JP2024054019A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】ネック部の先端寄りの部分が細型に形成された歯ブラシにおいて、歯磨き時にネック部の先端が過度に変形することを効果的に抑制し、かつ、その変形の方向を適正に規制することが可能な歯ブラシを提供する。【解決手段】毛束10が植設される植毛台11を有するヘッド部1と、ネック部2及びハンドル部3と、を備える歯ブラシであって、前記ネック部2の軸方向中央20よりも先端側の部分21は、厚み及び幅がいずれも4.5mm以下の細型ネックであり、前記ネック部2の前記ヘッド部1に接続される先端寄りには、前記ヘッド部1の植毛面12に略平行な前面24および後面25と該植毛面12に略直交する左右両側面26,27とを有する断面視略四角形の部分が設けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、ネック部が細型に形成された歯ブラシに関する。
従来、植毛台の板厚が4mm以下である薄型ヘッド部を備える歯ブラシが提供されている(例えば、特許文献1参照)。このようなヘッド部が薄型に形成された歯ブラシによれば、口腔内での操作性が高まり、奥歯の細かい部位までヘッドが届き、奥歯を含めて口腔内全体をより確実にしっかりと磨くことが可能となる。しかしながら、薄型の植毛台からなるヘッド部を備えた歯ブラシは、通常、ヘッド部の基端に連続するネック部の厚みもヘッド部に対応して細型に形成されるため、歯を磨く際にネック部の撓みや捩れが大きくなる傾向があり、清掃性が悪化し易いという問題がある。
また、ネック部の断面輪郭をヘッド部からハンドル部に向かうに従い特定の形状に変化させ、ネック部の撓み方向を段階的に規制することで、植毛部を清掃対象部位に適切に当接させ、適切なブラッシング圧で清掃し、清掃効果を高め得るようにした歯ブラシの提案されている(特許文献2参照)。具体的には、ネック部について、ヘッド部寄りの断面輪郭が略円形とされ、その輪郭が前記ハンドル部に向かうに従い、表面、裏面及び側面で各辺が形成された略四角形の断面輪郭に変化し、さらに前記の略四角形の断面輪郭が前記ハンドル部に向かうに従い、両側面に頂部が位置し厚さ方向に扁平な略多角形となり、かつネック部が、前記ヘッド部から前記ハンドル部に向かうに従い拡径するように構成された歯ブラシが提案されている。
しかし、このようにネック部先端の断面輪郭が略円形の場合、ネック部の先端部分が過度に変形し易く、かつその変形の方向を規制すること困難であるため、使用者の意思に応じて歯ブラシのヘッド部を適正に操作し難いという問題があった。
特開2021-16495号公報 特許5806922号公報
そこで、本発明が前述の状況に鑑み、解決しようとするところは、ネック部の先端側の部分が細型に形成された歯ブラシにおいて、歯磨き時にネック部の先端が過度に変形することを効果的に抑制し、かつ、その変形の方向を適正に規制することが可能な歯ブラシを提供する点にある。
本発明に係る歯ブラシは、以下の発明を包含する。
(1) 毛束が植設される植毛台を有するヘッド部と、ネック部と、ハンドル部とを備える歯ブラシであって、前記ネック部の軸方向中央よりも先端側の部分は、厚み及び幅がいずれも4.5mm以下の細型ネックであり、前記ネック部の前記ヘッド部に接続される先端寄りには、前記ヘッド部の植毛面に略平行な前後の面と該植毛面に略直交する左右側面とを有する断面視略四角形の部分が設けられている歯ブラシ。
(2) 前記ネック部の軸方向に沿った少なくとも一部の範囲は、前記略四角形の前後方向の縦寸法と左右方向の横寸法との比率が一定に構成されている、(1)記載の歯ブラシ。
(3) 前記ネック部の軸方向に沿った少なくとも一部の範囲は、前記略四角形の形状及び寸法が同一に構成されている、(1)又は(2)記載の歯ブラシ。
(4) 前記同一の形状及び寸法を有する前記断面視略四角形部分の形成範囲は、前記ネック部の軸方向長さの半分以下である、(3)記載の歯ブラシ。
(5) 前記断面視略四角形は、前後方向の縦寸法が左右方向の横寸法よりも大きい断面視縦長の略長方形である、(1)~(4)の何れかに記載の歯ブラシ。
(6) 前記ハンドル部側に近接した前記ネック部の基端側に、断面視略楕円形の部分が設けられている、(1)~(5)の何れかに記載の歯ブラシ。
(7) 前記ヘッド部が、厚み4mm以下の植毛台を有する薄型ヘッドである、(1)~(6)の何れかに記載の歯ブラシ。
以上にしてなる本願発明の歯ブラシによれば、ネック部の軸方向中央よりも先端側の部分が、厚み及び幅がいずれも4.5mm以下の細型ネックに形成されるとともに、ヘッド部に接続されるネック部の先端寄りの部分に、植毛面に略平行な前後の面と植毛面に略直交する左右側面とを有する断面視略四角形の部分が設けられているので、ネック部の先端に、使用者の意図に反した方向の撓みが生じるのを防止することができる。しかも、ネック部の捻れ剛性を向上させてヘッド部のぐらつきを抑制することができ、歯ブラシの操作性を悪化させることなく、良好に維持できるという利点がある。
特に、前記ネック部の軸方向に沿った少なくとも一部の範囲において、前記略四角形の前後方向の縦寸法と左右方向の横寸法との比率が一定に構成されたものでは、ヘッド部から伝達される荷重に応じて使用者の意図に反した方向にネック部が撓むのを抑制しつつ、ネック部の全体に大きな撓みが生じるのを効果的に防止できるという利点がある。
また、前記ネック部の軸方向に沿った少なくとも一部の範囲において、前記略四角形の形状及び寸法が同一に構成されてものでは、細形ネックのデザイン性が強調されるともに、ネック部の先端に応力集中が生じるのを抑制して、ネック部の損傷を防止することができる。
また、前記同一の形状及び寸法を有する前記断面視略四角形部分の形成範囲を、前記ネック部の軸方向長さの半分とした場合には、この断面視略四角形部分の形成範囲が大きくなり過ぎることによる弊害、例えばネック部の大部分が細くて弱々しいという印象を受けるのを防止することができる。
また、断面視略四角形を、縦長の略長方形に形成したものでは、歯ブラシの平面視及び底面視におけるネック部の左右の幅を小さくすることにより、細型ネックであるというデザイン性を維持することができる。しかも、歯を磨く際のヘッド部から伝達されるブラッシング圧に対応した曲げ荷重に応じてネック部が前記縦長方向に撓むことが防止され、歯ブラシの清掃性を良好に維持することができる。
また、ハンドル部側に近接した前記ネック部の基端側に、断面視略楕円形の部分が設けられたものでは、歯を磨く際に、ネック部の基端側部分が唇の周りや、顎部等に当接した際の当たりを和らげることにより、使用者が違和感を受けるのを防止することができる。
また、ヘッド部が、厚み4mm以下の植毛台を有する薄型ヘッドの歯ブラシについて、本発明を適用したものでは、薄型ヘッドに対応させてネック部を細型ネックに形成することによりデザイン性の統一化を図ることができる。しかも、ネック部の先端寄りに、断面視略四角形の部分を設けた構成とすることにより、歯磨き時にヘッド部がぐらついたり、ネック部の先端が大きく捩れたりするのを効果的に抑制して、歯ブラシの操作性を良好に維持できるという利点がある。
本発明の代表的実施形態に係る歯ブラシを腹面側からみた平面図。 同じく歯ブラシの側面図。 同じく歯ブラシを背面側から見た底面図。 図1のA-A線断面図。 図1のB-B線断面図。 図1のC-C線断面図。 図1のD-D線断面図。 ハンドル部の被覆材を省略した歯ブラシの側面図。 図1のE-E線断面図。 図1のF-F線断面図。 図1のG-G線断面図。 ネック部に生じる撓みの方向を示す説明図。
次に、本発明の実施形態を添付図面に基づき詳細に説明する。
本発明の歯ブラシは、図1及び図2に示すように、毛束10が植設されたヘッド部1と、このヘッド部1の基端に接続された略棒状のネック部2と、このネック部2の基端に接続された持ち手となるハンドル部3とを備える手動の歯ブラシである。ただし、本発明はこのような手動の歯ブラシに限定されるものではなく、駆動機構を内蔵する把持部としての本体部の先端側に、ヘッド部及びネック部からなる歯ブラシ清掃体が接続される電動歯ブラシでも勿論よく、その他の形態でも勿論よい。
ヘッド部1は、厚みtが4mm以下に形成された略平板状の植毛台11を有する薄型ヘッドに形成されるとともに、この植毛台11の腹面側に位置する植毛面12に複数の毛束10が植毛されている。ヘッド部1の植毛台11及びネック部2は、比較的に高い耐熱温度(融点)を有するポリエチレンテレフタレート(PET)等からなる第一の硬質合成樹脂により形成されている。この第一の硬質合成樹脂としては、ポリエチレンテレフタレートに限られず、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、6-ナイロン、6,6-ナイロン、等を使用することができる。また、歯ブラシのデザイン性を向上させるため、第一の硬質合成樹脂は所定の色に着色されたものであることが好ましい。
毛束10は、植毛台11に形成された植毛穴に対し、平線とともに打ち込んで植毛するものや、平線を使用せずに融着式やインモールド式などで毛束10を立設したものでも勿論よい。毛束10を構成する各フィラメントの材質も特に限定されず、ナイロン、ポリエステル、ポリオレフィンなどの樹脂材料からなる人工毛でもよく、豚毛などの天然毛でもよい。その他、断面形状や断面の大きさなども、公知の形態を広く採用できる。毛束10の数や配列も、特に限定されない。
上述のような薄型ヘッドを備える歯ブラシでは、口腔内での操作性が高まり、奥歯の細かい部位までヘッド部1が届き、奥歯を含めて口腔内全体を軽い力でより確実にしっかりと磨くことが可能である。しかも、植毛台11の板厚を4mm以下とすることにより、口腔内に対する植毛台11の当たりが軽減されるとともに、見た目も実際より薄くスリムに見え、奥歯に挿入するにあたり抵抗感が少ないという利点がある。植毛台11の厚みは、好ましくは3.0mm以下、より好ましくは2.5mm以下に構成される。
植毛台11の基端部後面(背面)には、図2及び図3に示すように、ネック部2の先端から植毛台11に向けて厚みが次第に小さくなるように傾斜した傾斜面部13が設けられている。これにより、植毛台11の板厚が4mm以下に形成された薄型型のヘッド部1がネック部2寄りの位置で大きく反ってしまうことを防止し得るように構成されている。また、植毛台11の左右両縁部に向けて次第に厚みが小さくなる左右一対の傾斜部を設けた構成とすれば、ヘッド部1の反りとともにねじれも防止し、清掃時に歯から受ける反作用の力をネック部寄りの位置に集中させずに、ヘッド部1全体を適度に撓ませて吸収するようにする効果を奏する。これにより、歯ブラシの清掃性や操作感(磨き心地)が悪化せず、毛立ちも良好に維持され、抜毛強度も低下することなく、口腔内の狭い隙間の奥までヘッド部1を届かせ、口腔内全体を細かに清掃できるという利点がある。
ネック部2は、中央の位置20よりも先端側の部分について、前後方向の厚みt(図3の上方側に位置する前面24と同図の下方側に位置する後面25との前後方向の間隔)、左右方向の幅w(ネック部2の左右両側面26,27の左右方向の間隔)は、いずれも4.5mm以下、より好ましくは3.5mm以上、4.2mm以下の細型ネックとされている。
ネック部2のヘッド部1に接続される先端寄りには、ヘッド部1の植毛面12に略平行な前面24および後面25と、植毛面12に略直交する左右側面26、27とを有する断面視略四角形の部分21~22が設けられている。ここに略四角形とは、角部に円弧状の面取り部が設けられた略長方形もしくは略正方形を含む概念である。また「先端寄りの部分」とは、先端の位置から途中の位置までの部分であれば該当し、本例のように、ネック部2の中央の位置20を超えて基端側まで延びる部分であってもよい。このように細型ネックに形成されるとともに、ヘッド部1に接続される先端寄りの部分21~22に断面視略四角形の部分が設けられた構成とすることにより、歯磨き時にヘッド部1がぐらついたり、ネック部2の先端が大きく捩れたりするのを効果的に抑制して、歯ブラシの操作性を良好状態に維持できるという利点がある。
すなわち、中央の位置20よりも先端側の部分について、厚みt及び幅wを薄型ヘッドに対応させて4.5mm以下に形成した場合、奥歯の細かい部位までヘッド部1が届き、奥歯を含めて口腔内全体をより確実にしっかりと磨くことが可能である反面、歯を磨く際に、ネック部2が大きく変形し易い傾向がある。このため、ヘッド部1を薄型に形成することにより、狭い奥歯への挿入性に優れ、きめ細かなブラシ操作も可能であるはずが、ヘッド部1にぐらつきが生じて、操作性が悪化し易い傾向がある。特に、ヘッド近くに位置するネック部2の断面形状を略真円形に形成した場合には、ネック部2があらゆる方向に均等に変形可能であるため、撓みの方向を規制することができないという問題がある。しかも、略真円形の断面形状を有するネック部2は、その軸周りの捻れ剛性が低く、ヘッド部1から伝達される軸周りの回転モーメントに応じてネック部2が捻れ易いために、使用者の意図に応じた繊細な操作性を得ることが困難であった。
これに対して上述のようにネック部2の先端寄りの部分21~22の断面視形状を略四角形に形成した場合には、ヘッド部1から伝達される荷重に応じた撓みが、図12の前後方向A及び左右方向Bに生じ易く、略四角形の対角線方向C,Dには生じ難い傾向がある。したがって、当該部分21~22の断面視形状を略四角形に形成することにより、例えば対角線方向C,D等の使用者の意図に反した方向に生じるのを防止して、操作性を良好に維持することができる。しかも断面視形状を略四角形にすることで、その角部が捻れに対する補強部として機能するために、同等の径寸法を有する真円形の断面視形状に比べて大きな捻れ剛性が得られる。この結果、ヘッド部1から伝達される回転モーメントMに応じて当該部分21~22に大きな捻れが生じることが効果的に抑制され、ヘッド部1がぐらつくことに起因した操作感の悪化を防止することができるのである。この先端寄りの部分21~22は、例えばネック部2の先端から軸方向に基端側へ0~50mmまでの範囲、より好ましくは5~45mmまでの範囲にわたって設定される。
また、断面視略四角形の部分21~22のうち、軸方向に沿った少なくとも一部の領域、本例では、全範囲について、前記略四角形の前後方向の縦寸法と左右方向の横寸法との比率が一定に構成されている。具体的な縦寸法(厚みtと同一)と横寸法(幅wと同一)との比率(t/w)は、好ましくは0.8以上2.0以下、より好ましくは1.0より大きく1.5以下の範囲内の一定の値に設定される。また、好ましい形状としては、縦長の略長方形に形成される。これにより、歯ブラシの平面視及び底面視におけるネック部2の幅wを比較的小さくできるので、細型ネックであるというデザイン性を維持することができる。さらに、図12の前後方向Aにおけるネック部2の剛性を、左右方向Bよりも大きくすることができるため、歯を磨く際にヘッド部1から伝達されるブラッシング圧に対応した曲げ応力に応じて、先端寄りの部分21~22が前後方向Aに大きく撓むことが防止され、良好な清掃性を維持することができる。
先端寄りの断面視略四角形の部分21~22のうち、ヘッド部1に連続する先端側の所定範囲の部分21は、前記略四角形の形状および寸法が軸方向にわたって同一に構成されている。具体的には、その軸方向の全範囲に亘って、断面視形状が角部の丸い略四角形の同じ形状で、かつその寸法も同じ(一定)であるストレート形状を有している。厚みtと幅wとの比率(t/w)は、上記のとおり0.8以上2.0以下、より好ましくは1.0より大きく1.5以下の範囲内の一定の値に設定される。
この先端側の部分21の断面視形状を、ストレート状の本例に代えて、テーパ形状に構成することも可能である。しかし、この構成では、ネック部2のヘッド部1との境界位置に応力集中が生じ、この部分が損傷する可能性が出てくる。これに対して、本例のようにストレート形状に形成した場合には、ネック部2の先端のヘッド部1との境界位置に応力集中が生じるのを防止することができ、しかも細形ネックのデザイン性を強調することができるという利点もある。このような先端側の部分21は、例えばネック部2の先端から軸方向に基端側へ0~40mm、好ましくは5~30mm、より好ましくは10~20mmまでの範囲にわたって設定される。好ましくは中央の位置20まで至らない所定範囲の部分とされる。この範囲の長さが40mmよりも大き過ぎると、ネック部2の大部分が細くて弱々しいという印象を受ける。
先端寄りの断面視略四角形の部分21~22のうち、上記先端側の部分21より基端側の部分22は、前記略四角形の比率t/wが軸方向にわたって一定に維持されるとともに、厚みt及び幅wが基端側に向けて次第に増大する平面視、側面視ともテーパ形状に形成されている。具体的には、部分22は、図5に示すように、断面視形状が、各辺が外側に膨らんで湾曲しているとともに、角部が丸い略四角形であり、かつ、平面視及び側面視において基端側に向けて末広がりの形状とされている。このように、上記した先端寄りの部分21、22は、形状や大きさは変化しているが、その断面形状の比率t/wが、軸方向に亘って(すべての範囲で)一定とされている。ただし、本発明は、必ずしもこのような構成に限定されるものではない。本例のように末広がりの形状に構成することで、ヘッド部1から伝達される荷重に応じてネック部2が断面視の対角線方向C,Dに撓むのを抑制できるという特徴を維持しつつ、ネック部2の全体に大きな撓みが生じるのを効果的に防止できるという利点がある。
上記した先端寄りの部分21~22より基端側の残りの部分23は、その先端部23aの断面視形状は、図6に示すように、縦寸法が横寸法よりも大きい縦長の楕円に近い略四角形に形成され、ハンドル部3に繋がる基端部23bの断面視形状は、図7に示すように、横寸法が縦寸法よりも大きい横長の略楕円形に形成されている。また、当該残りの部分23は、その先端部から基端部に向かって径寸法が拡大するとともに、その拡大率が基端側程大きくなった末広がり形状(ラッパ型の形状)を有している。なお、図示を省略しているが、先端部23aと基端部23bとの中間に位置する部分の断面視形状は、略真円形に形成されている。基端部23bの断面視形状を略楕円形とした場合、歯を磨く際に、ネック部2の基端側部分が唇の周りや、顎部等に当接した際の当たりを和らげることにより、使用者が違和感を受けるのを防止することができる。
ハンドル部3は、図1及び図2に示すように、ネック部2と一体に形成された芯材4と、この芯材4を被覆するように形成された被覆材5と、を有している。芯材4は、ヘッド部1の植毛台11及びネック部2と同一の素材、つまり耐熱温度が高いポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるとともに、所定の色に着色された第一の硬質合成樹脂により、植毛台11及びネック部2と一体に形成されている。また、芯材4は、図8に示すように、被覆材5内に埋設される棒状部41と、この棒状部41の前面(腹面)側に突設された円柱状の突部42,43と、棒状部41の基端に設けられた円形の板状部44とを有している。
芯材4の先端部側、つまりネック部2の基端寄りに位置する棒状部41a(図9参照)の断面視形状は、略四角形状に形成されている。一方、芯材4の長さ方向の中間部に位置する棒状部41b(図10参照)の断面視形状は、略真円形状に形成されている。また、芯材4の基端側部に位置する棒状部41c(図11参照)の断面視形状は、略四角形状に形成されている。芯材4の長さ方向の中間部に位置する棒状部41bの径方向寸法は、芯材4の先端部に位置する棒状部41aの径方向寸法、及び芯材4の基端側部に位置する棒状部41cの径方向寸法よりもやや小さく形成されている。
被覆材5は、芯材4を構成する第一の硬質合成樹脂に比べて耐熱温度が低い第二の硬質合成樹脂、例えばポリカーボネート(PC)、アクリロニトリルブタジェンスチレン(ABS)、アクリロニトリルスチレン共重合体(AS)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、もしくはポリプロピレン(PP)等からなるとともに、光透過性を有する透明な素材により構成されている。この「光透過性を有する」とは、可視光の透過を認めることができることを意味する。また、可視光を透過しない物質(例えば、ラメ、顔料など)を少量混合した樹脂であっても、可視光を透過することができれば透明に該当する。透明合成樹脂としては、特に、JIS K 7105の試験方法により測定した値が80%以上である樹脂を用いることが好ましい。
上述のように光透過性を有する第二の硬質合成樹脂により被覆材5を構成すれば、所定の色に着色されたハンドル部3の芯材4が、被覆材5を透かして視認することが可能であり、これによって歯ブラシのデザイン性が特有なものとされている。また、被覆材5を構成する第二の硬質合成樹脂として、芯材4を構成する第一の硬質合成樹脂に比べて耐熱温度が低い素材を用いることにより、第二の硬質合成樹脂の注入時に、第一の硬質合成樹脂からなる芯材4が溶融して白濁化することによる見栄えの悪化を防止することができる。
図1に示すように、ハンドル部3の先端側、つまりネック部2の基端に接続される端部には、径方向に膨出した指当て部31が設けられている。この指当て部31の先端側には、ネック部2の基端側に向かって径方向寸法が次第に小さくなるように構成された先窄まりのテーパ状部30が設けられている。また、指当て部31の前面側(腹面側)には、幅方向に延びる複数の凹溝50が形成され、これによって指のすべり止め部が形成されるとともに、指当て部31の位置を使用者に明確に認識させ得るように構成されている。
指当て部31、及びその基端側部分は、ハンドル部3の軸方向中央の位置32に向かって幅が次第に小さくなるように構成されている。また、前記軸方向中央の位置32よりも基端側部分には、ハンドル部3の基端側に向かって幅が次第に大きくなるように構成された拡径部33と、ハンドル部3の基端側に向かって幅が次第に小さくなるように構成された端末部34とが設けられている。
図9に示す指当て部31と、図10に示すハンドル部3の軸方向中央の位置32と、の間における幅の減少率(W1-W2)/W1は、10~40%に設定されている。具体的には、指当て部31の先端に位置する被覆材5の最大幅W1が、例えば12mmである場合、ハンドル部3の軸方向中央の位置32における被覆材5の最小幅W2は、指当て部31の幅W1よりも1.2mmだけ小さい10.8mm(減少率10%)、から指当て部31の幅W1よりも4.8mmだけ小さい7.2mm(減少率40%)の範囲内に形成されている。
図9に示すように、ハンドル部3の指当て部31は、その厚みT1と幅W1とが略同じか、もしくは幅W1が厚みT1よりもやや大きな寸法となるように形成されている。また、ハンドル部3の背面側(後面側)には、図2、図3、及び図9~図11に示すよう、ハンドル部3の軸方向略全長に亘って延びる長尺な平坦面35が設けられている。一方、ハンドル部3の腹面側に設けられた前面、及びハンドル部3の左右両側面は、所定の曲率を有する湾曲面に形成されている。なお、拡径部33の後端位置における幅W3(図11参照)、具体的にはハンドル部3の後端部近傍に位置する被覆材5の幅は、指当て部31の幅W1(図9参照)とほぼ同等か、この幅W1よりもやや小さい値に形成されている。
上述の構成を有する歯ブラシの製造方法について以下に説明する。まず、歯ブラシのヘッド部1及びネック部2と、ハンドル部3の芯材4と、が一体に連設された一次側成形品(図8参照)を成形するための一次金型を型締めした状態で、この一次金型内に第一の硬質合成樹脂を注入して前記一次側成形品を成形する。次いで、一次金型を型開きした後、被覆材5からなる二次側成形品を成形するための二次金型を型締めした状態で、この二次金型内に第二の硬質合成樹脂を注入して被覆材5からなる二次側成形品を成形する。
このようにして、所定の色に着色された第一の硬質合成樹脂により形成された芯材4が、透明な第二の硬質合成樹脂からなる被覆材5により被覆されてなるハンドル部3を有する歯ブラシを成形することができる。なお、ハンドル部3を、必ずしも第一の硬質合成樹脂からなる芯材4と第二の硬質合成樹脂からなる被覆材5とで構成する必要はなく、例えばヘッド部1及びネック部2と、ハンドル部3の全体と、を単一の硬質合成樹脂材料等により一体に形成してもよい。
なお、図2及び図3に示すように、ネック部2の先端に向けて徐々に厚みが大きくなるように傾斜した傾斜面部13を、植毛台11の基端部後面(背面)に設けた構成とした場合には、植毛台11の板厚が4mm以下に形成された薄型ヘッドにおいて、ヘッド部1に生じる応力が最も集中しやすい植毛台11の基端部における曲げ強度を高めることができるため、ヘッド部1の全体に応力を分散して、ヘッド部1の撓みや捻じれを抑制することができる。しかも、歯ブラシの成形時に、ネック部2からヘッド部1への材料の流動性を高めることができるため、成形性を向上させることができるという利点もある。
さらに、上述の実施形態では、ハンドル部3の幅を、その先端側に位置する指当て部31からハンドル部3の軸方向中央に向かって次第に小さくするように構成するとともに、指当て部31とハンドル部3の軸方向中央の位置32付近の縮径部との間における幅の減少率を、10%~40%の範囲内とすることにより、歯ブラシ全体の重心を、歯ブラシ全長の中央近傍に設けられることが多い指当て部31か、それよりもやや基端側に位置させるようにしている。これにより、指当て部31を、親指と人差し指と中指とで鉛筆を持つように握るペングリップ法にて把持した状態で歯を磨く際に、ハンドル部3の基端側がぐらつくことを効果的に防止し、ヘッド部の毛束を歯に対して適正に当接させることが可能であり、薄型ヘッドの歯ブラシの特徴であるきめ細かな操作性を悪化させることなく良好に維持できるという利点がある。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、こうした例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
1 ヘッド部
2 ネック部
3 ハンドル部
4 芯材
5 被覆材
10 毛束
11 植毛台
20 軸方向中央の位置
21 先端寄りの部分
22 先端寄りの部分
23 残りの部分
24 前面
25 後面
30 テーパ状部
31 指当て部
32 軸方向中央の位置
33 拡径部
34 端末部
35 平坦面

Claims (7)

  1. 毛束が植設される植毛台を有するヘッド部と、ネック部と、ハンドル部とを備える歯ブラシであって、
    前記ネック部の軸方向中央よりも先端側の部分は、厚み及び幅がいずれも4.5mm以下の細型ネックであり、
    前記ネック部の前記ヘッド部に接続される先端寄りには、前記ヘッド部の植毛面に略平行な前後の面と該植毛面に略直交する左右側面とを有する断面視略四角形の部分が設けられている歯ブラシ。
  2. 前記ネック部の軸方向に沿った少なくとも一部の範囲は、前記略四角形の前後方向の縦寸法と左右方向の横寸法との比率が一定に構成されている、
    請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記ネック部の軸方向に沿った少なくとも一部の範囲は、前記略四角形の形状及び寸法が同一に構成されている、
    請求項2記載の歯ブラシ。
  4. 前記同一の形状及び寸法を有する前記断面視略四角形部分の形成範囲は、前記ネック部の軸方向長さの半分以下である、
    請求項3記載の歯ブラシ。
  5. 前記断面視略四角形は、前後方向の縦寸法が左右方向の横寸法よりも大きい断面視縦長の略長方形である、
    請求項1記載の歯ブラシ。
  6. 前記ハンドル部側に近接した前記ネック部の基端側に、断面視略楕円形の部分が設けられている、
    請求項1記載の歯ブラシ。
  7. 前記ヘッド部が、厚み4mm以下の植毛台を有する薄型ヘッドである、
    請求項1記載の歯ブラシ。
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