JP2019147207A - 研削装置及び研削加工方法 - Google Patents

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明 牧内
孝一 斉藤
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孝一 斉藤
金太朗 今野
Kintaro Konno
金太朗 今野
宏美 高橋
Hiromi Takahashi
宏美 高橋
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Abstract

【課題】安定的に良質な研削加工を行うことができる研削装置及び研削加工方法を提供すること。【解決手段】研削装置1は、工作物Wを支持する工作物支持装置10と、工作物Wを研削する砥石車50と、砥石車50を支持する砥石台60と、砥石台60及び工作物支持装置10の少なくとも一方を、砥石台60と工作物支持装置10とを相対的に接近又は離間する方向へ案内する送り案内装置と、砥石台60及び工作物支持装置10の少なくとも一方を、送り案内装置による案内方向へ駆動するシャフトモータと、シャフトモータを駆動し、砥石台60を工作物支持装置10に向けて移動させる際に発生する研削抵抗を検出する検出器と、研削抵抗が所定の目標抵抗値となるようにシャフトモータの駆動制御を行う制御装置100と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、研削装置及び研削加工方法に関する。
特許文献1には、リニアモータを用いて砥石台を往復動させる技術が開示されている。また、特許文献2には、シャフト式リニアモータ(シャフトモータ)を用いてテーブルを移動させる技術が開示されている。同様に、特許文献3には、プレス加工手段を移動させるドライブ手段として、N極とS極とが交互に並ぶ丸軸状の永久磁石からなる磁石部材と、磁石部材の周囲を囲む複数のコイルを軸方向に並べたコイル部材とを備えたリニアモータ(シャフトモータ)を用いる技術が開示されている。
一方、特許文献4には、定寸装置を用いて工作物の外径を計測しながら工作物の研削を行う研削装置が開示されている。この特許文献4に記載の研削装置は、工作物の外径がD1に到達したら粗研削を終了して精研削を開始し、工作物の外径がD2に到達したら精研削を終了して微研削を開始する。また、特許文献4には、粗研削、精研削及び微研削の各工程ごとに設定された一定の送り速度で、砥石台をX軸方向へ移動させる技術が開示されている。
特開2000−354931号公報 特開2007−190619号公報 特開2008−86145号公報 特開2011−104675号公報
上記した特許文献4に記載の研削装置は、砥石台をX軸方向へ駆動するモータの駆動制御を行うにあたり、砥石台の送り速度が予め設定された目標速度となるようにモータを駆動制御する。この点に関して、本発明者らは、目標の送り速度で砥石台を移動させたとしても、研削加工後の工作物の面性状にバラつきが生じることを発見した。
本発明は、安定的に良質な研削加工を行うことができる研削装置及び研削加工方法を提供することを目的とする。
本発明に係る研削装置は、工作物を支持する工作物支持装置と、前記工作物を研削する砥石車と、前記砥石車を支持する砥石台と、前記砥石台及び前記工作物支持装置の少なくとも一方を、前記砥石台と前記工作物支持装置とを相対的に接近又は離間する方向へ案内する送り案内装置と、前記砥石台及び前記工作物支持装置の前記少なくとも一方を、前記送り案内装置による案内方向へ駆動するシャフトモータと、前記砥石台と前記工作物支持装置とを相対的に接近させる方向へ移動させる際に発生する研削抵抗を検出する検出器と、前記研削抵抗が所定の目標抵抗値となるように前記シャフトモータの駆動制御を行う制御装置と、を備える。
本発明に係る研削加工方法は、工作物を支持する工作物支持装置と、前記工作物を研削する砥石車と、前記砥石車を支持する砥石台と、前記砥石台及び前記工作物支持装置の少なくとも一方を、前記砥石台と前記工作物支持装置を相対的に接近又は離間する方向へ案内する送り案内装置と、前記砥石台及び前記工作物支持装置の前記少なくとも一方を、前記送り案内装置による案内方向へ駆動するシャフトモータと、前記砥石台と前記工作物支持装置とを相対的に接近させる方向へ移動させる際に発生する研削抵抗を検出する検出器と、を備えて研削装置を用いた研削加工方法であって、前記研削抵抗が所定の目標抵抗値となるように前記シャフトモータを駆動することにより前記工作物の研削加工を行う。
本発明者らは、鋭意研究を重ね、研削抵抗に着目することにより、安定的に良質な研削加工を行うことができることを見い出した。つまり、本発明の研削装置及び研削加工方法は、検出器によって検出された研削抵抗が所定の目標抵抗となるようにシャフトモータを駆動制御することで、砥石台の送り速度を適切な速度に設定する。これにより、研削装置及び研削加工方法は、砥石車を工作物に対して一定の圧力で押し付けながら、砥石車による工作物Wの研削加工を行うことができるので、安定的に良質な研削加工を行うことができると共に、砥石車の工具寿命の向上を図ることができる。
本発明の一実施形態における研削装置の平面図である。 図1のIIA−IIA線における研削装置の部分拡大断面図であり、砥石台送り案内装置及び砥石台送り駆動装置を含む範囲を拡大して示す。 図2Aに示す研削装置の部分拡大断面図のうち、砥石台送り案内装置及び砥石台送り駆動装置を含む範囲を更に拡大した図である。 速度制御に基づく砥石台送り駆動装置の駆動制御を行う場合の機能ブロック図である。 研削抵抗に基づく砥石台送り駆動装置の駆動制御を行う場合の機能ブロック図である。 制御装置により実行される研削加工処理を示すフローチャートである。 研削加工処理の中で実行される荒加工工程を示すフローチャートである。 研削加工処理の中で実行される仕上加工工程を示すフローチャートである。 仕上加工処理において設定される目標抵抗値と時間の経過との関係を示すグラフである。
<1.研削装置1の概略構成>
以下、本発明に係る研削装置及び研削加工方法を適用した実施形態について、図面を参照しながら説明する。まず、図1を参照して、本発明の一実施形態である研削装置1の概略を説明する。
図1に示すように、研削装置1は、円筒状の工作物Wを回転させながら研削加工を行うテーブルトラバース型の研削装置である。研削装置1は、ベッド2と、工作物支持装置10と、テーブル20と、テーブル案内装置30と、テーブル駆動装置40と、砥石車50と、砥石台60と、砥石台送り案内装置70と、砥石台送り駆動装置80と、制御装置100とを主に備える。
ベッド2は、研削装置1の基台となる部位である。ベッド2には、研削条件等に関する各種パラメータが入力される操作盤3が設けられ、操作盤3は、作業者により操作される。工作物支持装置10は、円筒状に形成された長尺の工作物Wの軸線方向(図1左右方向)両端を支持する。工作物支持装置10は、主軸台11と、心押台12とを備える。主軸台11は、工作物Wの一端(図1左端)を支持する。主軸台11は、Z軸方向に平行な軸線周りに回転する主軸13と、主軸13を軸線周りに駆動する主軸モータ14とを備える。心押台12は、Z軸方向において主軸台11と対向する位置に設けられ、工作物Wの他端(図1右端)を支持する。工作物支持装置10は、主軸台11及び心押台12によって工作物Wの軸方向両端を支持した状態で主軸モータ14を駆動させることにより、工作物Wを軸線回りに回転させる。
テーブル20は、工作物支持装置10を支持する。テーブル案内装置30は、ベッド2に対し、テーブル20をZ軸方向へ案内する静圧油圧案内装置である。後述するように、静圧油圧案内装置は、テーブル20をZ軸方向へ移動させる際に発生する摩擦抵抗を抑制できる。テーブル駆動装置40は、テーブル20をZ軸方向(テーブル案内装置30による案内方向)へ駆動するシャフトモータである。シャフトモータは、例えばねじ送り装置と比べて、応答性が高く、高速かつ高精度な位置決めを行うことができる。
砥石車50は、工作物支持装置10に支持された工作物Wを研削する。砥石台60は、砥石車50をZ軸に平行な軸線周りに回転可能に支持する。また、砥石台60には、砥石車モータ51が固定され、砥石車50は、砥石車モータ51の駆動によって軸線回りに回転する。砥石台送り案内装置70は、ベッド2に対し、砥石台60をX軸方向へ案内する静圧油圧案内装置であり、工作物支持装置10に支持された工作物Wに対して砥石車50を相対的に接近又は離間させる方向(X軸方向)へ案内する。砥石台送り駆動装置80は、砥石台60をX軸方向(砥石台送り案内装置70による案内方向)へ駆動するシャフトモータである。制御装置100は、主として、研削装置1に設けられた各種モータの駆動制御を行う。
<2.砥石台送り案内装置70及び砥石台送り駆動装置80について>
ここで、図2A及び図2Bを参照しながら、砥石台送り案内装置70及び砥石台送り駆動装置80について、具体的に説明する。なお、テーブル案内装置30は、砥石台送り案内装置70と同等の構成を有し、テーブル駆動装置40は、砥石台送り駆動装置80と同等の構成を有する。
図2A及び図2Bに示すように、砥石台送り案内装置70は、ベッド2の上面から突出する一対のガイド71と、砥石台60の下面から突出する一対の被ガイド部72とを備える。一対のガイド71は、X軸方向へ延びる部位であり、各々のガイド71には、X軸方向へ延びる収容溝73が形成される。収容溝73は、ガイド71の上面側に向けて開口する溝であり、収容溝73のZ軸方向に対向する両内壁面の各々には、X軸方向(収容溝73の延在方向)へ延びる一対の案内凹部74が形成される。
被ガイド部72は、収容溝73に収容される部位であり、被ガイド部72の下端部分には、Z軸方向へ張り出す一対の被案内部75が形成される。一対の被案内部75は、案内凹部74の内部に配置され、収容溝73によってX軸方向へ案内される部位であり、各々の被案内部75には、3つの軸受ポケット76が形成される。具体的に、軸受ポケット76は、案内凹部74の内壁面と対向する部位であって、各々の被案内部75のY軸方向両側を向く外壁面及びZ軸方向を向く端面のそれぞれに1つずつ形成される。
砥石台送り案内装置70は、図示しない油圧ポンプから収容溝73に圧力を供給し、被ガイド部72とガイド71との非接触状態を維持しながら被ガイド部72をX軸方向へ案内する。なお、本実施形態において、軸受ポケット76は、被案内部75に形成されているが、被案内部75に対向する案内凹部74の内壁面に形成してもよい。
砥石台送り駆動装置80は、シャフト81と、スライダ82と、エンコーダ83とを備える。シャフト81は、X軸方向に延びる軸部材であり、ベッド2の上面に固定された一対のシャフト支持部84(図1参照)によってシャフト81の軸方向両端が支持される。シャフト81は、円筒状に形成されたパイプ85と、パイプ85の内部に収容された複数の永久磁石86とを備える。各々の永久磁石86は、円柱状に形成され、複数の永久磁石86は、X軸方向に永久磁石86のN極とS極とを順に隣接させた状態で配置される。
スライダ82は、砥石台60の下面に固定される部位であり、一対の被案内部75の間に配置される。スライダ82には、複数のコイル87が収容され、複数のコイル87に電流が印加されると、スライダ82は、シャフト81との非接触状態を維持したままシャフト81に案内されてX軸方向へ移動する。なお、本実施形態の砥石台送り案内装置70には、スライダ82が1つだけ設けられているが、スライダ82を複数設けてもよい。
エンコーダ83は、スケール88と、ヘッド89とを備える。スケール88は、X軸方向へ延びる長尺の部材であり、一対のガイド71のうち一方のガイド71aの側面であって、スライダ82と対向する側面に設けられる。ヘッド89は、スライダ82のZ軸方向を向く側面であって、Z軸方向においてスケール88と対向する位置に設けられる。エンコーダ83は、ヘッド89でスケール88を読み取ることにより、スライダ82のX軸方向における位置を検出する。なお、砥石台送り駆動装置80は、エンコーダ83の代わりに磁気センサをスライダ82に内蔵し、シャフト81の磁界を磁気センサで検出することにより、スライダ82のX軸方向における位置を検出してもよい。
なお、テーブル案内装置30のシャフト31は、軸線方向をZ軸方向へ向けた状態でベッド2に固定され、テーブル案内装置30のスライダ(図示せず)は、シャフト31に案内されながらX軸方向へ移動可能に設けられる。
<3.砥石台送り駆動装置80の駆動制御について>
次に、図3A及び図3Bを参照して、シャフトモータである砥石台送り駆動装置80の駆動制御について説明する。研削装置1は、砥石台送り駆動装置80の駆動制御として、速度制御に基づく駆動制御と、砥石台60と工作物支持装置10とを相対的に接近させる方向へ移動させる際に発生する研削抵抗の値に基づく駆動制御を選択的に行う。
図3Aを参照しながら、速度制御に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を説明する。図3Aに示すように、制御装置100は、速度指令部111と、速度算出部112とを備える。速度指令部111には、目標とする砥石台60の送り速度(以下「目標送り速度」と称する)が設定される。速度算出部112は、エンコーダ83から出力された検出信号に基づいて所定時間内でスライダ82が移動した距離を求め、スライダ82の送り速度を算出する。
そして、制御装置100は、送り速度が目標送り速度と一致するように送り速度のフィードバック制御を行う。制御装置100は、速度指令部111に設定された目標送り速度と、速度算出部112により算出された送り速度とに基づいて生成した速度信号をサーボアンプ91に出力する。サーボアンプ91は、制御装置100から受信した速度信号に応じてスライダ82を駆動する。
続いて、図3Bを参照しながら、研削抵抗に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を説明する。制御装置100は、研削抵抗に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行う際、研削抵抗が目標値(以下「目標抵抗値」と称する)となるように、スライダ82の駆動制御を行う。
ここで、砥石車50を工作物Wに押し当てる際に砥石車50に加わる圧力は、砥石台60の送り速度を変化させることで増減し、砥石台60の送り速度は、砥石台送り駆動装置80に供給する電流値の増減に応じて変化する。また、砥石車50による工作物Wの研削加工時には発生する研削抵抗は、研削加工時に砥石車50が工作物Wから受ける圧力であり、砥石車50に工作物Wを押し当てるにあたって砥石台送り駆動装置80が工作物支持装置10に砥石台60を接近させる際の反力となる。このことから、研削抵抗は、砥石台送り駆動装置80に供給される電流値に応じて変化すると捉えることができる。
そこで、制御装置100は、砥石台送り駆動装置80(コイル87)に供給される電流値の変化を研削抵抗の変化とみなし、コイル87の電流値が目標電流値(即ち、目標抵抗値)となるように、スライダ82の駆動制御を行う。これにより、研削装置1は、研削抵抗を精度良く検出することができる。
図3Bに示すように、制御装置100は、電流指令部(抵抗指令部)113を更に備える。電流指令部113には、目標とするコイル87の電流値(以下「目標電流値」と称する)が設定される。そして、制御装置100は、研削抵抗としての電流値が目標電流値(目標抵抗値)と一致するように電流値のフィードバック制御を行う。制御装置100は、電流指令部(抵抗指令部)113に設定されている目標電流値(目標抵抗値)と、電流検出器(抵抗検出器)92により検出された電流値(研削抵抗)とに基づいて生成した電流信号をサーボアンプ91に出力する。サーボアンプ91は、制御装置100から受信した電流信号に応じてスライダ82を駆動する。
ここで、研削抵抗は、砥石車50の回転に影響を及ぼすことから、砥石車モータに供給される電流値を検出し、検出された電流値に基づいて砥石台60の送り速度を制御することも考えられる。しかしながら、砥石車50の回転数は、クーラント等による影響を受けやすく、砥石車50の回転数の変化は、研削抵抗に応じて変動するとは限らない。
これに対し、砥石台60の送り速度の変化は、砥石車50の回転数の変化と比べて、研削抵抗の変化との連動性が高い。これに加え、研削装置1は、砥石台送り駆動装置80としてシャフトモータが使用されている。よって、研削装置1は、例えば、砥石台送り駆動装置80としてねじ送り装置を用いる場合と比べて、砥石台60を移動させる際に生じる抵抗が小さく、その抵抗が電流値の変化に影響を与えることを抑制できる。その結果、研削装置1は、砥石台送り駆動装置80の電流値の変化と研削抵抗の変化との連動性をより高めることができる。
また、研削抵抗に基づく砥石台送り駆動装置80の送り速度を制御するにあたり、主軸台11や心押台12に設けた圧力センサによって工作物Wに加わる圧力を検出し、その検出値を研削抵抗とみなすことも考えられる。しかしながらこの場合、工作物Wの砥石車50が押し当てられる部位の圧力を直接的に検出することができない。特に、工作物Wが長尺である場合、工作物Wには、砥石車50が押し当てられることで撓みが生じるので、その撓み量を勘案して研削抵抗を推測する必要がある。さらにこの場合、圧力センサを配置するためのスペースを確保する必要がある。
これに対し、研削装置1は、砥石車50を工作物Wに押し当てる際にスライダ82に加わる反力に応じて変動する砥石台送り駆動装置80の電流値を研削抵抗とみなすので、砥石車50に加わる圧力を直接的に検出することができる。つまり、研削装置1は、工作物Wが長尺である場合においても工作物Wの撓み量とは関わりなく、研削加工時に発生する研削抵抗をより高精度に検出できる。また、研削装置1は、工作物Wが受ける圧力を検出するための圧力センサを追加で設ける必要がないので、圧力センサの設置に伴うコストの増加を回避することができる。
また、研削装置1は、目標抵抗値を一定値とし、研削加工時に発生する研削抵抗が目標抵抗値である状態を維持する。つまり、研削装置1は、砥石車50に加わる圧力を一定した状態で研削加工を行う。そして、研削装置1は、研削加工時に発生する研削抵抗を検出し、研削抵抗が一定となるように砥石台送り駆動装置80の送り速度のフィードバック制御を行う。よって、研削装置1は、位置制御又は速度制御による砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行う場合と比べて、砥石車50に加わる圧力が一定である状態を維持しやすくすることができる。その結果、研削装置1は、高精度な研削加工を行うことができると共に、砥石車50の工具寿命を向上させることができる。
これに加え、研削装置1は、砥石台送り案内装置70として静圧油圧案内装置を用いているので、ガイド71と被ガイド部72との非接触状態を維持しながら砥石台60を移動させることができる。この場合、ガイド71と被ガイド部72との摩擦抵抗が電流値の変化に影響を与えることを抑制できるので、砥石台送り駆動装置80の電流値と研削抵抗の変化との連動性をより高めることができる。
<4.研削加工処理について>
次に、図4を参照して、制御装置100により実行される研削加工処理について説明する。この研削加工処理は、研削装置1が工作物Wの研削加工を行う際に実行される。図4に示すように、研削加工処理は、工作物Wに対して荒加工を行う荒加工工程(S1)を行った後、荒加工を行った工作物Wに対して仕上加工を行う仕上加工工程(S2)を行う。そして、研削加工処理は、荒加工工程において、速度制御に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行い、仕上加工工程において、研削抵抗に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行う。
次に、図5に示すフローチャートを参照して、研削加工処理の中で実行される荒加工工程(S1)について説明する。なお、荒加工工程(S1)は、工作物Wに粗研削を行う第一荒加工処理と、粗研削を行った工作物Wに精研削を行う第二荒加工処理とを含む。そして、制御装置100は、例えば、エンコーダ83による位置検出によって砥石台60が予め設定した所定位置に到達したと判定した場合、或いは、研削装置1に設けた定寸装置(図示せず)によって工作物Wの外径が予め定めた寸法に到達したと判定した場合に、第一加工処理を終了し、第二荒加工処理へ移行する。
図5に示すように、荒加工工程(S1)は、最初に、速度指令部111に目標送り速度を設定する(S11)。なお、このときの目標送り速度を第一速度とする。続いて、荒加工工程(S1)は、第一荒加工処理を実行する(S12)。
次に、荒加工工程(S1)は、第一荒加工処理が終了したか否かの判定を行う(S13)。そして、第一荒加工処理が終了していなければ(S13:No)、荒加工工程(S1)は、引き続きS12の処理を実行する。一方、第一荒加工処理が終了したと判定した場合に(S13:Yes)、荒加工工程(S1)は、速度指令部111に設定する目標送り速度を、第一速度よりも低速である第二速度を目標送り速度として速度指令部111に設定する(S14)。続いて、荒加工工程(S1)は、第二荒加工処理を実行する(S15)。
次に、荒加工工程(S1)は、第一荒加工処理が終了したか否かの判定を行う(S13)。そして、荒加工工程(S1)は、第一荒加工処理が終了していなければ(S16:No)、引き続きS15の処理を実行し、第一荒加工処理が終了したと判定した場合(S16:Yes)、本処理を終了する。なお、第二荒加工処理が終了したか否かの判定は、上記した第一荒加工処理が終了したか否かの判定と同様の方法で行う。
次に、図6に示すフローチャートを参照して、研削加工処理の中で実行される仕上加工工程(S2)について説明する。なお、仕上加工工程(S2)は、精研削が行われた工作物Wに微研削を行う仕上加工処理と、仕上加工処理が終了した工作物Wに行うスパークアウトとを含む。
図6に示すように、仕上加工工程(S2)は、最初に、電流指令部(抵抗指令部)120に目標電流値(目標抵抗値)を設定する(S21)。続いて、仕上加工工程(S2)は、仕上加工処理を実行する(S22)。次に、仕上加工工程(S2)は、仕上加工処理が終了したか否かの判定を行う(S23)。なお、仕上加工処理が終了したか否かの判定は、上記した第一荒加工処理及び第二荒加工処理が終了したか否かの判定と同様の方法で行う。
そして、仕上加工工程(S2)は、仕上加工処理が終了していなければ(S23:No)、引き続きS22の処理を実行し、仕上加工処理が終了したと判定した場合には(S23:Yes)、スパークアウトを実行し(S24)、本処理を終了する。
このように、研削加工処理は、仕上加工工程において、研削抵抗に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行うことにより、工作物Wの研削加工を高精度に行うことができる。その一方、研削加工処理は、荒加工工程において、速度制御に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行うことにより、研削加工を効率良く行うことができるので、研削加工に要する時間の短縮を図ることができる。
以上説明したように、研削装置1は、砥石台送り駆動装置80としてシャフトモータを使用し、電流検出器(抵抗検出器)92によって検出された研削抵抗が所定の目標抵抗となるようにシャフトモータを駆動制御することにより、砥石台60の送り速度を適切な速度に設定する。これにより、研削装置1は、砥石車50を工作物Wに対して一定の圧力で押し付けながら、砥石車50による工作物Wの研削加工を行うことができる。その結果、研削装置1は、安定的に良質な研削加工を行うことができると共に、砥石車50の工具寿命の向上を図ることができる。
<5.その他>
以上、上記実施形態及び各変形例に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態及び各変形例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変形改良が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記実施形態において、研削装置1は、砥石台送り駆動装置80の電流値を研削抵抗とみなす場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。即ち、研削装置1は、研削抵抗に応じて変動する砥石台送り駆動装置80の動力値であれば、電流値以外の動力値を研削抵抗とみなし、その動力値に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行ってもよい。なお、電流値以外の動力値としては、電圧値、電力等が例示される。
また、上記実施形態において、研削加工処理は、精研削が速度制御に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御により行われる場合について説明したが、精研削を研削抵抗御に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御で行ってもよい。つまり、研削加工処理は、精研削を、荒加工工程の中で行う代わりに、仕上加工工程の中で行ってもよい。
この場合において、研削加工処理は、粗研削を行う第一荒加工処理が終了すると(S13:Yes)、S14〜S16の処理を省略して荒加工工程を終了し、仕上加工工程へ移行する。そして、研削加工処理は、S14の処理に代わる処理として、予め定めた第一電流値を目標電流値として電流指令部(抵抗指令部)120に設定する。その後、研削加工処理は、S15の処理に代わる処理として、精研削を行う第一仕上加工処理を、研削抵抗に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御により行う。
そして、仕上加工工程は、S16の処理と同様に、第一仕上加工処理が終了したか否かを判定し、第一仕上加工工程が終了すると、第一電流値よりも小さな第二電流値を目標電流として電流指令部(抵抗指令部)120に設定する。なお、この処理は、上記実施形態におけるS21の処理と同じ処理であり、本処理後は、上記実施形態と同様に、S22〜S24の処理を行う。
上記実施形態では、荒加工工程において、速度制御に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行う場合について説明したが、位置制御に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行ってもよい。また、上記実施形態では、荒加工工程において、速度制御に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行い、仕上加工工程において、研削抵抗に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行う場合を説明したが、これに限られるものではない。即ち、研削装置1は、荒加工工程及び仕上加工工程の双方において、研削抵抗に基づく砥石台送り駆動装置80の駆動制御を行ってもよい。
この場合、研削装置1は、抵抗指令部としての電流指令部120には、第一荒加工処理における目標電流値と、第二荒加工処理における目標電流値と、仕上加工処理における目標電流値とで、異なる一定値を設定してもよい。この場合、研削装置1は、第一荒加工処理や第二荒加工処理において検出された電流値に通常とは異なる変化があった場合に、研削焼け等の異常を発見することができる。
上記した実施形態では、工作物支持装置10がベッド2に対し、X軸方向へのみ移動する場合について説明したが、研削装置1は、工作物支持装置10をベッド2に対してX軸方向へ案内する案内装置を設け、工作物支持装置10を砥石車50に対して相対的に接近及び離間する方向へ移動可能な構成としてもよい。なおこの場合に、工作物支持装置10を砥石車50及び砥石台60に対して接近又は離間する方向へ移動させる駆動装置へ供給する電流値は、研削抵抗に応じて変動する。しかしながらこの場合、工作物Wの撓み量を勘案して研削抵抗を推測する必要があるため、砥石台送り駆動装置80の電流値を研削抵抗とみなすことがより好ましい。
また、上記実施形態では、テーブル駆動装置40がシャフトモータである場合について説明したが、テーブル駆動装置40には、リニアモータやねじ送り装置を用いてもよい。さらに、上記実施形態では、研削装置1がテーブルトラバース型の研削装置である場合を例に挙げて説明したが、砥石台トラバース型の研削装置に本発明を適用することも可能である。また、上記実施形態では、本発明に用いるテーブル案内装置30及び砥石台送り案内装置70が、静圧油圧案内装置である場合について説明したが、要求される研削加工の精度によっては、転がり案内装置や滑り案内装置をテーブル案内装置30及び砥石台送り案内装置70として用いてもよい。
上記実施形態では、仕上加工処理において、目標抵抗値としての目標電流値を一定とする場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、時間が経過するにつれて目標電流値(目標抵抗値)を小さくしてもよい。この点に関し、図7を参照しながら説明する。
図7は、仕上加工処理における目標電流値(目標抵抗値)と時間の経過との関係を示すグラフである。具体的に、グラフAは、目標電流値(目標抵抗値)を一定とした場合の目標電流値(目標抵抗値)と時間の経過との関係を表すグラフである。一方、グラフBは、目標電流値(目標抵抗値)を時間の経過と共に小さくした場合の目標電流値(目標抵抗値)と時間の経過との関係を表すグラフである。
ここで、研削装置1は、軸線周りに回転する工作物Wに対し、砥石車50を押し当てながら研削加工を行う。即ち、砥石台60の送り速度を一定にして研削加工を行うと、工作物Wを軸線周りに一回転させた後の砥石台60の位置は、回転開始時よりも工作物支持装置10に接近することとなる。そのため、回転終了時に研削された部位には、回転開始時に研削された部位との接続部位に段差が形成される。
これに対し、砥石台60の送り速度を時間の経過と共に小さくなるように設定して研削加工を行うと、工作物Wを軸線周りに一回転させた後の砥石台60の移動距離は、時間の経過と共に小さくなる。その結果、仕上加工処理の終了時に研削加工を行った部位に形成される段差も小さくなる。よってこの場合、仕上加工工程は、スパークアウトにおいて工作物Wを軸線周りに一回転させながら研削加工を行う際の研削量を、工作物Wの軸線周り方向においてほぼ一定とすることができるので、研削加工後の工作物Wの面性状を向上させることができる。
1:研削装置、 10:工作物支持装置、 50:砥石車、 60:砥石台、 70:砥石台送り案内装置(送り案内装置)、 80:砥石台送り駆動装置(シャフトモータ)、 92:電流検出器(検出器)、 100:制御装置、 W:工作物

Claims (8)

  1. 工作物を支持する工作物支持装置と、
    前記工作物を研削する砥石車と、
    前記砥石車を支持する砥石台と、
    前記砥石台及び前記工作物支持装置の少なくとも一方を、前記砥石台と前記工作物支持装置とを相対的に接近又は離間する方向へ案内する送り案内装置と、
    前記砥石台及び前記工作物支持装置の前記少なくとも一方を、前記送り案内装置による案内方向へ駆動するシャフトモータと、
    前記砥石台と前記工作物支持装置とを相対的に接近させる方向へ移動させる際に発生する研削抵抗を検出する検出器と、
    前記研削抵抗が所定の目標抵抗値となるように前記シャフトモータの駆動制御を行う制御装置と、
    を備える、研削装置。
  2. 前記検出器は、前記研削抵抗に応じて変動する前記シャフトモータの電流値を検出し、
    前記制御装置は、前記シャフトモータの前記電流値の変化を前記研削抵抗の変化とみなし、前記電流値が所定の目標電流値となるように前記シャフトモータの駆動制御を行う、請求項1に記載の研削装置。
  3. 前記工作物は、長尺であり、
    前記工作物支持装置は、前記工作物の両端を支持し、
    前記送り案内装置は、前記砥石台を案内し、
    前記シャフトモータは、前記砥石台を駆動する、請求項2に記載の研削装置。
  4. 前記制御装置は、
    荒加工において、前記シャフトモータによる位置制御又は速度制御に基づき、前記シャフトモータの駆動制御を行い、
    仕上加工において、前記研削抵抗が前記所定の目標抵抗値となるように前記シャフトモータの駆動制御を行う、請求項1−3の何れか一項に記載の研削装置。
  5. 前記制御装置は、荒加工及び仕上加工において、前記研削抵抗が前記所定の目標抵抗値となるように前記シャフトモータの駆動制御を行う、請求項1−3の何れか一項に記載の研削装置。
  6. 前記制御装置は、前記所定の目標抵抗値を一定値として、前記シャフトモータの駆動制御を行う、請求項1−5の何れか一項に記載の研削装置。
  7. 前記送り案内装置は、静圧油圧案内装置である、請求項1−6の何れか一項に記載の研削装置。
  8. 工作物を支持する工作物支持装置と、
    前記工作物を研削する砥石車と、
    前記砥石車を支持する砥石台と、
    前記砥石台及び前記工作物支持装置の少なくとも一方を、前記砥石台と前記工作物支持装置を相対的に接近又は離間する方向へ案内する送り案内装置と、
    前記砥石台及び前記工作物支持装置の前記少なくとも一方を、前記送り案内装置による案内方向へ駆動するシャフトモータと、
    前記砥石台と前記工作物支持装置とを相対的に接近させる方向へ移動させる際に発生する研削抵抗を検出する検出器と、
    を備えて研削装置を用いた研削加工方法であって、
    前記研削抵抗が所定の目標抵抗値となるように前記シャフトモータを駆動することにより前記工作物の研削加工を行う、研削加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN112276692A (zh) * 2020-10-11 2021-01-29 嘉兴勤慎智能技术有限公司 一种轴类零部件生产用自动化打磨设备

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