JP3161188U - 歯みがき時に音の出る歯ブラシ - Google Patents

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Abstract

【課題】歯みがきの刷掃持に軽快な音を発する歯ブラシを提供する。【解決手段】ハンドル部4と該ハンドル部の先端側に設けられた首部とその先端側に設けられたヘッド部2を有し、該ヘッド部の表面側に植毛部を形成して歯ブラシを構成する。さらに、前記ハンドル部と首部とヘッド部において歯みがき時に口腔内に挿入される部位の少なくとも一部が硬質樹脂からなり、前記ハンドル部と首部3とヘッド部2において歯みがき時に口腔内に挿入される硬質樹脂製の部位の少なくとも一部に、歯牙との接触によって音を発生するための微細凹凸部7が形成されてなることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本考案は、歯みがき時に歯牙との接触により音が出る歯ブラシに関する。
歯ブラシの基本機能としては、口腔内の清掃効果やマッサージ効果などがある。歯ブラシは、その基本機能の向上を図るため、従来より歯間進入性や、清掃実感、マッサージ性などを付加している。そして、このような歯ブラシの高付加価値化を図るため、植毛穴の配置や形状、刷毛の種類や形状、毛束の毛切り形状など、歯ブラシの基本的な機能の改善を図る仕様の他、種々の付加価値を備えた歯ブラシが提供されている。
例えば、幼児向けの歯ブラシとして、音響装置を内蔵するケースのあご部に歯ブラシのハンドルを差し込み、歯ブラシの上下運動に連動するように接触ボタンを配置して電子式の音響装置が作動するように構成し、接触ボタンのスイッチにより音楽が流れるように構成した音響装置付き歯ブラシが提案されている。(特許文献1参照)
歯ブラシの高付加価値化の他の例として、歯磨きと同時に口腔内粘膜を磨くことができる歯ブラシとして、歯ブラシのヘッド部の植毛部の周囲に複数の小さな突起を形成し、歯磨きと同時に口腔内粘膜を磨くことができる歯ブラシが提案されている。(特許文献2参照)
また、舌を傷付けることなく素早く舌苔を取り除くことができる歯ブラシとして、歯ブラシのヘッド部の表面側に歯磨き用の植毛部を設け、ヘッド部の裏面側に複数の突起からなる舌洗浄機能部分を設けた歯ブラシが提案されている。(特許文献3参照)
更に、歯表面の外因性の着色汚れを取り除くことができる歯ブラシとして、着色汚れ部を除去するのに適した研磨部材を歯ブラシヘッド部の裏面側に有する歯ブラシが提案されている。(特許文献4参照)
歯ブラシの高付加価値化の他の例として、ハンドルの先端部に形成されているヘッド部を可撓性かつ弾性的に連結している複数のセグメントから構成し、これらのセグメントに植毛保持部を形成し、各セグメントに支持されて弾性的に可動する植毛を用いて歯磨きを行うことができる歯ブラシが提供されている。(特許文献5参照)
特開昭57−69807号公報 特開2000−308522号公報 特開2001−314232号公報 特開2007−54625号公報 特表平6−507792号公報
前述の如く従来の高付加価値化を図った歯ブラシにあっては、音響装置を備える歯ブラシにおいてはコストが高い上に、刷掃実感に音響装置が関連しない構造となっている問題がある。また、粘膜の清掃を目的とする歯ブラシ、舌苔除去を目的とする歯ブラシ、着色汚れを除去する目的の歯ブラシなどは、対象部位が粘膜、舌、着色汚れであり、歯磨き自体の動作性や刷掃実感などを改善するものではない課題がある。
本考案は、前記背景に鑑みなされたもので、歯牙のブラッシングに伴って軽快な音を発生させることができ、歯ブラシの刷掃実感の改善に効果的であり、その改善効果を実感として確実かつ容易に得ることができ、歯磨き作業自体に付加価値を与えることができる歯ブラシの提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本考案は以下の構成を有する。
本考案の歯ブラシは、ハンドル部と該ハンドル部の先端側に設けられた首部とその先端側に設けられたヘッド部を有し、該ヘッド部の表面側に植毛部が形成されてなる歯ブラシであって、前記ハンドル部と首部とヘッド部において歯みがき時に口腔内に挿入される部位の少なくとも一部が硬質樹脂からなり、前記ハンドル部と首部とヘッド部において歯みがき時に口腔内に挿入される硬質樹脂製の部位の少なくとも一部に、歯牙との接触によって音を発生するための微細凹凸部が形成されてなることを特徴とする。
本考案の歯ブラシは、前記微細凹凸部が複数の凸部の集合体からなり、複数の凸部の集合によって模様が形成されるとともに、該模様を構成する凸部のピッチが5〜500μm、隣接する凸部間に形成される凹部の深さが5〜250μmにされてなることを特徴とする。
本考案の歯ブラシは、前記微細凹凸部が、硬質樹脂の表面に形成された複数の畝部と、隣接する畝部間に形成された凹溝の集合体からなることを特徴とする。
本考案の歯ブラシは、前記複数の畝部が前記ヘッド部の長さ方向に直交する方向に向きを揃えて前記ヘッド部の長さ方向に配列されてなることを特徴とする。
本考案の歯ブラシにおいて、前記微細凹凸部が前記ヘッド部の全面と前記首部の全面と前記ハンドル部の先端側の全面に形成されていても良い。
本考案の歯ブラシによれば、歯みがき時に口腔内にヘッド部と首部とハンドル部を挿入してブラッシング操作を行うことにより、これらの部分を構成する硬質樹脂の表面に存在する微細凹凸部が歯牙に擦れる結果、軽快な音が発生するので、高い刷掃感を伴う刷掃実感に優れた歯ブラシを提供できる。また、微細凹凸部の形成されている部位が硬質樹脂の表面であるので、ブラッシング時の歯牙との擦れにより軽快な音を確実に発生でき、微細凹凸が歯牙に擦れる際の強弱に応じて音の強弱も連動するので、ブラッシング操作の強弱に応じて使用者に軽快な音の強弱が伝わり、その結果として本考案の歯ブラシを使用した場合の高い刷掃実感を得ることができる。
硬質樹脂の表面に形成されている微細凹凸部がピッチ5〜500μm、深さが5〜250μmの範囲の凹部から形成されているならば、ブラッシング時に効果的に軽快な音を発生させることができる。また、前記範囲のピッチ、深さからなる微細凹凸部であるならば、ブラッシング時に汚れが凹凸部分に溜まるおそれが少なく、衛生的に使用できる効果がある。
微細凹凸部を構成する畝部をヘッド部の長さ方向に沿って配列している場合、ブラッシング時の歯ブラシの前後動作に応じて微細凹凸部が同じ向きで歯牙に接触して擦れるので、安定した軽快な音を出すことができる。
図1は本考案に係る歯ブラシの第1実施形態を示すもので、図1(A)は平面図、図1(B)は裏面図、図1(C)は側面図。 図2は同歯ブラシのヘッド部の裏面図。 図3は他の例の歯ブラシを示す側面図。
以下、本考案の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1、図2は本考案に係る歯ブラシの第1実施形態の構造を示すもので、図1(A)は歯ブラシ全体の平面図、図1(B)は同歯ブラシの裏面図、図1(C)は同歯ブラシの側面図である。
図1は本発明に係る歯ブラシの第1実施形態を示すもので、この第1実施形態の歯ブラシAは、毛束1が植設されたヘッド部2と、首部3と、ハンドル部4を有し、前記ハンドル部4が、硬質樹脂からなる芯材部5と、該芯材部5に接して芯材部5の外面に被着された軟質樹脂からなる被覆部6とを具備して構成され、前記被覆部6でもって前記ハンドル部4の表面の大部分を覆って構成されている。この実施形態では、芯材部5の複数箇所に形成されている突起部5a、5b、5c、5dの部分を除いて芯材部5のほぼ全体を軟質樹脂からなる被覆部6が覆うことによってハンドル部4を把持する際のグリップ感を高めるように構成されている。
前記ヘッド部2と首部3と芯材部5は、熱可塑性樹脂などの硬質樹脂により1次金型で一体成形されたもので、硬質樹脂の材質としては、曲げ弾性率が500〜3000MPaの範囲、より好ましくは1000〜2000MPaのものを用いることができる。
硬質樹脂として具体的には、ポリスチレン樹脂(PS)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂(ABS)、セルロースプロピオネート樹脂(CP)、ポリアリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリルスチレン樹脂(AS)、等の素材が単独又は、混合して利用されるが、成形性、コスト等の点で、ポリプロピレン樹脂が好ましい。
透明性を重視する場合は、例えば米国イーストマン社ポリエステルの一種であるPCTA樹脂がコストや耐歯磨性の点から好ましい。
口腔内操作性を重視してヘッド部2の厚さを4mm以下とするような場合は、例えば三菱エンジニアリングプラスチックス社のノバデュランのようなポリブチレンテレフタレート樹脂が強度確保の点から好ましい。
前記被覆部6は軟質樹脂材料により2次金型で前記芯材部5の外周部に一体成形されたもので、例えばその材質としては、硬さ(JISK6253硬さ試験、試験条件JIS A)が5〜100、好ましくは20〜60のものを適用することができ、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマ−、ポリスチレン系熱可塑性エラストマ−、ポリウレタン系熱可塑性エラストマ−、ポリエステル系熱可塑性エラストマ−、1、2ポリブタジエン系熱可塑性エラストマ−、エチレン−酢酸ビニル系熱可塑性エラストマ−、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマ−、天然ゴム系熱可塑性エラストマ−、フッ素系熱可塑性エラストマ−、トランス−ポリイソプレン系熱可塑性エラストマ−などを用いることができる。
上記素材を組み合わせて適宜使用するが、歯ブラシ材料として求められる物性、価格や相互の相溶性から、ポリプロピレン樹脂とポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、または、ポリスチレン系熱可塑性エラストマーを用いることが好ましい。例えば、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーとしては、ゴム成分としてEPDM(エチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体)を、硬成分としてポリプロピレン樹脂をそれぞれ選び、これらをブレンドして一部あるいは全部を架橋したものが用いられる。更には、熱可塑性エラストマーの代わりに、2液混合射出による熱硬化性シリコーン樹脂を使用しても良い。
また、ヘッド部2の構造にも特に限定はないが、硬質樹脂と弾性体の多層構造でも良い。弾性体の材質は前記軟質樹脂の材質と同様である。
ヘッド部2の弾性領域に特に限定は無く、ヘッド部2の少なくとも一部が部分的に撓むものや、ヘッド部2の全体が連続的に撓むもの、またはこれらの組合せでも良い。
次に、本実施形態の歯ブラシAにおいては、ヘッド部2において毛束1が植毛されている表面側と反対側、即ち、ヘッド部2の裏面側から首部3の裏面側にかけて微細凹凸部7が形成されている。本実施形態において微細凹凸部7は、畝部からなる凸部7aが複数、相互に所定のピッチで、畝部の長さ方向をヘッド部2及び首部3の長さ方向にほぼ直交するように形成されてなり、図1(B)に示す如くヘッド部2の先端部分側から首部3の後端部分側のハンドル部4(ハンドル部4の先端側)にかけて形成されている。
なお、この微細凹凸部7は、ヘッド部2と首部3の表面側あるいは側面側、あるいは全面に形成されていても良い。また、微細凹凸部7は、ハンドル部4の芯材部5において硬質樹脂が露出された部分であって、歯みがき時に口腔内に挿入される部分、例えば、芯材部5の首部3に近い先端側の全面に形成されていても良い。即ち、微細凹凸部7は、歯ブラシAにおいて歯みがき時に口腔内に挿入される部位の外面部分のいずれかに形成されていれば良い。
前記微細凹凸部7において、微細凹凸模様による軽快な音の発生をより効果的に得るには、凸部7aのピッチを5〜500μmの範囲とすることが好ましい。凸部7aのピッチがこの範囲を外れると、歯牙と摺動しても目的とする軽快な音が発生しにくくなる。
また、所定のピッチで併設されている凸部7aの間に形成されている凹部の深さ(換言すると凸部7aの高さ)は5〜250μmの範囲とすると良い。凹部の深さが5μm未満であると、やはり歯牙と摺動しても目的とする軽快な音が発生しにくくなり、また250μmを超えてしまうと凹部に歯磨剤や汚れカスなどの汚れが溜まりやすくなるため衛生的に好ましくない。
毛束1を構成する刷毛の材質としては、通常使用されているポリアミド(例:ナイロン6−12、ナイロン6−10、12ナイロンなど)、ポリエステル(例:ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリプロピレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−トなど)、ポリプロピレン、エラストマ−、天然材質等を使用する事ができる。勿論、これらを組み合わせた複合糸であっても良い。また、刷毛の横断面形状も円形が主であるが、とくに限定するものではない。例えば三角形、四角形、六角形、花びら状などの横断面形状の刷毛を用いる事もでき、またこれらを組み合わせた形状であっても良い。また、予め刷毛全体の外観形状がウエ−ブ状、ツイスト状、ギザギザ状等に加工されたものを用いる事もでき、これらを組み合わせる事も可能である。
刷毛径は、3〜15mil(1mil=1/1000inch、0.076〜0.381mm)、5〜10mil(0.127〜0.254mm)の範囲が好ましい。
これらは、通常使われているような、毛先丸め部を除いて1本の刷毛内ではほぼ同一径の刷毛でも良いが、毛束根本部付近(基部)では上記刷毛太さであっても、毛先先端へ向かうに従って、徐々に径が細くなるテーパー毛を用いると、狭い隙間への毛先の進入性が良く、ソフトなあたり心地が実現できるため、歯頚部の刷掃や、マッサージにはより好適である。また、通常毛とテーパー毛を植毛穴毎に適宜選択したり、同一毛束内で混毛したり、自由に組み合わせて用いることもできる。
テーパー加工した刷毛としては特開平6−141923に示されるような両端がテーパー加工されたものや、特開昭57−50220のように片端のみテーパー加工されたもの、特開2002−58838のような先鋭部が多数存在するもの、特開平9−322821のような海島構造を有するもの、特開2001−178542のような芯鞘構造のものなどを利用することができるが、これらに特に限定されるものではない。
刷毛長は7〜15mm、好ましくは8〜13mmの範囲が良い。
先端部領域の毛束を単一平面状としたり、ヘッド部側面からみて直線的傾斜面または曲線的傾斜面としたり、ヘッド部側面からみて途中に刷毛長の極大値あるいは極小値がある曲線や、ジグザグ形状としても良い。
前記構成の歯ブラシAにおいては、毛束1を構成する刷毛は平線によりヘッド部2の植毛穴に植設されている。この平線の長さは特に限定はないが、確実に毛束1を保持することができ、かつ植毛時にヘッド部2にワレ・白化を発生しない長さとすると良い。好ましくは植毛穴の平線打ち込み方向の長軸長さよりも0.3〜0.5mm長い長さとするとよい。
平線の高さhは特に限定はしないが、十分な打ち込み強度を確保しつつ、植毛適性を確保するためには0.9〜2.0mmの範囲とすることが望ましい。また同様の理由から平線の厚みtは0.20〜0.25mmの範囲とすることが好ましい。
平線の材質としては生産性、コストの点から一般的に真鍮またはアルミニウムの平板状の平線が用いられているが、特に限定は無く、物理的に任意の植毛穴に刷毛または刷毛束を打ち込むことが可能であれば他の金属であったり、場合によってはプラスチックなどの合成樹脂であっても良い。
また、平線を用いない方法として、特開昭61−268208、特表平9−512724のように毛もしくは毛束の下端を加熱して溶融塊を形成した後、溶融した樹脂を金型内に注入して歯ブラシを製造するインモールド方式や、特開昭60−241404のように毛束溶融部を溶融している歯ブラシヘッド部へ圧入して固定する熱融着方式で植毛しても良い。
ヘッド部2に形成されている植毛穴の断面形状は、通常は円形で、格子状や千鳥状に配列されるが、必ずしも円形である必要はなく、植毛部の設計に合わせて、三角形、四角形などの多角形や直線もしくは曲線を組み合わせた不定形としても良い。それらを単独に10〜40穴使用したり、組み合わせて使用したりできる。
植毛穴の断面積に特に制限は無いが、穴面積が0.75〜3.1mm(穴径1.0〜2.0)となるようにすると、歯グキへの当り心地が良く、歯間部など細かいすき間への毛先の挿入実感が高い歯ブラシとすることができる。
以上説明の如く形成されている本実施形態の歯ブラシAは、ヘッド部2を口腔内に挿入して毛束1の刷毛で歯牙や歯茎を擦ることにより刷掃して使用するが、歯ブラシAにあっては、微細凹凸部7を硬質樹脂表面に形成していることで、歯ブラシAを用いたブラッシング時に歯牙とハブラシ表面(微細凹凸部7)が摺動し、「キュッキュッ」というような軽快な音を発生させることができる。この音は、使用者に歯牙表面を毛束1の刷毛が効果的に清掃しているイメージを想起させる演出手段として非常に有効である。例えば、ブラッシング時に強く擦る際には軽快な音の発生頻度も高く強い音が発生し、弱く擦る際には軽快な音の発生頻度が低く弱い音の発生となるので、微細凹凸部7が歯牙に擦れる際の強弱に応じて音の強弱も連動するので、ブラッシング操作の強弱に応じて使用者に軽快な音の強弱が伝わり、その結果として本考案の歯ブラシAを使用した場合の高い刷掃実感を確実に得ることができる。
微細凹凸部7は、歯ブラシAを構成する硬質樹脂の表面全体に形成されていても良いが、特に口腔内に入る部分、ヘッド部2とネック部3の表面に形成されていれば十分な効果を得ることができる。
微細凹凸部7は、図1(B)に示す平行な筋状の模様に特に限定されるものではないが、例えばヘアライン模様、スピン模様、万線状模様、ナシ地模様、幾何学模様などを適宜選択することができる。
これらの中で、ヘアライン模様のように一定の方向に沿って微細凹凸模様が形成されている場合は、凸部7aおよび凸部間の凹部を歯ブラシの摺動方向つまり歯ブラシAの長軸方向に垂直に配置することにより、より効率的に音が発生しやすい歯ブラシAとすることができる。
歯ブラシAに微細凹凸部7を形成する方法としては、熱可塑性樹脂からなるハンドルAの硬質樹脂に軟化点近傍もしくは軟化点以上の熱を加えつつ圧力をかけて凹凸型でプレスし、型押しの原理で写し取るプレス法など種々の方法があるが、効率、コストの点から成型用の金型表面に設けた微細凹凸模様を転写する方法が最も好ましい。金型の微細凹凸模様自体は、例えば、金型表面を加工する切削バイトの先端で溝状に切削模様を形成することで容易に形成することができる。
図3は本発明に係る歯ブラシの第2実施形態を示すもので、この形態の歯ブラシBはヘッド部12と首部13とハンドル部14がいずれも硬質樹脂からなり、毛束11が植毛されているヘッド部12の側面及び裏面に微細凹凸部17が形成されている。
この例の如く歯ブラシBのハンドル部14、首部13、ヘッド部12をいずれも硬質樹脂から構成する形態の歯ブラシも広く使用されているので、このような歯ブラシBにおいても本発明に係る微細凹凸部17を設けることで、歯ブラシBを用いたブラッシング時に歯牙とハブラシ表面(微細凹凸部17)が摺動し、「キュッキュッ」というような軽快な音を発生させることができる。
この音は、使用者に歯牙表面を毛束1の刷毛が効果的に清掃しているイメージを想起させる演出手段として非常に有効であり、作用効果については先の第1実施形態と同等である。
ポリプロピレン樹脂(PP)からなる硬質樹脂製のヘッド部、首部、ハンドル部を有する歯ブラシを試作した。植毛部の穴径φ:16mm、穴配列:2+3×7列で23穴、用毛:ナイロン、用毛径:8mil、毛切り:平切り、刷毛長:9.0mmとして歯ブラシを構成しそのヘッド部の(裏面及び側面に)後述するピッチ、深さ(高さ)の畝状の凸部を形成した。
この歯ブラシを用いて歯磨きを行い、使用性、使用感について、官能試験(テスター10名)を行い、平均値を求めた。評価結果を表1に示す。
Figure 0003161188
表1に示す官能試験の試験結果において、評価基準は以下の通りである。
「ブラッシング時の音」「ブラッシングした達成感」
(評点)7点:非常に感じる。
6点:かなり感じる。
5点:やや感じる。
4点:どちらともいえない。
3点:やや感じない。
2点:あまり感じない。
1点:全く感じない。
(評価基準)
◎:平均点5.5点以上
○:平均値5点以上5.5点未満
△:平均値3点以上5点未満
×:平均値3点未満
「歯ブラシの汚れが気になる感じ」
(評点)
3点:気にならない
2点:やや気になる
1点:気になる
(評価基準)
○:平均値2.5点以上
△:平均値2点以上2.5点未満
×:平均値2点未満
表1に示す官能試験結果から、硬質樹脂の表面に筋状の微細凹凸部を形成した歯ブラシを用いて歯磨きを行うことにより、軽快なブラッシング音を発生させながら歯磨きを行うことができ、それに伴ってブラッシングした達成感を得られることが明らかになった。また、微細凹凸のピッチが3〜500μmの範囲、微細凹凸の深さが5〜500μmの範囲において、微細凹凸の無い歯ブラシに対し優れた結果を得ることができた。
表1に示す試験結果から、微細凹凸部を設けた歯ブラシにおいて、歯みがき時のブラッシング音の状態が特に好ましいのは、凹凸のピッチが60〜500μmの範囲、凹凸の深さが20〜500μmの範囲であることも判明した。
A、B…歯ブラシ、1、11…毛束、2、12…ヘッド部、3、13…首部、4、14…ハンドル部、5…芯材部、6…被覆部、

Claims (5)

  1. ハンドル部と該ハンドル部の先端側に設けられた首部とその先端側に設けられたヘッド部を有し、該ヘッド部の表面側に植毛部が形成されてなる歯ブラシであって、前記ハンドル部と首部とヘッド部において歯みがき時に口腔内に挿入される部位の少なくとも一部が硬質樹脂からなり、前記ハンドル部と首部とヘッド部において歯みがき時に口腔内に挿入される硬質樹脂製の部位の少なくとも一部に、歯牙との接触によって音を発生するための微細凹凸部が形成されてなることを特徴とする歯みがき時に音の出る歯ブラシ。
  2. 前記微細凹凸部が複数の凸部の集合体からなり、複数の凸部の集合によって模様が形成されるとともに、該模様を構成する凸部のピッチが5〜500μm、隣接する凸部間に形成される凹部の深さが5〜250μmにされてなることを特徴とする請求項1に記載の歯みがき時に音の出る歯ブラシ。
  3. 前記微細凹凸部が、硬質樹脂の表面に形成された複数の畝部と、隣接する畝部間に形成された凹溝の集合体からなることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の歯みがき時に音の出る歯ブラシ。
  4. 前記複数の畝部が前記ヘッド部の長さ方向に直交する方向に向きを揃えて前記ヘッド部の長さ方向に配列されてなることを特徴とする請求項3に記載の歯みがき時に音の出る歯ブラシ。
  5. 前記微細凹凸部が前記ヘッド部の全面と前記首部の全面と前記ハンドル部の先端側の全面に形成されてなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の歯みがき時に音の出る歯ブラシ。
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