WO2022130770A1 - 歯ブラシ - Google Patents

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WO2022130770A1
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Abstract

本発明は、安定したグリップ感を維持しつつ、局所的ではなく広範囲で変形可能な歯ブラシを提供することを目的とする。長軸方向の先端側に位置し植毛面を有するヘッド部と、ヘッド部より後端側に配置された把持部と、ヘッド部と把持部との間に配置されたネック部と、を有する。ネック部および把持部は、硬質樹脂で形成された硬質部と、軟質樹脂で形成され硬質部の少なくとも一部を被覆する軟質部とをそれぞれ有する。ネック部は、ネック部の長軸方向の長さの70%以上、且つ、把持部との境界位置に亘って硬質部の全周が軟質部で被覆される。長軸方向と直交する断面において、ネック部における軟質部の長軸方向先端側の端部の位置をAとし、位置Aにおける軟質部の断面積をS1とし、長軸方向の境界位置をCとし、位置Cにおける軟質部の断面積をS2とすると、S2/S1で表される値は、4.5以上、6.0以下である。

Description

歯ブラシ
 本発明は、歯ブラシに関する。
 本願は、2020年12月16日に、日本に出願された特願2020-208534号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
 歯みがき時において、ブラッシングは軽い力で、歯1本ごとに丁寧に優しく磨くことが一般的に推奨されている。従って、ハンドル体には、適度な弾力性(柔軟性)を持たせることが好ましい。一方で、歯ブラシの把持部は、柔らかすぎると、力が上手く伝わらず、使用感が悪いので、しっかりとグリップできることが求められる。
 そこで、弾力性の高い硬質樹脂の活用や、ネック部を細くする等、弾力を付与する施策が採られている。また、グリップについては、ネック部または把持部に、エラストマーと硬質樹脂を組み合わせることで、部分的に撓みやすくする構造が考案されている。
 例えば、特許文献1には、ネック部と把持部との境界断面に、エラストマ―を組み合わせることで、ブラッシング圧を軽減させる仕様の歯ブラシが開示されている。特許文献2には、ヘッド部とネック部との境目に球状構造、ネック部に蛇腹構造を有することで、2所で変形性を付与した仕様の歯ブラシが開示されている。
特開2000-4944号公報 米国特許出願公開第2013/0340189号明細書
 ところが、ネック部から把持部の間で1箇所または、2箇所で変形した場合、把持部にかけている力が局所的に減衰してしまうため、ブラッシング時に違和感があり、使用性が不十分である。また、応力が局所的に集中するため、破断等の強度不足や、長期使用による塑性変形が生じる等の問題もあった。
 本発明は、以上のような点を考慮してなされたもので、安定したグリップ感を維持しつつ、局所的ではなく広範囲で変形可能な歯ブラシを提供することを目的とする。
 本発明の第1の態様に従えば、長軸方向の先端側に位置し植毛面を有するヘッド部と、前記ヘッド部より後端側に配置された把持部と、前記ヘッド部と前記把持部との間に配置されたネック部と、を有し、前記ネック部および前記把持部は、硬質樹脂で形成された硬質部と、軟質樹脂で形成され前記硬質部の少なくとも一部を被覆する軟質部とをそれぞれ有し、前記ネック部は、当該ネック部の前記長軸方向の長さの70%以上、且つ、前記把持部との境界位置に亘って前記硬質部の全周が前記軟質部で被覆され、前記長軸方向と直交する断面において、前記ネック部における前記軟質部の前記長軸方向の先端側の端部の位置をAとし、前記位置Aにおける前記軟質部の断面積をS1とし、前記長軸方向の前記境界位置をCとし、前記位置Cにおける前記軟質部の断面積をS2とすると、S2/S1で表される値は、4.5以上、6.0以下であることを特徴とする歯ブラシが提供される。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記境界位置における前記長軸方向と直交する、前記ネック部の全断面積をS3とし、前記硬質部の断面積をS4とすると、S3/S4で表される値は、2.0以上、4.0以下であることを特徴とする。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記把持部は、前記植毛面と直交する厚さ方向で前記植毛面と対向する正面側に指当て部を有し、前記断面において、前記指当て部は、前記長軸方向および前記厚さ方向と直交する幅方向の長さが前記厚さ方向の長さよりも長い扁平形状であることを特徴とする。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記幅方向に視た側面視において、前記指当て部は前記正面側に凸形状の頂点を有し、前記頂点から前記後端側に向けて前記正面側に曲率中心を有する凹形状の湾曲面を有し、前記正面側から視た正面視において、前記幅方向の外形輪郭線の間の幅は、前記境界位置から前記指当て部の最大幅となる位置まで拡大し、前記指当て部は、前記硬質部が前記正面側に露出し、前記軟質部は、前記境界位置を超えて前記最大幅となる位置まで、前記指当て部を挟んだ前記幅方向の両側の側面で前記硬質部を被覆することを特徴とする。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記軟質部は、少なくとも前記厚さ方向で前記正面側とは逆側の背面側において、前記境界位置を超えて前記後端側に延びていることを特徴とする。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記ネック部から前記把持部の後端側に向けて、前記軟質部が前記硬質部を全周で被覆する第1領域と、前記軟質部が前記硬質部を前記側面および前記背面側においてのみ被覆する第2領域と、前記軟質部が前記硬質部を前記背面側においてのみ被覆する第3領域とが順次配置されていることを特徴とする。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記最大幅となる位置における前記把持部は前記断面において、前記正面側に臨み前記幅方向に延びる第1面部と、前記第1面部との交差部をそれぞれ稜線とし、前記交差部からそれぞれ前記幅方向の外側に向かうに従って、前記厚さ方向で前記正面側とは逆側の背面側に向かって傾斜する第2面部とを有し、前記幅方向の前記稜線同士の距離は、前記最大幅となる位置から後端側に向けて漸次小さくなった後に、前記把持部の厚さが最大となる位置まで漸次広がることを特徴とする。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、一対の前記第2面部同士の交差角度のうち、前記断面で前記硬質部が占める範囲を示す交差角度は、前記幅方向の前記稜線同士の距離が最小となる位置から前記把持部の厚さが最大となる位置に向かって漸次小さくなることを特徴とする。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記位置Aにおける前記断面において、前記硬質部よりも前記植毛面と直交する厚さ方向で前記植毛面と逆側の背面側に位置する前記軟質部の厚さをA1とし、前記硬質部よりも、前記長軸方向および前記厚さ方向と直交する幅方向の外側に位置する前記軟質部の厚さをA2とし、前記位置Cにおける前記断面において、前記硬質部よりも前記厚さ方向の前記背面側に位置する前記軟質部の厚さをC1とし、前記硬質部よりも前記幅方向の外側に位置する前記軟質部の厚さをC2とすると、(C2/A2)/(C1/A1)>2.5の関係を満足することを特徴とする。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記厚さC2は、2.7mm以上、4.0mm以下であり、前記厚さC1は、0.7mm以上、1.5mm以下であることを特徴とする。
 また、上記本発明の一態様に係る歯ブラシにおいて、前記位置Aにおける、前記ネック部の最大厚さをA11とし、前記硬質部の最大厚さをA12とし、前記位置Aにおける、前記ネック部の最大幅をA21とし、前記硬質部の最大幅をA22とし、前記位置Cにおける、前記ネック部の最大厚さをC11とし、前記硬質部の最大厚さをC12とし、前記位置Cにおける、前記ネック部の最大幅をC21とし、前記硬質部の最大幅をC22とすると、(C12/C11)/(A12/A11)で表される値は、0.95以上、1.15以下であり、(C22/C21)/(A22/A21)で表される値は、0.70以上、0.90以下であることを特徴とする。
 本発明では、安定したグリップ感を維持しつつ、局所的ではなく広範囲で変形可能な歯ブラシを提供できる。
本発明の実施の形態を示す図であって、歯ブラシ1の構成を示す側面図である。 歯ブラシ1を植毛面3a側から見た正面図である。 歯ブラシ1を背面側から見た背面図である。 位置Aにおけるネック部4の長軸方向と直交する断面図である。 ネック部4と把持部5との境界を示す位置Cにおけるネック部4の長軸方向と直交する断面図である。 指当て部50が最大幅となる位置Dにおける把持部5の断面図である。 正面視で第9曲線領域E9が極小値を示す位置Fにおける把持部5の断面図である。 一対の稜線57が一定幅の箇所の後端側の端部から把持部5の厚さが最大となる位置Hにおける把持部5の断面図である。
 以下、本発明の歯ブラシの実施の形態を、図1ないし図8を参照して説明する。
 なお、以下の実施形態は、本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成をわかりやすくするために、実際の構造と各構造における縮尺や数等を異ならせている。
 また、以下の説明では、後述するヘッド部3の植毛面3aが設けられた側(植毛面と対向する側)を歯ブラシ1の正面側とし、ヘッド部3の植毛面3aが臨む側とは逆側を歯ブラシ1の背面側とする。加えて、ブラシ本体2が延びる方向を長軸方向とし、植毛面3aと平行、且つ、長軸方向に直交する方向を歯ブラシ1の幅方向とし、植毛面3aに直交する方向を歯ブラシ1の厚さ方向として説明する。また、長軸方向でヘッド部3が設けられる側(ヘッド部側)を先端側とし、把持部5が設けられる側(把持部側)を後端側として適宜説明する。
 図1は、歯ブラシ1の構成を示す側面図である。
 図2は、歯ブラシ1を植毛面3a側から見た正面図である。なお、図2においては、ブラシ40の図示を省略している。
 図3は、歯ブラシ1を背面側から見た背面図である。図2においては、ブラシ40の図示を省略している。
 図1乃至図3に示すように、本実施形態の歯ブラシ1は、全体として長尺状に形成された樹脂成形体からなるブラシ本体2とブラシ40とを備えている。歯ブラシ1の全長としては、一例として、180mm以上、200mm以下である。
 ブラシ本体2は、先端側に位置し植毛面3aを有するヘッド部3と、ヘッド部3より後端側に配置された把持部5と、ヘッド部3と把持部5との間に配置されたネック部4と有している。歯ブラシ1は、ヘッド部3の植毛面3aに植設された複数の毛束(図示せず)を有するブラシ40により口腔内を清掃することが可能となっている。
 ブラシ本体2は硬質樹脂で形成された硬質部60と、軟質樹脂で形成された軟質部70とをそれぞれ有している。硬質部60は、長軸方向に延びている。硬質部60は、ヘッド部3、ネック部4および把持部5の少なくとも一部を形成している。硬質部60は、ヘッド部3に位置する硬質部63と、ネック部4に位置する硬質部64と、把持部5に位置する硬質部65とを含む。
 軟質部70は、ヘッド部3、ネック部4および把持部5において、それぞれ硬質部60の少なくとも一部を被覆している。軟質部70は、ヘッド部3に位置する軟質部73と、ネック部4に位置する軟質部74と、把持部5に位置する軟質部75とを含む。
 硬質樹脂としては、一例として、曲げ弾性率(JIS7171)が1000MPa以上、2800MPa以下である樹脂が挙げられ、例えば、ポリプロピレン(PP)樹脂、ポリアセタール(POM)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂などを、強度面を考慮して用いることが好ましい。
 軟質樹脂としては、ショア硬度Aが30以上、80以下がより好ましい。軟質樹脂としては、例えば、エラストマー(例えば、オレフィン系エラストマー、スチレン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー等)、シリコーンが挙げられる。
(ブラシ本体の正面側の外形輪郭線形状)
 図1に示すように、本実施形態の歯ブラシ1は、ブラシ本体2を側面視したときに、ブラシ本体2の正面側の外形輪郭線において、ヘッド部3の後端側から把持部5側に向けて、ヘッド部3の植毛面3aから連続して後端側に直線状に延びる第1直線領域L1と、正面側に曲率中心を有し第1直線領域L1の後端から凸形状の頂点51まで後端側に円弧状に延びる第1曲線領域E1と、正面側に曲率中心を有し頂点51から後端側に円弧状に延びる第2曲線領域E2とを有している。また、歯ブラシ1は、側面視における正面側に、背面側に曲率中心を有し第2曲線領域E2の後端から後端側に円弧状に延びる第3曲線領域E3とを有している。
(ブラシ本体の背面側の外形輪郭線形状)
 本実施形態の歯ブラシ1は、ブラシ本体2を側面視したときに、ブラシ本体2の背面側の外形輪郭線において、ヘッド部3の後端側から把持部5側に向けて、ヘッド部3の背面から連続して後端側に直線状に延びる第2直線領域L2と、正面側に曲率中心を有し第2直線領域L2の後端側から後端側に円弧状に延びる第4曲線領域E4と、背面側に曲率中心を有し第4曲線領域E4の後端から頂点51Aまで後端側に円弧状に延びる第5曲線領域E5と、背面側に曲率中心を有し頂点51Aから後端側に円弧状に延びる第6曲線領域E6とを有している。
(ブラシ本体の幅方向両側の外形輪郭線形状)
 図2に示すように、本実施形態の歯ブラシ1は、ブラシ本体2を正面視したときに、幅方向の中心に位置し長軸方向に延びる中心線に対してブラシ本体2の幅方向両側の外形輪郭線が線対称に形成されている。そのため、以下の説明では、幅方向の一方側(図2中、下側)の外形輪郭線について説明する。また、円弧状に延びる曲線領域の曲率中心の位置については、外形輪郭線に対して幅方向の中心側の場合を内側とし、幅方向の中心と逆側の場合を外側と称する。
 本実施形態の歯ブラシ1は、ブラシ本体2を正面視したときに、ブラシ本体2の幅方向の外形輪郭線において、ヘッド部3とネック部4との境界(詳細は後述)から位置Bまで後端側に直線状に延びる第3直線領域L3と、外側に曲率中心を有し位置Bから後端側に円弧状に延びる第7曲線領域E7と、内側に曲率中心を有し第7曲線領域E7の後端から後端側に円弧状に延びる第8曲線領域E8と、外側に曲率中心を有し第8曲線領域E8の後端から後端側に円弧状に延びる第9曲線領域E9と、内側に曲率中心を有し第9曲線領域E9の後端から後端側に円弧状に延びる第10曲線領域E10とを有している。本実施形態の歯ブラシ1におけるネック部4は、後述するヘッド部3との境界の位置Jから位置Bまで一定の幅で延びている。すなわち、位置Bは、ネック部4の幅が一定となる後端側の端部の位置である。
(ヘッド部)
 ヘッド部3は、複数の毛束により口腔内を刷掃する部分であり、図2に示すように、略直方体状を為すと共に、角部が丸みを帯びた形状を有している。ヘッド部3は、正面視において4つの頂部が曲線で隅切りされた略四角形の平板状の形状を有している。本実施形態において、ヘッド部3とネック部4との境界は、ヘッド部3の正面視形状における、ネック部4側の隅切を形成する曲線の終点、すなわち、隅切を形成する曲線の曲がり方向が変化する位置である。
 ヘッド部3は、正面側に植毛面3aを有している。植毛面3aには、植毛穴6が複数並んで配置されている。植毛穴6の形状、穴径は特に限定されず、図2では一例として、正面視円形で同一径の植毛穴6が示されている。植毛穴6は、ヘッド部3の幅方向の長さに応じた幅方向に間隔をあけて複数個(図2では、2~4個)配列された列が長軸方向に間隔をあけて複数列(図2では10列)設けられている。植毛穴6には、ブラシ40を構成する毛束がそれぞれ植毛されている。
 毛束は、複数本の刷毛(フィラメント)を束ねて二つ折りにし、その間に平線と呼ばれる金属製の抜止め具(図示せず)を挟んで植毛穴6に打ち込むことによって、各植毛穴6に植設されている。ヘッド部3は、その形状について特に限定されるものではなく、例えば、正面側の植毛面3aと背面側の面とが互いに平坦で平行な面を形成している。
 ヘッド部3は、口腔内を刷掃し易い形状や大きさであればよく、その形状について特に限定されるものではなく、例えば、その基端側から先端側に向かって漸次幅が狭くなる形状としてもよい。また、ヘッド部3は、その基端側から先端側に向かって漸次厚みが薄くなるテーパー形状であってもよく、ヘッド部3の背面側の中央部が盛り上がった丸みのある形状であってもよい。
 ヘッド部3の幅は、特に限定されず、例えば、7mm以上、16mm以下が好ましい。上記下限値以上であれば、毛束を植設する面積を十分に確保でき、上記上限値以下であれば、口腔内での操作性をより高められる。
 ヘッド部3の長軸方向の長さは、特に限定されず、例えば、10mm以上、33mm以下が好ましい。ヘッド部3の長さが上記下限値以上であれば、毛束を植設する面積を十分に確保でき、上記上限値以下であれば、口腔内での操作性をより高められる。
 ヘッド部3の全領域における厚さは特に限定されないが、一例として、3.0mm以上、6.0mm以下が好ましい。ヘッド部3の厚さが上記下限値以上であれば、ヘッド部3の強度をより高められる。ヘッド部3の厚さが上記上限値以下であれば、奥歯の奥への到達性を高められるとともに、口腔内での操作性をより高められる。
 図1および図3に示すように、ヘッド部3の背面側の一部は硬質部63の一部が軟質部73で被覆されている。軟質部73は、ヘッド部3の先端側から中央を超えた領域を全面的に被覆し、当該領域よりも後端側を幅方向の中央部を部分的に被覆している。軟質部73は、背面側に突出する複数のスクレーパ73Aと複数のスクレーパ73Bとを有している。スクレーパ73Aは、先端側から後端側に向けて広がるV字状のリブであり、長軸方向に間隔をあけて配置されている。スクレーパ73Bは、線状の突起であり点在して配置されている。なお、上記スクレーパ73Aおよびスクレーパ73Bの形状は一例であり、その形状は特に限定されるものではない。また、ヘッド部3にスクレーパ73Aおよびスクレーパ73Bが設けられない構成であってもよい。
(ネック部)
 ネック部4は、把持部5とヘッド部3との間に配置され把持部5とヘッド部3とを連結する部分である。ネック部4と把持部5との境界は、正面視における第7曲線領域E7と第8曲線領域E8とが交わる位置Cである。すなわち、外側に曲率中心を有する第7曲線領域E7が、内側に曲率中心を有する第8曲線領域E8へ繋がる時に、曲線方向の変化が開始する位置である。ヘッド部3の先端から位置Cまでの長軸方向の距離は、65mm以上、85mm以下であることが好ましい。
 ネック部4は、ヘッド部3との境界から把持部5に向けて位置Bまで、図2の正面視で外形輪郭線が第3直線領域L3で形成される領域が一定の最小幅である。ネック部4は、外形輪郭線が第7曲線領域E7で形成される位置Bから位置Cまでの領域が最小幅から幅が漸次広くなる。ネック部4の最小幅としては、使用性の観点から4.5mm以上、6.0mm以下であることが好ましい。ネック部4の最大幅としては、使用性の観点から14.0mm以上、15.5mm以下であることが好ましい。
 ネック部4は、ヘッド部3との境界から把持部5に向けて、図1の側面視で外形輪郭線が第1直線領域L1と第2直線領域L2とで形成される領域が一定の最小厚さであり、外形輪郭線が第1曲線領域E1および第4曲線領域E4で形成される位置Cまでの領域が最小厚さから厚さが漸次広くなる。ネック部4の最小厚さとしては、使用性の観点から4.5mm以上、6.0mm以下であることが好ましい。ネック部4の最大厚さとしては、使用性の観点から9.0mm以上、12.5mm以下であることが好ましい。
 ネック部4は、長軸方向のネック部4の中央位置よりもヘッド部3側の位置Aから、ネック部4の長軸方向の長さの70%以上、且つ、把持部5との境界位置である位置Cに亘って硬質部64の全周が軟質部74で被覆されている。位置Aの長軸方向の位置は、ヘッド部3の先端から33~45mmであることが好ましい。
 位置Aにおける軟質部74の断面積をS1とし、位置Cにおける軟質部74の断面積をS2とすると、S2/S1で表される値は、4.5以上、6.0以下であることが好ましく、4.8以上、5.7以下であることがより好ましく、5.1以上、5.5以下であることが特に好ましい。
 また、4.5以上であることが好ましく、4.8以上であることがより好ましく、5.1以上であることが特に好ましい。
 また、6.0以下であることが好ましく、5.7以下であることがより好ましく、5.5以下であることが特に好ましい。
 S2/S1で表される値が4.5未満の場合は、把持部5に近い位置でネック部4の変形が大きくなりすぎる可能性がある。
 S2/S1で表される値が6.0を超えた場合、把持部5に近い位置でネック部4の変形が大きくなりすぎる可能性がある。また、ヘッド部3に近い位置でネック部4の変形が大きくなりすぎる可能性がある。
 S2/S1で表される値を4.5以上、6.0以下とすることにより、変形の中心をネック部4の先端側に置き、把持部5側につれて変形の程度を小さくするように補強材としての軟質部74を用いて曲がりやすさを制御することができる。
 また、断面積S1は、8mm以上、22mm以下が好ましく、10mm以上、20mm以下がより好ましく、12mm以上、18mm以下がさらに好ましい。
 断面積S2は、60mm以上、60mm以下が好ましく、65mm以上、85mm以下がより好ましく、70mm以上、80mm以下がさらに好ましい。
 また、位置Cにおけるネック部4の全断面積をS3とし、硬質部64の断面積をS4とすると、S3/S4で表される値は、2.0以上、4.0以下であることが好ましく、2.4以上、3.6以下であることがより好ましく、2.7以上、3.3以下であることが特に好ましい。
また、2.0以上であることが好ましく、2.4以上であることがより好ましく、2.7以上であることが特に好ましい。
また、4.0以下であることが好ましく、3.6以下であることがより好ましく、3.3下であることが特に好ましい。
S3/S4で表される値が2.0未満の場合は、把持部5に近い位置でネック部4の変形が小さくなりすぎる可能性がある。
S3/S4で表される値が4.0を超えた場合、把持部5に近い位置でネック部4の変形が大きくなりすぎる可能性がある。
 また、断面積S3は、100mm以上、130mm以下が好ましく、105mm以上、125mm以下がより好ましく、110mm以上、120mm以下がさらに好ましい。
 断面積S4は、25mm以上、55mm以下が好ましく、30mm以上、50mm以下がより好ましく、35mm以上、45mm以下がさらに好ましい。
 図4は、位置Aにおけるネック部4の長軸方向と直交する断面図である。
 図5は、位置Cにおけるネック部4の長軸方向と直交する断面図である。
 図4に示すように、位置Aにおける断面において、硬質部64よりも背面側に位置する軟質部74の厚さをA1とし、硬質部64よりも幅方向の外側に位置する軟質部74の厚さをA2する。
 図5に示すように、位置Cにおける断面において、硬質部64よりも背面側に位置する軟質部74の厚さをC1とし、硬質部64よりも幅方向の外側に位置する軟質部74の厚さをC2すると、(C2/A2)/(C1/A1)で表される値としては、2.5を超えることが好ましく、2.5を超えて3.8未満であることがより好ましく、3.0以上、3.6以下であることがより好ましく、3.2以上、3.4以下であることが特に好ましい。
 また、2.5超であることが好ましく、3.0以上であることがより好ましく、3.2以上であることが特に好ましい。
また、3.8未満であることが好ましく、3.6以下であることがより好ましく、3.4以下であることが特に好ましい。
 (C2/A2)/(C1/A1)で表される値が3.8以上では、肉厚が過度に厚くなるため、幅方向に変形しにくくなるおそれがある。
 (C2/A2)/(C1/A1)で表される値が2.5以下の場合には、軟質部74の幅方向の肉厚が薄いので、幅方向に変形しやすい。(C2/A2)/(C1/A1)で表される値が2.5を超えることにより、短軸(幅)方向の変形が抑制される。
 また、厚さA1は、0.7mm以上、1.3mm以下が好ましく、0.8mm以上、1.2mm以下がより好ましく、0.9mm以上、1.1mm以下がさらに好ましい。
 厚さA2は、0.7mm以上、1.3mm以下が好ましく、0.8mm以上、1.2mm以下がより好ましく、0.9mm以上、1.1mm以下がさらに好ましい。
 C1/A1で表される値としては、0.9以上、2.0以下であることが好ましく、1.1以上、1.15以下であることがより好ましい。C2/A2で表される値としては、2.0以上、5.0以下であることが好ましく、2.5以上、4.0以下であることがより好ましい。C1-A1で表される値としては、0mm以上、0.6mm以下であることが好ましい。C2-A2で表される値としては、1.8mm以上、3.5mm以下であることが好ましい。
 厚さC1としては、0.7mm以上、1.5mm以下であることが好ましい。厚さC1が0.7mm未満の場合、厚さ方向の撓みが大きくなり、当たり心地が低下しグリップ性が劣る可能性がある。厚さC1が1.5mmを超えた場合、ヘッド部3への背面側への加圧に対して変形性が低下する可能性がある。厚さC1を0.7mm以上、1.5mm以下とすることにより、背面側への加圧に対する変形性を維持しつつ、当たり心地およびグリップ性を向上させることができる。
 また、厚さC1は、0.7mm以上、1.7mm以下が好ましく、0.8mm以上、1.5mm以下がより好ましく、0.9mm以上、1.3mm以下がさらに好ましい。
 厚さC2としては、2.5mm以上、4.5mm以下であることが好ましく、2.7mm以上、4.0mm以下がより好ましく、3.0mm以上、3.8mm以下がさらに好ましい。厚さC2が2.5mm未満の場合、幅方向の撓みが大きくなり、当たり心地が低下しグリップ性が劣る可能性がある。厚さC2が4.5mmを超えた場合、ヘッド部3への背面側への加圧に対して幅方向の変形性が低下する可能性がある。厚さC2を2.5mm以上、4.5mmとすることにより、幅方向の変形性を維持しつつ、当たり心地およびグリップ性を向上させることができる。
 ネック部4における硬質部64の最小幅としては、3.0mm以上、4.0mm以下であることが好ましい。ネック部4における硬質部64の最大幅としては、7.0mm以上、8.5mm以下であることが好ましい。
 ネック部4における硬質部64の最小厚さとしては、3.0mm以上、4.0mm以下であることが好ましい。ネック部4における硬質部64の最大厚さとしては、6.0mm以上、7.5mm以下であることが好ましい。一例として、ネック部4の中途に位置する、ヘッド部3の先端から37mmの位置におけるネック部4の厚さとしては、3.3mm以上、3.5mm以下であることが好ましい。一例として、ヘッド部3の先端から56mmの位置におけるネック部4の厚さとしては、4.2mm以上、4.5mm以下であることが好ましい。一例として、ヘッド部3の先端から77mmの位置におけるネック部4の厚さとしては、8.7mm以上、8.9mm以下であることが好ましい。ネック部4における硬質部64の厚さを上記の範囲とすることにより、ネック部4の中腹から全体が撓りやすいテーパー形状となる。
 図4に示すように、位置Aにおける、ネック部4の最大厚さをA11とし、硬質部64の最大厚さをA12とし、ネック部4の最大幅をA21とし、硬質部64の最大幅をA22とする。図5に示すように、位置Cにおける、ネック部4の最大厚さをC11とし、硬質部64の最大厚さをC12とし、ネック部4の最大幅をC21とし、硬質部64の最大幅をC22とする。
 (C12/C11)/(A12/A11)で表される値は、0.95以上、1.15以下であることが好ましく、0.97以上、1.10以下であることがより好ましく、1.00以上、1.05以下であることが特に好ましい。
 また、0.95以上であることが好ましく、0.97以上であることがより好ましく、1.00以上であることが特に好ましい。
 また、1.15以下であることが好ましく、1.10以下であることがより好ましく、1.05以下であることが特に好ましい。
 (C12/C11)/(A12/A11)で表される値が0.95未満の場合、撓みが大きくなりすぎて、当たり心地が低下しグリップ性が劣る可能性がある。
 (C12/C11)/(A12/A11)で表される値が1.15を超えた場合、軟質部74が薄くなりすぎて幅方向に撓みづらく、柔軟性が低下する可能性がある。
 (C12/C11)/(A12/A11)で表される値を0.95以上、1.15以下とすることにより、柔軟性の低下を抑制しつつ当たり心地およびグリップ性を向上させることができる。
 厚さA11は、4.8mm以上、5.8mm以下が好ましく、5.0mm以上、5.6mm以下がより好ましく、5.2mm以上、5.4mm以下がさらに好ましい。
 厚さA12は、3.0mm以上、3.8mm以下が好ましく、3.2mm以上、3.6mm以下がより好ましく、3.3mm以上、3.5mm以下がさらに好ましい。
 厚さC11は、10.8mm以上、12.2mm以下が好ましく、11.0mm以上、12.0mm以下がより好ましく、11.2mm以上、11.8mm以下がさらに好ましい。
 厚さC12は、7.1mm以上、8.3mm以下が好ましく、7.3mm以上、8.1mm以下がより好ましく、7.5mm以上、7.9mm以下がさらに好ましい。
 (C22/C21)/(A22/A21)で表される値は、0.70以上、0.90以下であることが好ましく、0.74以上、0.86以下であることがより好ましく、0.77以上、0.83以下であることが特に好ましい。
 また、0.7以上であることが好ましく、0.74以上であることがより好ましく、0.77以上であることが特に好ましい。
 また、0.90以下であることが好ましく、0.86以下であることがより好ましく、0.83以下であることが特に好ましい。
 (C22/C21)/(A22/A21)で表される値が0.70未満の場合、撓みが大きくなりすぎて、当たり心地が低下しグリップ性が劣る可能性がある。
 (C22/C21)/(A22/A21)で表される値が0.90を超えた場合、軟質部74の厚さ変化が小さいので、全体的に剛直で一体で曲がりにくく、柔軟性も低下する可能性がある。
 (C22/C21)/(A22/A21)で表される値を0.70以上、0.90以下とすることにより、柔軟性の低下を抑制しつつ当たり心地およびグリップ性を向上させることができる。
 幅A21は、4.8mm以上、5.8mm以下が好ましく、5.0mm以上、5.6mm以下がより好ましく、5.2mm以上、5.4mm以下がさらに好ましい。
 幅A22は、3.0mm以上、3.8mm以下が好ましく、3.2mm以上、3.6mm以下がより好ましく、3.3mm以上、3.5mm以下がさらに好ましい。
 幅C21は、12.1mm以上、13.6mm以下が好ましく、12.4mm以上、13.3mm以下がより好ましく、12.7mm以上、13.0mm以下がさらに好ましい。
 幅C22は、5.8mm以上、7.3mm以下が好ましく、6.1mm以上、7.0mm以下がより好ましく、6.4mm以上、6.7mm以下がさらに好ましい。
 A12/A11で表される値としては、0.6以上、0.8以下であることが好ましい。A22/A21で表される値としては、0.6以上、0.8以下であることが好ましい。C12/C11で表される値としては、0.6以上、0.9以下であることが好ましい。C22/C21で表される値としては、0.4以上、0.6以下であることが好ましい。
 ネック部4の変形量としては、ネック部4と把持部5との境界である位置Cで固定し、200gの錘をヘッド部3の幅方向および長軸方向の中央に止め、10秒間吊るした時、ヘッド先端のパーテイングライン位置が6~9mm変形する。
 上記の値を満足すれば、ネック部4の断面形状は、略四角形、略多角形、真円形、楕円形であることが好ましい。
(把持部)
 把持部5は、使用者が把持する部分であり、長尺柱状に形成されている。
 把持部5は、ネック部4との境界の位置Cから後端側に向けて、正面視で外形輪郭線が第8曲線領域E8の極大値を示す位置Dまで幅が漸次広くなる(拡大する)。正面視で第8曲線領域E8が極大値を示す位置Dから後端側の外形輪郭線は、第9曲線領域E9が極小値を示す位置Fまで幅が漸次狭くなる。正面視で第9曲線領域E9が極小値を示す位置Fから後端側の外形輪郭線は、第10曲線領域E10が極大値を示す位置Gまで幅が漸次広くなる。本実施形態の把持部5は、第10曲線領域E10が極大値を示す位置Gで最大幅となる。正面視で第10曲線領域E10が極大値を示す位置Gから後端側の外形輪郭線は、後端側の端部まで幅が漸次狭くなる。
 把持部5は、図1の側面視においてネック部4との境界の位置Cから後端側に向けて、側面視で外形輪郭線が、第2曲線領域E2が極小値で把持部5が最小厚さとなる位置Eまで厚さが漸次小さくなる。
 位置Eは、ヘッド部3の先端から70~90mmであることが好ましい。側面視で第2曲線領域E2が極小値を示す位置Eから後端側の外形輪郭線は、第3曲線領域E3と第6曲線領域E6とが極大値を示す位置Hまで厚さが漸次大きくなる。本実施形態の把持部5は、位置Hで最大厚さとなる。位置Hから後端側の外形輪郭線は、後端側の端部まで厚さが漸次小さくなる。
 把持部5は、正面側に、一例として、親指が当接する指当て部50を有している。側面視において指当て部50は、頂点51から後端側に向けて位置Eまで背面側に向かう凹形状の湾曲面となる第2曲線領域E2に形成されている。指当て部50に凹形状の湾曲面が設けられることにより、指当て部50を背面側に加圧した際に柔軟性を発揮できる。
 指当て部50が凸状の頂点51と扁平形状とを有することにより、厚さ方向に過度に撓ませないように調整し、かつ適度な柔軟性を把持部5側に伝えることができる。
 また、凸状の頂点51を設けることで、正面側の軟質部75の肉厚を多く確保でき、厚さ方向に過度に撓まず、且つ、適度な柔軟性を把持部5側に伝えることでネック部4の柔軟性を、把持部5に向けて徐々に抑制することができる。
 上記の位置Dは、指当て部50が最大幅となる位置であり、頂点51よりも後端側にあることが好ましい。位置Dの長軸方向の位置は、ヘッド部3の先端から65~85mmにあることが好ましい。
 図6は、指当て部50が最大幅となる位置Dにおける断面図である。図6に示すように、位置Dにおける把持部5の断面は、正面側に直線を有する略六角形状である。把持部5は、正面側に臨み幅方向に延びる上面(第1面部)56と、上面56との交差部をそれぞれ稜線57とし、交差部からそれぞれ幅方向の外側に向かう従って、背面側に向かって傾斜する側面(第2面部)52とを有している。上面56は、指当て部50の指当て面である。
 指当て部50の断面形状は、幅方向の長さが厚さ方向の長さよりも長い扁平形状である。指当て部50の断面形状を扁平形状とすることにより、指当て部50に背面側への力を加えた際に変形しやすくなる。位置Dにおける把持部5の断面を扁平の略六角形状とすることにより、厚さ方向に撓みやすくなる。指当て部50の断面形状は、正面側が平面であれば四角形状等の他の形状であってもよい。
 ネック部4の幅が一定となる後端側の端部の位置Bは、ヘッド部3の先端から45~65mmにあることが好ましい。位置Bにおけるネック部4の幅としては、5.0~6.0mmであることが好ましい。位置Bにおける硬質部64の幅方向外側の軟質部74の厚さとしては、0.7~1.1mmであることが好ましい。
 位置Dにおける把持部5の幅としては、13.5~16.0mmであることが好ましい。位置Dにおける硬質部65の幅方向外側の軟質部75の厚さとしては、2.1~2.5mmであることが好ましい。位置Dにおける把持部5の厚さとしては、8.0~10.0mmであることが好ましい。
 位置Bのネック部4の幅と位置Dの把持部5の幅との比率は1:2.0~1:3.0であることが好ましい。また、位置Bのネック部4における硬質部64より幅方向外側に位置する軟質部74の厚さと、位置Dの把持部5における硬質部65より幅方向外側に位置する軟質部75の厚さとの比率は、1:2.0~1:4.0であることが好ましい。
 位置Bのネック部4の幅から位置Dの把持部5の幅への増加率よりも、位置Bの硬質部64より幅方向外側に位置する軟質部74の厚さから位置Dの把持部5における硬質部65より幅方向外側に位置する軟質部75の厚さへの増加率が大きいことが好ましい。
 扁平形状の指当て部50に上記範囲で軟質部75を設けることにより、適度な柔軟性を維持しつつ、かつ曲がりすぎない効果が得られる。また、位置Bから位置Dに亘って幅が大きくなることに伴い、軟質部74および軟質部75の幅方向の厚さの増加比を大きくすることにより、指当て部50に一定の変形性を付与することができる。従って、背面側に加圧してネック部が曲がった際に、ヘッド部3、ネック部4および把持部5が一体となって変形することが可能となる。位置Dにおける把持部5の幅/位置Dにおける把持部5の厚さで表される値としては、1.4以上、1.8以下であることが好ましい。
 指当て部50は、幅方向の中央に上面56を形成する硬質部65が正面側に露出し、硬質部65を挟んだ幅方向の両側に軟質部75が露出している。より詳細には、軟質部75は、ネック部4との境界位置Cを超えて硬質部65の両側の側面52に、指当て部50が最大幅となる位置Dを超えた位置まで延びて側面52を被覆している。指当て部50の側面52にも軟質部75を配置することにより、幅方向の弾力性を保持することができる。
 また、指当て部50において硬質部65は、図2に示すように、位置Cの幅方向中央を起点として後端側に向かうに従って漸次幅が広がる略楕円状である。指当て部50の後端部は、硬質部65が後端側に向けて略楕円状に広がった後に、正面側に露出する軟質部75の後端側端部よりもさらに後端側で漸次狭くなり一定の幅に変化する位置Fである。すなわち、指当て部50の後端部は、正面側に位置する二股の稜線が繋がる位置Fである。上述したように、位置Fは、第9曲線領域E9が極小値を示す位置である。
 長軸方向の指当て部50の開始位置は、硬質部65が正面側に露出する起点の位置である。換言すると、長軸方向の指当て部50の開始位置は、ネック部4において軟質部74が全周を被覆する後端の位置である。長軸方向の指当て部50の開始位置は、長軸方向の頂点51と同一の位置Cである。なお、位置Cを規定する正面視における第7曲線領域E7と第8曲線領域E8とが交わる位置が不明瞭な場合は、側面視において把持部5からネック部4に向かう凸となる稜線で最もネック部4側にある位置とする。指当て部50の位置は、ネック部4と把持部5との境界位置Cから後端側に0~30mmの領域にあることが好ましい。
 指当て部50(図2の正面図参)は、図1の側面視に示すように、把持部5が最小厚さとなる位置Eにも形成され硬質部65が薄いため、軟質部75で緩やかに被覆することにより、弾力性を残しながら曲げを抑制している。把持部5は、指当て部50よりも後端側に軟質部75が設けられておらず、正面側に曲がらないため、軟質部75を背面側に露出して線状に設けることにより硬質部65のみで把持部5を形成する場合よりも厚さ方向の柔軟性を有している。
 位置Eは、長軸方向で位置Cから後端側に7~20mmの範囲に位置することが好ましい。(位置Eにおける把持部5の厚さ)/(位置Cにおける把持部5の厚さ)で表される値としては、0.4以上、0.7以下であることが好ましく、0.5以上、0.6以下であることがより好ましい。位置Cにおける把持部5の厚さとしては、一例として、10.5~12.5mmである。位置Eにおける把持部5の厚さとしては、一例として、6.0~7.5mmである。
 図3に示すように、把持部5は、指当て部50の背面側に、一例として、人差し指が当接する指当て部55を有している。指当て部55は、略楕円状に形成されている。指当て部55は、硬質部65を被覆して背面側に露出する軟質部75で形成されている。把持部5の背面側において、軟質部75は、硬質部65に挟まれ幅方向の中央を把持部5の後端側の端部近傍まで、硬質部65と面一に露出して延びている。
 従って、ブラシ本体2は、ネック部4から把持部5の後端側に向けて、軟質部74が硬質部64を全周で被覆する第1領域R1と、軟質部75が硬質部65を側面52および背面側においてのみ被覆する第2領域R2と、軟質部75が硬質部65を背面側においてのみ被覆する第3領域R3とが順次配置されている。この構成を採ることにより、ヘッド部3、ネック部4および把持部5が連続的な一連の弧を描くように、長軸方向の全体に弾力性を維持することができる。
 (位置Eにおける背面側の軟質部75の厚さ)/(位置Eにおける把持部5の厚さ)で表される値としては、0.1以上、0.3以下であることが好ましい。上記の値が0.1未満の場合、柔軟性が低下する可能性がある。上記の値が0.3を超えた場合、位置Eを起点として背面側への曲がりが大きくなりすぎる可能性がある。上記の値を0.1以上、0.3以下とすることにより、位置Eにおいて背面側への力に対して適度な柔軟性を付与することができる。位置Eにおける軟質部75の厚さとしては、一例として、1.0mmである。
 図2に示すように、上面56と側面52とが交差する一対の稜線57は、位置Dから後端側に向かうに従って漸次接近し、位置Fで一定の幅に変化する。第9曲線領域E9は、平面視において位置Fで硬質部65がくびれて極小値を示す。把持部5の正面側に稜線57が設けられることにより、把持部5が撓みづらくなり把持部5をしっかりと握ることが可能となる。また、把持部5に硬質部65が幅方向にくびれた極小値を有することにより、把持部5に柔軟性を保持させることができる。幅方向のくびれ(極小値)の長軸方向の位置は、歯ブラシ1の全長に対してヘッド部3の先端側から45~60%の位置にあることが好ましい。
 位置Dにおける指当て部55の最大幅は、位置Fにおけるくびれた把持部5の最小幅に対して1.3~1.8倍であることが好ましい。位置Gにおける把持部5の最大幅は、位置Fにおけるくびれた把持部5の最小幅に対して1.3~1.8倍であることが好ましい。位置Dにおける指当て部55の最大幅は、一例として、14.0~16.0mmである。位置Fにおけるくびれた把持部5の最小幅は、一例として、9.0~11.0mmである。位置Gにおける把持部5の最大幅は、一例として、14.0~16.0mmである。
 位置Fにおける把持部の厚さは、位置Eにおける把持部の厚さの1.2~1.6倍であることが好ましい。位置Gにおける把持部の厚さは、位置Eにおける把持部の厚さの1.5~2.3倍であることが好ましい。また、(位置Gにおける把持部の厚さ)>(位置Fにおける把持部の厚さ)>(位置Eにおける把持部の厚さ)であることが好ましい。位置Fにおける把持部の厚さは、一例として、7.5~9.5mmである。位置Gにおける把持部の厚さは、一例として、12.0~14.0mmである。
 一対の稜線57が一定幅となる箇所(位置F)の先端側の端部は、歯ブラシ1の全長に対してヘッド部3の先端側から50~60%の位置であり、一例として、ヘッド部3の先端側から95~120mmの位置であり、位置Dから5~10mmの位置である。一対の稜線57が一定幅となる箇所の後端側の端部は、位置Fから80~90mmの位置である。図7は、位置Fにおける把持部5の断面図である。図7に示すように、位置Fにおける把持部5の断面は、正面側に頂点を有する略五角形状である。一対の稜線57は、好ましくは位置Fで一本に繋がる。一対の稜線57は、一定幅の箇所の後端側の端部から把持部5の厚さが最大となる位置Hまで漸次広がる。位置Hは、ヘッド部3の先端側から160~190mmの位置であり、位置Fから後端側に50~70mmの位置である。
 側面52の幅は位置Fで3~7mmである。側面52の幅は、位置Fから後端側に広がり、位置Hで12~17mmである。一対の側面52同士は、交差角度θで交差する。交差角度θは、断面で硬質部65が占める範囲を示す。交差角度θは、一対の稜線57同士の距離(幅)が最小となる位置Fから把持部5の厚さが最大となる位置Hに向かって漸次小さくなる。交差角度θは、把持部5の先端から後端側に向けた把持部5の全長の95%以下の領域において、把持部5の後端側に向けて漸次小さくなることが好ましい。例えば、歯ブラシ1の全長190mmに対して、ヘッド部3の先端から179mmの位置で交差角度θが最小となる場合(179mm/190mm=94.2%の位置)、この位置より後端側では、側面視で正面側の外形輪郭線は背面側に向けて丸みを帯びるため側面52が形成されない。
 図8は、位置Hにおける把持部5の断面図である。図8に示すように、位置Hにおける把持部5の断面は、正面側に頂点を有する略三角形状である。把持部5の断面は、後端側から指当て部50に向けて、略三角形状、略五角形状および略六角形状に順次変化する。これにより、後端が太く中腹部が細く剛直となり、パームグリップで握った際に、しっかりと手のひら全体で安定して握ることができる。位置Hにおける把持部5の断面は。必ずしも略三角形状である必要はない。
 位置Fから位置Hに向かって交差角度θが漸次小さくなることにより、把持部5において後端側に向けて弾力性を抑制する効果が大きくなる。すなわち、正面側の頂点の角度が異なる略三角形状の断面に応じて変形性を異ならせることが可能である。一例として、位置Fにおける交差角度θは、90~120°であることが好ましく、位置Hにおける交差角度θは、50~70°であることが好ましい。
 上記構成の歯ブラシ1では、ネック部4が長軸方向の長さの70%以上、且つ、把持部5との境界位置に亘って硬質部60の全周が軟質部70で被覆されており、位置Aにおける軟質部70の断面積S1と、位置Cにおける軟質部70の断面積S2との関係であるS2/S1で表される値を、4.5以上、6.0以下とすることにより、安定したグリップ感を維持しつつ、局所的ではなく広範囲で変形可能となる。
[実施例]
 以下、実施例により本発明の効果をより明らかなものとする。なお、本発明は、以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
(実施例1~7、比較例1~6)
 本実施例では、下記[表1]、[表2]、[表3]、[表4]に示す仕様に従って、実施例1~7、比較例1~6の歯ブラシのサンプルを作製した。
 各例の歯ブラシの各部位は表1、表2に示す寸法とした。ブラシ本体の硬質樹脂は、PP樹脂を用い、軟質樹脂は熱可塑性エラストマー(TPE)を用いた。
 実施例2のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、位置Cにおける全幅を同一とし、エラストマーの幅方向の厚さを大きくした。実施例3のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、位置Cにおける全幅を同一とし、エラストマーの幅方向の厚さを小さくした。実施例4のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、位置Cにおける全厚さを同一とし、エラストマーの厚さ方向の厚さを大きくした。実施例5のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、位置Cにおける全厚さを同一とし、エラストマーの厚さ方向の厚さを小さくした。実施例6のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、指当て部の側面にエラストマーを配置しない構成とした。実施例7のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、把持部の正面側に稜線を有さない構成とした。
 比較例1のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、ネック部におけるエラストマーの長軸方向の被覆率を小さくした。比較例2のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、位置Cにおける全幅および全厚さを同一とし、エラストマーの幅方向の厚さおよび厚さ方向の厚さを大きくした。比較例3のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、位置Cにおける全幅および全厚さを同一とし、エラストマーの幅方向の厚さおよび厚さ方向の厚さを小さくした。比較例4のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、位置Aおよび位置Cにおける全厚さを同一とし、エラストマーの幅方向の厚さを小さくした。比較例5のサンプルは、比較例3のサンプルに対して、位置Cにおける全幅を同一とし、エラストマーの幅方向の厚さをさらに小さくした。比較例6のサンプルは、実施例1のサンプルに対して、エラストマーを用いない構成とした。
[評価方法]
(1)力のコントロールしやすさ
[試験方法]
 開発担当者にて、使用感評価(n=7)を実施し、各項目について7段階絶対評価にて、各項目の評価5点以上を目標値とした。
 <判定基準>
 ◎(double circle mark):平均点が6.0点以上
 ○(circle mark)   :平均点が5.0点以上、6.0点未満
 ×(cross mark)    :平均点が5.0点未満
(2)歯の全体の清掃実感 (歯に力が伝わる感じ)
  開発担当者にて、使用感評価(n=7)を実施し、各項目について7段階絶対評価にて、各項目の評価5点以上を目標値とした。
  <判定基準>
 ◎:平均点が6.0点以上
 ○:平均点が5.0点以上、6.0点未満
 ×:平均点が5.0点未満
(3)歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)
 開発担当者にて、使用感評価(n=7)を実施し、各項目について7段階絶対評価にて、各項目の評価5点以上を目標値とした。
  <判定基準>
 ◎:平均点が6.0点以上
 ○:平均点が5.0点以上、6.0点未満
 ×:平均点が5.0点未満
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000002
  
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000003
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000004
 [表1]、[表2]に示されるように、ネック部の長軸方向に対する、エラストマーの全周被覆率が70%以上であり、位置Aにおけるエラストマーの断面積S1と、位置Cにおけるエラストマーの断面積S2とについて、S2/S1で表される値が4.5以上、6.0以下である実施例1~7のサンプルでは、力のコントロールしやすさ、歯の全体の清掃実感 (歯に力が伝わる感じ)および歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)の全てで良好な評価が得られた。
 さらに、境界位置Cにおける、全断面積S3と硬質部の断面積S4とについて、S3/S4で表される値が、2.0以上、4.0以下である実施例1~7のサンプルでは、力のコントロールしやすさ、歯の全体の清掃実感 (歯に力が伝わる感じ)および歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)の全てで良好な評価が得られた。
 また、位置Aにおける断面において、厚さ方向で背面側に位置するエラストマーの厚さA1と、硬質部よりも幅方向の外側に位置するエラストマーの厚さA2と、位置Cにおける断面において、厚さ方向で背面側に位置するエラストマーの厚さ11と、硬質部よりも幅方向の外側に位置するエラストマーの厚さC2とについて、(C2/A2)/(C1/A1)>2.5の関係を満足する実施例1~7のサンプルでは、力のコントロールしやすさ、歯の全体の清掃実感 (歯に力が伝わる感じ)および歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)の全てで良好な評価が得られた。
 位置Aにおける、ネック部の最大厚さをA11と硬質部の最大厚さA12と、位置Aにおける、ネック部の最大幅A21と硬質部の最大幅A22と、位置Cにおける、ネック部の最大厚さC11と硬質部の最大厚さC12と、位置Cにおける、ネック部の最大幅C21と硬質部の最大幅C22とについて、(C12/C11)/(A12/A11)で表される値が、0.95以上、1.15以下である実施例1~3、6~7のサンプルでは、力のコントロールしやすさ、歯の全体の清掃実感 (歯に力が伝わる感じ)および歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)の全てで良好な評価が得られた。(C22/C21)/(A22/A21)で表される値が、0.70以上、0.90以下である実施例1、4~7のサンプルでは、力のコントロールしやすさ、歯の全体の清掃実感 (歯に力が伝わる感じ)および歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)の全てで良好な評価が得られた。
 これに対して、ネック部の長軸方向に対する、エラストマーの全周被覆率が70%未満であり、(C2/A2)/(C1/A1)>2.5の関係を満足せず、(C22/C21)/(A22/A21)で表される値が、0.70以上、0.90以下の範囲から外れた比較例1のサンプルでは、力のコントロールしやすさ、および歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)に関して良好な評価が得られなかった。
 また、断面積比であるS2/S1で表される値が、4.5以上、6.0以下の範囲から外れ、断面積比であるS3/S4で表される値が、2.0以上、4.0以下の範囲から外れ、(C12/C11)/(A12/A11)で表される値が、0.95以上、1.15以下の範囲から外れ、(C22/C21)/(A22/A21)で表される値が、0.70以上、0.90以下の範囲から外れた比較例2のサンプルでは、全ての評価項目で良好な評価が得られなかった。
 断面積比であるS2/S1で表される値が、4.5以上、6.0以下の範囲から外れ、(C22/C21)/(A22/A21)で表される値が、0.70以上、0.90以下の範囲から外れた比較例3のサンプルでは、力のコントロールしやすさ、および歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)に関して良好な評価が得られなかった。
 断面積比であるS2/S1で表される値が、4.5以上、6.0以下の範囲から外れ、(C12/C11)/(A12/A11)で表される値が、0.95以上、1.15以下の範囲から外れ、(C22/C21)/(A22/A21)で表される値が、0.70以上、0.90以下の範囲から外れた比較例4のサンプルでは、力のコントロールしやすさ、および歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)に関して良好な評価が得られなかった。
 断面積比であるS2/S1で表される値が、4.5以上、6.0以下の範囲から外れ、断面積比であるS3/S4で表される値が、2.0以上、4.0以下の範囲から外れ、(C22/C21)/(A22/A21)で表される値が、0.70以上、0.90以下の範囲から外れた比較例5のサンプルでは、力のコントロールしやすさ、および歯ぐきへの当たり心地の良さ(歯ぐきにかかるクッション性の良さ)に関して良好な評価が得られなかった。
 指当て部の断面が厚さ方向に長い扁平形状を有する比較例6のサンプル、およびエラストマーを有さない比較例7のサンプルでは、全ての評価項目で良好な評価が得られなかった。
 以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。上述した例において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
 本発明は、歯ブラシに適用できる。
 1…歯ブラシ、 2…ブラシ本体、 3…ヘッド部、 3a…植毛面、 4…ネック部、 5…把持部、 50…指当て部、 51…頂点、 52…側面(第2面部)、 56…上面(第1面部)、 57…稜線、 60、63、64、65…硬質部、 70、73、74、75…軟質部、 C…位置(境界位置)、 E2…湾曲面(第2曲線領域)、 R1…第1領域、 R2…第2領域、 R3…第3領域

Claims (11)

  1.  長軸方向の先端側に位置し植毛面を有するヘッド部と、
     前記ヘッド部より後端側に配置された把持部と、
     前記ヘッド部と前記把持部との間に配置されたネック部と、
    を有し、
     前記ネック部および前記把持部は、硬質樹脂で形成された硬質部と、軟質樹脂で形成され前記硬質部の少なくとも一部を被覆する軟質部とをそれぞれ有し、
     前記ネック部は、当該ネック部の前記長軸方向の長さの70%以上、且つ、前記把持部との境界位置に亘って前記硬質部の全周が前記軟質部で被覆され、
     前記長軸方向と直交する断面において、前記ネック部における前記軟質部の前記長軸方向の先端側の端部の位置をAとし、前記位置Aにおける前記軟質部の断面積をS1とし、前記長軸方向の前記境界位置をCとし、前記位置Cにおける前記軟質部の断面積をS2とすると、
     S2/S1で表される値は、4.5以上、6.0以下であることを特徴とする歯ブラシ。
  2.  前記境界位置における前記長軸方向と直交する、前記ネック部の全断面積をS3とし、前記硬質部の断面積をS4とすると、
     S3/S4で表される値は、2.0以上、4.0以下である、
     請求項1に記載の歯ブラシ。
  3.  前記把持部は、前記植毛面と直交する厚さ方向で前記植毛面と対向する正面側に指当て部を有し、
     前記断面において、前記指当て部は、前記長軸方向および前記厚さ方向と直交する幅方向の長さが前記厚さ方向の長さよりも長い扁平形状である、
     請求項2に記載の歯ブラシ。
  4.  前記幅方向に視た側面視において、前記指当て部は前記正面側に凸形状の頂点を有し、
     前記頂点から前記後端側に向けて前記正面側に曲率中心を有する凹形状の湾曲面を有し、
     前記正面側から視た正面視において、前記幅方向の外形輪郭線の間の幅は、前記境界位置から前記指当て部の最大幅となる位置まで拡大し、
     前記指当て部は、前記硬質部が前記正面側に露出し、
     前記軟質部は、前記境界位置を超えて前記最大幅となる位置まで、前記指当て部を挟んだ前記幅方向の両側の側面で前記硬質部を被覆する、
     請求項3に記載の歯ブラシ。
  5.  前記軟質部は、少なくとも前記厚さ方向で前記正面側とは逆側の背面側において、前記境界位置を超えて前記後端側に延びている、
     請求項4に記載の歯ブラシ。
  6.  前記ネック部から前記把持部の後端側に向けて、前記軟質部が前記硬質部を全周で被覆する第1領域と、前記軟質部が前記硬質部を前記側面および前記背面側においてのみ被覆する第2領域と、前記軟質部が前記硬質部を前記背面側においてのみ被覆する第3領域とが順次配置されている、
     請求項5に記載の歯ブラシ。
  7.  前記最大幅となる位置における前記把持部は前記断面において、前記正面側に臨み前記幅方向に延びる第1面部と、前記第1面部との交差部をそれぞれ稜線とし、前記交差部からそれぞれ前記幅方向の外側に向かうに従って、前記厚さ方向で前記正面側とは逆側の背面側に向かって傾斜する第2面部とを有し、
     前記幅方向の前記稜線同士の距離は、前記最大幅となる位置から後端側に向けて漸次小さくなった後に、前記把持部の厚さが最大となる位置まで漸次広がる、
     請求項4から6のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  8.  一対の前記第2面部同士の交差角度のうち、前記断面で前記硬質部が占める範囲を示す交差角度は、前記幅方向の前記稜線同士の距離が最小となる位置から前記把持部の厚さが最大となる位置に向かって漸次小さくなる、請求項7に記載の歯ブラシ。
  9.  前記位置Aにおける前記断面において、前記硬質部よりも前記植毛面と直交する厚さ方向で前記植毛面と逆側の背面側に位置する前記軟質部の厚さをA1とし、前記硬質部よりも、前記長軸方向および前記厚さ方向と直交する幅方向の外側に位置する前記軟質部の厚さをA2とし、
     前記位置Cにおける前記断面において、前記硬質部よりも前記厚さ方向の前記背面側に位置する前記軟質部の厚さをC1とし、前記硬質部よりも前記幅方向の外側に位置する前記軟質部の厚さをC2とすると、
     (C2/A2)/(C1/A1)>2.5
    の関係を満足する、
     請求項1から8のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
  10.  前記厚さC2は、2.5mm以上、4.5mm以下であり、
     前記厚さC1は、0.7mm以上、1.5mm以下である、
     請求項9に記載の歯ブラシ。
  11.  前記位置Aにおける、前記ネック部の最大厚さをA11とし、前記硬質部の最大厚さをA12とし、
     前記位置Aにおける、前記ネック部の最大幅をA21とし、前記硬質部の最大幅をA22とし、
     前記位置Cにおける、前記ネック部の最大厚さをC11とし、前記硬質部の最大厚さをC12とし、
     前記位置Cにおける、前記ネック部の最大幅をC21とし、前記硬質部の最大幅をC22とすると、
     (C12/C11)/(A12/A11)で表される値は、0.95以上、1.15以下であり、
     (C22/C21)/(A22/A21)で表される値は、0.70以上、0.90以下である、
     請求項1から10のいずれか一項に記載の歯ブラシ。
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