JP2018183275A - 歯ブラシ - Google Patents

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智史 畠田
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Abstract

【課題】コスト増および生産性の低下を招くことなく、口腔内の清掃効果および毛開き耐久性の向上を実現できる歯ブラシを提供する。【解決手段】植毛面11に複数の植毛穴12が設けられたヘッド部10を備え、二つ折りにした用毛の毛束の間に挟み込まれ植毛穴内に打ち込まれた平線6によって毛束が植毛穴に植設されてなる歯ブラシである。ヘッド部の厚さは、2mm以上、4.5mm以下である。植毛穴の最大深さは、1.5mm以上、4.0mm以下である。植毛穴は、平線の上辺6aよりも植毛面側に、上辺と対向し平線に占有されない平線非占有領域NAを有する。植毛穴の深さ方向における平線非占有領域の高さは、0.5mm以上、0.8mm以下である。【選択図】図6

Description

本発明は、歯ブラシに関するものである。
歯周病を効果的に予防するためには、プラークが蓄積しやすい歯頸部を確実に清掃できる歯ブラシが求められる。歯頸部のプラークを効果的に除去するためには、毛径の細い用毛を採用することで歯頸部侵入性を向上させる手段が用いられる。
ところが、毛径が細い用毛を用いた場合は、毛腰低下による清掃実感の欠如、毛開き耐久性が低下するという課題がある。さらに、歯頸部への高い毛先侵入性を有する先端極細毛においては上記課題が助長されることが知られている。
そこで、特許文献1には、ポリエステル用毛を用いて毛開き耐久性を確保し、ハンドル体における毛折れの起きやすい開口周縁部に軟質樹脂を用いることにより毛折れ耐久性を向上させた歯ブラシが開示されている。
特開2007−6937号公報
しかしながら、上述したような従来技術では、特定の材質の用毛を用いる必要があり汎用性に欠けるという問題がある。また、上記の従来技術では、複数種の樹脂を用いてハンドル体を形成する必要があるため、工程数が増えてコスト増および生産性の低下を招く可能性がある。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、コスト増および生産性の低下を招くことなく、口腔内の清掃効果および毛開き耐久性、毛の硬さの向上を実現できる歯ブラシを提供することを目的とする。
本発明者等は鋭意工夫の結果、毛開き耐久性は下記の平線非占有領域によって規定されることを見出した。
すなわち本発明は、以下の態様を有する。
本発明の第1の態様に従えば、植毛面に複数の植毛穴が設けられたヘッド部を備え、二つ折りにした用毛の毛束の間に挟み込まれ前記植毛穴内に打ち込まれた平線によって前記毛束が前記植毛穴に植設されてなる歯ブラシであって、前記ヘッド部の厚さは、2mm以上、4.5mm以下であり、前記植毛穴の最大深さは、1.5mm以上、4.0mm以下であり、前記植毛穴は、前記平線の上辺よりも前記植毛面側に、前記上辺と対向し前記平線に占有されない平線非占有領域を有し、前記植毛穴の深さ方向における前記平線非占有領域の高さは、0.5mm以上、0.8mm以下であることを特徴とする歯ブラシが提供される。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記平線非占有領域の高さをA、前記植毛穴の直径をd、前記植毛穴の径方向における前記平線の厚さをTとすると、A×d×Tで表される体積は、0.17mm以上、0.40mm以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記平線非占有領域の高さをA、前記植毛穴の最大深さをDとすると、A/Dで表される数値は、0.20以上、0.32以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記植毛穴において前記平線が配置された領域における前記用毛の断面積の合計をS1とし、前記平線が配置された領域における前記平線の断面積を除いた前記植毛穴の断面積をS2とすると、断面積S2に対する断面積S1の割合は、70%以上、95%以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記用毛のうち少なくとも一部は、毛先が先鋭化された用毛であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記ヘッド部は、ポリプロピレン樹脂で形成されていることを特徴とする。
本発明では、コスト増および生産性の低下を招くことなく、口腔内の清掃効果および毛開き耐久性、毛の硬さの向上を実現できる歯ブラシを提供できる。
本明細書において、平面視とは、ヘッド部10の植毛面11側から歯ブラシを見ることを意味する。植毛面11と平行でかつハンドル体2の長さ方向に直交する方向を幅とし、植毛面11に直交する方向を厚さとする。
本実施形態に係る歯ブラシ1の平面図である。 本実施形態に係る歯ブラシ1の側面図である。 歯ブラシ1の先端側を拡大した平面図である。 図2における植毛穴12を拡大して示したヘッド部10の断面図である(なお、刷毛(用毛)5と平線6は省略している)。 図2における、毛束14が植毛穴12に植設されたヘッド部10の断面図である。 刷毛(用毛)5を省略して植毛穴を拡大して示した図である。(a)は植毛穴の平面図であり、(b)は(a)のB−B間断面図である。
以下、本発明の歯ブラシの実施の形態を、図1ないし図6を参照して説明する。
なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
図1は、歯ブラシ1の平面図である。図2は、歯ブラシ1の側面図である。図3は、歯ブラシ1の先端側を拡大した平面図である。
本実施形態の歯ブラシ1は、先端に配置され刷毛(用毛)5の毛束14が植毛されたヘッド部10と、ヘッド部10の後端側に延設されたネック部20と、ネック部20の後端側に延設されたハンドル部30(以下、ヘッド部10とネック部20とハンドル部30とを合わせてハンドル体2と称する)とを備える。
ハンドル部30は、使用者が把持する部分である。ネック部20は、ハンドル部30とヘッド部10との間を連結する部分である。
ハンドル体2は、全体として長尺状に一体成形されたものであり、例えば、樹脂を材料とし射出成形により得られるものである。
ハンドル体2の材質としては、曲げ弾性率(JIS K7171)が1000MPa以上、2800MPa以下である樹脂が挙げられ、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、ポレアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS)などが挙げられる。これらの中でも、コスト面を考慮すると汎用樹脂であるポリプロピレン樹脂が好ましい。
上記の樹脂は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、ハンドル体は、把持性を向上させるため、例えばエラストマーなどの柔軟な樹脂が部分的又は全体に被覆されていてもよい。エラストマーなどの柔軟な樹脂を用いる場合には、接着性を高められる観点から、例えば、ポリオレフィンが好ましく、PPがより好ましい。
ハンドル体2の曲げ弾性率(JIS K7171)、つまりハンドル体2の材質として用いる樹脂の曲げ弾性率は、1000MPa以上、2800MPa以下であることが好ましく、1200MPa以上、2500MPa以下であることがより好ましく、1500MPa以上、2000MPa以下であることが更に好ましい。
なお、本実施形態では、ハンドル体2が全体的に一体成形された構成となっているが、ヘッド部10、ネック部20、ハンドル部30が一体成形されたものに限らない。例えば、ヘッド部10、ネック部20、ハンドル部30のうち、少なくともいずれか一つを別材質で製作してそれぞれを接合させたものでもよい。
ハンドル体2の全体の長さは、操作性等を関して決定することができる。ハンドル体2の全体の長さは、例えば150〜200mm程度である。
ヘッド部10は、厚さ方向の一方側(以下、上面側と称する)に植毛面11を有している。植毛面11には、植毛穴12が複数形成され、植毛穴12に刷毛(用毛)5の毛束14(図2参照)が植設されている。なお、図1および図3においては、毛束14の図示が省略されている。
植毛穴12の内径dは1.3mm以上が好ましく、1.4mm以上がより好ましく、1.6mm以上が更に好ましい。また、3.0mm以下が好ましく、2.3mm以下がより好ましい。1.4mm以上、2.3mm以下であることがより好ましい。本発明を有効活用できるためには、上記範囲内にあることが好ましい。
ヘッド部10の寸法は、口腔内操作性などの特性を勘案して決定される。
ヘッド部10の横幅は、5mm以上、16mm以下に設定される。
ヘッド部10の長さは10mm以上、33mm以下で設定される。
図4は、図2における植毛穴12を拡大して示したヘッド部10の断面図である(なお、刷毛(用毛)5と平線6は省略している)。
ヘッド部10は、厚さtが2mm以上4.5mm以下の範囲内が好ましく、2.5mm以上、3.5mm以下の範囲内がより好ましい。上記範囲内にあることで、口腔内操作時の清掃性実感が得られる。また、後述する平線6で毛束14を保持するのに十分な植毛穴12の深さを確保することができ、十分な植毛強度が確保できる。奥歯への到達性を高められるとともに、口腔内操作性の観点から、厚さtは、2.5mm以上、3.5mm以下であることがより好ましい。
図3および図4に示すように、ヘッド部10の一面である植毛面11には、刷毛(用毛)5の毛束14を植設するための複数の植毛穴12が、ヘッド部10の長さ方向と幅方向とに列をなして設けられている。なお、図3及び図4においては、刷毛5を省略して図示している。
植毛穴12の横断面形状は、一例として円形で、格子状や千鳥状に10〜40程度配列されている。植毛穴12の深さ(最大深さ)Dとしては、1.5mm以上、4.0mm以下であることが好ましく、2.0mm以上、3.0mm以下であることがより好ましい。
なお、植毛穴12としては、深さ方向に変化のない円柱状のものを用いても、図4に示されるように、植毛穴12の底部に、例えば0.3mm(C0.3)程度の面取り加工を施すことがある。
図5は、図2における、毛束14が植毛穴12に植設されたヘッド部10の断面図である。
図5に示すように、毛束14は、刷毛(用毛)5を複数本束ねて二つ折りにし、その間に抜け止め具である平線6を挟んで植毛穴12に打ち込むことによって、ヘッド部の各植毛穴12に植設されている。
刷毛(用毛)5の材質については、特に限定されるものではなく、例えば、ポリアミド(例:6−12ナイロン、6−10ナイロン、12―ナイロンなど)、ポリエステル(例:ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなど)、ポリオレフィン(例:ポリプロピレンなど)、エラストマー(例:オレフィン系、スチレン系など)、などの合成樹脂材料や天然材質等を用いることができ、これらを組み合わせて用いても構わない。また、これらの樹脂材料を複数組み合わせて用いてもよく、例えば芯鞘構造などのように、芯部と鞘部で異なる樹脂材料を用いることもできる。
また、刷毛(用毛)5の横断面形状は、円形であることが多いが、特にこれに限定されない。例えば、三角形、四角形、六角形、花びら状などの横断面形状の刷毛(用毛)5を用いることもでき、またこれらを組み合わせた形状であっても良い。また、予め刷毛(用毛)5全体の外観形状がウエーブ状、ツイスト状、ギザギザ状等に加工されたものを用いることもでき、これらを組み合わせることも可能である。
刷毛(用毛)5の径は、3〜12mil(0.076〜0.305mm)であることが好ましく、5〜10mil(0.127〜0.254mm)であることがより好ましい。また、刷毛5は、毛先丸め部を除いて1本の刷毛内ではほぼ同一径の刷毛でも良いが、ヘッド部10の植毛面11付近では上記太さであっても、毛先先端へ向かうに従って、徐々に径が細くなり先端が先鋭化されたテーパー毛であっても構わない。この場合、隙間への毛先の侵入性が良く、ソフトなあたり心地が実現できるため、歯頚部の刷掃やマッサージには好適となる。また、通常毛とテーパー毛とを植毛穴12毎に適宜選択したり、同一毛束14内で混毛したり、自由に組み合わせることができる。
刷毛(用毛)5の植毛面11からの長さ(毛丈)L2は、一例として、ヘッド部10の植毛面11から6〜15mmの範囲内にあることが好ましく、大人用で9mm〜15mm、子供用で6mm〜9mmの範囲内とすることがより好ましい。
植毛穴12の深さDと毛丈L2との比(D/L2)としては、0.20以上、0.25以下であることが好ましく、0.21以上、0.23以下であることがより好ましい。D/L2で表される数値が上記の下限値を下回った場合には、植毛穴12の深さDが小さくなり毛束14の直立性が低下したり、毛束14が動く自由度が高くなり、毛開き耐久性、毛腰強度(毛の硬さ)が低下する可能性がある。一方、D/L2で表される数値が上記の上限値を上回った場合には、植毛穴12の深さDが大きくなりヘッド部10の耐割れ強度が低下したり、毛丈L2が短くなり歯頸部の清掃性が低下する可能性がある。
図6は、刷毛を省略して植毛穴を拡大して示した図であり、図6(a)は、植毛穴の平面図であり、図6(b)は、図6(a)のB−B間断面図である。
平線6は、図6(a)及び図6(b)に示すように、植毛穴12の中心部を通り、且つ、植毛穴12を跨ぐように植毛穴12に打設されている。平線6の材質としては、例えば、真鍮やアルミニウムなどの金属を挙げることができ、その他にも硬質プラスチックや生分解性プラスチッなどを挙げることができる。
平線6の厚みTは、0.15mm以上、0.30mm以下であることが好ましく、0.18mm以上、0.25mm以下であることがより好ましく、0.18mm以上、0.22mm以下であることが更に好ましい。
平線6の高さhは1.0mm以上、1.5mm以下であることが好ましく、1.0mm以上、1.3mm以下であることがより好ましい。
平線6としては、幅を規定する面に長さ方向に延びる溝が一つ以上形成された溝付き平線でも、溝が形成されていない溝無し平線でもよい。溝付き平線の幅寸法は、溝部が埋まった溝無し平線の幅寸法で規定される。
平線6は、長さwが植毛穴12の直径dよりも大であり、植毛穴12の深さ方向の高さhが植毛穴12の深さDよりも小である。具体的には、平線6の長さwは、植毛穴12の直径d+0.1以上、直径d+0.8mm以下の範囲内にあることが好ましく、直径d+0.2以上、直径d+0.6mm以下の範囲内にあることがより好ましい。
平線6は、植毛穴12に打ち込まれることにより毛束14を植毛穴12に保持させるため、打ち込まれた平線6における下辺と植毛穴12の底面との距離L1は、植設される刷毛(用毛)5の材質、本数、太さに応じて設定される。平線6の高さhは、植毛穴12の深さD、下辺と植毛穴12の底面との距離L1、および植毛面11から上辺までの距離Aに応じて設定されている。
距離Aは、植毛穴12において、平線6の上辺6aよりも植毛面11側で、上辺6aと対向し平線6に占有されない平線非占有領域NAの高さである。植毛穴12において、平線6が占有する領域(図6(b)の平線6の斜線部)では、平線6の上辺6aから下辺6bに配置された刷毛(用毛)5は、植毛穴12の内周面と平線6の側面とによって囲まれた空間に装填されて保持される。一方、植毛穴12において、平線6の上辺6aよりも植毛面11側に配置された刷毛5は、植毛穴12の内周面で囲まれ、平線6が占有する空間よりも平線非占有領域NAの体積だけ広い空間に装填されて保持される。
すなわち、図6(b)に示される平線6の径方向の厚さをTとすると、平線6が占有する領域(図6(b)の平線6の斜線部)では、植設された刷毛5は、断面積がπ×(d/2)−(d×T)の近似値で表される空間に保持される。これに対して、平線6の上辺6aよりも植毛面11側では、植設された刷毛5は、断面積がπ×(d/2)で表される空間に保持される。そのため、植毛穴12において、平線非占有領域NAを含む領域に配置されている刷毛5は、平線6が占有する領域に配置されている刷毛5と比較して、植毛穴12に強固には保持されておらず、植毛面11から突出している毛束14と一体的に移動可能と考えられる。従って、毛開き耐久性、毛腰強度(毛の硬さ)は、平線非占有領域NAの高さAによって規定されることを見出した。
平線非占有領域NAの高さAとしては、0.5mm以上、0.8mm以下であることが好ましく、0.5mm以上、0.7mm以下であることがより好ましい。高さAが上記の下限値を下回った場合には、平線6を植毛穴12に打ち込んだ際のばらつきで平線6が植毛面11から突出した状態となる可能性がある。高さAが上記の上限値を上回った場合には、毛束14が動く自由度が高くなり、毛開き耐久性、毛腰強度(毛の硬さ)が低下する可能性がある。
歯ブラシ1は、JIS規格(S3016)に規定された方法で測定された毛束14の硬さ(毛腰強度)に応じて「かため(75N/cm以上)」、「ふつう(50〜85N/cm)」、「やわらかめ(60N/cm以下)」に区分される。従来では、平線6が植毛面11から突出しないように平線6を植毛穴12に打ち込んでいたため、高さAが上記の上限値を上回っていた。そのため、毛束14の硬さを測定する際には、上記のL2(毛の硬さ測定時は毛束をカットすることで7mmに調整)とAの合計長さL3が大きくなることで硬さとしては小さくなってしまい、例えば、直径が7mil(0.178mm)の刷毛(用毛)5を用いても植毛配列によっては「やわらかめ」表示の歯ブラシ1として区分される場合があった。
これに対して、本実施形態の歯ブラシ1においては、高さAを上記の範囲と規定することにより、平線6が植毛面11から突出することなく、上記の合計長さL3を従来よりも小さくすることができる。そのため、歯ブラシ1の硬さとしては大きくなり、例えば、直径が6mil(0.152mm)の細い刷毛(用毛)5を用いても「ふつう」表示の区分が可能となる場合がある。従って、本実施形態の歯ブラシ1においては、特定の材質の用毛を用いたり、複数種の樹脂を用いてハンドル体2を形成することで汎用性の低下、コスト増、および生産効率の低下を招くことなく、歯グキへの当たり心地がよくなり、歯間部など細かい隙間への毛先の挿入実感が高まるとともに、毛開き耐久性、毛腰強度(毛の硬さ)を向上させることができる。
また、A×d×Tの近似値で表される平線非占有領域NAの体積としては、0.17mm以上、0.40mm以下であることが好ましく、0.17mm以上、0.34mm以下であることがより好ましく、0.17mm以上、0.28mm以下であることが更に好ましい。この範囲にあることで、十分な毛開き耐久性、毛腰強度(毛の硬さ)が得られる。
また、植毛穴12において、平線6が配置された平線占有領域における刷毛(用毛)5の断面積の合計をS1とし、平線占有領域における前記平線の断面積を除いた前記植毛穴の断面積をS2とすると、断面積S2に対する断面積S1の割合((S1/S2)×100)は70%以上、95%以下であることが好ましく、75%以上、90%以下であることがより好ましい。上記の範囲内にあることで、十分な植毛密度が得られる。
また、A/Dで表される数値としては、0.20以上、0.32以下であることが好ましく、0.20以上、0.30以下であることがより好ましく、0.20以上、0.27以下であることが更に好ましい。上記の数値が下限値を下回った場合には、平線6を植毛穴12に打ち込んだ際のばらつきで平線6が植毛面11から突出した状態となる可能性がある。また、上記の数値が上記の上限値を上回った場合には、毛束14が動く自由度が高くなり、毛開き耐久性、毛腰強度(毛の硬さ)が低下する可能性がある。
[実施例]
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(使用材料)
<実施例1〜5、比較例1〜6>
ハンドル体2;ポリプロピレン樹脂
下記の[表1]に示す仕様に従って、図1のハンドル体2を射出成形により作製し、用毛5の毛束14を二つ折りにし、その間に挟み込まれた平線6を植毛穴12に打ち込む。このようにして、毛束14を植毛穴12に植設し、実施例1〜5および比較例1〜6の歯ブラシを製作した。
平線非占有領域NAの高さAは、以下の式(1)を用いて算出される。
A=D−h−L1 …(1)
ここで、式(1)における距離L1は、図6(a)に示されるように、平線6で分離された平面視略半円状の植毛穴12の断面積が、植毛穴12の底面と内周面とを接続する面取りの大きさをC0.3としたときに、植毛穴12における平線6の下辺よりも下側の断面積と近似的に等しいことを用いた下式(2)により算出される。
L1=(d−T)/2 …(2)
従って、式(1)および式(2)から高さAは、以下の式(3)を用いて算出される。
A=D−h−(d−T)/2 …(3)
(評価方法)
実施例1〜5、比較例1〜5の歯ブラシについて、下記の方法で「奥歯の歯頸部清掃性」、「毛開き耐久性」を評価した。
<奥歯の歯頸部清掃性>
奥歯の歯頸部清掃性は、10名の被験者に口腔内を実際に清掃してもらう方法で実験を行い、被験者の官能で評価した。具体的には、奥歯の歯頸部清掃性が、「非常に良い」場合には3点、「やや良い」場合には2点、「現在使用している歯ブラシと同様」の場合には1点として評価した。
<判定基準>
以上により得られた点数の平均点が2.0点以上の場合には、「○」と判定し、1.5点以上2.0点未満の場合には「△」と判定し、1.5点未満の場合には「×」と判定する3段階によって判定した。
<毛開き耐久性>
毛開き耐久性は、モデル耐久性試験機で所定回数(5万回)刷掃する前後の、ヘッド部に植毛された植毛部幅(ヘッド部の幅方向の用毛の毛先位置での最大幅)の変化量を「毛開き率」としてパーセント表示したものである。測定する部分は最も外側を向いた毛束を計測する。
毛開き率(%)=[(刷掃後の植毛部幅−刷掃前の植毛部幅)/(刷掃前の植毛部幅)]×100
<判定基準>
◎:60%未満
○:60%以上80%未満
△:80%以上100%未満
×:100%以上
Figure 2018183275
Figure 2018183275
また、下記の[表2]に示す仕様に従い上記実施例1〜5、比較例1〜5と同様の方法で作製した比較例6の歯ブラシと、上記の実施例1の歯ブラシとについて、JIS規格(S3016)の毛の硬さを測定した。
表2に示されるように、毛丈が同じ場合、平線非占有領域NAの高さAが、0.5mm以上、0.8mm以下の範囲内であると、毛束の硬さが向上し、JIS規格(S3016)の毛の硬さの区分を変更できることを確認できた。これは、平線非占有領域NAの高さAが、0.8mmを超えた場合と比較して、平線6により植毛穴12に拘束されない毛束の長さが短くなることで、負荷が加わった際に変形可能な毛束の長さが短くなり、毛束を屈曲させたときの応力が向上したためと考えられる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
1…歯ブラシ、 5…刷毛(用毛)、 6…平線、 6a…上辺、 10…ヘッド部、 11…植毛面、 12…植毛穴、 14…毛束、 A…平線非占有領域の高さ

Claims (6)

  1. 植毛面に複数の植毛穴が設けられたヘッド部を備え、二つ折りにした用毛の毛束の間に挟み込まれ前記植毛穴内に打ち込まれた平線によって前記毛束が前記植毛穴に植設されてなる歯ブラシであって、
    前記ヘッド部の厚さは、2mm以上、4.5mm以下であり、
    前記植毛穴の最大深さは、1.5mm以上、4.0mm以下であり、
    前記植毛穴は、前記平線の上辺よりも前記植毛面側に、前記上辺と対向し前記平線に占有されない平線非占有領域を有し、
    前記植毛穴の深さ方向における前記平線非占有領域の高さは、0.5mm以上、0.8mm以下であることを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記平線非占有領域の高さをA、前記植毛穴の直径をd、前記植毛穴の径方向における前記平線の厚さをTとすると、
    A×d×Tで表される体積は、0.17mm以上、0.40mm以下であることを特徴とする請求項1記載の歯ブラシ。
  3. 前記平線非占有領域の高さをA、前記植毛穴の最大深さをDとすると、
    A/Dで表される数値は、0.20以上、0.32以下であることを特徴とする請求項1または2記載の歯ブラシ。
  4. 前記植毛穴において前記平線が配置された領域における前記用毛の断面積の合計をS1とし、前記平線が配置された領域における前記平線の断面積を除いた前記植毛穴の断面積をS2とすると、断面積S2に対する断面積S1の割合は、70%以上、95%以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  5. 前記用毛のうち少なくとも一部は、毛先が先鋭化された用毛であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  6. 前記ヘッド部は、ポリプロピレン樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
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