JP5426983B2 - Zsm−5型ゼオライトの製造方法 - Google Patents
Zsm−5型ゼオライトの製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5426983B2 JP5426983B2 JP2009226463A JP2009226463A JP5426983B2 JP 5426983 B2 JP5426983 B2 JP 5426983B2 JP 2009226463 A JP2009226463 A JP 2009226463A JP 2009226463 A JP2009226463 A JP 2009226463A JP 5426983 B2 JP5426983 B2 JP 5426983B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- zsm
- hours
- catalyst
- mass
- seed slurry
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)
- Catalysts (AREA)
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
特許文献1には、種スラリー合成と本合成の2工程からなるZSM−5の合成方法が開示されている。
特許文献2には、ZSM−5の合成を、前駆スラリー合成と、製品スラリー合成の2工程で実施する方法が開示されている。当該文献に開示された合成方法は、有機物やZSM−5粉末を添加することなく、前駆スラリー合成を繰り返し、その一部を製品スラリー合成に使用してZSM−5を合成している。
一方、触媒として用いた場合のZSM−5への炭素質析出による活性低下を「コーキング劣化」という。本発明者らの検討によると、ZSM−5の結晶一次粒子径が大きいと、このコーキング劣化が速くなる傾向にあった。従って、コーキング劣化を抑えるためにはZSM−5の結晶一次粒子径は小さい方が有利である。
即ち、コーキング劣化及び永久劣化に強いZSM−5は、結晶一次粒子径の面から言えば微粒子と大粒子で相反するものとなる。稼動させるプロセスによってコーキング劣化を抑制するか、永久劣化を抑制するか、どちらに重点を置くかによってZSM−5の結晶一次粒子径の選択が異なる。従って、ZSM−5の結晶一次粒子径を制御できれば、稼動させるプロセスに最適なZSM−5を選択することができる。
特許文献1に開示された、有機物添加量が少なく、種スラリーを用いたZSM−5の合成方法では、ZSM−5骨格中のアルミが脱離し難いZSM−5を合成することは可能であるが、ZSM−5の一次粒子径を制御することは困難である。また、特許文献2に開示された合成方法では、アルミの脱離抑制効果が小さいという問題がある。
[1]
X線回折パターンがZSM−5型ゼオライトであり、結晶化度が8%以上のZSM−5型ゼオライトを含む、種スラリーを本合成の原料に加える工程を含み、下記(1)から(5)の条件を満たすZSM−5型ゼオライトの製造方法。
(1)前記本合成の原料に加える前記種スラリーの量が、原料混合物の全質量に対して5質量%以上50質量%以下である;
(2)前記種スラリーのSiO2/Al2O3モル比が20以上80以下である;
(3)前記本合成の原料におけるSiO2/Al2O3モル比が45以上100以下である;
(4)(前記本合成の原料におけるSiO2/Al2O3モル比)/(前記種スラリーのSiO2/Al2O3モル比)が0.6以上4.0以下である;
(5)前記本合成により得られるZSM−5型ゼオライトの結晶化度が120%以上である。
[2]
前記本合成における原料混合物中のSiO2(SiをSiO2として換算)に対する有機物の含有量が1質量%未満である、上記[1]記載の製造方法。
[3]
上記[1]又は[2]記載の製造方法によりZSM−5型ゼオライトを製造し、得られたZSM−5型ゼオライトを触媒として炭化水素を分解する方法。
X線回折パターンがZSM−5型ゼオライトであり、結晶化度が8%以上のZSM−5型ゼオライトを含む、種スラリーを本合成の原料に加える工程を含み、下記(1)から(5)の条件を満たすZSM−5型ゼオライトの製造方法である。
(1)前記本合成の原料に加える前記種スラリーの量が、原料混合物の全質量に対して5質量%以上50質量%以下である;
(2)前記種スラリーのSiO2/Al2O3モル比が20以上80以下である;
(3)前記本合成の原料におけるSiO2/Al2O3モル比が45以上100以下である;
(4)(前記本合成の原料におけるSiO2/Al2O3モル比)/(前記種スラリーのSiO2/Al2O3モル比)が0.6以上4.0以下である;
(5)前記本合成により得られるZSM−5型ゼオライトの結晶化度が120%以上である。
以下、「ZSM−5型ゼオライト」を「ZSM−5」と略称する場合がある。
種スラリーは、水熱合成スラリーであって、結晶化途中のZSM−5型ゼオライトを含有する。種スラリー合成においては、シリカ源及びアルミナ源を含む水性懸濁液を高温で保持することで水熱反応が進行し、ZSM−5が生成する。種スラリー合成においては、種スラリーに含まれるZSM−5が後述の結晶化度になるように水熱合成を停止して種スラリーを得る。種スラリーの合成に用いられるシリカ源、アルミナ源、有機テンプレートの他、pH等の水熱合成条件は、後述する本合成と共通するので説明を省略する。
本合成においては、種スラリー、シリカ源、アルミナ源、アルカリ金属源、水を含む混合物を、攪拌しながら熱を加え、水熱合成する。ZSM−5の生成し易さ及び生産性の高さの観点で、種スラリーの添加量は原料混合物の全質量に対して5質量%以上50質量%であり、好ましくは10質量%以上50質量%以下である。ここで、原料混合物とは、種スラリー、シリカ源、アルミナ源、アルカリ金属源の他、媒体である水を含み、有機物を添加する場合にはそれらも含まれる。本合成の原料におけるSiO2/Al2O3モル比は45以上100以下であり、好ましくは45以上80以下、より好ましくは45以上70以下、さらに好ましくは50以上70以下である。ここで、本合成の原料におけるSiO2/Al2O3モル比は、原料混合物中のSi原子及びAl原子をそれぞれSiO2及びAl2O3に換算したときに算出されるモル比を意味する。
Na2O/SiO2モル比=0.2〜0.4
SO4 2-/SiO2モル比=0.1〜0.3
より好ましい範囲は、以下の範囲である。
Na2O/SiO2モル比=0.2〜0.3
SO4 2-/SiO2モル比=0.1〜0.2
さらに好ましい範囲は、以下の範囲である。
Na2O/SiO2モル比=0.25〜0.3
SO4 2-/SiO2モル比=0.15〜0.2
[数2]
α≦1.6
α=((1/B2)−(1/A2))/(5×105)
パラメータαは1.6以下であり、好ましくは1.4以下である。パラメータαが1.6を超えると、原料又は生成物に芳香族炭化水素が含まれる反応の間に、該触媒上に蓄積する炭素質を酸素含有イナートガスで燃焼除去する際に起こり得る、水分の存在する高温雰囲気下における脱アルミニウムによる永久活性劣化が速くなり、耐再生劣化性が悪化する傾向にある。
上述のように、Zn含有ZSM−5型ゼオライト触媒においては650℃、5時間、水分圧0.8atmスチーミング前後のピリジン脱離量によって耐スチーミング性を評価できるが、H型ZSM−5の耐スチーミング性評価時のスチーミング条件は、Zn含有ZSM−5型ゼオライト触媒評価時よりも低温、短時間、低水分圧で評価することができる。もちろん、H型ZSM−5をZn含有型にしてから上述の条件でスチーミングし、ピリジン脱離量を測定してもよい。
ZSM−5がH型でない場合は、酸点を測定する前に、例えば、以下の方法に従ってH型にする。ゼオライトをH型にするには、該ゼオライトに1規定の硝酸を加えて10質量%スラリーとして、60℃で4時間イオン交換を行い、そのスラリーを濾過し、更に5倍量の水で水洗した後、120℃で10時間乾燥する。以上の操作を3回繰り返す。このようにして得られたH型のZSM−5の酸点を以下の方法で測定する。
酸点の測定装置としては、島津製作所製ガスクロマトグラフィーGC−14A及びデータ処理装置CR−4Aを用いる。酸点測定装置を図3に示す。内径6mm、全長220mmのSUS製短カラム3へ試料4を0.1〜1g充填する。該試料4は、ペレット状に成形されていれば1〜5mmの長さで、粉末であれば20〜30メッシュに圧縮成型して充填する。キャリアガスとして窒素を60cc/分の流量でガス流量計1を調節しながら流し、同時に炉芯管内径20mm、長さ150mmの管状電気炉2の温度を、使用するアミンがピリジンの場合は180℃に、4−メチルキノリンの場合は280℃に設定する。次に、アミン(ピリジン、4−メチルキノリン)の一定量(1μcc)をオートサンプラーマイクロシリンジ(AOC)を用いて、注入口5より一定期間(2〜5分)をおいて断続的に注入し続ける。
一方、充填カラム3を通ったキャリアガスは、FID型検出器6を用いて分析し、周期的にピークが現れる経時的なアミン濃度変化のクロマトグラムを得る。注入回数の増加とともに試料に対するアミン吸着量が飽和に近づき、それに伴って注入で得られる非吸着アミン量が増加する。従って、前記クロマトグラムにおいて、アミンの注入に対応する非吸着ピーク面積Siは次第に注入したアミンの量に対応する面積S0に近づく。即ち、データ処理装置で確認される、ピーク面積Siに対応するトータルカウント数が、面積S0に対応するトータルカウント数に近づく。得られた非吸着アミン量に対応するトータルカウント数Niと、その直前の注入時に得られた非吸着アミン量に対応するトータルカウント数Ni-1とが、以下の条件を満たした場合に、アミン吸着量が飽和になったと判断する。
[数3]
Ni=Ni-1±Ni-1×10/100
上記条件で、アミンの触媒への飽和吸着が完了したと判断された後、管状電気炉2で15℃/分の速度で昇温する。ここで、アミン注入口5の周りからガスクロマトグラフィー装置FID型検出器6間でのガス流路は、電気炉内の部分を除き、リボンヒータ8等で加温し、外側を保温材9で覆ってアミンがピリジンの場合は200℃に、アミンが4−メチルキノリンの場合は300℃に保温する。温度検出は試料管外部に密着設置した温度検出端の位置で行う。温度検出端7が900℃に達するまでの間に試料4から脱離するアミンをFID型検出器6で検出し、アミンの検量線を用いてその脱離量を換算する。
全酸点とは、アミンとしてピリジンを用いて測定した場合のピリジン脱離量で表し、表面酸点とは、アミンとして4−メチルキノリンを用いて測定した場合の4−メチルキノリン脱離量で表される。また、昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量とは、温度検出端7が500℃になった時点から、更に昇温して900℃に達するまでの間に得られる脱離量である。いずれの脱離量もゼオライトを含む触媒1g当たりの脱離量として表す。
ZSM−5をH型とし、該ZSM−5、70質量%とアルミナ20質量%、酸化亜鉛10質量%を混合し成型して触媒とするとき、この触媒のn−ヘキサン分解の1次反応速度定数とは、図2に示す装置を用いて、10mmφの石英反応管10中に下から石英ウール11、炭素質(コーク)が実質的に存在しない触媒12、ラシヒリング13の順で充填し、温度計14で測定した触媒12の温度が500℃の等温になるように温度調節用熱電対15で温度が調節できる電気炉16にて石英反応管10を加熱し、大気圧、重量時間空間速度(WHSV)4hr-1の条件で、n−ヘキサンを原料流入口17より供給し、n−ヘキサン供給後0.75時間から1時間後の反応生成物をコンデンサー18にて冷却した後、オイルトラップ19にて更にドライアイス・エタノール冷媒で冷却し、オイルトラップ19中に分離したオイル成分及び発生ガス捕集用バッグ20中に分離したガス成分をそれぞれ全量採取する。そして、ヒューレット・パッカード社製のFID−TCDガスクロマトグラフィー(HP−5890 シリーズII)にてガス組成を、島津製作所社製のFIDガスクロマトグラフィー(GC−17A)にてオイル組成を分析して得られる反応生成物中のn−ヘキサン転化率を、下式に代入して求めた、上記ガス・オイル採取時間0.25時間の平均のゼオライト基準のn−ヘキサン分解1次反応速度定数をいう。
[数4]
n−ヘキサン分解1次反応速度定数〔sec-1〕=1/θ×100/(100−n−ヘキサン転化率)
θ〔sec〕=触媒層体積〔m3〕/原料流体流量〔m3/sec〕
n−ヘキサン転化率〔%〕=100−反応生成物中のnC6濃度〔質量%〕
亜鉛含有ZSM−5型ゼオライト触媒とは、H型としたZSM−5を70質量%、アルミナ20質量%、亜鉛10質量%を混合して成型した触媒である。
ゼオライト0.2gを5規定のNaOH水溶液50gに加えた。これをテフロン(登録商標)製内管付きのステンレス製マイクロボンベに移し、マイクロボンベを密閉した。オイルバス中でマイクロボンベを15〜70時間保持することにより、ゼオライトを完全に溶解せしめた。得られたゼオライトの溶液をイオン交換水で希釈し、希釈液中の珪素、アルミニウム濃度を下記の装置及び測定条件でプラズマ発光分光分析計(ICP装置)にて測定し、その結果からゼオライトのシリカアルミナモル比を計算した。
ICP装置及び測定条件
装置:JOBIN YVON(JY138 ULTRACE)(理学電気社製)
測定条件
珪素測定波長 : 251.60nm
アルミニウム測定波長: 396.152nm
プラズマパワー : 1.0kw
ネブライザーガス : 0.28L/min
シースガス : 0.3〜0.8L/min
クーラントガス : 13L/min
X線回折測定方法は、以下の通りである。ゼオライト3gを乳鉢にて粉化した。得られた粉末サンプルのX線回折を以下の装置及び測定条件で測定した。
装置:MXP−18(マックサイエンス株式会社製)
測定条件
線源 : Cu (Kα線を用いて測定する。)
管電圧 : 40.0 KV
管電流 : 190.0 mA
データ範囲 : 20〜30 deg
サンプリング間隔 : 0.02 deg
スキャン速度 : 2.00 deg/min
発散スリット : 1.00 deg
散乱スリット : 1.00 deg
受光スリット : 0.15 mm
ZSM−5型ゼオライトの結晶化度は、ZSM−5のX線回折パターンの2θ=22.8〜23.2゜、23.6〜24.0゜、24.1〜24.5゜それぞれのピーク高さの和の相対値により示される。本実施例及び比較例においては、比較例1で得られたZSM−5の結晶化度を100%とした。
珪酸ナトリウム水溶液(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgに、NaOH0.05kgと純水(キシダ化学株式会社製、精製水)14.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.662kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.276kgを純水5kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリーを得た。
得られた種スラリーの一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。また、種スラリーに含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%,Na2O:8質量%)6.8kgに、純水12.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.263kgを添加し、硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.38kgを純水7kgに加えた溶液を加え、上記で得られた種スラリーを13.2kg加えて、均質なゲルを得た。このゲルを50リットルオートクレーブに入れ、160℃で23時間、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌させながら結晶化させた。
得られたスラリーを濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均1.5μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、39であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。次いで、硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を、直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後におけるH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法により求めた。
続いて、他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で0.9時間、追加水蒸気処理を実施した。水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。上記の合計5.9時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法により求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
(ZSM−5型ゼオライトの製造)
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgに、NaOH0.05kgと純水14.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.662kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.275kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。また、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は13%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.561kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.234kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。また、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は16%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.6kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.538kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.226kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。また、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.7kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.236kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.372kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で25時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均1.7μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、41であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。次いで、硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間、水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法により求めた。
続いて、他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で1.0時間、追加水蒸気処理を実施した。水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計6.0時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水14.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.662kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.275kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は13%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.561kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.234kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は16%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.6kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.538kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.226kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
種スラリー3を得た条件と同条件で種スラリー合成を7回繰り返し、種スラリー10を得た。得られた種スラリー10の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー10に含まれるゼオライトの結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.3kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.236kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.370kgを純水5.2kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー10を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で24時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均1.5μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、40であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
続いて、他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で0.9時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計5.9時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水14.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.662kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.276kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は13%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.561kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.234kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は16%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.6kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.538kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.226kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)4.86kgに純水10.3kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.099kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.315kgを純水3.9kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を20.19kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で25時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均1.2μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、39であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で0.3時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計5.3時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水14.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.662kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.275kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は13%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.561kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.234kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は16%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.6kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.538kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.226kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)9.19kgに純水20.5kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.458kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.462kgを純水7.2kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を2.01kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で38時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均2.5μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、38であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で1.9時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計6.9時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する、環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)9.7kgにNaOH0.05kgと純水14.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.499kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.48kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で12時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製,SiO2:26質量%,Na2O:8質量%)6.5kgに純水11.0kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.334kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.323kgを純水8.5kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で12時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は13%であった。
特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水11.0kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.335kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.323kgを純水8.5kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で12時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製,SiO2:26質量%,Na2O:8質量%)6.5kgに純水11,0kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.335kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.323kgを純水8.5kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で28時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均3.5μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、42であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間、水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を前記方法にて求めた。
続いて、他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で3.5時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計8.5時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)9.7kgにNaOH0.05kgと純水14.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.378kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.54kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で14時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は13%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水10.0kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.39kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.316kgを純水9.2kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で31時間合成反応を行い、スラリー2を得た。
得られたスラリー2を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均4.0μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、44であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
続いて、他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で4.5時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計9.5時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)9.7kgにNaOH0.05kgと純水14kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.331kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.56kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で15時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水10.0kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.406kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.312kgを純水9.2kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で34時間合成反応を行い、スラリー2を得た。
得られたスラリー2を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均4.0μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、45であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で4.7時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計9.7時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水10kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.873kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水15.6kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.175kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は16%であった。
特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.740kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.150kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水15.1kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.710kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.142kgを純水4.2kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.7kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.155kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.410kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で23時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均1.5μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、39であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
続いて、他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で0.9時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計5.9時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水10.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.662kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水14.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.276kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は17%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.561kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.234kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.6kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.538kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.226kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水15.6kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.044kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.463kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を10.0kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で29時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均3.5μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、51であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
続いて、他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で3.3時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計8.3時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水10.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.662kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水14.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.276kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は17%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.561kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.234kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.6kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.538kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.226kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水15.0kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.324kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.328kgを純水4.5kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で23時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均1.3μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、37であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーにより、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
続いて、他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で0.2時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計5.2時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水10kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.873kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水15.6kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.175kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は16%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.740kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.150kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水15.1kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.710kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.142kgを純水4.2kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.7kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.022kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.472kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を8.0kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で32時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均3.5μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、52であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
続いて、後述の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で2.4時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計7.4時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
(ZSM−5型ゼオライトの製造)
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水10.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.662kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水14.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.276kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は17%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水13.7kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.097kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.460kgを純水5.6kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で16時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)5.8kgに純水12.5kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.197kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.335kgを純水4.6kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を16.4kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で17時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は13%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.9kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.478kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.252kgを純水4.5kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で23時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均2.0μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、38であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を前記方法にて求めた。
続いて、後述の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で2.1時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計7.1時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水10.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.662kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水14.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.276kgを純水5.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は17%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.561kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.234kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.5kgに純水14.6kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.538kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.226kgを純水4.8kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−3の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)8.23kgに純水10.8kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.187kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.270kgを純水3.5kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を20.1kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で19時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均1.2μmであり、これを結晶一次粒子径とした。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、35であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
続いて、後述の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で、4.5時間水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計4.5時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
(ZSM−5型ゼオライトの製造)
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水4kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.610kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水15kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.515kgを水9.48kgで希釈したものを加えて均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で10時間合成反応を行い、種スラリーを得た。
得られた種スラリーの一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥した。この回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリーの窒素吸着BET表面積は、150m2であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:25質量%、Na2O:8質量%)5.30kgにNaOH0.03kg、純水10.0kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.41kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.344kgを純水6.33kgに希釈したものを加え、種スラリーとして上記で得られたスラリーを12.6kg添加して、均質なゲルを得た。このゲルを50リットルオートクレーブに入れ、160℃で30時間、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら結晶化させた。
得られたスラリーを濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
乾燥物の走査型電子顕微鏡写真を図5に示す。図5から明らかなように、生成したZSM−5は結晶一次粒子径は0.1から0.2μm程度であり、凝集体あることがわかる。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で、5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
続いて、後述の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で、3.6時間水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計3.6時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水14.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.610kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水9.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.515kgを純水5.48kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は16%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.18kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.579kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.152kgを純水4.81kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.18kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.562kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.233kgを純水4.81kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、この物の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.18kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.562kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.234kgを純水4.81kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で30時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られたスラリー4を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で観察したところ、乾燥物に含まれるZSM−5の結晶一次粒子径は0.2μm程度であり、凝集体であった。
続いて、得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、28であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の純水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
続いて、後述の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で、3.7時間水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計3.7時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水6.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.610kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.515kgを純水H2O12.48kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、この物の結晶化度は13%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.18kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.579kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.152kgを純水4.81kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.18kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.562kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.233kgを純水4.81kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)9.9kgに純水21.0kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.503kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.496kgを純水7.2kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を0.8kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で25時間、50時間、75時間で合成中のスラリーを100ccづつ採取し、最終的に100時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られた25時間、50時間、75時間、100時間合成後のスラリーをそれぞれ濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、25時間、50時間、75時間、100時間合成後スラリーともにZSM−5のピークが見られなかった。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)8.0kgにNaOH0.05kgと純水6.0kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.610kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水10.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.515kgを純水H2O12.48kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は17%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.18kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.579kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.152kgを純水4.81kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー2を得た。
得られた種スラリー2の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー2に含まれるZSM−5の結晶化度は13%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水14.18kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.562kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.233kgを純水4.81kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー2を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で10時間合成反応を行い、種スラリー3を得た。
得られた種スラリー3の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で8時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー3に含まれるZSM−5の結晶化度は15%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)7.6kgに純水16.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.022kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.556kgを純水5.4kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー3を10.0kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で25時間、50時間、75時間で合成中のスラリーを100ccづつ採取し、最終的に100時間合成反応を行い、スラリー4を得た。
得られた25時間、50時間、75時間、100時間合成後のスラリーをそれぞれ濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、25時間、50時間、75時間、100時間合成後スラリーのいずれも、ZSM−5のピークが見られなかった。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)9.7kgにNaOH0.05kgと純水14kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O0.264kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水9.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.595kgを純水6.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で12時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で5時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は12%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)6.8kgに純水9.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.52kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.255kgを純水10.0kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で26時間合成反応を行い、スラリー2を得た。
得られたスラリー2を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均2.0μmであり、これを結晶一次粒子径とした。ただし結晶表面は滑らかではなく、楕円形に近い。
得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、35であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で4.2時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計9.2時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
珪酸ナトリウム水溶液(SiO2:26質量%、Na2O:7.0質量%)9.7kgにNaOH0.05kgと純水14kgを加えた溶液に、Al2(SO4)3・16H2O1.32kgと1,3−ジメチル尿素0.1kgを純水9.0kgに溶かした溶液を攪拌しながら加え、97質量%の硫酸0.084kgを純水6.0kgに加えた溶液を添加して均質なゲルを得た。このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら150℃で7時間合成反応を行い、種スラリー1を得た。
得られた種スラリー1の一部を30℃で濾過した後のケークを、120℃で5時間乾燥したものの回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。さらに、種スラリー1に含まれるZSM−5の結晶化度は14%であった。
次に、特3号ケイ酸ソーダ(富士化学(株)社製、SiO2:26質量%、Na2O:8質量%)8.1kgに純水15.2kgとAl2(SO4)3・16H2O(和光純薬K.K.社製)0.063kg及び硫酸(和光純薬K.K.社製、純度97%)0.57kgを純水10.0kgに加えた溶液を添加し、種スラリーとして上記で得られた種スラリー1を13.2kg加えて、均質なゲルを得た。
このゲルを50リットルのオートクレーブに仕込み、攪拌動力0.5〜1KW/m2で攪拌しながら160℃で36時間合成反応を行い、スラリー2を得た。
得られたスラリー2を濾過した後、5倍量の純水で水洗し、120℃で5時間乾燥させた。その乾燥物のX線回折パターンは、実質的にZSM−5のピークのみからなっていた。
さらに、走査型電子顕微鏡で乾燥物に含まれるZSM−5を確認したところ、最も幅の広い部分の長さが平均1.5μmであり、これを結晶一次粒子径とした。ただし結晶表面は滑らかではなく、楕円形に近い。
得られた乾燥物のSiO2/Al2O3モル比をICP装置を用いて測定したところ、48であった。
(ZSM−5型ゼオライト触媒の製造及び評価)
更に、この乾燥物を1規定の硝酸中10質量%スラリーで、室温で3時間イオン交換した後、濾過して5倍量の水で水洗し、更に120℃で10時間乾燥した。このイオン交換の操作を3回繰り返すことによりZSM−5をH型にした。硝酸亜鉛六水和物144gを水400gに溶かし、アルミナゾル400g(日産化学工業社製アルミナゾル520)と、上記H−ZSM−5を200g加え、50℃で加熱し2時間混合した。水分が減少し粘土状になった上記混合物を直径1.6mm、長さ4〜6mmの円柱状に成型後、120℃で2時間乾燥した後、電気炉で空気雰囲気中、500℃で3時間焼成し、亜鉛を10質量%含むH−ZSM−5ゼオライト触媒を成形した。
更に、得られた成形触媒を図2に示す装置の石英反応管に充填し、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で5時間水蒸気処理を実施した。次いで、上記水蒸気処理をする前後でのH型にしたときの昇温脱離法による500〜900℃におけるピリジンの脱離量を上記方法にて求めた。
他の実施例及び比較例の触媒と初期活性を揃えるために、上記記載の方法で650℃、H2O分圧0.8atmの条件で4.4時間、追加水蒸気処理を実施した。該水蒸気処理をした後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数及び表面酸点と全酸点の割合を上記記載の方法で求めた。
次に、この触媒の耐再生劣化性を評価するために、モデル的な再生劣化試験を実施した。即ち、上記の合計9.4時間水蒸気処理をした触媒を図2に示す装置に充填し、530℃、H2O分圧0.15atmの条件で100時間、追加水蒸気処理を実施し、その前後の触媒のn−ヘキサンの1次反応速度定数を上記と同様の方法にて求めた。結果を表1に示す。
更に、耐コーキング性を評価するために、水蒸気処理をしていない成形したH−ZSM−5ゼオライト触媒を、図4に示す反応装置を用いて、表2に示すC5留分と表3に示すC4留分を4:6(質量比)で供給する環化反応試験を行った。即ち、該成形触媒を内径27.2mmφのSUS316製の反応管21に100g充填し、温度計22で測定した触媒23の平均温度が650℃の等温になるように温度調節用熱電対24で温度が調節できる電気炉25にてSUS製反応管21を加熱し、1Kg/cm2・G、H2O分圧0.8atmの条件で、実質的に新鮮な触媒に水又は水蒸気を、原料流入口26より6.2時間供給することで、水蒸気処理を実施した。その後、触媒23の平均温度が520℃の等温になるように温度調節用熱電対24を用いて調節し、原料タンク27中の表2に示す組成を持つC5留分と原料タンク28中の表3に示すC4留分とをポンプ29及び30にて質量比4:6、圧力5Kg/cm2・G、温度520℃、WHSV(重量時間空間速度)2.8hr-1の条件で、SUS製反応管21内の触媒23に48時間供給した。供給開始後5時間後及び40時間後の芳香族収率を求めるとともに、48時間の反応の間に触媒上に蓄積したコークの量も求めた。結果を表1に示す。
2:管状電気炉
3:SUS製短管カラム
4:試料
5:アミン注入口
6:FID型検出器
7:温度検出端
8:リボンヒータ
9:保温材
10:石英反応管
11:石英ウール
12:ZSM−5(触媒)
13:ラシヒリング
14:温度計
15:温度調節用熱電対
16:電気炉
17:原料流入口
18:コンデンサー
19:オイルトラップ
20:発生ガス捕集用バッグ
21:SUS製反応管
22:温度計
23:触媒
24:温度調節用熱電対
25:電気炉
26:原料流入口
27:C5留分用原料タンク
28:C4留分用原料タンク
29:ポンプ
30:ポンプ
Claims (3)
- X線回折パターンがZSM−5型ゼオライトであり、結晶化度が8%以上のZSM−5型ゼオライトを含む、種スラリーを本合成の原料に加える工程を含み、下記(1)から(5)の条件を満たすZSM−5型ゼオライトの製造方法。
(1)前記本合成の原料に加える前記種スラリーの量が、原料混合物の全質量に対して5質量%以上50質量%以下である;
(2)前記種スラリーのSiO2/Al2O3モル比が20以上80以下である;
(3)前記本合成の原料におけるSiO2/Al2O3モル比が45以上100以下である;
(4)(前記本合成の原料におけるSiO2/Al2O3モル比)/(前記種スラリーのSiO2/Al2O3モル比)が0.6以上4.0以下である;
(5)前記本合成により得られるZSM−5型ゼオライトの結晶化度が120%以上である。 - 前記本合成における原料混合物中のSiO2(SiをSiO2として換算)に対する有機物の含有量が1質量%未満である、請求項1記載の製造方法。
- 請求項1又は2記載の製造方法によりZSM−5型ゼオライトを製造し、得られたZSM−5型ゼオライトを触媒として炭化水素を分解する方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009226463A JP5426983B2 (ja) | 2009-09-30 | 2009-09-30 | Zsm−5型ゼオライトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009226463A JP5426983B2 (ja) | 2009-09-30 | 2009-09-30 | Zsm−5型ゼオライトの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011073913A JP2011073913A (ja) | 2011-04-14 |
JP5426983B2 true JP5426983B2 (ja) | 2014-02-26 |
Family
ID=44018294
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009226463A Active JP5426983B2 (ja) | 2009-09-30 | 2009-09-30 | Zsm−5型ゼオライトの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5426983B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023145941A1 (ja) | 2022-01-31 | 2023-08-03 | 旭化成株式会社 | エタノールの変換方法、及びその他炭化水素の製造方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7540167B2 (ja) * | 2020-03-10 | 2024-08-27 | 東ソー株式会社 | 疎水性mfi型ゼオライト、その製造方法、及びその用途 |
WO2022270400A1 (ja) * | 2021-06-21 | 2022-12-29 | Eneos株式会社 | シクロペンタジエンの製造方法 |
JP2023001522A (ja) * | 2021-06-21 | 2023-01-06 | Eneos株式会社 | シクロペンタジエンの製造方法 |
CN115990508A (zh) * | 2021-10-19 | 2023-04-21 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种zsm-5分子筛催化剂及其制备方法和应用 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
BE882484A (fr) * | 1979-03-28 | 1980-07-16 | Grace W R & Co | Procede cyclique de preparation d'une zolite zsm-5 catalytique de haute purete |
JP2844098B2 (ja) * | 1989-12-20 | 1999-01-06 | 旭化成工業株式会社 | Zsm―5微粒子体の製造法 |
EP0514715B1 (en) * | 1991-05-17 | 1997-12-29 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Method for producing a particulate zeolite |
JP3144432B2 (ja) * | 1991-11-02 | 2001-03-12 | 株式会社コスモ総合研究所 | ゼオライトの合成方法 |
US6667023B2 (en) * | 2002-03-01 | 2003-12-23 | Akzo Nobel N.V. | Preparation of MFI type crystalline zeolitic aluminosilicate |
-
2009
- 2009-09-30 JP JP2009226463A patent/JP5426983B2/ja active Active
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023145941A1 (ja) | 2022-01-31 | 2023-08-03 | 旭化成株式会社 | エタノールの変換方法、及びその他炭化水素の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011073913A (ja) | 2011-04-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10894246B2 (en) | Catalyst compositions comprising small size molecular sieves crystals deposited on a porous material | |
JP4953817B2 (ja) | エチレン及びプロピレンの製造法 | |
JP5179882B2 (ja) | 芳香族炭化水素化合物製造用触媒 | |
KR101539613B1 (ko) | 촉매와, 이 촉매를 이용하여 탄화수소 공급원료로부터경방향족 탄화수소 및 경알칸의 제조방법 | |
JP5426983B2 (ja) | Zsm−5型ゼオライトの製造方法 | |
JP2740819B2 (ja) | 高オクタン価ガソリン基材の製造方法 | |
WO2014017181A1 (ja) | ゼオライト触媒、ゼオライト触媒の製造方法および低級オレフィンの製造方法 | |
RU2753868C2 (ru) | Алкилароматический катализатор конверсии | |
US20170252731A1 (en) | Composite catalyst, method for producing composite catalyst, method for producing lower olefin and method for regenerating composite catalyst | |
Golubev et al. | Dimethyl ether aromatization over nanosized zeolites: Effect of preparation method and zinc modification on catalyst performance | |
TWI399358B (zh) | Production of propylene | |
JP3905948B2 (ja) | 高シリカゼオライト系触媒 | |
CA2562702C (en) | Catalyst for selective opening of cyclic paraffins and process for using the catalyst | |
JP3966429B2 (ja) | 芳香族炭化水素製造用触媒 | |
JP5717447B2 (ja) | 大きな結晶の分子篩およびその製造 | |
JPWO2017187873A1 (ja) | 芳香族炭化水素含有化合物の製造方法 | |
KR20210024029A (ko) | 합성 가스로부터 올레핀을 제조하기 위한 이중 기능성 촉매 | |
US11590481B2 (en) | Heteroatom-doped zeolites for bifunctional catalytic applications | |
WO2023072041A1 (zh) | 加氢-酸催化双功能催化剂及其制备方法和应用 | |
JP2024535577A (ja) | シリコン-アルミニウムモレキュラーシーブscm-36、その製造方法およびその用途 | |
US6207605B1 (en) | High silica content zeolite-based catalyst | |
JUNIOR | Conversion of Naphthenic Hydrocarbons Over Hzm-12 Zeolites-Activity and Selectivity to Light Olefins Depending on Their Acid and Textural Properties and on the Size of the Processed Molecule | |
JP5478253B2 (ja) | プロピレンの製造方法 | |
JP2023055080A (ja) | Mfi型ゼオライト及びそれを含む炭化水素製造用触媒 | |
JPH0938497A (ja) | 芳香族炭化水素変換用触媒及び該変換用触媒を用いた 芳香族炭化水素の変換方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20120927 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131031 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20131111 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20131129 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5426983 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |