JP5430432B2 - 車両用シートリクライニング装置 - Google Patents

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Description

本発明は車両用シートリクライニング装置に関する。
特許文献1に従来の車両用シートリクライニング装置が開示されている。この車両用シートリクライニング装置は、車体側に設けられ、車両用シートの傾動するバックレストに固定されるロック装置と協働して、バックレストの傾動姿勢を段階的に固定するものであり、レールと、スライダと、ラッチ機構と、解除機構とを備える。
レールは、中心軸線に沿って延び、バックレストの傾動時に描かれるロック装置の軌跡に合わせて車体側に固定されるものである。スライダは、レールに摺動可能に設けられ、ロック装置に係合するストライカが設けられたものである。ラッチ機構は、レールに形成され、中心軸線に沿って整列する複数個のラッチ穴と、スライダに設けられ、レールに対して進行することにより少なくとも一つのラッチ穴と係合するラッチ爪とを有し、スライダの中心軸線に沿う摺動を規制するものである。解除機構は、スライダに設けられ、操作時にラッチ爪をラッチ穴から外す可動部材を有し、スライダに対するラッチ機構の前記規制を解除するものである。
より詳しくは、可動部材はスライダに揺動可能に支持されたレバーであり、ラッチ爪はそのレバーの一端である。そして、可動部材の他端には、リクライニング操作を伝達する操作伝達手段としての伝達ケーブルが連結されている。
上記構成である車両用シートリクライニング装置では、ラッチ機構及び解除機構を動作させて、スライダをレールに沿って摺動させ、所望の位置で固定することで、バックレストの傾動姿勢を調整できる。
特開2003−312329号公報
しかし、上記従来の車両用シートリクライニング装置では、可動部材がスライダに設けられていることから、スライダがレールに沿って摺動すると、可動部材に連結された伝達ケーブルも、スライダとともにレールに沿って移動する。このため、バックレストの傾動時にスライダの摺動に伴って伝達ケーブルの取り回し位置が変化する。その結果、車両用シートリクライニング装置では、伝達ケーブルに屈曲や引っ掛かり等が生じ易く、ひいては、ラッチ機構の規制を解除できなくなるという不具合が生じるおそれがある。
本発明は、上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、ラッチ機構の確実な解除動作を実現できる車両用シートリクライニング装置を提供することを解決すべき課題としている。
本発明の車両用シートリクライニング装置は、車体側に設けられ、車両用シートの傾動するバックレストに固定されるロック装置と協働して、前記バックレストの傾動姿勢を段階的に固定する車両用シートリクライニング装置において、
中心軸線に沿って延び、前記バックレストの傾動時に描かれる前記ロック装置の軌跡に合わせて前記車体側に固定されるレールと、
前記レールに摺動可能に設けられ、前記ロック装置に係合するストライカが設けられたスライダと、
前記スライダの前記中心軸線に沿う摺動を規制するラッチ機構と、
前記スライダに対する前記ラッチ機構の前記規制を解除する解除機構とを備え、
前記ラッチ機構は、前記レールに形成され、前記中心軸線に沿って整列する複数個のラッチ穴と、前記スライダに設けられ、前記レールに対して進行することにより少なくとも一つの前記ラッチ穴と係合するラッチ爪とを有し、
前記解除機構は、前記レールにおいて各前記ラッチ穴を挟んで前記スライダとは反対側に設けられ、全ての前記ラッチ穴に対して同時に進退可能とされ、操作時に進行によって前記ラッチ爪を前記ラッチ穴から外す可動部材を有していることを特徴とする(請求項1)。
本発明の車両用シートリクライニング装置では、可動部材がレールに設けられている。可動部材には、リクライニング操作を伝達する操作伝達手段(例えば、周知の伝達ケーブルやリンク等)が連結される。そして、操作時に操作伝達手段によって操作力が可動部材に伝達されることにより可動部材が進行すると、可動部材は全てのラッチ穴に対して同時に進行し、ラッチ爪をラッチ穴から外す。このため、スライダに対するラッチ機構の規制が解除され、バックレストの傾動が可能になる。ここで、操作伝達手段は、レールに設けられた可動部材に連結されるため、バックレストの傾動時に操作伝達手段(例えば、伝達ケーブル等)の取り回し位置は変化しない。その結果、操作伝達手段の不具合(例えば、伝達ケーブル等の屈曲や引っ掛かり等)が生じ難く、ラッチ機構の規制を解除できなくなるという不具合が生じ難い。
したがって、本発明の車両用シートリクライニング装置は、ラッチ機構の確実な解除動作を実現できる。
また、上記従来技術では、取り回し位置が変化する操作伝達手段のために空きスペースを確保しておく必要があり、小スペース化が難しいという問題点も有している。この点、本発明の車両用シートリクライニング装置は、操作伝達手段の取り回し位置が変化しないので、省スペース化を実現でき、ひいては車内空間を有効活用できる。
レールの中心軸線は直線状又は円弧状であり得る。レール及びスライダの形状は種々であり得る。例えば、レールの断面は、C型でもL型でもよい。また、ストライカの形状は、種々であり得る。例えば、ストライカはI形状でもU形状でもよい。ラッチ爪及びラッチ穴の形状も種々であり得る。例えば、ラッチ穴に切り欠きが形成されて、ラッチ穴の一部が開放されていてもよい。
本発明の車両用シートリクライニング装置において、ラッチ爪は円柱軸体であり、スライダには、レールに対して進行可能にラッチ爪を内挿する丸穴と、弾性力によりラッチ爪をレールに対して進行する方向に押圧する押圧部材とが設けられていることが好ましい(請求項2)。この場合、ラッチ爪と、そのラッチ爪をレールに対して進行させる機構とを簡素化できるので、製造コストの低廉化を図ることができる。また、円柱軸体であるラッチ爪により、ラッチ爪とラッチ穴とが強固に係合できるとともに、双方のガタツキも抑制できる。
本発明の車両用シートリクライニング装置において、全ラッチ穴はレールに中心軸線に沿って一列に形成され、可動部材は、金属鋼板を打ち抜きプレス加工することにより略櫛歯形状に形成されていることが好ましい(請求項3)。この場合、ラッチ穴と可動部材とを簡素化できるので、製造コストの一層の低廉化を図ることができる。
実施例の車両用シートリクライニング装置に係り、バックレストと、ロック装置と、シートリクライニング装置との相対位置関係を示す概略側面図である。 実施例の車両用シートリクライニング装置の斜視図である。 実施例の車両用シートリクライニング装置の斜視図である。 実施例の車両用シートリクライニング装置の斜視図である。 実施例の車両用シートリクライニング装置の分解斜視図である。 実施例の車両用シートリクライニング装置に係り、レールと、スライダと、ラッチ機構と、解除機構との相対位置関係を説明する側面図(部分断面図)である(スライダが回動軸芯R1周りで回動していない状態)。 実施例の車両用シートリクライニング装置に係り、図6のVII−VII断面を示す断面図である。 実施例の車両用シートリクライニング装置に係り、図6のVIII−VIII断面を示す断面図である。 実施例の車両用シートリクライニング装置に係り、レールと、スライダと、ラッチ機構と、解除機構との相対位置関係を説明する側面図(部分断面図)である(スライダが回動軸芯R1周りで回動した状態)。 従来のロック装置を説明する模式図である。
以下、本発明を具体化した実施例を図面を参照しつつ説明する。なお、図1において、紙面右側を車両の前側と規定し、紙面左側を車両の後側と規定し、紙面手前側を車両の右側と規定し、紙面奥側を車両の左側と規定して表示する。また、各図に表示する左右方向、前後方向及び上下方向は、全て図1に対応させている。
(実施例)
図1に示すように、実施例の車両用シートリクライニング装置1は、ロック装置90ととともに、車体9に設置された車両用シート8に適用されるものである。車両用シート8は、搭乗者が腰掛けるシート本体6と、搭乗者がもたれ掛かるバックレスト7とにより構成されている。バックレスト7は、シート本体6の後端部に設けられた支持軸6Aに傾動可能に支持されており、シート本体6の後端部から斜め後方に立ち上がっている。
バックレスト7の左側面(図1において、バックレスト7より紙面奥側)の上方には、ロック装置90が固定されている。ロック装置90は、進入口91及びその進入口91を塞ぐように変位可能なフォーク(図示省略)等を有する公知の構成を備えている。詳細は後述するが、進入口91に車両用シートリクライニング装置1のストライカ39が進入した状態でフォークが進入口91を塞ぐことにより、ロック装置90がストライカ39と係合して、バックレスト7の傾動姿勢を固定する。そして、ストライカ39が前後方向に段階的に変位することにより、その変位がロック装置90を介してバックレスト7に伝達され、バックレスト7の傾動姿勢が段階的に変化するようになっている。バックレスト7が傾動する際、ロック装置90は、支持軸6Aを中心とする円弧状の軌跡C1を描く。
図示は省略するが、車両用シート8の近傍には、ロック装置90とストライカ39との係合を解除する解除レバーが設けられている。例えば、大きな荷物を積載するためにバックレスト7を前方に倒す場合、搭乗者がその解除レバーを操作すると、ロック装置90がストライカ39と係合しなくなり、バックレスト7を支持軸6A周りで前方に倒すことができる。
車両用シートリクライニング装置1は、車体9側においてロック装置90の左側(図1において、ロック装置90より紙面奥側)に設けられており、レール10と、スライダ30と、ラッチ機構60と、解除機構70とを備えている。
図2〜図6に詳しく示すように、レール10は、金属鋼板が略「C」字断面形状に折り曲げ加工されたものであり、中心軸線S1に沿って直線状に延びる形状とされている。図7(図6のVII−VII断面)に示すように、レール10の内壁面において、中心軸線S1と平行に延びる面が第1案内面11とされ、第1案内面11の幅方向(図7の紙面左右方向)両端縁からそれぞれ直角に立ち上がり、中心軸線S1と平行に延びる一対の面が第2案内面12A、12Bとされ、各第2案内面12A、12Bの第1案内面11から離れた端縁からそれぞれ幅方向内側に向かって第1案内面11と平行に延びる一対の面が第3案内面13A、13Bとされている。レール10をこのような断面形状とすることにより、レール10の高さを抑えつつ、レール10の曲げ強度を向上させ易くなっている。
図2及び図3に示すように、レール10の前端側及び後端側には、クランク形状に折り曲げられた取り付け部10A、10Bが形成されている。この取り付け部10A、10Bを止めネジ等を用いて車体9に締結することにより、レール10が車体9に固定される。この際、図1に示すように、レール10の中心軸線S1がロック装置90の円弧状の軌跡C1に合うように、すなわち、円弧状の軌跡C1の接線と略平行で、軌跡C1と重なるように、レール10が車体9に位置決めされる。
図2〜図6に示すように、レール10の第1案内面11には、中心軸線S1に沿って、5個のラッチ穴19A、19B、19C、19D、19Eが貫設されている。各ラッチ穴19A〜19Eは、角が丸められた略正方形状とされている。
図5及び図6に示すように、スライダ30は、スライダ本体31と、一対の摺動層40A、40Bとからなる。
図5に示すように、スライダ本体31は、金属鋼板が打ち抜きプレス加工されたものであり、中心軸線S1方向に長い矩形状とされている。スライダ本体31の前方には、2つのポスト穴31A、31Bと、小穴33とが貫設されている。一方、スライダ本体31の後方には、丸穴32が貫設されている。
図2に示すように、スライダ本体31には、ストライカ39が固定されている。図5に示すように、ストライカ39は、金属丸棒が略「U」字形状に折り曲げ加工されたものであり、その前側端部39A及び後側端部39Bを各ポスト穴31A、31Bに挿通させて溶接や熱加締めをすることにより、スライダ本体31に強固に結合されている。ストライカ39の前側端部39A近傍は、上述したロック装置90の進入口91に進入してロック装置90と係合する。
図5〜図7に示すように、各摺動層40A、40Bは、スライダ本体31の上縁及び下縁を略「C」字状に包む樹脂部材である。各摺動層40A、40Bは、ストライカ39が固定された後のスライダ本体31をインサート成形金型内にセットして、熱可塑性樹脂をインサート成形することによりスライダ本体31に一体化される。各摺動層40A、40Bを構成する樹脂としては、耐摩耗性や摺動性に優れた樹脂材料(例えば、POM(ポリアセタール)樹脂又はPA(ナイロン)樹脂等)が採用される。
図7に示すように、スライダ30はレール10内に収容される。この際、各摺動層40A、40Bにおいて第1案内面11と対面する面が第1被案内面41A、41Bとされ、各第2案内面12A、12Bと対面する一対の面が第2被案内面42A、42Bとされ、各第3案内面13A、13Bと対面する一対の面が第3被案内面43A、43Bとされている。
第1被案内面41と第3被案内面43A、43Bとは、インサート成形金型のキャビティ形状に基づいて高い精度で形成される。このため、第1案内面11と各第1被案内面41A、41Bとがガタツキなく摺接するとともに、各第3案内面13A、13Bと各第3被案内面43A、43Bとがガタツキなく摺接するようになっている。一方、各第2案内面12A、12Bと各第2被案内面42A、42Bとの間には、幅方向(図7の紙面左右方向)の間隙W1、W2が確保されている。なお、各第2被案内面42A、42Bから幅方向外側に突出する回動部45A、45Bについては後述する。このような構成であるスライダ30は、レール10の中心軸線S1に沿って摺動可能となっている。そして、ストライカ39は、各第3案内面13A、13Bの間からレール10の外側に突出した状態で、中心軸線S1に沿ってスライダ30とともに移動可能となっている。
図2、図5及び図7に示すように、スライダ本体31の丸穴32には、円柱軸体であるラッチ爪69がレール10の第1案内面11に対して進行可能に内挿されている。ラッチ爪69においてレール10から遠い側の端部にはフランジ部69Aが形成されている。このフランジ部69Aがスライダ本体31に当て止まることにより、ラッチ爪69がレール10に対して進行するストロークが制限される。
図2及び図5に示すように、スライダ本体31の小穴33には、金属板ばねからなる押圧部材68の一端がリベット68Aにより固定されている。押圧部材68はラッチ爪69に向かって細長く延在しており、撓んだ状態でフランジ部69に当接することにより、ラッチ爪69をレール10に対して進行する方向に押圧している。これにより、ラッチ爪69がラッチ穴19A〜19Eのいずれか1つと対向すれば、その内部に進行して、双方が互いに係合するようになっている。その結果、レール10に対するスライダ30の中心軸線S1に沿う摺動が規制される。
ラッチ爪69と、5個のラッチ穴19A〜19Eと、丸穴32と、押圧部材68とを有して本発明のラッチ機構60が構成されている。
図3〜図5及び図7に示すように、レール10において各ラッチ穴19A〜19Eを挟んでスライダ30とは反対側には、支持部材78が固定されている。支持部材78は、金属鋼板が打ち抜きプレス加工されたものであり、各ラッチ穴19A〜19Eを露出させるように細長く開口する開口部78Aが貫設されている。支持部材78の下端側はL字状に屈曲しており、伝達ケーブル65のガイドチューブを保持している。一方、支持部材78の上端側には、支持軸77が中心軸線S1と平行な方向を向いた状態で両端支持されている。
支持軸77には、可動部材79が揺動可能に支持されている。図5に示すように、可動部材79は、金属鋼板が打ち抜きプレス加工されたものである。可動部材79において支持軸77に支持される部位より下方側はテーパー状に拡幅され、さらに、各ラッチ穴19A〜19Eに向かって折り曲げられている。そして、その先端縁は5個の凸部が形成された略櫛歯形状部79Aとされている。また、可動部材79において支持軸77に支持される部位から突出する入力部79Bには、伝達ケーブル65の一端が連結されている。
支持軸77にはねじりコイルバネ77Aが外挿されており、略櫛歯形状部79Aがレール10の各ラッチ穴19A〜19Eから離反するように可動部材79を付勢している。図示は省略するが、車両用シート8の近傍には、バックレスト7の傾動姿勢を調整する調整レバーが設けられており、その調整レバーに伝達ケーブル65の他端が連結されている。バックレスト7の傾動姿勢を調整する場合、搭乗者がその調整レバーを操作すると、図7に示すように、その操作が伝達ケーブル65を介して入力部79Bに伝達される。そうすると、可動部材79がねじりコイルバネ77Aの付勢力に抗しつつ支持軸77周りで揺動するので、略櫛歯形状部79Aがレール10に進行する。このため、図8に示すように、略櫛歯形状部79Aの各凸部が各ラッチ穴19A〜19Eに同時に進行して、それらの先端縁が第1案内面11と面一になる。この際、ラッチ爪69がラッチ穴19A〜19Eのいずれか1つと係合していれば、ラッチ爪69が略櫛歯形状部79Aにより、ラッチ穴19A〜19Eの外に押し出される。その結果、スライダ30に対するラッチ機構60の規制が解除されて、レール10に対するスライダ30の中心軸線S1に沿う摺動が許容される。
図6、図8及び図9では、ラッチ爪69がラッチ穴19Aに係合しており、ストライカ39が最前方に位置している。図示は省略するが、ラッチ爪69がラッチ穴19Eと係合する場合、ストライカ39は最後方に位置することとなる。
可動部材79と、支持部材78と、支持軸77と、ねじりコイルバネ77Aとを有して本発明の解除機構70が構成されている。ここで、ラッチ穴19A〜19Eのいずれか1つと係合しているラッチ爪69の軸芯を回動軸芯R1として、図6、図7及び図9に表示する。
図5〜図9に示すように、各摺動層40A、40Bには、回動軸芯R1から径外方向に突出する一対の回動部45A、45Bが一体成形されている。各回動部45A、45Bを構成する曲面は、回動軸芯R1を軸芯とし、回動軸芯R1と各第2案内面12A、12Bとの距離(即ち、第2案内面12A、12Bの相互間距離の1/2)を半径とする円筒面の一部である。このため、各回動部45A、45Bは、各第2案内面12A、12Bと各第2被案内面42A、42Bとの間の間隙W1、W2を狭めている。そして、スライダ30が中心軸線S1に沿う位置(図6に示す位置)から、回動軸芯R1周りで回動しようとする際、各回動部45A、45Bが各第2案内面12A、12Bと常に摺接するようになっている。その結果、スライダ30は、レール10に対して幅方向に位置ずれすることなく、回動軸芯R1周りで回動できる。
各摺動層40A、40Bの前端部には、各第2案内面12A、12Bに向けて一対のストッパ部48A、48Bが凸設されている。ストッパ部48Aが第2案内面12Aに当接するか、又はストッパ部48Bが第2案内面12Bに当接することにより、スライダ30の回動軸芯R1周りでの回動範囲が制限される。
各摺動層40A、40Bにおいて、各回動部45A、45Bと各ストッパ部48A、48Bとの間には一対の付勢部46A、46Bが一体成形され、各摺動層40A、40Bの後端部には、一対の付勢部47A、47Bが一体成形されている。各付勢部46A、46B、47A、47Bは、各摺動層40A、40Bから幅方向外側に向けて斜めに突出し、幅方向の隙間W1、W2を介して各第2案内面12A、12Bに弾性変形しつつ摺接している。
一方、図9に示すように、円弧状の軌跡C1に対して中心直線S1が上方にずれた位置においてストライカ39の前端部39A側がロック装置90と係合する場合、スライダ30を回動軸芯R1周りで右周りに回動させようとするモーメントが作用する。そうすると、スライダ30が軌跡C1と中心直線S1とのずれを吸収するように回動軸芯R1周りで回動する。これにより、バックレスト7のスムーズな傾動動作を実現できる。この際、付勢部46Bが第2案内面12Bに強く押し付けられてさらに弾性変形する。また、付勢部47Aも第2案内面12Aに強く押し付けられてさらに弾性変形する。その結果、付勢部46B、47Aの復元力がスライダ30に作用して、スライダ30を回動軸芯R1周りで元の位置に復帰させようとする。このため、ストライカ39の前端部39A側がロック装置90と係合しなくなる場合や、スライダ30が後方に移動する場合に、スライダ30を回動軸芯R1周りで元の位置に復帰し易い。
図示は省略するが、レール10に対してスライダ30が回動軸芯R1周りで上記とは逆方向に回動する場合、付勢部46A、47Bがスライダ30を回動軸芯R1周りで元の位置に復帰させようとする。
回動軸芯R1周りで回動可能とされたストライカ39と係合するロック装置90(図1参照)は、図10に示す従来のロック装置990における進入口991の間口G1よりも、進入口91の間口を狭くできる。また、従来のロック装置990では、広い間口G1に対応して、フォーク992や、ゴムやエラストマーからなるダンパ993も長くされているので、フォーク992及びダンパ993と、ストライカ939との噛み合い位置が変動する。このため、ロック装置990とストライカ939との噛み合い強度が変動し、噛み合い強度の向上が難しい。また、リクライニング操作時に、ストライカ939がダンパ993に食い込んだままフォーク992とダンパ993との間を移動するので、バックレスト7のスムーズな傾動動作が阻害され易い。これに対して、回動軸芯R1周りで回動可能とされたストライカ39と係合するロック装置90は、フォークやダンパを短くできるので、フォーク及びダンパと、ストライカ39との噛み合い位置が殆ど変動しない。このため、ロック装置90とストライカ39との噛み合い強度が変動し難く、噛み合い強度を向上させ易い。また、リクライニング操作時に、ストライカ39がダンパに食い込んだままフォークとダンパとの間を移動することがないので、バックレスト7のスムーズな傾動動作が阻害され難い。
<作用効果>
実施例の車両用シートリクライニング装置1では、可動部材79がレール10に設けられている。可動部材79には、リクライニング操作を伝達する操作伝達手段としての伝達ケーブル65が連結される。そして、操作時に伝達ケーブル65によって操作力が可動部材79に伝達されることにより可動部材79が支持軸77周りで揺動して、略櫛歯形状部79Aがレール10に対して進行すると、略櫛歯形状部79Aの各凸部が全てのラッチ穴19A〜19Eに対して同時に進行し、ラッチ爪69をラッチ穴19A〜19Eから外す。このため、スライダ30に対するラッチ機構60の規制が解除され、バックレスト7の傾動が可能になる。ここで、伝達ケーブル65は、レール10に設けられた可動部材79に連結されるため、バックレスト7の傾動時に伝達ケーブル65の取り回し位置は変化しない。その結果、伝達ケーブル65に屈曲や引っ掛かり等の不具合が生じ難く、ラッチ機構60の規制を解除できなくなるという不具合が生じ難い。
したがって、実施例の車両用シートリクライニング装置1は、ラッチ機構60の確実な解除動作を実現できる。
また、上記従来技術では、取り回し位置が変化する操作伝達手段のために空きスペースを確保しておく必要があり、小スペース化が難しいという問題点も有している。この点、実施例の車両用シートリクライニング装置1は、伝達ケーブル65の取り回し位置が変化しないので、省スペース化を実現でき、ひいては車内空間を有効活用できる。
また、この車両用シートリクライニング装置1において、ラッチ爪69は円柱軸体であり、スライダ30には、レール10に対して進行可能にラッチ爪69を内挿する丸穴32と、弾性力によりラッチ爪69をレール10に対して進行する方向に押圧する押圧部材68とが設けられている。この構成により、この車両用シートリクライニング装置1は、ラッチ機構60を簡素化できており、製造コストの低廉化を図ることができる。また、円柱軸体であるラッチ爪69により、ラッチ爪69と各ラッチ穴19A〜19Eとが強固に係合できるとともに、双方のガタツキも抑制できる。
さらに、この車両用シートリクライニング装置1において、全ラッチ穴19A〜19Eはレール10に中心軸線S1に沿って一列に形成され、可動部材79は、金属鋼板を打ち抜きプレス加工することにより略櫛歯形状に形成されている。この構成により、この車両用シートリクライニング装置1は、ラッチ穴19A〜19Eと可動部材79とを簡素化できており、製造コストの一層の低廉化を図ることができる。
以上において、本発明を実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例に制限されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更して適用できることはいうまでもない。例えば、摺動層40A、40Bをスライダ本体31にインサート成形する替わりに別体成形して、スライダ本体31に嵌合固定してもよい。この場合、インサート成形よりも金型コストを低減できる。
本発明は車両用シートに利用可能である。
9…車体
8…車両用シート
7…バックレスト
90…ロック装置
1…車両用シートリクライニング装置
S1…中心軸線
C1…ロック装置の軌跡
10…レール
39…ストライカ
30…スライダ
60…ラッチ機構
70…解除機構
19A、19B、19C、19D、19E…ラッチ穴
69…ラッチ爪
79…可動部材
32…丸穴
68…押圧部材

Claims (3)

  1. 車体側に設けられ、車両用シートの傾動するバックレストに固定されるロック装置と協働して、前記バックレストの傾動姿勢を段階的に固定する車両用シートリクライニング装置において、
    中心軸線に沿って延び、前記バックレストの傾動時に描かれる前記ロック装置の軌跡に合わせて前記車体側に固定されるレールと、
    前記レールに摺動可能に設けられ、前記ロック装置に係合するストライカが設けられたスライダと、
    前記スライダの前記中心軸線に沿う摺動を規制するラッチ機構と、
    前記スライダに対する前記ラッチ機構の前記規制を解除する解除機構とを備え、
    前記ラッチ機構は、前記レールに形成され、前記中心軸線に沿って整列する複数個のラッチ穴と、前記スライダに設けられ、前記レールに対して進行することにより少なくとも一つの前記ラッチ穴と係合するラッチ爪とを有し、
    前記解除機構は、前記レールにおいて各前記ラッチ穴を挟んで前記スライダとは反対側に設けられ、全ての前記ラッチ穴に対して同時に進退可能とされ、操作時に進行によって前記ラッチ爪を前記ラッチ穴から外す可動部材を有していることを特徴とする車両用シートリクライニング装置。
  2. 前記ラッチ爪は円柱軸体であり、前記スライダには、前記レールに対して進行可能に前記ラッチ爪を内挿する丸穴と、弾性力により前記ラッチ爪を前記レールに対して進行する方向に押圧する押圧部材とが設けられている請求項1記載の車両用シートリクライニング装置。
  3. 全前記ラッチ穴は前記レールに前記中心軸線に沿って一列に形成され、
    前記可動部材は、金属鋼板を打ち抜きプレス加工することにより略櫛歯形状に形成されている請求項1又は2記載の車両用シートリクライニング装置。
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