JP5245738B2 - ズームレンズおよび光学機器 - Google Patents

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本発明は、ズームレンズおよび光学機器に関する。
近年、固体撮像素子を用いたデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ等の撮影装置(カメラ)において、装置の高性能化、コンパクト化が急速に進行している。これらの撮影装置では、撮像用レンズとしてズームレンズが用いられることが一般的であり、ズームレンズによって、撮影者は撮影条件に最適な画角での撮影を手軽に行うことができる。現在、これらのズームレンズでは、レンズの広角化、高変倍化が強く求められている。例えば、広角端状態において70〜80度以上の画角を有し、かつ十分な望遠撮影が可能なズームレンズを達成した例が、特開2006−208890号公報の実施例2に記載されている。
特開2006−208890号公報
しかしながら、これら従来のズームレンズは、収差補正が不十分であり、良好な結像性能が得られないという問題があった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、コンパクトで高い光学性能を有するズームレンズおよび光学機器を提供することを目的とする。
このような目的達成のため、本発明に係るズームレンズは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより実質的に3個のレンズ群からなり、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔および前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化するように構成されたズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、1枚の負レンズと、1枚の正レンズとからなり、前記ズームレンズの広角端状態における焦点距離をfwとし、広角端状態における前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との光軸上の間隔をDw23とし、前記ズームレンズの望遠端状態における焦点距離をftとし、前記ズームレンズの広角端状態における全長をTLwとしたとき、次式
2.70<(ft2×Dw23)/(fw2×TLw)<4.0
の条件を満足している。
なお、上述のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群の焦点距離をf1としたとき、次式
1.9<ft/(−f1)<2.3
の条件を満足することが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、前記ズームレンズの最大像高をYmaxとしたとき、次式
1.7<(fw×TLw)/(ft×Ymax)<2.0
の条件を満足することが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群においてd線に対する屈折率が最も高い負レンズの前記d線に対する屈折率をNdnとし、前記負レンズのアッベ数をνdnとしたとき、次式
3.15<Ndn+(0.05×νdn)<3.60
の条件を満足するとともに、次式
1.8<Ndn<2.5
の条件を満足することが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、前記第3レンズ群は1枚の正レンズからなり、前記正レンズにおける物体側のレンズ面の近軸曲率半径をRaとし、前記正レンズにおける像側のレンズ面の近軸曲率半径をRbとしたとき、次式
−0.4<(Rb+Ra)/(Rb−Ra)<1.0
の条件を満足することが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が減少するとともに、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が増加するように、少なくとも前記第1レンズ群および前記第2レンズ群が移動することが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群において最も物体側に位置するレンズが物体側に凸面を向けたメニスカス形状を有することが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、前記第1レンズ群において最も物体側に位置するレンズが非球面を有することが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、2枚の正レンズと、1枚の負レンズとを有することが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群には、光軸に沿って像側から順に、1枚の正レンズと、1枚の負レンズとが配置されることが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、2枚の正レンズと、1枚の負レンズと、1枚の正レンズとからなることが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、前記第2レンズ群において最も物体側に位置するレンズが非球面を有することが好ましい。
また、上述のズームレンズにおいて、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第3レンズ群が光軸上に固定されていることが好ましい。
また、本発明に係る光学機器は、物体の像を所定の面上に結像させるズームレンズを備えた光学機器において、前記ズームレンズが本発明に係るズームレンズであることを特徴とする。
本発明によれば、コンパクトで高い光学性能を得ることができる。
以下、本願の好ましい実施形態について図を参照しながら説明する。本願に係るズームレンズを備えたデジタルスチルカメラCAMが図7に示されている。なお図7において、(a)はデジタルスチルカメラCAMの正面図を、(b)はデジタルスチルカメラCAMの背面図を、(c)は図7(a)中の矢印A−A′に沿った断面図をそれぞれ示す。
図7に示すデジタルスチルカメラCAMは、不図示の電源釦を押すと、撮影レンズ(ZL)の不図示のシャッタが開放されて、撮影レンズ(ZL)で被写体(物体)からの光が集光され、像面Iに配置された撮像素子C(例えば、CCDやCMOS等)に結像される。撮像素子Cに結像された被写体像は、デジタルスチルカメラCAMの背後に配置された液晶モニターMに表示される。撮影者は、液晶モニターMを見ながら被写体像の構図を決めた後、レリーズ釦B1を押し下げて被写体像を撮像素子Cで撮影し、不図示のメモリーに記録保存する。
撮影レンズは、後述の実施形態に係るズームレンズZLで構成されている。また、デジタルスチルカメラCAMには、被写体が暗い場合に補助光を発光する補助光発光部D、撮影レンズ(ズームレンズZL)を広角端状態(W)から望遠端状態(T)にズーミング(変倍)する際のワイド(W)−テレ(T)釦B2、およびデジタルスチルカメラCAMの種々の条件設定等に使用するファンクション釦B3等が配置されている。
ズームレンズZLは、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを有して構成される負先行型ズームレンズである。また、ズームレンズZLは、広角端状態から望遠端状態への変倍(ズーミング)の際、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2がそれぞれ光軸に沿って移動することで(例えば、図1を参照)、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少するとともに、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加するようになっている。なお、ズームレンズZLと像面Iとの間には、ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等から構成されるフィルタ群FLが配設される。
また、第2レンズ群G2は変倍部かつマスターレンズ群であり、第1レンズ群G1はコンペンセータ群である。第3レンズ群G3は、ズームレンズ全系の射出瞳位置を撮像素子Cに対して最適化するとともに、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2で補正しきれずに残った収差の補正を行う。
このような構成のズームレンズZLを用いて、広角化と高変倍化を同時に行うためには、種々の条件を満足する必要がある。特に、各レンズ群の構成、各レンズの屈折力、非球面レンズの位置等を適切に設定しなければ、良好な収差補正を行うことは困難である。一方、ズームレンズの実用的な観点から考えるならば、ズームレンズ全体の寸法も十分に小型化する必要がある。
そこで、ズームレンズZLの小型化と高性能化を達成するために、ズームレンズZLの広角端状態における焦点距離をfwとし、広角端状態における第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との光軸上の間隔をDw23とし、ズームレンズZLの望遠端状態における焦点距離をftとし、ズームレンズZLの広角端状態における全長をTLwとしたとき、次の条件式(1)で表される条件を満足することが好ましい。このようにすれば、ズームレンズZLの全長を小さくすることができるとともに、各収差を良好に補正することができるため、コンパクトで高い光学性能を有するズームレンズZLおよび、これを備えた光学機器(デジタルスチルカメラCAM)を得ることが可能になる。
2.4<(ft2×Dw23)/(fw2×TLw)<4.0 …(1)
条件式(1)は、ズーム比に対して適切な第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔を規定するための条件式である。条件式(1)の下限値を下回る条件である場合、広角端状態における像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。一方、条件式(1)の上限値を上回る条件である場合、望遠端状態における球面収差の補正が困難となるため好ましくない。
なお、条件式(1)の下限値を2.55、または条件式(1)の上限値を3.80とすることにより、本願の効果をより良好に発揮することができる。さらに、条件式(1)の下限値を2.70、または条件式(1)の上限値を3.60とすることにより、本願の効果を最大限に発揮することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、第1レンズ群G1の焦点距離をf1としたとき、次の条件式(2)で表される条件を満足することが好ましい。
1.9<ft/(−f1)<2.3 …(2)
条件式(2)は、第1レンズ群G1の適切な屈折力を規定するための条件式である。条件式(2)の下限値を下回る条件である場合、広角端状態における前玉径が増大するとともに、広角端状態における歪曲収差、像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。一方、条件式(2)の上限値を上回る条件である場合、望遠端状態における球面収差の補正が困難となるため好ましくない。
なお、条件式(2)の下限値を1.94、または条件式(2)の上限値を2.23とすることにより、本願の効果をより良好に発揮することができる。さらに、条件式(2)の下限値を1.98、または条件式(2)の上限値を2.17とすることにより、本願の効果を最大限に発揮することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、ズームレンズZLの最大像高をYmaxとしたとき、次の条件式(3)で表される条件を満足することが好ましい。
1.7<(fw×TLw)/(ft×Ymax)<2.0 …(3)
条件式(3)は、ズーム比に対して適切なズームレンズの全長を規定するための条件式である。条件式(3)の下限値を下回る条件である場合、望遠端状態における球面収差の補正が困難となるため好ましくない。一方、条件式(3)の上限値を上回る条件である場合、中間焦点距離状態におけるコマ収差の補正が困難となるため好ましくない。
なお、条件式(3)の下限値を1.75、または条件式(3)の上限値を1.95とすることにより、本願の効果をより良好に発揮することができる。さらに、条件式(3)の下限値を1.80、または条件式(3)の上限値を1.93とすることにより、本願の効果を最大限に発揮することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、第2レンズ群G2においてd線に対する屈折率が最も高い負レンズのd線に対する屈折率をNdnとし、当該負レンズのアッベ数をνdnとしたとき、次の条件式(4)および条件式(5)で表される条件を満足することが好ましい。
3.15<Ndn+(0.05×νdn)<3.60 …(4)
1.8<Ndn<2.5 …(5)
条件式(4)は、望遠端状態における球面収差の波長による差を良好に補正するための条件式である。条件式(4)の下限値を下回る条件である場合、d線に対して短波長側の球面収差が著しく補正不足となるため好ましくない。一方、条件式(4)の上限値を上回る条件である場合、d線に対して短波長側の球面収差が著しく補正過剰となるため好ましくない。
また、条件式(5)は、第2レンズ群G2における負レンズの適切な屈折率を規定するための条件式である。条件式(5)の下限値を下回る条件である場合、広角端状態におけるサジタル像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。一方、条件式(5)の上限値を上回る条件である場合、ペッツバール和が著しく増大するため、中間焦点距離状態における像面湾曲の補正が困難となるため好ましくない。
なお、条件式(4)の下限値を3.20、または条件式(4)の上限値を3.55とすることにより、本願の効果をより良好に発揮することができる。さらに、条件式(4)の下限値を3.25、または条件式(4)の上限値を3.50とすることにより、本願の効果を最大限に発揮することができる。
また、条件式(5)の下限値を1.85、または条件式(5)の上限値を2.35とすることにより、本願の効果をより良好に発揮することができる。さらに、条件式(5)の下限値を1.90、または条件式(5)の上限値を2.20とすることにより、本願の効果を最大限に発揮することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、第3レンズ群G3は1枚の正レンズからなり、当該正レンズにおける物体側のレンズ面の近軸曲率半径をRaとし、当該正レンズにおける像側のレンズ面の近軸曲率半径をRbとしたとき、次の条件式(6)で表される条件を満足することが好ましい。
−0.4<(Rb+Ra)/(Rb−Ra)<1.0 …(6)
条件式(6)は、第3レンズ群G3における正レンズの適切な形状を規定するための条件式である。条件式(6)の下限値を下回る条件である場合、広角端状態における歪曲収差と非点隔差を同時に補正することが困難となるため好ましくない。一方、条件式(6)の上限値を上回る条件である場合、広角端状態におけるコマ収差の補正が困難となるため好ましくない。
なお、条件式(6)の下限値を−0.25、または条件式(6)の上限値を0.8とすることにより、本願の効果をより良好に発揮することができる。さらに、条件式(6)の下限値を−0.1、または条件式(6)の上限値を0.6とすることにより、本願の効果を最大限に発揮することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少するとともに、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加するように、少なくとも第1レンズ群G1および第2レンズ群G2が移動することが好ましい。
また、このようなズームレンズZLにおいて、第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、1枚の負レンズと、1枚の正レンズとからなることが好ましい。第一レンズ群G1をこのような構成とすることにより、第1レンズ群G1の外径を小型化できるとともに、広角端状態における歪曲収差や非点隔差、望遠端状態における球面収差を良好に補正することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、第1レンズ群G1において最も物体側に位置するレンズが非球面を有することが好ましい。第1レンズ群G1における最も物体側のレンズを非球面レンズとすることにより、広角端状態における歪曲収差やコマ収差、望遠端状態におけるコマ収差をより良好に補正することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、2枚の正レンズと、1枚の負レンズとを有することが好ましい。このような構成とすることにより、第2レンズ群G2の主点を物体側に移動させることが可能となり、望遠端状態において第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とが接触することを回避できることに加え、球面収差を良好に補正することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、第2レンズ群G2には、光軸に沿って像側から順に、1枚の正レンズと、1枚の負レンズとが配置されることが好ましい。このような構成とすることにより、広角端状態における像面湾曲を良好に補正することができる。
そのため、第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、2枚の正レンズと、1枚の負レンズと、1枚の正レンズとからなるようにしてもよい。このような構成とすることにより、上述のように、望遠端状態において第1レンズ群G1と第2レンズ群G2とが接触することを回避できることに加え、球面収差を良好に補正することができ、さらに、広角端状態における像面湾曲を良好に補正することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、第2レンズ群G2において最も物体側に位置するレンズが非球面を有することが好ましい。第2レンズ群G2における最も物体側のレンズ面を非球面化することにより、球面収差をより良好に補正することができる。
また、このようなズームレンズZLにおいて、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、第3レンズ群G3が光軸上に固定されていることが好ましい。第3レンズ群G3を固定とすることにより、望遠端状態における倍率色収差を良好に補正することができる。
なお、本実施形態の広角ズームレンズZLにおいて、無限遠物体から至近距離物体へのフォーカシングは、第1レンズ群G1あるいは第3レンズ群G3を物体側に繰り出すことによって行うことが可能である。しかしながら、第1レンズ群G1を繰り出す方法では、至近撮影時に画面周辺部の光量低下を招きやすいため、第3レンズ群G3を物体側に繰り出すことによって行うことがより望ましい。
ここで、上述のような構成のズームレンズZLの製造方法について、図8を参照しながら説明する。まず、円筒状の鏡筒内に、本実施形態の第1レンズ群G1、第2レンズ群G2、および第3レンズ群G3を組み込む(ステップS1)。各レンズを鏡筒内に組み込む際、光軸に沿った順にレンズ群を1つずつ鏡筒内に組み込んでもよく、一部または全てのレンズ群を保持部材で一体保持してから鏡筒部材と組み立ててもよい。鏡筒内に各レンズ群を組み込んだ後、鏡筒内に各レンズ群が組み込まれた状態で物体の像が形成されるか、すなわち各レンズ群の中心が揃っているかを確認する(ステップS2)。そして、像が形成されるか確認した後、ズームレンズZLの各種動作を確認する(ステップS3)。
各種動作の一例としては、変倍を行うためのレンズ群(本実施形態では、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2)が光軸方向に沿って移動する変倍動作、遠距離物体から近距離物体への合焦を行うレンズ群(本実施形態では、第3レンズ群G3)が光軸方向に沿って移動する合焦動作、少なくとも一部のレンズが光軸と直交方向の成分を持つように移動する手ブレ補正動作などが挙げられる。なお、本実施形態においては、広角端状態から望遠端状態への変倍の際、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2がそれぞれ光軸に沿って移動することで、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少するとともに、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加するようになっている。また、各種動作の確認順番は任意である。このような製造方法によれば、コンパクトで高い光学性能を有するズームレンズZLを得ることができる。
(第1実施例)
以下、本願の各実施例を添付図面に基づいて説明する。まず、本願の第1実施例について図1〜図2および表1を用いて説明する。図1は、第1実施例に係るズームレンズの構成およびズーム軌道を示す図である。第1実施例に係るズームレンズZLは、前述したように、光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。そして、広角端状態から望遠端状態への変倍(ズーミング)の際、第1レンズ群G1および第2レンズ群G2がそれぞれ光軸に沿って移動することで、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間隔が減少するとともに、第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間隔が増加するようになっている。このとき、第1レンズ群G1は一旦像側へ移動した後に物体側へ移動し、第2レンズ群G2は単調に物体側へ移動し、第3レンズ群G3は固定となる。
第1レンズ群G1は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12とから構成され、負メニスカスレンズL11における像側のレンズ面が非球面となっている。第2レンズ群G2は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL21と、両凸形状の正レンズL22と、両凹形状の負レンズL23と、両凸形状の正レンズL24とから構成され、正メニスカスレンズL21における物体側のレンズ面が非球面となっている。なお、両凸形状の正レンズL22および両凹形状の負レンズL23は、接合レンズであることが好ましい。第3レンズ群G3は、1枚の正レンズL31から構成され、無限遠物体から有限距離物体へのフォーカシングは、第3レンズ群G3を光軸に沿って移動させることにより行う。
第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL21における光軸上の頂点より像側には、シート材やレンズ枠等から構成されるFナンバー決定部材Sが設けられ、広角端状態から望遠端状態への変倍(ズーミング)の際、第2レンズ群G2と一体になって移動するようになっている。ズームレンズZLと像面Iとの間に配設されたフィルタ群FLは、ローパスフィルタや赤外カットフィルタ等から構成されている。
以下に、表1〜表3を示すが、これらは第1〜第3実施例に係るズームレンズの諸元の値をそれぞれ掲げた表である。各表の[全体諸元]において、fは焦点距離を、FNOはFナンバーを、2ωは画角(単位は「°」)を、Ymaxは最大像高をそれぞれ示す。また、[レンズデータ]において、面番号は物体側から数えたレンズ面の順番を、rはレンズ面の曲率半径を、dはレンズ面の光軸上の間隔を、ndはd線(波長λ=587.6nm)に対する屈折率を、νdはd線(波長λ=587.6nm)に対するアッベ数をそれぞれ示す。なお、面番号の右に付した*は、そのレンズ面が非球面であることを示す。また、空気の屈折率である「1.00000」の記載は省略し、曲率半径「∞」は平面を示している。
また、[非球面データ]において示す非球面係数は、光軸に垂直な方向の高さをyとし、高さyにおける各非球面の頂点の接平面から各非球面までの光軸に沿った距離(サグ量)をS(y)とし、近軸曲率半径(基準球面の曲率半径)をRとし、円錐定数をκとし、n次(n=4,6,8,10)の非球面係数をAnとしたとき、次の条件式(7)で表される。なお、各実施例において、2次の非球面係数A2は0であり、記載を省略している。また、[非球面データ]において、「E-n」は「×10−n」を示す。
S(y)=(y2/R)/{1+(1−κ×y2/R21/2
+A4×y4+A6×y6+A8×y8+A10×y10 …(7)
また、[可変間隔データ]において、d4は第1レンズ群G1と第2レンズ群G2(Fナンバー決定部材S)との軸上空気間隔を、d12は第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との軸上空気間隔を、d14は第3レンズ群G3とフィルタ群FLとの軸上空気間隔を、fは焦点距離を、TLはレンズ全長を、Bfはバックフォーカスをそれぞれ示す。これらの軸上空気間隔(d4,d12,d14)、焦点距離f、およびレンズ全長TL等は、ズーミングに際して変化する。なお、以下の全ての諸元値において掲載されている焦点距離f、曲率半径r、面間隔d、その他長さの単位は一般に「mm」が使われるが、光学系は、比例拡大または比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、これに限られるものではない。また、後述の第2〜第3実施例の諸元値においても、本実施例と同様の符号を用いる。
下の表1に、第1実施例における各諸元を示す。なお、表1における面番号1〜18は、図1における面1〜18と対応し、表1における群番号G1〜G3は、図1における各レンズ群G1〜G3と対応している。また、第1実施例において、第2面および第6面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表1)
[全体諸元]
ズーム比=4.72
f=5.15〜24.30
FNO=2.74〜6.99
2ω=77.14〜18.16
Ymax=3.9
[レンズ諸元]
面番号 r d nd νd
1 35.1579 0.9500 1.84973 40.30
2* 4.8867 2.3000
3 8.9145 1.5500 1.92286 20.88
4 16.5874 (d4)
5 ∞ -0.5000 Fナンバー決定部材S
6* 5.8500 1.4000 1.77377 47.18
7 45.3904 0.1000
8 5.2405 1.6000 1.71999 50.24
9 -113.6153 0.4000 2.00330 28.27
10 3.5525 0.5700
11 19.2838 1.1500 1.65844 50.88
12 -20.0191 (d12)
13 19.0671 1.5000 1.60300 65.47
14 -41.0965 (d14)
15 ∞ 0.2100 1.51680 64.12
16 ∞ 0.2900
17 ∞ 0.5000 1.51680 64.12
18 ∞ (Bf)
[非球面データ]
第2面
κ=0.1871,A4=2.54930E-04,A6=3.99050E-06,A8=-5.58790E-08,A10=7.87310E-10
第6面
κ=0.0734,A4=3.54380E-04,A6=3.04510E-06,A8=0.00000E+00,A10=0.00000E+00
[可変間隔データ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
無限遠合焦時 無限遠合焦時 無限遠合焦時
f= 5.15 11.20 24.30
d4= 15.3894 5.3891 0.8000
d12= 5.0523 11.3904 25.1141
d14= 2.2303 2.2303 2.2303
Bf= 0.6000 0.6000 0.6000
TL= 35.2920 31.6297 40.7643
[ズームレンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 -11.84
G2 6 9.99
G3 13 21.80
[条件対応値]
条件式(1)(ft2×Dw23)/(fw2×TLw)=3.1872
条件式(2)ft/(−f1)=2.0526
条件式(3)(fw×TLw)/(ft×Ymax)=1.9178
条件式(4)Ndn+(0.05×νdn)=3.417
条件式(5)Ndn=2.003
条件式(6)(Rb+Ra)/(Rb−Ra)=0.3662
このように本実施例では、上記条件式(1)〜(6)が全て満たされていることが分かる。
図2(a)〜(c)は、第1実施例に係るズームレンズZLの諸収差図である。すなわち、図2(a)は広角端状態(f=5.15mm)における無限遠合焦時の諸収差図であり、図2(b)は中間焦点距離状態(f=11.20mm)における無限遠合焦時の諸収差図であり、図2(c)は望遠端状態(f=24.30mm)における無限遠合焦時の諸収差図である。各収差図において、FNOはFナンバーを、Aは各像高に対する半画角をそれぞれ示す。また、各収差図において、dはd線(λ=587.6nm)、gはg線(λ=435.8nm)における収差をそれぞれ示す。また、非点収差を示す収差図において、実線はサジタル像面を示し、破線はメリディオナル像面を示している。
そして、各収差図より、第1実施例では、広角端状態から望遠端状態にわたっての各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、優れた光学性能を有していることがわかる。その結果、第1実施例のズームレンズZLを搭載することにより、デジタルスチルカメラ1においても、優れた光学性能を確保することができる。
(第2実施例)
以下、本願の第2実施例について図3〜図4および表2を用いて説明する。図3は、第2実施例に係るズームレンズの構成およびズーム軌道を示す図である。なお、第2実施例のズームレンズは、非球面の位置を除いて第1実施例のズームレンズと同様の構成であり、各部に第1実施例の場合と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。なお、第2実施例において、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL11における両側のレンズ面が非球面となっており、第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL21における物体側のレンズ面が非球面となっている。
下の表2に、第2実施例における各諸元を示す。なお、表2における面番号1〜18は、図3における面1〜18と対応し、表2における群番号G1〜G3は、図3における各レンズ群G1〜G3と対応している。また、第2実施例において、第1面、第2面、および第6面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表2)
[全体諸元]
ズーム比=4.72
f=5.15〜24.30
FNO=2.70〜6.96
2ω=77.14〜18.16
Ymax=3.9
[レンズ諸元]
面番号 r d nd νd
1* 27.8720 0.9500 1.88300 40.77
2* 4.7990 2.3000
3 8.6689 1.5000 2.00170 20.65
4 14.5829 (d4)
5 ∞ -0.5000 Fナンバー決定部材S
6* 6.1113 1.3500 1.77377 47.18
7 45.9826 0.1000
8 5.0297 1.7000 1.71999 50.24
9 -60.1923 0.4000 2.00330 28.27
10 3.5398 0.5700
11 17.9856 1.1500 1.65844 50.88
12 -18.6844 (d12)
13 19.3972 1.5000 1.60300 65.47
14 -40.7488 (d14)
15 ∞ 0.2100 1.51680 64.12
16 ∞ 0.2900
17 ∞ 0.5000 1.51680 64.12
18 ∞ (Bf)
[非球面データ]
第1面
κ=-2.0543,A4=-1.02800E-05,A6=2.65770E-07,A8=0.00000E+00,A10=0.00000E+00
第2面
κ=0.1671,A4=2.87890E-04,A6=5.79920E-06,A8=-1.23600E-07,A10=2.97850E-09
第6面
κ=0.1791,A4=2.76980E-04,A6=2.30580E-06,A8=0.00000E+00,A10=0.00000E+00
[可変間隔データ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
無限遠合焦時 無限遠合焦時 無限遠合焦時
f= 5.15 11.20 24.30
d4= 14.6119 5.1445 0.8000
d12= 4.8040 11.1758 24.9728
d14= 2.2919 2.2919 2.2919
Bf= 0.6000 0.6000 0.6000
TL= 34.3278 31.2323 40.6846
[ズームレンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 -11.50
G2 6 9.75
G3 13 22.00
[条件対応値]
条件式(1)(ft2×Dw23)/(fw2×TLw)=3.1157
条件式(2)ft/(−f1)=2.1130
条件式(3)(fw×TLw)/(ft×Ymax)=1.8654
条件式(4)Ndn+(0.05×νdn)=3.417
条件式(5)Ndn=2.003
条件式(6)(Rb+Ra)/(Rb−Ra)=0.3550
このように本実施例では、上記条件式(1)〜(6)が全て満たされていることが分かる。
図4(a)〜(c)は、第2実施例に係るズームレンズZLの諸収差図である。すなわち、図4(a)は広角端状態(f=5.15mm)における無限遠合焦時の諸収差図であり、図4(b)は中間焦点距離状態(f=11.20mm)における無限遠合焦時の諸収差図であり、図4(c)は望遠端状態(f=24.30mm)における無限遠合焦時の諸収差図である。そして、各収差図より、第2実施例では、広角端状態から望遠端状態にわたっての各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、優れた光学性能を有していることがわかる。その結果、第2実施例のズームレンズZLを搭載することにより、デジタルスチルカメラ1においても、優れた光学性能を確保することができる。
(第3実施例)
以下、本発明の第3実施例について図5〜図6および表3を用いて説明する。図5は、第3実施例に係るズームレンズの構成およびズーム軌道を示す図である。なお、第3実施例のズームレンズは、非球面の位置を除いて第1実施例のズームレンズと同様の構成であり、各部に第1実施例の場合と同一の符号を付して詳細な説明を省略する。なお、第3実施例において、第1レンズ群G1の負メニスカスレンズL11における両側のレンズ面が非球面となっており、第2レンズ群G2の正メニスカスレンズL21における物体側のレンズ面が非球面となっている。
下の表3に、第3実施例における各諸元を示す。なお、表3における面番号1〜18は、図5における面1〜18と対応し、表3における群番号G1〜G3は、図5における各レンズ群G1〜G3と対応している。また、第3実施例において、第1面、第2面、および第6面の各レンズ面は非球面形状に形成されている。
(表3)
[全体諸元]
ズーム比=4.72
f=5.15〜24.30
FNO=2.70〜6.99
2ω=78.36〜18.30
Ymax=3.9
[レンズ諸元]
面番号 r d nd νd
1* 23.3678 0.9500 1.88300 40.77
2* 4.7898 2.3000
3 8.9009 1.5000 2.00170 20.65
4 14.7464 (d4)
5 ∞ -0.5000 Fナンバー決定部材S
6* 5.7361 1.4500 1.77377 47.18
7 443.6780 0.1000
8 5.0767 1.5500 1.69350 53.22
9 -74.6228 0.4000 2.00330 28.27
10 3.4025 0.5700
11 22.3949 1.1000 1.63930 44.89
12 -22.5014 (d12)
13 28.0674 1.5500 1.61800 63.38
14 -23.7357 (d14)
15 ∞ 0.2100 1.51680 64.12
16 ∞ 0.2900
17 ∞ 0.5000 1.51680 64.12
18 ∞ (Bf)
[非球面データ]
第1面
κ=-99.0000,A4=2.90520E-05,A6=6.39520E-06,A8=-1.40940E-07,A10=9.87060E-10
第2面
κ=-2.1845,A4=1.86910E-03,A6=-2.40760E-05,A8=8.48860E-07,A10=-1.21150E-08
第6面
κ=-1.2760,A4=1.19920E-03,A6=-1.13680E-05,A8=0.00000E+00,A10=0.00000E+00
[可変間隔データ]
広角端状態 中間焦点距離状態 望遠端状態
無限遠合焦時 無限遠合焦時 無限遠合焦時
f= 5.15 11.20 24.30
d4= 14.6976 5.1715 0.8000
d12= 4.1576 10.2330 23.3880
d14= 2.3545 2.3545 2.3545
Bf= 0.6000 0.6000 0.6000
TL= 33.7797 30.3290 39.1125
[ズームレンズ群データ]
群番号 群初面 群焦点距離
G1 1 -11.85
G2 6 9.55
G3 13 21.05
[条件対応値]
条件式(1)(ft2×Dw23)/(fw2×TLw)=2.7400
条件式(2)ft/(−f1)=2.0506
条件式(3)(fw×TLw)/(ft×Ymax)=1.8358
条件式(4)Ndn+(0.05×νdn)=3.417
条件式(5)Ndn=2.003
条件式(6)(Rb+Ra)/(Rb−Ra)=-0.0836
このように本実施例では、上記条件式(1)〜(6)が全て満たされていることが分かる。
図6(a)〜(c)は、第3実施例に係るズームレンズZLの諸収差図である。すなわち、図6(a)は広角端状態(f=5.15mm)における無限遠合焦時の諸収差図であり、図6(b)は中間焦点距離状態(f=11.20mm)における無限遠合焦時の諸収差図であり、図6(c)は望遠端状態(f=24.30mm)における無限遠合焦時の諸収差図である。そして、各収差図より、第3実施例では、広角端状態から望遠端状態にわたっての各焦点距離状態において諸収差が良好に補正され、優れた光学性能を有していることがわかる。その結果、第3実施例のズームレンズZLを搭載することにより、デジタルスチルカメラ1においても、優れた光学性能を確保することができる。
以上、各実施例によれば、沈胴時の厚みを小さくしつつ、変倍比が5倍程度の優れた光学性能を有する広角のズームレンズおよび光学機器(デジタルスチルカメラ)を実現することができる。
なお、上述の実施形態において、以下に記載の内容は、光学性能を損なわない範囲で適宜採用可能である。
上述の各実施例において、ズームレンズとして3群構成を示したが、4群、5群等の他の群構成にも適用可能である。また、最も物体側にレンズまたはレンズ群を追加した構成や、最も像側にレンズまたはレンズ群を追加した構成でも構わない。また、レンズ群とは、変倍時に変化する空気間隔で分離された、少なくとも1枚のレンズを有する部分を示す。
また、単独または複数のレンズ群、または部分レンズ群を光軸方向に移動させて、無限遠物体から近距離物体への合焦を行う合焦レンズ群としてもよい。この合焦レンズ群は、オートフォーカスにも適用することができ、オートフォーカス用の(超音波モーター等を用いた)モーター駆動にも適している。特に、第3レンズ群を合焦レンズ群とするのが好ましい。
また、レンズ群または部分レンズ群を光軸に垂直な方向の成分を持つように移動させ、または、光軸を含む面内方向に回転移動(揺動)させて、手ブレによって生じる像ブレを補正する防振レンズ群としてもよい。特に、第2レンズ群の少なくとも一部を防振レンズ群とするのが好ましい。
また、レンズ面は、球面または平面で形成されても、非球面で形成されても構わない。レンズ面が球面または平面の場合、レンズ加工および組立調整が容易になり、加工および組立調整の誤差による光学性能の劣化を防げるので好ましい。また、像面がずれた場合でも描写性能の劣化が少ないので好ましい。レンズ面が非球面の場合、非球面は、研削加工による非球面、ガラスを型で非球面形状に形成したガラスモールド非球面、ガラスの表面に樹脂を非球面形状に形成した複合型非球面のいずれの非球面でも構わない。また、レンズ面は回折面としてもよく、レンズを屈折率分布型レンズ(GRINレンズ)あるいはプラスチックレンズとしてもよい。
また、開口絞りは第2レンズ群近傍に配置されるのが好ましいが、開口絞りとしての部材を設けずに、レンズの枠でその役割を代用してもよい。
また、各レンズ面には、フレアやゴーストを軽減し高コントラストの高い光学性能を達成するために、広い波長域で高い透過率を有する反射防止膜を施してもよい。
また、本実施形態のズームレンズZLは、変倍比が4.5〜6.0程度である。
また、第1レンズ群G1は、正レンズ成分を1つと、負レンズ成分を1つ少なくとも有するのが好ましい。このとき、第1レンズ群G1は、物体側から順に、負レンズ成分と、正レンズ成分とを配置するのが好ましい。また、第2レンズ群G2は、正レンズ成分を2つと、負レンズ成分を1つ少なくとも有するのが好ましい。このとき、第2レンズ群G2は、物体側から順に、2つの正レンズ成分と、1つの負レンズ成分とを配置するか、または、2つの正レンズ成分と、1つの負レンズ成分と、1つの正レンズ成分とを配置するのが好ましい。また、第3レンズ群G3は、1つの正レンズ成分を少なくとも有するのが好ましい。
第1実施例に係るズームレンズの構成およびズーム軌道を示す図である。 (a)は第1実施例での広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図であり、(c)は望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 第2実施例に係るズームレンズの構成およびズーム軌道を示す図である。 (a)は第2実施例での広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図であり、(c)は望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 第3実施例に係るズームレンズの構成およびズーム軌道を示す図である。 (a)は第3実施例での広角端状態における無限遠合焦時の諸収差図であり、(b)は中間焦点距離状態における無限遠合焦時の諸収差図であり、(c)は望遠端状態における無限遠合焦時の諸収差図である。 (a)はデジタルスチルカメラの正面図であり、(b)デジタルスチルカメラの背面図であり、(c)は図7(a)中の矢印A−A′に沿った断面図である。 ズームレンズの製造方法を示すフローチャートである。
符号の説明
CAM デジタルスチルカメラ(光学機器)
ZL ズームレンズ
G1 第1レンズ群 G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
S Fナンバー決定部材 I 像面
L11 負メニスカスレンズ(負レンズ) L12 正メニスカスレンズ(正レンズ)
L21 正メニスカスレンズ(正レンズ) L22 正レンズ
L23 負レンズ L24 正レンズ
L31 正レンズ

Claims (14)

  1. 光軸に沿って物体側から順に並んだ、負の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とにより実質的に3個のレンズ群からなり、広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔および前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が変化するように構成されたズームレンズにおいて、
    前記第1レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、1枚の負レンズと、1枚の正レンズとからなり、
    前記ズームレンズの広角端状態における焦点距離をfwとし、広角端状態における前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との光軸上の間隔をDw23とし、前記ズームレンズの望遠端状態における焦点距離をftとし、前記ズームレンズの広角端状態における全長をTLwとしたとき、次式
    2.70<(ft2×Dw23)/(fw2×TLw)<4.0
    の条件を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第1レンズ群の焦点距離をf1としたとき、次式
    1.9<ft/(−f1)<2.3
    の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  3. 前記ズームレンズの最大像高をYmaxとしたとき、次式
    1.7<(fw×TLw)/(ft×Ymax)<2.0
    の条件を満足することを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
  4. 前記第2レンズ群においてd線に対する屈折率が最も高い負レンズの前記d線に対する屈折率をNdnとし、前記負レンズのアッベ数をνdnとしたとき、次式
    3.15<Ndn+(0.05×νdn)<3.60
    の条件を満足するとともに、次式
    1.8<Ndn<2.5
    の条件を満足することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  5. 前記第3レンズ群は1枚の正レンズからなり、前記正レンズにおける物体側のレンズ面の近軸曲率半径をRaとし、前記正レンズにおける像側のレンズ面の近軸曲率半径をRbとしたとき、次式
    −0.4<(Rb+Ra)/(Rb−Ra)<1.0
    の条件を満足することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  6. 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群との間隔が減少するとともに、前記第2レンズ群と前記第3レンズ群との間隔が増加するように、少なくとも前記第1レンズ群および前記第2レンズ群が移動することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  7. 前記第1レンズ群において最も物体側に位置するレンズが物体側に凸面を向けたメニスカス形状を有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  8. 前記第1レンズ群において最も物体側に位置するレンズが非球面を有することを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  9. 前記第2レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、2枚の正レンズと、1枚の負レンズとを有することを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  10. 前記第2レンズ群には、光軸に沿って像側から順に、1枚の正レンズと、1枚の負レンズとが配置されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  11. 前記第2レンズ群は、光軸に沿って物体側から順に並んだ、2枚の正レンズと、1枚の負レンズと、1枚の正レンズとからなることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  12. 前記第2レンズ群において最も物体側に位置するレンズが非球面を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  13. 広角端状態から望遠端状態への変倍時に、前記第3レンズ群が光軸上に固定されていることを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  14. 物体の像を所定の面上に結像させるズームレンズを備えた光学機器において、
    前記ズームレンズが請求項1から13のいずれか一項に記載のズームレンズであることを特徴とする光学機器。
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