JP5423299B2 - 広角レンズおよび光学機器 - Google Patents

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本発明は、広角レンズおよび光学機器に関する。
デジタルスチルカメラやビデオカメラ等に用いられる広角レンズでは、レンズ全系が小型でありながら、高いテレセントリック性や良好な結像性能が求められており、これらの要求を満たすための技術が種々提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2008−40033号公報
しかしながら、上記のような要求を満たす広角レンズを得ることは難しく、比較的良好な結像性能が得られたとしても、レンズの明るさが暗いものであった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、小型でありながら良好な結像性能を有した広角レンズおよび光学機器を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係る広角レンズは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである第1レンズと、正レンズである第2レンズと、負レンズである第3レンズと、正レンズである第4レンズと、正レンズである第5レンズとにより実質的に5枚のレンズからなる広角レンズであって、前記第1レンズの焦点距離をf1とし、前記第1レンズと前記第2レンズとの間の光軸上における空気間隔をd2としたとき、次式
0.59<d2/(−f1)<0.88
の条件を満足するとともに、
前記第2レンズにおける最も物体側のレンズ面から前記第4レンズにおける最も像側のレンズ面までの光軸上の距離をΣDとし、無限遠物点に合焦時の前記広角レンズの焦点距離をfとしたとき、次式
0.6<ΣD/f<0.87
の条件を満足している。
なお、上述の広角レンズにおいて、前記第5レンズの焦点距離をf5としたとき、次式
3.77<f5/f<8.0
の条件を満足することが好ましい。
また、上述の広角レンズにおいて、前記第2レンズの焦点距離をf2としたとき、次式
0.88<f2/f<1.2
の条件を満足することが好ましい。
また、上述の広角レンズにおいて、前記第2レンズの焦点距離をf2としたとき、次式
0.87<(−f1)/f2<1.19
の条件を満足することが好ましい。
また、上述の広角レンズにおいて、前記第5レンズを光軸に沿って移動させることにより、無限遠物体から有限距離物体へのフォーカシングが行われることが好ましい。
また、上述の広角レンズにおいて、無限遠物点に合焦時の前記第4レンズと前記第5レンズとの間の光軸上の空気間隔をd8としたとき、次式
0.2<d8/f<0.64
の条件を満足することが好ましい。
また、上述の広角レンズにおいて、前記第3レンズと前記第4レンズとが貼り合わせレンズであることが好ましい。
また、上述の広角レンズにおいて、前記第3レンズのd線に対する屈折率をn3とし、前記第4レンズのd線に対する屈折率をn4としたとき、次式
0.01<n3−n4
の条件を満足することが好ましい。
また、上述の広角レンズにおいて、前記第1レンズのd線に対するアッベ数をν1とし、前記第2レンズのd線に対するアッベ数をν2とし、前記第1レンズのd線に対する屈折率をn1としたとき、次式
−2.00<0.07(ν1−ν2)−n1
の条件を満足することが好ましい。
また、上述の広角レンズにおいて、前記第1レンズが非球面を有することが好ましい。
また、上述の広角レンズにおいて、前記第4レンズにおける最も像側のレンズ面が非球面であることが好ましい。
また、本発明に係る光学機器は、物体の像を所定の面上に結像させる広角レンズを備えた光学機器であって、前記広角レンズが本発明に係る広角レンズであることを特徴とする。
本発明によれば、小型でありながら良好な結像性能を得ることができる。
第1実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。 (a)は第1実施例の広角レンズにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は第1実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、(c)は第1実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。 第2実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。 (a)は第2実施例の広角レンズにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は第2実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、(c)は第2実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。 第3実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。 (a)は第3実施例の広角レンズにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は第3実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、(c)は第3実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。 第4実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。 (a)は第4実施例の広角レンズにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は第4実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、(c)は第4実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。 第5実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。 (a)は第5実施例の広角レンズにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は第5実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、(c)は第5実施例の広角レンズにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。 (a)はデジタルスチルカメラの正面図であり、(b)デジタルスチルカメラの背面図であり、(c)は図7(a)中の矢印A−A′に沿った断面図である。 広角レンズの製造方法を示すフローチャートである。
以下、本願の好ましい実施形態について図を参照しながら説明する。本願に係る広角レンズを備えたデジタルスチルカメラCAMが図11に示されている。なお図11において、(a)はデジタルスチルカメラCAMの正面図を、(b)はデジタルスチルカメラCAMの背面図を、(c)は図11(a)中の矢印A−A′に沿った断面図をそれぞれ示す。
図11に示すデジタルスチルカメラCAMは、不図示の電源釦を押すと、撮影レンズ(WL)の不図示のシャッタが開放されて、撮影レンズ(WL)で被写体(物体)からの光が集光され、像面Iに配置された撮像素子C(例えば、CCDやCMOS等)に結像される。撮像素子Cに結像された被写体像は、デジタルスチルカメラCAMの背後に配置された液晶モニターMに表示される。撮影者は、液晶モニターMを見ながら被写体像の構図を決めた後、レリーズ釦B1を押し下げて被写体像を撮像素子Cで撮影し、不図示のメモリーに記録保存する。
撮影レンズは、後述の実施形態に係る広角レンズWLで構成されている。また、デジタルスチルカメラCAMには、被写体が暗い場合に補助光を発光する補助光発光部D、撮影レンズ(広角レンズWL)のズーミング(フォーカシング)を行うためのワイド(W)−テレ(T)釦B2、およびデジタルスチルカメラCAMの種々の条件設定等に使用するファンクション釦B3等が配置されている。
広角レンズWLは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである第1レンズL1と、正レンズである第2レンズL2と、負レンズである第3レンズL3と、正レンズである第4レンズL4と、正レンズである第5レンズL5とから構成される。なお、第2レンズL2と第3レンズL3との間には、開口絞りSが配設されている。
このような構成の広角レンズWLにおいて、第1レンズL1の焦点距離をf1とし、第1レンズL1と第2レンズL2との間の光軸上における空気間隔をd2とし、第2レンズL2における最も物体側のレンズ面から第4レンズL4における最も像側のレンズ面までの光軸上の距離をΣDとし、無限遠物点に合焦時の広角レンズWLの焦点距離をfとしたとき、次の条件式(1)および条件式(2)で表される条件を満足することが好ましい。このようにすれば、小型でありながら良好な結像性能を有した広角レンズWLおよび、これを備えた光学機器(デジタルスチルカメラCAM)を得ることが可能になる。具体的には、画角が77度以上で、2.8程度のFナンバーを有し、前玉レンズ径が小さくてレンズ系全体が小型であり、テレセントリック性が高く、良好な結像性能を有した広角レンズWLを得ることができる。
0.59<d2/(−f1)<0.88 …(1)
0.6<ΣD/f<0.87 …(2)
ここで、条件式(1)は、第1レンズL1と第2レンズL2との間の光軸上における適切な空気間隔を規定する条件式である。条件式(1)の下限値を下回る条件である場合、ペッツバール和が大きくなり、非点収差と像面湾曲を同時に補正することが困難となり、好ましくない。一方、条件式(1)の上限値を上回る条件である場合、第2レンズL2への軸上の入射光束が大きくなるため、球面収差の波長ごとの補正が困難となるため好ましくない。また、光学系の全長が大きくなってしまうため好ましくない。
なお、本願の効果を確実にするために条件式(1)の下限値を0.61にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(1)の下限値を0.64にすることがさらに望ましい。また、本願の効果を確実にするために条件式(1)の上限値を0.84にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(1)の上限値を0.79にすることがさらに望ましい。
また、条件式(2)は、第2レンズL2における最も物体側のレンズ面から第4レンズL4における最も像側のレンズ面までの光軸上における適切な距離を規定するための条件式である。条件式(2)の下限値を下回る条件である場合、球面収差の波長ごとの補正が困難となるため、好ましくない。一方、条件式(2)の上限値を上回る条件である場合、コマ収差の補正が困難となり、また、光学系の全長が大きくなるため、好ましくない。
なお、本願の効果を確実にするために条件式(2)の下限値を0.65にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(2)の下限値を0.70にすることがさらに望ましい。また、本願の効果を確実にするために条件式(2)の上限値を0.85にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(2)の上限値を0.83にすることがさらに望ましい。
このように、条件式(1)および条件式(2)を満足することで、光学系の全長を小さくしながら、良好な収差補正を行うことができる。
また、このような広角レンズWLにおいて、第5レンズL5の焦点距離をf5としたとき、次の条件式(3)で表される条件を満足することが好ましい。
3.77<f5/f<8.0 …(3)
条件式(3)は、第5レンズL5の屈折力を適切な範囲に規定するための条件式である。条件式(3)の下限値を下回る条件である場合、像面湾曲の補正が困難となり、好ましくない。一方、条件式(3)の上限値を上回る条件である場合、コマ収差が生じるため好ましくない。また、射出瞳位置が像側に移動してテレセントリック性が損なわれ、撮像素子での受光効率が低下して好ましくない。条件式(3)を満足することで、高いテレセントリック性を保ちながら、良好な収差補正を行うことができる。
なお、本願の効果を確実にするために条件式(3)の下限値を4.0にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(3)の下限値を4.45にすることがさらに望ましい。また、本願の効果を確実にするために条件式(3)の上限値を7.5にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(3)の上限値を7.0にすることがさらに望ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、第2レンズL2の焦点距離をf2としたとき、次の条件式(4)で表される条件を満足することが好ましい。
0.88<f2/f<1.2 …(4)
条件式(4)は、第2レンズL2の屈折力を適切な範囲に規定するための条件式である。条件式(4)の下限値を下回る条件である場合、正レンズである第2レンズL2の屈折力が大きくなり、球面収差の波長ごとの補正が困難となるため好ましくない。また、ペッツバール和が増大するため、像面湾曲と非点収差を同時に補正することが困難となり好ましくない。一方、条件式(4)の上限値を上回る条件である場合、球面収差の補正が困難となり好ましくない。また、光学系の全長が大きくなってしまうため好ましくない。条件式(4)を満足することで、光学系の全長を小さくしながら、良好な収差補正を行うことができる。
なお、本願の効果を確実にするために条件式(4)の下限値を0.91にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(4)の下限値を0.95にすることがさらに望ましい。また、本願の効果を確実にするために条件式(4)の上限値を1.16にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(4)の上限値を1.11にすることがさらに望ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、第2レンズL2の焦点距離をf2としたとき、次の条件式(5)で表される条件を満足することが好ましい。
0.87<(−f1)/f2<1.19 …(5)
条件式(5)は、第1レンズL1と第2レンズL2の屈折力の比に関して適切な範囲を規定するための式である。条件式(5)の下限値を下回る条件である場合、第2レンズL2に対する第1レンズL1の屈折力が大きくなり、球面収差の波長ごとの補正が困難となるため好ましくない。また光学系の全長が大きくなってしまうため好ましくない。一方、条件式(5)の上限値を上回る条件である場合、第2レンズL2に対する第1レンズL1の屈折力が小さくなり、ペッツバール和が増大し、像面湾曲と非点収差を同時に補正することが困難となるため好ましくない。また、前玉レンズ径が大きくなってしまうため好ましくない。条件式(5)を満足することで、前玉レンズ径、また、光学系の全長を小さくしながら、良好な収差補正を行うことができる。
なお、本願の効果を確実にするために条件式(5)の下限値を0.90にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(5)の下限値を0.94にすることがさらに望ましい。また、本願の効果を確実にするために条件式(5)の上限値を1.16にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(5)の上限値を1.12にすることがさらに望ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、第5レンズL5を光軸に沿って移動させることにより、無限遠物体から有限距離物体へのフォーカシングが行われることが好ましい。このようにすれば、無限遠物体から有限距離物体へのフォーカシング時に、球面収差の変動を少なくすることができる。また、第5レンズ単体でフォーカシングを行うことにより、フォーカシング時のレンズの重量が小さくなるため、迅速なフォーカシングを行うことができる。
また、このような広角レンズWLにおいて、無限遠物点に合焦時の第4レンズL4と第5レンズL5との間の光軸上の空気間隔をd8としたとき、次の条件式(6)で表される条件を満足することが好ましい。
0.2<d8/f<0.64 …(6)
条件式(6)は、第4レンズL4の像側レンズ面から第5レンズL5の物体側レンズ面までの光軸上における適切な距離を規定する条件式である。条件式(6)の下限値を下回る条件である場合、コマ収差の補正が困難となるため好ましくない。また、射出瞳位置が像側に移動し、テレセントリック性が損なわれるため好ましくない。一方、条件式(6)の上限値を上回る条件である場合、歪曲収差の補正が困難となるため好ましくない。条件式(6)を満足することで、テレセントリック性を保ちながら、良好な収差補正を行うことができる。
なお、本願の効果を確実にするために条件式(6)の下限値を0.22にすることが望ましい。また、本願の効果をより確実にするために条件式(6)の下限値を0.25にすることがより望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(6)の下限値を0.34にすることがさらに望ましい。また、本願の効果を確実にするために条件式(6)の上限値を0.59にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(6)の上限値を0.47にすることがさらに望ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、第3レンズL3と第4レンズL4とが貼り合わせレンズであることが好ましい。この構成により、軸上色収差および倍率色収差を良好に補正することが可能となる。
また、このような広角レンズWLにおいて、第3レンズL3のd線(λ=587.6nm)に対する屈折率をn3とし、第4レンズL4のd線に対する屈折率をn4としたとき、次の条件式(7)で表される条件を満足することが好ましい。
0.01<n3−n4 …(7)
条件式(7)は、第3レンズL3と第4レンズL4の屈折率差の適切な範囲を規定した条件式である。条件式(7)の下限値を下回る条件である場合、第3レンズL3の屈折力を強くしなければ球面収差および軸上色収差の補正が困難となるため好ましくない。
なお、本願の効果を確実にするために条件式(7)の下限値を0.04にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(7)の下限値を0.075にすることがさらに望ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、第1レンズL1のd線(λ=587.6nm)に対するアッベ数をν1とし、第2レンズL2のd線に対するアッベ数をν2とし、第1レンズL1のd線に対する屈折率をn1としたとき、次の条件式(8)で表される条件を満足することが好ましい。
−2.00<0.07(ν1−ν2)−n1 …(8)
条件式(8)は、第1レンズL1のアッベ数の適切な範囲を規定した条件式である。条件式(8)の下限値を下回る条件である場合、軸上色収差および倍率色収差を補正することが困難となり好ましくない。条件式(8)を満足することで、良好な収差補正を行うことができる。
なお、本願の効果を確実にするために条件式(8)の下限値を−1.50にすることが望ましい。また、本願の効果をさらに確実にするために条件式(8)の下限値を−1.00にすることがさらに望ましい。
また、このような広角レンズWLにおいて、第1レンズL1が非球面を有することが好ましい。これにより、歪曲収差と像面湾曲の補正が良好となる。さらに、負レンズの屈折力を弱めることが可能なため、口径比(Fナンバー)を明るくすることができる。
また、このような広角レンズWLにおいて、第4レンズL4における最も像側のレンズ面が非球面であることが好ましい。これにより、球面収差の補正が良好となる。
ここで、上述のような構成の広角レンズWLの製造方法について、図12を参照しながら説明する。まず、円筒状の鏡筒内に、本実施形態の第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、および第5レンズL5を組み込む(ステップS1)。各レンズを鏡筒内に組み込む際、光軸に沿った順にレンズ群を1つずつ鏡筒内に組み込んでもよく、一部または全てのレンズ群を保持部材で一体保持してから鏡筒部材と組み立ててもよい。鏡筒内に各レンズ群を組み込んだ後、鏡筒内に各レンズ群が組み込まれた状態で物体の像が形成されるか、すなわち各レンズ群の中心が揃っているかを確認する(ステップS2)。そして、像が形成されるか確認した後、広角レンズWLの各種動作を確認する(ステップS3)。
各種動作の一例としては、遠距離物体から近距離物体への合焦を行うレンズ(本実施形態では、第5レンズL5)が光軸方向に沿って移動する合焦動作や、少なくとも一部のレンズが光軸と直交方向の成分を持つように移動する手ブレ補正動作などが挙げられる。なお、各種動作の確認順番は任意である。このような製造方法によれば、小型でありながら良好な結像性能を有した広角レンズWLを得ることができる。
(第1実施例)
以下、本願の各実施例を添付図面に基づいて説明する。まず、本願の第1実施例について図1〜図2および表1を用いて説明する。図1は、第1実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。第1実施例に係る広角レンズWLは、前述したように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである第1レンズL1と、正レンズである第2レンズL2と、負レンズである第3レンズL3と、正レンズである第4レンズL4と、正レンズである第5レンズL5とから構成される。なお、第2レンズL2と第3レンズL3との間には、開口絞りSが配設されている。また、第5レンズL5を光軸に沿って物体側へ移動させることにより、無限遠物体から有限距離物体へのフォーカシングが行われるように構成されている。また、第3レンズL3と第4レンズL4とが貼り合わせレンズになっている。
第1実施例においては、第1レンズL1における像側のレンズ面が非球面となっている。また、第4レンズL4における像側のレンズ面が非球面となっている。
以下に、表1〜表5を示すが、これらは第1〜第5実施例に係る広角レンズの諸元の値をそれぞれ掲げた表である。各表の[全体諸元]において、fは無限遠合焦時の焦点距離を、FNOは無限遠合焦時のFナンバーを、2ωは無限遠合焦時の画角を、Yは最大像高を、BFは無限遠合焦時のバックフォーカスを、TLは無限遠合焦時のレンズ全長を、f1は第1レンズL1の焦点距離を、f2は第2レンズL2の焦点距離を、f5は第5レンズL5の焦点距離をそれぞれ示す。
また、[レンズデータ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面の順番を、rはレンズの曲率半径を、dはレンズ面の間隔を、ndはd線(λ=587.6nm)に対する屈折率を、νdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数を、d8は可変面間隔を、BFはバックフォーカスをそれぞれ示す。さらに、[レンズデータ]中の非球面レンズは面番号の欄に米印(*)を付している。また、曲率半径「∞」は平面を示し、空気の屈折率「nd=1.000000」はその記載を省略している。
また、[非球面データ]において示す非球面係数は、光軸に垂直な方向の高さをyとし、高さyにおける光軸方向の変移量をX(y)とし、基準球面の曲率半径(近軸曲率半径)をRとし、円錐定数をκとし、n次(n=4,6,8,10)の非球面係数をAnとしたとき、次の条件式(11)で表される。なお、各実施例において、2次の非球面係数A2は0であり、記載を省略している。また、[非球面データ]において、「E-n」は「×10-n」を示す。
X(y)=(y2/R)/[1+{1−κ×(y2/R2)}1/2
+A4×y4+A6×y6+A8×y8+A10×y10 …(9)
また、[可変間隔データ]において、fは無限遠合焦時の焦点距離を、βは撮影倍率をそれぞれ示す。また、d8は各焦点距離および撮影倍率にそれぞれ対応する可変面間隔値を示す。また、[条件式対応値]は、各条件式の対応値をそれぞれ示す。
なお、以下の全ての諸元値において掲載されている焦点距離f、曲率半径r、その他の長さの単位は一般に「mm」が使われるが、光学系は、比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、後述の第2〜第5実施例の諸元値においても、本実施例と同様の符号を用いる。
下の表1に、第1実施例における各諸元を示す。なお、表1における面番号1〜10は、図1における面1〜10と対応している。また、第1実施例において、第2面および第8面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表1)
[全体諸元]
f=18.68255
FNO=2.85
2ω=77.8
Y=14.75
BF=18.94212
TL=58.1693
f1=-19.74578
f2=18.91566
f5=102.60038
[レンズデータ]
面番号 r d nd νd
1 32.7067 1.6000 1.58913 61.25
2* 8.4253 14.4960
3 16.0573 3.2000 1.78800 47.38
4 -189.5564 3.9592
5 ∞ 2.7000 (開口絞りS)
6 -42.2574 1.0000 1.69895 30.13
7 10.8055 3.5000 1.58913 61.25
8* -20.3635 d8
9 81.0967 1.9300 1.69680 55.53
10 -597.7365 BF
[非球面データ]
第2面
κ=-0.1694
A4=1.75200E-04
A6=7.97520E-07
A8=-2.35590E-09
A10=7.42560E-11
第8面
κ=1.0000
A4=1.00670E-04
A6=8.24680E-07
A8=-1.29300E-08
A10=4.44560E-10
[可変間隔データ]
fまたはβ 18.68255 -1/30倍 -1/10倍
d8 6.84196 5.13322 2.03596
[条件式対応値]
条件式(1)d2/(−f1)=0.73413
条件式(2)ΣD/f=0.76859
条件式(3)f5/f=5.49178
条件式(4)f2/f=1.01248
条件式(5)(−f1)/f2=1.04389
条件式(6)d8/f=0.36622
条件式(7)n3−n4=0.10982
条件式(8)0.07(ν1−ν2)−n1=-0.61823
このように本実施例では、上記条件式(1)〜(8)が全て満たされていることが分かる。
図2(a)〜(c)は、第1実施例に係る広角レンズWLの諸収差図である。すなわち、図2(a)は広角レンズWLにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、図2(b)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、図2(c)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。各収差図において、FNOはFナンバーを、NAは開口数を、Yは像高をそれぞれ示す。なお、非点収差図および歪曲収差図においては、像高Yの最大値を示す。また、各収差図において、dおよびgはそれぞれ、d線(λ=587.6nm)およびg線(λ=435.8nm)の収差曲線を示している。非点収差図において、実線はサジタル像面、点線はメリディオナル像面をそれぞれ示す。コマ収差図は、各像高におけるコマ収差をそれぞれ表している。なお、他の実施例においても同様の記号を使用し、以降の説明を省略する。
そして、各収差図より、第1実施例に係る広角レンズは、全物体距離範囲にわたって諸収差が良好に補正され、優れた光学性能を有していることがわかる。その結果、第1実施例の広角レンズWLを搭載することにより、デジタルスチルカメラCAMにおいても、優れた光学性能を確保することができる。
(第2実施例)
以下、本願の第2実施例について図3〜図4および表2を用いて説明する。図3は、第2実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。なお、第2実施例の広角レンズは、第1実施例の広角レンズと同様の構成であり、各部に第1実施例の場合と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
下の表2に、第2実施例における各諸元を示す。なお、表2における面番号1〜10は、図3における面1〜10と対応している。また、第2実施例において、第2面および第8面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表2)
[全体諸元]
f=18.70551
FNO=2.82
2ω=77.7
Y=14.75
BF=19.09891
TL=57.12891
f1=-20.20899
f2=18.24057
f5=90.00000
[レンズデータ]
面番号 r d nd νd
1 30.94749 1.6000 1.58913 61.25
2* 8.43321 14.49000
3 14.04993 3.0000 1.71999 50.23
4 -183.25309 4.0000
5 ∞ 2.0000 (開口絞りS)
6 -30.30386 1.0000 1.67270 32.11
7 10.31474 3.4000 1.58913 61.25
8* -20.40742 d8
9 85.30000 1.8000 1.69680 55.53
10 -234.76968 BF
[非球面データ]
第2面
κ=-0.3582
A4=2.14010E-04
A6=7.78360E-07
A8=-3.74070E-09
A10=9.22750E-11
第8面
κ=1.0000
A4=1.32620E-04
A6=3.05310E-07
A8=1.94060E-08
A10=1.38120E-10
[可変間隔データ]
fまたはβ 18.70551 -1/30倍 -1/10倍
d8 6.74000 5.20535 2.39568
[条件式対応値]
条件式(1)d2/(−f1)=0.71701
条件式(2)ΣD/f=0.71637
条件式(3)f5/f=4.81142
条件式(4)f2/f=0.97514
条件式(5)(−f1)/f2=1.10791
条件式(6)d8/f=0.36032
条件式(7)n3−n4=0.08357
条件式(8)0.07(ν1−ν2)−n1=-0.81773
このように本実施例では、上記条件式(1)〜(8)が全て満たされていることが分かる。
図4(a)〜(c)は、第2実施例に係る広角レンズWLの諸収差図である。すなわち、図4(a)は広角レンズWLにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、図4(b)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、図4(c)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。そして、各収差図より、第2実施例に係る広角レンズは、全物体距離範囲にわたって諸収差が良好に補正され、優れた光学性能を有していることがわかる。その結果、第2実施例の広角レンズWLを搭載することにより、デジタルスチルカメラCAMにおいても、優れた光学性能を確保することができる。
(第3実施例)
以下、本発明の第3実施例について図5〜図6および表3を用いて説明する。図5は、第3実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。なお、第3実施例の広角レンズは、第1実施例の広角レンズと同様の構成であり、各部に第1実施例の場合と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
下の表3に、第3実施例における各諸元を示す。なお、表3における面番号1〜10は、図5における面1〜10と対応している。また、第3実施例において、第2面および第8面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表3)
[全体諸元]
f=18.69969
FNO=2.84
2ω=77.7
Y=14.75
BF=18.07648
TL=58.59526
f1=-18.21819
f2=18.04311
f5=100.27511
[レンズデータ]
面番号 r d nd νd
1 31.6949 1.6000 1.62263 58.16
2* 8.1918 14.1871
3 15.6487 3.0000 1.80400 46.58
4 -181.7888 3.7938
5 ∞ 2.7000 (開口絞りS)
6 -37.5505 1.0000 1.68893 31.07
7 9.5614 3.5000 1.58913 61.25
8* -20.1725 d8
9 81.0967 2.0000 1.71300 53.88
10 -597.7365 BF
[非球面データ]
第2面
κ=0.5584
A4=1.98880E-05
A6=3.89550E-07
A8=-3.98380E-09
A10=3.74510E-11
第8面
κ=1.0000
A4=1.03600E-04
A6=1.12920E-06
A8=-6.34210E-09
A10=1.66280E-10
[可変間隔データ]
fまたはβ 18.69969 -1/30倍 -1/10倍
d8 8.73792 7.00135 3.87044
[条件式対応値]
条件式(1)d2/(−f1)=0.77873
条件式(2)ΣD/f=0.74834
条件式(3)f5/f=5.36239
条件式(4)f2/f=0.96489
条件式(5)(−f1)/f2=1.00970
条件式(6)d8/f=0.46728
条件式(7)n3−n4=0.09980
条件式(8)0.07(ν1−ν2)−n1=-0.81203
このように本実施例では、上記条件式(1)〜(8)が全て満たされていることが分かる。
図6(a)〜(c)は、第3実施例に係る広角レンズWLの諸収差図である。すなわち、図6(a)は広角レンズWLにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、図6(b)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、図6(c)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。そして、各収差図より、第3実施例に係る広角レンズは、全物体距離範囲にわたって諸収差が良好に補正され、優れた光学性能を有していることがわかる。その結果、第3実施例の広角レンズWLを搭載することにより、デジタルスチルカメラCAMにおいても、優れた光学性能を確保することができる。
(第4実施例)
以下、本発明の第4実施例について図7〜図8および表4を用いて説明する。図7は、第4実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。なお、第4実施例の広角レンズは、第1実施例の広角レンズと同様の構成であり、各部に第1実施例の場合と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
下の表4に、第4実施例における各諸元を示す。なお、表4における面番号1〜10は、図7における面1〜10と対応している。また、第4実施例において、第2面および第8面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表4)
[全体諸元]
f=18.71011
FNO=2.82
2ω=77.7
Y=14.75
BF=17.36258
TL=57.30382
f1=-21.39176
f2=19.39279
f5=96.48504
[レンズデータ]
面番号 r d nd νd
1 34.2621 1.6200 1.58313 59.46
2* 8.9855 13.9800
3 16.8513 3.1500 1.80400 46.58
4 -191.2235 4.0499
5 ∞ 2.8000 (開口絞りS)
6 -42.0481 1.1000 1.67270 32.11
7 9.9370 4.2000 1.59201 67.02
8* -20.6093 d8
9 90.0000 1.8800 1.74100 52.67
10 -344.6378 BF
[非球面データ]
第2面
κ=-0.3465
A4=1.88350E-04
A6=2.72290E-07
A8=1.85530E-09
A10=3.28230E-11
第8面
κ=1.0000
A4=8.43110E-05
A6=1.25410E-06
A8=-4.57960E-08
A10=9.09060E-10
[可変間隔データ]
fまたはβ 18.71011 -1/30倍 -1/10倍
d8 7.16137 5.41319 2.27728
[条件式対応値]
条件式(1)d2/(−f1)=0.65352
条件式(2)ΣD/f=0.81773
条件式(3)f5/f=5.15684
条件式(4)f2/f=1.03649
条件式(5)(−f1)/f2=1.103078
条件式(6)d8/f=0.38275
条件式(7)n3−n4=0.08069
条件式(8)0.07(ν1−ν2)−n1=-0.68153
このように本実施例では、上記条件式(1)〜(8)が全て満たされていることが分かる。
図8(a)〜(c)は、第4実施例に係る広角レンズWLの諸収差図である。すなわち、図8(a)は広角レンズWLにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、図8(b)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、図8(c)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。そして、各収差図より、第4実施例に係る広角レンズは、全物体距離範囲にわたって諸収差が良好に補正され、優れた光学性能を有していることがわかる。その結果、第4実施例の広角レンズWLを搭載することにより、デジタルスチルカメラCAMにおいても、優れた光学性能を確保することができる。
(第5実施例)
以下、本発明の第5実施例について図9〜図10および表5を用いて説明する。図9は、第5実施例に係る広角レンズの無限遠合焦時の構成を示す図である。なお、第5実施例の広角レンズは、第1実施例の広角レンズと同様の構成であり、各部に第1実施例の場合と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
下の表5に、第5実施例における各諸元を示す。なお、表5における面番号1〜10は、図9における面1〜10と対応している。また、第5実施例において、第2面および第8面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表5)
[全体諸元]
f=18.71069
FNO=2.81
2ω=77.7
Y=14.75
BF=18.37007
TL=57.37075
f1=-19.79184
f2=19.12211
f5=128.00523
[レンズデータ]
面番号 r d nd νd
1 32.0813 1.5000 1.59201 67.02
2* 8.4332 14.4000
3 15.9332 3.5000 1.77250 49.61
4 -183.2536 4.0000
5 ∞ 2.7000 (開口絞りS)
6 -47.7904 1.0000 1.69895 30.13
7 11.5000 3.0000 1.58913 61.25
8* -20.4074 d8
9 81.0967 1.8500 1.69680 55.53
10 884.9269 BF
[非球面データ]
第2面
κ=-0.0722
A4=1.54350E-04
A6=1.03760E-06
A8=-5.43870E-09
A10=9.93280E-11
第8面
κ=1.0000
A4=1.10380E-04
A6=8.39510E-07
A8=-1.46270E-08
A10=5.47810E-10
[可変間隔データ]
fまたはβ 18.71069 -1/30倍 -1/10倍
d8 7.05068 4.94606 1.22115
[条件式対応値]
条件式(1)d2/(−f1)=0.72757
条件式(2)ΣD/f=0.75892
条件式(3)f5/f=6.84129
条件式(4)f2/f=1.02199
条件式(5)|f1|/f2=1.03502
条件式(6)d8/f=0.37683
条件式(7)n3−n4=0.10982
条件式(8)0.07(ν1−ν2)−n1=-0.37331
このように本実施例では、上記条件式(1)〜(8)が全て満たされていることが分かる。
図10(a)〜(c)は、第5実施例に係る広角レンズWLの諸収差図である。すなわち、図10(a)は広角レンズWLにおける無限遠合焦時の諸収差図であり、図10(b)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/30倍のときの諸収差図であり、図10(c)は広角レンズWLにおける撮影倍率が−1/10倍のときの諸収差図である。そして、各収差図より、第5実施例に係る広角レンズは、全物体距離範囲にわたって諸収差が良好に補正され、優れた光学性能を有していることがわかる。その結果、第5実施例の広角レンズWLを搭載することにより、デジタルスチルカメラCAMにおいても、優れた光学性能を確保することができる。
以上、各実施例によれば、画角が77度以上で、2.8程度のFナンバーを有し、前玉レンズ径が小さくてレンズ系全体が小型であり、迅速なフォーカシングが可能で、テレセントリック性が高く、良好な結像性能を有した広角レンズおよび光学機器(デジタルスチルカメラ)を実現することができる。
なお、上述の実施形態に係る広角レンズは、ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等のフィルタを撮像素子の近傍に挿入してもよい。
また、上述の実施形態において、以下に記載の内容は、光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
上述の各実施例において、5枚構成の広角レンズを示したが、6枚構成等の他の枚数の構成にも適用可能である。また、最も物体側にレンズまたはレンズ群を追加した構成や、最も像側にレンズまたはレンズ群を追加した構成でも構わない。なお、レンズ群とは、変倍時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
また、単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としてもよい。この合焦レンズ群は、オートフォーカスにも適用することができ、オートフォーカス用の(超音波モーター等を用いた)モーター駆動にも適している。特に、第5レンズ単独または、第3〜第5レンズを合焦レンズ群とするのが好ましく、また、レンズ全系で合焦を行うようにしてもよい。
また、レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向の成分を持つように移動させ、または、光軸を含む面内方向に回転移動(揺動)させて、手ブレによって生じる像ブレを補正する防振レンズ群としてもよい。特に、第3レンズおよび第4レンズを防振レンズ群とするのが好ましい。
また、レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工および組立調整が容易になり、加工および組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも構わない。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしてもよい。
また、開口絞りは第2レンズ近傍に配置されるのが好ましいが、開口絞りとしての部材を設けずに、レンズの枠でその役割を代用してもよい。
また、各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減し高コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。
CAM デジタルスチルカメラ(光学機器)
WL 広角レンズ
L1 第1レンズ L2 第2レンズ
L3 第3レンズ L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
S 開口絞り I 像面

Claims (12)

  1. 光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズである第1レンズと、正レンズである第2レンズと、負レンズである第3レンズと、正レンズである第4レンズと、正レンズである第5レンズとにより実質的に5枚のレンズからなる広角レンズであって、
    前記第1レンズの焦点距離をf1とし、前記第1レンズと前記第2レンズとの間の光軸上における空気間隔をd2としたとき、次式
    0.59<d2/(−f1)<0.88
    の条件を満足するとともに、
    前記第2レンズにおける最も物体側のレンズ面から前記第4レンズにおける最も像側のレンズ面までの光軸上の距離をΣDとし、無限遠物点に合焦時の前記広角レンズの焦点距離をfとしたとき、次式
    0.6<ΣD/f<0.87
    の条件を満足することを特徴とする広角レンズ。
  2. 前記第5レンズの焦点距離をf5としたとき、次式
    3.77<f5/f<8.0
    の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の広角レンズ。
  3. 前記第2レンズの焦点距離をf2としたとき、次式
    0.88<f2/f<1.2
    の条件を満足することを特徴とする請求項1または2に記載の広角レンズ。
  4. 前記第2レンズの焦点距離をf2としたとき、次式
    0.87<(−f1)/f2<1.19
    の条件を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の広角レンズ。
  5. 前記第5レンズを光軸に沿って移動させることにより、無限遠物体から有限距離物体へのフォーカシングが行われることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の広角レンズ。
  6. 無限遠物点に合焦時の前記第4レンズと前記第5レンズとの間の光軸上の空気間隔をd8としたとき、次式
    0.2<d8/f<0.64
    の条件を満足することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の広角レンズ。
  7. 前記第3レンズと前記第4レンズとが貼り合わせレンズであることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の広角レンズ。
  8. 前記第3レンズのd線に対する屈折率をn3とし、前記第4レンズのd線に対する屈折率をn4としたとき、次式
    0.01<n3−n4
    の条件を満足することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の広角レンズ。
  9. 前記第1レンズのd線に対するアッベ数をν1とし、前記第2レンズのd線に対するアッベ数をν2とし、前記第1レンズのd線に対する屈折率をn1としたとき、次式
    −2.00<0.07(ν1−ν2)−n1
    の条件を満足することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の広角レンズ。
  10. 前記第1レンズが非球面を有することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の広角レンズ。
  11. 前記第4レンズにおける最も像側のレンズ面が非球面であることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の広角レンズ。
  12. 物体の像を所定の面上に結像させる広角レンズを備えた光学機器であって、
    前記広角レンズが請求項1から11のいずれか一項に記載の広角レンズであることを特徴とする光学機器。
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