JP5428535B2 - 赤外線撮像素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

この発明は、遠赤外域に感度を有する非冷却型の赤外線撮像素子に関するものである。
従来の非冷却型の(あるいは「熱型」と呼ばれる)赤外線撮像素子は、冷凍機が不要であることから小型化が可能であり、近年、民生への応用を睨んだ低価格化が進んでいる。このような背景から汎用LSIと製造工程を共有化できるシリコンPNダイオードを温度検出部に用いた非冷却型の赤外線撮像素子の研究開発が活発に行われてきた(例えば、特許文献1参照)。
従来の非冷却型の赤外線撮像素子は、汎用LSIの製造工程で造ることができる信号読出し回路部の製造工程に温度検出部の製造工程を足し合わせて、同一製造プロセス内で製造されていた。また、信号読出し回路部の電気的絶縁を確保するために、金属配線間にシリコン酸化膜を堆積するが、同時に、温度検出部にも同様に堆積され相当量のシリコン酸化膜が堆積されることとなっていた。更には、微細なLSI構造を造りこむためにはシリコン酸化膜の平坦化も必要となるので、電気的絶縁を確保するに必要な厚み以上にシリコン酸化膜が温度検出部にも堆積されてしまう結果となっていた。
特開2005−009998号公報
上述したように、従来の技術においては、信号読出し部と同一プロセスで製造される温度検出部にも同様に相当量のシリコン酸化膜が堆積されるため、温度検出部の熱容量が必要以上に増加していた。そのため熱時定数が増加し、高速移動する被写体を撮像する場合には残像現象が生じないようにする必要があった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、電気的絶縁における信頼性を確保しつつ、高速応答が可能な赤外線撮像素子を得ることを目的としている。
この発明に係る赤外線撮像素子の製造方法は、シリコン基板上に埋め込みシリコン酸化膜層、SOI層が順に積層されたSOI基板の主面にダイオードで温度を検出する複数の画素と画素からの電気信号を読み出す回路とを有する熱型の赤外線撮像素子の製造方法であって、SOI層に不純物をドープして複数のダイオードを形成するダイオード形成工程と、ダイオード間のSOI層を埋め込み酸化膜層に到達しない深さまで除去してダイオードを分離する分離工程と、ダイオード間に残存するSOI層が完全に酸化するまでSOI層の表面を熱酸化して熱酸化膜を生成する熱酸化工程とを備えたことを特徴とする。
また、この発明は、シリコン基板上に埋め込みシリコン酸化膜層、SOI層が順に積層されたSOI基板の主面に、ダイオードで温度を検出する検出部を備えた複数の画素と画素からの電気信号を読み出す回路とを有する熱型の赤外線撮像素子であって、検出部は、SOI層に不純物をドープして形成され表面に熱酸化膜を有する複数のダイオードと、ダイオード間のSOI層に形成された凹部、及び厚みがダイオードの熱酸化膜の厚み以下で凹部と埋め込み酸化膜層とに接して形成された熱酸化膜によって構成される分離領域とを備えたことを特徴とする赤外線撮像素子でもある。
この発明に係る赤外線撮像素子は、シリコンダイオードを保護する保護膜としてシリコンダイオード自身のシリコンを酸化することによって得られる熱酸化膜を使用するものである。そのため、薄くても緻密で良質な絶縁膜としての熱酸化膜を利用することができるので、シリコンダイオードを保護するための保護膜を薄くでき、温度検出部の熱容量を小さくできる。また、熱酸化膜を利用するので電気的絶縁における信頼性を確保しつつ、高速応答が可能な赤外線撮像素子を得ることが可能となる。
本発明の実施形態1における赤外線撮像素子の構成を示した斜視図である。 本発明の実施形態1における赤外線撮像素子の赤外線検出器の平面図である。 本発明の実施形態1における赤外線撮像素子の赤外線検出器の断面図である。 本発明の実施形態1における温度検出部の断面図である。 本発明の実施形態1における温度検出部の製造工程中の断面図である。 本発明の実施形態1における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態1における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態1における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態1における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態1における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態2における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態2における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態2における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態2における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態2における温度検出部の製造工程中の断面図である 本発明の実施形態2における赤外線検出器の製造工程中の断面図である
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における赤外線撮像素子の構成の概略を示す斜視図である。図2は、図1中の符号100で示した赤外線検出器を拡大した平面図であって、赤外線吸収部101(図2中の破線)を透視し、支持体102と温度検出部103とを模式的に示した平面図である。図3は、図2中に示すA−A断面を矢印方向に見た断面図で、赤外線検出器100の断面を示した模式図である。図4は、図3に示した温度検出部103の拡大図である。図5〜図10は、図3中に示す断面について赤外線撮像素子の製造工程の順をおって見た模式図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、同一の符号を付したものは、同一またはこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することである。
まず、赤外線撮像素子303の全体構成について説明する。
図1において、赤外線撮像素子303は、信号処理回路302、所定のピッチで行および列方向に配列位置された複数の赤外線検出器100の群からなる検出器アレイ301、を含む構成である。また、赤外線検出器100から出力される出力信号は、信号処理回路302により読み出されて素子外部へ出力される。
つぎに、赤外線検出器100について図2、図3を参照しつつ説明する。
本実施形態の赤外線撮像素子は、シリコン半導体基板であるSOI(Silicon On Insulator)基板300の埋め込み酸化膜層305の上に作製されたPN接合ダイオード105を温度検出部103とした構成である。PN接合ダイオード105は熱を電気信号へ変換する機能を有する。また、埋め込み酸化膜層305の下の基板300は、部分的にエッチングにより空洞が形成されて中空部106となっている。さらに、温度検出部103は支持体102により基板300から離間されて支持されている。そのため、温度検出部103から基板300への熱伝導を低減する構造が可能となる。なお、この構造はマイクロマシニング技術を用いて作製される。また、支持体102はメタル配線層410とシリコン酸化膜を積層したものから構成されている。なお、本実施形態ではPN接合ダイオード105はSOI基板300の一部分であるSOI層に形成されている。
図2を参照して、赤外線検出器100について詳細に説明する。
赤外線検出器100は、大別して、赤外線吸収部101、支持体102と温度検出部103とから構成されている。温度検出部103には、PN接合ダイオード部105が2個直列接続されたものが搭載されており、個々のPN接合ダイオードはメタル配線層104により電気的に結合されている。なお、図2ではPN接合ダイオード部105の連結は4個であるが、連結数を増やすこともできる。
まず、赤外線検出器100の赤外線検出原理について説明する。
はじめに、赤外線撮像素子303の撮像対象となる被写体が発した赤外線が、検出器アレイ301内の赤外線検出器100に入射すると、入射した赤外線は赤外線吸収部101に吸収されて熱に変換される。この熱は赤外線吸収部101に連結されている温度検出部103に伝導する。このため、吸収された熱によって断熱構造体上の温度検出部103の温度が上昇する。このとき、温度変化に応じてPN接合ダイオード105の電気特性が変化する。さらに、図1に示した信号処理回路部302で、赤外線検出器ごとに電気特性の変化を読み取って外部に出力し、被写体の熱画像を得る。
なお、PN接合ダイオード105の温度による電気特性変化が大きいほど、PN接合ダイオード105が発生する雑音が小さいほど、赤外線検出器100の温度感度が高くなる。
つぎに、温度検出部103の構造について図4を用いて説明する。PN接合ダイオード105はP型不純物領域306とN型不純物領域307とから構成されている。さらに、PN接合ダイオード105は複数個直列接続されている。また、PN接合ダイオード同士の連結をメタル配線層104で行っている。ここで、PN接合ダイオード105とメタル配線層104が所定の部分以外で接触しないように、メタル配線層104を電気的に絶縁する為の絶縁膜が必要である。そこで、本実施形態では、絶縁膜としてSOI層を熱酸化して得られた熱酸化膜を使用した。図4中では係る熱酸化膜を層間絶縁膜308として図示している。なお、温度検出部103の保護膜としてパッシベーション膜309を最上層に積層している。
本実施形態によれば、メタル配線層104を電気的に絶縁する為の絶縁膜として熱酸化膜を用いているので、従来のCVD装置等を用いた堆積膜(シリコン酸化膜)よりも大幅に薄膜化することが可能となる。つまり、温度検出部上の絶縁膜が回路部およびその他の配線層領域に比べて薄膜化されていることを特徴とし、シリコン層を熱酸化する事により温度検出部上の絶縁膜を形成している。そのため、温度検出部上に堆積される絶縁膜が他の領域のCVD等での堆積により形成した絶縁膜より薄くできる。したがって、温度検出部の熱容量を大幅に小さくする事が可能であり、従来よりも熱応答速度が速い赤外線撮像素子を提供することが容易となる。
さらに温度検出部上の絶縁膜を熱酸化膜としてメタル配線層との電気的な絶縁を確保しており、薄膜化した場合でも、十分な電気的絶縁特性を有する。
また、熱酸化工程を利用しているため製造工程の制御が容易となり、温度検出部上の絶縁膜の熱容量を設計値どおりに製造することが可能になる。
次に、図5〜図10を用いて本実施の形態1における、赤外線撮像素子の製造方法を製造工程の順をおって説明する。なお、図5〜図10は、図4中に示した温度検出部の断面について見た模式図である。
まず、図5に示す第1工程では、基板として、単結晶シリコン支持基板400上に、埋め込みシリコン酸化膜層401、単結晶シリコン層402(すなわちSOI層)が順次積層されたSOI基板を準備する。
図6に示す第2工程では、個々の赤外線検出器100の分離に、例えば、従来技術と同様のLOCOS(Local Oxidation of Silicon)分離やSTI(Shallow Trench Isolation)分離法等によって、分離領域403を形成する。ここで、分離領域403は、埋め込み酸化膜層401まで到達させず、埋め込み酸化膜層401と分離部領域403の間に、分離下シリコン単結晶領域404が僅かに残る深さまで形成する。詳しくは、LOCOS分離法であれば、分離領域403部分に相当する位置の単結晶シリコン層402を熱酸化して熱酸化膜を形成する。また、STI法であれば分離領域403部分をシリコンエッチングする。なお、前記分離下シリコン単結晶領域404の膜厚は、熱酸化膜やシリコンエッチング時の誤差を考慮した上、可能な限り薄膜とする事が好ましい。
次に、検知部となる領域の全面に、N型またはP型の不純物をイオン注入装置等により所定の深さまで注入し、不純物領域を形成する。本実施の形態では、N型低濃度不純物領域405を形成している。ここで、所定の深さとは、SOI層全体の不純物濃度分布が均一となる深さを意味している。
図7に示す第3工程では、P型高濃度不純物領域406をN型低濃度不純物領域405の例えばSOI上面より所定の深さまで注入する。所定の深さとは、無バイアス時の空乏層の広がりが埋め込み酸化膜層との界面まで到達しない深さを意味している。また、前記高濃度不純物領域とは低濃度不純物領域よりも単位体積当たり約2桁以上高濃度となるようにN型にはP型、或いはP型にはN型の高濃度不純物領域を設けることを意味している。注入処理後に、コンタクト層間膜414を、信号処理回路部の電気的絶縁が十分確保出来る膜厚まで堆積する。
図8に示す第4工程では、赤外線検出器100のみ選択的にエッチングを行う。例えばフッ酸等のシリコンとエッチング選択比が高いエッチング技術を用いて、エッチングを行う。ここで、コンタクト層間膜414及び、分離部403が完全に除去されるまでエッチングを行う。ただし、信号処理回路部の上のコンタクト層間膜414など赤外線検出器100以外の領域はコンタクト層間膜414が残るようにエッチングを行う。
図9に示す第5工程では、絶縁酸化膜408を熱酸化法により分離下シリコン単結晶領域404のシリコン膜が完全に酸化される酸化時間により、熱酸化膜を形成する。引き続き、絶縁酸化膜の所定の位置にコンタクトホール409を不純物領域の直上に、例えばドライエッチング法を用いて形成する。
図10に示す第6工程では、個々のPN接合ダイオードと信号処理回路部を電気的に結合するために、メタル配線層410を形成する。もちろん、メタル配線層410はランプアニール技術等を用いて、金属シリサイド膜として用いても構わない。また、メタル配線層410は、パッシベーション膜309で覆われている。
最後に、絶縁膜の所定の位置にエッチング孔412を開口しエッチング孔412から、例えばTMAH(Tetra−Methyl−Ammonium−Hydroxide)などのエッチャントを導入して、単結晶シリコン支持基板400の内部に中空部を形成する。このようにして、絶縁膜から成る支持体102によって支えられた、温度検出部103が中空に浮いた、赤外線検出器100を搭載した赤外線撮像素子303が完成する。かかる状態が図3、図4に示したものである。
本実施の形態における赤外線撮像素子の製造方法においては、従来と異なり、コンタクト層間膜及び分離部の熱酸化膜がエッチング除去されている。更に、温度検出部におけるコンタクト絶縁酸化膜を熱酸化膜としている。そのため、従来よりも大幅に絶縁膜の膜厚を薄膜化する事が容易となる。特に、熱酸化法を用いてSOI層を酸化するので緻密で薄い良質の絶縁層を容易に作ることが可能となる。また、絶縁層の厚みの制御も容易で膜厚が場所によってバラツクことも少ない。したがって、温度検出部の熱容量を大幅に小さくする事が可能となる。
更に、副次的な効果として、温度検出部の直上に形成される絶縁膜を従来のCVD等の技術を用いた堆積膜とは異なる、熱酸化膜としており安定した界面(半導体と絶縁膜の界面)を提供する事が可能となる。したがって、ダイオードで発生する雑音を小さくできる。
以上より、本実施の形態における赤外線検出器300では、熱容量が小さく、熱応答速度が速い低雑音で製造が容易な赤外線撮像素子を提供することが可能である。
実施の形態2.
本実施の形態2の構造は、実施の形態1で示した赤外線撮像素子の構成と基本的には同様であるが、温度検出部を構成するPN接合ダイオードの接続形態が異なることを特徴としている。すなわち、2組のPN接合ダイオードを隣接して配置しているが、一方の組のダイオードと他方の組のダイオードの間はPN分離によって電気的には分離されている。また、一方と他方のダイオード間は金属膜によって接続されている。さらに、この金属膜はPN分離に跨って形成された凹部の表面に設けられている。この形態が実施の形態1と異なる特徴点である。
以下、図11〜図16を用いて本実施形態における赤外線撮像素子の製造方法について製造工程の順をおって説明する。なお、図11〜図16は、実施の形態1で説明したものと同様の温度検出部の断面について見た模式図である。
なお、上述の特徴点と異なる他は実施の形態1と同様の構成である。そのため、以下に説明する本実施形態に特有の構成とこれに起因する効果の他は、実施の形態1と同様の効果も奏する。
はじめに、図11に示す第1工程では、基板300として、単結晶シリコン支持基板400上に、埋め込みシリコン酸化膜層401、単結晶シリコン層402(すなわちSOI層)が順次積層された、いわゆるSOI基板を準備する。
つぎに、図12に示す第2工程では、個々の赤外線検出器100の分離に、例えば、従来技術と同様のLOCOS分離やSTI分離法等によって、分離領域403を形成する。ここで、分離部403は、埋め込み酸化膜層401まで到達させず、埋め込み酸化膜層401と分離部領域403の間に、分離下シリコン単結晶領域404が僅かに残る深さまでLOCOS分離法であれば熱酸化膜を堆積し、STI法であればシリコンエッチングを実施する。また、前記分離下シリコン単結晶領域の膜厚は、熱酸化膜やシリコンエッチング時の誤差を考慮した上、可能な限り薄膜とする事が好ましい。
また、前述の温度検出部103となるべき領域を選択的に、N型またはP型の不純物原子をイオン注入装置等により所定の深さまで注入し、N型低濃度不純物領域501とP型低濃度不純物領域502を形成している。ここで、所定の深さとはSOI層全体の不純物濃度分布が均一となる深さを意味している。
なお、図示していないが、信号処理回路部302となる領域を、基板300上に形成する工程も実施している。
つぎに、図13に示す第3工程では、P型高濃度不純物領域504をN型低濃度不純物領域501の例えばSOI上面より所定の深さまで注入する。所定の深さとは、無バイアス時の空乏層の広がりが埋め込み酸化膜層との界面まで到達しない深さを意味している。同様に、N型高濃度不純物領域503をP型不純物領域502の所定の深さまで注入する。501、502、503、504を順次形成するため、写真製版技術等を用い選択的に例えばイオン注入法により形成することは言うまでも無い。また、前記高濃度不純物領域とは低濃度不純物領域よりも単位体積当たり約2桁以上高濃度となるようにN型にはP型、あるいはP型にはN型の高濃度不純物領域を設けることを意味している。注入処理後に、コンタクト層間膜414を、信号処理回路部の電気的絶縁が十分確保出来る膜厚まで堆積する。
さらに、図14に示す第4工程では、赤外線検出器100のみ選択的に例えばフッ酸等のシリコンとエッチング選択比が高いエッチング技術を用いて、エッチングを行う。ここで、コンタクト層間膜414及び、分離部403が完全に除去されるまでエッチングを行う。
そして、図15に示す第5工程では、共通コンタクト505を501及び502の低濃度不純物領域の所定の深さまで例えば、ドライエッチング法を用いて形成する。ここで所定の深さとは、一般的に雑音源とされている、埋め込み酸化膜層の界面及びSOI上面に形成される絶縁酸化膜界面からの影響が最も小さくなる深さを意味している。引き続き、絶縁酸化膜408を熱酸化法により前記分離下シリコン単結晶領域404のシリコンが完全に酸化される酸化時間により、熱酸化膜を形成する。
続いて、絶縁酸化膜の所定の位置にコンタクトホール409を不純物領域の直上にドライエッチング法を用いて形成する。更に、共通コンタクトホール505を501及び502の低濃度不純物領域に形成する。なお、コンタクトホール409、505を順次形成するために、半導体工業で常用されているリソグラフィー技術等を用いる。
つぎに、図16に示す第7工程では、個々のPN接合ダイオードと信号読出し回路を電気的に結合するために、メタル配線層410を形成する。もちろん、メタル配線層410はランプアニール技術等を用いて、金属シリサイド膜として用いても構わない。また、メタル配線層410は、層間絶縁膜411で覆われている。
最後に、絶縁膜の所定の位置にエッチング孔412を開口しエッチング孔412から、例えばTMAH(Tetra−Methyl−Ammonium−Hydroxide)などのエッチャントを導入して、単結晶シリコン支持基板400の内部に中空部106を形成する。このようにして、絶縁膜から成る支持体102によって支えられた、温度検出部103が中空に浮いた、赤外線検出器100を搭載した赤外線撮像素子303が完成する。
本実施の形態における赤外線撮像素子の製造方法においては、従来と異なり共通コンタクトホールを501、502の所定の深さまでエッチングする事により、実施の形態1で得られた効果に加え、熱による歪が小さく、更には検知部の雑音が小さい赤外線撮像素子を提供することが可能となる。
なお、上述した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと解されるべきである。本発明の範囲は、上述した実施形態の範囲ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
100 赤外線検出器、101 赤外線吸収部、102:支持体、103:温度検出部
104:メタル配線層105:PN接合ダイオード、106:中空部300:基板、301:検出器アレイ、302:信号処理回路、303:赤外線撮像素子、304:SOI層、305:埋め込み酸化膜層、306:P型不純物領域、307:N型不純物領域、308:層間絶縁膜、309:パッシベーション膜、400:支持基板、401:埋め込み酸化膜層、402:単結晶Si層、403:分離領域、404:分離下Si単結晶領域、405:N型低濃度不純物層、406:P型高濃度不純物層、407:分離部エッチング除去ホール、408:コンタクト熱酸化絶縁膜、409:コンタクトホール、410:メタル配線層、411:パッシベーション膜、412:エッチング孔、414:コンタクト層間膜、501:N型低濃度不純物層、502:P型低濃度不純物層、503:N型高濃度不純物層、504:P型高濃度不純物層、505:共通コンタクトホール。

Claims (5)

  1. シリコン基板上に埋め込みシリコン酸化膜層、SOI層が順に積層されたSOI基板の主面にダイオードで温度を検出する複数の画素と前記画素からの電気信号を読み出す回路とを有する熱型の赤外線撮像素子の製造方法であって、
    前記SOI層に不純物をドープして複数のダイオードを形成するダイオード形成工程と、
    前記ダイオード間の前記SOI層を前記埋め込み酸化膜層に到達しない深さまで除去して前記ダイオードを分離する分離工程と、
    前記ダイオード間に残存する前記SOI層が完全に酸化するまで前記SOI層の表面を熱酸化して熱酸化膜を生成する熱酸化工程とを備えたことを特徴とする赤外線撮像素子の製造方法。
  2. 分離工程は、ダイオード間のSOI層を埋め込み酸化膜層に到達しない深さまで熱酸化して生成した熱酸化膜をエッチング除去して前記ダイオードを分離することを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像素子の製造方法。
  3. 分離工程は、ダイオード間のSOI層を埋め込み酸化膜層に到達しない深さまでドライエッチングにより除去して前記ダイオードを分離することを特徴とする請求項1に記載の赤外線撮像素子の製造方法。
  4. シリコン基板上に埋め込みシリコン酸化膜層、SOI層が順に積層されたSOI基板の主面に、ダイオードで温度を検出する検出部を備えた複数の画素と前記画素からの電気信号を読み出す回路とを有する熱型の赤外線撮像素子であって、
    前記検出部は、
    前記SOI層に不純物をドープして形成され表面に熱酸化膜を有する複数の前記ダイオードと、
    前記ダイオード間の前記SOI層に形成された凹部、及び厚みが前記ダイオードの熱酸化膜の厚み以下で前記凹部と前記埋め込み酸化膜層とに接して形成された熱酸化膜によって構成される分離領域とを備えたことを特徴とする赤外線撮像素子。
  5. 分離領域の熱酸化膜は、埋め込み酸化膜層に到達しない深さまでSOI層を除去して残存する前記SOI層を熱酸化して形成されることを特徴とする請求項4に記載の赤外線撮像素子。
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