JP5427486B2 - 歯ブラシ - Google Patents

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Description

本発明は、歯ブラシの改良に関する。
一般に、歯ブラシは、あらかじめヘッド部に設けられた植毛穴に、ナイロンやポリブチレンテレフタレート(PBT)の刷毛を平線で固定することにより製造されている。このヘッド部の材質としては、コスト及び成形性の面から、一般にポリプロピレン(PP)が使用されている。
ところで、歯ブラシで口腔内の隅々、特に奥歯の刷掃を容易にするためには、刷毛が植毛されるヘッド部の厚さが薄い方が良い。しかしながら、ポリプロピレン製のハンドルに平線を打ち込み刷毛を保持する従来の方法では、ヘッド部の厚さを薄くすることができなかった。具体的には、ヘッド部の厚さを4mm以下とすると植毛強度が不足したり、植毛の際に亀裂・白化が発生したりするなどの不良率が高くなるという問題があった。
このような問題を解決する方法として、ヘッド部の背面断面形状を略半円形とし、ハンドル首部の厚さが4〜6mm、ヘッド部先端の厚さを1〜3mm、ヘッド部側面の厚さを1〜3mmとした歯ブラシが提案されている(特許文献1を参照)。
また、平線を用いず、熱融着により刷毛をヘッド部に固定した歯ブラシ(特許文献2を参照)や、インモールドによって刷毛をヘッド部に固定した歯ブラシが提案されている(特許文献3を参照)。
なお、ハンドル部の材質として、ポリアセタール樹脂を使用し、ヘッド部の厚さを3mmまで薄くした歯ブラシが提案されている(特許文献4を参照)。
特許第3453028号公報 特開昭61−76104号公報 特開昭60−116303号公報 特許第3387591号公報
しかしながら、特許文献1に記載された歯ブラシでは、十分な植毛強度及びヘッド部耐折強度を確保するために、ヘッド部の大部分の厚さを4mm以上としなければならず、口腔内操作性向上効果は得られない。
また、特許文献2及び特許文献3に記載された歯ブラシでは、平線による植毛方法に比べて製造工程が複雑であり、生産コストがかかるという問題があった。
また、特許文献4に記載された歯ブラシは、ヘッド部の厚さが3mmとなっているため、口腔内操作性向上の効果は十分には得られなかった。
このような背景の下、従前の歯ブラシよりも口腔内操作性が向上し、かつ、十分な植毛強度及びヘッド部耐折強度を有する歯ブラシが要望されていたが、有効適切なものが提供されていないのが実情である。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、その目的は、従前の歯ブラシよりも口腔内操作性が向上し、かつ十分な植毛強度及びヘッド部耐折強度を有する歯ブラシを提供することである。
そこで、本発明は、以下の構成を採用した。
本発明に係る歯ブラシは、植毛面に複数の植毛穴が設けられたヘッド部を備え、刷毛の毛束を二つ折りにし、その間に挟み込まれた平線を前記植毛穴に打ち込むことによって、前記毛束が前記植毛穴に植設されてなる歯ブラシであって、前記ヘッド部が、ポリアセタール樹脂又はポリブチレンテレフタレート樹脂からなり、前記ヘッド部の厚さが、2mm以上3mm未満であり、前記平線の厚さが、0.2mmより大きく0.25mm以下であり、前記平線の長さをw、前記平線の幅をh、前記植毛穴の直径をd、前記植毛穴の深さをDとしたとき、0.9≦(w−d)×h×D≦2.5の関係を満足することを特徴とする。
また、本発明に係る歯ブラシにおいては、前記ヘッド部の厚さが、2mm以上2.5mm未満であり、前記平線の長さをw、前記平線の幅をh、前記植毛穴の直径をd、前記植毛穴の深さをDとしたとき、0.9≦(w−d)×h×D≦1.4の関係を満足することが好ましい。
本発明に係る歯ブラシは、ヘッド部が、ポリアセタール樹脂又はポリブチレンテレフタレート樹脂によって構成されていることから、十分な植毛強度及びヘッド部耐折強度を有することができる。また、ヘッド部の厚さが、2mm以上3mm未満に構成されていることから、口腔内操作性が向上する。
また、本発明に係る歯ブラシは、平線の長さをw、平線の幅をh、植毛穴の直径をd、植毛穴の深さをDとしたとき、0.9≦(w−d)×h×D≦2.5の関係を満足するように構成されていることから、植毛強度及びヘッド部耐折強度がより高まる。
図1は、本発明の一実施形態である歯ブラシを示す側面図である。 図2は、刷毛を省略してヘッド部を拡大して示した図であり、図2(a)は、ヘッド部の平面図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A’間断面図である。 図3は、刷毛を省略して植毛穴を拡大して示した図であり、図3(a)は、植毛穴の平面図であり、図3(b)は、図3(a)のB−B’間断面図である。 図4は、植毛穴を拡大して示した断面図である。 図5は、刷毛を省略して植毛穴を拡大して示した平面図である。 図6は、本発明の一実施形態である歯ブラシの刷毛を省略してヘッド部を拡大して示した図であり、図6(a)は、実施例1〜5、8、9および比較例1〜5のヘッド部の平面図であり、図6(b)は、実施例2、8及び比較例3の図6(a)のE−E’間断面図である。
以下、本発明の実施形態である歯ブラシについて、図面を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の歯ブラシ1は、全体が長尺状に構成されており、ハンドル部2と、ハンドル部2の先端側に設けられたヘッド部3と、ハンドル部2とヘッド部3との間に設けられたネック部4と、ヘッド部3に植毛された刷毛5とから概略構成されている。
ハンドル部2は、使用者が把持する部分であり、硬質樹脂材料や軟質樹脂材料によって成形されている。硬質樹脂材料としては、曲げ弾性率が500〜3000Mpa、好ましくは1000〜2000Mpaのポリアセタール樹脂(POM)や、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリプロピレン樹脂(PP)ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート樹脂(CP)、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS)などの材料が挙げられる。
軟質樹脂材料としては、硬さ(JISK6253硬さ試験、試験条件JIS A)が5〜100、好ましくは20〜60のものが良く、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、1−2ポリブタジエン系熱可塑性エラストマー、エチレン酢酸ビニル系エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー、天然ゴム系熱可塑性エラストマー、フッ素系熱可塑性エラストマー、トランスポリイソプレン系熱可塑性エラストマーなどが挙げられる。
ハンドル部2は、上記素材を組み合わせて適宜使用することができるが、歯ブラシの材料として求められる物性、価格や相互の相溶性から、ポリプロピレン樹脂と、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー又はポリスチレン系熱可塑性エラストマーとを用いるのが好ましい。例えば、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、ゴム成分としてEPDM(エチレン―ブチレン―ジエン3元共重合体)を、硬成分としてポリプロピレン樹脂を選び、これらをブレンドして一部又は全部を架橋したものが用いられる。さらには、熱可塑性エラストマーの代わりに、2液混合射出による熱硬化性シリコーン樹脂を用いても構わない。なお、このハンドル部2には、把持性を向上させるため、例えばエラストマーなどの柔軟な樹脂を部分的又は全体に被覆形成してもよい。
ネック部4は、ハンドル部2とヘッド部3との間を連結する部分であるが、ハンドル部2とヘッド部3は、必ずしも明確に区別される部分ではないため、場合によってハンドル部2とネック部3との区別がないものもある。したがって、ハンドル部2の先端にヘッド部3が直接設けられた形状のものであってもよく、その形状、大きさ、デザイン等については任意に変更して実施することができる。
ヘッド部3は、厚さtが2mm以上3mm未満で構成されている。厚さtが3mm以上だと、従来の歯ブラシと同様な使用感になり、高い口腔内操作性を実感できない。また、厚さtを2mm未満とすると、後述する平線6で毛束7を保持するのに十分な植毛穴8の深さを確保することができなくなる。その結果、十分な植毛強度が確保できず、ブラッシング時に毛束が抜けてしまう恐れがある。また、ヘッド部3の耐折強度も低くなるため、歯磨の最中にヘッド部3が折損し、手指や口腔内を傷つける恐れがある。なお、ヘッド部3は、先端からネック部4にかけて同一の厚さでも良いが、ヘッド部3の背面3aの面積の三分の二以上の厚さが、この範囲に入っていれば良く、背面3aに凸状部を配置してネック部4に自然につながるような形態とすることもできる。
また、ヘッド部3は、ポリアセタール樹脂又はポリブチレンテレフタレート樹脂によって成形されている。ポリアセタール樹脂は、ホルムアルデヒド又はトリオキサンを主原料とするポリオキシメチレン構造を有する樹脂であり、ポリオキシメチレン構造のみを有するホモポリマーと、エチレンオキシド、ジオキソラン、ブタンジオールホルマールなどとのコポリマーがある。これらは、高い機械的強度、剛性、耐薬品性、耐熱性を有し、エンジニアリングプラスチックスとして広く使用されている。ヘッド部3には、ホモポリマーとコポリマーのいずれも使用することができるが、ホルムアルデヒドの発生量が少ないコポリマーが好ましい。具体的には、ポリプラスチックス社製のジュラコン、三菱エンジニアリングプラスチックス社製のユピタール、旭化成ケミカルズ社製のテナックCなどの各製品が挙げられる。
ポリブチレンテレフタレート樹脂は、テレフタル酸又はテレフタル酸ジメチルエステルと、1−4ブタンジオールを原料として、重縮合反応により製造される熱可塑性ポリエステルであり、耐熱性、成形性、耐薬品性に優れていることが知られている。具体的には、ポリプラスチックス社製のジュラネックス、三菱エンジニアリングプラスチックス社製のノバデュラン、東レ社製のトレコンなど各製品が挙げられる。
なお、ヘッド部3は、ポリアセタール樹脂を用いて、ハンドル部2と一体に成形することができるが、ハンドル部2を構成する材料としてポリアセタール樹脂以外が用いられた場合は、ハンドル部2とヘッド部3とは、多色成型技術により一体成型することも出来る。また、ポリアセタール樹脂は相溶性が低く異質材との接着性が低いことから、嵌合やネジ止めなどによって接合することが好ましい。
また、図2ないし図4に示すように、ヘッド部3の一面である植毛面3bには、刷毛5の毛束7を植設するための複数の植毛穴8が、ヘッド部3の長さ方向と幅方向とに列をなして設けられている。なお、図2及び図3は、刷毛5を省略して図示している。
植毛穴8の横断面形状は、円形で、格子状や千鳥状に10〜40程度配列されている。
植毛穴8の横断面積に特に制限はないが、0.75〜3.1mm(植毛穴の直径dが1.0mm〜2.0mm)の範囲内にあることが好ましい。この範囲に構成することで、歯グキへの当たり心地がよくなり、歯間部など細かい隙間への毛先の挿入実感が高まる。
また、植毛穴8の深さDは、ヘッド部3の厚さtの60〜95%の範囲内であることが好ましく、70〜90%の範囲内であることがより好ましい。この範囲に構成することで、ヘッド部3の耐折強度を十分に維持することができ、また毛立ちの良い歯ブラシとなる。
なお、植毛穴8は、深さ方向に変化のない円柱状のものを用いてもよく、下方に行くに連れて穴径が細くなるようにテーパー部が設けられたものや、段差を設けたものや、段差とテーパー部を組み合わせたものであっても構わない。また、植毛穴8の底部に、例えば0.3mm程度の面取り加工が施されたものが好ましい。
また、植毛面積(毛束が配されている植毛面の外周に位置する毛束の外側を直線で結んだ面積/JIS3016準拠)に対する植毛穴8の断面積の総和の割合を植毛密度としたとき、植毛密度は、25〜55%の範囲であることが好ましい。
この範囲に構成することで、適度な刷掃実感と歯間部などの細かい隙間への毛先の挿入実感を確保することが出来る。
毛束7は、図4に示すように、刷毛5を複数本束ねて二つ折りにし、その間に抜け止め具である平線6を挟んで植毛穴8に打ち込むことによって、ヘッド部の各植毛穴8に植設されている。
毛束7先端の刷毛5面形状(毛切り、又はプロファイル)は任意に設計して構わない。例えば、毛束7の先端を単一平面状としたり、ヘッド部3の側面から見て、直線的傾斜面又は曲線的傾斜面(好ましくは、先端側から後端側へ向けて刷毛5の長さを短くした傾斜面)としたり、ヘッド部3の側面から見て、毛束7先端の刷毛5面形状が、途中に刷毛5の長さの極大値又は極小値がある曲線形状やジグザグ形状を形成しても構わない。
刷毛5の材質については、特に限定されるものではなく、例えば、ポリアミド(例:6−12ナイロン、6−10ナイロン、12―ナイロンなど)、ポリエステル(例:ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなど)、ポリオレフィン(例:ポリプロピレンなど)、エラストマー(例:オレフィン系、スチレン系など)、などの合成樹脂材料や天然材質等を用いることができ、これらを組み合わせて用いても構わない。また、これらの樹脂材料を複数組み合わせて用いてもよく、例えば芯鞘構造などのように、芯部と鞘部で異なる樹脂材料を用いることもできる。
また、刷毛5の横断面形状は、円形であることが多いが、特にこれに限定されない。例えば、三角形、四角形、六角形、花びら状などの横断面形状の刷毛5を用いることもでき、またこれらを組み合わせた形状であっても良い。また、予め刷毛5全体の外観形状がウエーブ状、ツイスト状、ギザギザ状等に加工されたものを用いることもでき、これらを組み合わせることも可能である。
刷毛5の径は、3〜15mil(0.076〜0.381mm)であることが好ましく、5〜10mil(0.127〜0.254mm)であることがより好ましい。また、刷毛5は、毛先丸め部を除いて1本の刷毛内ではほぼ同一径の刷毛でも良いが、ヘッド部3の植毛面3b付近では上記太さであっても、毛先先端へ向かうに従って、徐々に径が細くなるテーパー毛であっても構わない。この場合、隙間への毛先の侵入性が良く、ソフトなあたり心地が実現できるため、歯頚部の刷掃やマッサージには好適となる。また、通常毛とテーパー毛とを植毛穴8毎に適宜選択したり、同一毛束7内で混毛したり、自由に組み合わせることができる。
刷毛5の長さは、ヘッド部3の植毛面3bから、6〜15mmの範囲内にあることが好ましく、大人用で8mm〜13mm、子供用で6mm〜9mmの範囲内とすることがより好ましい。刷毛5の太さ(最大径)は、口腔内の使用性や使用感の点から、0.12mm〜0.26mmであることが好ましい。また、使用感や、刷掃感、清掃効果、耐久性など考慮して、太さの異なる複数本の刷毛を任意に組み合わせて用いてもよい。
平線6は、図3(a)及び図3(b)に示すように、植毛穴8の中心部を通り、且つ、植毛穴8を跨ぐように植毛穴8に打設されている。平線6の材質としては、例えば、真鍮やアルミニウムなどの金属を挙げることができ、その他にも硬質プラスチックや生分解性プラスチッなどを挙げることができる。
平線6は、その長さwが植毛穴8の直径dよりも大であり、その幅hが植毛穴8の深さDよりも小である。具体的には、平線6の長さwは、直径d+0.1〜直径d+0.8mmの範囲内にあることが好ましく、直径d+0.3〜直径d+0.6mmの範囲内にあることがより好ましい。直径d+0.8mmより長いと、植毛部が割れ易くなるという不都合があり、直径d+0.1mmより短いと、十分な植毛強度が得られないという不都合があり好ましくない。
平線6の幅hは、0.9〜2.0mmの範囲内にあることが好ましい。0.9mmより短いと十分な打ち込み強度を確保することができず、植毛適正を確保できないという不都合があり、好ましくない。なお、平線6の厚みlについても、同様な理由から、0.2〜0.25mmの範囲内にあることが好ましい。
また、平線6の打ち込み角度は、自由に選択できるが、亀裂や白化の発生を避けるために歯ブラシの長軸方向Cに対して打ち込み角度αが、5〜80°、好ましくは15〜30°の範囲内にあることが好ましい。平線6の打ち込み角度αは、すべての植毛穴6で同一である必要はなく、異なる打ち込み角度を組み合わせてもよい。
また、平線6の縦断面形状も長方形だけでなく、溝や細かい凹凸をつけて植毛穴6から抜けにくくしたり、打ち込む際の切断面形状を工夫して抜けにくくしたりしても構わない。
また、歯ブラシ1は、平線6の長さw、平線6の幅h、植毛穴8の直径d、植毛穴8の深さDについて、(w−d)×h×Dの値が、0.9以上2.5以下になるように構成されている。この値が0.9未満の場合は、十分な植毛強度を確保することができず、使用中に毛束が抜け落ち易くなるという不都合があり、2.5を超える場合は、ヘッド部3の亀裂・白化や反りが発生することとなり好ましくない。
以上のような構造を有する歯ブラシ1は、ヘッド部3の厚さtが2mm以上3mm未満の範囲内であることから、従来の歯ブラシのヘッド部よりも薄いので、口腔内操作性が向上する。また、ヘッド部3が、ポリアセタール樹脂又はポリブチレンテレフタレート樹脂によって構成されていることとから、十分な植毛強度及びヘッド部耐折強度を有することができる。また、平線6による植毛方法を採用しているので、製造工程を単純化することができ、コストを抑制することができる。
また、歯ブラシ1は、平線の長さをw、平線の幅をh、植毛穴の直径をd、植毛穴の深さをDとしたとき、0.9≦(w−d)×h×D≦2.5の関係を満足するように構成されている。これにより、使用中にも刷毛5が抜けることがなくなり、ヘッド部3の亀裂・白化や反りが発生するのを防ぐことができ、植毛強度及びヘッド部3の耐折強度がより高まる。
以上、本発明を実施形態に基づき説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、植毛穴8の断面形状を円形として説明したが、三角形や四角形などの多角形や直線や曲線を組み合わせた不定形としても構わない。円形以外の形状を採用した場合は、図5に示すように、植毛穴8の直径dに相当する値として植毛穴8の縁にかかる平線6の最長の長さd1を用いる。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
実施例1〜3及び比較例1〜2として、図6(a)に示されるような歯ブラシを、ヘッド部の厚さをそれぞれ変えて実際に作製した。なお、図6中の数字は、単位がmmである。
そして、この歯ブラシに対して、口腔内操作性について実験を実施し、表1に示すような評価が得られた。
なお、各歯ブラシのヘッド部の厚さt、植毛穴の深さD、植毛穴の直径d、平線の幅h、平線の長さw、(w−d)×h×Dの値、平線の打ち込み角度α、ヘッド部を構成する樹脂の材質、刷毛の径及び材質、植毛本数、刷毛の長さ、毛切り形状については、表1に示す内容で作製した。
<評価方法>
なお、実験は、10名の被験者に口腔内を実際に清掃してもらう方法で行い、被験者の官能で評価した。具体的には、口腔内操作性が、「非常に良い」場合には3点、「やや良い」場合には2点、「現在使用している歯ブラシと同様」の場合には1点として評価した。
<判定基準>
以上により得られた点数の平均点が2.0点以上の場合には、「○」と判定し、1.5点以上2.0点未満の場合には「△」と判定し、1.5点未満の場合には「×」と判定する3段階によって判定した。
Figure 0005427486
表1に示すように、ヘッド部の厚さが3mm未満であると、口腔内操作性が良いことが認められる。
次に、実施例1〜9及び比較例3〜5として、ヘッド部の厚さt、植毛穴の深さD、植毛穴の直径d、平線の幅h、平線の長さw、(w−d)×h×Dの値、ヘッド部を構成する樹脂の材質、刷毛の径及び材質、植毛本数、刷毛の長さ、毛切り形状を、表2に示す内容にして実際に作製した。
このようにして得られた歯ブラシに対して、植毛強度、ヘッド部耐折強度、外観、総合評価を評価した結果を表2に示す。
<評価方法>
「植毛強度」については、1穴中の全刷毛を専用器具によってつかみ、島津製作所製オートグラフを用いて植毛穴から毛束が抜けるまでの最大引張応力(N)を測定(引張速度20mm/min)(n=20)し、その値に応じて評価した。具体的には、平均値が20N以上の場合は「○」、10N以上20N未満の場合は「△」、10N未満の場合は「×」として評価した。
「ヘッド部耐折強度」については、歯ブラシの刷毛の植毛穴から出ている部分を切断し、ヘッド部の植毛面側を平滑にし、東洋精機製作所製デジタル衝撃試験機(DG−1型)に固定。植毛面側からハンマーにより衝撃を与え、ヘッド部が破断したときの吸収エネルギー(J)を測定(n=10)し、その値に応じて評価した。具体的には、最小値が1.5J以上の場合は「○」、0.5J以上1.5N未満の場合は「△」、0.5J未満の場合は「×」として評価した。
「外観」については、実際に作製した歯ブラシの亀裂・白化の発生について目視にて確認し(n=50)、評価した。具体的には、亀裂・白化の発生率が0%の場合は「○」、20%未満の場合は「△」、20%以上の場合は「×」として評価した。
なお、「植毛強度」、「ヘッド部耐折強度」、「外観」の評価のうち悪い方の評価を、「総合評価」とした。
Figure 0005427486
表2に示すように、(w−d)×h×Dの値が、0.9以上2.5以下であると、植毛強度及びヘッド部耐折強度が高いことが分かる。また、ヘッド部の材質が、ポリアセタール樹脂(POM)又はポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)であると、植毛強度及びヘッド部耐折強度が高いことが分かる。
1・・・歯ブラシ、2・・・ハンドル部、3・・・ヘッド部、3a・・・ヘッド部の背面、3b・・・ヘッド部の植毛面、4・・・ネック部、5・・・刷毛、6・・・平線、7・・・毛束、8・・・植毛穴、t・・・ヘッド部の厚さ、w・・・平線の長さ、h・・・平線の幅、d・・・植毛穴の直径、D・・・植毛穴の深さ

Claims (2)

  1. 植毛面に複数の植毛穴が設けられたヘッド部を備え、刷毛の毛束を二つ折りにし、その間に挟み込まれた平線を前記植毛穴に打ち込むことによって、前記毛束が前記植毛穴に植設されてなる歯ブラシであって、
    前記ヘッド部が、ポリアセタール樹脂又はポリブチレンテレフタレート樹脂からなり、
    前記ヘッド部の厚さが、2mm以上3mm未満であり、
    前記平線の厚さが、0.2mmより大きく0.25mm以下であり、
    前記平線の長さをw、前記平線の幅をh、前記植毛穴の直径をd、前記植毛穴の深さをDとしたとき、
    0.9≦(w−d)×h×D≦2.5
    の関係を満足することを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記ヘッド部の厚さが、2mm以上2.5mm未満であり、
    前記平線の長さをw、前記平線の幅をh、前記植毛穴の直径をd、前記植毛穴の深さをDとしたとき、
    0.9≦(w−d)×h×D≦1.4
    の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載の歯ブラシ
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