JP2008279671A - ノック式筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノック式筆記具において、筆記時における「ノック体のがたつき」および「筆記体のがたつき」を解消し、さらに衣服等のポケットに挿着した際に、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部より突出した状態であることが、ノック体の軸筒からの突出量を見ただけで判別できるようにしたノック式筆記具を提案する。
【解決手段】ボールペンレフィル13の後端部に、ばね受け部16を有した保持筒17を連接する。棒状軸部20とノック部21とからなるノック体22を、棒状軸部20を固定カム8と回転カム10に挿通して、回転カム10の前端10bに当接可能なばね受け部材23を固着する。前記ばね受け部材23と回転カム10との間に第2の圧縮コイルばね24を配設する。前記保持筒17のばね受け部16とばね受け部材23との間に、第3の圧縮コイルばね25を配設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ノック式筆記具に関する。
従来より、軸筒内にばねにより後方に付勢して収容した筆記体の筆記先端部を、軸筒に設けた、カム溝と、該カム溝に沿って前後に摺動可能に配設した先端に凹凸状のカムを有した固定カムと、前記カムに噛合うカム受け部を有した回転カムと、固定カムを押圧するためのノック体とで構成されたノック式繰出機構により、軸筒の先端開口部より出没させてなるノック式筆記具は知られている。このノック式筆記具においては、ノック体を押圧するとノック体により固定カムが押圧されて前進し、固定カムの前進により回転カムが連動してカム溝に沿って前進し、回転カムに直接的にまたは間接的に連接した筆記体も連動して前進し、筆記先端部を軸筒の先端開口部から突出する。回転カムは回転してカム溝の係止部に係止して後退を抑制されるので、筆記先端部は軸筒の先端開口部から突出した状態を維持する。筆記先端部を軸筒内に没入させるには、再度ノック体を押圧して回転カムを若干前進させて回転させ、回転カムのカム溝の係止部との係止を解除する。ばねにより後端側へ付勢された筆記体を介して回転カムおよび固定カムは後方へ押圧されるので後退し、筆記体も後退して筆記先端部を軸筒内に没入する。
ノック体を押圧して筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部より突出した際には、前記したように回転カムはカム溝の先端に設けた係止部に係止するので、回転カムは後退することなく前進位置を維持するが、ノック体および固定カムは回転カムから離れて後退可能となる。ノック体および固定カムは、回転カムと元の位置との間でカム溝に沿って前後動可能となり「ノック体のがたつき」という問題を有している。また、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部より出没させる繰出機構を有した筆記具においては、前記筆記先端部を軸筒の先端開口部より出没させるために、当然に筆記先端部の軸径は軸筒の先端開口部の内径より小径になっており、筆記時における軸径方向および/または軸心方向への「筆記体のがたつき」という問題も有している。
前者の「ノック体のがたつき」を解消するものとして、例えば特開平10−264583号の公報により、カム筒(回転カム)の後端とノック部材(ノック体)の前端との間に戻しスプリングを配設する技術が開示されている。しかし、この技術においては、ノック部材(ノック体)が押圧されて、軸筒内に収容された筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出した状態でもノック体は元の位置に戻っているので、例えば筆記具を衣服等のポケットに挿着した際に、誤ってノック体を押圧してしまうと、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部より突出した状態であることが、筆記具の頭部を見ただけでは判別できないという問題がある。そのために、筆記先端部が布地等と接触し、筆記体に充填されたインキが布地等に染み渡り、衣類等をインキで汚してしまうおそれがある。
後者の「筆記体のがたつき」に関しては、常時筆記体の筆記先端部が軸筒より突出してなる鉛筆型の筆記具に対して、チップホルダーを合成樹脂により構成し、軸筒の先端開口部の先端孔をストレート状に貫設し、前記先端孔内壁に前記チップホルダーの前部を圧接させてなる技術が、特許第3200722号の公報により開示されているが、ノック式ボールペン用に発明されたものではない。ノック式筆記具においては、軸筒内に収容されるボールペンレフィルは、ボールペンチップがインキが収容されたインキ筒に直接挿着されたものもあり、この場合には、軸筒の先端孔(先端開口部)の近傍は金属で形成されたボールペンチップが位置することになり、またボールペンレフィル全体が金属製のものもあり、採用し難い。
従来より知られている、軸筒内にばねにより後方に付勢して収容した筆記体の筆記先端部を、軸筒に設けた、軸筒の内壁面に形成したカム溝と、該カム溝に沿って前後に摺動可能に配設した先端に凹凸状のカムを有した固定カムと前記カムに噛合うカム受け部を有した回転カムと、固定カムを押圧するためのノック体で構成されたノック式繰出機構により、軸筒の先端開口部より出没させてなるノック式筆記具において、「ノック体のがたつき」と「筆記体のがたつき」の問題を同時に考慮した構造を有するノック式筆記具に係る提案はされていない。
ところで、軸筒内に筆記体を収容した構造の筆記具においては、筆記時における書き味を改善するために、筆記時における筆圧を緩衝するものとして緩衝用ばねを備えた構造が従来より多数提案されており、カム溝とノック体と回転カムとで構成したノック式繰出機構を配設したノック式筆記具においても、実開昭57−163376号の公報により、軸筒内に押出機構を備えた押出式ボールペンにおいて、押出機構との間に、筆記体を軸筒内に引込むためのばねよりも強い弾発力の筆圧緩衝用弾性部材を介在させた「押出式ボールペン」に係る考案が提案されている。
本発明者は、前記筆圧緩衝用ばねに着目し、種々検討した結果、前記筆圧緩衝用ばねの弾発力を強くして軸筒内に収容した筆記体の先端部を軸筒の先端開口部近傍の内壁面に強い荷重で衝接させることで、筆記時における軸径方向および/または軸心方向への「筆記体のがたつき」を解消することが可能であることが判り、本発明に至った。
特開平10−264583号公報 特許第3200722号公報 実開昭57−163376号公報
本発明は、軸筒内にばねにより後方に付勢して収容した筆記体の筆記先端部を、軸筒に設けた、軸筒の内壁面に形成したカム溝と、該カム溝に沿って前後に摺動可能に配設した先端に凹凸状のカムを有した固定カムと前記カムに噛合うカム受け部を有した回転カムと、固定カムを押圧するためのノック体で構成されたノック式繰出機構により、軸筒の先端開口部より出没させるノック式筆記具において、筆記時における「ノック体のがたつき」および「筆記体のがたつき」を解消し、さらに衣服等のポケットに挿着した際に、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部より突出した状態であることが、ノック体の軸筒からの突出量を見ただけで判別できるようにしたノック式筆記具を提案するものである。
本発明は、
「1.軸筒内にばねにより後方に付勢して収容した筆記体の筆記先端部を、軸筒に設けた、カム溝と、該カム溝に沿って前後に摺動可能に配設した先端に凹凸状のカムを有した固定カムと、前記カムに噛合うカム受け部を有した回転カムと、固定カムを押圧するためのノック体とで構成されたノック式繰出機構により、軸筒の先端開口部より出没させるノック式筆記具であって、前記筆記体にばね受け部を有した保持筒を連接し、前記ノック体を棒状軸部と該棒状軸部の外径より大径な外径を有するノック部とで構成し、棒状軸部を固定カムおよび回転カム内に挿通し、ノック部を固定カムの後方に位置させてノック体を設けるとともに、回転カムより前方の位置の棒状軸部に、回転カムに当接可能なばね受け部を設け、一定のたわみ量に対する弾発力が前記筆記体を後方に付勢する第1のばねと同等若しくは弱い第2のばねを、一端をノック体に設けたばね受け部に他端を回転カムの内壁面に当接させて設け、第1のばねより強い第3のばねを、一端をノック体に設けたばね受け部に他端を保持等のばね受け部に当接させて設けて、ノック体のばね受け部を回転カムに当接し、ノック体のノック部の少なくとも一部を軸筒の後端から外方に突出し、ノック部の前方端部と固定カムの後端とを離間し、ノック体の押圧により、ノック体のノック部が固定カムに当接してノック体のばね受け部が回転カムから離間した状態で固定カムと回転カムを前進させ、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出維持した状態において、筆記体が軸筒の内壁面に7.84N(800gf)以上の荷重で衝接するようにしたことを特徴とする、ノック式筆記具。
2.前記筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出した際に、筆記体を軸筒の内壁面に面接触させてなる前記1項に記載のノック式筆記具。」
である。
本発明のノック式筆記具においては、筆記体を後方へ付勢するための第1のばねと、筆記体に連接した保持筒の第1ばね受け部とノック体に設けたばね受け部との間に配設する第3のばねの強さ関係が重要であり、第3のばねの方が強く、すなわち一定のたわみ量に対する弾発力が大きくなければならない。また、ノック体の非押圧時で回転カムおよび固定カムがカム溝の後方に位置した通常の状態において、筆記体の筆記先端部が軸筒の開口端部より突出しないようにばねの仕様を各々選定して設ける必要がある。
筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部より突出した際に、筆記体の筆記先端部は軸筒の先端部の内壁面に7.84N(800gf)以上の荷重で衝接することが重要となるが、その値の根拠は、一般的に高筆圧で筆記する場合は複写紙に筆記するときで、8枚綴りの複写紙において最終の頁に筆跡が形成されるには4.9N(500gf)の筆圧荷重があれば充分であることが判っており、一般的な通常の筆記において、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端部の内壁面に7.84N(800gf)以上の荷重で面接触で衝接していれば、筆記体が前後動することがなく、かつ軸径方向へのがたつきも抑制されるからである。さらに筆圧が高い人用には、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端部の内壁面に9.8N(1000gf)の荷重で面接触するように特に第3のばねを選定すれば良い。7.84N(800gf)の荷重であれば、全ての人に対する筆記体の筆記時におけるがたつきがなくなるというものではない。
本発明における第3のばねは、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端部の内壁面に衝接させるためのものであり、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部に没入した際にノック体を元の位置に後退させるためのものである。しかし、ノック体が第3のばねの弾発力を受けて後退すると、強い荷重で回転カムに衝接し、回転カムや固定カムが損傷する可能性がある。この懸念事項を解消するために、ノック体のばね受け部と回転カムを離間させ、第3のばねの弾発力より弱い弾発力の第2のばねで回転カムを作動させる。
本発明においては固定カムとノック体を、固定カムの後端とノック体のノック部の前方端部とが当接しないように離間させて各々を配設するが、その理由は、回転カムの固定カムに対する回転をスムーズなものとするためである。そのために、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部から突出した状態または没入した状態において、固定カムは軸筒の後方へ前記離間距離分の後退が可能となりがたつきが生じてしまう。離間距離を短くすればするほど固定カムのがたつきの距離は短くなるので短くする必要があるが、離間距離を0にすることはできない。その理由は、ノック体を押圧して固定カムと回転カムを前進させ、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部より出没させるために、回転カムを固定カムに対して回転させる必要があるが、離間していないと、ノック体のノック部とノック体に設けたばね受け部により回転カムと固定カムは挟持された状態で回転カムは固定カムに対して回転しなければならなく、第3のばねの作用により回転カムと固定カムは強い力で当接するので、回転カムが回転し難くなったり、回転カムの回転の際に、固定カムのカムや回転カムのカム受け部を損傷するおそれが生じるからである。
本発明のノック式筆記具は前記したような構造なので、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部から突出した状態においては、第3のばねにより、ノック体は後方へ付勢された状態でノック体に設けたばね受け部が回転カムに当接し、回転カムはカム溝の係止部に係止してるのでノック体が軸筒内を前後に摺動することがなく前後にがたつくことはない。また、ノック体は前進した位置に保持されるので、衣服等のポケットに挿着した際に、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部より突出した状態であることが、ノック体の軸筒からの突出量を見ただけで判別することができる。
また、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出した際には、筆記体の筆記先端部は軸筒の先端部の内壁面に7.84N(800gf)以上の荷重で衝接しているので、筆記時に筆記体が軸筒の長手方向への前後動や軸径方向へのがたつきも抑制される。
また、強い弾発力を有したばねを使用するが、本発明は前記したような構造なので、筆記体の筆記先端部を軸筒の先端開口部から出没させるため出没動作時に、前記ばねの作用による回転カムや固定カムへの強い衝撃力がそのままかかることがないので、前記部材を損傷するおそれがない。
請求項2に係る発明は、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出した際に、筆記体を軸筒の内壁面に面接触させるものであるが、「筆記体のがたつき」において、軸径方向のがたつきをより強固に抑えることが可能となる。
本発明のノック式筆記具は、従来より知られている、筆記体の後方の軸筒の内壁面に形成したカム溝と、該カム溝に沿って前後に摺動可能に配設した先端に凹凸状のカムを有した固定カムと前記カムに噛合うカム受け部を有した回転カムと、固定カムを押圧するためのノック体で構成されたノック式繰出機構を軸筒内に設けたものである。
本実施例を図面を用いて説明するが、ノック式筆記具として軸筒内にボールペンレフィルを収容したノック式ボールペンを例にあげて説明するが、これに限定されるものではない。図1は、本実施例のノック式ボールペンの縦断面図である。図2は、図1における要部の拡大図である。図3は、本実施例のノック式ボールペンにおける動作を示し、ノック体を押圧した当初の状態を示した図である。 図4は、本実施例のノック式ボールペンにおける動作を示し、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出して内壁に当接した状態を示した図である。図5は、本実施例のノック式ボールペンにおける動作を示し、回転カムが固定カムに対して回転するときの状態を示した図である。図6は、本実施例のノック式ボールペンにおいて、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出した状態を維持した状態を示した図である。
本実施例のノック式ボールペン1は、図1および図2に示すように、軸筒2を、先端開口部3を有する口先筒2aと前軸2bと後軸2cとで構成し、口先筒2aと前軸2bが、前軸2bと後軸2cとがそれぞれ着脱自在に螺着して取付けてある。口先筒2aの先端内壁面には、軸径方向を平坦とした段部4を形成してある。前軸2bにはグリップ5を装着してある。後軸2cには、従来のノック式の繰出機構を有したノック式ボールペンと同様に、後軸の内壁面にカム溝6を形成し、先端に山型状の凹凸からなるカム7を有した固定カム8と、前記カム面に噛合うカム受け部9を有した回転カム10を前記カム溝6に沿って摺動可能に配設してある。回転カム10には、固定カム8内に挿通する軸部10aを設けてあり、軸部10aは固定カム8に対して摺動可能に配してある。
軸筒2内には、筆記先端部となるボールペンチップ11をインキ(図示せず)を収容したインキ収容筒12の先端に装着してなる筆記体としてのボールペンレフィル13を収容し、一端を口先筒2aの内壁面に他端をボールペンレフィル13に形成した外方に突出した突出部14に当接して配した第1の圧縮コイルばね15により後方(繰出機構側)に付勢してある。この第1の圧縮コイルばね15はノック式ボールペンにおいて一般的に採用されているもので、ボールペンチップ11の先端部が軸筒2の先端開口部3より没入している時点での弾発力が1.27N(130gf)位の荷重で、ボールペンチップ11の先端部が軸筒2の先端開口部3より突出した時点での弾発力が2.94N(300gf)位の荷重となるものである。ボールペンレフィル13の後端部には、ばね受け部16を有した保持筒17を連接してある。
前記した固定カム8は前後を貫通した貫通孔18を有しており、回転カム10の軸部10aを前記貫通孔18に挿入してある。また、回転カム10も軸部10aを含んで前後に貫通した貫通孔19を有している。棒状軸部20と該棒状軸部20の外径より大径な外径を有したノック部21とで構成したノック体22を、棒状軸部20を固定カム8と回転カム10の軸部10aおよび回転カム10に挿通し、ノック体22の一端を後軸2cの後端より突出させて後軸2c内に配設してある。棒状軸部20の前方端には、前記回転カム10の前端10bに当接させてばね受け部材23を固着してある。また、回転カム10内には、一端を回転カム10の内壁面に当接し他端を前記ばね受け部材23に当接させて、一定のたわみ量に対する弾発力が前記第1の圧縮コイルばね15よりは弱い弾発力が0.34N(35gf)位の荷重となる第2の圧縮コイルばね24を配設してある。
また、前記保持筒17とばね受け部材23との間にも、一端を保持筒17のばね受け部16に当接し、他端を受け部材23の前端面に当接させて、一定のたわみ量に対する弾発力が第1の圧縮コイルばね13よりも強い、9.8N(1.0kgf)の荷重の弾発力を有する第3の圧縮コイルばね25を設けてある。本実施例では、第3の圧縮コイルばね25は略自然長状態で、第1の圧縮コイルばね15は圧縮状態で設けてあり、第1および第3の圧縮コイルばねの選定には注意が必要である。第2の圧縮コイルばね24は圧縮状態で設けてあるが、固定カム8、回転カム10およびノック体22で構成されるノック式繰出機構を構成する1つの系として前記第1および第3の圧縮コイルばねとは独立して設けてある。
本実施例のノック式ボールペン1における動作を図3〜図6を用いて説明すると、先ず図3に示すように、ノック体22のノック部21を押圧すると、ノック体22が前進し、固定カム8の後端部に当接し、ノック体22に固着したばね受け部材23は、回転カム10の前端10bより離間する。保持筒17のばね受け部16とノック体22の棒状軸部20に固着したばね受け部材23との間に配設した第3の圧縮コイルばね25は、前記したように、ボールペンレフィル13を後方へ付勢する第1の圧縮コイルばね15より一定のたわみ量に対する弾発力が強いため、第3の圧縮コイルばね25をさらに圧縮することなく、若干ボールペンレフィル13を前進させる。この時点では、ボールペンレフィル13のボールペンチップ11の先端部は口先筒2aの先端開口部3より突出しない。
さらにノック体22のノック部21を押圧すると、図4に示すように、ノック体22に押圧されて固定カム8と該固定カム8に押圧された回転カム10がカム溝6に沿って前進し、インキ収容等筒12の先端段部26が口先筒2aの内壁面の段部4に衝接し、ボールペンチップ11の先端部が口先筒2aの先端開口部3より突出する。
またさらにノック体22のノック部21を押圧することで、図5に示すように、さらに回転カム10と固定カム8は連動してカム溝6に沿って前進し、回転カム10がカム溝6から離間して、固定カム8に設けたカム7と、回転カム10に設けた前記カム7に噛合うカム受け部9との作用により回転しようとする。ノック体22に固着したばね受け部材23と保持筒17は最も接近し、第3の圧縮コイルばね25は最も圧縮する。インキ収容等筒12の先端段部26は、口先筒2aの内壁面の段部4に9.8N(1.0kgf)以上の荷重で衝接する。第2の圧縮コイルばね24は、回転カム10と固定カム8を押圧し、回転カム10を回転させる役割を担う。
図6に示すように、回転カム10が、回転して後退し、カム溝6の係止部(図示せず)に係止することで、ボールペンチップ11の先端部が口先筒2aの先端開口部3より突出した状態が維持される。このとき、ノック体22のノック部21への押圧が解除されると、ノック体22に固着したばね受け部材23が第3の圧縮コイルばね25の弾発力を受けてノック体22は後退し、ばね受け部材23は回転カム10の前端10bに当接する。このとき、インキ収容等筒12の先端段部26は、口先筒2aの内壁面の段部4に9.8N(1.0kgf)以上の荷重で衝接している。ノック体22のノック部21の前方端部21aと固定カム8の後端8aは離間しており、固定カム8は若干前後に摺動可能となっている。
ボールペンチップ11の先端部を口先筒2aの先端開口部3より没入させるには、従来のノック式の繰出機構と同様に、再度ノック体22を押圧して回転カム10を若干前進させて回転させ、回転カム10のカム溝6の係止部(図示せず)との係止を解除して、第1の圧縮コイルばね15と第3の圧縮コイルばね25の弾発力により、ノック体22、回転カム10、固定カム8を後方へ摺動し、元の位置に復帰する。
本発明は、軸筒の内壁面に形成したカム溝とノック体と回転カムと固定カムとで構成されたノック式繰出機構を有した、ボールペンやマーカー等のノック式筆記具に採用することができ、筆記時における「ノック体のがたつき」または「筆記体のがたつき」を解消したい場合に採用することができ、また、第3のばねの強さを調整することで、筆記時における筆圧緩衝構造を有するノック式筆記具としても利用することができる。
本実施例のノック式ボールペンの縦断面図である。 図1における要部の拡大図である。 本実施例のノック式ボールペンにおける動作を示し、ノック体を押圧した当初の状態を示した図である。 本実施例のノック式ボールペンにおける動作を示し、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出して内壁に当接した状態を示した図である。 本実施例のノック式ボールペンにおける動作を示し、回転カムが固定カムに対して回転するときの状態を示した図である。 本実施例のノック式ボールペンにおいて、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出した状態を維持した状態を示した図である。
符号の説明
1 ノック式ボールペン
2 軸筒
2a 口先筒
3 先端開口部
6 カム溝
7 カム
8 固定カム
9 カム受け部
10 回転カム
11 ボールペンチップ
13 ボールペンレフィル
15 第1の圧縮コイルばね
16 ばね受け部
17 保持筒
20 棒状部
21 ノック部
22 ノック体
23 ばね受け部材
24 第2の圧縮コイルばね
25 第3の圧縮コイルばね

Claims (2)

  1. 軸筒内にばねにより後方に付勢して収容した筆記体の筆記先端部を、軸筒に設けた、カム溝と、該カム溝に沿って前後に摺動可能に配設した先端に凹凸状のカムを有した固定カムと、前記カムに噛合うカム受け部を有した回転カムと、固定カムを押圧するためのノック体とで構成されたノック式繰出機構により、軸筒の先端開口部より出没させるノック式筆記具であって、前記筆記体にばね受け部を有した保持筒を連接し、前記ノック体を棒状軸部と該棒状軸部の外径より大径な外径を有するノック部とで構成し、棒状軸部を固定カムおよび回転カム内に挿通し、ノック部を固定カムの後方に位置させてノック体を設けるとともに、回転カムより前方の位置の棒状軸部に、回転カムに当接可能なばね受け部を設け、一定のたわみ量に対する弾発力が前記筆記体を後方に付勢する第1のばねと同等若しくは弱い第2のばねを、一端をノック体に設けたばね受け部に他端を回転カムの内壁面に当接させて設け、第1のばねより強い第3のばねを、一端をノック体に設けたばね受け部に他端を保持等のばね受け部に当接させて設けて、ノック体のばね受け部を回転カムに当接し、ノック体のノック部の少なくとも一部を軸筒の後端から外方に突出し、ノック部の前方端部と固定カムの後端とを離間し、ノック体の押圧により、ノック体のノック部が固定カムに当接してノック体のばね受け部が回転カムから離間した状態で固定カムと回転カムを前進させ、筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出維持した状態において、筆記体が軸筒の内壁面に7.84N(800gf)以上の荷重で衝接するようにしたことを特徴とする、ノック式筆記具。
  2. 前記筆記体の筆記先端部が軸筒の先端開口部より突出した際に、筆記体を軸筒の内壁面に面接触させてなる、請求項1に記載のノック式筆記具。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2010050203A1 (ja) 2008-10-30 2010-05-06 日本電信電話株式会社 測定チップ着脱装置、spr測定システム及び測定チップ着脱方法

Cited By (1)

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WO2010050203A1 (ja) 2008-10-30 2010-05-06 日本電信電話株式会社 測定チップ着脱装置、spr測定システム及び測定チップ着脱方法

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