JP7466539B2 - 歯ブラシ - Google Patents

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Description

本発明は、歯ブラシに関する。
本願は、2019年6月28日に、日本に出願された特願2019-121415号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
80歳で20本の歯を有する人の割合は約5割となった一方で、高齢者う蝕(根面う蝕)の割合が増加している。根面う蝕は、歯肉退縮により露出した象牙質のう蝕であるが、象牙質はエナメル質よりも有機成分の構成比率が高いため、う蝕の進行が早い。上記歯肉退縮の原因の一つとして、適正値よりも大きなブラッシング圧でブラッシングを行うオーバーブラッシングが挙げられる。
従来、過剰なブラッシング圧を低減するための歯ブラシとしては、例えば、特許文献1に記載された歯ブラシが開示されている。特許文献1に記載された歯ブラシは、パームグリップで握ってブラッシングした時に、ハンドル部の親指と人指し指で握る部位のうち、熱可塑性樹脂で形成された部位が植毛面側に開口するU字状に形成され、熱可塑性樹脂で形成された部位の周囲がエラストマー材料等の軟質樹脂で被覆されている。
特許文献1における上記構成の歯ブラシについては、ヘッド部の荷重をネック部だけでなくハンドル部の前記部位にも弾力を付与することにより、歯茎を傷つけることなく、歯と歯茎に優しく当たり心地のよい操作性を与えつつ、過剰なブラッシング圧を低減することが記載されている。
特開2000-004944号公報
しかしながら、上述したような従来の歯ブラシは、力学的強度を維持するとともに、軟質樹脂の充填性を考慮して、弾力を付与した部位が局所的であり、過剰なブラッシング圧の低減が十分とはいえない。
本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、歯茎を傷つけることなく、歯と歯茎に優しく当たり心地のよい操作性を与えつつ、過剰なブラッシング圧を十分に低減できる歯ブラシを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、長軸方向の先端側に設けられ植毛面を有するヘッド部と、前記ヘッド部より後端側に配置された把持部と、前記植毛面と前記把持部との間に配置されたネック部とを有し、前記ヘッド部及び前記ネック部は、少なくとも一部が硬質樹脂で形成され、前記把持部に配置され、前記植毛面と直交する第1方向の外力により変形する変形部と、前記変形部の前記先端側に配置され、前記第1方向の外力により非変形の第1領域と、前記変形部の前記後端側に配置され、前記第1方向の外力により非変形の第2領域とを有し、前記把持部は、前記長軸方向で少なくとも当該把持部の先端から前記第2領域に亘って、前記長軸方向と直交する断面における少なくとも一部が前記硬質樹脂で形成され、前記変形部は、前記硬質樹脂で形成された平板状の硬質部と、軟質樹脂で形成され前記硬質部の少なくとも一部を被覆する軟質部とを有し、前記長軸方向と直交する断面における、前記変形部の断面積に対する前記硬質部の断面積の占有率は、前記長軸方向に亘って35%以下であり、前記硬質部における前記第1方向の厚さをT、前記長軸方向及び前記第1方向と直交する第2方向の幅をWとすると、前記長軸方向に亘ってT/W<1の関係を満足する歯ブラシが提供される。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記硬質部は、前記長軸方向の先端側に向かうに従って前記第1方向の厚さが漸次大きくなって前記第1領域に接続される第1増肉部と、前記長軸方向の後端側に向かうに従って前記第1方向の厚さが漸次大きくなって前記第2領域に接続される第2増肉部とを有することを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記第2増肉部の最大厚さは、前記第1増肉部の最大厚さよりも小さいことを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記硬質部は、前記第2領域に接続された前記後端側端部の前記幅が、前記第1領域に接続された前記先端側端部の前記幅よりも小さいことを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記硬質部の前記第1方向の最小厚さは、0.5mm以上、2.0mm以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記変形部の前記長軸方向の長さは、15mm以上であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記ヘッド部の前記第1方向の最大厚さは、2.0mm以上、4.0mm以下であることを特徴とする。
また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記ネック部の前記第1方向の最小厚さ及び前記第2方向の最小幅は、3.0mm以上、4.5mm以下であることを特徴とする。
本発明では、歯茎を傷つけることなく、歯と歯茎に優しく当たり心地のよい操作性を与えつつ、過剰なブラッシング圧を十分に低減できる歯ブラシを提供できる。
本発明の第1実施形態を示す図であって、歯ブラシ1の正面図である。 同歯ブラシ1を幅方向の中心を含む平面で切断した断面図である。 同歯ブラシ1を構成する硬質部Hの正面図である。 図1におけるA-A線視断面図である。 硬質部Hにおける硬質部70Hの周辺を部分的に拡大した正面図である。 図5における側面図である。 第2実施形態の歯ブラシ1を示す図であり、(A)は部分的に厚さ方向の中心を含む平面で切断した断面図を含む正面図、(B)は幅方向の中心を含む平面で切断した断面図、厚さ方向の中心を含む平面で部分的に切断した断面図を含む背面図である。
以下、本発明の歯ブラシの実施の形態を、図1ないし図7を参照して説明する。
なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。また、以下の説明においては、側面視における植毛面と直交する方を厚さ方向とし、厚さ方向における植毛面側を正面側、植毛面と逆側を背面側として適宜説明する。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の歯ブラシ1の正面図である。図2は、歯ブラシ1を幅方向(図1における上下方向)の中心を含む平面で切断した断面図である。図3は、歯ブラシ1を構成する硬質部Hの正面図である。
本実施形態の歯ブラシ1は、長軸方向の先端側(以下、単に先端側と称する)に配置され用毛の毛束(図示せず)が植毛されたヘッド部10と、ヘッド部10の長軸方向後端側(以下、単に後端側と称する)に延設されたネック部20と、ネック部20の後端側に延設され変形部70を有する把持部30(以下、ヘッド部10、ネック部20及び把持部30を合わせてハンドル体2と称する)とを備える。
本実施形態の歯ブラシ1は、硬質樹脂で形成された硬質部Hと、軟質樹脂で形成された軟質部Eとが一体的に成形された成形体である。硬質部Hは、ヘッド部10、ネック部20、把持部30及び変形部70のそれぞれについて少なくとも一部を構成する。軟質部Eは、把持部30及び変形部70のそれぞれについて一部を構成する。より詳細には、本実施形態のヘッド部10及びネック部20は、硬質樹脂でそれぞれ形成されているが、例えば、表面の一部が上記軟質樹脂で被覆されている等、一部が上記軟質樹脂で形成されていてもよい。本実施形態の変形部70を含む把持部30は、一部が硬質樹脂と軟質樹脂の双方でそれぞれ形成されている(詳細は後述)。
[ヘッド部10]
ヘッド部10は、厚さ方向(図1における紙面と直交する方向)の一方側に植毛面11を有している。なお、以後、上記厚さ方向及び長軸方向と直交する方向を幅方向(または適宜、側面方向)とする。植毛面11には、植毛穴12が複数形成されている。植毛穴12には、用毛の毛束(図示せず)が植設されている。
ヘッド部10の幅、すなわち正面側において植毛面11と平行で、長軸方向と直交する幅方向の長さ(以下、単に幅と称する)は、特に限定されず、例えば、7mm以上、13mm以下が好ましい。上記下限値以上であれば、毛束を植設する面積を十分に確保でき、上記上限値以下であれば、口腔内での操作性をより高められる。
ヘッド部10の長軸方向の長さ(以下、単に長さと称する)は、特に限定されず、例えば、10mm以上、33mm以下が好ましい。ヘッド部10の長さが上記下限値以上であれば、毛束を植設する面積を十分に確保でき、上記上限値以下であれば、口腔内での操作性をより高められる。なお、本実施形態におけるネック部20とヘッド部10との長軸方向の境界は、ネック部20からヘッド部10方向に向けて、ネック部20の幅が最小値となった位置とする。ネック部20の幅が最小値となる領域が一定の長さで存在する場合(ネック部20の幅が最小値となる位置が一箇所ではない場合)、ネック部20とヘッド部10との長軸方向の境界は、ネック部20の幅が最小値となる最もヘッド先端側の位置とする。
ヘッド部10の厚さ方向の長さ(以下、単に厚さと称する)は、材質等を勘案して決定でき、2.0mm以上、4.0mm以下が好ましい。ヘッド部10の厚さが上記下限値以上であれば、ヘッド部10の強度をより高められる。ヘッド部10の厚さが上記上限値以下であれば、奥歯の奥への到達性を高められるとともに、口腔内での操作性をより高められる。
毛束は、複数の用毛を束ねたものである。植毛面11から毛束の先端までの長さ(毛丈)は、毛束に求める毛腰等を勘案して決定でき、例えば、6~13mmとされる。全ての毛束は同じ毛丈であってもよいし、相互に異なっていてもよい。
毛束の太さ(毛束径)は、毛束に求める毛腰等を勘案して決定でき、例えば、1~3mmとされる。全ての毛束は同じ毛束径であってもよいし、相互に異なっていてもよい。
毛束を構成する用毛としては、例えば、毛先に向かって漸次その径が小さくなり、毛先が先鋭化された用毛(テーパー毛)、植毛面11から毛先に向かいその径がほぼ同一である用毛(ストレート毛)等が挙げられる。ストレート毛としては、毛先が植毛面11に略平行な平面とされたものや、毛先が半球状に丸められたものが挙げられる。
用毛の材質は、例えば、6-12ナイロン(6-12NY)、6-10ナイロン(6-10NY)等のポリアミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンナフタレート(PBN)等のポリエステル、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリオレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー等のエラストマー樹脂等が挙げられる。これらの樹脂材料は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、用毛としては、芯部と該芯部の外側に設けられた少なくとも1層以上の鞘部とを有する多重芯構造を有するポリエステル製用毛が挙げられる。
用毛の横断面形状は、特に限定されず、真円形、楕円形等の円形、多角形、星形、三つ葉のクローバー形、四つ葉のクローバー形等としてもよい。全ての用毛の断面形状は同じであってもよいし、異なっていてもよい。
用毛の太さは、材質等を勘案して決定でき、横断面が円形の場合、例えば、6~9mil(1mil=1/1000inch=0.025mm)とされる。また、使用感、刷掃感、清掃効果、耐久性等を考慮して、太さの異なる複数本の用毛を任意に組み合わせて用いてもよい。
[ネック部20]
ネック部20の長さは、操作性の点で40mm以上、70mm以下であることが好ましい。
ネック部20の幅は、一例として、最小値となる位置から後端側に漸次大きくなるように形成されている。本実施形態におけるネック部20は、幅が最小値となる位置から後端側に向かうのに従って漸次大きくなるように形成されている。また、ネック部20の厚さは、最小となる位置から後端側に向かうのに従って漸次大きくなるように形成されている。
ネック部20は、最小となる位置における幅と厚さはいずれも3.0mm以上、4.5mm以下が好ましい。最小となる位置におけるネック部20の幅と厚みが上記下限値以上であれば、ネック部20の強度をより高められ、上記上限値以下であれば、唇が閉じやすく、また奥歯への到達性を高められるとともに、口腔内での操作性をより高められる。最小値となる位置から後端側に向かうのに従って漸次大きくなるように形成されているネック部20の幅及び厚さは、材質等を勘案して適宜決定できる。
ネック部20の側面視における正面側は、後端側に向かうに従って正面側に向かう方向に傾斜している。ネック部20の側面視における背面側は、後端側に向かうに従って背面側に向かう方向に傾斜している。ネック部20は、正面視において、幅方向中心からの距離が後端側に向かうに従って大きくなる方向に傾斜している。
本実施形態におけるネック部20と把持部30との境界は、正面視において、後端側に向かうに従って幅方向中心からの距離の増加が終了した位置とする。ここでは、ネック部20から把持部30に向けて幅が正面視及び側面視の双方で円弧状の輪郭で拡大し、当該円弧の曲率中心の位置が変化した長軸方向の位置と一致している。より詳細には、ネック部20と把持部30との境界は、図1に示す正面視においては、曲率中心が円弧状の輪郭の外側で後端側に変化した長軸方向の位置と一致している。また、ネック部20と把持部30との境界は、図2に示す側面視においては、曲率中心が円弧状の輪郭の外側で後端側に変化した長軸方向の位置と一致している。
[把持部30]
把持部30は、長軸方向に沿って配置されている。図1に示すように、把持部30の幅方向の長さは、ネック部20との境界から後端側に向かうのに従って漸次狭くなった後に、略一定の長さで延びている。図2に示すように、把持部30の厚さ方向の長さは、ネック部20との境界から後端側に向かうのに従って漸次狭くなった後に、略一定の長さで延びている。
把持部30の幅方向の長さがネック部20との境界から後端側に向かうのに従って漸次狭くなった後に略一定の長さとなる長軸方向の位置と、把持部30の厚さ方向の長さがネック部20との境界から後端側に向かうのに従って漸次狭くなった後に略一定の長さとなる長軸方向の位置は同一である。
本実施形態における把持部30における変形部70の長軸方向の先端側端部の位置は、ネック部20と把持部30との境界である。変形部70の長軸方向の後端側端部の位置は、ネック部20との境界から後端側に向かうのに従って漸次狭くなった後に、略一定の長さとなった位置であり、後述する軟質部70Eと硬質部30Hとの境界である。
把持部30は、変形部70の後端側端部よりも後端側に、正面側における幅方向の中央に軟質部31Eを有している。軟質部31Eは、軟質部Eの一部を構成する。軟質部31Eは、正面視で略一定の幅で長軸方向に延びている。正面視において、軟質部31Eの側縁と把持部30の幅方向外側の側縁とは略一定の距離で形成されている。
把持部30は、変形部70に設けられた硬質部70Hと、変形部70よりも後端側に設けられた硬質部30Hを有している。硬質部30H、70Hは、硬質部Hの一部を構成する。硬質部30Hは、正面側に軟質部31Eが埋設される窪み31Hを有している。窪み31Hは、正面視で変形部70との境界から後端側に略一定の長さで長軸方向に延びている。窪み31Hに埋設された軟質部31Eは、正面側に露出する硬質部30Hと略面一である。
把持部30は、背面側における幅方向の中央に軟質部32Eを有している(図1、図2参照)。軟質部32Eは、軟質部Eの一部を構成する。軟質部32Eは、正面視で軟質部31Eの外形輪郭と略同一の外形輪郭を有している。すなわち、軟質部32Eは、正面視で略一定の幅で長軸方向に延びている。背面視において、軟質部32Eの側縁と把持部30の幅方向外側の側縁とは略一定の距離で形成されている。
硬質部30Hは、背面側に軟質部32Eが埋設される窪み32H(図2参照)を有している。窪み32Hは、正面視で略一定の幅で長軸方向に延びている。軟質部32Eは、背面側に露出する硬質部30Hと略面一である。
把持部30の正面側に軟質部31Eが設けられ、背面側に軟質部32Eが設けられているため、把持部30を把持した際のグリップ性が向上する。
[変形部70]
図4は、変形部70の長軸方向と直交する断面図であり、図1におけるA-A線視断面図である。
変形部70は、植毛面11と直交する第1方向の外力により変形する。変形部70は、硬質部70Hと軟質部70Eとを有している。本実施形態では、硬質部70Hは周囲を軟質部70Eで被覆されている。変形部70の長軸方向の最大長さは、15mm以上、70mm以下であることが好ましい。変形部70の長軸方向の最大長さを15mm以上とすることにより、使用者が把持部30を把持した際に変形部70の変形を十分に感じることが可能になる。また、変形部70の長軸方向の最大長さを70mm以下とすることにより、変形部70が容易に撓みすぎることを抑制できる。また、把持した部分における変形領域が限定され、操作性が低下することが抑制される。変形部70の長軸方向の最大長さの上限値としては、好ましくは70mm以下、より好ましくは55mm以下である。
変形部70の幅としては、変形を十分に感じることができ、かつ把持する際の操作性を確保する点で、8mm以上、15mm以下であることが好ましい。
変形部70の厚さとしては、変形を十分に感じることができ、かつ把持する際の操作性を確保する点で、6mm以上、12mm以下であることが好ましい。
硬質部70Hの断面形状は、図4に示すように、幅が厚さよりも大きい、幅方向に延びる矩形状に形成されている。硬質部70Hの幅をWとし、硬質部70Hの厚さをTとすると、硬質部70Hは、長軸方向に亘って以下の式(1)を満足する。下記の式(1)における幅Wと厚さTは、後述する曲面73H~76Hの領域は含まれない。
T/W<1 …(1)
硬質部70Hの幅Wと厚さTが長軸方向に亘って式(1)を満足することにより、硬質部70Hは、厚さ方向に曲がりやすく、幅方向に曲がりづらくなるという曲げ挙動を有することになる。式(1)において好ましくはT/W<0.35、より好ましくはT/W<0.20である。
硬質部70Hの厚さ方向の中心位置は、軟質部70Eの外径輪郭(アウトライン)の幅方向の頂点の位置における変形部70の厚さ方向の中心位置よりも背面側に配置されている。すなわち、硬質部70Hは、厚さ方向に関して、背面側に偏心して配置されている。これにより、変形部70が変形した際にも安定して、硬質部70Hが厚さ方向に曲がりやすく、幅方向に曲がりづらくなるという曲げ挙動を維持することができる。
硬質部70Hの厚さ(最小厚さ)としては、0.5mm以上、2.0mm以下であることが好ましく、硬質部70H(曲面73H~76Hの領域は含まず)の長軸に亘って0.5mm以上、2.0mm以下であることがより好ましい。硬質部70Hの厚さが0.5mm未満の場合、ヘッド部10に背面側への外力が加わった際にひずみが生じやすくなるために内部応力が発生しにくい平面応力状態となり耐久性を確保できるが、変形部70の変形が大きくなり、ブラッシング時の操作性が低下する可能性がある。硬質部70Hの厚さが2.0mmを超えた場合、ヘッド部10に背面側への外力が加わった際にひずみが生じにくくなるために内部応力が発生する平面ひずみ状態となり、耐久性が低下する可能性がある。そのため、硬質部70Hの厚さを0.5mm以上、2.0mm以下とすることにより、ブラッシング時の操作性を維持しつつ、変形部70の耐久性を確保することができる。
図5は、硬質部Hにおける硬質部70Hの周辺を部分的に拡大した正面図である。図6は、図5における側面図である。
図5に示されるように、硬質部70Hは、先端側においてネック部20の硬質部20Hに接続され、後端側において把持部30の硬質部30Hと接続されている。硬質部70Hと接続された硬質部20Hは、幅、厚さ及び厚さ方向の曲げ強度が硬質部70Hよりも大きく剛直である第1領域A1を構成する。硬質部70Hと接続された硬質部30Hは、幅、厚さ及び厚さ方向の曲げ強度が硬質部70Hよりも大きく剛直である第2領域A2を構成する。
把持部30は、長軸方向で少なくとも把持部30の先端から第2領域A2に亘って、長軸方向と直交する断面における少なくとも一部が硬質樹脂で形成されている。本実施形態の第1領域A1及び第2領域A2は、それぞれ長軸方向と直交する断面において、軟質樹脂よりも硬質樹脂が占める割合が大きい。例えば、本実施形態における第1領域A1は、硬質樹脂が占める割合は100%である。また、第2領域A2は、硬質樹脂が占める割合はおよそ80%以上である。
硬質部70Hの幅は、正面視において、ネック部20の硬質部20Hとの境界から後端側に向かうのに従って漸次狭くなった後に、略一定の長さで延びている。従って、硬質部70Hの後端側の幅は、先端側の幅よりも小さい。
硬質部70Hの先端側端部の幅は、硬質部70Hよりも幅方向の外側の軟質部70Eの厚さに応じて、ネック部20の硬質部20Hの後端側端部の幅よりも小さく形成されている。同様に、硬質部70Hの後端側端部の幅は、硬質部70Hよりも幅方向の外側の軟質部70Eの厚さに応じて、硬質部30Hの先端側端部の幅よりも小さく形成されている。
図6に示すように、硬質部70Hにおける正面側の先端側は、側面視で円弧状の曲面73Hで硬質部20H(第1領域A1)と接続されている。曲面73Hの円弧中心は、側面視で硬質部70Hよりも正面側に位置する。硬質部70Hにおける背面側の先端側は、側面視で円弧状の曲面75Hで硬質部20H(第1領域A1)と接続されている。曲面75Hの円弧中心は、側面視で硬質部70Hよりも背面側に位置する。曲面73H及び曲面75Hは、硬質部70Hが先端側に向かうに従って厚さが漸次大きくなり増肉し硬質部20Hに接続される第1増肉部をそれぞれ形成する。
硬質部70Hにおける正面側の後端側は、側面視で円弧状の曲面74Hで硬質部30H(第2領域A2)と接続されている。曲面74Hの円弧中心は、側面視で硬質部70Hよりも正面側に位置する。硬質部70Hにおける背面側の後端側は、側面視で円弧状の曲面76Hで硬質部30H(第2領域A2)と接続されている。曲面76Hの円弧中心は、側面視で硬質部70Hよりも背面側に位置する。曲面74H及び曲面76Hは、硬質部70Hが後端側に向かうに従って厚さが漸次大きくなり増肉し硬質部30Hに接続される第2増肉部をそれぞれ形成する。正面側及び背面側のそれぞれで、第2増肉部の最大厚さは、第1増肉部の最大厚さよりも小さく形成されている。すなわち、正面側においては曲面74Hの最大厚さは曲面73Hの最大厚さよりも小さく、背面側においては曲面76Hの最大厚さは曲面75Hの最大厚さよりも小さく形成されている。また、正面側及び背面側の第2増肉部の双方を含めた硬質部70の後端側端部の最大厚さは、正面側及び背面側の第1増肉部の双方を含めた硬質部70の先端側端部の最大厚さよりも小さく形成されている。長軸方向で第1増肉部と第2増肉部との間(曲面73H、75Hと曲面74H、76Hとの間)は、厚さが一定の定厚部である。
曲面73H~76Hが存在しない場合には、硬質部70Hの先端側と硬質部20Hとの境界、および硬質部70Hの後端側と硬質部30Hとの境界に応力が集中する可能性がある。これに対して、曲面73H~76Hが存在することで集中する応力が緩和される。更に、曲面73H~76Hが存在することで、変形部70の先端側及び後端側の双方が柔軟性をもって変形することができる。
上記の硬質部70Hは、軟質部70Eに埋設されている。硬質部70Hが軟質部70Eに埋設されているため、強度面からは硬質部70Hに負荷される応力を緩和することができる。また、荷重に対する歯ブラシ1の撓み度合いの点からは、変形部70の弾性挙動のコントロールが可能になる。
硬質部Hの素材としては、一例として、曲げ弾性率(JIS7171)が1500MPa以上、3500MPa以下である樹脂が挙げられ、例えば、ポリアセタール樹脂(POM)が挙げられる。硬質部Hの曲げ弾性率としては、2000MPa以上、3500MPa以下がより好ましい。高弾性率の素材(例えば、POM)を用いることにより、形状を細く、あるいは薄くすることができる。
図4に示すように、軟質部70Eの断面は、硬質部70Hが埋設された略六角形状の外形輪郭である。六つの頂点のうち、厚さ方向の中途に配置された二つの頂点は、変形部70(軟質部70E)の厚さ方向の中心よりも背面側に配置されている。
長軸方向と直交する断面における、変形部70の断面積に対する硬質部70Hの断面積の占有率は、長軸方向に亘って35%以下、好ましくは25%以下である。硬質部70Hの断面積は、上記定厚部における断面積である。硬質部70Hの断面積の占有率を長軸方向に亘って35%以下することにより、背面側への変形部70の曲げ強度を小さくすることができる。
軟質部Eの素材としては、推奨されるブラッシング荷重の値が維持される点で一例として、ショア硬度Aが90以下のものが好ましく、ショア硬度Aが50~80のものがより好ましい。軟質樹脂としては、例えば、エラストマー(例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等)、シリコーンが挙げられる。ポリアセタール樹脂との混和性に優れることからスチレン系エラストマーが好ましい。
上記の歯ブラシ1において、把持部30を把持した状態でヘッド部10に背面側への外力が加わった際に、変形部70の先端側の第1領域A1及び後端側の第2領域A2は、曲げ強度が硬質部70Hよりも大きく剛直であることから非変形となり、第1領域A1と第2領域A2の間に配置された変形部70が変形する。
変形部70が変形する際には、後端側の幅が先端側の幅よりも小さく、曲面74H、76Hで形成される後端側の第2増肉部の最大厚さが、曲面73H、75Hで形成される先端側の第1増肉部の最大厚さよりも小さく曲げ強度が小さいため、まず後端側から撓み始める。このとき、剛直な第2領域A2があるため、変形部70よりも後端側の把持部30には応力の伝播が抑制される。
後端側の撓みから撓み挙動が進むと、変形部70の先端側が撓み始めるが、先端側の幅が後端側の幅よりも大きく、曲面73H、75Hで形成される先端側の第1増肉部の最大厚さが、曲面74H、76Hで形成される後端側の第2増肉部の最大厚さよりも大きく曲げ強度が大きいため、後端側よりも応力集中が緩和され変形部70の過度な曲げが抑制される。加えて、剛直な第1領域A1があるため、変形部70よりも先端側のネック部20には応力の伝播が、より抑制される。
すなわち、変形部70の後端側は明確な曲げを促進させ、変形部70の先端側は過度な曲げを抑制する機能を担っている。これにより、変形部が曲がっても、変形部70よりも後端側の把持部30は曲がらないため、ハンドル操作性には影響を与えない効果が得られる。また、変形部先端部も、過度な曲げを抑制しながらも、クッション効果により応力が集中しにくいため、例えばヘッドの厚みを2.0~4.0mmと薄く、ネック部の最小幅と厚みを3.0~4.5mm以下と細くした仕様であっても、ネック部と変形部の境目における耐折強度を確保することができる。
また、上記のように変形部70を設計し、更に先端と後端を剛直な領域(第1領域A1および第2領域A2)で挟むため、変形領域(変形部70)と非変形領域(ネック部20と、変形部70以外の把持部30)が明確に区分けされる。これにより、変形領域では強度面との両立を気にせずに柔軟性を向上させる設計が可能となり、非変形領域と比較した際の強度面でのコントラストを強く反映することができる。
上記変形部70の先端側の機能を発現させるために、硬質部70Hの先端側の幅としては、10.5mm以下、好ましくは9.0mm以下、且つ、硬質部70Hの先端側の第1増肉部を形成する曲面73H、75Hの半径は15mm以下、好ましくは13mm以下、曲面73H、75Hの長軸方向の長さ(曲面73H、75Hのネック部20の硬質部20Hとの接続部から硬質部70Hの厚さが一定となるまでの長軸方向の長さ)が変形部70の長軸方向の長さの35%未満であることが好ましい。
また、上記変形部70の後端側の機能を発現させるために、硬質部70Hの後端側の幅としては、9.0mm以下、好ましくは7.0mm以下、且つ、硬質部70Hの後端側の第2増肉部を形成する曲面74H、76Hの半径は10mm以下、好ましくは8mm以下、曲面74H、76Hの長軸方向の長さ(曲面74H、76Hの硬質部30Hとの接続部から硬質部70Hの厚さが一定となるまでの長軸方向の長さ)が変形部70の長軸方向の長さの35%未満であることが好ましい。
上記変形部70の先端側の幅に対する後端側の幅の比は、0.40~0.95であることが好ましく、0.50~0.80であることがより好ましい。
これにより、本実施形態の歯ブラシ1では、歯茎を傷つけることなく、歯と歯茎に優しく当たり心地のよい操作性を与えつつ、過剰なブラッシング圧を十分に低減することが可能となる。
[第2実施形態]
続いて、歯ブラシ1の第2実施形態について、図7(A)~(C)を参照して説明する。
図7(A)は、第2実施形態に係る歯ブラシ1を部分的に厚さ方向の中心を含む平面で切断した断面図を含む正面図、図7(B)は同歯ブラシ1を幅方向の中心を含む平面で切断した断面図、図7(C)は同歯ブラシ1の一部を厚さ方向の中心を含む平面で部分的に切断した断面図を含む背面図である。図7(A)、(C)においては、正面視(または背面視)において、ネック部20と把持部30との境界の位置L0から後端側に所定距離離れた位置L1から後端側について、厚さ方向の中心を含む平面で切断した断面図としている。これらの図において、図1乃至図6に示す第1実施形態の歯ブラシ1の構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その説明を省略する。
第2実施形態の歯ブラシ1は、変形部70の長軸方向の長さが、第1実施形態の歯ブラシ1の変形部よりも長い。変形部70の後端側端部の位置L5は、把持部30の長軸方向の中央よりも後端側に位置する。変形部70の長軸方向の長さ70Lは、把持部30の長軸方向の長さの半分よりも長い。
図7(A)に示されるように、硬質部70Hの幅は、位置L1から後端側に向かうのに従って漸次狭くなった後に、位置L2から位置L4まで略一定の幅で延びている。硬質部70Hの幅は、位置L4から位置L5まで後端側に向かうのに従って漸次広くなった後に、後端側端部まで略一定の幅で延びている。
硬質部70Hの幅は、位置L1から位置L2まで、平面視で幅方向の外側に中心が位置する円弧形状の軌跡で後端側に向かうのに従って漸次狭くなっている。硬質部70Hの幅は、位置L4から位置L5まで、平面視で幅方向の外側に中心が位置する円弧形状の軌跡で後端側に向かうのに従って漸次広くなっている。
図7(B)に示すように、硬質部70Hの厚さは、位置L1から位置L2まで曲面73H、75Hにより漸次薄くなった後に、位置2から位置L3まで略一定の厚さの定厚部として延びている。硬質部70Hの厚さは、位置L3から位置L5まで曲面74H、76Hにより漸次厚くなった後に、後端側端部まで略一定の厚さで延びている。
定厚部の長軸方向の長さ77Lとしては、把持部30の長軸方向の長さの10%以上、90%以下であることが好ましく、より好ましくは20%以上、70%以下である。定厚部の長軸方向の長さ77Lが把持部30の長軸方向の長さの10%未満の場合、ヘッド部10に過剰なブラッシング圧が加わった際に柔軟に変形しない可能性がある。定厚部の長軸方向の長さ77Lが把持部30の長軸方向の長さの90%を超えた場合、ヘッド部10に過剰なブラッシング圧が加わった際に変形が大きくなり、ブラッシング時の操作性が低下する可能性がある。定厚部の長軸方向の長さ77Lを把持部30の長軸方向の長さの10%以上、90%以下とすることにより、歯茎を傷つけることなく、歯と歯茎に優しく当たり心地のよい操作性を与えつつ、過剰なブラッシング圧を十分に低減することが可能になる。また、例えば、把持部30をパームグリップで握った際に、把持部30全体が手の形に適切にフィットさせることが可能になる。
第2実施形態の歯ブラシ1の場合は、位置L4~位置L5の長軸方向の長さと、位置L3~位置L5の長軸方向の長さが位置L1~位置L2の長軸方向の長さよりも長いことが好ましい。
これにより、変形部70が長い仕様でも、把持部30が尾部側で過度に曲がることを抑止することができる。同様の理由から、位置L3~位置L5の長軸方向の長さは、位置L4~位置L5の長軸方向の長さよりも長いことが好ましい。
[実施例]
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1~6、比較例1~4)
下記の[表1]に示す仕様にしたがって、実施例1~6、比較例1~4のサンプルを作製した。
実施例1~5、比較例1~2は、第1実施形態で示した歯ブラシをサンプルとした。実施例6、比較例3は、第2実施形態で示した歯ブラシをサンプルとした。比較例4は、変形部を有さないライオン株式会社製、「クリニカアドバンテージ3列ふつう」の歯ブラシをサンプルとした。
[評価方法]
衝撃強度、疲労強度、使用性を実施例1~6、比較例1~4に対してそれぞれ評価した。
衝撃強度については、把持部における後端から60mm部分を固定し、ヘッド部に2kgの荷重を高さ60cmから負荷した(サンプル数;n=5)。
衝撃強度の結果、ヘッド部が破断せず、且つクラックが発生しない場合を「○」(OK)とし、ヘッド部は破断しないが、クラックが0.2mm以下である場合を「△」(OK)とし、破断した場合を「×」(NG)とした。
疲労強度については、把持部における後端から60mm部分を固定し、ヘッド部に50mmの変位を240rpmの速さで繰り返し負荷した(サンプル数;n=5)。
上記の負荷を繰り返し100万回付与した際に破断せず、且つクラックが発生しない場合を「○」(OK)とし、破断しないが、クラックが0.2mm以下である場合を「△」(OK)とし、破断した場合を「×」(NG)とした。
使用性の評価については、各サンプル1本ずつを5日間使用した後にアンケートを実施した。調査対象はパネリスト6名で行った。アンケート項目は「把持部が変形してブラッシング圧を低減でき、かつ安定して磨ける感じ」、「ブラッシング時に把持部が手にフィットする感じ」の2つで、それぞれを7段階で評価し、その平均点で評価した。評点の平均値は、小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までの桁とした。
(1)把持部が変形してブラッシング圧を低減できる感じ
[評点]7点:非常に感じる、6点:とても感じる、5点:やや感じる、4点:どちらでもない、3点:あまり感じない、2点:ほとんど感じない、1点:全く感じないの7段階で評価した。
[評価]◎+(Extremely Good):6.0点以上、◎(Very Good):5.5点以上、○(Good):4.5点以上、△(Not Bad):4.0点以上、×(Bad):1点以上~4.0点未満
(2)ブラッシング時に把持部がフィットする感じ
[評点]7点:非常に感じる、6点:とても感じる、5点:やや感じる、4点:どちらでもない、3点:あまり感じない、2点:ほとんど感じない、1点:全く感じないの7段階で評価した。
[評価]○(Good):4.5点以上、△(No Bad):4.0点以上、×(Bad):1点以上~4.0点未満
Figure 0007466539000001
[表1]に示されるように、変形部70を有し硬質部70Hの厚さTと幅WがT/W<1の関係を満足し、長軸方向と直交する断面における変形部70の断面積に対する硬質部70Hの断面積の占有率が35%以下である実施例1~6のサンプルでは、衝撃強度及び疲労強度に関していずれも規定値を満足した。また、使用性についても実施例のサンプルでは、「把持部が変形してブラッシング圧を低減でき、かつ安定して磨ける感じ」、「ブラッシング時に把持部が手にフィットする感じ」のいずれについても良好な評価が得られた。
これに対して、変形部を有していてもT/W<1の関係を満足しない比較例1、3、4のサンプルでは、側面方向に撓むことからブラッシング圧低減効果が不十分となり「把持部が変形してブラッシング圧を低減でき、かつ安定して磨ける感じ」に関して良好な評価が得られなかった。また、変形部70の断面積に対する硬質部70Hの断面積の占有率が35%を超える比較例2のサンプルでは、荷重が負荷された際に軟質部が緩衝せずに硬質部に応力が直接伝わるため、衝撃強度および疲労強度の双方でヘッド部が破断してしまった。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、上記実施形態では、軟質部70Eが硬質部70Hの周囲を全周に亘って被覆する構成を例示したが、この構成に限定されず、硬質部70Hの一部が被覆されずに露出する構成であってもよい。
また、上記実施形態では、硬質部70Hの正面側及び背面側の双方に増肉部が設けられる構成を例示したが、正面側及び背面側の一方のみに増肉部が設けられる構成であってもよい。
本発明は、歯ブラシに適用できる。
1…歯ブラシ、 2…ハンドル体、 10…ヘッド部、 11…植毛面、 20…ネック部、 30…把持部、 70…変形部、 A1…第1領域、 A2…第2領域、 E、31E、32E、70E…軟質部、 H、70H…硬質部、 73H、75H…曲面(第1増肉部)、 74H、76H…曲面(第2増肉部)

Claims (8)

  1. 長軸方向の先端側に設けられ植毛面を有するヘッド部と、前記ヘッド部より後端側に配置された把持部と、前記植毛面と前記把持部との間に配置されたネック部とを有し、
    前記ヘッド部及び前記ネック部は、少なくとも一部が硬質樹脂で形成され、
    前記把持部に配置され、前記植毛面と直交する第1方向の外力により変形する変形部と、
    前記変形部の前記先端側に配置され、前記第1方向の外力により非変形の第1領域と、
    前記変形部の前記後端側に配置され、前記第1方向の外力により非変形の第2領域とを有し、
    前記把持部は、前記長軸方向で少なくとも当該把持部の先端から前記第2領域に亘って、前記長軸方向と直交する断面における少なくとも一部が前記硬質樹脂で形成され、
    前記変形部は、前記硬質樹脂で形成された平板状の硬質部と、
    軟質樹脂で形成され前記硬質部の少なくとも一部を被覆する軟質部とを有し、
    前記長軸方向と直交する断面における、前記変形部の断面積に対する前記硬質部の断面積の占有率は、前記長軸方向に亘って35%以下であり、
    前記硬質部における前記第1方向の厚さをT、前記長軸方向及び前記第1方向と直交する第2方向の幅をWとすると、前記長軸方向に亘ってT/W<1の関係を満足し、
    前記硬質部は、前記第2領域に接続された前記後端側の前記幅が、前記第1領域に接続された前記先端側の前記幅よりも小さいことを特徴とする歯ブラシ。
  2. 前記硬質部は、前記長軸方向の先端側に向かうに従って前記第1方向の厚さが漸次大きくなって前記第1領域に接続される第1増肉部と、前記長軸方向の後端側に向かうに従って前記第1方向の厚さが漸次大きくなって前記第2領域に接続される第2増肉部とを有する、
    請求項1に記載の歯ブラシ。
  3. 前記第2増肉部の最大厚さは、前記第1増肉部の最大厚さよりも小さい、
    請求項2に記載の歯ブラシ。
  4. 前記硬質部の前記第1方向の最小厚さは、0.5mm以上、2.0mm以下である、
    請求項1からのいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  5. 前記変形部の前記長軸方向の長さは、15mm以上である、
    請求項1からのいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  6. 前記ヘッド部の前記第1方向の最大厚さは、2.0mm以上、4.0mm以下である、
    請求項1からのいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  7. 前記ネック部の前記第1方向の最小厚さ及び前記第2方向の最小幅は、3.0mm以上、4.5mm以下である、
    請求項1からのいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  8. 前記硬質部は、厚さ方向に関して、背面側に偏心して配置されている、
    請求項1から7のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
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