JP5423574B2 - 金属板の曲げ加工時の限界条件の決定方法及びプレス成形時の金属板の曲げ加工部の不具合の予測方法 - Google Patents
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Description
[2] 前記パンチの受けとして、一対の傾斜面に区画された溝部を有するダイを用いて、前記曲げ加工を行って前記限界条件を求めることを特徴とする[1]に記載の金属板の曲げ加工時の限界条件の決定方法。
[3] 金属板に張力を印加した状態で前記金属板に先細り形状のパンチを押し込んで曲げ加工を実施する際、前記張力及び前記パンチの先端半径を適宜変更して曲げ加工を行い、前記金属板の曲げ部にネッキング、割れまたは破断を発生させない限界条件を、前記張力と前記パンチの先端半径との関係で予め求めておき、プレス成形金型を用いて別の金属板に曲げ加工部を設けるプレス成形をする際に、前記曲げ加工部に加わる加工時の張力を予め予測し、前記加工時の張力に基づき、前記限界条件を参照して、前記曲げ加工部におけるネッキング、割れまたは破断の発生の有無を予測することを特徴とするプレス成形時の金属板の曲げ加工部の不具合の予測方法。
[4] 前記パンチの受けとして、一対の傾斜面に区画された溝部を有するダイを用いて、前記曲げ加工を行って前記限界条件を求めることを特徴とする[3]に記載のプレス成形時の金属板の曲げ加工部の不具合の予測方法。
[5] 前記曲げ加工部に加わる加工時の張力の予測を、有限要素法によって求めることを特徴とする[3]または[4]に記載のプレス成形時の金属板の曲げ加工部の不具合の予測方法。
また、実際のプレス成形時の曲げ加工部に加わる加工時の張力を有限要素法によって求めるので、プレス成形時の不具合をより高い精度で予測できる。
図1Aに、本発明の決定方法において使用するプレス機を示す。図1Aに示すプレス機10は、一対の傾斜面1a、1aからなる断面V字状の溝部1bを有するダイ1と、先端部2aに先端半径R1の曲面を有するパンチ2と、金属板3に張力を印加する張力制御部4と、から概略構成されている。
また、パンチ2は、先端部の形状が溝部1bの形状に対応するようにくさび型の形状をしており、先端部2aに先端半径R1の曲面が設けられている。先端半径R1の大きさは、例えば0.2〜2.0mmの範囲である。また、パンチ幅とダイ肩幅とは一致させることが好ましい。なお、ダイ肩幅は一対の傾斜面1a、1aと上面1cの各交点間の幅寸法である。
図1Aに示すようにプレス機10に金属板3をセットする。次いで、図1Bに示すように、ポンチ2を溝部1bに向けて押し込んで金属板3の曲げ加工を行う。ポンチ2を押し込むことにより、金属板3が溝部1bに押し込まれ、金属板3に曲げ部3aが設けられる。このとき張力制御部4は、金属板3に一定の張力が加わるように金属板3を摺動自在に保持しており、金属板3に常に一定の張力が印加された状態で曲げ加工が施される。張力制御部4によって金属板3が一定の張力下で摺動することで、曲げ加工時に金属板3が破断するおそれが少なくなる。
この作業を更に繰り返すことによって、張力及び先端半径R1毎に、曲げ部3aの不具合の発生の有無を確認する。
図3は、幅30mm、長さ200mm、厚み1.4mmのSPC980鋼板を金属板として使用し、パンチ3の先端半径R1を1.2、0.5、1.0、1.5、2.0mmとし、ダイ肩幅を12mmとし、金属板3に印加する張力を0、5、15、20kNとする条件で曲げ加工を行った結果である。図3は、横軸を張力とし、縦軸をパンチの先端半径R1とする散布図であり、張力及び先端半径R1毎の不具合の発生状況を○、□、△、×で示している。ここで、○は良好であり、□はネッキングが発生したものであり、△は金属板3の下面3cに割れが発生したものであり、×は破断したものである。
図4は、図3と同様に、幅30mm、長さ200mm、厚み1.4mmのSPC980鋼板を金属板として使用し、パンチ2の先端半径R1を1.2、0.5、1.0、1.5、2.0mmとし、金属板3に印加する張力を0、5、15、20kNとする条件で曲げ加工を行った結果である。
また、図4には、図3と同様に、張力及び先端半径R1毎の不具合の発生状況に基づき、ネッキング限界線、割れ限界線、破断限界線をそれぞれ示している。図4に示すように、ネッキング限界線より上側の領域が、曲げ部3aに不具合を生じさせない限界条件になる。
次に、上記の限界条件を利用した不具合の予測方法について、図5〜図6を参照して説明する。
具体的には、図5に示す部品31のプレス成形を想定する。図5に示す部品31は、自動車用の部品であって、図5の仮想面Aにおける断面が略ハット形状になるように薄鋼板をプレス成形して製造される部品である。
図6Aに示すように、プレス成形用の金型32は、下型32aと、上型32bと、押さえ金型32cとから構成されている。上型32bには貫通部32b1が設けられ、貫通部32b1内に押さえ金型32cが進退自在に設置されている。また、下型32aには台部32a1及び台部32a1から突出する凸部32a2が設けられており、凸部32a2が上型32bの貫通部32b1に挿入可能とされている。
図6Aでは、下型32aと、上型32b及び押さえ金型32cとの間に、薄鋼板33を挿入した状態を示している。
また、図6Aに示す金型32においては、下型32aの谷部32a3と、上型32bの稜部32b2とによって加工される箇所が、部品31のうち最も高い張力が加わる箇所と予測されている。なお、上型32bの稜部32b2は先端半径R2の曲面になっている。
このとき、薄鋼板33は、凸部32a2と貫通部32b1と押さえ金型32cとに拘束される。また薄鋼板33は、下型32aの台部32a1と上型32bに挟まれて拘束される。これにより、薄鋼板33は、図6Cの矢印D及びEに示す方向に引っ張られ、張力が印加された状態になる。
また、実際のプレス成形時の曲げ加工部33aに加わる加工時の張力を有限要素法によって求めるので、プレス成形時の不具合をより高い精度で予測できる。
Claims (5)
- 金属板に張力を印加した状態で前記金属板に先細り形状のパンチを押し込んで曲げ加工を実施する際、前記張力及び前記パンチの先端半径を適宜変更して曲げ加工を行い、前記金属板の曲げ部にネッキング、割れまたは破断を発生させない限界条件を、前記張力と前記パンチの先端半径との関係で求めることを特徴とする金属板の曲げ加工時の限界条件の決定方法。
- 前記パンチの受けとして、一対の傾斜面に区画された溝部を有するダイを用いて、前記曲げ加工を行って前記限界条件を求めることを特徴とする請求項1に記載の金属板の曲げ加工時の限界条件の決定方法。
- 金属板に張力を印加した状態で前記金属板に先細り形状のパンチを押し込んで曲げ加工を実施する際、前記張力及び前記パンチの先端半径を適宜変更して曲げ加工を行い、前記金属板の曲げ部にネッキング、割れまたは破断を発生させない限界条件を、前記張力と前記パンチの先端半径との関係で予め求めておき、
プレス成形金型を用いて別の金属板に曲げ加工部を設けるプレス成形をする際に、前記曲げ加工部に加わる加工時の張力を予め予測し、
前記加工時の張力に基づき、前記限界条件を参照して、前記曲げ加工部におけるネッキング、割れまたは破断の発生の有無を予測することを特徴とするプレス成形時の金属板の曲げ加工部の不具合の予測方法。 - 前記パンチの受けとして、一対の傾斜面に区画された溝部を有するダイを用いて、前記曲げ加工を行って前記限界条件を求めることを特徴とする請求項3に記載のプレス成形時の金属板の曲げ加工部の不具合の予測方法。
- 前記曲げ加工部に加わる加工時の張力の予測を、有限要素法によって求めることを特徴とする請求項3または請求項4に記載のプレス成形時の金属板の曲げ加工部の不具合の予測方法。
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