JP5434072B2 - ノック式シャープペンシル - Google Patents
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Description
次に、使用方法について説明する。後軸部を押圧すると、後軸部内孔で回転可能に止着された内筒が前進し、連結している芯タンクを前進させ、その動きに連動して、チャックが拡開し、シャープペンシルの芯が順次、繰り出される。また、軸筒を持ち軸線方向に対して前後に振ることにより、芯タンクの外周面を被覆し、且つ、芯タンクの前部から後部へ自重で軸線方向に対して前後、摺動可能な錘の慣性力で芯タンクを前進させ、その動きに連動して、チャックが拡開し、シャープペンシルの芯が順次、繰り出される。
尚、突出した状態にあるシャープペンシルの芯を没入させたい場合には、再び後軸部を押圧してチャックを拡開させる。そして、その拡開動作を維持した状態で、シャープペンシルの芯を指などによって没入させる。勿論、チャックを拡開させた状態で紙面や机などに芯を押し当て没入させても良い。
また、シャープペンシルの芯で書いた文字などを消去する場合には、消しゴム繰り出し機構がある後軸部を軸線方向に対して一方向へ回転させる。これによって、後軸部の内径にある螺旋状溝に沿って消しゴムが突出する。使用後、消しゴムを格納したい場合には、後軸部を反対方向に回転させれば良い。
これらの問題の発生を恐れ、使用者は、シャープペンシルの部品の圧入状態、ロック解除時の状態やシャープペンシルの芯の有無などを常に意識し注意を図らなければならなかった。
先金部1は先金5、戻り止め6の計2部品から構成されている。前軸部2は前軸7、グリップ8、ノック用スプリング9、スライダー10の計4部品から構成されている。芯タンク部3はチャック11、リング12、中子13、チャック用スプリング14、錘受け15、Oリング16、芯タンク17、錘18、Oリング19、錘抜け止め20の計10部品から構成されている。後軸部4は後軸21、ノック22、消しゴム受け23、消しゴム24の計4部品から構成されている。シャープペンシル芯25は前記芯タンク部3の前記芯タンク17の内径部17aに内蔵されている。
ゴム状弾性体からなる前記グリップ8は、前記前軸部2の前記前軸7の前方に位置する小外径部7bに軽い圧入で装着されていて、リブ7cにより回転しにくくなっている。前記ノック用スプリング9は前記前軸7に内装されており、段部7dにより前方へ行かないようになっている。前記スライダー10は前記前軸7に内装され、前記ノック用スプリング9の後方に位置している。前記スライダー10の後部には十角形外面10aが形成されていて前記前軸7の後端内径部にある十角形内面7eと軸線方向に対して前後に摺動可能で回転不能となっている。前記前軸7の大外径部7fに窓穴7gが設けられていて、前記スライダー10の板バネ状部10bにある係止部10cにより、後方へ抜けないように係止されていると同時に前記ノック用スプリング9の弾撥力により、常に後方へ付勢されている。
前記芯タンク17は前記前軸7の内径部7lに軸線方向に対して回転自在に内装されていて、前記中子13のフランジ部13aと前記前軸7の前端面7mに当接されていて、且つ、前記前軸7の雄ねじ部7aと螺合されている前記先金5の段部5bにも前記フランジ部13aが当接されているので、前記中子13は軸線方向に対して前後不動になっている。
さらに、前記ノック22の外径部22dは前記後軸21の内径部21dに対して軽く圧入されている。つまり、前記ノック22と前記後軸21との相対的な回転は、前記外径部22dの前記内径部21dに対する軽圧入により摩擦抵抗が付与された状態での回転動作となるのである。この摩擦抵抗が付与されることによって、字消し時、消しゴム24が容易には没入しないようになっている。前記消しゴム受け23はノック22に内包され、且つ、前記ノック22の前記長穴22cには前記消しゴム受け23の凸部23aが摺動可能に嵌り込んでいる。
そして、前記前軸部2と前記後軸部4とを相対的に回転させることによって、消しゴム受け23は螺旋状に回転しながら軸線方向を摺動し、前記消しゴム24が出没することが可能となる。
これにより、前記芯タンク7の内径部17aにシャープペンシルの芯が複数本内蔵させることが出来る。また、前記後軸部4を前軸部2へ再び嵌合させたい場合には、前記スライダー10の前記4点リブ10dと前記ノック22の前記外径部22eを嵌合させればよい。
尚、突出した状態にあるシャープペンシルの芯を没入させたい場合には、再び前記後軸部4を押圧してチャックを拡開させる。そして、その拡開動作を維持した状態で、シャープペンシルの芯を指などによって没入させる。勿論、チャックを拡開させた状態で紙面や机などに芯を押し当て没入させても良い。
なお、前記Oリング16とOリング19は錘18の衝撃を緩和させ、且つ、衝撃音を軽減するために設置してあるので必要なければ、外しても構わない。更に、前記錘受け15と前記抜け止め20は圧入して固定されているが、ねじ螺合でも良く、錘の衝撃で外れなければ、その固定方法は適宜選択しても構わない。また、前記錘18は鋼線をコイル状に巻いて作ってあるが、円筒状の管でも良く、シャープペンシルの芯を繰り出せるほどの慣性力を生み出せるものであれば、その材質や形状、大きさなど適宜選択しても良い。
さらに、ノック用スプリング9とチャック用スプリング14は部品のスペースの制約によりコイルスプリングを採用しているが、弾撥部材であれば、その材質や形状、大きさなど適宜選択しても良い。
次に、そのロック機構の解除の動作を説明する。後軸部29はスライダー30の係止部30aと前記前軸27のコの字窓穴27bの前記凸部27aによってロック状態が維持されている。前記解除リング26を軸線方向に対して後退させる。この動作により、前記解除リング26の斜面26aと前記前軸27の本実施例の凸部7kと同様の働きをする係止部27cが当接する。更に、前記解除リング26を後退させると前軸7のコの字窓穴7iにある板バネ状部7jと同じ働きをする板バネ状部27dが縮径方向に撓み、前記スライダー30の板バネ状部30bと当接し、前記板バネ状部30bも縮径方向に撓み始める。その撓み動作によって、前記凸部27aに係止されていた係止部30aの係止が解除され、ノック用スプリング31の弾撥力の付勢により、前記スライダー30と前記スライダー30の4点リブ30cと前記ノック32の前記外径部32aに嵌合されている前記後軸部29が後退し始める。この時、前記係止部30aが前記板バネ状部30bの板バネの弾性力によって元の状態に戻ろうとする力が発生しているため、前記前軸27の窓穴27eに嵌り込まれ、ロック状態が解除される。最後に、前記解除リング26を前進させ、元の位置に戻す。
2 前軸部
3 芯タンク部
4 後軸部
5 先金
5a 雌ねじ部
5b 段部
6 戻り止め
7 前軸
7a 雄ねじ部
7b 小外径部
7c リブ
7d 段部
7e 十角形内面
7f 大外径部
7g 窓穴
7h スリット部
7i コの字窓穴
7j 板バネ状部
7k 凸部
7l 内径部
7m 前端面
8 グリップ
9 ノック用スプリング
10 スライダー
10a 十角形外面
10b 板バネ状部
10c 係止部
10d 4点リブ
10e 段部
10f 凸部
10g 斜面
11 チャック
11a 矢尻状凸部
11b テーパ凸部
12 リング
13 中子
13a フランジ部
14 チャック用スプリング
15 錘受け
16 Oリング
17 芯タンク
17a 内径部
17b 外周面
17c 前端部
17d 後端部
18 錘
19 Oリング
20 錘抜け止め
20a 貫通穴
20b 端面
21 後軸
21a 後端面
21b 段部
21c 螺旋溝部
21d 内径部
22 ノック
22a 段部
22b 係止部
22c 長穴
22d 外径部
22e 外径部
22f 前端面
22g 溝部
22h 面
23 消しゴム受け
23a 凸部
23b 突起部
23c 係止部
24 消しゴム
24a 係止部
25 芯
26 解除リング
26a 斜面
27 前軸
27a 凸部
27b コの字窓穴
27c 係止部
27d 板バネ状部
27e 窓穴
28 グリップ
29 後軸部
30 スライダー
30a 係止部
30b 板バネ状部
30c 4点リブ
31 ノック用スプリング
32 ノック
32a 外径部
Claims (5)
- 軸筒内の前部にチャックを固定した芯タンクを軸線方向に対して摺動可能に収納すると共に、前記チャックを後方へ付勢する弾撥部材を配置し、また、前記芯タンクの外周面を被覆し、且つ、芯タンクの前部から後部へと軸線方向に対して摺動可能な錘を設け、その錘の慣性力または前記軸筒に配置したノック部材の押圧動作で前記芯タンクを前進させ、その芯タンクの動きに連動して、チャックが拡開し、筆記体が順次、繰り出される筆記具において、前記ノック部材の押圧動作から更に押圧動作を行うことにより前記芯タンクの前進状態を維持せしめるロック機構を配置すると共に、そのロック機構を前記芯タンクと連動可能な摺動部材の係合部と、その係合部が係合する開口部が形成された前記軸筒とから構成し、前記ロック機構の解除機構を前記軸筒に設けたことを特徴とするノック式シャープペンシル。
- 前記筆記体が鉛筆芯であることを特徴とする請求項1に記載のノック式シャープペンシル。
- 前記軸筒の開口部にコの字形の板バネ状部を形成し、その板バネ状部を縮径方向に押圧し、前記摺動部材の係合部に当接させることにより前記ロック機構を解除せしめることを特徴とする請求項1、或いは、請求項2に記載のノック式シャープペンシル。
- 前記ノック部材に消去具を着脱自在に配置したことを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載のノック式シャープペンシル。
- 前記ノック部材に消去具を出没自在に配置したことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載のノック式シャープペンシル。
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