JP5428361B2 - 回転電機の駆動制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、異なる複数の磁極数に相当する磁石磁束を発生する回転電機の駆動制御装置に関する。
従来、この種の技術としては、例えば以下に示す文献に記載されたものが知られている(特許文献1参照)。この文献には、1つの固定子に給電することで2つの回転子を独立に回転させることが可能であり、1つのモータ体格で2つのモータ分のトルクを発生させることが可能であるとともに、両回転子に合わせて固定子に与えられる電流の平均値は、単純に2つのモータに電流を与えた場合の平均値より低く、電流による損失が低減する発明が記載されている。
特許第3480301号公報
しかしながら、上記従来のモータは、複数の極対数に対応した電流を給電するため、各電流振幅値と各電流位相のパラメータが混在し、複数の次数電流の合成電流では個別の最適な電流振幅と位相を用いた場合が最適とは言えないという問題があった。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電流振幅と電流位相を最適化して回転電機の駆動性能を向上した回転電機の駆動制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の課題を解決する手段は、異なる複数の磁極数に相当する磁石磁束を発生させる磁束発生部材を有する回転子と、複数の磁極数に対応した複数の電流磁界を合算し、かつ回転子を回転させることができるように電流を与える固定子とを備えた回転電機において、複数の磁極数に対応した電流制御系を備えた駆動制御手段を有し、駆動制御手段は、回転電機が磁気飽和の影響を受ける駆動領域において、負荷の増加に伴い基本波電流とm次高調波電流とを合成した合成電流の振幅の絶対値を下げるように基本波電流とm次高調波電流との位相差を変化させることを特徴とする。
本発明によれば、複数の任意の次数電流の各電流振幅比率と複数の任意の次数電流の各電流位相との何れか一方もしくは双方を変化させることで、モータの駆動性能を向上することができる。
本発明の実施例1に係る回転電機の駆動制御装置の構成を示す図である。 本発明の実施例1に係る回転電機の駆動制御装置の他の構成を示す図である。 本発明の実施例1に係る回転電機の駆動制御装置による基本的な電流制御の制御手順を示すフローチャートである。 図3の制御手順において複数の電流制御系を有する場合の制御手順を示すフローチャートである。 図4の制御手順における電流振幅比率制御の制御手順を示すフローチャートである。 図4の制御手順における電流位相制御の制御手順を示すフローチャートである。 図6の制御手順における位相差制御の制御手順を示すフローチャートである。 図6の制御手順における等位相制御の制御手順を示すフローチャートである。
以下、図面を用いて本発明を実施するための実施例を説明する。
図1は本発明の実施例1に係る回転電機の駆動制御装置の構成を示す図である。図1には駆動制御装置の電流制御系を示しており、この駆動制御装置は、任意のm相で基本波電流成分と複数の任意の次数高調波電流成分とを制御することで回転電機(モータ)を駆動制御する。駆動制御装置は、電流指令値演算部11、基本波電流指令値演算部12−1、n次電流指令値演算部12−n、m次電流指令値演算部12−m、基本波電流制御器13−1、n次電流制御器13−n、m次電流制御器13−mならびにインバータ14を備え、
回転電機(モータ)15を駆動制御する。
電流指令値演算部11は、トルク等の運転要件に基づいて、実験や机上検討等の結果に基づいて予め作成されて用意された電流指令値テーブルを参照して、各相のそれぞれに対応した電流指令値I,…,I_n,I_m、ならびに電流位相角β,…,β_n,β_mを演算する。演算で得られた各電流指令値ならびに電流位相角は、それぞれ対応する基本波電流指令値演算部12−1、n次電流指令値演算部12−n、m次電流指令値演算部12−mに与えられる。
基本波電流指令値演算部12−1は、電流指令値演算部11で得られた電流指令値Iならびに電流位相角βを入力し、これらの電流指令値Iならびに電流位相角βに基づいて、実験や机上検討等の結果に基づいて予め作成されて用意された基本波電流指令値テーブルを参照して、基本波電流指令値i*を演算する。演算で得られた基本波電流指令値i*は、モータ15に供給されて電流センサ16で検出される1相目の実基本波電流が減算器17−1で減算されて基本波電流制御器13−1に与えられる。
n次電流指令値演算部12−nは、電流指令値演算部11で得られた電流指令値I_nならびに電流位相角β_nを入力し、これらの電流指令値I_nならびに電流位相角β_nに基づいて、実験や机上検討等の結果に基づいて予め作成されて用意されたn次電流指令値テーブルを参照して、n次電流指令値i_n*を演算する。演算で得られたn次電流指令値i_n*は、モータ15に供給されて電流センサ16で検出されるn相目の実n次電流が減算器17−nで減算されてn次電流制御器13−nに与えられる。
m次電流指令値演算部12−mは、電流指令値演算部11で得られた電流指令値I_mならびに電流位相角β_mを入力し、これらの電流指令値I_mならびに電流位相角β_mに基づいて、実験や机上検討等の結果に基づいて予め作成されて用意されたm次電流指令値テーブルを参照して、m次電流指令値i_m*を演算する。演算で得られたm次電流指令値i_m*は、モータ15に供給されて電流センサ16で検出されるm相目の実m次電流が減算器17−mで減算されてm次電流制御器13−mに与えられる。
基本波電流制御器13−1は、基本波電流指令値演算部12−1で得られた基本波電流指令値i*から実基本波電流が減算された電流指令値を入力し、この電流指令値に基づいて、基本波電流に対応した電圧指令値vに変換する。変換で得られた電圧指令値vは、1相目以降の電圧指令値v_2,…v_n,v_mと加算器18−1で加算され、インバータ(INV)14に与えられる。
n次電流制御器13−nは、n次電流指令値演算部12−nで得られたn次電流指令値i_n*から実n次電流が減算された電流指令値を入力し、この電流指令値に基づいて、n次電流に対応した電圧指令値v_nに変換する。変換で得られた電圧指令値v_nは、n相目以降の電圧指令値v_n,…,v_mと加算器18−nで加算され、インバータ(INV)14に与えられる。
m次電流制御器13−mは、m次電流指令値演算部12−mで得られたm次電流指令値i_m*から実m次電流が減算された電流指令値を入力し、この電流指令値に基づいて、m次電流に対応した電圧指令値v_mに変換する。変換で得られた電圧指令値v_mは、加算器18−1〜18−nに与えられ、インバータ(INV)14に与えられる。
インバータ14は、基本波電流制御器13−1,n次電流制御器13−n,m次電流制御器13−mで得られたm相の電圧指令値v,…v_n,v_mに基づいて直流電圧をスイッチング制御することで生成したm相の交流電圧をモータ15に供給して駆動する。
図2は3相で基本波電流成分と任意のn次数高調波電流成分とを制御することで回転電機(モータ)を駆動制御する駆動制御装置の電流制御系の構成を示す図である。この駆動制御装置は、従来公知のdq座標系におけるd軸電流とq軸電流のベクトル制御によりモータ27を駆動制御するものであり、電流指令値演算部21、基本波電流指令値演算部22−1、n次電流指令値演算部22−n、基本波電流制御器23−1、n次電流制御器23−n、基本波dq→3相変換器24−1、n次dq→3相変換器24−n、基本波dq←3相変換器25−1、n次dq←3相変換器25−nならびにインバータ26を備えている。
電流指令値演算部21は、トルク等の運転要件に基づいて、実験や机上検討等の結果に基づいて予め作成されて用意された電流指令値テーブルを参照して、基本波とn次高調波のそれぞれに対応した電流指令値I,I_nならびに電流位相角β,β_nを演算する。演算で得られた各電流指令値ならびに電流位相角は、それぞれ対応する基本波電流指令値演算部22−1、n次電流指令値演算部12−nに与えられる。
基本波電流指令値演算部22−1は、電流指令値演算部21で得られた電流指令値Iならびに電流位相角βを入力し、これらの電流指令値Iならびに電流位相角βに基づいて、実験や机上検討等の結果に基づいて予め作成されて用意された基本波電流指令値テーブルを参照して、d軸電流指令値id*ならびにq軸電流指令値iq*を演算する。演算で得られた基本波電流指令値id*、iq*は、dq←3相変換器25−1の変換で得られたd軸電流id、q軸電流iqが減算器28−1、29−1で減算されて基本波電流制御器23−1に与えられる。
n次電流指令値演算部22−nは、電流指令値演算部21で得られた電流指令値I_nならびに電流位相角β_nを入力し、これらの電流指令値I_nならびに電流位相角β_nに基づいて、実験や机上検討等の結果に基づいて予め作成されて用意されたn次電流指令値テーブルを参照して、n次d軸電流指令値id_n*ならびにn次q軸電流指令値iq_n*を演算する。演算で得られたn次d軸電流指令値id_n*、n次q軸電流指令値iq_n*は、n次dq←3相変換器25−nの変換で得られたn次d軸電流id_n、n次q軸電流iq_nが減算器28−n、29−nで減算されてn次電流制御器23−nに与えられる。
基本波電流制御器23−1は、減算器28−1、29−1から出力されたd軸電流指令値ならびにq軸電流指令値を入力し、この電流指令値に基づいて、実験や机上検討等の結果に基づいて予め作成されて用意された基本波電圧指令値テーブルを参照して、基本波d軸電流に対応した基本波d軸電圧指令値vd、基本波q軸電流に対応した基本波q軸電圧指令値vqに変換する。
n次電流制御器23−nは、減算器28−n、29−nから出力されたn次d軸電流指令値ならびにn次q軸電流指令値を入力し、これらの電流指令値に基づいて、実験や机上検討等の結果に基づいて予め作成されて用意されたn次電圧指令値テーブルを参照して、n次d軸電流に対応したn次d軸電圧指令値vd_n、n次q軸電流に対応したn次q軸電圧指令値vq_nに変換する。
dq→3相変換器24−1は、基本波電流制御器23−1で得られた基本波d軸電圧指令値vdと基本波q軸電圧指令値vqを入力し、この基本波d軸電圧指令値vdと基本波q軸電圧指令値vqを基本波の3相交流電圧指令値vu、vv、vwに変換する。
n次dq_n→3相変換器24−nは、n次電流制御器23−nで得られたn次d軸電圧指令値vd_nとn次q軸電圧指令値vq_nを入力し、このn次d軸電圧指令値vd_nとn次q軸電圧指令値vq_nをn次の3相交流電圧指令値vu_n、vv_n、vw_nに変換する。
dq←3相変換器25−1は、電流センサ28で検出されるモータ27に供給されるu相電流iu、v相電流iv、w相電流iwを入力し、これらの3相電流をd軸電流id、q軸電流iqに変換する。変換で得られた電流は、対応する減算器28−1、29−1に与えられる。
n次dq_n←3相変換器25−nは、電流センサ28で検出されるモータ27に供給されるu相電流iu、v相電流iv、w相電流iwを入力し、これらの3相電流をn次のd軸電流id_n、n次のq軸電流iq_nに変換する。変換で得られた電流は、対応する減算器28−n、29−nに与えられる。
インバータ26は、dq→3相変換器24−1で得られた3相交流電圧指令値vu、vv、vwとn次dq_n→3相変換器24−nで得られた3相交流電圧指令値vu_n、vv_n、vw_nとが加算器29で加算されて得られた3相交流電圧指令値を入力し、これらの3相交流電圧指令値に基づいて直流電源から供給される直流電圧をスイッチング制御することで生成した3相の交流電圧u,v,wをモータ27に供給して駆動する。
上記図1もしくは図2に示す構成において、基本波電流振幅と1つ以上の各高調波電流振幅の電流振幅比率と基本波電流位相と1つ以上の各高調波電流位相が及ぼすモータの諸特性(トルク、回転速度、出力、効率、力率、磁石の減磁耐力)の関係を表わす数式又はマップを予め実験や机上検討の結果に基づいて作成して用意し、用意した式やマップを参照することで各運転条件(回転速度、トルク、出力、磁石温度)に応じて最適な各電流振幅比率と各電流位相を選択して設定する。
基本波電流と任意のn次高調波電流における位相の基準を各成分の磁束に対応する電流(基本波磁束に対して基本波電流、n次高調波磁束に対してn次高調波電流)をモータに通電し、モータの磁石トルクが最大となる位相を基準とした場合には、電流位相を進角させると回転子に逆磁界、遅角させると回転子に順磁界が加わる。
次に、図3〜図8に示すフローチャートを参照して、3相駆動で磁束の基本波と2次高調波の関係がほぼ2:1、すなわち誘起電圧の基本波と2次高調波がほぼ同等であり、基本波磁束と2次高調波磁束の電気角が90度進角位置でほぼピークが重なるモータの電流制御の制御手順を説明する。
図3は上記図2に示す構成の電流制御系における全体の制御手順を示すフローチャートである。図3において、先ず基本波電流と2次高調波電流の電流制御系を組み合わせたときの出力Pと仕様等で決まる基準出力Pmvc_limitとを比較する(ステップS301)。その結果、出力Pが基準出力Pmvc_limitを超えている場合は、高調波の電流制御系を切り離して基本波のみの電流制御を行う(ステップS302)。一方、出力Pが基準出力Pmvc_limitを超えていない場合であって、複数の高調波電流制御系を持つ場合には、基本波と高調波の電流制御系で電流を制御し、高調波の電流制御系をひとつずつ切り離していく(ステップS302)。
図4は図3のステップS302で示す基本波電流と高調波電流の複数の電流制御系を有する場合の制御手順を示すフローチャートである。図4において、複数の電流制御系を有する場合には、電流振幅比率制御を行い(ステップS401)、かつ電流位相制御を行う(ステップS402)。
図5は図4のステップS401で示す電流振幅比率制御の制御手順を示すフローチャートである。図5において、先ず基本波と2次高調波の電流制御系を組み合わせたときの出力Pと予め設定されている基準出力Pmvc_warmとを比較する(ステップS501)。その結果、P>Pmvc_warmである場合には、基本波と2次高調波電流の振幅比率を同一(1:1)に設定する(ステップS502)。なお、異なるモータや他の高次成分を制御する場合には、各電流の比率は各誘起電圧次数成分の比率となる。一方、P>Pmvc_warmでない場合には、基本波成分を増やして効率の良い次数成分の電流の比率を増加させる(ステップS503)。
図6は図4のステップS402で示す電流位相制御の制御手順を示すフローチャートである。図6において、電流位相制御では、位相差制御を行い(ステップS601)、かつ等位相制御を行う(ステップS602)。なお、制御の順番はいずれの制御が先であってもよい。
図7は図6のステップS601で示す位相差制御の制御手順を示すフローチャートである。図7において、先ず誘起電圧V0、または磁束密度B(磁束でも可能である)を予め設定された各基準誘起電圧V0_P_dif、または基準磁束密度BSat_P_difと比較する(ステップS701)。その結果、V0>V0_P_dif、またはB>BSat_P_difである場合には、基本波電流位相を進角した後(ステップS702)、効率を進角前と比較する(ステップS703)。その結果、効率が進角前よりも低下している場合には、基本波電流位相を一周期前に戻す(ステップS704)。
一方、先のステップS701の比較結果において、V0>V0_P_dif、またはB>BSat_P_difでない場合には、基本波電流位相を遅角した後(ステップS705)、効率を遅角前と比較する(ステップS706)。その結果、効率が遅角前よりも低下している場合には、基本波電流位相を一周期前に戻す(ステップS707)。
なお、上記ステップS703,S706において、効率に代えて出力やトルク、力率でもあってもよい。
上記ステップS702で、基本波を進角させるのは合成された電流のピーク値を下げるためであり、したがって基本波と2次高調波の位相差は45degが最大値となる。これにより、例えば高負荷時に基本波電流の位相を進角させると合成電流のピーク値が下がり、巻線による界磁磁束のピークが下がり、磁気飽和が緩和する。異なる電動機や他の高次成分を制御する場合には、合成電流のピークが下がるよう各次数電流成分の位相差をつければよい。
図8は図6のステップS602で示す等位相制御の手順を示すフローチャートである。図8において、先ず誘起電圧V0、または磁束密度B(磁束でも可能である)を予め設定された各基準誘起電圧V0_P_dif、または基準磁束密度BSat_P_difと比較する(ステップS801)。その結果、V0>V0_P_dif、またはB>BSat_P_difである場合には、基本波と2次高調波を1:2の関係で進角した後(ステップS802)、効率を進角前と比較する(ステップS803)。その結果、効率が進角前よりも低下している場合には、電流位相を一周期前に戻す(ステップS804)。
一方、先のステップS801の比較結果において、V0>V0_P_dif、またはB>BSat_P_difでない場合には、基本波と2次高調波を1:2の関係で遅角した後(ステップS805)、効率を遅角前と比較する(ステップS806)。その結果、効率が遅角前よりも低下している場合には、電流位相を一周期前に戻す(ステップS807)。
なお、上記ステップS803,S806において、効率に代えて出力やトルク、力率でもあってもよい。
上記ステップS802で、基本波と2次高調波を1:2の関係で進角させるのは、合成された電流波形を維持したまま進角または遅角させるためであり、初期位置を基準にすると進角は弱め界磁、遅角は強め界磁に相当する。他の高次成分を制御する場合には、基本波の移相量に各次数倍した量だけ移相させればよい。
以上説明したように、上記実施例においては、複数の磁極数に対応した電流制御系を持ち、モータの駆動条件に応じて複数の任意の次数電流の各電流振幅比率と複数の任意の次数電流の各電流位相との何れか一方、もしくは双方を変化させることで、トルクの向上、出力の向上、速度限界領域の拡大、効率の向上、力率の改善等のモータの諸性能を向上することができ、また高温時の磁石保護を図ることができる。
モータの駆動条件に応じて複数の任意の次数電流の各電流振幅比率を変化させることで、各運転領域の効率を向上させることができる。
モータの回転速度や負荷に応じて複数の任意の次数電流の各電流振幅比率を各次数電流の単独駆動において効率の高い次数電流振幅を増やすことで、高効率領域を拡大することができる。
モータが誘起電圧の影響を受ける駆動領域において、回転速度の上昇に伴い複数の任意の次数電流の各電流振幅比率を各磁束と各次数の積の比率に近づけることにより、誘起電圧の各次数の振幅値と電流の各次数の振幅値が近づき、電気子反作用の減磁効果を利用した誘起電圧の低減に必要な電流量を抑えることが可能となり、効率を改善することができる。
モータの駆動条件に応じて複数の任意の次数電流の各電流位相を変化させることにより、
トルクの向上、出力の向上、速度限界領域の拡大、効率の向上、力率の改善等のモータの諸性能を向上することができ、また高温時の磁石保護を図ることができる。
モータの駆動条件に応じて複数の任意の次数電流間の各位相差を変化させることで、効率を向上させることが可能となる。
モータが磁気飽和の影響を受ける駆動領域において、負荷の増加に伴い複数の任意の次数電流による合成電流振幅の絶対値を低減させるように各次数電流間の各位相差を変化させることにより、磁束密度の増加を抑えることが可能となり、電流量に対するトルクを向上させることができる。
モータが誘起電圧の影響を受ける駆動領域において回転速度の増加に伴い複数の任意の次数電流による合成電流波形を磁石磁束波形に近づけるように各次数電流間の各位相差を変化させことで、電気子反作用の減磁効果を利用した誘起電圧の低減に必要な電流量を抑えることが可能となり、効率を改善することができる。
モータの駆動条件に応じて複数の任意の次数電流位相を同一方向に移相させることにより、トルクの向上、出力の向上、速度限界領域の拡大、効率の向上、力率の改善等のモータの諸性能の向上や、高温時の磁石保護を図ることができる。また、複数の次数電流位相を各次数倍分同一方向に移相させることで、各次数電流間の位相差を一定に保ち合成電流波形を維持(ピーク値固定)したまま移相させることができる。
モータが誘起電圧の影響を受ける駆動領域において、回転速度の上昇に伴い複数の任意の次数電流位相を回転子に逆磁界が加わる方向に移相させることにより、電気子反作用の減磁効果を利用して誘起電圧を低減させることが可能となり、速度限界領域を拡大することができる。
モータが磁気飽和の影響を受ける駆動領域において、磁束密度の増加に伴い複数の任意の次数電流位相を回転子に逆磁界が加わる方向に移相させることにより、電気子反作用の減磁効果を利用してモータ内の磁束密度を低減させることが可能となり、中・高速回転域の鉄損を低減することができる。
磁石温度の上昇に伴い複数の任意の次数電流位相を回転子に順磁界が加わる方向に移相させることで、電気子反作用の増磁効果を利用して磁石を減磁から保護することができる。
11,21…電流指令値演算部
12−1,21−1…基本波電流指令値演算部
12−m…m次電流指令値演算部
12−n,22−n…n次電流指令値演算部
13−1,23−1…基本波電流制御器
13−m…m次電流制御器
13−n,23−n…n次電流制御器
14,26…インバータ
15,27…モータ
16,28…電流センサ
17−1,17−m,17−n,28−1,28−n…減算器
18−1,18−n,29…加算器
24−1…基本波dq→3相変換器
24−n…n次dq_n→3相変換器
25−1…基本波dq←3相変換器
25−n…n次dq_n←3相変換器

Claims (6)

  1. 異なる複数の磁極数に相当する磁石磁束を発生させる磁束発生部材を有する回転子と、複数の磁極数に対応した複数の電流磁界を合算し、かつ前記回転子を回転させることができるように電流を与える固定子とを備えた回転電機において、
    前記複数の磁極数に対応した電流制御系を備えた駆動制御手段を有し、
    前記駆動制御手段は、前記回転電機が磁気飽和の影響を受ける駆動領域において、負荷の増加に伴い基本波電流とm次高調波電流とを合成した合成電流の振幅の絶対値を下げるように基本波電流とm次高調波電流との位相差を変化させる
    ことを特徴とする回転電機の駆動制御装置。
  2. 前記駆動制御手段は、回転速度の増加に伴い基本波電流とm次高調波電流とを合成した合成電流の電流波形を磁石磁束波形に近づけるように基本波電流とm次高調波電流との位相差を変化させる
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転電機の駆動制御装置。
  3. 前記駆動制御手段は、前記回転電機の回転速度、前記回転電機のトルク、前記回転電機の出力、前記回転電機の磁石温度のいずれかの回転電機の運転条件に基づいて、複数の高調波電流の位相を同一方向に移相させる
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の回転電機の駆動制御装置。
  4. 前記駆動制御手段は、回転速度の上昇に伴いm次高調波電流の位相を進角させ
    ことを特徴とする請求項に記載の回転電機の駆動制御装置。
  5. 前記駆動制御手段は、前記回転電機が磁気飽和の影響を受ける駆動領域において、前記回転電機内の磁束密度の増加に伴いm次高調波電流の位相を進角させる
    ことを特徴とする請求項に記載の回転電機の駆動制御装置。
  6. 前記駆動制御手段は、磁石温度の上昇に伴いm次高調波電流の位相を遅角させる
    ことを特徴とする請求項に記載の回転電機の駆動制御装置。
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