内部中に用いられることはない。
続いて、複数の当選フラグ63aがオンであるときの停止位置決定テーブル65について説明する。
当該遊技で特別役及び小役若しくはリプレイに重複当選したとき、又は特別役の内部中遊技に小役若しくはリプレイに当選したときは、上述したように、小役又はリプレイを入賞させることを優先する。そして、小役又はリプレイを入賞させることができないときは、次に、特別役を入賞させるようにし、特別役も入賞させることができないときは、いずれの役も入賞しないようにリール31の停止位置が定められている。
また、複数の小役に重複当選した場合において、当該遊技で同時に複数の当選役が入賞可能であるときは、双方の当選役を同時に入賞させることが最優先される。次に、当該遊技で任意の一方のみが入賞可能であるときは、払出し枚数の多い小役を入賞させることが優先される。さらに、当該遊技でいずれか一方の小役のみが入賞可能であるときは、その役を入賞させるように制御する。
ただし、小役2と小役3に重複当選したときは、いずれの払出し枚数も10枚であるため、小役2と小役3との間では入賞の優先順位はない。小役2及び小役3が同時に有効ラインに停止可能であるときは、小役2及び小役3が同時に入賞するように制御される。また、いずれか一方のみが入賞可能であるときは、その役を入賞させるように制御する。
BB・小役1テーブルは、BB及び小役1の2つの当選フラグ63aがオンであるとき、すなわち当該遊技でBB及び小役1に重複当選したとき、又はBB内部中の遊技で小役1に当選したときに用いられ、まず、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにリール31を停止させることを優先する。
次に、小役1に対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させるようにリール31を停止させる。さらに次に、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止させないようにリール31を停止させる。
よって、BBと小役1の2つの当選フラグ63aがオンであるときに、入賞の優先順位は、
小役1>BB>役非入賞
となる。
また、BB・小役2テーブルは、BB及び小役2の2つの当選フラグ63aがオンであるとき、すなわち当該遊技でBB及び小役2に重複当選したとき、又はBB内部中の遊技で小役2に当選したときに用いられる停止位置決定テーブル65である。
さらにまた、BB・小役3テーブルは、BB及び小役3の2つの当選フラグ63aがオンであるとき、すなわち当該遊技でBB及び小役3に重複当選したとき、又はBB内部中の遊技で小役3に当選したときに用いられる停止位置決定テーブル65である。
さらに、BB・リプレイテーブルは、BB及びリプレイの2つの当選フラグ63aがオンであるとき、すなわち当該遊技でBB及びリプレイに重複当選したとき、又はBB内部中の遊技でリプレイに当選したときに用いられる停止位置決定テーブル65である。
これらのBB・小役2テーブル〜BB・リプレイテーブルは、上記BB・小役1テーブルと同様である。すなわち、BB・小役2テーブル〜BB・リプレイテーブルは、上記BB・小役1テーブル中、「小役1」をそれぞれ「小役2」、「小役3」及び「リプレイ」と読み替えたものに相当する。
BB・小役1・小役2テーブルは、BB、小役1及び小役2の3つの当選フラグ63aがオンであるとき、すなわち当該遊技でBB、小役1及び小役2に重複当選したとき、又はBB内部中の遊技で小役1及び小役2に当選したときに用いられる停止位置決定テーブル65である。
このBB・小役1・小役2テーブルでは、まず、小役1及び小役2の双方を同時に重複入賞させることを優先する。
次に、小役1及び小役2の双方を入賞させることができないときは、払出し枚数の多い小役2を入賞させることを優先する。さらに次に、小役2を入賞させることができないときは、次に、小役1を入賞させるようにし、小役1を入賞させることができないときは、BBを入賞させるように制御する。さらに次に、BBを入賞させることができないときは、いずれの役も入賞しないようにリール31を停止させる。
よって、BB、小役1、小役2の3つの当選フラグ63aがオンであるときに、入賞の優先順位は、
小役1及び小役2(重複入賞)>小役2>小役1>BB>役非入賞
となる。
また、BB・小役2・小役3テーブルは、BB、小役2及び小役3の3つの当選フラグ63aがオンであるとき、すなわち当該遊技でBB、小役2及び小役3に重複当選したとき、又はBB内部中の遊技で小役2及び小役3に当選したときに用いられる停止位置決定テーブル65である。
このBB・小役2・小役3テーブルでは、まず、小役2及び小役3の双方を同時に重複入賞させることを優先する。
次に、小役2及び小役3の双方を入賞させることができないときは、いずれか一方を入賞させることを優先する。さらに次に、小役2及び小役3の双方とも入賞させることができないときは、BBを入賞させるように制御する。さらにBBも入賞させることができないときは、いずれの役も入賞しないようにリール31を停止させる。
よって、BB、小役2、小役3の3つの当選フラグ63aがオンであるときに、入賞の優先順位は、
小役2及び小役3(重複入賞)>小役2又は小役3のいずれか>BB>役非入賞
となる。
さらにまた、小役1・小役2テーブルは、小役1及び小役2の当選フラグ63aがオンであるとき、すなわち非内部中の遊技で小役1及び小役2に重複当選したときに用いられる停止位置決定テーブル65である。
この小役1・小役2テーブルでは、まず、小役1及び小役2の双方を同時に重複入賞させることを優先する。
次に、小役1及び小役2の双方を入賞させることができないときは、払出し枚数の多い小役2を入賞させることを優先する。さらに次に、小役2を入賞させることができないときは、小役1を入賞させるようにし、小役1を入賞させることができないときは、いずれの役も入賞しないように制御する。
よって、入賞の優先順位は、
小役1及び小役2(重複入賞)>小役2>小役1>役非入賞
となる。
さらに、小役2・小役3テーブルは、非内部中の遊技で小役2及び小役3に重複当選したときに用いられる停止位置決定テーブル65である。
この小役2・小役3テーブルでは、まず、小役2及び小役3の双方を同時に重複入賞させることを優先する。
次に、小役2及び小役3の双方を入賞させることができないときは、いずれか一方を入賞させることを優先する。さらに次に、小役2又は小役3も入賞させることができないときは、いずれの役も入賞しないようにリール31を停止させる。
よって、入賞の優先順位は、
小役2及び小役3(重複入賞)>小役2又は小役3のいずれか>役非入賞
となる。
次に、上記BB・小役1テーブル〜BB・小役2・小役3テーブルの具体的な停止制御について説明する。
まず、BB・小役1テーブルでは、左リール31の停止時には表示窓11内に1番又は16番の「チェリー」の図柄を停止させる。
そして、上記のように停止した場合には、中リール31及び右リール31の停止位置にかかわらず、小役1の入賞は確定する。
さらに、中リール31及び右リール31を停止させる場合には、他の役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないようにする。
これに対し、左リール31の停止時に、小役1を入賞させることができないが、「7」の図柄を停止可能であるときは、「7」の図柄を有効ラインに停止させる。さらに、中リール31及び右リール31を停止させる場合には、左リール31の「7」の図柄が停止した有効ライン上に「7」の図柄を停止可能であるときは、その位置で中リール31及び右リール31を停止させる。
また、BB・小役2テーブルでは、小役2の入賞を優先し、小役2を入賞させることができないときは、次にBBを入賞させることができるときはBBを入賞させるように制御する。
例えば、左リール31において、1番〜3番の図柄が表示窓11内に位置する瞬間に左ストップスイッチ42が操作されたときは、1番の「チェリー」の図柄が有効ラインに停止せず、かつ3番の「スイカ」の図柄がいずれかの有効ラインに停止するように左リール31を停止制御する。
そして、左リール31の停止時に「スイカ」の図柄を有効ラインに停止させることができたときは、中リール31及び右リール31の停止時にも、左リール31の「スイカ」の図柄が停止した有効ライン上に「スイカ」の図柄を停止可能であるときは、その位置で中リール31及び右リール31を停止させる。
これに対し、左リール31の停止時に「スイカ」の図柄を有効ラインに停止させることができないが、「7」の図柄を停止可能であるときは、「7」の図柄を有効ラインに停止させる。さらに、中リール31及び右リール31を停止させる場合には、左リール31の「7」の図柄が停止した有効ライン上に「7」の図柄を停止可能であるときは、その位置で中リール31及び右リール31を停止させる。
なお、上記のBB・小役1テーブル及びBB・小役2テーブルにおいて、BBに対応する図柄の組合せを有効ラインに停止させることができないときは、いずれの役に対応する図柄の組合せも有効ラインに停止しないように各リール31を停止させる。
さらにまた、BB・小役3テーブルでは、小役3の入賞を優先し、小役3を入賞させることができないときは、次にBBを入賞させることができるときはBBを入賞させるように制御する。ただし、本実施形態では、上記のように常に小役3を入賞させることができるので、BBを入賞させる場合はない。
さらに、BB・リプレイテーブルでは、上記BB・小役3テーブルと同様であり、リプレイの入賞を優先する。そして、本実施形態では、上記のように常にリプレイを入賞させることができるので、BBを入賞させる場合はない。
また、BB・小役1・小役2テーブルでは、上述したように、小役1及び小役2の重複入賞が最優先される。
したがって、左リール31については、1番〜3番の図柄を表示窓11内に停止させることができるときは、その位置で左リール31を停止させる。
これにより、1番の「チェリー」の図柄が下段に停止し、3番の「スイカ」の図柄が上段に停止する。そして、この時点で小役1の入賞が確定する。また、左リール31の「スイカ」の図柄は上段に停止しているので、図3中、有効ラインL2又はL4に中リール31及び右リール31の「スイカ」の図柄が停止するように停止制御する。
一方、左リール31の停止時に、「チェリー」の図柄を有効ラインに停止させることができないときは、「スイカ」の図柄がいずれかの有効ラインに停止するように制御する。そして、左リール31の停止時に「スイカ」の図柄が停止したときは、その有効ラインに、中リール31及び右リール31の「スイカ」の図柄が停止するように停止制御する。
また、左リール31の停止時に、「チェリー」及び「スイカ」のいずれの図柄も有効ラインに停止させることができないとき、具体的には左リール31において4番〜6番の図柄から、10番〜12番の図柄を表示窓11内に停止せざるを得ない場合がある。この場合は、8番の「7」の図柄を有効ラインに停止可能であるときは、その位置で左リール31を停止させる。そして、中及び右リール31については、左リール31の「7」の図柄が停止した有効ラインに「7」の図柄を停止可能であるときは、その位置で中及び右リール31を停止させる。
さらに、BB・小役2・小役3テーブルでは、上述したように、小役2及び小役3の重複入賞が優先される。
特に本実施形態では、左リール31において、3番又は13番の「スイカ」の図柄を下段に停止させたときは、必ず上段に「ベル」の図柄が停止するように図柄が配列されている。したがって、この位置で左リール31を停止可能であるときは、この位置で左リール31を停止させる。
また、中リール31及び右リール31については、いずれも「スイカ」の図柄は5図柄以内の間隔で配置されているので、ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず、常に「スイカ」の図柄を下段に停止させることができる。そしてこの場合には、常に上段に「ベル」の図柄が停止するように図柄配列されている。これにより、小役2に係る「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」は有効ラインL3に停止し、小役3に係る「ベル」−「ベル」−「ベル」は有効ラインL2に停止する。よって、小役2及び小役3を重複入賞させることができる。
以上説明したBBと他の役との重複当選に対して、同様のRB・小役1テーブル、RB・小役2テーブル、RB・小役3テーブル、RB・リプレイテーブル、RB・小役1・小役2テーブル、RB・小役2・小役3テーブルが設けられている。これらの停止位置決定テーブル65は、それぞれ、BB・小役1テーブル、BB・小役2テーブル、BB・小役3テーブル、BB・リプレイテーブル、BB・小役1・小役2テーブル、BB・小役2・小役3テーブル中、「BB」を「RB」と読み替えたものに相当する。
説明を図1に戻す。
停止図柄判断手段66は、第1に、各リール31の停止時ごとに、有効ラインに停止した図柄を判断する。また第2に、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したか否かを判断する。停止図柄判断手段66は、例えばモータ32の停止時の角度やステップ数等を検知することにより、有効ライン上の図柄を判断する。
ただし、停止図柄判断手段66は、ストップスイッチ42が操作され、停止位置決定テーブル65を用いて停止位置が決定された時に、そのリール31が停止したか否かにかかわらず、停止図柄を判断することが可能である。
払出し手段67は、停止図柄判断手段66により、すべてのリール31の停止時に、いずれかの役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したと判断され、その役の入賞となったときに、その入賞役に応じて所定枚数のメダルを遊技者に対して払い出すか、又はクレジットの加算等の処理を行うものである。
なお、上述のように小役2と小役3とが重複入賞する場合があるが、1遊技での払出し枚数が必要以上に多くならないように、払出し枚数に上限値(例えば10枚)を設定しておくことが挙げられる。
払出し枚数の上限値を例えば10枚に設定したときは、小役2及び小役3に重複当選している遊技では、小役2及び小役3の重複入賞時、小役2の単独入賞時、小役3の単独入賞時のいずれも、10枚の払出しとなる。
また、小役1及び小役2に重複当選している遊技では、小役1及び小役2の重複入賞時、又は小役2の単独入賞時は10枚の払出しとなるが、小役1の単独入賞時は(停止した有効ライン数に応じて)3枚又は6枚の払出しとなる。
特別遊技制御手段68は、本実施形態の特別遊技であるBB遊技の開始、BB遊技中の遊技の進行、及びBB遊技の終了を制御するものである。
遊技中に、BBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、BBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技からBB遊技を開始するように制御する。
同様に、RBに対応する図柄の組合せが有効ラインに停止したときは、RBの入賞となり、特別遊技制御手段68は、次遊技からRB遊技を開始するように制御する。
BB遊技及びRB遊技に移行すると、いずれも、役抽選テーブル62Cを用いて役の抽選が行われる。これにより、ほぼ毎遊技、小役3に当選する。したがって、特別遊技では、ほぼ毎遊技、10枚のメダルが払い出される。
また、本実施形態のBB遊技の終了条件は、BB遊技中に払い出されたメダル枚数が400枚以上になったことに設定されている。さらに、RB遊技の終了条件は、RB遊技中に払い出されたメダル枚数が100枚以上になったことに設定されている。
このため、特別遊技制御手段68は、特別遊技中に払い出されたメダル枚数をカウントし、毎遊技、払い出された枚数を更新し続けるとともに、カウントされた払出し枚数が100枚以上となったと判断したときはRB遊技の終了条件を満たすと判断し、400数以上となったと判断したときはBB遊技の終了条件を満たすと判断する。
また、遊技制御手段50は、演出制御手段70に対し、各種の情報を送信するように制御する。送信される情報としては、メダルが投入された旨の情報、スタートスイッチ41が操作された旨の情報、役の抽選結果の情報、リール31の回転が開始された旨の情報、ストップスイッチ42が操作されたかの情報、リール31が停止した旨の情報、各リール31の停止位置の情報(有効ラインに停止した図柄の情報)、メダルの払出しの情報、遊技状態(非内部中/内部中、BB遊技やRB遊技の開始及び終了)の情報等が挙げられる。
図1において、演出制御手段70は、ランプ21、スピーカ22、及び画像表示装置23からの演出の出力を制御するものである。
演出制御手段70の演出パターン記憶手段71は、複数種類の演出パターンを記憶しているものである。そして、演出制御手段70の演出パターン選択手段72は、遊技の開始時等に、役抽選手段61による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって、遊技状態(非内部中/内部中、通常遊技中/特別遊技中)に応じて、役の抽選結果に対応するいずれか1つの演出パターンを選択する。
また、演出パターンは、当選役に応じて、それぞれ複数種類が設けられている。例えば、特別役当選時、小役当選時、リプレイ当選時、非当選時等ごとに、それぞれ複数種類の演出パターンが設けられている。
演出パターンは、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ41の操作時や各ストップスイッチ42の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプ21をどのように点灯、点滅又は消灯させるか、スピーカ22からどのようなサウンドを出力するか、及び画像表示装置23にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
そして、演出制御手段70は、選択した演出パターンに従い、所定のタイミングで演出出力機器から演出を出力するように制御する。
また、本実施形態では、役の抽選結果に基づいて、当該遊技での当選役を報知する当選役報知手段73を備える。
ここで、本発明における「当選役の報知」には、「適正報知」と「矛盾報知」とを有する。
「適正報知」とは、役抽選手段61で実際に当選した役を正しく報知することをいい、例えば役抽選手段61でリプレイに当選したときは、リプレイに当選した旨を報知することを指す。
なお、「適正」という語は、「適合」、「真正」又は「正当」等と同義である。
これに対し、「矛盾報知」とは、役抽選手段61で実際には当選していない役を当選役として報知することをいい、例えば役抽選手段61でリプレイに当選したときに、小役1に当選した旨を報知することを指す。
なお、「矛盾」という語は、「うそ」、「虚偽」又は「不実」等と同義であり、齟齬を生じること、食い違うこと、又は相反すること等の意味も含まれる。
さらに本実施形態における矛盾報知は、BB又はRBに当選していることが第1条件となる。すなわち、BB又はRB当選時の遊技、又はBB若しくはRB内部中の遊技で矛盾報知を出力するように制御する。よって、非内部中の遊技で矛盾報知が出力されることはない。したがって、当選役の取りこぼしがないことを条件に、矛盾報知が出力された時点で特別役の当選確定となる。
さらに第2条件として、当該遊技で小役又はリプレイに当選しているときは、その当選役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止することが確定したとき、又はその当選役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないことが確定したときに、矛盾報知を出力するように制御する。
このようにした理由は、当該遊技での当選役の入賞又は非入賞が確定した後に矛盾報知を行えば、遊技者がその矛盾報知に基づいて目押しをした場合であっても、遊技者に不利益を与えないからである。すなわち、遊技の公正を害することはないからである。
例えば、内部中遊技において、当該遊技で「PB=1」である小役3又はリプレイに当選したときは、「小役2(スイカ)当選」等の矛盾報知を行って、遊技者がその報知に従って「スイカ」の図柄を目押ししたとしても遊技の公正を害しない。
また、「報知」とは、遊技者に対して当選役(適正な当選役、及び矛盾する当選役の双方を含む)を知らせることをいう。なお、「報知」という語は、「告知」又は「ナビ」等と同義である。
報知の方法としては、例えば小役1に当選したときは、原則として、「小役1当選」、「チェリー」等の文字や当選役に係るリール31上の図形等を画像表示することが挙げられる。さらには、リール31の「チェリー」の図柄が「赤色」であるときは、小役1当選時に、演出画像として表示されているキャラクタの服等の色を赤色に表示すること等も含まれる。
「色」で当選役を報知する場合には、その役のリール31上の図柄の主たる色を示すようにし、例えば小役1(チェリー)は赤色、小役2(スイカ)は緑色、小役3(ベル)は黄色、リプレイは青色で表すことが挙げられる。また、BBやRBについても、「7」や「BAR」の図柄色で表すことが挙げられる。
さらに、報知の時期としては、スタートスイッチ41が操作され、役抽選手段61による役の抽選が行われた後である。例えば、最初のストップスイッチ42が操作される前(スタートスイッチ41が操作された直後)、最初のストップスイッチ42が操作された直後(最初のリール31が停止した時)、2番目のストップスイッチ42が操作された直後(2つ目のリール31が停止した時)、最後のストップスイッチ42が操作された後(すべてのリール31の停止時又は停止後)等が挙げられる。
続いて、本実施形態の適正報知及び矛盾報知の具体的を説明する。
図7(a)〜(c)は、非内部中における小役1及び小役2の重複当選時における適正報知の具体例を示す図である。図中、左側は、表示窓11内のリール31の回転及び停止態様を示しており、右側は、画像表示装置23の画像表示例を示している。
まず、(a)の例では、すべてのリール31の回転中(最初のストップスイッチ42が操作される前)に報知を行った例である。小役1及び小役2重複当選時は、「小役1及び小役2当選」を報知するのであれば、いつ報知を行っても適正報知となる。
そして、遊技者は、この報知に基づき、左リール31の停止時に、「チェリー」及び「スイカ」の双方の図柄が同時に有効ラインに停止するように(図2中、左リール31の1番〜3番の図柄が表示窓11内に停止するように)目押しをすることが可能となる。
なお、上記の位置で左リール31が停止したときは、その時点で小役1の入賞が確定する。さらに遊技者は、中リール31及び右リール31の停止時に、有効ラインL2又はL4に「スイカ」の図柄が停止するように目押しをすればよい。
また、(b)の例では、左リール31の停止直後に報知を行った例を示している。スタートスイッチ41の操作時には報知が行われなかったため、遊技者は、特に目押しをすることなく左リール31を停止させ、その結果、左リール31の13番〜15番が表示窓11内に停止した例である。すなわち、左リール31の停止時に「チェリー」の図柄は停止しなかったが、「スイカ」の図柄が停止した例を示している。この場合に、「小役1及び小役2当選」と報知しても適正報知となる。
なお、この状態から、中リール31及び右リール31の停止時に「スイカ」の図柄を目押しすれば、「スイカ」の図柄は有効ラインL3又はL5に停止する。
さらにまた、(c)の例では、上記(b)のように左リール31が停止した後、すべてのリール31を停止させたときに、「スイカ」−「スイカ」−「スイカ」が有効ラインにL5に停止して小役2の入賞となった例である。そして、すべてのリール31の停止後に、「小役1及び小役2当選」と報知した例を示している。このような報知も適正報知である。
さらに、図7(a)〜(c)のいずれの場合においても、重複当選した一方の小役のみを報知することも適正報知である。例えば図7(a)〜(c)において、「小役1当選」、又は「小役2当選」とだけ報知することも適正報知である。
図8は、矛盾報知の具体例を示す図である。
まず、(a)は、BB及びリプレイの重複当選時(又はBB内部中のリプレイ当選時)の矛盾報知の具体例を示している。なお、上述したように、BB及びリプレイの重複当選時は、ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず、常にリプレイが入賞する。
(a)では、左リール31が停止し、「RP」の図柄が中段に停止した例を示している。ただし、左リール31の停止前にリプレイが入賞することはすでに確定している。そして、矛盾報知として、左リール31の停止直後に、「スイカ(小役2)当選」と報知した例を示している。また、この報知以外に、「チェリー(小役1)当選」、又は「ベル(小役3)当選」の矛盾報知であってもよい。
図8(b)は、BB及び小役1の重複当選時(又はBB内部中の小役1当選時)の矛盾報知の具体例を示している。この例では、左リール31の停止時に、小役1に係る「チェリー」の図柄を有効ラインに停止させることができなかった例である。したがって、左リール31の停止時点で、小役1の非入賞が既に確定している。この場合は、左リール31の停止後に矛盾報知を行ってもその後の遊技に影響を与えないので、この時点で矛盾報知をしている。この例では、「スイカ(小役2)当選」と矛盾報知している。また、この報知以外に、「ベル(小役3)当選」、又は「リプレイ当選」の矛盾報知であってもよい。
図8(c)は、BB及び小役2の重複当選時(又はBB内部中の小役2当選時)の矛盾報知の具体例を示している。この例では、遊技者により順挟み押しでストップスイッチ42が操作され、左及び右リール31が停止し、中リール31が未だ回転中の場合に矛盾報知を行った例である。
この例では、左リール31の停止時に下段に「スイカ」の図柄が停止し、右リール31の停止時に上段に「スイカ」の図柄が停止している。すなわち、有効ラインL5に、小役2がいわゆるテンパイした状態となっている。
さらに、この例では有効ラインL4に小役3(「ベル」)がテンパイしている。
ここで、上述したように、中リール31の「スイカ」の図柄は、5図柄以内の間隔で配置されている。したがって、中ストップスイッチ42の操作タイミングにかかわらず、中リール31の停止時には必ず中段に「スイカ」の図柄が停止し、小役2が入賞する。
よって、図8(c)の時点で、小役2の入賞が既に確定している。この場合は、その後に矛盾報知を行ってもその後の遊技に影響を与えないので、この時点で矛盾報知を行っている。この例では、当選役として「ベル(小役3)」と矛盾報知している。
しかし、遊技者は、図8(c)の時点では、「スイカ」に係る小役2が入賞するのか、又は「ベル」に係る小役3が入賞するのかはわからない。遊技者は、「スイカ」に係る小役2が入賞したときに、矛盾報知であったことがわかる。
なお、非内部中において小役3に当選し、図8(c)のようなテンパイ形となり、この報知が行われたときは、遊技者は、報知が矛盾報知であることを期待できるようにもなる。そして、小役3が入賞したときには、単なる適正報知であることがわかる。
なお、図8(c)では、この報知以外に、「チェリー(小役1)」、又は「リプレイ」の矛盾報知であってもよい。
次に、適正報知と矛盾報知とで、報知態様(内容、形態)を同一にした具体例を説明する。図9は、適正報知と矛盾報知とで報知態様を同一にした具体例を示す図である。
まず、図9(a)は、非内部中の遊技で小役2及び小役3に重複当選したときに、すべてのリール31の回転中(最初のストップスイッチ42が操作される前)に小役2当選報知(適正報知)をした例である。
このような報知が行われた場合には、遊技者は、小役2が入賞するように目押しを行う。そして、実際に小役2が入賞したときは、報知は適正であったことを知ることができる。なお、上述したように、小役2が入賞するように狙ってストップスイッチ42を操作したときは、当該遊技では、現に重複当選している小役2及び小役3が重複入賞する。そして、小役2が入賞すれば、遊技者は、報知が適正であったことを知ることができる。
これに対し、目押しが不正確であったために、小役3のみの入賞となったときは、遊技者は、この報知が適正であるか矛盾であるかを判別することが困難となる。また、実際には目押しミスであったが、遊技者が目押しに自信があるときには、矛盾報知であったかもしれない(特別役に当選しているかもしれない)という期待を与えることができる。
また、(b)は、BB及び小役3の重複当選時(又はBB内部中の小役3当選時)に、上記と同じタイミングで(最初のストップスイッチ42が操作される前に)、上記と同一の小役2当選報知(矛盾報知)をした例である。
上述したように、BB及び小役3重複当選時は、常に小役3が入賞する。したがって、遊技者は、小役2が入賞するように狙ってストップスイッチ42を操作しても小役2が入賞する場合はない。よって、遊技者は、目押しが正しく、かつ小役3のみが入賞したときは、報知は矛盾報知であったことを知ることができる。
図10は、適正報知と矛盾報知とで、報知態様を同一にした他の具体例を示す図である。
まず、図10(a)は、非内部中の遊技で小役1及び小役2に重複当選したときの適正報知を示す。この例では、左リール31の停止時に、「チェリー」と「スイカ」の双方の図柄を有効ラインに停止させることができず、「チェリー」の図柄のみが有効ラインに停止した(図2中、左リール31の20番、0番、1番が表示窓11内に停止した)場合である。
そして、左リール31が停止した時点で、小役1の入賞が既に確定している。さらに、左リール31の停止時に「スイカ」の図柄は有効ラインに停止していないので、この時点で小役2の非入賞が確定している。したがって、それ以降の当該遊技において報知による影響を遊技者に及ぼすことはない。したがって、この時点で、スイカ(小役2)の適正報知を図10(a)に示す表示態様で画像表示している。
これに対し、図10(b)は、BB及び小役1の重複当選時(又はBB内部中の小役1当選時)の矛盾報知を示している。この例では、左リール31の停止時に「チェリー」の図柄が有効ラインに停止し、この時点で小役1の入賞が既に確定している。なお、左リール31の停止位置は、上記(a)と同一であり、「スイカ」の図柄はない。よって、小役1の入賞が確定した後は、矛盾報知を行うことが可能であるので、この時点で、上記(a)と同一態様で、スイカ(小役2)の矛盾報知を行っている。
図10のようにすれば、左リール31の停止位置が同一、報知のタイミングが同一、かつ報知態様が同一であるので、適正報知であるか矛盾報知であるかの判別が難しくなる。これにより、遊技者に対し、報知の真偽を考えさせることができる。また、このような報知の場合には、次遊技での(特別役に当選しているか否かの)期待感を与えることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、以下のような種々の変形が可能である。
(1)本実施形態では、図10(b)に示すように、特別役と「PB≠1」の役とが重複当選したとき(又は特別役の内部中における「PB≠1」の役当選時)にも矛盾報知を出力するようにした。
しかし、これに限らず、特別役と「PB≠1」の役とが重複当選したとき(又は特別役の内部中における「PB≠1」の役当選時)には矛盾報知を出力しないようにし、図8(a)に示すように、特別役と「PB=1」の役とが重複当選したとき(又は特別役の内部中における「PB=1」の役当選時)にのみ、矛盾報知を出力するようにしてもよい。
(2)本実施形態における適正報知及び矛盾報知は、どのような条件で出力されてもよい。例えば常に出力するようにしてもよく、ソフトウエア乱数による抽選で出力するかどうかを決定してもよい。
あるいは、特別遊技の終了後から所定遊技回数を消化したとき、特別遊技の終了後から特別役に当選するまでの遊技回数が所定遊技回数以下であるとき(矛盾報知の場合)、又は特別遊技の終了後から所定役(小役1〜小役3又はリプレイ)の当選回数若しくは入賞回数が所定回数となったとき等を条件として、出力してもよい。
(3)図8〜図10の矛盾報知の具体例では、BBに当選した場合を例に挙げたが、RBに当選した場合でも同様に矛盾報知を行うことができるのは勿論である。
(4)本実施形態では、小役1と小役3との重複当選、小役1〜小役3のいずれかとリプレイとの重複当選、及びこれらと特別役との重複当選を設けていないが、このような重複当選を設けてもよいのは勿論である。
10 スロットマシン
11 表示窓
21 ランプ
22 スピーカ
23 画像表示装置
31 リール
32 モータ
40 ベットスイッチ
41 スタートスイッチ
42 ストップスイッチ
50 遊技(メイン)制御手段
61 役抽選手段
62(62A〜62C) 役抽選テーブル
63 当選フラグ制御手段
63a 当選フラグ
64 リール制御手段
65 停止位置決定テーブル
66 停止図柄判断手段
67 払出し手段
68 特別遊技制御手段
70 演出(サブ)制御手段
71 演出パターン記憶手段
72 演出パターン選択手段
73 当選役報知手段
L1〜L5 有効ライン(図柄組合せライン)

Claims (1)

  1. 役を構成する図柄を含む複数種類の図柄を表示した複数のリールと、
    各前記リールごとに設けられ、対応する前記リールを停止させるときに遊技者が操作するストップスイッチと、
    それまでの遊技状態と異なる遊技状態に移行させるための特別役、並びに特定役を含む役の抽選を行う役抽選手段と、
    前記リールの回転開始命令を受けたときに前記リールの回転を開始するとともに、遊技者によりストップスイッチが操作されたときに、前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、前記リールを停止制御するリール制御手段と、
    前記役抽選手段で前記特別役に当選したときに、当選した前記特別役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止するまで、前記特別役の当選を次遊技に持ち越す特別役当選持越し手段と、
    前記役抽選手段による役の抽選結果に基づいて、演出を出力する演出制御手段と
    を備え、
    前記リール制御手段は、前記役抽選手段でいずれかの役に当選しているときは、その当選役を構成する図柄を、前記リールの停止時における最大移動図柄数の範囲内において有効ラインに停止させるように制御し、
    前記演出制御手段は、前記特別役に当選しており、かつ前記特定役に当選した遊技では、前記特定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止することが確定したとき、又は前記特定役に対応する図柄の組合せが有効ラインに停止しないことが確定したときに、一定条件下で、前記特別役及び前記特定役以外の役に当選した旨の矛盾報知を出力するように制御する
    ことを特徴とするスロットマシン。
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