JP5724666B2 - 振れ精度測定方法および研削盤 - Google Patents
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Description
前記工作物の研削中の1回転の間に、前記砥石車の切込み方向における研削点と対向する前記加工部の表面の位置である表面位置と、この時作用している法線研削抵抗力を同時に測定し、
測定開始位置における前記表面位置と、前記測定開始位置から所定の角度Θ回転した位置における前記表面位置と、の差を表面変化Δs(Θ)とし、
前記測定開始位置における前記法線研削抵抗力と、前記測定開始位置から所定の角度Θ回転した位置における前記法線研削抵抗力と、の差を抵抗力変化ΔR(Θ)とし、
測定開始位置を含む前記加工部の直径である開始位置直径D0と、測定終了位置を含む前記加工部の直径である終了位置直径D360とを測定し、外径寸法変化ΔDをΔD=D0−D360で演算し、
研削時の前記加工部の剛性kと前記抵抗力変化ΔR(Θ)を用いて前記加工部のたわみ変化Δt(Θ)を演算し、
前記表面変化Δs(Θ)に対して、前記たわみ変化Δt(Θ)と、前記外径寸法変化ΔDを回転角度Θに応じて按分した補正値と、を用いて補正して振れF(Θ)を演算し、
前記振れF(Θ)の最大値と最小値の差を振れ精度Fmとして演算することである。
前記加工部の外径寸法を測定する工作物径測定部と、
前記砥石車の切込み方向における前記加工部の表面の位置を測定する位置測定部と、
研削中の法線抵抗力を測定する法線抵抗力測定部と、
前記工作物の研削中の1回転の間に、測定開始位置における前記位置測定部で測定された開始表面位置と、同時に前記法線抵抗力測定部により測定された開始法線研削抵抗力と、測定開始位置から所定の角度Θ回転した位置における前記位置測定部で測定されたΘ表面位置と、同時に前記法線抵抗力測定部により測定されたΘ法線研削抵抗力を用いて、
前記開始表面位置と前記Θ表面位置の差を表面変化Δs(Θ)とし、
前記開始法線研削抵抗力と前記Θ法線研削抵抗力の差を法線研削抵抗力変化ΔR(Θ)とし、
前記加工部の剛性kと前記法線抵抗力変化ΔR(Θ)を用いて前記加工部のたわみ変化Δt(Θ)を式Δt(Θ)=ΔR(Θ)/kを用いて演算する変化演算部と、
測定開始位置を含む前記加工部の直径である開始位置直径D0と、測定終了位置を含む前記加工部の直径である終了位置直径D360との差である外径寸法変化ΔDをΔD=D0−D360で演算し、
前記回転角度Θに対応する振れF(Θ)を式F(Θ)=Δs(Θ)+Δt(Θ)+Θ・ΔD/720を用いて演算する振れ演算部と、
前記振れF(Θ)の最大値と最小値の差を振れ精度として演算する振れ精度演算部と、
前記振れ精度に基づき、研削工程を変更する制御装置を備えることである。
図1に示すように、円筒研削盤1は、ベッド2を備え、ベッド2上にX軸方向に往復可能に支持され送りモータ9により駆動される砥石台3と、X軸に直交するZ軸方向に往復可能なテーブル4を備えている。砥石台3は砥石7を回転自在に支持し、砥石車7は砥石軸回転モータ(図示省略する)により回転駆動される。テーブル4上には、工作物Wの一端を把持して回転自在に支持し主軸モータ(図示省略する)により回転駆動される主軸5と、工作物Wの他端を回転自在に支持する心押し台6を備えており、工作物Wは主軸5と心押し台6により支持されて、研削加工時に回転駆動される。工作物Wの加工部を測定する測定装置8がテーブル上に設置されている。
図2に示すように、測定装置8は、テーブルに固定されたベース81に保持された工作物径測定装置本体831と工作物径測定装置本体831に係合する180度対向して配置された接触子832a、832bで構成される工作物径測定装置83と、ベース81に保持されたブラケット82に固定され、非接触で工作物Wの表面位置を測定する静電容量型の表面位置測定装置85を備えている。接触子832a、832bと表面位置測定装置85は工作物Wの軸方向で同一位置に配置され、加工部の同一部位を測定することができる。
通常、振れ精度の測定は、センタ穴などの回転基準を基準として測定物を回転させ、測定部表面の回転基準中心からの半径変動量である振れを1回転分測定し、振れの最大値と最小値の差を振れ精度とする。
研削中に加工部の振れ精度を測定するためには、法線研削抵抗力による加工部の回転基準からのたわみ変動の補正が必要である。さらに、研削中の加工部は渦巻状に取代が除去されるため、渦巻状の半径変動を備えており、この半径変動の補正も必要である。加工中の加工部の表面位置を1回転分測定し上記の2つの変動の補正をすることで振れ精度を測定する。
図3(a)に示す測定開始位置おける、工作物Wの回転基準である主軸5の回転中心と心押台6のセンタ中心を結ぶ線の加工部における位置を点Pとする。工作物Wに法線研削抵抗力が作用していると、加工部の回転中心は点Pからたわみ量t0だけ移動した点Oとなる。点Pと表面位置測定装置85の距離をuとし、点Pと点Oの距離をt0とし、加工部の表面と表面位置測定装置85の距離をs0すると、点Oからの加工部の表面半径r0はr0=u−s0−t0と表される。uは測定装置8、主軸5、心押し台6の配置により決定される一定の値である。t0は法線研削抵抗力により生じる砥石車7の切込み方向における工作物Wの加工部のたわみ量であり、加工部の剛性をkとし、法線研削抵抗力をR0とするとt0=R0/kで算出できる。剛性kはあらかじめ測定または解析により求めることができる。法線研削抵抗力Rは砥石台3を送る送りモータ9の電流値を法線抵抗測定部311において検出し法線研削抵抗力Rに換算することで測定する。
ここで、点Aの値を基準にしてi番目の補正表面半径の差すなわち点Aに対するi番目の表面の振れFiを計算するとFi=si−s1+ti−t1−Θi・(D0−D360)/720となり、uに無関係に振れを算出できる。工作物Wの1回転中のFiの最大値と最小値の差が振れ精度Fmとなる。
はじめに、砥石車7と工作物Wを所定の回転速度で回転させた状態で、砥石車7を研削開始位置X=X0まで早送りする(S1)。所定の粗研削仕上径となるX=X0−f1まで砥石車7を送り粗研削を行う(S2)。中仕上げ研削の研削条件で工作物1回転分研削を行う。砥石車7を工作物1回転あたりの送り量であるΔf2送る(S3)。図6のフローチャートに示す振れ測定工程を開始する(S4)。振れ測定工程で測定した振れ精度Fmが許容値Cより大きいかを判定する。Fm>Cならばバックオフ研削を開始するためS6へ移動し、Fm≦CならばS7へ移動する(S5)。砥石台3を後退させバックオフ研削開始位置のX=X0−f1−3・Δf2+Fmへ位置決め後、S3へ移動する(S6)。工作物Wの加工部の径が仕上げ研削開始に達するまで中仕上げ研削を行う(S7)。仕上げ研削を行う(S8)。砥石台を加工開始位置のX=X0+Xfへ後退させる(S9)。
はじめに、工作物Wの加工部の剛性kと、図3(b)に示す、表面位置測定装置85と接触子84aの位相差Φを演算部35に読込む(S11)。演算部35において工作物回転角度Θの値を0、データカウントiの値を1にリセットする(S12)。図3(a)に示すように、測定開始位置である点Aの表面位置s0を表面位置測定装置85で測定し、同時に法線研削抵抗力R0を法線抵抗測定部311で測定し、演算部35に記録する(S13)。工作物を1度回転させる(S14)。表面位置siを表面位置測定装置85で測定し、同時に法線研削抵抗力Riを法線抵抗測定部311で測定し、演算部35に記録する(Θ=1〜Φ)(S15)。データカウントiの値に1を加算する。i=i+1(S16)。i≧Φ+1(測定開始点Aが接触子85aの位置に到達した)か判定する。i<Φ+1ならS14へ移動、i≧Φ+1ならS18へ移動する(S17)。図3(b)に示すように、測定開始位置点Aの工作物直径D0を工作物径測定装置83で測定し、演算部35に記録する(S18)。
表面位置測定装置85を非接触型のものを用いたが、差動トランス方式などの接触式の測定機を用いてもよい。
Claims (2)
- 円筒状の工作物を回転支持して加工部を研削する研削中に前記加工部の精度を測定する振れ精度測定方法において、
前記工作物の研削中の1回転の間に、前記砥石車の切込み方向における研削点と対向する前記加工部の表面の位置である表面位置と、この時作用している法線研削抵抗力を同時に測定し、
測定開始位置における前記表面位置と、前記測定開始位置から所定の角度Θ回転した位置における前記表面位置と、の差を表面変化Δs(Θ)とし、
前記測定開始位置における前記法線研削抵抗力と、前記測定開始位置から所定の角度Θ回転した位置における前記法線研削抵抗力と、の差を抵抗力変化ΔR(Θ)とし、
測定開始位置を含む前記加工部の直径である開始位置直径D0と、測定終了位置を含む前記加工部の直径である終了位置直径D360とを測定し、外径寸法変化ΔDをΔD=D0−D360で演算し、
研削時の前記加工部の剛性kと前記抵抗力変化ΔR(Θ)を用いて前記加工部のたわみ変化Δt(Θ)を演算し、
前記表面変化Δs(Θ)に対して、前記たわみ変化Δt(Θ)と、前記外径寸法変化ΔDを回転角度Θに応じて按分した補正値と、を用いて補正して振れF(Θ)を演算し、
前記振れF(Θ)の最大値と最小値の差を振れ精度Fmとして演算する振れ精度測定方法。 - 円筒状の工作物を回転支持して砥石車により加工部を研削する研削盤において、
前記加工部の外径寸法を測定する工作物径測定部と、
前記砥石車の切込み方向における前記加工部の表面の位置を測定する位置測定部と、
研削中の法線抵抗力を測定する法線抵抗力測定部と、
前記工作物の研削中の1回転の間に、測定開始位置における前記位置測定部で測定された開始表面位置と、同時に前記法線抵抗力測定部により測定された開始法線研削抵抗力と、測定開始位置から所定の角度Θ回転した位置における前記位置測定部で測定されたΘ表面位置と、同時に前記法線抵抗力測定部により測定されたΘ法線研削抵抗力を用いて、
前記開始表面位置と前記Θ表面位置の差を表面変化Δs(Θ)とし、
前記開始法線研削抵抗力と前記Θ法線研削抵抗力の差を法線研削抵抗力変化ΔR(Θ)とし、
前記加工部の剛性kと前記法線抵抗力変化ΔR(Θ)を用いて前記加工部のたわみ変化Δt(Θ)を式Δt(Θ)=ΔR(Θ)/kを用いて演算する変化演算部と、
測定開始位置を含む前記加工部の直径である開始位置直径D0と、測定終了位置を含む前記加工部の直径である終了位置直径D360との差である外径寸法変化ΔDをΔD=D0−D360で演算し、
前記回転角度Θに対応する振れF(Θ)を式F(Θ)=Δs(Θ)+Δt(Θ)+Θ・ΔD/720を用いて演算する振れ演算部と、
前記振れF(Θ)の最大値と最小値の差を振れ精度として演算する振れ精度演算部と、
前記振れ精度に基づき、研削工程を変更する制御装置を備える研削盤。
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JP2011137347A JP5724666B2 (ja) | 2011-06-21 | 2011-06-21 | 振れ精度測定方法および研削盤 |
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