JP2007006937A - 歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】 ポリエステル系樹脂からなるフィラメントを刷毛として用い、高い毛開き耐久性を実現し、且つ、毛折れ耐久性に優れた高品質の歯ブラシを提供する。
【解決手段】 ポリエステル系樹脂を含む刷毛fの毛束が植毛部に設けられた複数の植毛穴3のうちの一部又は全部に植毛されてなる歯ブラシであって、少なくとも植毛穴3の開口周縁部3aが、硬さ(JIS K6253 硬さ試験、試験条件JIS A)が5〜100の軟質樹脂で構成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ポリエステル系樹脂からなるフィラメントを刷毛として用いた歯ブラシに関する。
ポリエステル系樹脂からなるフィラメントは、ナイロンに比べ安価であり、薬品処理による加工性に優れていることなどから、歯ブラシの刷毛として広く利用されている(例えば、特許文献1,2を参照。)。また、ポリエステル系樹脂は、ナイロンと比較して伸長回復性に優れているため、歯ブラシの刷毛として用いた場合に毛先が開きにくいといった利点がある。
しかしながら、ポリエステル系樹脂からなるフィラメントは、毛開きに対する耐久性が良い一方で、ごくまれに毛先がささくれ立ったり、根元から折れたりするため、使用者に不快感を覚えさせるといったことがあり、特に、この傾向はポリトリメチレンテレフタレート(PTT)からなるフィラメントを用いた場合に強く見られた。
そこで、この問題を解決するために、PTT樹脂からなるフィラメントの極限粘度を特定の範囲に規定し、耐久性を向上させたものが提案されている(特許文献3を参照。)。しかしながら、この特許文献3に記載の発明では、歯ブラシの植毛部における構造及びハンドル樹脂についての検討が不十分であったために、極限粘度を特定するだけでは毛折れに対する充分な耐久性を得ることが困難であった。
なお、本発明に関連する公知文献としては、例えば下記特許文献4〜6がある。
具体的に、特許文献4には、植毛部、首部、柄部の少なくとも1つをエラストマー素材で構成したものが記載されている。一方、特許文献5には、ヘッド部を高剛性の枠部と、この枠部内にはめ込まれたエラストマー樹脂製の植毛部とで構成したものが記載されている。しかしながら、これらの歯ブラシは、ヘッド部にクッション性を持たることを目的としたものであり、毛折れに対する耐久性の面については全く検討されていない。
また、特許文献6には、硬質樹脂層からなるヘッド部の一部又は全部に軟質樹脂層が積層された歯ブラシが記載されている。しかしながら、この歯ブラシは、ヘッド部を表裏方面へ向かって可撓可能にすることを目的としたものであり、刷毛の毛折れ耐久性については全く検討されていない。
実開平5−15834号公報 特開平8−173244号公報 国際公開第01/75200号パンフレット 実開昭63−93829号公報 実開平6−38653号公報 特開2002−51835号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、ポリエステル系樹脂からなるフィラメントを刷毛として用い、高い毛開き耐久性を実現し、且つ、毛折れ耐久性に優れた高品質の歯ブラシを提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、毛折れの発生は、植毛穴の開口周縁部で発生することが多く、刷掃により刷毛の基部が植毛穴の開口周縁部に繰り返し当たることで刷毛の破断を引き起こすこと、また、例えばポリプロピレン(PP)のような比較的柔らかい硬質樹脂よりも飽和ポリエステル樹脂(PCTA)のような硬い樹脂の方が毛折れの発生が早く、樹脂の硬度が折れを誘発する一因になっていることなどから、植毛穴の開口周縁部を構成する樹脂の硬度を規定することによって、刷毛の基部にかかるストレスを緩和し、毛折れの発生を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1に記載の発明は、ポリエステル系樹脂を含む刷毛の毛束が植毛部に設けられた複数の植毛穴のうちの一部又は全部に植毛されてなる歯ブラシであって、少なくともポリエステル系樹脂を含む刷毛の毛束が植毛されている植毛穴の開口周縁部が、硬さ(JIS K6253 硬さ試験、試験条件JIS A)が5〜100の軟質樹脂からなることを特徴とする歯ブラシである。
また、請求項2に記載の発明は、植毛部が、軟質樹脂と、曲げ弾性率(JIS K7203)が500〜3000MPaの硬質樹脂とを含む2種類以上の樹脂により多色成形されてなることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシである。
また、請求項3に記載の発明は、ポリエステル系樹脂が、極限粘度が0.9〜1.3dl/gのポリトリメチレンテレフタレート(PTT)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯ブラシである。
以上のように、本発明によれば、少なくとも植毛穴の開口周縁部を、硬さ(JIS K6253 硬さ試験、試験条件JIS A)が5〜100の軟質樹脂で構成することで、ポリエステル系樹脂を含む刷毛を用いて、高い毛開き耐久性を実現し、なお且つ、毛折れ耐久性に優れた高品質の歯ブラシとすることができる。
以下、本発明を適用した歯ブラシについて、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明を適用した歯ブラシ1を説明するための図であり、歯ブラシ1の植毛部2のみを拡大して示した平面図であり、図2は、その縦断面図である。なお、以下の説明では、本発明の特徴を分かりやすくするために、場合によって刷毛の図示を省略し、刷毛が植毛される植毛穴3のみを示すものとする。
本発明を適用した歯ブラシ1は、図1及び図2に示すように、ポリエステル系樹脂を含む刷毛の毛束が植毛部2に設けられた複数の植毛穴3のうちの一部又は全部に植毛されてなるものであり、少なくとも植毛穴3の開口周縁部3aを、硬さ(JIS K6253 硬さ試験、試験条件JIS A)が5〜100の範囲にある軟質樹脂で構成したことを特徴とするものである。
刷毛の材質としては、ポリエステル系樹脂であれば特に限定されるものでないが、ポリブチレンテレフタレート(PBT)や、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)は使用感がよく、ブラシ用毛として好適である。また、これらの樹脂を複数組み合わせたものであってもよい。
さらに、刷毛は、沸水収縮率が0.4%以下、極限粘度が0.9〜1.3dl/gの範囲にあるポリトリメチレンテレフタレート(PTT)を用いることによって、より高い毛開き耐久性及び毛折れ耐久性を得ることができる。なお、沸水収縮率が0.4%を超えると、毛開き耐久性が悪くなる。また、極限粘度が0.9dl/g未満になると、樹脂の重合度が低くなり過ぎて、ブラッシング使用の比較的初期の段階で刷毛の基部はもちろん先端などからも破断が生じる一方、極限粘度が1.3dl/gを超えると、重合度が高くなり過ぎて、紡糸が困難となる。
ここで、沸水収縮率は、JIS L 1013(1999)に規定されるフィラメント収縮率(B法)により求めることができる。また、極限粘度(η)は、オストワルド粘度管を用い、35℃、o−クロロフェノールを用いて、比粘度ηspと濃度C(g/100ml)との比(ηsp/C)を濃度ゼロに外挿する以下の式に従って求めることができる。
Figure 2007006937
また、植毛穴3の一部に、例えばポリアミド樹脂や、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等からなる刷毛を植毛することによって、これらの毛開きによって適当な取替え時期を使用者に知らせるような構成とすることもできる。
刷毛の太さは、特に限定されるものではなく、通常は6〜11mil(0.152〜0.279mm:1mil=1/1000inch)のものを用いることができる。また、刷毛の横断面形状は、主に円形であるが、このような形状のものに特に限定されるものではない。例えば、三角形や、四角形、六角形、花びら形状などの横断面形状を有する刷毛であってもよく、これらを組み合わせものであってもよい。また、予め刷毛全体の形状が、例えばウエ−ブ状や、ツイスト状、ギザギザ状等に加工されたものを用いてもよく、これらを組み合わせたものを用いてもよい。
また、刷毛としては、毛先の丸め部を除いて外径がほぼ同一であるものを用いてもよく、毛先に向かうに従って徐々に外径が細くなるテーパー状のものを用いてもよい。さらに、刷毛の先端形状は、例えばヘラ状や、先薄幅広状、球状などであってもよい。
毛束は、各刷毛の長さが揃っていてもよく、不揃いであってもよい。また、毛束の毛先輪郭形状(毛切り形状)も、フラット形状の他に、毛束が並ぶ長手方向の両側の角部を1〜10R程度にカットしたドーム形状、或いは山谷形状や凹凸段差形状等とすることもできる。また、刷毛の形態は、特に限定されるものではなく、ハンク状(一定長さにカットされ束ねられたもの)や、スプ−ル状(リ−ルに巻き取られたもの)等の任意のものを使用することができる。
植毛穴3は、通常は円形であり、植毛部2の植毛面に格子状や千鳥状に複数配列されるが、必ずしも円形である必要はなく、植毛部2の設計に合わせて、例えば三角形や、四角形などの多角形、若しくは直線や曲線を組み合わせた不定形としてもよい。
この植毛穴3に対する毛束の固定方法としては、植毛穴3に毛束を差し込んで抜け止め部材(平線)を用いて固定する平線植毛法や、毛束の下端を植毛部となる溶融樹脂中へ圧入して固定する熱融着法、毛束の下端を加熱して溶融塊を形成した後に、金型中に溶融樹脂を注入して植毛部を成形するインモールド法などを用いることができる。
平線を用いる場合、図3に示す抜け止め部材Sとしては、物理的に任意の植毛穴3に刷毛又は毛束fを打ち込むことが可能なものであればよく、金属や、プラスチック、天然材料等からなるものを用いることができる。また、生産性やコストの点からは、真鍮又はアルミニウムの平板状の平線を用いることが好ましい。また、平線の寸法及び形状についても、任意に選択が可能である。また、平線の長さについて特に限定されないものの、毛束を保持することができ、且つ植毛時に割れや白化を発生しない長さとすることが好ましく、具体的には植毛穴3の平線打ち込み方向の長軸長さよりも0.3〜0.5mmだけ長くすることが好ましい。また、平線打ち込み角度は自由に選択できるが、割れや白化の発生を避けるために植毛部2の長軸方向に対して5〜80°の範囲とするのが好ましく、より好ましくは15〜30°である。また、平線打ち込み角度はすべての植毛穴3で同一である必要はなく、植毛穴3毎に異なる打ち込み角度としてもよい。
また、1つの植毛穴3の断面積から抜け止め部材Sの断面積を引いて得られる実植毛横断面積(A)中の刷毛総断面積(B)の割合をパッキングファクター(B/A×100 %)としたときに、その値について特に限定されないものの、好ましくは60〜100%であり、更に好ましくは70〜95%である。
ところで、上述した植毛穴3に植毛された刷毛fの毛折れの発生は、植毛穴3の開口周縁部3aで発生することが多く、刷掃により刷毛fの基部が植毛穴3の開口周縁部3aに繰り返し当たることで刷毛fの破断を引き起こす。
そこで、本発明を適用した歯ブラシ1では、上記植毛穴3に植毛された刷毛fの基部に加わるストレスを緩和するために、少なくとも刷毛fの基部に最もストレスを付加する植毛穴3の開口周縁部3aを、硬さ(JIS K6253 硬さ試験、試験条件JIS A)が5〜100の範囲にある軟質樹脂で構成した。
この軟質樹脂としては、例えば、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ−や、ポリスチレン系熱可塑性エラストマ−、ポリウレタン系熱可塑性エラストマ−、ポリエステル系熱可塑性エラストマ−、1、2ポリブタジエン系熱可塑性エラストマ−、エチレン-酢酸ビニル系熱可塑性エラストマ−、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマ−、天然ゴム系熱可塑性エラストマ−、フッ素系熱可塑性エラストマ−、トランス-ポリイソプレン系熱可塑性エラストマ−などの熱可塑性エラストマー(TPEE)を用いることができる。
ここで、歯ブラシ1は、上記軟質樹脂で一色成形することも可能であるが、ブラシ全体を上記軟質樹脂で構成した場合、操作性が悪くなると共に、強度の不足や、毛束の抜け強度の低下が懸念される。このため、歯ブラシ1は、少なくとも植毛穴3の開口周縁部3aを上記軟質樹脂で構成し、その他の部分をそれよりも硬い硬質樹脂で構成することが好ましく、これら2種類以上の異なる樹脂によって植毛部2を構成することが好ましい。
特に、構成樹脂の1つとして、曲げ弾性率(JIS K7203)が500〜3000MPaの範囲にある硬質樹脂を用いることによって、歯ブラシ1に必要とされる機械特性を備えた植毛部2とすることができる。この硬質樹脂としては、例えば、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート樹脂(CP)、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS)等を挙げることができ、これらを1種又は複数種用いることができる。
具体的に、図2及び図3に示す歯ブラシ1において、植毛部2は、植毛穴3が形成された基台4と、この基台4の植毛穴3が形成された面上を覆う被覆部5とから構成されており、このうち、基台4が上記硬質樹脂で構成され、被覆部5が上記軟質樹脂で構成された2層構造を有している。また、被覆部5には、植毛穴3と連続する孔部5aが形成されている。したがって、この歯ブラシ1では、少なくとも植毛穴3の開口周縁部3aが上記軟質樹脂からなる被覆部5で構成されていることから、高い毛開き耐久性を実現し、なお且つ、毛折れ耐久性に優れた高品質の歯ブラシとすることができる。
なお、本発明は、少なくとも植毛穴3の開口周縁部3aを、硬さ(JIS K6253 硬さ試験、試験条件JIS A)が5〜100の軟質樹脂で構成すれば、上記歯ブラシ1以外の構成とすることもできる。例えば、図4に示すように、上記基台4の植毛穴3が形成された面上のうち、基台4の周囲領域を除いて上記被覆部5が被覆する構成としてもよく、或いは、図5に示すように、上記基台4の植毛穴3が形成された面上のうち、各植毛穴3の開口周縁部3aを囲む領域を上記被覆部5が被覆する構成としてもよく、或いは、図6に示すように、上記基台4の植毛穴3が形成された面上に設けられた上記被覆部5が各植毛穴3の内部まで被覆する構成としてもよい。これらの構成の場合、基台4に対する被覆部5の剥離を抑制することができる。また、図7に示すように、上記基台4の植毛穴3が形成された面上と共に、それとは反対側の面上まで上記被覆部5が被覆する構成としてもよい。この場合、基台4に対する被覆部5の剥離を抑制すると共に、口腔内(歯肉など)への当たり心地を向上させることができる。
ここで、軟質樹脂の厚みについては、刷毛の折れを抑制するために、少なくとも硬質樹脂に刷毛の基部が直接接触しない厚みとすればよい。なお、成形性を考慮すれば、軟質樹脂の厚みの下限は、少なくとも0.3mm以上とすることが好ましく、より好ましくは0.5mm以上である。一方、植毛部3の強度確保を考慮すれば、軟質樹脂の厚みの上限は、植毛部3の厚みに対して50%以下が好ましく、より好ましくは20%以下である。
なお、上記植毛部2の基台4は、使用者が把持する把持部(図示せず。)と共に、上記硬質樹脂により一体に形成することができる。また、本発明を適用した歯ブラシは、上記構成のものに必ずしも限定されるものではなく、例えば電動歯ブラシのように、少なくとも把持部を構成する本体部に対して、少なくとも植毛部を構成するヘッド部(取替歯ブラシ)を脱着(交換)可能とするものであってもよい。
以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
本実施例では、先ず、実施例1,2及び比較例1の各歯ブラシを作製した。これら実施例1,2及び比較例1の各歯ブラシについてまとめたものを以下の表1に示す。
(実施例1)
実施例1では、先ず、硬質樹脂にPCTA(イーストマンケミカル社製のBR203、曲げ弾性率1900MPa(JIS K7203))を用いて基台となる部分と、軟質樹脂にTPEE(三菱化学社製のプリマロイA1600N、硬さ67(JISK6253硬さ試験、試験条件JIS A))を用いて被覆部となる部分とを二色成形することで、2層構造の植毛部を備えたハンドルを作製した。次に、平線式植毛機を用いて、太さが0.20mmのポリトリメチレンテレフタレート樹脂からなるフィラメント(ソロテックス社製)を18本ずつ束ねて毛束とし、これをほぼ中央部で二つ折りにした後に、平線と共に植毛部に設けられた植毛穴(穴径1.6mm、穴数23個)に打ち込んだ。次に、毛束を毛丈9.0mmにトリミングし、最後に毛先の丸め仕上げ加工を施して、図8Aに各部寸法(単位:mm、以下同じ。)を示す歯ブラシを作製した。
(実施例2)
実施例2では、図8Bに各部寸法を示すように、PCTAとTPEEとの厚み寸法が異なる2層構造のヘッド構造とした以外は、実施例1と同様の歯ブラシを作製した。
(比較例1)
比較例1では、図8Cに各部寸法を示すように、硬質樹脂にPCTA(イーストマンケミカル社製のBR203、曲げ弾性率1900MPa(JIS K7203))のみからなるヘッド構造とした以外は、実施例1と同様の歯ブラシを作製した。
Figure 2007006937
次に、これら実施例1,2及び比較例1の各歯ブラシの毛折れ発生抑制効果について評価する評価試験を行った。その評価結果をまとめたグラフを図9に示す。
この評価試験は、各歯ブラシをモデル耐久性試験機を用いてステンレス製の凹凸板上で繰り返し往復刷掃させ、これら各歯ブラシに毛折れが発生したときの刷掃回数を調べたものである。なお、上記モデル耐久性試験機による試験条件は、以下のとおりである。
荷重 :400g
刷掃幅:40mm
刷掃液:市販歯磨き剤50%水溶液
図9に示す評価結果から、実施例1,2の歯ブラシは、比較例1の歯ブラシに比べて、毛折れに対する耐久性が大幅に向上していることがわかる。このことから、植毛部を上述した硬質樹脂と軟質樹脂との2層構造とすることで、高い毛開き耐久性を実現し、なお且つ、毛折れ耐久性に優れた高品質の歯ブラシが得られることが明らかとなった。
図1は、本発明を適用した歯ブラシの植毛部を示す平面図である。 図2は、図1に示す植毛部の長手方向の断面図である。 図3は、図1に示す植毛部の短手方向の断面図である。 図4は、本発明を適用した歯ブラシの別の構成例であり、Aは、その植毛部を示す平面図であり、Bは、その植毛部を示す断面図である。 図5は、本発明を適用した歯ブラシの別の構成例であり、Aは、その植毛部を示す平面図であり、Bは、その植毛部を示す断面図である。 図6は、本発明を適用した歯ブラシの別の構成例であり、Aは、その植毛部を示す平面図であり、Bは、その植毛部を示す断面図である。 図7は、本発明を適用した歯ブラシの別の構成例であり、Aは、その植毛部を示す平面図であり、Bは、その植毛部を示す断面図である。 図8は、実施例1,2及び比較例1の各部寸法を示す断面図である。 図9は、実施例1,2及び比較例1の折れ発生回数を示すグラフである。
符号の説明
1…歯ブラシ 2…植毛部 3…植毛穴 3a…開口周縁部 4…基台 5…被覆部 5a…孔部

Claims (3)

  1. ポリエステル系樹脂を含む刷毛の毛束が植毛部に設けられた複数の植毛穴のうちの一部又は全部に植毛されてなる歯ブラシであって、
    少なくとも前記植毛穴の開口周縁部は、硬さ(JIS K6253 硬さ試験、試験条件JIS A)が5〜100の軟質樹脂からなることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記植毛部は、前記軟質樹脂と、曲げ弾性率(JIS K7203)が500〜3000MPaの硬質樹脂とを含む2種類以上の樹脂により構成されていることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記ポリエステル系樹脂は、極限粘度が0.9〜1.3dl/gのポリトリメチレンテレフタレート(PTT)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の歯ブラシ。
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