JP6970491B2 - 歯ブラシ - Google Patents

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Description

本発明は、歯ブラシに関するものである。
口腔内のブラッシング技術が未熟な乳幼児に対する仕上げ磨きは、多くの家庭で行われている。大人と乳幼児とでは、手の大きさや磨き方が異なるため、子供自身が使用する乳幼児用の歯ブラシを使って大人が仕上げ磨きを行おうとすると、取り扱いがしにくいものであった。
従来から、歯ブラシのグリップ性を高めることで取り扱いを良くしようとする構造がいくつか提案されている。例えば、特許文献1,2には、歯ブラシの主柄におけるグリップ部分に凹部が設けられた歯ブラシ構造が記載されており、特許文献3にはグリップ部分が波形形状とされた歯ブラシ構造が記載されている。
特許第4686031号公報 実開昭56−25538号公報 実開昭59−97622号公報
しかしながら、上述した特許文献1〜3に記載の歯ブラシは、自分自身(子供自身)が使用することも考慮に入れた構造となっているため、仕上げ磨きに特化した構造ではなく、仕上げ磨きを行う他人(親など)にとっては、必ずしも取り扱いの良いものではなかった。
本発明の一つの態様は、上記従来技術の問題点に鑑み成されたものであって、他人の口の中をブラッシングする際に持ちやすく且つ取り回しやすい歯ブラシを提供することを目的とする。
本発明の一態様における歯ブラシは、一方向に長さを有するハンドル部と、該ハンドル部に延設されたネック部と、該ネック部の先端に設けられたヘッド部とを備え、該ヘッド部の植毛面複数の毛束が植設された歯ブラシにおいて、前記ハンドル部は、前記ヘッド部側から順に並ぶ、主操作部、中間部及び副操作部を有し、前記主操作部と前記中間部は、前記主操作部の最大幅の位置から前記中間部の前記副操作部側の端部に向かって断面積が漸次小さくなり、前記副操作部は、前記歯ブラシの前記ヘッド部とは反対側の端部に位置し、前記中間部と前記副操作部との間の位置から、急激に膨らんだ後に、すぐに収束する形状であり、前記副操作部の外形状は略球形状であり、長手方向に交差する前記中間部の断面積は、前記副操作部の最大の断面積よりも常に小さく、前記中間部から前記主操作部に向かって、前記副操作部の最大の断面積よりも大きくなる位置を前記主操作部と前記中間部の境界とすると、前記副操作部の長手方向の長さは、前記主操作部及び前記中間部よりも短い距離であり、かつ前記中間部の長手方向の長さは、前記主操作部よりも長い距離である。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記主操作部と前記副操作部とを繋ぐ前記中間部の前記断面積は、前記主操作部から前記副操作部に向かって漸次小さくなる構成としてもよい。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記中間部及び前記副操作部の断面形状は略円形状である構成としてもよい。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記副操作部は略球形状をなす構成としてもよい。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記主操作部には、弾性を有した被覆部が設けられている構成としてもよい。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記ハンドル部、前記ネック部及びヘッド部は硬質合成樹脂からなり、前記被覆部は軟質合成樹脂からなる構成としてもよい。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記ハンドル部には文字、記号、図柄のうち少なくとも1つを模った孔が形成されている構成としてもよい。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記孔には軟質合成樹脂が充填されている構成としてもよい。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記ヘッド部の厚みは、他の部位の厚みよりも薄い形状とされている構成としてもよい。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記ヘッド部の前記植毛面対して前記ハンドル部及び前記ネック部の延在方向が平行している構成としてもよい。
また、本発明の一態様における歯ブラシは、前記副操作部は、長手方向において、前記中間部と前記副操作部との間の位置から膨らんで最大径となる位置までの距離より、前記最大径となる位置から収束する前記末端までの距離の方が短い構成としてもよい。
本発明によれば、他人の口の中をブラッシングする際に持ちやすく且つ取り回しやすい歯ブラシを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る歯ブラシの平面図。 本発明の一実施形態に係る歯ブラシの側面図。 本発明の一実施形態に係る歯ブラシの背面図。 本発明の一実施形態に係る歯ブラシの基体の平面図。 本発明の一実施形態に係る歯ブラシの基体の側面図。 本発明の一実施形態に係る歯ブラシの基体の背面図。 本発明の一実施形態に係る歯ブラシの持ち方を示す図。
[一実施形態]
以下、本発明の一実施形態の歯ブラシについて説明する。
なお、以下の各図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
図1は、本発明の一実施形態に係る歯ブラシ100の平面図である。図2は、本発明の一実施形態に係る歯ブラシ100の側面図である。図3は、本発明の一実施形態に係る歯ブラシ100の背面図である。また、以下の説明において、歯ブラシ100の植毛面14a側を表とし、植毛面14aとは反対側を裏とする。
図1〜図3に示すように、本発明の歯ブラシ100は、長尺状のハンドル部10と、ハンドル部10に延設されたネック部12と、ネック部12の先端に設けられたヘッド部14とが一体形成されたハンドル体16と、ヘッド部14の植毛面14aに植設された複数の毛束18と、を備えて構成されている。
ヘッド部14は、ハンドル体16の延在方向を長手とする平面視楕円形状とされている。楕円形状とは、幾何学で定義される楕円形のほか、楕円形に近似する形状、例えば長円形(2つの半円を2本の直線で結んだ形状)、小判形、あるいは楕円形を長軸又は短軸方向につぶした形状などを含む概念である。植毛面14aには、複数の用毛を束ねた13本の毛束18が植設されている。ヘッド部14の植毛面14aは、歯ブラシ100の長手方向に平行な面である。
ヘッド部14の大きさは、歯ブラシ100で口腔内を清掃する対象者に応じて適宜決定される。歯ブラシ100を用いて仕上げ磨きをする対象が子供であれば、ヘッド部14の大きさは、例えば、幅10mmであり、8mm〜11mmの範囲内が好ましい。また、ヘッド部14の長さは、例えば、16mmであり、13mm〜22mmの範囲内が好ましい。ここで、ヘッド部14の幅とは、植毛面14a側から見て歯ブラシ100の長手方向に交差する方向の幅であり、ヘッド部14の長さとは、楕円形状をなす植毛面14a側から見て歯ブラシ100の長手方向に沿う2つの頂点(一方の頂点は仮想点)間の距離である。
ヘッド部14の厚みは、歯ブラシ100で口腔内を清掃する対象者に応じて適宜決定される。歯ブラシ100を用いて仕上げ磨きをする対象が子供であれば、ヘッド部14の厚みは、例えば、2.5mm〜5mmが好ましい。本実施形態では、ヘッド部14の厚みはネック部12の厚みのほぼ半分程度である。ここで、ヘッド部14の厚み寸法は、植毛面14aと、植毛面14aに対向する背面14bとの距離に相当する。
ハンドル部10は、ヘッド部14側から順に並ぶ、主操作部21と、中間部22と、副操作部23とを有している。
主操作部21は、使用者が指を当ててグリップする部分であり、把持性を高める観点から、ハンドル部10において最も太さを有していることが好ましい。主操作部21は、植毛面14aから見て長手方向に交差する幅方向両側に曲面部10a,10aを有し、表裏に互いに対向する平面部10b,10bを有している。これらのうち、一方の平面部10bは植毛面14a側、他方の平面部10bは背面に形成されている。主操作部21の横断面形状(歯ブラシ100の長手方向に交差する方向の断面形状)は、上述した一対の平面部10bによってハンドル部10の表裏が直線とされている。一方、ハンドル部10の幅方向両側は外側へ湾曲する曲線とされている。
ハンドル部10の最大幅寸法を有する主操作部21に平面部を形成することで、歯ブラシ100が転がるのを防止できる。
中間部22は、主操作部21と副操作部23とを繋ぐ部分であって、横断面形状が略円形の円柱状とされている。略円形とは、真円形、楕円形に限られず、横断面の輪郭が外方に膨出する曲線のみで形成されたもの、円形の一部に直線が形成されたものを含む概念である。中間部22の横断面形状は、主操作部21及び副操作部23の断面積よりも全体的に小さく、主操作部21から副操作部23に向かって漸次小さくなっている。
副操作部23は、中間部22に連設され、歯ブラシ100のヘッド部14とは反対側の端部に位置する。副操作部23は、長手方向一方の端部(ヘッド部14とは反対側の端部)側から見ると略球形状をなし、横断面形状が略円形とされている。この場合も、略円形とは、真円形、楕円形に限られず、横断面の輪郭が外方に膨出する曲線のみで形成されたもの、円形の一部に直線が形成されたものを含む概念である。また、副操作部23の外形状は略球形状に限られず、多面体形状、曲面及び平面を含む形状、あるいは複数の曲面からなる形状等であってもよい。
副操作部23の中間部22側は内側に窪む緩やかな曲面を有しており、中間部22に向かって連続的に縮径している。具体的に本実施形態の副操作部23は、中間部22に向かって窄まった涙型形状となっている。涙型形状とは、最大径となる位置から漸次縮径された形状を含み、曲面の一部に直線が形成されたものも含む概念である。副操作部23と中間部22側とを連続的に一体化するべくこれらの境界部分に曲面を設けておくことによって、歯ブラシ100の使用時において、手中における長手方向への歯ブラシ100の移動をスムーズに行える。
歯ブラシ100の長さ方向に交差する方向における副操作部23の直径は、例えば11mmであり、7mm〜15mmの範囲内であることが好ましい。
ネック部12は、主操作部21の先端(中間部22側とは反対側の端部)からヘッド部14側に向かって延設されている。ネック部12には、ヘッド部14側の端部における背面12bにヘッド部14に向かって傾斜する傾斜面22a(あるいは曲面)が設けられており、ヘッド部14にかけて漸次薄型化されている。
また、ネック部12の太さは、歯ブラシ100の中で最も細くなっている。具体的にネック部12の直径は、約3.5mm〜5.0mmの範囲内であることが好ましい。
ヘッド幅に比べてネック部分をより細くすることで、口腔内の隅々にヘッド部14が届きやすくなるとともに、余計なブラッシング圧を逃がして歯や歯茎が傷つくのを防ぐことができる。
本実施形態におけるハンドル体16は、硬質合成樹脂からなる基体30(図4〜図6)と、基体30の一部を被覆する軟質合成樹脂からなる被覆部31(図1〜図3)と、を備える。被覆部31は、ハンドル体16における主操作部21から中間部22にかけて設けられている。
本実施形態のハンドル体16を構成する基体30には、主操作部21を構成する領域に、外面から凹むようにして形成された凹部32が周方向に存在している。凹部32は、中間部22を構成する領域の背面側に延出しており、中間部22の形状に合わせて先端側が漸次細くなっている。中間部22の表面側には表示部33を構成する複数の文字孔34が形成されており、これら複数の文字孔34を含む大きさで形成された貫通孔35を介して背面側の凹部32と連通している。
被覆部31は、上述した凹部32内に設けられ、主操作部本体21Aの周囲を周回するように存在するとともに中間部本体22Aにおける背面側の一部を被覆している。一方、上述した貫通孔35及び複数の文字孔34は、被覆部31と同一の材料によって埋められており、文字孔34から露出する充填材料の一部によって表示部33が構成されている。
本実施形態では、4つの文字孔34によって、例えば、「ABC」という表示部33が形成されるようになっているが、表示内容はこれに限らない。文字表示以外にも記号や図柄であってもよく、これらを複合したものでもよい。
上述した主操作部21の一対の平面部10b、10bは被覆部31によって構成される。各平面部10b、10bは、植毛面14a側から見て長手方向に延びる略楕円形状をなし、歯ブラシ100を使用する人の指の第1関節が当たる大きさであることが好ましい。
基体30の材質としては、曲げ弾性率(JIS K7203)が500〜3000MPaの硬質樹脂が挙げられる。
硬質樹脂としては、例えば、ポリシクロへキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリスチレン(PS)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂(ABS)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂(AS)、ポリアリレート、ポリプロピレン(PP)、ポリアセタール(POM)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等が挙げられる。これら硬質樹脂は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされて用いられてもよい。
被覆部31の材質は、軟質樹脂である。軟質樹脂は、手指の押圧力で変形可能なものが好ましく、例えば、ショア硬度Aが90以下の樹脂が好ましく、ショア硬度Aが50〜80の樹脂がより好ましい。軟質樹脂としては、エラストマー(例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等)、シリコーンが挙げられる。
なお、軟質樹脂には、必要に応じて、接着変性剤や可塑剤等が含まれてもよい。
歯ブラシ100の長さ、即ち、ハンドル体16の長さは、歯ブラシ100で口腔内を清掃する対象者に応じて適宜決定される。歯ブラシ100を用いて仕上げ磨きをする対象が子供であれば、ハンドル体16の長さは、例えば、140mm〜180mmが好ましい。
毛束18は、円柱状でもよく、角柱状でもよい。
植毛面14aから毛束18の先端までの長さ(毛丈)は、毛束18に求められる毛腰等を勘案して決定され、例えば、6mm〜13mmが好ましい。
植毛面14aにおける毛束18の太さ(毛束径)は、毛束18に求められる毛腰等を勘案して決定され、例えば、1mm〜2mmが好ましい。毛束18が多角柱状である場合、毛束径は、毛束18の横断面の外接円の直径である。
毛束18を構成する用毛としては、例えば、毛先に向かって漸次その径が小さくなり、毛先が先鋭化された用毛(テーパー毛)、植毛面14aから毛先に向かいその径がほぼ同一である用毛(ストレート毛)等が挙げられる。ストレート毛としては、毛先が植毛面14aに略平行な平面とされたものや、毛先が半球状に丸められたものが挙げられる。
用毛の材質は、例えば、6−12ナイロン(6−12NY)、6−10ナイロン(6−10NY)等のポリアミド、PET、PBT、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル、PP等のポリオレフィン、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等のエラストマー樹脂等が挙げられる。これらの樹脂材料は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、用毛としては、芯部と該芯部の外側に設けられた少なくとも1層以上の鞘部とを有する多重芯構造を有するポリエステル製用毛が挙げられる。
用毛の横断面形状は、特に限定されず、真円形、楕円形等の円形、多角形、星形、三つ葉のクローバー形、四つ葉のクローバー形等としてもよい。全ての用毛の断面形状は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
用毛の太さは、材質等を勘案して決定でき、横断面が円形の場合、例えば、6mil〜9mil(1mil=1/1000inch=0.025mm)とされる。また、使用感、刷掃感、清掃効果、耐久性等考慮して、太さの異なる複数本の用毛を任意に組み合わせて用いてもよい。
歯ブラシ100は、従来公知の製造方法により得られる。
図4は、本発明の一実施形態に係る歯ブラシ100の基体30の平面図である。図5は、本発明の一実施形態に係る歯ブラシ100の基体30の側面図である。図6は、本発明の一実施形態に係る歯ブラシ100の基体30の背面図である。
以下、歯ブラシ100の製造方法の一例について説明する。
本例の製造方法は、一次金型に基体30を構成する樹脂を射出して、基体30を得る一次成形工程と、二次金型に基体30を配置し、その状態で被覆部31を構成する樹脂を二次金型内に射出する二次成形工程と、ヘッド部14の植毛面14aに毛束18を植設する植設工程と、を有する。
一次成形工程では、公知の射出成形法が適用されて、被覆部31に対応する凹部32が形成された基体30を得る。
二次成形工程では、二次金型内に基体30を配置し、次いで、被覆部31を構成する樹脂を二次金型内に射出して被覆部31を形成し、ハンドル体16を得る。
次に、得られたハンドル体16の植毛面14aに毛束18を植設することで、歯ブラシ100が得られる。毛束18を植設する方法としては、例えば、毛束18を二つ折りにしその間に挟み込まれた平線を植毛穴に打ち込むことによって毛束18を植設する平線式植毛、毛束18の下端をヘッド部14となる溶融樹脂中へ圧入して固定する熱融着法、毛束の下端を加熱して溶融塊を形成した後に金型中に溶融樹脂を注入してヘッド部14を成形するインモールド法等が挙げられる。
図7は、本発明の一実施形態に係る歯ブラシの持ち方を示す図である。
本実施形態の歯ブラシ100は、図7に示すように、使用者がペングリップで握りヘッド部14を細かく操作するのに好適な、仕上げ磨きに特化した構造となっている。
例えば、大人が入用意の口腔内に仕上げ磨きをする際には、ハンドル部10の主操作部21に親指、人差し指、中指等を当てて、ペングリップ式でハンドル部10を把持する。
使用者が歯ブラシ100のハンドル部10を把持すると、副操作部23が親指と人差し指の間の窪みに引っかかるようになっているため固定しやすく、副操作部23を支点として安定してブラッシングを行いやすい。また、主操作部21には、いずれか一方の平面部10bに人差し指または親指を当てることで、より安定感してブラッシングを行うことができる。また、ハンドル部10には被覆部31が設けられているため、ブラッシング時に手指が滑りにくく、疲れにくい。軟質樹脂からなる被覆部31は弾性を有しているため、使用者は適度なグリップ感を得やすい。
また、ハンドル部10の中間部22は、略円柱状をなすとともに主操作部21から遠ざかるにしたがって細くなっていることから、軸回りに回転させやすい。そのため、歯ブラシ100の毛先を様々な角度で歯または歯茎に充てることができ、歯ブラシ100を歯や歯茎に当てて噛み合わせ面に向かって回転させながら磨くことも容易になる。このように、ペングリップで握った際に歯ブラシ100の自由度が高く、取り回しやすい。
また、ハンドル部10の中間部22と副操作部23との境界部分が副操作部23に向かって拡径する緩やかな曲面になっているため、歯ブラシ100の長手方向への移動もスムーズに行うことができ、取り回しやすい。
ハンドル体16の主操作部21には平面部10b、10bが設けられているため、ペングリップで握った際に親指と人差し指にフィットしやすく、適度な把持力で持つことができるため、ブラッシングしやすい。
本実施形態の歯ブラシ100は、外形及び断面形状に円形を使用し、全体的に曲線を多く採り入れた形状となっている。そのため、特に乳幼児用の仕上げ磨き用の歯ブラシとして、外観的に優しい印象を与えることができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
上述の実施形態では、植毛面14aに13本の毛束18が植設されているが、本発明はこれに限定されず、毛束18の数は12本以下でもよいし、14本以上でもよい。また、毛束18の配列パターンは、いかなるものでもよい。
10…ハンドル部、12…ネック部、14…ヘッド部、14a…植毛面、18…毛束、21…主操作部、22…中間部、23…副操作部、31…被覆部、100…歯ブラシ

Claims (11)

  1. 一方向に長さを有するハンドル部と、該ハンドル部に延設されたネック部と、該ネック部の先端に設けられたヘッド部とを備え、該ヘッド部の植毛面に複数の毛束が植設された歯ブラシにおいて、
    前記ハンドル部は、前記ヘッド部側から順に並ぶ、主操作部、中間部及び副操作部を有し、
    前記主操作部と前記中間部は、前記主操作部の最大幅の位置から前記中間部の前記副操作部側の端部に向かって断面積が漸次小さくなり、
    前記副操作部は、前記歯ブラシの前記ヘッド部とは反対側の端部に位置し、前記中間部と前記副操作部との間の位置から、急激に膨らんだ後に、すぐに収束する形状であり、前記副操作部の外形状は略球形状であり、
    長手方向に交差する前記中間部の断面積は、前記副操作部の最大の断面積よりも常に小さく、
    前記中間部から前記主操作部に向かって、前記副操作部の最大の断面積よりも大きくなる位置を前記主操作部と前記中間部の境界とすると、
    前記副操作部の長手方向の長さは、前記主操作部及び前記中間部よりも短い距離であり、かつ前記中間部の長手方向の長さは、前記主操作部よりも長い距離である、歯ブラシ。
  2. 前記中間部及び前記副操作部の断面形状は略円形状である、請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 前記主操作部には、弾性を有した被覆部が設けられている、請求項1からのいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  4. 前記ハンドル部、前記ネック部及びヘッド部は硬質合成樹脂からなり、前記被覆部は軟質合成樹脂からなる、請求項に記載の歯ブラシ。
  5. 前記ハンドル部には文字、記号、図柄のうち少なくとも1つを模った孔が形成されている、請求項1からのいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  6. 前記孔には軟質合成樹脂が充填されている、請求項に記載の歯ブラシ。
  7. 前記ヘッド部の厚みは、他の部位の厚みよりも薄い形状とされている、請求項1からのいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  8. 前記ヘッド部の前記植毛面に対して前記ハンドル部及び前記ネック部の延在方向が平行している、請求項1からのいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  9. 前記副操作部は、長手方向において、
    前記中間部と前記副操作部との間の位置から膨らんで最大径となる位置までの距離より、前記最大径となる位置から収束する前記末端までの距離の方が短い、請求項1からのいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  10. 前記副操作部の最大の断面積よりも大きくなる位置である前記主操作部と前記中間部の境界は、
    前記主操作部から前記中間部側へ長手方向に向かうに従って、前記植毛面側における幅方向両側の直線または曲線の曲がり方向が変化する位置を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  11. 前記主操作部は、前記植毛面側における幅方向両側に曲面部を有し、
    前記曲面部は幅方向両側へ湾曲する曲線である、請求項1から10のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
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