JP2001046149A - ブラシ製品およびその製造方法 - Google Patents

ブラシ製品およびその製造方法

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JP2001046149A
JP2001046149A JP22367899A JP22367899A JP2001046149A JP 2001046149 A JP2001046149 A JP 2001046149A JP 22367899 A JP22367899 A JP 22367899A JP 22367899 A JP22367899 A JP 22367899A JP 2001046149 A JP2001046149 A JP 2001046149A
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resin
thickness
bristle
brush
head portion
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JP22367899A
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English (en)
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Shuji Iwao
修司 岩尾
Takashi Sakaguchi
孝士 阪口
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Lion Corp
Original Assignee
Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ヘッド部の植毛孔内面を含めた植毛孔周辺の樹
脂表面を結晶化することにより、植毛強度を向上させ、
植毛時におけるヘッド部の亀裂や白化の発生を防止した
高品質のブラシ製品とその製造方法を提供すること。 【解決手段】 ヘッド部1に形成された植毛孔3に毛束
4を平線5で2つ折りにして打ち込むことにより植毛し
たブラシ製品において、植毛孔3の内面を含めた植毛孔
周辺の樹脂表面を結晶化し、該結晶化層6の厚さSとヘ
ッド部の厚さTとの比率S/Tを0.002〜0.2と
する。また、結晶化層6の厚さSは10〜1000μm
とする。製造法としては、ブラシ本体の成形材料として
オレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール
系樹脂、ポリエステル系樹脂のいずれか1つ、またはこ
れらの混合物を用い、該樹脂に結晶核剤としてシラン誘
導体またはリン酸誘導体を100〜2000ppmの割
合で配合し、該結晶化剤を配合した樹脂材料を原材料と
して射出成形によってブラシ本体を成形した後、ヘッド
部1の植毛孔3に毛束4を平線5で二つ折りにして打ち
込む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、植毛強度が大き
く、植毛時の亀裂や白化の発生をなくしたブラシ製品と
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ブラシ製品、例えば歯ブラシは、金型内
に樹脂を射出することによって複数の植毛孔を形成され
たヘッド部とこれに続く柄部とを備えたブラシ本体を一
体成形し、ヘッド部の植毛孔に毛束を平線によって二つ
折りにして打ち込むことにより植毛されている。特に、
厚さ4mm以下の薄肉のヘッド部を備えた歯ブラシの場
合、植毛孔が浅く、平線の打ち込み深さを十分にとれな
いため、植毛強度が十分でなく、また平線打ち込み時の
変形圧力に起因するヘッド部のひび割れや白化を生じる
ことがあった。
【0003】そこで、このような問題を解決するため
に、ヘッド部の厚さおよび植毛孔底面からヘッド部下面
までの厚さを精密にコントロールしたり(特開平8−1
9423号)、植毛孔内を植毛保持部と植毛孔底部とに
機能上区分するとともに、植毛保持部の深さ方向適所に
縮径部を設け、この縮径部で毛茎部を厚密状に保持する
する(実開平5−68328号)ようにした歯ブラシが
提案されているが、これらの方法によっても必ずしも十
分であるとはいえなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題を
解決するためになされたもので、ヘッド部の植毛孔内面
を含めた植毛孔周辺の樹脂表面を結晶化することによ
り、植毛強度を向上させ、植毛時におけるヘッド部の亀
裂や白化の発生を防止した高品質のブラシ製品とその製
造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のブラシ製品は、少なくとも毛束を植毛され
るヘッド部が合成樹脂製になり、該ヘッド部に形成され
た植毛孔に毛束を平線で2つ折りにして打ち込むことに
より植毛したブラシ製品において、前記植毛孔の内面を
含めた植毛孔周辺の樹脂表面を結晶化し、該結晶化層の
厚さSとヘッド部の厚さTとの比率S/Tが0.002
〜0.2としたものである。なお、前記結晶化層の厚さ
は10〜1000μmとすることが好ましい。
【0006】このような構成のブラシ製品とした場合、
植毛孔の内面を含めた植毛孔周辺の樹脂表面が結晶化層
で覆われて補強されるので、植毛強度が向上するととも
に、植毛時におけるヘッド部の亀裂や白化の発生を防止
することができる。
【0007】また、本発明に係るブラシ製品の製造方法
は、ブラシ本体の成形材料としてオレフィン系樹脂、ポ
リアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリエステル
系樹脂のいずれか1つ、またはこれらの混合物を用い、
該樹脂に結晶核剤としてシラン誘導体またはリン酸誘導
体を100〜2000ppmの割合で配合し、該結晶化
剤を配合した樹脂材料を原材料として射出成形によって
ブラシ本体を成形した後、該得られたブラシ本体のヘッ
ド部の植毛孔に毛束を平線で二つ折りにして打ち込むこ
とにより植毛するようにしたものである。
【0008】このような構成の製造方法とした場合、植
毛孔の内面を含めた植毛孔周辺の樹脂表面を結晶化し、
しかも該結晶化層の厚さSとヘッド部の厚さTとの比率
S/Tを0.002〜0.2としたブラシ製品を簡単か
つ確実に製造することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は、本発明によって製
造された歯ブラシのヘッド部分の模式拡大断面図であっ
て、1はヘッド部、2は植毛面、3は植毛面に形成され
た植毛孔、4は植毛孔3に植毛された毛束、5は毛束打
ち込み用の平線である。
【0010】ヘッド部1を含む歯ブラシハンドル全体を
成形するための原材料としては、結晶性を有するオレフ
ィン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹
脂、ポリエステル系樹脂のいずれか1つ、またはこれら
の混合物、例えばポリプロピレン(PP)樹脂を用い、
このポリプロピレン樹脂に結晶核剤としてシラン誘導
体、リン酸誘導体などを100〜2000ppm配合し
たものを用いる。そして、この結晶核剤を配合されたポ
リプロピレン樹脂を原材料として歯ブラシハンドルを射
出成形し、得られた歯ブラシハンドルのヘッド部1の植
毛孔3に、毛束4を平線5によって植毛したものであ
る。
【0011】本発明の場合、前記結晶化層6は、その厚
さSが10〜1000μm、好ましくは100〜500
μmとされており、該結晶化層6の厚さSとヘッド部の
厚さTとの比率S/Tを0.002〜0.2、好ましく
は0.01〜0.15としたものである。
【0012】上記のごとき特性を備えた歯ブラシを製造
するには、次のような方法によって行なう。すなわち、
歯ブラシハンドルの成形材料としてオレフィン系樹脂ま
たはアクリル系樹脂、最も好ましくはポリプロピレン樹
脂を用意し、このポリプロピレン樹脂に結晶核剤として
シラン誘導体またはリン酸誘導体を100〜2000p
pmの割合で配合する。
【0013】次いで、歯ブラシハンドルの形状に形どっ
た射出成形用の金型を所定温度(15〜25℃)の冷却
水で所定の時間(約20秒程度)冷却するとともに、上
記結晶核剤を配合されたポリプロピレン樹脂を加熱溶融
し、所定温度(約230℃)からな溶融樹脂を前記冷却
した金型内に射出し、ヘッド部1を備えた歯ブラシハン
ドルを一体成形する。
【0014】そして、上記のようにして一体成形された
歯ブラシハンドルのヘッド部1の植毛孔3に、周知の平
線式植毛機によって毛束4を平線5で二つ折りにして打
ち込み、歯ブラシを完成する。
【0015】このようにして作られた歯ブラシは、結晶
化層6の厚さSとヘッド部1の厚さTとの比率S/Tが
0.002〜0.2、結晶化層6の厚さSが10〜10
00μmの条件を満たしたものとなり、結晶化層6によ
って植毛孔3の内面を含む植毛孔周辺の強度が向上し、
植毛強度が向上するとともに、植毛時における亀裂や白
化の発生を防止することができる。
【0016】上記結晶化層6の厚さSとヘッド部1の厚
さTとの比率S/Tが0.002より小さいか、または
結晶化層6の厚さSが10μmより小さい場合には、結
晶化層6が薄すぎて植毛強度の向上はほとんど見られな
い。また、比率S/Tが0.2より大きいか、または厚
さSが1000μmより大きい場合には、結晶化層6が
厚くなって剛性(硬さ)が大きくなりすぎ、逆にヘッド
部表面が白化したり、亀裂が入りやすくなる。
【0017】なお、上記ポリプロピレン樹脂を用いた歯
ブラシハンドルの弾性率は、10000kg/cm
〜40000kg/cmであった。
【0018】
【実施例】表1に、本発明によって製造された歯ブラシ
の実施例と比較例を示す。これら歯ブラシの製造条件な
らびに植毛強度と白化の評価方法は以下の通りである。
【0019】(1)歯ブラシハンドルの成形材料 樹脂 :ポリプロピレン樹脂 結晶核剤:リン酸2,2-メチレンビス(4,6-tert-ブチルニ
ウム)ナトリウム(商品名=旭電化製「アデカスタブN
A−11」) (2)歯ブラシハンドルの成形方法 射出成形用の金型を所定温度の冷却水で20秒間冷却す
るとともに、結晶核剤を配合したポリプロピレン樹脂を
加熱溶融し、樹脂温度230℃で金型内に射出してヘッ
ド部を備えた歯ブラシハンドルを一体成形する。 (3)毛束の植毛条件 毛束を構成する刷毛の材質:PBT(ポリブチレンテレ
フタレート) 毛束を構成する刷毛の径 :0.19mm 毛束の刷毛本数 :1束当たり26本 打ち込み用平線の形状 :2.2mm×1.3mm×
0.25mm 平線の打ち込み深さ :0.65mm(植毛孔底面
と平線の間隔)
【0020】[植毛強度の評価方法]植毛孔に植毛され
ている個々の毛束について引張荷重をテンシロンで測定
し、その平均荷重を植毛強度として評価した。 [白化の評価方法]ヘッド部の植毛孔付近を裸視で観察
し、白化の有無を判定する。判定基準は次の通りであ
る。 ○:白化なし △:白化がややある ×:白化がある
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなように、本発明による歯
ブラシ(実施例1〜4)は、植毛強度に優れるととも
に、白化の発生もないことが確認された。
【0023】なお、前記実施の形態ならびに実施例で
は、本発明を歯ブラシに適用した場合について例示した
が、歯ブラシ以外にも、ヘアブラシ、ボディブラシ、洋
服用ブラシなど、ヘッド部の植毛孔に平線を用いて毛束
を植毛する形式のブラシであれば適用可能である。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のブラシ製
品によれば、植毛孔の内面を含めた植毛孔周辺の樹脂表
面を結晶化し、該結晶化層の厚さSとヘッド部の厚さT
との比率S/Tを0.002〜0.2としたので、植毛
孔周辺が結晶化層で補強され、植毛強度が大きくなると
ともに、植毛時にヘッド部に亀裂や白化を生じることの
ない高品質のブラシ製品を提供することができる。
【0025】また、本発明のブラシ製品の製造方法によ
れば、平線式植毛において従来より問題になっていたヘ
ッド部の亀裂や白化の発生を防止することができ、生産
性に優れ、品質にばらつきのないブラシ製品を製造する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によって製造された歯ブラシのヘッド部
分の模式拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ヘッド部 2 植毛面 3 植毛孔 4 毛束 5 平線 6 結晶化層 T ヘッド部の厚さ S 結晶化層の厚さ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも毛束を植毛されるヘッド部が
    合成樹脂製になり、該ヘッド部に形成された植毛孔に毛
    束を平線で2つ折りにして打ち込むことにより植毛した
    ブラシ製品において、 前記植毛孔の内面を含めた植毛孔周辺の樹脂表面が結晶
    化され、該結晶化層の厚さSとヘッド部の厚さTとの比
    率S/Tが0.002〜0.2であることを特徴とする
    ブラシ製品。
  2. 【請求項2】 前記結晶化層の厚さSが10〜1000
    μmであることを特徴とする請求項1記載のブラシ製
    品。
  3. 【請求項3】 ブラシ本体の成形材料としてオレフィン
    系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポ
    リエステル系樹脂のいずれか1つ、またはこれらの混合
    物を用い、該樹脂に結晶核剤としてシラン誘導体または
    リン酸誘導体を100〜2000ppmの割合で配合
    し、該結晶化剤を配合した樹脂材料を原材料として射出
    成形によってブラシ本体を成形した後、該得られたブラ
    シ本体のヘッド部の植毛孔に毛束を平線で二つ折りにし
    て打ち込むことにより植毛することを特徴とするブラシ
    製品の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017512107A (ja) * 2014-03-24 2017-05-18 ユエン,リー フック オーバーモールド成形されたブラシ片を製造する方法
WO2018198772A1 (ja) * 2017-04-24 2018-11-01 ライオン株式会社 歯ブラシ

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