JP5428296B2 - 二次電池、その製造方法、及びラミネート型二次電池 - Google Patents

二次電池、その製造方法、及びラミネート型二次電池 Download PDF

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Description

本発明は、生産性が高く、繰り返し充放電特性が良好な高容量二次電池およびその製造方法に関する。
従来、二次電池の製造法としては、正極、負極電極を塗布で形成した後、これらを巻回機でロール状にして、外枠容器に挿入してから電解液を入れて、外枠容器を封止する方法が知られている。しかし、この方法では工程が長く複雑になるだけでなく、液漏れの懸念が高く、金属製の容器に密閉する必要性があり、フレキシブル性がなく、大きなものになってしまう。これを解決するためにポリマー電解質を用いる方法(例えば特許文献1参照)が提案されているが、正極、負極、固体電解質を各々塗布乾燥してから貼り合わせる方法では、熱プレスしても密着性が十分ではなく、また正極層を塗布乾燥した後に、ポリマー電解質を塗布乾燥、負極層を塗布乾燥する方法でも、正極層の乾燥時に空隙に残った空気による泡が発生し、密着性が十分ではない。さらに、熱溶融したポリマー電解質を塗布する直前に溶媒を滴下する方法が開示されている(例えば特許文献2参照)が、この方法でもポリマー電解質と溶媒との置換に時間がかかり、十分な密着性が得られず、繰り返し充放電性能を十分に満足するに足りない。
特開2005−183287号公報 WO02/19450号パンフレット
本発明は、上記問題・状況に鑑みてなされたものであり、その解決課題は、繰り返し充放電特性が高く、高容量の二次電池を高い生産性で作製する方法を提供することである。
本願発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討する過程において、正極活物質、固体電解質、負極活物質を乾燥させることなく、いわゆるウェットオンウェット方式で塗布することで、正極活物質、固体電解質、負極活物質の間の密着性が向上し、繰り返し充放電耐性に優れていることを見出した。これは、正極活物質、負極活物質を各々の集電体上に塗布、乾燥して電極を作製すると、微細な空隙が形成され、この微細な空隙の影響で、固体電解質膜を貼り合せたり、ポリマー状固体電解質を塗布、乾燥したりして、二次電池を作製した場合には、密着性不足や空隙中の空気が熱圧着時に気泡となり、電極と固体電解質間の接着が不十分なため、充放電の繰り返しによる電極伸縮の繰り返しで電極と固体電解質の微細部分での剥離が起こり、性能劣化につながってしまうのに対して、本願方法で作製した二次電池では電極と固体電解質との接着力が十分に確保できるようになり、充放電繰り返し耐性の高い二次電池が作製可能になる。さらに、表面にイオン伝導性化合物を保持する無機酸化物微粒子を含有する固体電解質を使用することで、より接着性が良好になる。詳細は不明だが、表面にイオン伝導性化合物を保持する無機酸化物微粒子を含有する固体電解質が正極活物質、負極活物質と同様な固液分散系であるために、各々の界面がなじみやすくなったためと考えられる。
また、上記方法で作製した積層体に反対側の集電体を貼り付け、これを複数枚重ね合わせて、ラミネート包装することで、繰り返し充放電特性が高く、高容量のラミネート型二次電池を高い生産性で作製することが可能となる。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成することができる。
1.第1の集電体上に正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層を乾燥させずに逐次重層又は同時重層で積層塗布させた後、第2の集電体を重ね合わせる二次電池の製造方法であって、
前記固体電解質層が、平均一次粒子径が1nm以上20nm以下で、表面にイオン伝導性化合物を保持する無機酸化物微粒子を含有し、かつ当該無機酸化物微粒子が、コアとシェルを共に無機酸化物で形成したコアシェル型の無機酸化物微粒子であることを特徴とする二次電池の製造方法。
2.前記シェルを形成する無機酸化物がシリカであり、前記イオン伝導性化合物がシランカップリング剤であることを特徴とする1に記載の二次電池の製造方法。
3.前記コアを形成する無機酸化物が、アルミナであることを特徴とする1又は2に記載の二次電池の製造方法。
4.1〜3いずれか一項に記載の二次電池の製造方法で作製した二次電池を複数枚重ねてからラミネート包装することを特徴とするラミネート型二次電池。
本発明の上記方法により、繰り返し充放電特性が高く、高容量の二次電池を高い生産性で作製することが可能となる。
以下、本発明とその構成要素、及び本発明を実施するための最良の形態等について詳細な説明をする。
〔集電体〕
本発明おける集電体とは、正極集電体または負極集電体のことであり、例えばニッケル、アルミニウム、銅、金、銀、アルミニウム合金、ステンレス等の金属箔や金属平板、メッシュ状電極、炭素電極等を用いることができる。このような集電体に触媒効果を持たせたり、活物質と集電体とを化学結合させたりしてもよい。
また、負極と正極集電体との電気的接触を防ぐ目的で、両者の間にプラスティック樹脂等からなる絶縁パッキンを配置した構成としてもよい。
なお、本願発明の第1の集電体、第2の集電体は、どちらが正極でも負極でも構わないが、第1の集電体と第2の集電体はお互い異なる集電体を意味し、例えば第1の集電体が正極集電体の場合には、第2の集電体は負極集電体となる。
〔正極活物質層〕
正極活物質層としては、正極活物質と導電剤と結着剤が混合されていることが好ましく、これらを混合するために溶媒が用いられるが、その他にイオン導電材料や電解質等を混合しても良い。
正極活物質の具体例としては、二酸化マンガン(MnO)、酸化鉄、酸化銅、酸化ニッケル、リチウムマンガン複合酸化物(例えばLiMnまたはLiMnO)、リチウムニッケル複合酸化物(例えばLiNiO)、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(例えばLiNi1−yCo)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(例えばLiMnyCo1−yO)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LiMn2−yNi)、オリビン構造を有するリチウムリン酸化物(LiFePO、LiFe1−yMnPO、LiCoPOなど)、硫酸鉄(Fe(SO)、バナジウム酸化物(例えばV)などから選択される少なくとも一種が挙げられる。なお、これらの化学式中、x,yは0〜1の範囲であることが好ましい。
より好ましい正極活物質は、電池電圧が高いリチウムマンガン複合酸化物(LiMn)、リチウムニッケル複合酸化物(LiNiO)、リチウムコバルト複合酸化物(LiCoO)、リチウムニッケルコバルト複合酸化物(LiNi1−yCo)、スピネル型リチウムマンガンニッケル複合酸化物(LiMn2−yNi)、リチウムマンガンコバルト複合酸化物(LiMnCo1−y)、リチウムリン酸鉄(LiFePO)などが挙げられる。(なお、x,yは0〜1の範囲であることが好ましい。)これらの正極活物質は酸化性の雰囲気下での焼結により結晶性が向上し電池特性を向上させる。
本発明の導電材料としては、インピーダンスを低下させることが出来れば特に限定されないが、例えば、グラファイト、カーボンブラック、アセチレンブラック、気相成長炭素繊維等の炭素質微粒子、銅、銀、金、白金等の金属微粒子、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアセチレン、ポリアセン等の導電性高分子が挙げられる。
本発明の結着剤としては、正極活物質や導電剤が集電体に結着されれば特に限定されないが、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ビニリデンフルオライド−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ビニリデンフルオライド−テトラフルオロエチレン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイミド等の樹脂バインダーが挙げられる。
本発明の溶剤としては、特に制限されずに従来知られている溶剤、特にリチウムイオン電池で使用される溶剤が好ましく、例えば、アセトニトリル、N−メチルピロリドン、N−ピロリドンなどが用いられる。
〔負極活物質層〕
負極活物質層としては、負極活物質と導電剤と結着剤が混合されていることが好ましく、これらを混合するために溶媒が用いられる。
負極活物質としては金属リチウムやリチウム合金を用いることができる。リチウム合金としては、リチウム金属に、Al,Pb,Sn,In,Bi,Ag,Ba,Ca,Hg,Pd,Pt,Sr,Te等を混合して2元又は3元以上に合金化したもの、或いはこれらにSi,Cd,Zn,La等を添加したものなどが挙げられる。リチウム合金中のリチウム含有量としては30質量%以上であることが好ましい。動作電圧やエネルギー密度の観点からは、リチウム金属を用いることが好ましい。これらの形状としては特に限定されず、例えばリチウム金属では薄膜状のものに限らず、バルク状のもの、粉末を固めたもの、繊維状のもの、フレーク状のもの等であっても良い。また、これらのリチウム金属及びリチウム合金はそれぞれ単独の形状、もしくは複数の形状を組み合わせて使用できる。
負極層の厚みとしては、例えば、0.01〜0.4mmであることが好ましい。
〔固体電解質層〕
本発明において、固体電解質層は塗布可能なイオン導電性を有する固体電解質を用いて設けられた層のことであり、固体電解質は、1)非水電解液と、この非水電解液を保持する保持体となるマトリクスポリマーとを含み、いわゆるゲル状となっているゲルポリマー電解質、2)電解質塩とそれを溶解する高分子化合物とからなり、例えばポリエチレンオキサイドや同架橋体等のエーテル系高分子、ポリメタクリレートエステル系、アクリレート系等を単独もしくは分子中に共重合、または混合して用いられる高分子電解質、3)イオン導電性化合物を保持した無機酸化物微粒子を用いたゲル電解質を用いればよく、イオン導電性、塗布性等を考慮すると、ゲル電解質を用いることがより好ましい。
本願固体電解質層内には、正極と負極の接触防止や短絡を防止するために、セパレーターを入れても良い。
〔イオン伝導性化合物を保持する無機酸化物微粒子固体電解質〕
本発明におけるイオン伝導性化合物を保持する無機酸化物微粒子固体電解質(ゲル電解質)とは、負極と正極の両極間の荷電担体輸送を行うものであり、一般には室温で10−5〜10−1S/cmのイオン伝導性を有している。本特許における無機酸化物微粒子は、超微粒子であり高い比表面積を持ち、表面に多くのイオン伝導性化合物を含有することができる。さらに、そのため、イオン伝導性ポリマーなどの高分子を含有することなく、さらに、可燃性有機溶媒を含むことなくゲル状固体に擬固体化する。したがって、取り扱いが簡便でかつ、可燃性液体を含まないため耐熱性が高い電解質が得られる。さらに、ポリマーを含有しないことから低温特性がよい。
本発明に係るイオン伝導性化合物は、シラン基、カルボニル基、水酸基など、無機酸化物微粒子と共有結合を形成できる部分によって、無機酸化物微粒子表面に保持される。これらは、多くの種類が市販されており利用できる。また、所定の方法によって任意に合成することで容易に得ることができる。特に、シラン基を含有するイオン伝導性化合物は、シランカップリング剤としてみることができ、シラン基がコアシェル粒子表面の水酸基と非常に安定な共有結合を形成することができる観点から、好ましく用いることができる。
シラン基を含有するイオン伝導性化合物を得る方法としては、様々な方法があるが、水酸基を有するイオン伝導性化合物とイソシアナート基を持つイソシアナートアルキルアルコキシシランを直接反応させることによって、水酸基とイソシアネート基がウレタン結合し、イオン伝導性化合物であるシランカップリング剤を得ることができる。
更に例を挙げると、例えば、特開2006−57093号公報に記載の方法を用いて、次のような手順で調製することができる。水酸基を有するイオン伝導性化合物と、脂肪族及び/または環式脂肪族ジイソシアナートとを反応させることにより得られたモノイソシアナート官能性化合物を、任意に選択したアミノアルキルアルコキシシランと反応させることによりイオン伝導性化合物であるシランカップリング剤を得ることができる。
イオン伝導性化合物であるシランカップリング剤の調製法は、上記例示した方法に限らず、任意の方法を用いることができる。
イオン伝導性を有する化合物としては、例えば、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラジエチレングリコール、テトラジエチレングリコールモノメチルエーテル、テトラジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等、更に、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドの水酸基を有し、数平均量が500〜50000のホモ重合生成物または共重合組成物等を挙げることができる。これら例示した各化合物は、イオン伝導性を持つ化合物である。
イソシアナートの官能性化合物としては、エチレンジイソシアナート、メチレンジシソシアナート、ヘキサメチレンジシソシアナート、ドデカメチレンジイソシアナート、シクロブタン−1,3−ジイソシアナート、シクロヘキサン−1,3及び1,4−ジイソシアナート又は1−イソシアナート−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチル−シクロヘキサンもしくはこの種のジイソシアナートの任意の混合物である。
アミノアルキルアルコキシシランの例としては、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシランなどが市販されており、任意に用いることができる。
イソシアナートアルキルアルコキシシランの例としては、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリメトキシシランなどが市販されており、任意に用いることができる。
《無機酸化物粒子》
本発明に係る粒子である無機酸化物粒子としては、特に制限はなく、プラズマ法、火炎法、湿式法など公知の方法に従って調製された酸化物微粒子を適用することができる。
本発明において好ましく用いられる無機酸化物粒子は、平均一次粒子径としては1nm以上、20nm以下であり、さらに1nm以上、10nm以下であることが好ましい。平均一次粒子径が1nm未満の場合、無機酸化物粒子の分散が困難になり所望の性能が得られない恐れがあることから、平均一次粒子径は1nm以上であることが好ましく、平均一次粒子径は20nm以下であることが好ましい。平均一次粒子径が20nm以上である場合、粒子の比表面積が小さくなるため、イオン伝導性化合物を十分な量、保持することが難しくなる。ここでいう平均一次粒子径とは、各一次粒子を同体積の球に換算した時の直径(球換算粒径)の平均値を言う。
さらに、無機酸化物粒子は構成する金属としては、Li、Na、Mg、Al、Si、K、Ca、Sc、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Rb、Sr、Y、Nb、Zr、Mo、Ag、Cd、In、Sn、Sb、Cs、Ba、La、Ta、Hf、W、Ir、Tl、Pb、Bi及び希土類金属からなる群より選ばれる1種または2種以上の金属である無機酸化物微粒子を用いることができ、具体的には、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、酸化ハフニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム、酸化バリウム、酸化インジウム、酸化錫、酸化鉛、これら酸化物より構成される複酸化物であるニオブ酸リチウム、ニオブ酸カリウム、タンタル酸リチウム、アルミニウム・マグネシウム酸化物(MgAl)等が挙げられる。また、本発明において用いられる酸化物微粒子として、希土類酸化物を用いることもでき、具体的には、酸化スカンジウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化セリウム、酸化プラセオジム、酸化ネオジム、酸化サマリウム、酸化ユウロピウム、酸化ガドリニウム、酸化テルビウム、酸化ジスプロシウム、酸化ホルミウム、酸化エルビウム、酸化ツリウム、酸化イッテルビウム、酸化ルテチウム等も挙げられる。なかでも、中性、もしくは、酸性の金属無機酸化物微粒子が、イオン伝導性の向上の点で効果的である。酸化鉄、酸化ジルコニウム、クレー、酸化スズ、酸化タングステン、酸化チタン、燐酸アルミニウム、酸化ケイ素、酸化亜鉛、酸化アルミニウムがなどこれに相当する。無機酸化物の表面の水酸基は、イオン導電性化合物、または、電池の塩と相互作用し、高速でイオンを輸送するイオンパスを形成する。
《コアシェル粒子》
さらに本特許においては、より好ましい無機酸化物微粒子の形態は、コアシェル粒子が好ましい。本発明に係る無機酸化物微粒子からなるコアシェル粒子について説明する。
本発明でいうコアシェル粒子とは、前記した無機酸化物粒子をコア粒子として表面に一定以上の無機酸化物からなるシェル層を形成した粒子である。コアシェル粒子のコア粒子は、無機酸化物微粒子であれば、任意の種類を好ましく用いることができるが、より好ましくは酸性、もしくは、両性の無機酸化物微粒子を用いることができる。コアとシェルは本質的に同じ無機酸化物でもよい。シェル部がコア部と同様の無機酸化物においても、本発明に記載された方法でシェル部を形成した場合、表面の水酸基の量が最適なものとなり、イオン伝導性化合物を含有しやすくなる。酸性無機酸化物とは、塩基性物質と反応し、塩を形成しうる無機酸化物であり、塩基性無機酸化物とは、酸性物質と反応して塩を形成しうる無機酸化物であり、両性無機酸化物とは、塩基性物質、酸性物質ともに反応し、塩を形成しうる無機酸化物である。無機酸化物の酸塩基性については、「化学辞典」(東京化学同人)などに分類され記載されている。さらに、酸塩基滴定を各無機酸化物に対して行うことにより、判断ができる。
本発明におけるコアシェル粒子は、このようなコア粒子の表面にシェルとして無機酸化物をそれぞれの酸化物の結晶格子一層以上の厚みで形成したコアシェル型の酸化物微粒子である。シェル部分は、任意の酸化物を用いることができるが、中でも酸化ジルコニア、酸化チタン、シリカなど酸性無機酸化物を好ましく用いることができる。特に、効果的にイオン伝導性組成物を含有させるためには、シランカップリング剤として効果的なシリカを好ましく用いることができる。例えば、シェル部をシリカで形成した場合、シェル部はシリカ一層分の厚みである0.9nm以上の厚みを持っている。0.9nm以下では、シェルが完全に形成されないことから、コアシェル粒子をシランカップリング剤で表面処理した場合、処理後のシランカップリング剤の含有量が少ないなど、物性が明らかに劣る。シェルの厚みは、コア粒子のBETによる比表面積から粒子を球換算し、これに対して、シェル形成の試薬の量を計算することによって、容易に得ることができる。さらに、シェル形成後、TEM写真からシェル部の厚みを直接観察し、厚みを確認することもできる。
本発明に係るコアシェル粒子は、この様な特性を備えたシェル部を有するため、特に、シランカップリング剤を用いた時には、シェル部を形成していない酸化物微粒子表面に用いた時とは明らかに異なり、均一で強固な結合をシランカップリング剤と形成できる。
この結果、乾燥時に凝集がほとんど起こらない好ましい物性の無機酸化物微粒子を調製することができる。また、こうして調製したコアシェル粒子は、コア部の金属無機酸化物の性質とシェル部の金属無機酸化物の性質を併せ持ち、表面のゼータ電位等の物性を、シェル部の厚みを任意に設計することで調整でき、単独粒子とは異なった物性を備えたコアシェル粒子を調製できる点で優れている。
《コアシェル粒子の調製》
本発明に係る無機酸化物微粒子からなるコアシェル粒子の調製方法としては、大別して、(1)コア粒子分散工程、(2)シリカ層形成工程、(3)コアシェル粒子とイオン伝導性化合物の結合工程に分かれている。
本発明では、(2)シリカ層形成工程は、コア粒子分散性がZ平均粒子径で1nm以上、100nm以下であり、その分散性を保持した状態で、上記の各工程を経ることにより、高い分散安定性を有するコアシェル粒子を調製することができる。更に、好ましくは分散剤を用いることなく、シランカップリング剤のみを用いて各工程を経てイオン性化合物を有するシランカップリング剤と反応させることにより、粒子表面に強固な結合を形成するイオン伝導性化合物を多く保持したイオン伝導性組成物を得ることができる。
(1)コア粒子分散工程
コア粒子分散工程は、湿式処理における分散方法及び湿式処理における分散装置を適用する。
本発明に適用可能な分散装置としては、例えば、超音波分散機、ビーズミルなどの媒体攪拌ミル等を挙げることができ、その中でもビーズミルを適用するのが好ましい。分散装置としてビーズミルを適用した場合は、容器内に媒体としてビーズを充填させ、そのビーズを攪拌させながらコア粒子と溶媒を容器内に流し込み、これらを容器内でさらに攪拌させることで、粒子を溶媒中に分散する。その際、シリカ前駆体、もしくは、分散剤を添加することで、分散を安定化できる。しかしながら、分散剤は、場合によっては分散液中での耐熱性の劣化を引きおこすため、好ましくは、シリカ前駆体のみを用いて分散を行うことが望ましい。分散装置としてビーズミルの具体的な装置としては、スターミルZRS(アシザワファインテック株式会社製)、ウルトラアペックスミル(寿工業株式会社製)などが挙げられる。ビーズとしては、ガラス、アルミナ、スチール、ダイヤモンド、フリント石などが適用可能であり、ジルコニア粉末(例えば、TZシリーズ(東ソー株式会社製)など)を適用するのが好ましい。また、適用するビーズの粒子径としては0.015〜0.3mm程度のものが好ましい。シリカ前駆体は、加水分解および縮合の結果、シリカになる化合物である。このようなシリカ前駆体としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラメトキシチタン、テトラエトキシチタン、珪酸ナトリウムなどが適用可能であるが、これらに限定されるものではない。
前駆体化合物は、コア粒子表面に対し、加水分解して、シリカを形成するものであれば、任意の試薬を用いることができ、特に、無機粒子の凝集体が生成され難く、分散性が高いテトラエトキシシランを用いるのが好ましい。シリカ前駆体は粒子に対して20質量%〜50質量%が好ましく、更には40質量%〜50質量%が分散後の粒子の分散安定性が高いことからより好ましい。これらのシリカ前駆体は、粒子を分散機で分散中に徐々に添加することが望ましく。望ましくは粒子に対して5質量%〜10質量%/時で連続的に加えることが望ましい。本発明における分散後の粒子分散径は、Z平均粒子径で1nm〜100nmであることが望ましい。Z平均粒子径は、ゼータサイザー1000HSa(シスメックス株式会社)などの粒子径測定機を用いて測定することができる。分散時のコア粒子の濃度としては3質量%〜20質量%が望ましく、より望ましくは3質量%〜10質量%である。3質量%未満では生産性が低く。20質量%を越えるとは分散性が悪くなる場合がある。
上記湿式処理における分散溶媒としては、純水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エトキシエタノール、ジメチルホルムアミド、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン、シクロヘキサンなどの溶媒を、無機粒子の分散性や安定性や前駆体化合物、もしくは分散剤の特性等に応じて、単独で又は2種類以上混合して、使い分けて用いることが可能である。当該溶媒としては、取り扱いが簡単で費用が安いことから、純水を用いるのが好ましい。分散溶液中のpHはpH9〜13であるのが好ましく、粒子の安定性からpH9〜11がより好ましい。所望のpHに調整するための試薬としては、アンモニア、酢酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、トリメチルアミン、ピリジン、アニリン等を好ましく用いることができるが、粒子形成後に加熱により容易に取り除けることができる観点から、アンモニアを用いるのが好ましい。
(2)シリカ層形成工程
シリカ層形成工程では、上記分散工程で得た分散液に対してシリカ前駆体化合物を添加し、その分散液を攪拌する。前駆体を滴下する工程の間、分散粒子は分散性を保っていなければならず、またZ平均粒子径として1nm〜100nmに保たれていなければならない。100nmを越えるZ平均粒子径では、形成されるシリカ層が不均一になり、実用上問題を起こす可能性がある。本発明に係るZ平均粒子径は、例えば、ゼータサイザー1000HSa(シスメックス株式会社)などの粒子径測定機を用いて測定することができる。さらに、前駆体滴下工程の前段階において、任意の有機溶媒と純水を用いて、前工程の分散液を希釈することが望ましい。この希釈によって、粒子濃度を0.3質量%〜5質量%に調整することが好ましく、分散安定性の観点から、0.3質量%〜1質量%であることが望ましい。
希釈に用いる有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、t−ブタノール、アセトニトリルなどを好ましく用いることができ、中でも取り扱いや、環境適性の点でエタノールを用いることが望ましい。分散液に有機溶媒と純水を任意の割合で添加することによって、有機溶媒濃度が50質量%〜70質量%の水溶液に調整することが望ましく、形成されるシリカの均一性の面から50質量%〜60質量%とすること望ましい。有機溶媒濃度が70質量%を越えると粒子の分散性が失われる場合があり、50質量%未満では表面にシリカが形成されない場合がある。さらに、反応溶液はpHを9〜12の範囲に調整することが好ましく、分散粒子の安定性の面からより好ましくはpH10〜11である。pHを調整する試薬としては、アンモニア、酢酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、炭酸アンモニウム、トリメチルアミン、ピリジン、アニリン等を好ましく用いることができるが、粒子形成後に加熱により容易に取り除ける観点から、アンモニアを用いるのが好ましい。
なお、攪拌溶液中の反応を促進するため、攪拌溶液を任意に加熱してもよい。その加熱温度は5〜60℃であるのが好ましく、20〜40℃であるのがより好ましい。当該加熱温度が60℃を上回ると、前駆体化合物が単独粒子を形成したり、溶媒が揮発したりするなどの現象が起こる場合があり、好ましくない。他方、加熱温度が5℃未満であると、攪拌溶液中の反応時間が長期化して実用に耐えるものではなく、好ましくない。シリカ前駆体は、溶液中の粒子に対して60質量%/時以下で連続して滴下することが好ましく、より望ましくは40質量%/時である。これ以上の速さで添加した場合、粒子の分散安定性を失う場合がある。本発明においては、シリカ層形成工程における粒子の安定性が、粒子の濃度、およびシリカ前駆体の添加速度、有機溶媒濃度、溶液pHによって決まっていることが、本発明者の検討より新たに判明した。したがって、本発明では、これらの要因を検討し、最適な範囲を見つけることにより、粒子をZ平均粒子径で1nm〜100nmに保持し、シリカ層を形成することができることを見出した。シリカ前駆体滴下後、さらに、シリカ前駆体を滴下終了後、24時間の熟成期間をおき、シリカ層の形成を行う。これらの工程において調製されたコアシェル粒子分散溶液は、コアシェル粒子がZ平均粒子径で1nm〜100nmで分散している。このようにして得られたコアシェル粒子分散液を、次の共有結合形成工程に用いる。
(3)コアシェル粒子とイオン伝導性化合物の結合工程
無機酸化物微粒子からなるコアシェル粒子表面に、イオン伝導性化合物を結合させる工程は、表面未処理の酸化物微粒子に直接反応させても、また、あらかじめ、他の表面処理剤を反応させておいたコアシェル粒子表面に反応させてもよい。
直接反応させる場合には、上記工程で得られた無機酸化物を、アルコールまたは有機溶媒へ限外濾過を用いて置換する。溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、n−ブタノール、t−ブタノール、アセトニトリル、ジメチルスルホオキサイド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミドなどがある。このようにして得た分散液に、純水を10%〜40%になるように加える。更に、溶媒のpHは3〜5に調整するのが望ましく、より望ましくはpH4である。pHの調整には、酢酸を好ましく用いることができる。この粒子分散液に、イオン伝導性化合物を有しかつシリル基を持つ化合物をゆっくりと加え攪拌する。このシリル基を持つ化合物の添加量は、粒子の全質量を100質量%としたとき、100質量%〜500質量%の範囲が好ましく、より好ましくは、300質量%〜500質量%の範囲である。この工程において、酸化物微粒子表面の水酸基とシリル基が反応し、共有結合を形成する。このように得られたスラリーから、エバポレーター、噴霧乾燥、凍結乾燥などで溶媒を取り除くことができる。特に、溶媒をt−ブタノールに置換し、凍結乾燥する方法が、凝集の低い粒子を得ることができる観点から望ましい。このようにして、擬固体化した本発明に開示されたイオン伝導性組成物を得ることができる。
特に、イオン伝導性化合物を結合させる前段階における他の表面処理剤による処理は、凝集性を低下させるために有効であり好ましい。処理方法としては、上記工程で得られた無機酸化物微粒子分散液を、限外濾過を用いて水分を含まず水酸基を持たない溶媒へ溶媒置換する。溶媒としては、アセトニトリル、ジメチルスルホオキサイド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ピリジンなどがあるが、溶媒の除去しやすさの面でアセトニトリル、ピリジンを用いることが望ましい。溶媒を置換した後、表面処理剤を加え、加熱することで表面処理を行う。表面処理剤としては、シラザン、クロロシランを好ましく用いることができ、ヘキサメチルジシラザン、トリメチルシリルクロライド、メチルトリクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、ビニルトリクロルシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリクロルシラン、3−メルカプトプロピルメチルジクロルシランを用いることができる。表面処理した溶媒中の粒子は、エバポレーター、噴霧乾燥、凍結乾燥などで溶媒を取り除くことができる。特に、溶媒をt−ブタノールに置換し、凍結乾燥することが凝集の低い粒子を得ることができ望ましい。この段階で、粒子表面は、疎水性を示し、粒子同士の凝集は抑制されており、これらの粒子は他の溶媒に再分散する。このようにして得られた粒子を、水と有機溶媒の混合液に酢酸を加えpHを調整する。有機溶媒としては、純水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エトキシエタノール、ジメチルホルムアミド、アセトン、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、キシレン、シクロヘキサンを単独、もしくは混合して用いることが望ましい。特に、純水とエタノールを混合した溶液が好ましく用いることができる。さらに、溶媒のpHは3〜5に調整するのが望ましく、より望ましくはpH4である。pHの調整には、酢酸を好ましく用いることができる。この粒子分散液にイオン伝導性化合物を有し、かつシリル基を持つ化合物をゆっくりと加え攪拌する。この工程において、酸化物微粒子表面の水酸基とシリル基が反応し、共有結合を形成する。このように得られたスラリーからエバポレーター、噴霧乾燥、凍結乾燥などで溶媒を取り除くことができる。特に、溶媒をt−ブタノールに置換し、凍結乾燥することが凝集の低い粒子を得ることができ望ましい。このようにして、擬固体化した本発明に開示されたイオン伝導性組成物を得ることができる。ここにリチウム塩を加えることにより無機酸化物微粒子によって擬固体化した本発明に開示されたイオン伝導性組成物を得ることができる。このように作成したイオン導電性組成物は、無機酸化物微粒子を含有し、かつ、イオン伝導性化合物が表面に保持されているために難燃性に優れ、かつ、無機酸化物微粒子表面水酸基とイオン導電性化合物の相互作用によりイオン伝導性も高い電解質である。
リチウム塩としては、例えばLiPF、LiAsF、LiAlCl、LiClO、LiBF、LiSbF、LiCFSO、LiCFCO、Li(CFSO、LiN(CFSO、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸カルボン酸リチウム、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiBr、LiI、LiSCN、LiCl、イミド類などがあげられる。
《無機酸化物微粒子の分散性評価》
本発明のイオン伝導性組成物においては、無機酸化物微粒子からなるコアシェル粒子の分散性が、Z平均粒子径で100nm以下であることが好ましい。
本発明でいうZ平均粒子径とは、粒子分散物等の動的光散乱法の測定データを、キュムラント解析法を用いて解析したデータである。
キュムラント解析においては、粒子径の平均値と多分散指数(PDI)が得られ、本発明においては、この平均粒子径をZ平均粒子径と定義する。
厳密には、測定で得られたG1相関関数の対数に、多項式をフィットさせる作業を、キュムラント解析といい、下式
LN(G1)=a+bt+ct+dt+et+・・・・・・・・・
の定数bが、二次キュムラントまたは、Z平均拡散係数とよばれる。
この値を分散媒の粘度と幾つかの装置定数を用いて粒子径に換算した値がZ平均粒子径であり、この値は動的光散乱法で得られる最も重要で安定した値であり、分散安定性の指標として品質管理目的に適した値である。
本発明に係るZ平均粒子径は、具体的には下記の方法を用いて測定することができる。
本発明における分散性の指標であるZ平均粒子径は、乾燥後の粘性固体をジエチレングリコールに投入し撹拌した後の溶液を、ゼータサイザー1000HSa(シスメックス株式会社)などの動的光散乱を用いた粒子径測定機で測定して、Z平均粒子径の値を求めることができる。さらに、ポリマー中に導入する場合は、それらのモノマーに乾燥後の粒子を加え、攪拌した後の溶液をゼータサイザー1000HSa(シスメックス株式会社)などの動的光散乱を用いた粒子径測定機で測定して、Z平均粒子径を求めることができる。
〔積層塗布方法〕
本発明の乾燥させずに積層塗布するとは、複数の層を逐次塗布する場合に、第1の層を塗布した後に乾燥工程を経ることなく、第2の層を塗布することであり、いわゆるウェットオンウェット塗布または複数の層を重層塗布装置で同時に塗布する、同時重層塗布のことである。一度乾燥工程を経てから、積層すると第1の層と第2の層の間に明確な界面ができ、この界面部分の接着性が悪くなる。また、本願発明のような無機微粒子を含有した層の場合には、乾燥後は表面に凹凸が出来やすく、より接着性が悪くなるだけでなく、乾燥時に層内に空隙が出来ることで、第2の層を塗布したときにこの空隙内の気泡の影響で接着性や均一性が悪くなる。
本発明の塗布方法としては、集電体上に均一な塗膜を所望の厚みで塗布出来れば特に制限はなく、グラビアコーター、ディップコーター、リバースコーター、ワイヤーバーコーター、スロットダイコーター、押出しコーター、インクジェット法、フレキソ印刷法等公知の方法で塗布すれば良いが、高粘度液を塗布することを考慮すると、押出しコーターを用いることが好ましい。
積層塗布工程の後に、乾燥工程を通したり、プレス工程を通しても良い。乾燥方法としては、特に制限は無く公知の乾燥方法を用いればよい。プレス方法としては、特に制限は無く、ローラ間を加圧しながら通すロールプレスや、金属板の間に挟みこんで上下から油圧ポンプ等プレスする方法等で行えばよい。また、プレス時に加熱しながら行っても良い。
〔電池の形状〕
本発明の電池の形状および外観については特に限定されるものではなく、従来公知のものを採用することができる。すなわち、このような電池形状としては、例えば、電極積層体または巻回体を、金属ケース、樹脂ケース、もしくはアルミニウム箔などの金属箔と合成樹脂フィルムとからなるラミネートフィルム等によって封止したものが挙げられる。また、電池の外観としては、円筒型、角型、コイン型、シート状ラミネート型等が挙げられる。フレキシブル性を考慮した場合には、シート状ラミネート型が好ましい。
〔ラミネート型二次電池〕
本発明のラミネート型二次電池は、電池容量を稼ぐために巻回したり、複数枚重ね合わせてからラミネートするのが好ましい。特にフレキシブル性を考慮すると、複数枚重ね合わせてラミネートするタイプが好ましい。
複数枚重ね合わせてからラミネートするラミネート型二次電池の作製方法としては、図1又は図2に記載されているように、第1の集電体の両面に正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層を逐次又は同時重層で設けた後、片側のみに第2の集電体を貼り合わせたものを所望の大きさに断裁し、それを図3に記載されているように複数枚重ね合わせて、正極、負極リード線を取り付けた状態でラミネート封入すればよい。断裁、積層の順序は、1枚ずつ断裁してから積層しても、一定の大きさで一度積層させてから、まとめて所望の大きさに断裁しても良い。断裁方法としては、特に限定されるものではなく、スリット断裁、ギロチン断裁、ロール断裁等従来公知のものを用いればよい。
このように作成した積層された二次電池のラミネート包装としては、通気遮断性を有する金属シートの片面または両面に、絶縁熱融着性樹脂層を少なくとも1層積層したラミネートシート外装体を用いて、積層した二次電池を包み込んだ後、ラミネートシート周縁部分の熱融着性樹脂層同士を互いに密着させ、加圧/加熱することで熱融着性樹脂層同士を熱融着させることにより密閉することで行われる。
ラミネートシートを構成する金属シートには、電池外の水分や酸素の電池内への侵入や電池内の固体電解質の電池外への漏れを防ぐことができるものであれば特に制限はなく、公知の金属材料、例えばアルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル、銅などが用いられる。金属シートの厚みとしては、10μm〜150μm、好ましくは30μm〜100μmがよい。薄すぎる場合には、電池外の水分や酸素の電池内への侵入防止が十分でなかったり、強度が足りず、厚すぎると、ラミネートシート外装体の溶着封止の際に、熱融着性樹脂層に十分に熱を伝えることができずに、溶着封止後の気密信頼性が低下したり、電池のエネルギー密度が低下する場合がある。
絶縁熱融着性樹脂としては、熱融着によりラミネートシート外装体を封止できるものであれば特に制限はなく、公知の絶縁熱融着性樹脂を用いることができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリメタクリル酸メチル、アイオノマー樹脂などや、これらの共重合体が挙げられる。熱融着性樹脂層の厚みは、20μm〜100μm、好ましくは30μm〜80μmが良い。薄すぎると溶着後の機械的強度が不足し、厚すぎると、気密信頼性が低下する場合がある。
上記のようなラミネート包装を行うことにより、良好なガスバリア性や光遮断性を有しており、また、容易に溶着封止することができる。
また、ラミネートシートは、電池内側となる金属シートの片面には上記の熱融着性樹脂層、電池外側となるもう一方の面には、機械的強度に優れた樹脂で構成することが好ましい。この機械的強度に優れた樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ナイロン66などのナイロン、などが挙げられる。
なお、本発明のラミネートシート型二次電池の形状は、正方形および長方形の他に、4隅の1つ以上を曲線とした形状や、4隅の1つ以上を切り落とした形状でも良い。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」あるいは「%」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」あるいは「質量%」を表す。
〔正極活物質層塗布液〕
コバルト酸リチウム90質量部、導電剤としてケッチェンブラックEC600JD(ライオン(株)製)6質量部、ポリフッ化ビニリデン3質量部をN−メチルピロリドンに分散させて正極活物質層塗布液を作製した。
〔負極活物質層塗布液〕
チタン酸リチウム(LiTi12)85質量部、導電剤としてグラファイト粉10質量部、ポリフッ化ビニリデン5質量部をN−メチルピロリドンに加えて、混合し、負極活物質塗布液を作製した。
〔固体電解質A〕
ポリエチレンオキシド19質量部、電解質塩としてリチウムビス(パーフルオロエチレンスルホニルイミド)10質量部をアセトニトリル71質量部と混合して、固体電解質A(ポリマー電解質)を作製した。
〔固体電解質B〕
(イオン伝導性化合物作成)
3−イソシアナートプロピルトリエトキシシラン10gに対して、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル12gを加え5時間攪拌して、イオン伝導性化合物1を調製した。
(酸化物微粒子分散工程)
TM−300(大明化学社製 γアルミナ、一次粒子径7nm)23gに対して、純水500g、アンモニア水(関東化学社製、濃度28%)4.8gを加え攪拌した。この溶液をウルトラアペックスミル(寿工業社製)0.05mmビーズを用いて、周速6.8m/secで4時間分散した。この際、該溶液に対してテトラエトキシシラン(信越化学工業社製 LS−2430)11.5gを、分散開始直後より2時間かけて滴下した。
ゼータサイザー1000HSa(シスメックス社製)によるZ平均粒子径35nm(純水中で測定)のアルミナ酸化物微粒子分散液を得た。
(シリカ層形成工程)
上記アルミナ酸化物微粒子分散液327gに対してエタノール2280g、純水1050g、アンモニア水(関東化学社製、濃度28%)20gを加えて希釈を行った。この酸化物微粒子分散液に対して、テトラエトキシシラン(信越化学工業社製 LS−2430)38gを、液温30℃で8時間かけて滴下した。
ゼータサイザー1000HSa(シスメックス社製)によるZ平均粒子径48nm(エタノール中で測定)のシリカ被覆酸化物微粒子分散液を得た。
(コアシェル粒子とイオン伝導性化合物1との結合工程)
上記シリカ被覆無機酸化物微粒子分散液を、限外濾過機(日本ガイシ社製 分画分子量20000)を用いて、体積を20%まで濃縮した後、アセトニトリルを加えて、元の液量に戻すという操作を4回繰り返して、アセトニトリル置換を行い、最後に、液量を20%まで濃縮して、800mlのコアシェル粒子分散液を得た。
このコアシェル粒子分散液800mlに対して、イオン伝導性化合物1の60gを加えて、さらに純水100ml、酢酸7gを加え60℃で攪拌した。この混合溶液を限外濾過機(日本ガイシ社製 分画分子量20000)を用いて、体積を20%まで濃縮した後、t−ブタノールを加えて、元の液量に戻すという操作を4回繰り返して、t−ブタノール置換を行い、最後に、20%まで濃縮して、800mlの表面にイオン伝導性化合物を保持する無機酸化物微粒子分散液を得た。
この分散液を凍結乾燥機FDU−2200(東京理化器機社製)を用いて凍結乾燥を行い25gのゲル状固体1を得た。この粘性固体2の0.5gを、ジエチレングリコール50gに加え攪拌した後、ゼータサイザー1000HSa(シスメックス社製)を用いて粒子径を測定した結果、Z平均粒子径は60nmであった。このゲル状固体に、1mol/l相当のLiPFを加えて固体電解質Bとした。
(実施例1)
第1の集電体(正極集電体)として厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に前記正極活物質層塗布液を押出しコーターで膜厚120μmで塗布し、次いで乾燥させることなく同様な押出しコーターを用いて固体電解質A、負極活物質層塗布液の順でそれぞれ膜厚45μm、65μmで逐次重層塗布を行い、乾燥した後に片側に第2の集電体(負極集電体)として厚さ20μmの銅箔を貼り合わせて両面シート電池を作製した。別途アルミニウム箔正極集電体の片側のみに逐次積層塗布した片面シート電池を作製した。前記片面シート電池、両面シート電池をA5サイズに裁断し、片面シート電池の上に両面シート電池を3枚重ね、正極集電体と負極集電体を別々の側にそれぞれリード線をつなぎ、全体を厚さ40μmのアルミニウム箔とアルミニウム箔の両面に形成されたポリプロピレン層から構成された厚さが0.1mmのラミネートフィルムからなるバッグに収納し、80℃で24時間真空乾燥を施した。その後、80℃に保ったまま、ヒートシールを行い完全密封し二次電池101を作成した。
(実施例2)
実施例1で固体電解質Aを固体電解質Bに変更した以外は同様にして、二次電池102を作製した。
(実施例3)
実施例2で正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層を同時重層した以外は同様にして、二次電池103を作製した。
(実施例4)
実施例3で同時重層塗布を行った後に乾燥することなく第2の集電体(負極集電体)銅箔を貼り合せた以外は同様にして二次電池104を作製した。
(比較例1)
第1の集電体(正極集電体)として厚さ20μmのアルミニウム箔の両面に前記正極活物質層塗布液を押出しコーターで膜厚120μmで塗布、乾燥して、両面正極シートを作製した。次いで第2の集電体(負極集電体)として厚さ20μmの銅箔の両面に前記負極活物質層塗布液を押出しコーターで膜厚65μmで塗布、乾燥して、両面負極シートを作製した。さらにガラス支持体上に前記固体電解質Aを膜厚45μmで塗布、乾燥した後、ガラス基板からはがして固体電解質膜Aを作製した。別途片面のみに塗布乾燥した片面正極シート、片面負極シートを作製し、片面正極シート上に前記固体電解質膜Aをそれぞれ挟んで両面負極シート、両面正極シート2組を重ね、最後に片面負極シートを、外側に銅箔集電体が出るように重ねた後、実施例1と同様にリード線をつなぎ、ラミネートして二次電池105を作製した。
(比較例2)
第1の集電体(正極集電体)として厚さ20μmのアルミニウム箔の片面に前記正極活物質層塗布液を押出しコーターで膜厚120μmで塗布、乾燥して、両面正極シートを作製した。次いでこの上に、前記固体電解質Aを膜厚45μmで塗布乾燥し、さらに前記負極活物質層塗布液を膜厚65μmで塗布乾燥し、最後に第2の集電体(負極集電体)として厚さ20μmの銅箔を載置して電極シートを作製した。この電極シート上に今度は負極活物質層塗布液、固体電解質1、正極活物質層塗布液の順次塗布乾燥を4回繰り返した後、実施例1と同様にリード線をつなぎ、ラミネートして二次電池106を作製した。
(比較例3)
比較例2で各層の塗布乾燥後に次の層を塗布する前に、N−メチルピロリドンを少量滴下した以外は同様にして、二次電池107を作製した。
[繰り返し充放電特性]
前記の電池101〜103、及び比較1〜4をそれぞれ各10個作製した。それぞれの電池について、25℃環境下において、上限電圧4.2VまでC/2の定電流で充電した後、下限電圧2.5VまでC/2の定電流放電を行った。なお、ここで1Cとは、作製した電池の正極活物質量より算出した容量を1時間で充電するのに必要な電流量とする。この充放電サイクルを10回、100回繰り返し、1回目の放電量との比率を求めた。
上記評価結果を表1に示す。
Figure 0005428296
表1から明らかなように、比較例1〜3は、固体電解質と電極との密着性が良くないため、特に100回充放電を繰り返したときに、放電量が低下し、繰り返し充放電特性が良くないことがわかる。一方、本発明に係る電池は、固体電解質と電極との密着性が良好なため、充放電サイクルを繰り返しても、放電量の低下が少ないことがわかる。すなわち、本発明の手段により、充放電特性が高く、高容量の二次電池を高い生産性で作製することが出来ることがわかる。
本願発明の逐次塗布生産方式概略図 本願発明の同時重層塗布生産方式概略図 本願発明のラミネート電池層構成例
符号の説明
11 ダイコーター
12 正極活物質
13 アルミ箔
14 ドライヤー
15 銅箔
16 負極活物質
17 固体電解質
18 正極
19 負極

Claims (4)

  1. 第1の集電体上に正極活物質層、固体電解質層、負極活物質層を乾燥させずに逐次重層又は同時重層で積層塗布させた後、第2の集電体を重ね合わせる二次電池の製造方法であって、
    前記固体電解質層が、平均一次粒子径が1nm以上20nm以下で、表面にイオン伝導性化合物を保持する無機酸化物微粒子を含有し、かつ当該無機酸化物微粒子が、コアとシェルを共に無機酸化物で形成したコアシェル型の無機酸化物微粒子であることを特徴とする二次電池の製造方法。
  2. 前記シェルを形成する無機酸化物がシリカであり、前記イオン伝導性化合物がシランカップリング剤であることを特徴とする請求項1に記載の二次電池の製造方法。
  3. 前記コアを形成する無機酸化物が、アルミナであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の二次電池の製造方法。
  4. 請求項1〜3いずれか一項に記載の二次電池の製造方法で作製した二次電池を複数枚重ねてからラミネート包装することを特徴とするラミネート型二次電池。
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