JP5717447B2 - 大きな結晶の分子篩およびその製造 - Google Patents

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Description

本発明は、結晶分子篩を製造するためのプロセス、大きな結晶の分子篩、特にこれに限定されるわけではないが大きな結晶を含む結晶アルミノシリケート、そのような分子篩を製造するための中間体、および分子篩を触媒および/または吸収剤として使用するプロセスに関する。
アルミノシリケートは、触媒および吸収剤として広範に使用されている、よく知られている種類の分子篩材料である。これらの結晶材料の基本的な構造は、SiO4四面体(中心にあるケイ素原子と頂点にある4つの酸素原子を有する)およびAlO4四面体(中心にあるアルミニウム原子と頂点にある4つの酸素原子を有する)を含有する。頂点の酸素原子を共有する該構造を通じて、これらの四面体は規則正しく三次元的にお互いに結合されている。この配置によって、四面体の配置および構造の組成に依存して大きさ、および形状が異なる細孔を規定する三次元ネットワーク構造を提供する。簡潔に言うと材料はシリケート中のいくつかのSi4+イオンがAl3+イオンによって置き換えられたシリケート材料と見なされてもよい。Al3+によって置き換えられたそれぞれのSi4+イオンに対して、Na+、K+、またはCa2+などの他の正イオンの存在によって電荷が平衡していなければならない。アルミノシリケートの中のアルミニウム骨格の存在は、たとえば、これらの材料の触媒特性を提供するには重要である。
いろいろな合成アルミノシリケートがさまざまな合成経路によって製造することができる。ZSM−5、MCM−22、ゼオライトベータおよびZSM−22などの高SiO2/Al23比を有する、すなわち、骨格構造に比較的低レベルのアルミニウムが存在するアルミノシリケートなどの特定のアルミノシリケートを製造することは比較的容易であった。しかしながら、30またはそれ未満の低いSiO2/Al23比、すなわち、比較的高レベルのアルミニウムを含有するアルミノシリケートを得ることは困難である。そのような材料を製造するためのさまざまな試みがなされてきたが、製造された材料は非結晶質および/または他の材料で著しく汚染されている。
0.5μmより大きい寸法を有する結晶を含有する大きな結晶ZSM−5は、合成混合物中のアルミニウム含有量が少ない場合には通常は容易に調製することができる。その結果、大きな結晶ZSM−5に関しては、SiO2/Al23比が100またはそれよりも大きいものは比較的簡単に達成できるけれども、SiO2/Al23比が30またはそれよりも低いものは達成が困難である。
欧州特許出願公開第021,674(A)号(モービル)では、1μm超える大きさの結晶サイズを有する大きな結晶ZSM−5は、OH-/SiO2モル比が0.01〜0.07の範囲に維持されれば、テトラアルキルアンモニウムカチオンを含有する反応混合物から調製できることを教示している。
米国特許第6,013,239(A)号(モービル)は、大きな結晶ZSM−5を製造するプロセスを記載している。該プロセスでは特定のグループの有機指向剤、すなわちアミノ酸の使用が要求される。結果として生じるZSM−5結晶材料の結晶の大きさは1μm〜10μmであるが、か焼する前に得られる中間生成物は、ゼオライト細孔の中に有機テンプレートを含有する。
国際公開第00/37,398号(モービル)はSiO2/Al23比が25未満の小結晶ZSM−5を製造するプロセスを記載している。好ましいZSM−5のSiO2/Al23モル比は15〜20であり、SiO2/Al23モル比が15:1および19:1を有する特定の材料が開示されている。この合成方法では、SiO2/Al23のモル比が10:1から25:1である非晶質シリカ−アルミナを使用している。
欧州特許出願公開第0,106,552(A)号(トーヨー)では、ゼオライトと類似しているZSM−5および高SiO2/Al23モル比を有するフェリエライトを製造するプロセスが記載されている。記載されているプロセスでは有機テンプレートの必要が無く、粒状非晶質アルミノシリケートを含有する均一相化合物の結晶化を必要としている。結果として得られるアルミノシリケートのSiO2/Al23のモル比は19を超えている。
意外にも合成条件および材料の注意深い選択によって、少なくとも1つの寸法が1μmよりも大きい、一例として3μmより大きい、さらに10μmより大きい結晶を含有する結晶分子篩、特に、アルミノシリケートを得られることがここで見出された。アルミノシリケートは主にシリカおよびアルミナを基にしているが、アルミニウム骨格は1つまたは複数のホウ素、鉄またはガリウムなど他の三価元素で部分的にまたは完全に置き換えられ、ケイ素骨格は1つまたは複数のゲルマニウムなどの他の四価元素で部分的にまたは完全に置き換えられる類似体が存在することが理解されるべきである。すべてのこれらの類似体は本発明の範囲に包含される。
第1の態様では、本発明は合成多孔質結晶分子篩を製造するためのプロセスを提供し、そのプロセスは以下の工程を含む。
(a) X23の供給源、YO2の供給源、および金属水酸化物MOHの供給源を含有する、有機構造指向剤を含有しない水性反応混合物を形成する工程であって、Xは三価元素を表し、Yは四価元素を表し、Mはアルカリ金属を表し、反応混合物の中、
(i) H2O/MOHのモル比は75以下であり、
(ii) 少なくとも前記X23および前記YO2の一部分はX23およびYO2の両方を含有する非晶質材料によって製造され、前記非晶質材料は15から40の範囲のYO2/X23モル比を有する工程と、
(b) 多孔質結晶分子篩を製造するための反応混合物を結晶化する工程と、
(c) 結晶化された材料を回収する工程とを含むプロセス。
本発明の第2の態様では非か焼状態のMFI構造タイプの合成多孔質結晶分子篩であって、有機指向剤を含有しない合成多孔質結晶分子篩が提供され、少なくとも1つの寸法が1μmよりも大きく、好ましくは3μmより大きく、一層好ましくは4μmより大きく、最も好ましくは10μmより大きい結晶を合成多孔質結晶分子篩は含有する。
本発明の第3の態様では、少なくとも1つの寸法が3μmよりも大きく、好ましくは4μmより大きく、一層好ましくは10μmより大きく、たとえば10μmから20μmの範囲である結晶を含有する合成多孔質結晶分子篩を提供する。
好ましくは本発明の第2および第3の態様では、少なくとも1つの寸法がそれぞれ1μmおよび3μmよりも大きい結晶を含有する合成多孔質結晶分子篩は、(n)YO2:X23(式中、Yは四価元素、Xは三価元素、およびnは少なくとも2〜30未満である)を含む。
上述した本発明の3つ全ての態様では、Yは、たとえばケイ素またはゲルマニウムから選択される1つまたは複数の四価元素を表し、好ましくはケイ素である。Xは、たとえばアルミニウム、ホウ素、鉄およびガリウムから選択される1つまたは複数の三価元素を表し、好ましくはアルミニウムである。最も好ましくは、Yはケイ素であり、Xはアルミニウムであり、すなわち分子篩はアルミノシリケートである。上記に示した式(n)YO2:X23では、nの値は好ましくは2から26であり、たとえば15から26であり、一例としては20から24である。
本発明のさらなる態様では、少なくとも1つの寸法が1μmよりも大きい活性な合成多孔質結晶分子篩触媒の製造方法を提供し、この方法には、本発明による、特に本発明の上記の第2の態様による合成多孔質結晶分子の水素交換、および、か焼が含まれる。
なおさらなる態様では、炭化水素供給流の転化を生じさせるために、炭化水素転化条件のもとで、炭化水素供給流を、本発明の合成多孔質結晶分子篩、もしくは、本発明による上記の合成プロセスまたは本発明による活性化方法によって製造される合成多孔質結晶分子篩と接触させる工程を含む炭化水素を転化するための転化プロセスを提供する。
またなおさらなる態様では、供給流から1つまたは複数の吸収物の吸収を生じさせるために、本発明の合成多孔質結晶分子篩、もしくは、本発明の上記の合成プロセスまたは本発明による活性化方法によって製造される合成多孔質結晶分子篩と、1つまたは複数の吸収物を含有する供給流とを吸収条件のもとで接触させる工程を含む吸収プロセスを提供する。
(本発明の概要)
本発明は、少なくとも1つの寸法が3μmよりも大きく、好ましくは4μmより大きく、一層好ましくは10μmより大きい結晶を含有する新規な形態の分子篩を提供する。さらに、少なくとも1つの寸法が1μmよりも大きい結晶を含有し、非か焼状態で、有機構造指向剤含有しないMFI構造タイプの触媒分子篩に対する新規な前駆体を提供する。これらの材料の好ましい組成は、モル関係(n)YO2:X23において、XおよびYは上記の通りであり、nは2から30未満であり、たとえば26未満である。本発明は、都合よくは、組成の慎重な制御および有機構造指向剤の使用を要求しない合成条件によって調製されることができる大きな結晶の高活性(元素Xの割合が高い)分子篩を提供する。好ましい分子篩の形態は、ゼオライト、好ましくはZSM−5、ZSM−22、MWW骨格ゼオライトまたはゼオライトベータなどのアルミノシリケートである。これらの上記の特定の結晶サイズの分子篩は新規な組成物であると信じられる。
本発明の文脈の中で定義される結晶の大きさは、従来の手法である走査型電子顕微鏡(SEM)によって検査された分子篩結晶の少なくとも1つの寸法がたとえば3μmより大きい指定されたμm値を有することを意味することが意図される。SEMを使用しないで結晶の大きさに近づく便利な方法には、パラ−キシレン収着能およびオルト−キシレン拡散(収着)時間の測定が含まれる。たとえばこれらのパラメーターは120℃で炭化水素分圧が680Pa(5.1mmHg)で分子篩のパラ−キシレン収着能を測定し、(120℃、炭化水素分圧507Pa(3.8mmHg)で測定されるオルト−キシレン収着能)の収着能値の30パーセントに到達するまでに要する時間を(分単位で)測定することによって得られる。適切な近似によれば、この手法によって測定されるオルト−キシレン拡散(収着)時間は50分またはそれよりも長く、これは分子篩の結晶の大きさが1μm未満の寸法を有さないことを示すことが分かった。分子篩のパラ−キシレン収着能を測定するための便利な手順では、熱重量分析(TGA)器中でヘリウム雰囲気中500℃30分間、篩は最初に乾燥させられ、次に120℃に冷却される。次にパラ−キシレンが材料から120℃および680Pa(5.1mmHg)の分圧で吸引される。TGAの微量てんびん質量増加を監視しながら、パラ−キシレンが全容量に達するまで吸着される。質量変化がTGAの微量てんびんによって測定される。最終的なデータはmg単位でのパラ−キシレン吸収量/乾燥篩のグラム量、あるいは割合(分子篩サンプルの乾燥質量の割合として表された吸着されるパラ−キシレンの重量)として報告されてもよい。オルト−キシレンに対する30%収着時間は、オルト−キシレンに対して上記で特定された収着条件(120℃/507Pa分圧)で実行される対応する手法で決定される。この手法(いわゆる「30%オルト−キシレン収着時間試験」)によって測定される時間は、パラ−キシレンに対して記録される全容量の30%までオルト−キシレンが吸着されることに要する分単位の時間である。一般的に、この時間が長くなるにつれて、結晶の大きさは大きくなる。好ましい実施形態では、本発明の分子篩または本発明のプロセスによって製造された分子篩の30%オルト−キシレン収着時間試験値は少なくとも50分、一層好ましくは少なくとも60分、一例として少なくとも70分、によって特徴付けられる。
本発明のプロセスでは、反応混合物の組成および出発材料の形態の両方ともに注意深く選択されている。反応混合物の組成は制御され、H2O/MOHのモル比が、ここでMはナトリウムまたはカリウムなどのアルカリ金属、反応混合物の中で75未満に制御される。好ましくはH2O/MOHのモル比は20から75の範囲内であり、特に50未満であり、たとえば20から50である。少なくとも1つの寸法が10μmよりも大きいとても大きな結晶を得ようと望む場合には、この最後の範囲は特に好適である。さらに反応混合物の中で使用されるX23の供給源およびYO2の供給源は、X元素およびY元素の両方を混合する単一の供給源であり、または、X元素およびY元素の両方を混合する単一の供給源を含むことが要求される。このような単一のX23およびYO2の両方の供給源は、非晶質であり、YO2/X23のモル比に15から40が含まれるように選択される。
好ましくはX23およびYO2の両方を含有する非晶質材料のYO2/X23モル比は15から35の範囲であり、一層好ましくは15から32の範囲であり、最も好ましくは15から30の範囲である。
好ましい実施形態では分子篩はアルミノシリケートであり、XおよびYの両方を供給するX23およびYO2の供給源はAl23およびSiO2の供給源として機能する非晶質アルミノシリケートである。これらの非晶質材料は、シリカ安定化アルミナ、シリカアルミナ、酸性シリカアルミナ、またはシリカアルミナ水和物と称する場合もある。アルミナはベーマイト(アルファアルミナ一水和物)として存在することが好ましい。X23およびYO2の非晶質源、一例として非晶質アルミノシリケートは、Na2Oが実質的にないことも好ましい。好ましくはX23およびYO2の非晶質源、一例として非晶質アルミノシリケートは、1.0質量%未満のNa2O、一例として0.5質量%未満のNa2O、一層好ましくは0.1質量%未満のNa2O、最も好ましくは0.01質量%未満のNa2Oを含有する。XがAlおよびYがSiの場合には、好ましいAl23およびSiO2の供給源はサソール/コンデア(Sasol/Condea)から販売される市販の材料SIRAL(登録商標)90およびSIRAL(登録商標)95である。
プロセスの要求では、反応混合物は、(1)非晶質であり、(2)X23供給源およびYO2供給源の両方を含み、(3)YO2/X23モル比が15から40である、X23およびYO2の供給源を含有する。該プロセスによって製造される多孔質結晶分子篩はYO2/X23モル比が少なくとも2から30未満である。したがって、特定の範囲で所望のYO2/X23モル比を有する分子篩生成物を得るためには、X23およびYO2の両方が混合された非晶質源とは異なる、本発明に従った別個のX23供給源を反応混合物の中に有することによって、分子篩生成物の中のX量を調節することができる。
好ましい実施形態では、X23およびYO2の両方の非晶質源に追加して、別個のX23供給源を反応混合物が含有する。この別個の供給源は結晶材料であってもよい。好ましくは別個のX23供給源は、反応混合物の中のX23の総量の50%未満、一層好ましくは15%から50%、一例として20%から45%に寄与する。言うまでもなく、何らかの事情で反応混合物の中のYO2:X23の全体のモル比を下方よりも上方に調節することが望まれる場合もあり、YO2およびX23の両方を含有する非晶質材料を補うために、別個のYO2供給源を反応混合物に添加することが同様にできる。
他のプロセスに要求される特徴と共に、H2O/MOHのモル比を75未満の範囲に維持すると、本発明の所望の大きな結晶寸法を有する分子篩を製造できることが分かった。都合よくはモル比は75に近く、しかしそれよりも低い50未満の範囲など、たとえば20から50でも、まだ望ましい生成物を提供する。範囲の下端でも、目標生成物を製造することができる。
製造プロセスの特徴は有機物が無いこと、すなわち、反応混合物は、有機構造指向剤を含有しない。従来使用されていたアミンまたはアルキルアンモニウム化合物などの有機テンプレートの使用または処分をする必要が無いので、これはコストおよび環境的観点の両面から都合がよい。
本発明の製造プロセスは有核材料の添加の有無にかかわらずに機能する。
結晶化は撹拌状態または静止状態のいずれで実施されてもよい。好ましくは、結晶化は撹拌条件下で実施される。結晶化は好ましくは80℃から225℃の間の温度で実施され、一層好ましくは100℃から200℃の間の温度、さらに一層好ましくは120℃から200℃の間の温度、最も好ましくは120℃から190℃の間の温度で実施される。反応時間は好ましくは10時間から60日間の範囲であり、一層好ましくは10時間から10日間の範囲であり、最も好ましくは10時間から130時間の範囲である。結果として得られる結晶分子篩は母液から分離され、回収される。この段階では、結晶分子篩は、か焼前の状態であり、本発明では有機構造指向剤を含有しない。回収される結晶分子篩中間体は、次いで前記中間体をたとえば硝酸アンモニウムなどのその酸性型に転化するように処理してもよい。これは、400℃から600℃の範囲の温度、たとえば500℃から550℃の範囲の温度、一例として約538℃(1000°F)で、その後、か焼される。
本発明の分子篩および本発明のプロセスによって製造された分子篩は、比較的低いYO2/X23モル比(これは元素Xを比較的多く含有する)で合成されてもよいので、本発明は高触媒活性を有する分子篩を具現化する。ZSM−5などの分子篩ゼオライトの触媒活性は、典型的にはそれらのアルファ値を決定することによって測定され、アルファ値は標準シリカ−アルミナ接触分解触媒の活性と比較した、該触媒の接触分解活性(単位時間当たりの触媒量当たりの直鎖ヘキサンの転化速度)である。アルファ試験は米国特許第3,354,078(A)号、およびJournal of Catalysis,第4巻,527ページ(1965)、第6巻,278ページ(1966)、第61巻,395ページ(1980)に記載されている。本明細書で使用されている試験の実験条件は、Journal of Catalysis,第61巻、395ページ(1980)に詳細が記載されている一定温度538℃および可変流量を含む。
これらの水素型では、本発明の分子篩または本発明のプロセスによって製造された分子篩のアルファ値は好ましくは500を超え、一層好ましくは800を超え、最も好ましくは1000を超える。好ましくは本発明の分子篩または本発明のプロセスによって製造された分子篩の表面積は200m2-1またはそれよりも広く、液体窒素温度で窒素吸着を使用するBET法(S.Brunauer,P.H.EmmetおよびE.Teller,J.Am.Chem.Soc.,1938,60,309)によって決定される。
触媒として使用される場合には、本発明の分子篩または本発明のプロセスによって製造された分子篩と、有機転化プロセスに採用される温度および他の条件に耐える別の材料とを組み合わせることが望ましい場合がある。従って本発明の分子篩または本発明のプロセスによって製造された分子篩は押出成形物の形でバインダーと共に使用されてもよく、ここで分子篩は従来のバインダーの中で分散される。これらは一般的にピル、球体または押出成形物を形成して結合される。押出成形物は、バインダーが存在してもよいが、通常は分子篩を押し出すことによって形成され、その結果として生じる押出成形物を乾燥させて、か焼させる。使用されるバインダー材料は、さまざまな炭化水素転化プロセスの中で発生する温度、および、たとえば機械的摩耗などの他の条件に耐える。
本発明の分子篩または本発明のプロセスによって製造された分子篩に使用されてもよいバインダー材料の例には、活性および不活性材料および合成または天然に存在するゼオライト、と共に、粘土などの無機材料、シリカおよび/またはアルミナなどの金属酸化物が含まれる。後者は天然に存在し、もしくはゼラチン状沈殿物、またはシリカおよび金属酸化物の混合物を含有するゲル形状で存在する場合がある。使用されてもよい天然に存在する粘土には、モンモリロナイトおよびカオリン族が含まれ、この族には亜ベントナイト類、およびジクシー、マクナメー、ジョウジア及びフロリダ粘土として一般に知られるカオリン類、または主鉱物成分がハロイサイト、カオリナイト、デイッカイト、ナクライトまたはアナウキシツトである粘土がある。該粘土は、採掘されたままの状態で、または、か焼、酸処理または化学的な変更が最初にされてから使用できる。他の材料の例には、シリカ−アルミナ−トリア、シリカ−アルミナ−ジルコニア、シリカ−アルミナ−マグネシアおよびシリカ−マグネシア−ジルコニアなどの三元組成物ばかりではなくシリカ−アルミナ、シリカ−マグネシア、シリカ−ジルコニア、シリケートリア、シリカ−ベリリア、シリカ−チタニアなどの多孔質マトリックス材料が含まれる。
本発明の分子篩または本発明のプロセスによって製造された分子篩は、たとえば、従来のバインダーを有するまたは有しないピル、球体または押出成形物の形で使用されてもよい。分子篩には、炭化水素転化プロセスおよび吸収プロセスの中で特定の用途がある。好ましいプロセスの例には、アルキル化、脱アルキル化、不均化、およびトランスアルキル化反応などの、反応選択性および/または触媒活性の維持にとって低減された非選択性酸度(non−selective acidity)が重要である炭化水素転化プロセスが含まれる。特定の場合には、エチルベンゼン転化、キシレン異性体、トルエン不均化および選択的トルエン不均化で製造されてもよい。炭化水素供給の転化は、たとえば、所望のプロセスのタイプに依存する流動床、移動床、または固定床反応炉などの全ての都合のよいモードで起こる。炭化水素転化プロセスの例には、以下の非限定的な例が含まれる。
(A)軽質オレフィンを製造するためのナフサ供給の接触分解。典型的な反応条件は、500℃から750℃の範囲の温度、大気圧よりも低い圧力または大気圧、一般に1013kPag(10気圧)以下の範囲、および10ミリ秒から10秒の範囲の滞留時間(触媒の量/供給速度)を含む。
(B)高分子量炭化水素から低分子量炭化水素への接触分解。接触分解のための典型的な反応条件は、400℃から略700℃の範囲の温度、10.01kPaから3089kPa(0.1気圧から30気圧)の範囲の圧力、0.1時間-1から100時間-1の範囲の重量空間速度を含む。
(C)ポリアルキル芳香族炭化水素の存在下での芳香族炭化水素のトランスアルキル化。典型的な反応条件は、200℃から500℃までの範囲の温度、略大気圧から20.26Mpa(200気圧)までの範囲の圧力、1時間-1から100時間-1までの範囲の重量空間速度および0.5/1から16/1までの範囲の芳香族炭化水素/ポリアルキル芳香族炭化水素モル比を含む。
(D)たとえば、キシレンなどの芳香族原料成分の異性化。この典型的な反応条件は、230℃から510℃の範囲の温度、50.6kPaから5065kPa(0.5気圧から50気圧)の範囲の圧力、0.1時間-1から200時間-1の範囲の重量空間速度、0から100の範囲の水素/炭化水素モル比を含む。
(E)選択的に直鎖パラフィンを除去することによる炭化水素の脱蝋。反応条件は使用される供給量および所望の流動点に大いに依存する。典型的な反応条件は、200℃から450℃の範囲の温度、20.69MPag(3,000psig)以下の圧力および0.1から20までの範囲の液空間速度を含む。
(F)たとえば、1〜約20の炭素原子を有するオレフィン、ホルムアルデヒド、アルキルハロゲン化物およびアルコールなどのアルキル化剤の存在下での、たとえば、ベンゼンおよびアルキルベンゼンなどの芳香族炭化水素のアルキル化。典型的な反応条件は、100℃から500℃の範囲の温度、大気圧から20.26Mpa(200気圧)の範囲の圧力、1時間-1から100時間-1の重量空間速度および1/1から20/1の芳香族炭化水素/アルキル化剤モル比を含む。
(G)たとえば、C14オレフィンなどの長鎖オレフィンを有するベンゼンなどの芳香族炭化水素のアルキル化。典型的な反応条件は、50℃から200℃の範囲の温度、大気圧から20.26Mpa(200気圧)の範囲の圧力、2時間-1から2000時間-1の範囲の重量空間速度および1/1から20/1の芳香族炭化水素/オレフィンモル比を含む。反応から結果として生じる生成物は、その後スルホン酸化すると合成洗剤としての特定用途を有する長鎖アルキル芳香族化合物である。
(H)短鎖アルキル芳香族化合物を製造するための軽質オレフィンでの芳香族炭化水素のアルキル化、たとえば、クメンを製造するためのベンゼンのプロピレンでのアルキル化。典型的な反応条件は、10℃から200℃の範囲の温度、101kPaから3039kPa(1気圧から30気圧)の範囲の圧力、および1時間-1から50時間-1の範囲の芳香族炭化水素重量空間速度(WHSV)を含む。
(I) 重質石油供給原料、環式原料、および他の水素化分解供給原料の水素化分解。触媒は、水素化分解触媒に使用されるタイプの少なくとも1つの水素化成分の有効量を含有する。
(J)モノ−およびジ−アルキレートを製造するための、短鎖オレフィン(たとえば、エチレンおよびプロピレン)を含有する燃料ガスによる、相当量のベンゼンおよびトルエンを含有する改質油のアルキル化。好ましい反応条件には、100℃から250℃の範囲の温度、690kPagから5516kPag(100psigから800psig)の範囲の圧力、0.4時間-1から0.8時間-1の範囲のWHSV−オレフィン、1時間-1から2時間-1の範囲のWHSV−改質油を含み、および、燃料ガス供給量に対して1.5から2.5体積/体積の範囲のガス再循環を含んでもよい。
(K)アルキル化された芳香族の潤滑油ベース原料を製造するための、たとえばC14オレフィンなどの長鎖オレフィンでの、たとえばベンゼン、トルエン、キシレン、およびナフタレンなどの芳香族炭化水素のアルキル化。典型的な反応条件は、160℃から260℃の範囲の温度および2413kPagから3103kPag(350psigから450psig)の範囲の圧力を含む。
(L)長鎖アルキルフェノールを提供するための、オレフィンまたは等価なアルコールでの、フェノールのアルキル化。典型的な反応条件は、100℃から250℃の範囲の温度、6.9kPagから2069kPag(1psigから300psig)の範囲の圧力および2時間-1から10時間-1の総WHSVを含む。
(M)軽質パラフィンからオレフィンおよび/または芳香族化合物への転化。典型的な反応条件は、425℃から760℃の範囲の温度および69kPagから13.79MPag(10psigから2000psig)の範囲の圧力を含む。軽質パラフィンから芳香族化合物の調製のためのプロセスは、参照によって本明細書に援用する米国特許第5,258,563(A)号に記載されている。
(N)軽質オレフィンからガソリン、蒸留物および潤滑油範囲の炭化水素への転化。典型的な反応条件は、175℃から375℃の範囲の温度および690kPagから13.79MPag(100psigから2000psig)の範囲の圧力を含む。
(O)約200℃を超える初期沸点を有する炭化水素ストリームを高品質な蒸留物またはガソリン沸点範囲の生成物もしくはさらに燃料または化学物質に供給するようにアップグレードするための二段階水素化分解。第1の段階では、本発明の分子篩または本発明のプロセスによって製造された分子篩は、たとえば、第VIII族金属などの1つまたは複数の触媒活性物質を含む触媒として使用されてもよく、および第1の段階からの廃液は、たとえば第VIII族金属などの1つまたは複数の触媒活性物質を含む、たとえばゼオライトベータなどの第2のゼオライト触媒を使用する第2の段階の中で反応してもよい。典型的な反応条件は、315℃から455℃の範囲の温度、2.76MPagから17.24MPag(400psigから2500psig)の範囲の圧力、178から1780m3/m3(1000から10,000SCF/bbl)の範囲の水素循環および0.1から10の範囲の液空間速度(LHSV)を含む。
(P)水素化金属およびゼオライトベータなどのゼオライトを含有するゼオライト結合ゼオライト触媒の存在下での、水素化分解/脱蝋プロセスの組み合わせ。典型的な反応条件は、350℃から400℃の範囲の温度、9.6MPagから10.4MPag(1400psigから1500psig)の範囲の圧力、0.4から0.6の範囲のLHSVおよび534から890m3/m3(3000から5000SCF/bbl)の範囲の水素循環を含む。
(Q)混合エーテルを製造するためのオレフィンとアルコールとの反応、たとえばメチル−t−ブチルエーテル(MTBE)および/またはt−アミルメチルエーテル(TAME)を製造するためのイソブテンおよび/またはイソペンテンとメタノールとの反応。典型的な転化条件は、20℃から200℃の範囲の温度、202kPaから20.3Mpa(2気圧から200気圧)の範囲の圧力、0.1時間-1から200時間-1の範囲のWHSV(グラムゼオライトに対する、時間当たりのグラムオレフィン)および0.1/1から5/1の範囲のアルコール対オレフィンモル供給比を含む。
(R)芳香族化合物の不均化、たとえばベンゼンおよびパラキシレンを製造するためのトルエンの不均化。典型的な反応条件は、200℃から760℃の範囲の温度、略大気圧から6.08Mpa(60気圧)の範囲の圧力、および0.1時間-1から30時間-1の範囲のWHSVを含む。
(S)ナフサ(たとえば、C6〜C10)および類似の混合物から高度芳香族混合物への転化。従って、好ましくは約40℃を超え約200℃未満の沸点を有する直鎖およびわずかに分鎖した炭化水素は、400℃から600℃の範囲の温度、好ましくは480℃から550℃の範囲の温度、大気圧から4Mpa(40バール)の範囲の圧力、および0.1から15の範囲の液空間速度(LHSV)で、炭化水素供給流を本発明の分子篩と接触させることによって、実質的に高オクタン芳香族化合物を含有する生成物に転化させることができる。
(T)炭化水素の吸着による選択的な炭化水素の分離。炭化水素の分離の例には、キシレン異性体分離およびオレフィンおよびパラフィンを含む供給流からのオレフィンの分離が含まれる。
(U)275℃から600℃の範囲の温度、50.6kPaから5.06Mpa(0.5気圧から50気圧)の範囲の圧力および0.1から100の範囲の液空間速度を含む典型的な反応条件で、たとえば、メタノールなどのアルコール、またはジメチルエーテルなどのエーテル、またはそれらの混合物などの酸素化剤からオレフィンおよび芳香族化合物を含む炭化水素への転化。
(V)約2から約5炭素原子を有する直鎖および分枝鎖オレフィンのオリゴマー化。プロセスの生成物であるオリゴマーは、ガソリンまたはガソリン調合剤などの燃料および化学物質の両方にとって有用である重質オレフィンへの中間物である。オリゴマー化プロセスは、典型的には約250℃から約800℃の範囲の温度、0.2から50の範囲のLHSVおよび10.1kPaから5.06Mpa(0.1気圧から50気圧)の範囲の炭化水素分圧で、一般的にはオレフィン原料を気相で本発明の分子篩を含む触媒と接触させることで実施される。分子篩触媒と接触させる場合に、原料が液相の場合には、原料をオリゴマー化するために約250℃未満の温度が使用されてもよい。このように、オレフィン原料が分子篩触媒と液相で接触する場合には、10℃から250℃の温度が典型的に使用されてもよい。
(W)C2不飽和炭化水素(エチレンおよび/またはアセチレン)から脂肪族C6〜C12アルデヒドへの転化、および該アルデヒドから対応するC6〜C12アルコール、酸、またはエステルへの転化。一般的に、触媒の転化条件は、100℃から760℃の範囲の温度、10.1kPaから20.26MPa(0.1気圧から200気圧)の範囲の圧力および0.08時間-1から2,000時間-1の範囲の重量空間速度を含む。
本発明の分子篩または本発明のプロセスによって製造された分子篩は以下に記載されている吸収プロセスで使用されてもよい。該プロセスの例には、たとえば軽質ガス分離のための吸収分離がある。例として、記載では、エチレン/エタン混合物またはプロピレン/プロパン混合物からの成分の分離などであって、お互いにまたは他の材料の混合物から、CO2、メタンまたはC2〜C6炭化水素のいずれかの分離から製造される。
本発明の本質および本発明を実施するための方法をより詳細に解説するために、本発明はさらに以下の実施例で説明される。これらの実施例では、製造された生成物の特性を決定するためにアルファ値パラメーターが測定された。このパラメーターは以下に記載されている手法で測定された。
アルファ値は標準触媒と比較した触媒の接触分解活性の近似指標である。これは相対速度定数(単位時間当たりの触媒量当たりの直鎖ヘキサンの転化速度)を表す。これはアルファ値を1(速度定数=0.016秒-1)としたシリカ−アルミナ接触分解触媒の活性に基づいている。アルファ試験は、その記載に応じてそれぞれが参照によって本明細書に援用される米国特許第3,354,078号、JournalofCatalysis,第4巻,527ページ(1965)、第6巻,278ページ(1966)、および第61巻,395ページ(1980)に記載されている。本明細書で使用されている試験の実験条件は、JournalofCatalysis、第61巻,395ページ(1980)に詳細に記載されているような一定温度538℃および可変流量を含む。
実施例で製造された結晶の寸法は、従来の走査型電子顕微鏡(SEM)技法によって測定された。報告された(および本発明の前述の記載で使用されている)結晶寸法によれば、SEMによって検査された結晶の少なくとも1つの寸法は、本明細書中に記載されたμm値またはより大きいものであることを示している。
(実施例1)5μmZSM−5の合成
反応(合成)混合物は、250gの脱イオン水、20gの0%NaOH水溶液、3gのZSM−5原料およびサソール/コンデア(Sasol/Condea)から供給される80gのSIRAL(登録商標)95、非晶質シリカ−アルミナ(シリカ/アルミナのモル比は30:1)からなり、調製された。反応混合物のH2O/NaOHモル比は62.2であった。反応混合物はパール(Parr)オートクレーブに投入され、160℃(320°F)72時間、撹拌器の速度が100RPMで結晶化された。
固体生成物は結果として得られる生成混合物から濾過で分離し、脱イオン水で洗浄し、121℃で乾燥させた。固体生成物はX線回折および走査電子顕微鏡法(SEM)によって分析され、おそらくは層状シリケートおよびモルデナイトである、少量の結晶不純物を有する高結晶質なZSM−5であることが分かった。生成物のSiO2/Al23モル比は26:1であり、有機構造指向剤を含有しなかった。SEMによる評価によって大きさが約5μmの角柱結晶(すなわち、少なくとも1つの寸法が約5μmである)であることが明らかになった。その酸性型では、この生成物のアルファ値は1591であった。
(実施例2)大きな結晶ZSM−5の合成
加熱が40時間で中断され、混合物が室温に冷却され、さらに32時間加熱されることを除いて、実施例1の手順が繰り返された。生成物は大きな結晶ZSM−5(実施例1と類似寸法の結晶)であり、実施例1の生成物よりも汚染されていなかった。生成物のSiO2/Al23モル比は26:1であり、有機構造指向剤を含有しなかった。その酸性型では、この生成物のアルファ値は1648であった。
(実施例3)非常に大きな結晶ZSM−5のZSM−5原料がない合成。
反応(合成)混合物は、114gの脱イオン水、14gの45%KOH水溶液、シリカ/アルミナのモル比が26:1である50gの非晶質シリカ−アルミナ前駆体からなり、調製された。反応混合物のH2O/KOHモル比は42.4であった。スラリーはパール(Parr)鋼製のオートクレーブに投入され、(サンプリングのために100時間で一度中断したが)190℃(374°F)124時間、および撹拌器の速度が50RPMで結晶化させた。
固体生成物は結果として得られる生成混合物から濾過で分離し、脱イオン水で洗浄し、115℃で乾燥させた。元素解析によって、回収された固体生成物は(質量で)シリカ69.4%、アルミナ5.13%、カリウム4.18%を含有することが明らかになった。生成物のシリカ/アルミナのモル比は23:1であった。生成物はX線回折およびSEMによって分析され、典型的な寸法が20μmx4μmx4μmである大きな結晶を含有する高結晶質なZSM−5分子篩であることが分かった。X線回折によって微量の他の結晶相の不純物が明らかになった。
H−型ZSM−5製造するために、ZSM−5生成物の10gが室温で3時間、100mlの1M硝酸アンモニウム溶液と交換された。洗浄および乾燥後に結晶は空気中で540℃6時間、か焼させることによって活性化された。か焼材料はアルファ値1000(ヘキサン接触分解)を有し、H−ZSM−5の酸活性度が非常に高いことが分かった。窒素等温線が決定されることによって小さな外部表面積(10m2-1)が確認され、大きな結晶サイズと一致した。
本発明は特定の実施形態を参照して記述され説明されてきたが、当業者であれば本発明はここに必ずしも記載されていない変形形態にも適することを理解するであろう。こういう訳で、本発明の真の発明範囲を定める目的で添付の特許請求の範囲が参照されるべきである。

Claims (14)

  1. 合成多孔質結晶分子篩を製造するためのプロセスであって、
    (a) X23の供給源、YO2の供給源、および金属水酸化物MOHの供給源を含有し、有機構造指向剤を含有しない水性反応混合物を形成する工程であって、Xは三価元素を表し、Yは四価元素を表し、Mはアルカリ金属を表し、反応混合物の中、
    (i) H2O/MOHのモル比は75以下であり、
    (ii) 少なくとも前記X23および前記YO2の一部分はX23およびYO2の両方を含有する非晶質材料によって製造され、前記非晶質材料は15から40の範囲のYO2/X23モル比を有する工程と、
    (b) 前記多孔質結晶分子篩を製造するための前記反応混合物を結晶化する工程と、
    (c) 前記結晶化された材料を回収する工程と、を含み、
    2 3 およびYO 2 の両方を含有する前記非晶質材料に加えて、前記反応混合物は、X 2 3 の別個の供給源も含有するプロセス。
  2. 請求項1に記載のプロセスにおいて、
    Xはアルミニウムであり、Yはケイ素であるプロセス。
  3. 請求項1または2に記載のプロセスにおいて、
    結晶化は80℃から225℃の範囲の温度で達成されるプロセス。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載のプロセスにおいて、
    前記反応混合物中のH2O/MOHモル比は20から50の範囲であるプロセス。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載のプロセスにおいて、
    23およびYO2の両方を含有する前記非晶質材料は、1.0質量%未満のNa2Oを含有するプロセス。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載のプロセスにおいて、
    23の前記別個の供給源は前記反応混合物中の前記X23の総量の50%以下に寄与するプロセス。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載のプロセスにおいて、
    23およびYO2の両方を含有する前記非晶質材料はYO2/X23モル比が15から35の範囲内であるプロセス。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載のプロセスにおいて、
    アルカリ金属Mはナトリウムまたはカリウムであるプロセス。
  9. MFI構造の合成多孔質分子篩であって、
    少なくとも1つの寸法が10μmよりも大きい結晶(n)SiO2:Al23(式中、nは2〜26である)を含有する合成多孔質結晶分子篩。
  10. 請求項に記載の分子篩において、
    30%オルト−キシレン収着時間試験の値は少なくとも50分であることを特徴とする分子篩。
  11. 少なくとも1つの寸法が1μmよりも大きい結晶を含有する活性触媒の製造方法であって、
    請求項1乃至のいずれかに記載のプロセスによって製造される分子篩を水素交換、および、か焼する工程を含む方法。
  12. 少なくとも1つの寸法が10μmよりも大きい結晶を含有する活性触媒の製造方法であって、
    請求項または10に記載の分子篩を水素交換、および、か焼する工程を含む方法。
  13. 炭化水素を転化するためのプロセスであって、
    炭化水素供給流の転化を生じさせるために、炭化水素転化条件のもとで、炭化水素供給流を、請求項または10に記載の分子篩、または請求項1乃至のいずれかに記載のプロセスによって製造される分子篩、または請求項11または12に記載の方法によって製造される触媒と接触させる工程を含むプロセス。
  14. 吸収プロセスであって、
    供給流から1つまたは複数の吸収物の吸収を生じさせるために、吸収条件のもとで、1つまたは複数の吸収物を含有する供給流を、請求項または10に記載の分子篩、または請求項1乃至のいずれかに記載のプロセスによって製造される分子篩、または請求項11または12に記載の方法によって製造される触媒と接触させる工程を含む吸収プロセス。
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