JP5423313B2 - 研削盤および研削方法 - Google Patents

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本発明は、特に、直接定寸段と間接定寸段における研削を行う研削盤および研削方法に関するものである。
円筒状ワークの外周または内周を研削する際に、定寸装置を用いて高精度に研削することが行われている。例えば、クランクシャフトのジャーナル部などのように、軸方向に離散した位置に同種形状の部位が複数存在するものがある。このような離散した複数の同種形状部位を研削する場合、全ての部位について定寸装置により測定しながら研削を行うことで高精度な研削を行うことができる。しかし、定寸装置を移動させる機構を必要としたり、定寸装置を移動させることに伴って測定精度が低下したりするという問題がある。
そこで、研削部位の一部のみにて定寸装置による研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、残りの部位にて定寸装置による研削径の測定を行わずに直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削を行うようにしている。
この間接定寸段の研削において、砥石車の位置を、直接定寸段の研削における砥石車の位置と同一位置となるように制御していた。しかし、直接定寸段におけるワークの剛性と間接定寸段におけるワークの剛性は異なる。そのため、直接定寸段のワークの撓み量と間接定寸段のワークの撓み量が異なっていた。この撓み量の差分の影響により、間接定寸段の加工精度が直接定寸段の加工精度に比べて悪くなっていた。このことを解決するために、従来は、撓み量の差分がゼロとなるように、熟練者による経験と勘によって研削条件を変更していた。
なお、特開2000−33547号公報(特許文献1)には、間接定寸段のスパークアウトの際に、直接定寸段のスパークアウトの際の情報を用いて行うことが記載されている。
特開2000−33547号公報
しかし、加工精度が熟練者の経験と勘によるものであるため、撓み量の差分がゼロにならない場合も生じていた。つまり、熟練者であっても、加工精度にばらつきを生じてしまうことがあった。さらに、非熟練者の場合には、熟練者の場合以上に、加工精度にばらつきを生じるおそれがあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、間接定寸段の研削において、熟練者の経験や勘に頼らずに、さらに、熟練者の経験や勘による場合に比べてより安定した加工精度を得ることができる研削盤および研削方法を提供することを目的とする。
(研削盤に係る発明)
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明は、
円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削盤であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削盤において、
前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出手段と、
前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出手段と、
前記直接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)と前記間接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)とに基づいて、前記間接定寸段の研削において前記砥石車の前記円筒状ワークに対する位置を制御する制御手段と、
を備えることである。
請求項2に係る発明は、
円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削盤であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削盤において、
前記直接定寸段の研削および前記間接定寸段の研削における前記砥石車の前記円筒状ワークに対する送り速度を一定の送り速度Fとする一定速度研削の場合に、
前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出手段と、
前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出手段と、
前記間接定寸段の研削における現在tindirの前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)から、前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記撓み量の合計値Xtotal(t0dir)を差し引いた撓み量差分ΔXを算出する撓み量差分算出手段と、
前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記砥石車の前記円筒状ワークに対する位置Xref(t0dir)に、算出された前記撓み量差分ΔXを加算することにより、前記間接定寸段の研削の終了時点t0indirにおける前記砥石車の前記円筒状ワークに対する目標位置Xref(t0indir)を算出する間接定寸段終了目標位置算出手段と、
前記間接定寸段終了目標位置算出手段により算出された前記目標位置Xref(t0indir)にて前記間接定寸段の研削を終了するように、前記砥石車の前記円筒状ワークに対する位置Xref(tindir)を制御する制御手段と、
を備えることである。
請求項3に係る発明は、
前記研削盤は、
前記砥石車が前記円筒状ワークを押圧することにより前記円筒状ワークに生じる研削抵抗F(t)を検出する研削抵抗検出手段と、
前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の支持系の合成バネ定数km(dir)を算出する直接定寸段バネ定数算出手段と、
前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の支持系の合成バネ定数km(indir)を算出する間接定寸段バネ定数算出手段と、
を備え、
前記直接定寸段撓み量算出手段は、前記直接定寸段の前記合成バネ定数km(dir)と、前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記研削抵抗F(t)と、によりフックの法則に従って、前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出し、
前記間接定寸段撓み量算出手段は、前記間接定寸段の前記合成バネ定数km(indir)と、前記間接定寸段の研削における現在tの前記研削抵抗F(t)とによりフックの法則に従って、前記間接定寸段の現在tの前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出することである。
請求項4に係る発明は、
前記間接定寸段バネ定数算出手段は、前記直接定寸段の合成バネ定数km(dir)と、前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記研削抵抗F(t0dir)と、前記間接定寸段の研削における現在t indirの前記研削抵抗F(tindir)とに基づいて、前記間接定寸段の研削を行っている最中に前記間接定寸段の合成バネ定数km(indir)を算出することである。
請求項5に係る発明は、
前記間接定寸段バネ定数算出手段は、前記間接定寸段の研削のうち前記研削抵抗F(t indir)が一定とならない非定常状態における前記研削抵抗F(t indir)に基づいて、前記間接定寸段の合成バネ定数km(indir)を算出することである。
請求項6に係る発明は、
前記直接定寸段バネ定数算出手段は、前記定寸装置により測定された前記円筒状ワークの研削径Df(tdir)と、前記直接定寸段の研削における現在tdirの前記研削抵抗F(t dir)とに基づいて、直接定寸段の研削を行っている最中に前記直接定寸段の合成バネ定数km(dir)を算出することである。
請求項7に係る発明は、
前記直接定寸段バネ定数算出手段は、前記直接定寸段の研削のうち前記研削抵抗F(t dir)が一定とならない非定常状態における前記研削抵抗F(t dir)に基づいて、前記直接定寸段の合成バネ定数km(dir)を算出することである。
請求項8に係る発明は、
前記研削盤は、
前記間接定寸段の研削の終了時点t0indirにおける前記円筒状ワークの研削径Df(t0indir)から、前記直接定寸段の研削の終了時点t0indirにおける前記円筒状ワークの研削径Df(t0dir)を差し引いた研削径差分ΔDを算出する研削径差分算出手段を備え、
前記間接定寸段終了目標位置算出手段は、前記位置Xref(tdir)に、前記撓み量差分ΔXおよび前記研削径差分ΔDを加算することにより、前記目標位置Xref(t0indir)を算出することである。
請求項9に係る発明は、
前記一定速度研削を終了してから、前記砥石車を前記円筒状ワークから引き離す方向へ相対移動させて前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を減少させながら行う後退研削へ切り替える際に、前記間接定寸段終了目標位置算出手段にて算出した前記目標位置Xref(t0indir)を適用することである。
請求項10に係る発明は、
前記送り速度を所定送り速度F1とする第一一定速度研削から、前記送り速度を異なる送り速度F2とする第二一定速度研削へ切り替える際に、前記間接定寸段終了目標位置算出手段にて算出した前記目標位置Xref(t0indir)を適用することである。
請求項11に係る発明は、
前記砥石車が前記円筒状ワークを押圧することにより前記円筒状ワークに生じる前記軸直交方向の研削抵抗F(t)を検出する研削抵抗検出手段と、
前記直接定寸段の研削の前記後退研削において、前記研削抵抗F(t)が直接目標研削抵抗Fe1まで減少したときに終了するように制御する直接制御手段と、
前記間接定寸段の研削の前記後退研削において、前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)が前記直接定寸段の研削の終了時点における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)が一致するときの間接目標研削抵抗Fe2を算出する目標研削抵抗算出手段と、
前記間接定寸段の研削の前記後退研削において、前記研削抵抗F(t)が前記間接目標研削抵抗Fe2まで減少したときに終了するように制御する間接制御手段と、
を備えることである。
請求項12に係る発明は、
前記後退研削の後に、前記砥石車を前記円筒状ワークに押し付ける方向へ相対移動させながら、前記円筒状ワークに生じる前記軸直交方向の研削抵抗F(t)が一定となるような研削抵抗一定前進研削を行う場合に、
前記直接定寸段の研削において、研削開始から前記定寸装置による前記研削径が目標径に到達するまで総切込量Depdirを記憶する総切込量記憶手段と、
前記直接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)と前記間接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)とが同一となるように、前記間接定寸段の研削における目標研削抵抗F(tindir)を算出する間接定寸段目標研削抵抗算出手段と、
前記間接定寸段の研削において、前記目標研削抵抗F(tindir)を保持しつつ、研削開始からの前記砥石車の前記円筒状ワークに対する総移動量が前記総切込量Depdirに一致するまで行う制御手段と、
を備えることである。
請求項13に係る発明は、
前記間接定寸段目標研削抵抗算出手段は、前記直接定寸段の研削抵抗一定前進研削における研削抵抗F(t1dir)と、前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の支持系の合成バネ定数km(dir)と、前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の支持系の合成バネ定数km(indir)とに基づいて、前記目標研削抵抗F(t1indir)を算出することである。
請求項14に係る発明は、
円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削盤であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削盤において、
前記砥石車を前記円筒状ワークに押し付ける方向へ相対移動させて前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を増加させる第一前進研削の後であって、前記砥石車を前記円筒状ワークから引き離す方向へ相対移動させて前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を減少させながら行う後退研削の場合に、
前記砥石車が前記円筒状ワークを押圧することにより前記円筒状ワークに生じる前記軸直交方向の研削抵抗F(t)を検出する研削抵抗検出手段と、
前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出手段と、
前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出手段と、
前記直接定寸段の研削において、前記研削抵抗F(t)が直接目標研削抵抗Fe1まで減少したときに終了するように制御する直接制御手段と、
前記間接定寸段の研削において、前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)が前記直接定寸段の研削の終了時点における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)が一致するときの間接目標研削抵抗Fe2を算出する目標研削抵抗算出手段と、
前記間接定寸段の研削において、前記研削抵抗F(t)が前記間接目標研削抵抗Fe2まで減少したときに終了するように制御する間接制御手段と、
を備えることである。
請求項15に係る発明は、
円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削盤であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削盤において、
前記砥石車が前記円筒状ワークを押圧することにより前記円筒状ワークに生じる前記軸直交方向の研削抵抗F(t)を検出する研削抵抗検出手段を備え、
前記砥石車を前記円筒状ワークに押し付ける方向へ相対移動させながら、前記研削抵抗F(t)が一定となるような研削抵抗一定前進研削を行う場合に、
前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出手段と、
前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出手段と、
前記直接定寸段の研削において、研削開始から前記定寸装置による前記研削径が目標径に到達するまで総切込量Depdirを記憶する総切込量記憶手段と、
前記直接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)と前記間接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)とが同一となるように、前記間接定寸段の研削における目標研削抵抗F(tindir)を算出する間接定寸段目標研削抵抗算出手段と、
前記間接定寸段の研削において、前記目標研削抵抗F(tindir)を保持しつつ、研削開始からの前記砥石車の前記円筒状ワークに対する総移動量が前記総切込量Depdirに一致するまで行う制御手段と、
を備えることである。
(研削方法に係る発明)
請求項16に係る研削方法の発明は、
円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削方法であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削方法において、
前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出工程と、
前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出工程と、
前記直接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)と前記間接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)とに基づいて、前記間接定寸段の研削において前記砥石車の前記円筒状ワークに対する位置を制御する制御工程と、
を実行することである。
上記のように構成した請求項1に係る発明によれば、間接定寸段の研削に際して、直接定寸段の研削における撓み量の合計値Xtotal(tdir)と、間接定寸段の研削における撓み量の合計値Xtotal(tindir)とを考慮している。つまり、直接定寸段の研削における撓み量の合計値Xtotal(tdir)と間接定寸段の撓み量の合計値Xtotal(tindir)との差分を考慮することで、より高精度に間接定寸段にてワークを研削することができる。
請求項2に係る発明によれば、一定速度研削における間接定寸段の研削の終了時点の砥石車の相対位置を高精度に得ることができる。つまり、一定速度研削の場合に、撓み量差分ΔXを用いることで、間接定寸段の研削における研削精度を向上することができる。
請求項3に係る発明によれば、各合成バネ定数km(dir),km(indir)を算出することに加えて、研削抵抗F(t)を検出することにより、確実に各撓み量の合計値Xtotal(tdir),Xtotal(tindir)を算出することができる。これにより、一定速度研削において、間接定寸段の研削にて確実に研削精度を向上することができる。
請求項4に係る発明によれば、一定速度研削において、間接定寸段の合成バネ定数km(indir)を算出する際に、直接定寸段の合成バネ定数km(dir)を用いている。さらに、直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける研削抵抗F(t0dir)および間接定寸段の研削における現在tindirの研削抵抗F(tindir)を用いることにより、間接定寸段の合成バネ定数km(indir)を確実に算出することができる。
請求項5に係る発明によれば、確実に間接定寸段の合成バネ定数km(indir)を算出できる。請求項6に係る発明によれば、直接定寸段の合成バネ定数km(dir)を算出することができる。特に、請求項7に係る発明によれば、確実に直接定寸段の合成バネ定数km(dir)を算出できる。
請求項8に係る発明によれば、直接定寸段の最終研削径Df(t0dir)と間接定寸段の最終研削径Df(t0indir)が異なる場合であっても、本発明を適用できる。つまり、最終研削径の差分ΔDを考慮することで、確実に、間接定寸段の研削の終了時点t0indirにおいて、円筒状ワークの研削径Df(t0indir)が所望の研削径となるようにできる。
請求項9に係る発明によれば、間接定寸段において、一定速度研削から後退研削へ高精度な位置にて切り替えることができる。また、請求項10に係る発明によれば、間接定寸段において、例えば、粗研削から精研削へ切り替える際や、精研削から微研削へ切り替える際に、高精度な位置にて切り替えることができる。
請求項11に係る発明によれば、間接定寸段の研削において、研削抵抗F(t)に基づくフィードバック制御に適用することができる。
請求項12に係る発明によれば、間接定寸段の研削において、研削抵抗一定前進研削に適用することができる。そして、請求項13に係る発明によれば、確実に目標研削抵抗F(t1indir)を算出することができる。
請求項14に係る発明によれば、間接定寸段の研削において、研削抵抗F(t)に基づくフィードバック制御に適用することができる。請求項15に係る発明によれば、間接定寸段の研削において、研削抵抗一定前進研削に適用することができる。
請求項16に係る発明によれば、上述した請求項1に係る研削盤の発明における効果と同様の効果を奏することができる。また、上述した研削盤としての他の特徴について、研削方法としても同様に適用することができる。
工作機械の平面図である。 本実施形態の研削方法におけるメイン処理を示すフローチャートである。 直接定寸段の研削において、経過時間に対するワーク外径寸法、砥石台位置および研削抵抗を示す図である。 直接定寸段の研削を示すフローチャートである。 (a)直接定寸段の粗前進研削の時刻tdirにおける砥石車とワークの位置を示す図である。(b)直接定寸段の粗前進研削の時刻tdir+Tにおける砥石車とワークの位置を示す図である。 動圧効果相当値Fを推定する際に用いるグラフであって、ワークの外径減少量に対する研削抵抗F(t)の関係を示す。 直接定寸段の粗前進研削の終了時点t0dirにおける砥石車とワークの位置を示す図である。 直接定寸段の後退研削の終了時点t1dirにおける砥石車とワークの位置を示す図である。 直接定寸段の研削抵抗一定前進研削における砥石車とワークの位置を示す図である。 間接定寸段の研削において、経過時間に対するワーク外径寸法、砥石台位置および研削抵抗を示す図である。 間接定寸段の研削を示すフローチャートであって、前半部分を示す。 間接定寸段の研削を示すフローチャートであって、後半部分を示す。 間接定寸段の粗前進研削の終了時点t0indirにおける砥石車とワークの位置を示す図である。 間接定寸段の後退研削の終了時点t1indirにおける砥石車とワークの位置を示す図である。 その他の実施形態における、経過時間に対する砥石台位置を示す図である。
以下、本発明の研削盤および研削方法を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(ワークの説明)
対象のワークWは、軸直交方向断面形状が円形のワーク、すなわち円筒状ワークである。なお、ここでいう「円筒状」とは、軸直交方向の断面の外周面形状が円形である場合、軸直交方向の断面の内周面形状が円形である場合、前記の両者を持つ場合を含む意味である。すなわち、円筒状ワークWには、円柱状のワークを含む。そして、ワークWは、研削部位が離散した複数箇所を有しており、これら複数の研削部位は同種の形状からなるものである。当該ワークWは、例えば、クランクシャフトやカムシャフトなどであって、研削部位はこれらの各ジャーナル部などである。ジャーナル部の他に、クランクシャフトの偏心ピンを研削部位とすることもできる。なお、本実施形態においては、研削部位がカムシャフトのジャーナル部として説明する。
(研削盤の構成)
本実施形態の研削盤の一例として、砥石台トラバース型円筒研削盤を例に挙げて説明する。そして、当該研削盤の加工対象のワークWは、上述したように、カムシャフトとして、研削部位は、カムシャフトのジャーナル部Wdir,Windirとする。
当該研削盤について、図1を参照して説明する。図1に示すように、研削盤1は、ベッド10と、主軸台20と、心押台30と、砥石支持装置40と、力センサ50と、定寸装置60と、制御装置70とから構成される。
ベッド10は、ほぼ矩形状からなり、床上に配置される。ただし、ベッド10の形状は矩形状に限定されるものではない。このベッド10の上面には、一対の砥石台用ガイドレール11a,11bが、図1の左右方向(Z軸方向)に延びるように、且つ、相互に平行に形成されている。一対の砥石台用ガイドレール11a,11bは、砥石支持装置40を構成する砥石台トラバースベース41が摺動可能なレールである。さらに、ベッド10には、一対の砥石台用ガイドレール11a,11bの間に、砥石台トラバースベース41を図1の左右方向に駆動するための、砥石台用Z軸ボールねじ11cが配置され、この砥石台用Z軸ボールねじ11cを回転駆動する砥石台用Z軸モータ11dが配置されている。
主軸台20(本発明の「ワーク支持手段」に相当)は、主軸台本体21と、主軸22と、主軸モータ23と、主軸センタ24とを備えている。主軸台本体21は、ベッド10の上面のうち、図1の左下側に固定されている。ただし、主軸台本体21は、ベッド10に対するZ軸方向位置を僅かに調整することが可能である。この主軸台本体21の内部には、主軸22が軸周り(図1のZ軸周り)に回転可能に挿通支持されている。この主軸22の図1の左端には、主軸モータ23が設けられ、主軸22は、主軸モータ23により主軸台本体21に対して回転駆動される。この主軸モータ23はエンコーダを有しており、エンコーダにより主軸モータ23の回転角を検出することができる。また、主軸22の右端に、軸状のワークWの軸方向一端を支持する主軸センタ24が取り付けられている。
心押台30(本発明の「ワーク支持手段」に相当)は、心押台本体31と、心押センタ32とを備えている。心押台本体31は、ベッド10の上面のうち、図1の右下側に固定されている。ただし、心押台本体31は、ベッド10に対するZ軸方向位置を僅かに調整することが可能である。この心押台本体31は、図1の左右方向に貫通する穴が形成されている。この心押台本体31の貫通孔に、心押センタ32が回転可能に挿通支持されている。この心押センタ32の回転軸は、主軸22の回転軸と同軸上に位置している。そして、この心押センタ32は、ワークWの軸方向他端を支持する。つまり、心押センタ32は、主軸センタ24に対向するように配置されている。そして、主軸センタ24と心押センタ32とにより、ワークWの両端を回転可能に支持している。さらに、心押センタ32は、心押台本体31の右端面からの突出量を変更可能である。つまり、ワークWの位置に応じて、心押センタ32の突出量を調整することができる。このように、ワークWは、主軸センタ24および心押センタ32により、主軸軸周り(Z軸周り)に回転可能に保持されている。
砥石支持装置40は、砥石台トラバースベース41と、砥石台42と、砥石車43と、砥石回転用モータ44とを備えている。砥石台トラバースベース41は、矩形の平板状に形成されており、ベッド10の上面のうち、一対の砥石台用ガイドレール11a,11b上を摺動可能に配置されている。砥石台トラバースベース41は、砥石台用Z軸ボールねじ11cのナット部材に連結されており、砥石台用Z軸モータ11dの駆動により一対の砥石台用ガイドレール11a,11bに沿って移動する。この砥石台用Z軸モータ11dはエンコーダを有しており、エンコーダにより砥石台用Z軸モータ11dの回転角を検出することができる。
この砥石台トラバースベース41の上面には、砥石台42が摺動可能な一対のX軸ガイドレール41a,41bが、図1の上下方向(X軸方向)に延びるように、且つ、相互に平行に形成されている。さらに、砥石台トラバースベース41には、一対のX軸ガイドレール41a,41bの間に、砥石台42を図1の上下方向に駆動するための、X軸ボールねじ41cが配置され、このX軸ボールねじ41cを回転駆動するX軸モータ41dが配置されている。このX軸モータ41dはエンコーダを有しており、エンコーダによりX軸モータ41dの回転角を検出することができる。
砥石台42は、砥石台トラバースベース41の上面のうち、一対のX軸ガイドレール41a,41b上を摺動可能に配置されている。そして、砥石台42は、X軸ボールねじ41cのナット部材に連結されており、X軸モータ41dの駆動により一対のX軸ガイドレール41a,41bに沿って移動する。つまり、砥石台42は、ベッド10、主軸台20および心押台30に対して、X軸方向(プランジ送り方向)およびZ軸方向(トラバース送り方向)に相対移動可能となる。
そして、この砥石台42のうち図1の下側部分には、図1の左右方向に貫通する穴が形成されている。この砥石台42の貫通孔に、砥石車回転軸部材(図示せず)が、砥石中心軸周り(Z軸周り)に回転可能に支持されている。この砥石車回転軸部材の一端(図1の左端)に、円盤状の砥石車43が同軸的に取り付けられている。つまり、砥石車43は、砥石台42に対して、片持ち支持されている。具体的には、砥石車43の図1の右端側を砥石台42に支持され、砥石車43の図1の左端側は自由端となる。この砥石車43の回転軸は、主軸22の回転軸に平行に設けられている。また、砥石台42の上面には、砥石回転用モータ44が固定されている。そして、砥石車回転軸部材の他端(図1の右端)と砥石回転用モータ44の回転軸とにプーリが懸架されることで、砥石回転用モータ44の駆動により、砥石車43が砥石軸周りに回転する。
力センサ50(本発明の「研削抵抗検出手段」に相当)は、主軸22に設けられ、主軸22に加わるX軸方向成分(研削点における法線方向成分)の力を測定している。つまり、この力センサ50は、砥石車43によりワークWが研削(押圧)されることにより生じる法線方向の研削抵抗F(t)を検出している。ここでは、砥石車43をワークWに対してX方向のみに移動させながら加工するため、力センサ50は、X軸方向成分の力を測定するのみとしている。この力センサ50により測定される信号は、制御装置70へ出力される。
定寸装置60は、加工位置におけるワークWの外径(本発明の「研削径」に相当)を測定している。この定寸装置60により測定されるワークWの外径は、制御装置70へ出力される。ここで、この定寸装置60は、ベッド10に固定されている。従って、定寸装置60により測定されるワークWの研削部位Wdirは、複数の研削部位(ジャーナル部)のうち一カ所のみとなる。残りの部位Windirは、定寸装置60により測定されない。
制御装置70(本発明の各「制御手段」,各「推定手段」に相当)は、各モータを制御して、ワークWを主軸周りに回転させ、砥石車43を回転させ、且つ、ワークWに対する砥石車43のZ軸方向およびX軸方向の相対的な位置を変更することにより、ワークWの外周面の研削加工を行う。この制御装置70は、各エンコーダにより検出される各位置に基づいて位置制御を行う場合と、力センサ50により検出される研削抵抗に基づいて研削抵抗制御を行う場合とがある。詳細は後述する。
(研削方法の説明)
次に、上述した研削盤による研削方法について、図2〜図15を参照して説明する。図2に示すように、まずは、直接定寸段の研削を行い(S1)、その後に間接定寸段の研削を行う(S2)。ここで、直接定寸段の研削とは、定寸装置60によるワークWのジャーナル部Wdirの研削径の測定を行いながら研削することである。一方、間接定寸段の研削とは、定寸装置60によるワークWのジャーナル部Windirの研削径の測定を行わずに、直接定寸段の研削における情報を用いて研削することである。
直接定寸段の研削は、図3および図4に示すように、まず粗前進研削を実行し(t1〜r4)、続いて後退研削を実行し(t4〜t5)、続いて研削抵抗一定前進研削を実行し(t5〜t6)、最後にスパークアウトを実行する(t6〜t7)。ここで、粗前進研削(本発明の「一定速度研削」に相当)は、砥石車43をワークWに押し付ける方向へ相対移動させてワークWおよび砥石車43の軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を増加させる研削であって、砥石車43のワークWに対する送り速度を一定の送り速度Fとする研削である。後退研削は、砥石車43をワークWから引き離す方向へ相対移動させてワークWおよび砥石車43の軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を減少させながら行う研削である。研削抵抗一定前進研削は、砥石車43をワークWに押し付ける方向へ相対移動させながら、ワークWに生じる軸直交方向の研削抵抗F(tdir)が一定となるような研削である。スパークアウトは、砥石車43によるワークWに対する切り込み量をゼロの状態として行う。
図4に示すように、直接定寸段の研削は、まず、粗前進研削を開始する(S11)。粗前進研削では、図3のt1〜t4に示すように、砥石車43の送り速度を一定としている。そして、粗前進研削の最中に、力センサ50により研削抵抗F(t dir)を検出し、検出した研削抵抗F(t dir)を記憶する(S12)。この研削抵抗F(t dir)の記憶は、直接定寸段の研削において継続して行われる。ここで、研削抵抗F(tdir)とは、時刻tdirにおける研削抵抗である。
続いて、直接定寸段の研削における合成バネ定数km(dir)を算出する(S13)(本発明の「直接定寸段バネ定数算出手段」に相当)。この合成バネ定数km(dir)は、直接定寸段の研削において、ワークWの支持系のバネ定数kw_dirと砥石車43の支持系のバネ定数kgを合成したものである。つまり、合成バネ定数km(dir)の逆数が、ワークWの支持系のバネ定数kw_dirの逆数と砥石車43の支持系のバネ定数kgの逆数を加算した値となる。
この合成バネ定数km(dir)の算出に際して、まず、直接定寸段の研削において、ワークWおよび砥石車43の軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)の導出方法について説明する(本発明の「直接定寸段撓み量算出手段」に相当)。この導出は、式(1)に従って行われる。式(1)の各記号については、図5(a)に示す通りである。そして、式(1)において、Xref(tdir)、HおよびDcomは既知であり、Df(tdir)は、定寸装置60により測定される値である。従って、式(1)に従って、撓み量の合計値Xtotal(tdir)を得ることができる。
Figure 0005423313
そして、フックの法則により、式(2)のように表すことができる。式(2)を変換することで、合成バネ定数km(dir)は、式(3)のように表すことができる。式(3)において、上記式(1)により、撓み量の合計値Xtotal(tdir)は既に算出されている。また、ステップS12により、研削抵抗F(tdir)を記憶し続けている。従って、式(3)より、直接定寸段の研削の合成バネ定数km(dir)を得ることができる。ここで、合成バネ定数km(dir)の算出は、非定常状態(図3の時刻t2〜t3)、すなわち撓み量の合計値Xtotal(tdir)が増加している間に行うとよい。
Figure 0005423313
続いて、ワークWの外径Df(tdir)の時間変化と研削抵抗F(tdir)の関係は、式(4)のように表すことができる。そして、この関係式における比例定数αと動圧効果相当値Fdを算出する(S14)。ここで、ワークWの外径Df(tdir)の減少量は、ワークWの削り量に相当する。具体的には、非定常状態(過渡状態ともいう)(図3の時刻t2〜t3)における多数のワークWの外径Df(tdir)と研削抵抗F(tdir)の情報に基づいて、図6に示すように、直線近似する。そうすると、近似した直線の傾きが比例定数αとして推定し、ワークWの外径Df(tdir)の減少量がゼロとなる点が、クーラント液による動圧効果相当値Fdとして推定される。
Figure 0005423313
続いて、定寸装置60により測定されるワークWの外径Df(tdir)が、予め設定された外径Dth1に達したか否かを判定する(S15)。ここで、設定された外径Dth1は、図7に示すように、粗前進研削の終了時点t0dir(図3の時刻t4)において、全周に亘って、取り代Δ/2だけ残ることになる。そして、まだ、ワークWの外径Df(tdir)が設定された外径Dth1に達していなければ(S15:N)、粗前進研削を継続する。一方、ワークWの外径Df(tdir)が設定された外径Dth1に達した場合には(S15:Y)、粗前進研削を終了する(S16)。
ここで、後の間接定寸段の研削において必要となる関係式「Xref(tdir+T)−Xref(tdir)」の導出方法について説明する。この関係式は、後に、間接定寸段の研削の合成バネ定数km(indir)を算出する際に用いるものである。
まず、時刻tdirにおける砥石台位置Xref(tdir)は、式(5)のように表される。この場合の砥石車43とワークWとの位置関係は、図5(a)に示す。また、時刻tdir+Tにおける砥石台位置Xref(tdir)は、式(6)のように表される。この場合の砥石車43とワークWとの位置関係は、図5(b)に示す。式(5)(6)の両辺の差をとると、式(7)のように表される。
Figure 0005423313
Figure 0005423313
ここで、式(7)の右辺の第一項は、ワークWの外径の減少量に相当する。つまり、式(8)のように表すことができる。また、式(7)の右辺の第二項および第三項は、撓み量の合計値Xtotal(tdir)の変化分に相当する。つまり、フックの法則により、式(7)の右辺の第二項および第三項は、式(9)のように表すことができる。
Figure 0005423313
Figure 0005423313
従って、式(7)(8)(9)より、「Xref(tdir+T)−Xref(tdir)」は、式(10)のように表される。
Figure 0005423313
続いて、粗前進研削を終了した時点t0dirにおいて、砥石台42のX軸方向位置Xref(t0dir)を記憶しておく(S17)。この位置は、砥石台42をX軸方向に駆動するモータ41dのエンコーダにより得ることができる。そして、記憶した砥石台位置Xref(t0dir)は、後に、間接定寸段の研削において用いる。この砥石台位置Xref(t0dir)は、式(11)のように表される。
Figure 0005423313
さらに、粗前進研削を終了した時点t0dirにおける研削抵抗F(t0dir)を記憶しておく(S18)。この研削抵抗F(t0dir)についても、後に、間接定寸段の研削において用いる。
続いて、後退研削を開始する(S19)。ここで、後退研削とは、砥石車43をワークWから引き離す方向へ相対移動させて、ワークWの撓み量Xcom(tdir)を減少させながら行う研削である。図7に示すように、粗前進研削において、仕上外径寸法「Ddir+Δ」に対する削り残し部分を、後退研削によって研削する。この後退研削は、研削抵抗F(t)に基づくフィードバック制御を行う。つまり、目標研削抵抗F(tdir)が設定されて、研削抵抗F(t)が当該目標研削抵抗F(tdir)に一致するように、砥石台位置が制御される。
ここで、後退研削の終了時点t1dirにおける目標研削抵抗F(t1dir)(本発明の「直接目標研削抵抗Fe1」に相当)の導出について説明する。後退研削により除去すべき削り量は、「Δ/2−E(t1dir)」となり、後退研削の削り量は、Nc×E(t1dir)で表される。つまり、式(12)のように表すことができる。式(12)により、式(13)を導出することができる。そして、式(4)(13)より、後退研削の終了時点t1dirにおける目標研削抵抗F(t1dir)は、式(14)のように表すことができる。
Figure 0005423313
ここで、後退研削の途中の時刻tdirにおける目標研削抵抗F(tdir)は、式(15)のように表すことができる。
Figure 0005423313
そして、後退研削を行っている際に、研削抵抗F(tdir)が式(14)に示す目標研削抵抗F(t1dir)に達したか否かを判定する(S20)。そして、研削抵抗F(tdir)が目標研削抵抗F(t1dir)に達していないのであれば(S20:N)、後退研削を継続する。一方、研削抵抗F(tdir)が目標研削抵抗F(t1dir)に達した場合には(S20:Y)、後退研削を終了する(S21)。ここで、後退研削の終了時点t1dirにおける砥石車43とワークWとの位置は、図8に示す通りである。
後退研削を終了すると、研削抵抗一定前進研削を開始する(S22)。研削抵抗一定前進研削においては、研削抵抗F(tdir)が一定となるように、砥石台42の位置制御を行っている。この研削抵抗一定前進研削における砥石車43とワークWの位置は、図9に示す通りである。なお、位置制御に替えて、研削抵抗一定前進研削においては、研削抵抗F(tdir)によるフィードバック制御を行うこともできる。この研削抵抗一定前進研削において一定に制御される研削抵抗F(tdir)は、粗前進研削における最大研削抵抗F(t)に比べると非常に小さな値に設定している。つまり、研削抵抗一定前進研削は仕上加工に相当する。
続いて、ワークWの外径Df(tdir)が、予め設定された外径Dth2に達したか否かを判定する(S23)。ここで、設定された外径Dth2は、仕上外径Ddirに相当するものである。ただし、定寸装置60により検出する位置によって、検出されるワークWの外径Df(tdir)が僅かながら異なるため、その分を考慮して外径Dth2を設定する。そして、まだ、ワークWの外径Df(tdir)が設定された外径Dth2に達していなければ(S23:N)、研削抵抗一定前進研削を継続する。一方、ワークWの外径Df(tdir)が設定された外径Dth2に達した場合には(S23:Y)、研削抵抗一定前進研削を終了する(S24)。
そして、研削抵抗一定前進研削の終了時点t2dirにおいて、研削抵抗一定研削による砥石車43のX軸方向への総切込量Depdirを記憶しておく(S25)(本発明の「総切込量記憶手段」に相当)。総切込量Depdirは、研削抵抗一定前進研削の開始から定寸装置60により測定されるワークWの外径Df(tdir)が設定された外径(目標径)Dth2に到達するまでの切込量である。つまり、総切込量Depdirは、研削抵抗一定前進研削の開始時点t1dirにおける砥石台位置Xref(t1dir)から研削抵抗一定前進研削の終了時点t2dirにおける砥石台位置Xref(t2dir)を差し引いた値となる。
続いて、スパークアウトを実行する(S26)。このスパークアウトは、砥石車43をワークWに対する切り込み量をゼロの状態として行う。つまり、スパークアウトにおいては、研削抵抗一定前進研削において研削残しの分を研削することになる。そして、このスパークアウトは、予め設定されたワークWの回転数だけ行う。そこで、設定回数だけワークWが回転したか否かを判定し(S27)、設定回数回転した場合には、スパークアウトを終了する(S28)。このようにして、直接定寸段の研削を終了する。
続いて、間接定寸段の研削を開始する(S2)。間接定寸段の研削は、図10〜図12に示すように、直接定寸段の研削と同様の工程となる。まず粗前進研削を実行し(t1〜r4)、続いて後退研削を実行し(t4〜t5)、続いて研削抵抗一定前進研削を実行し(t5〜t6)、最後にスパークアウトを実行する(t6〜t7)。ここで、粗前進研削は、砥石車43をワークWに押し付ける方向へ相対移動させてワークWおよび砥石車43の軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を増加させる研削であって、砥石車43のワークWに対する送り速度を一定の送り速度Fとする研削である。後退研削は、砥石車43をワークWから引き離す方向へ相対移動させてワークWおよび砥石車43の軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を減少させながら行う研削である。研削抵抗一定前進研削は、砥石車43をワークWに押し付ける方向へ相対移動させながら、ワークWに生じる軸直交方向の研削抵抗F(tindir)が一定となるような研削である。スパークアウトは、砥石車43によるワークWに対する切り込み量をゼロの状態として行う。
図11に示すように、間接定寸段の研削は、まず、粗前進研削を開始する(S31)。粗前進研削では、図10のt1〜t4に示すように、砥石車43の送り速度を一定としている。そして、粗前進研削の非定常状態(過渡状態ともいう)(図10の時刻t2〜t3)において、間接定寸段の研削における合成バネ定数km(indir)を算出する(S32)(本発明の「間接定寸段バネ定数算出手段」に相当)。この合成バネ定数km(indir)は、間接定寸段の研削において、ワークWの支持系のバネ定数kw_indirと砥石車43の支持系のバネ定数kgを合成したものである。つまり、合成バネ定数km(indir)の逆数が、ワークWの支持系のバネ定数kw_indirの逆数と砥石車43の支持系のバネ定数kgの逆数を加算した値となる。
ここで、間接定寸段の研削における合成バネ定数km(indir)は、直接定寸段の研削における合成バネ定数km(dir)と異なることが一般的である。この理由は、ワークWの支持位置に対して、研削部位が軸方向において異なるためである。つまり、両者に同一の力を付与した場合には、直接定寸段の研削におけるワークWの撓み量Xcom(tdir)と、間接定寸段の研削におけるワークWの撓み量Xcom(tindir)は異なる。
間接定寸段の研削における合成バネ定数km(indir)の算出は、次のように行う。まず、間接定寸段の研削において、直接定寸段の研削と同一の砥石台42の移動量の区間(tdir〜tindir+T)について考える。両者の砥石台42の移動量が同一であることから、式(16)の関係が得られる。また、両者の砥石台42の移動量が同一であることにより、直接定寸段の研削における式(10)を間接定寸段の研削に適用することができる。その場合、式(17)の関係が得られる。
Figure 0005423313
そして、式(16)(17)の左辺が同一であるため、式(18)の関係が得られる。この式(18)を、km(indir)について表すと、式(19)となる。そして、式(19)において、直接定寸段の研削における研削抵抗F(tdir)、比例定数α、動圧効果相当値Fd、直接定寸段の研削の合成バネ定数km(dir)は、既に取得しており、間接定寸段の研削における研削抵抗F(tindir)は測定することができる。つまり、間接定寸段の研削の合成バネ定数km(indir)を算出することができる。
Figure 0005423313
続いて、図11のフローチャートのS33〜S37において、間接定寸段の粗前進研削の終了するタイミングを決定する。図13に示すように、間接定寸段のワークWの外径Df(tindir)が(Dindir+Δ)となる時点において、粗前進研削の終了するタイミングを決定する。ここで、直接定寸段の仕上外径Ddirと直接定寸段の仕上外径Dindirとは、同一でもよいし、異なるものでもよい。
具体的には、まず時刻tsindirにおける研削抵抗F(tsindir)を取得する(S33)。続いて、時刻tsindirにおける砥石台42のX軸方向位置Xref(tsindir)を取得する(S34)。続いて、砥石台位置比較値X*ref(tsindir)を算出する(S35)。この砥石台位置比較値X*ref(tsindir)は、現在の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を考慮した上で、粗前進研削を終了する時点に相当する砥石台42のX軸方向位置である。
ここで、砥石台位置比較値X*ref(tsindir)の導出方法について説明する(本発明の「間接定寸段撓み量算出手段」「間接定寸段終了目標位置算出手段」「研削径差分算出手段」に相当)。まず、間接定寸段の粗前進研削の終了時点t0indirにおける砥石車43とワークWとの位置関係は、図13に示す通りである。つまり、間接定寸段の粗前進研削の終了時点t0indirにおける砥石台42のX軸方向位置Xref(t0indir)(本発明の「目標位置」に相当)は、式(20)により表される。
Figure 0005423313
式(20)の右辺第三欄における第三項は、間接定寸段の粗前進研削における撓み量の合計値Xtotal(tindir)に相当する。また、右辺第三欄の{(Dindir−Ddir)/2}は、直接定寸段と間接定寸段の仕上外半径の差分ΔD/2である。つまり、両者の仕上外径が同一径であれば、当該項はゼロとなる。
そして、上記した式(20)と直接定寸段の粗前進研削における式(11)とにより、両辺の差をとると、式(21)のようになる。この式(21)を、間接定寸段の粗前進研削における砥石台位置Xref(t0indir)について変換すると、式(22)のようになる。式(22)において、右辺の第三項は、間接定寸段の粗前進研削における撓み量の合計値Xtotal(tindir)と直接定寸段の粗前進研削における撓み量の合計値Xtotal(tdir)との差分ΔXとなる(本発明の「撓み量差分算出手段」に相当)。つまり、間接定寸段の粗前進研削の終了時点t0indirにおける砥石台位置Xref(t0indir)は、直接定寸段の粗前進研削の終了時点t0dirにおける砥石台位置Xref(t0dir)に対して、間接定寸段と直接定寸段の撓み量の合計値Xtotal(tindir), Xtotal(tdir)の差分ΔXを加えると共に、間接定寸段と直接定寸段の仕上外半径の差分ΔD/2を加えた値となる。
Figure 0005423313
そして、式(22)の関係を現時点tsindirに適用すると、砥石台位置比較値X*ref(tsindir)を式(23)のように表すことができる。つまり、式(23)は、式(22)におけるXref(t0indir)をX*ref(tsindir)に変換したものに相当する。式(23)の右辺の各項は、既に算出しているものか、現在測定するものの何れかであるため、現時点tsindirにおける砥石台位置比較値X*ref(tsindir)を算出することができる。
Figure 0005423313
続いて、現時点tsindirにおける砥石台位置Xref(tsindir)と砥石台位置比較値X*ref(tsindir)とを比較する(S36)。そして、現時点tsindirにおける砥石台位置Xref(tsindir)が、砥石台位置比較値X*ref(tsindir)以下となっているかを判定する。現時点tsindirにおける砥石台位置Xref(tsindir)が砥石台位置比較値X*ref(tsindir)以下でない場合には(S36:N)、現在の時刻tsindirにサンプリングタイムΔtを加算して、新たな現在時刻tsindirを算出する(S37)。そして、ステップS33に戻り処理を繰り返す。つまり、変更された新たな現在時刻tsindirについて、現時点tsindirにおける砥石台位置Xref(tsindir)が、砥石台位置比較値X*ref(tsindir)以下となるまで、粗前進研削を継続する。そして、現時点tsindirにおける砥石台位置Xref(tsindir)が、砥石台位置比較値X*ref(tsindir)以下になると(S36:Y)、粗前進研削を終了する(S37)。
続いて、後退研削を開始する(S39)。ここで、後退研削とは、砥石車43をワークWから引き離す方向へ相対移動させて、ワークWの撓み量Xcom(tindir)を減少させながら行う研削である。図14に示すように、粗前進研削において、仕上外径寸法「Dindir+Δ」に対する削り残し部分を、後退研削によって研削する。この後退研削は、研削抵抗F(t)に基づくフィードバック制御を行う。つまり、目標研削抵抗F(tindir)が設定されて(本発明の「間接定寸段目標研削抵抗算出手段」に相当)、研削抵抗F(t)が当該目標研削抵抗F(tindir)に一致するように、砥石台位置が制御される。
ここで、間接定寸段の後退研削においては、終了時点t1indirにおける撓み量の合計値Xtotal(tindir)が、直接定寸段の後退研削の終了時点t1dirにおける撓み量の合計値Xtotal(tdir)と一致するようにする。つまり、間接定寸段と直接定寸段の後退研削の終了時点t1indir,t1dirにおける撓み量の合計値Xtotal(tindir),Xtotal(tdir)の差分ΔXがなくなるようにする。
そうすると、この後退研削の終了時点t1indirにおける目標研削抵抗F(t1indir)(本発明の「間接目標研削抵抗Fe2」に相当)は、式(26)として表される(本発明の「目標研削抵抗算出手段」に相当)。この式(26)は、式(24)(25)の関係より導出される。式(26)に示すように、間接定寸段の後退研削の終了時点t1indirにおける目標研削抵抗F(t1indir)は、直接定寸段の後退研削の終了時点t0dirにおける研削抵抗F(t1indir)と、両者の合成バネ定数km(dir),km(indir)に基づいて算出される。
Figure 0005423313
ここで、後退研削の途中の時刻tindirにおける目標研削抵抗F(tindir)は、式(27)のように表すことができる。
Figure 0005423313
そして、後退研削を行っている際に、研削抵抗F(tindir)が式(26)に示す目標研削抵抗F(t1indir)に達したか否かを判定する(S40)。そして、研削抵抗F(tindir)が目標研削抵抗F(t1indir)に達していないのであれば(S40:N)、後退研削を継続する。一方、研削抵抗F(tindir)が目標研削抵抗F(t1indir)に達した場合には(S20:Y)、後退研削を終了する(S21)。
後退研削を終了すると、研削抵抗一定前進研削を開始する(S42、図12に示す)。研削抵抗一定前進研削においては、研削抵抗F(tindir)が上述した目標研削抵抗F(t1indir)で一定となるように、砥石台42の位置制御を行っている。ここで、間接定寸段の研削抵抗一定前進研削では、直接定寸段の研削抵抗一定前進研削に対して、撓み量の合計値Xtotal(tindir),Xtotal(tdir)の差分ΔXがゼロとなるようにしている。
なお、位置制御に替えて、研削抵抗一定前進研削においては、研削抵抗F(tindir)によるフィードバック制御を行うこともできる。この研削抵抗一定前進研削において一定に制御される研削抵抗F(tindir)は、粗前進研削における最大研削抵抗F(t)に比べると非常に小さな値に設定している。つまり、研削抵抗一定前進研削は仕上加工に相当する。
続いて、研削抵抗一定前進研削の開始からの砥石車43のX軸方向の切込量Dep(本発明の「総移動量」に相当)が、直接定寸段の研削抵抗一定前進研削において記憶した総切込量Depdirに達したか否かを判定する(S43)。研削抵抗一定前進研削における現在の切込量Depが記憶している総切込量Depdirに達していなければ(S43:N)、研削抵抗一定前進研削を継続する。研削抵抗一定前進研削における現在の切込量Depが記憶している総切込量Depdirに達すると(S43:Y)、研削抵抗一定前進研削を終了する。
つまり、間接定寸段の研削抵抗一定前進研削では、直接定寸段の研削抵抗一定前進研削に対して、撓み量の合計値Xtotal(tindir),Xtotal(tdir)を一致させておき、その上で、両者の総切込量が一致するようにしている。
続いて、スパークアウトを実行する(S45)。このスパークアウトは、砥石車43をワークWに対する切り込み量をゼロの状態として行う。つまり、スパークアウトにおいては、研削抵抗一定前進研削において研削残しの分を研削することになる。そして、このスパークアウトは、予め設定されたワークWの回転数だけ行う。そこで、設定回数だけワークWが回転したか否かを判定し(S46)、設定回数回転した場合には、スパークアウトを終了する(S47)。このようにして、間接定寸段の研削を終了する。
以上説明したように、間接定寸段の粗前進研削、後退研削および研削抵抗一定前進研削を、定寸装置60によりワークWの外径を測定せずに、直接定寸段の各研削の情報に基づいて、行っている。特に、間接定寸段と直接定寸段とにおける撓み量の合計値Xtotal(tindir),Xtotal(tdir)を考慮している。これにより、高精度に、ワークWの研削を実現できる。
<その他>
上記実施形態においては、粗前進研削、後退研削、抵抗一定前進研削およびスパークアウトの順で、研削を行った。この他に、粗研削、精研削、微研削の3段サイクルに本発明を適用することができる。この場合の経過時間に対する砥石台位置について、図15に示す。
図15に示すように、粗研削、精研削、微研削は、いずれも、砥石車43をワークWに押し付ける方向へ相対移動させながら、それぞれの送り速度で一定に維持した状態で行う研削である。具体的には、粗研削の送り速度はF1とし、精研削の送り速度はF1よりも遅いF2とし、微研削の送り速度はF2よりも遅いF3とする。
そして、上述した実施形態における粗前進研削から後退研削への切替ポイントについて、3段サイクルの各段の切替ポイントに同様に適用できる。つまり、間接定寸段において粗研削から精研削へ切り替える際に適用し、かつ、間接定寸段において精研削から微研削へ切り替える際に適用する。この場合にも、間接定寸段の研削において、熟練者の経験や勘に頼らずに、さらに、熟練者の経験や勘による場合に比べてより安定した加工精度を得ることができる。
1:研削盤
10:ベッド、 20:主軸台、 21:主軸台本体、 22:主軸
23:主軸モータ、 24:主軸センタ
30:心押台、 31:心押台本体、 32:心押センタ
40:砥石支持装置、 41:砥石台トラバースベース、 42:砥石台
43:砥石車、 44:砥石回転用モータ
50:力センサ、 60:定寸装置、 70:制御装置

Claims (16)

  1. 円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削盤であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削盤において、
    前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出手段と、
    前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出手段と、
    前記直接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)と前記間接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)とに基づいて、前記間接定寸段の研削において前記砥石車の前記円筒状ワークに対する位置を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  2. 円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削盤であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削盤において、
    前記直接定寸段の研削および前記間接定寸段の研削における前記砥石車の前記円筒状ワークに対する送り速度を一定の送り速度Fとする一定速度研削の場合に、
    前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出手段と、
    前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出手段と、
    前記間接定寸段の研削における現在tindirの前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)から、前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記撓み量の合計値Xtotal(t0dir)を差し引いた撓み量差分ΔXを算出する撓み量差分算出手段と、
    前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記砥石車の前記円筒状ワークに対する位置Xref(t0dir)に、算出された前記撓み量差分ΔXを加算することにより、前記間接定寸段の研削の終了時点t0indirにおける前記砥石車の前記円筒状ワークに対する目標位置Xref(t0indir)を算出する間接定寸段終了目標位置算出手段と、
    前記間接定寸段終了目標位置算出手段により算出された前記目標位置Xref(t0indir)にて前記間接定寸段の研削を終了するように、前記砥石車の前記円筒状ワークに対する位置Xref(tindir)を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  3. 請求項2において、
    前記研削盤は、
    前記砥石車により前記円筒状ワークを研削することにより生じる研削抵抗F(t)を検出する研削抵抗検出手段と、
    前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の支持系の合成バネ定数km(dir)を算出する直接定寸段バネ定数算出手段と、
    前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の支持系の合成バネ定数km(indir)を算出する間接定寸段バネ定数算出手段と、
    を備え、
    前記直接定寸段撓み量算出手段は、前記直接定寸段の前記合成バネ定数km(dir)と、前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記研削抵抗F(t)と、によりフックの法則に従って、前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出し、
    前記間接定寸段撓み量算出手段は、前記間接定寸段の前記合成バネ定数km(indir)と、前記間接定寸段の研削における現在tの前記研削抵抗F(t)とによりフックの法則に従って、前記間接定寸段の現在tの前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出することを特徴とする研削盤。
  4. 請求項3において、
    前記間接定寸段バネ定数算出手段は、前記直接定寸段の合成バネ定数km(dir)と、前記直接定寸段の研削の終了時点t0dirにおける前記研削抵抗F(t0dir)と、前記間接定寸段の研削における現在t indirの前記研削抵抗F(tindir)とに基づいて、前記間接定寸段の研削を行っている最中に前記間接定寸段の合成バネ定数km(indir)を算出することを特徴とする研削盤。
  5. 請求項4において、
    前記間接定寸段バネ定数算出手段は、前記間接定寸段の研削のうち前記研削抵抗F(t indir)が一定とならない非定常状態における前記研削抵抗F(t indir)に基づいて、前記間接定寸段の合成バネ定数km(indir)を算出することを特徴とする研削盤。
  6. 請求項3〜5の何れか一項において、
    前記直接定寸段バネ定数算出手段は、前記定寸装置により測定された前記円筒状ワークの研削径Df(tdir)と、前記直接定寸段の研削における現在tdirの前記研削抵抗F(t dir)とに基づいて、直接定寸段の研削を行っている最中に前記直接定寸段の合成バネ定数km(dir)を算出することを特徴とする研削盤。
  7. 請求項6において、
    前記直接定寸段バネ定数算出手段は、前記直接定寸段の研削のうち前記研削抵抗F(t dir)が一定とならない非定常状態における前記研削抵抗F(t dir)に基づいて、前記直接定寸段の合成バネ定数km(dir)を算出することを特徴とする研削盤。
  8. 請求項2〜7の何れか一項において、
    前記研削盤は、
    前記間接定寸段の研削の終了時点t0indirにおける前記円筒状ワークの研削径Df(t0indir)から、前記直接定寸段の研削の終了時点t0indirにおける前記円筒状ワークの研削径Df(t0dir)を差し引いた研削径差分ΔDを算出する研削径差分算出手段を備え、
    前記間接定寸段終了目標位置算出手段は、前記位置Xref(tdir)に、前記撓み量差分ΔXおよび前記研削径差分ΔDを加算することにより、前記目標位置Xref(t0indir)を算出することを特徴とする研削盤。
  9. 請求項2〜8の何れか一項において、
    前記一定速度研削を終了してから、前記砥石車を前記円筒状ワークから引き離す方向へ相対移動させて前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を減少させながら行う後退研削へ切り替える際に、前記間接定寸段終了目標位置算出手段にて算出した前記目標位置Xref(t0indir)を適用することを特徴とする研削盤。
  10. 請求項2〜8の何れか一項において、
    前記送り速度を所定送り速度F1とする第一一定速度研削から、前記送り速度を異なる送り速度F2とする第二一定速度研削へ切り替える際に、前記間接定寸段終了目標位置算出手段にて算出した前記目標位置Xref(t0indir)を適用することを特徴とする研削盤。
  11. 請求項9において、
    前記砥石車により前記円筒状ワークを研削することにより生じる研削抵抗F(t)を検出する研削抵抗検出手段と、
    前記直接定寸段の研削の前記後退研削において、前記研削抵抗F(t)が直接目標研削抵抗Fe1まで減少したときに終了するように制御する直接制御手段と、
    前記間接定寸段の研削の前記後退研削において、前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)が前記直接定寸段の研削の終了時点における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)が一致するときの間接目標研削抵抗Fe2を算出する目標研削抵抗算出手段と、
    前記間接定寸段の研削の前記後退研削において、前記研削抵抗F(t)が前記間接目標研削抵抗Fe2まで減少したときに終了するように制御する間接制御手段と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  12. 請求項9において、
    前記後退研削の後に、前記砥石車を前記円筒状ワークに押し付ける方向へ相対移動させながら、前記円筒状ワークに生じる研削抵抗F(t)が一定となるような研削抵抗一定前進研削を行う場合に、
    前記直接定寸段の研削において、研削開始から前記定寸装置による前記研削径が目標径に到達するまで総切込量Depdirを記憶する総切込量記憶手段と、
    前記直接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)と前記間接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)とが同一となるように、前記間接定寸段の研削における目標研削抵抗F(tindir)を算出する間接定寸段目標研削抵抗算出手段と、
    前記間接定寸段の研削において、前記目標研削抵抗F(tindir)を保持しつつ、研削開始からの前記砥石車の前記円筒状ワークに対する総移動量が前記総切込量Depdirに一致するまで行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  13. 請求項12において、
    前記間接定寸段目標研削抵抗算出手段は、前記直接定寸段の研削抵抗一定前進研削における研削抵抗F(t1dir)と、前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の支持系の合成バネ定数km(dir)と、前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の支持系の合成バネ定数km(indir)とに基づいて、前記目標研削抵抗F(t1indir)を算出することを特徴とする研削盤。
  14. 円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削盤であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削盤において、
    前記砥石車を前記円筒状ワークに押し付ける方向へ相対移動させて前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を増加させる第一前進研削の後であって、前記砥石車を前記円筒状ワークから引き離す方向へ相対移動させて前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を減少させながら行う後退研削の場合に、
    前記砥石車により前記円筒状ワークを研削することにより生じる研削抵抗F(t)を検出する研削抵抗検出手段と、
    前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出手段と、
    前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出手段と、
    前記直接定寸段の研削において、前記研削抵抗F(t)が直接目標研削抵抗Fe1まで減少したときに終了するように制御する直接制御手段と、
    前記間接定寸段の研削において、前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)が前記直接定寸段の研削の終了時点における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)が一致するときの間接目標研削抵抗Fe2を算出する目標研削抵抗算出手段と、
    前記間接定寸段の研削において、前記研削抵抗F(t)が前記間接目標研削抵抗Fe2まで減少したときに終了するように制御する間接制御手段と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  15. 円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削盤であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削盤において、
    前記砥石車により前記円筒状ワークを研削することにより生じる研削抵抗F(t)を検出する研削抵抗検出手段を備え、
    前記砥石車を前記円筒状ワークに押し付ける方向へ相対移動させながら、前記研削抵抗F(t)が一定となるような研削抵抗一定前進研削を行う場合に、
    前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出手段と、
    前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出手段と、
    前記直接定寸段の研削において、研削開始から前記定寸装置による前記研削径が目標径に到達するまで総切込量を記憶する総切込量記憶手段と、
    前記直接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)と前記間接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)とが同一となるように、前記間接定寸段の研削における目標研削抵抗F(tindir)を算出する間接定寸段目標研削抵抗算出手段と、
    前記間接定寸段の研削において、前記目標研削抵抗F(tindir)を保持しつつ、研削開始からの前記砥石車の前記円筒状ワークに対する総移動量が前記総切込量に一致するまで行う制御手段と、
    を備えることを特徴とする研削盤。
  16. 円筒状ワークと砥石車とを軸直交方向に相対移動させることにより前記円筒状ワークの外周または内周を研削する研削方法であって、定寸装置による前記円筒状ワークの研削径の測定を行いながら研削する直接定寸段の研削と、前記定寸装置による前記研削径の測定を行わずに前記直接定寸段の研削における情報を用いて研削する間接定寸段の研削とを行う研削方法において、
    前記直接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tdir)を算出する直接定寸段撓み量算出工程と、
    前記間接定寸段の研削における前記円筒状ワークおよび前記砥石車の前記軸直交方向の撓み量の合計値Xtotal(tindir)を算出する間接定寸段撓み量算出工程と、
    前記直接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tdir)と前記間接定寸段の研削における前記撓み量の合計値Xtotal(tindir)とに基づいて、前記間接定寸段の研削において前記砥石車の前記円筒状ワークに対する位置を制御する制御工程と、
    を実行することを特徴とする研削方法。
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