JP5423029B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
半導体装置の配線として、アルミニウム配線に比べて抵抗が低く、電流密度が高いダマシン構造の銅配線が使用されている。また、銅配線を有する半導体装置においても、さらなる高集積化を図るために線幅をさらに細くし、電流密度耐性もさらに高くすることが配線構造に求められている。そのような課題を解決する1つ候補として、低抵抗で且つ高電流密度耐性を有するカーボンナノチューブが注目されている。
カーボンナノチューブは、形状異方性に起因する一次元電子的性質から、バリスティック伝導によって電子が流れ、銅に比べて単位面積当たりで約千倍の電流を流すことができるほどエレクトロマイグレーション耐性に優れている。
カーボンナノチューブを使用する半導体装置の配線構造として、絶縁膜のホールの底からカーボンナノチューブを膜厚方向に伸ばしてビアとして使用する構造が知られている。そのようなビアは、例えば次の方法で形成される。
まず、絶縁膜のうち配線の上にホールを形成する。その後に、ホールの底の配線上に触媒となるメタルを成膜し、さらに、ホールの底にカーボンナノチューブをCVD法により形成する。この場合、カーボンナノチューブは、ホールの深さに等しくなる高さに制御される。続いて、カーボンナノチューブが形成されたホール内と絶縁膜上に導電膜を形成した後に、絶縁膜の上面上の導電膜をパターニングして配線を形成するか、或いは、導電膜を化学機械研磨(CMP)法又はエッチバックにより除去する。
また、絶縁膜上に形成された電極同士をカーボンナノチューブにより横方向に接続する構造が知られ、次のような方法で形成される。
まず、横方向に隣接する2つの電極を絶縁膜で覆った後に、それらの電極の一部を跨ぐ領域に開口部を形成する。続いて、開口部から露出する2つの電極上に触媒膜を形成した後に、2つの電極を接続するカーボンナノチューブを開口部内に形成する。その後に、開口部内と絶縁膜の上に絶縁性の埋込膜を形成し、さらに、電極間を接続しない埋込膜中のカーボンナノチューブをCMPで研磨するかエッチングして除去する。
特開2005−109465号公報 特開2006−49459号公報
絶縁膜の上と絶縁膜のホール内にカーボンナノチューブが形成された状態で、絶縁膜をCMP法により研磨すると、硬いカーボンナノチューブにより絶縁膜上面に傷がつきやすくなる。また、カーボンナノチューブは、化学研磨しにくい物質のため、CMP後に絶縁膜上に残り易い。従って、CMPによるカーボンナノチューブの除去は半導体装置の歩留まり低下の原因となる。
また、絶縁膜としてLow−k絶縁膜を形成すると、CMPに使用される研磨剤がカーボンナノチューブの間からホール内に入り、さらにLow−k絶縁膜に浸透してダメージ
を与え、半導体装置の信頼性を低下させるおそれがある。
本発明は、歩留まりを向上することができる半導体装置の製造方法を提供することにある。
本発明の1つの観点によれば、半導体基板の上方に第1配線を形成する工程と、前記第1配線の上方に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜をパターニングし、前記第1配線に達するホールを形成する工程と、前記ホール内と前記第1絶縁膜上面にカーボンナノチューブ層を形成する工程と、前記カーボンナノチューブ層の上に第2絶縁膜を形成する工程と、前記第2絶縁膜をエッチングすることにより前記カーボンナノチューブ層を露出するとともに、前記カーボンナノチューブ層の凹部に前記第2絶縁膜を残す工程と、前記凹部に残した前記第2絶縁膜をマスクとして前記カーボンナノチューブ層をエッチングし、前記カーボンナノチューブ層の上端の位置を揃える工程と、前記カーボンナノチューブ層上で前記マスクとして用いた前記第2絶縁膜をエッチングする工程と、前記第2絶縁膜を除去した後、前記カーボンナノチューブ層をエッチングし、前記第1絶縁膜の上面から除去するとともに前記ホール内に残す工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法が提供される。
発明の目的および利点は、請求の範囲に具体的に記載された構成要素および組み合わせによって実現され達成される。
前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は、典型例および説明のためのものであって、本発明を限定するためのものではない、と理解すべきである。
本発明によれば、第1絶縁膜のホール内と第1絶縁膜上のカーボンナノチューブの上に第2絶縁膜を形成した後に、第2絶縁膜とカーボンナノチューブを交互にエッチングすることによりカーボンナノチューブの上端の位置を揃えている。その後、第1絶縁膜が露出するまでカーボンナノチューブをエッチングし、第1絶縁膜のホール内にカーボンナノチューブを残している。
従って、カーボンナノチューブをホール内に残し、第1絶縁膜上から除去するための研磨処理は不要になり、研磨剤による第1絶縁膜のダメージの発生や、カーボンナノチューブの研磨残による第1絶縁膜の損傷を回避することができる。
図1は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。 図2A〜図2Cは、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。 図2D〜図2Fは、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その3)である。 図2G〜図2Iは、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その4)である。 図2J〜図2Lは、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その5)である。 図2M、図2Nは、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その6)である。 図2O、図2Pは、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その7)である。 図3は、本発明の第1実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 図4は、本発明の実施形態に係る半導体装置の形成工程において、OとCFの流量比に依存するSOG膜とカーボンナノチューブのエッチングレートの値を示す図である。 図5A〜図5Cは、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の形成工程における他の例を示す断面図である。 図6A〜図6Cは、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図である。 図7A〜図7Cは、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。 図7D〜図7Fは、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。 図8A〜図8Cは、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。 図8D〜図8Fは、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。 図8G〜図8Iは、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その3)である。 図8J〜図8Lは、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その4)である。 図8M〜図8Oは、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その5)である。 図9は、本発明の第4実施形態に係る半導体装置を示す断面図である。 図10Aは、本発明の第5実施形態に係る半導体装置を示す断面図、図10Bは、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成領域を示す平面図である。 図11A、図11Bは、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その1)である。 図11C、図11Dは、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その2)である。 図11E、図11Fは、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その3)である。 図11G、図11Hは、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その4)である。 図11I、図11Jは、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その5)である。 図11K、図11Lは、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その6)である。 図11M、図11Nは、本発明の第5実施形態に係る半導体装置の形成工程を示す断面図(その7)である。
以下に、図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。図面において、同様の構成要素には同じ参照番号が付されている。
第1の実施の形態)
図1、図2A〜図2Pは、本発明の第1実施形態に係る半導体装置の製造方法を示す断面図である。
次に、図1に示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、半導体基板であるシリコン基板1内に素子分離絶縁膜2、例えばシャロートレンチアイソレーション(STI)を形成する。STIは、シリコン基板1の素子分離領域に溝を形成した後に、その溝内に絶縁膜、例えばシリコン酸化膜を埋め込む方法により形成される。なお、素子分離絶縁膜2としてLOCOS法によってシリコン基板1の表面に形成したシリコン酸化膜を採用してもよい。
次に、シリコン基板1のうち、素子分離絶縁膜2に囲まれた活性領域、例えばN型MO
Sトランジスタ形成領域にp型不純物、例えばホウ素をイオン注入することによりpウェル3を形成する。なお、P型MOSトランジスタを形成する領域では、シリコン基板1の活性領域にnウェルを形成する。
続いて、シリコン基板1の表面にゲート絶縁膜4を例えば熱酸化法により形成し、さらに、pウェル3の上にゲート絶縁膜4を介してゲート電極5を形成する。ゲート電極5の形成方法は、例えば、ゲート絶縁膜4上にシリコン膜を形成した後に、レジストパターンを使用するフォトリソグラフィ法によりシリコン膜をパターニングする工程を有する。
次に、ゲート電極5をマスクにしてn型不純物、例えば燐又は砒素をイオン注入することにより、ゲート電極5の両側のpウェル3内にn型エクステンション領域7a、8aを形成する。
続いて、絶縁膜として例えばシリコン酸化膜をCVD法によりシリコン基板1及びゲート電極5上に形成した後に、絶縁膜をエッチバックしてゲート電極5の側面に残し、これを絶縁性サイドウォール6とする。
さらに、ゲート電極5及びサイドウォール6をマスクに使用してpウェル3内にn型不純物をイオン注入することにより、ゲート電極5の両側方のpウェル3内にn型不純物高濃度領域7b、8bを形成する。ここで、互いに接続されるn型不純物高濃度領域7b、8bとn型エクステンション領域7a、8bは、ソース/ドレイン領域7、8となる。
以上のソース/ドレイン領域7、8、ゲート電極5、pウェル3等によりN型MOSトランジスタが形成される。
続いて、N型MOSトランジスタを覆うカバー膜9、例えばシリコン窒化膜をCVD法によりシリコン基板1上に形成する。さらに、カバー膜9の上に、第1層間絶縁膜10としてシリコン酸化膜をCVD法により形成する。
次に、第1層間絶縁膜10の上面をCMP法により平坦化した後に、レジストパターンを使用するフォトリソグラフィ法により第1層間絶縁膜10及びカバー膜9をパターニングする。これにより、ソース/ドレイン領域7、8の上にコンタクトホール10a、10bを形成する。なお、ゲート電極5に接続される配線の上にもホール(不図示)が形成される。
さらに、コンタクトホール10a、10b内にチタン(Ti)、窒化チタン(TiN)をスパッタ法により形成した後に、TiN膜上にタングステン(W)膜をCVD法により形成する。その後に、第1層間絶縁膜10上のW膜、TiN膜、Ti膜をCMP法により除去する。これにより、コンタクトホール10a、10b内に残されたW膜、TiN膜、Ti膜をコンタクトプラグ11、12とする。
次に、第1層間絶縁膜10上に、第2層間絶縁膜である第1のLow−k絶縁膜13を形成する。Low−k絶縁膜13として炭素含有酸化シリコン(SiOC)膜をCVD法により形成するが、その他の膜、例えば塗布法によりSOG膜を形成してもよい。Low−k材料は、シリコン酸化膜よりも低い誘電率を有する材料である。
さらに、第1のLow−k絶縁膜13上において、コンタクトプラグ11、12上を含む領域に配線形状の開口部を有するマスク(不図示)を形成する。ついで、マスクの開口部を通して第1のLow−k絶縁膜13をエッチングし、第1配線用溝13a、13bを形成する。第1のLow−k絶縁膜13のエッチングは例えばCFを含むガスを使用してプラズマエッチング法又は反応性イオンエッチング(RIE)法により行われる。
続いて、第1配線用溝13a、13bの中にバリアメタル膜14a、銅(Cu)シード膜(不図示)をスパッタ法により順に形成する。その後に、バリアメタル膜14a及び銅シード膜を電極としてその上に銅膜14bを電解メッキ法により形成する。これにより、第1配線用溝13a、13b内にCu膜14bを埋め込む。なお、Cu膜は、銅合金であってもよく、以下の実施形態でも同様である。
その後に、第1のLow−k絶縁膜13の上面上のCu膜14b、バリアメタル膜14aをCMP法により除去する。これにより第1配線用溝13a、13b内に残されたCu膜14b及びバリアメタル膜14aを第1層目の配線15a、15bとする。なお、バリアメタル膜14aは銅拡散防止のための膜であり、例えばタンタル(Ta)膜を形成する。
次に、第1層目の配線15a、15b及び第1のLow−k絶縁膜13の上に、第3の層間絶縁膜として第1のバリア絶縁膜16、第2のLow−k絶縁膜17、キャップ絶縁膜18を順に形成する。例えば、第1のバリア絶縁膜16として炭素水素添加シリコン(SiCH)膜をプラズマCVD法により例えば約30nmの厚さに形成し、第2のLow−k絶縁膜17としてSiOC膜をプラズマCVD法により例えば約150nmの厚さに形成する。また、キャップ絶縁膜18としてSiCH膜をプラズマCVD法により約30nmの厚さに形成するが、その他の低誘電体SiO系膜、例えばSiOC、SiOを形成してもよい。
続いて、キャップ絶縁膜18上に第1の反射防止(BARC)膜19を形成する。第1のBARC膜19として本実施形態では有機系絶縁膜を形成するが、無機系絶縁膜を形成してもよい。
次に、図2A〜図2Pを参照して第2層目の配線の形成工程を説明する。なお、図2A〜図2Pは、図1に示した第1層間絶縁膜10上部とその上の構造を示している。
まず、図2Aに示すように、第1のBARC膜19上にフォトレジストを塗布し、これを露光、現像することにより、第1層目の配線15a、15bの上にビアホールを形成するための開口部20a、20bを有するレジストパターン20を形成する。
続いて、レジストパターン20をマスクにして、第1のBARC膜19を例えばプラズマエッチング法又はRIE法でドライエッチングすることにより開口20a、20bからキャップ絶縁膜18を露出させる。有機系材料の第1のBARC膜19のエッチングに使用する反応ガスとして例えばCFを有するガスを使用する。
次に、図2Bに示すように、第1のバリア絶縁膜16、第2のLow−k絶縁膜17及びキャップ絶縁膜18にビアホール17a、17bを以下の方法で形成する。
まず、レジストパターン20の開口部20a、20bを通してキャップ絶縁膜18をプラズマエッチング法によりエッチングし、これによりビアホール17a、17bを形成する。キャップ絶縁膜18であるSiCH膜用のエッチングガスとして例えばCHを含むガスを使用する。
例えば、CHを約30sccm、Oを約10sccm、Nを約50sccmの流量でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を20mTorrとなるように排気量を調整する。この場合、エッチングチャンバの電極には300Wの高周波パワーを印加する。
さらに、レジストパターン20及びキャップ絶縁膜18をマスクにして、第2のLow−k絶縁膜17を例えばプラズマエッチング法によりエッチングすることによりビアホール17a、17bをさらに深くする。この場合のエッチングガスとして、キャップ絶縁膜
18及び第1のバリア絶縁膜16、即ちSiCH膜に対してエッチング選択比の大きなガス、例えばCとOとArを含むガスを使用する。
さらに、レジストパターン20、第1のBARC膜19及びキャップ絶縁膜18をマスクにして第1のバリア絶縁膜16を例えばプラズマエッチング法によりエッチングすることによりビアホール17a、17bをさらに深くして第一層目の配線15a、15bの一部を露出する。そのエッチング条件として、例えばキャップ絶縁膜18のエッチング条件と同じに設定する。
レジストパターン20及び第1のBARC膜19を除去した後に、図2Cに示すように、ビアホール17a、17bの底の第1層目の配線15a、15bの上とキャップ絶縁膜18の上にそれぞれ触媒金属微粒子21を形成する。触媒金属微粒子21として本実施形態ではコバルト(Co)粒子を形成する。なお、触媒金属粒子21の代わりに厚さ1nm程度の触媒金属膜を形成してもよい。
触媒金属微粒子21として、Coの他に、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)又はそれらうちのいずれかを含む二元系金属、例えばTiCo等を使用してもよい。触媒金属微粒子21は、レーザアブレーション法、スパッタ法、蒸着法等により形成される。それらの方法においては、シリコン基板1の上面に対して垂直方向への触媒元素堆積異方性を高める条件に設定することが好ましい。
次に、図2Dに示すように、触媒金属微粒子21が形成された第1層目の配線15a、15bの上面とキャップ絶縁膜18の上面から略垂直方向に延びる複数のカーボンナノチューブ22をCVD法により形成する。カーボンナノチューブ22は、少なくともビアホール17a、17bの深さに等しい長さ、或いはそれよりも長く形成される。
カーボンナノチューブ22はシリコン基板1の上方でほぼ同じ長さに形成されるので、多数のカーボンナノチューブ22からなる層はビアホール17a、17bの上では窪みが生じている。
カーボンナノチューブ22を形成するCVD法として、例えば熱CVD法、熱フィラメント法、プラズマCVD法がある。熱CVD法を採用する場合には、例えば反応ガスとしてアセチレンとアルゴンの混合ガスを成長雰囲気である真空チャンバ内に導入する。例えば、アセチレンとアルゴンガスの流量は、それぞれ0.5sccm、1000sccmとする。その他の成長条件として、真空チャンバ内の圧力を1kPaに設定し、基板温度を400℃〜450℃に設定する。
続いて、以下の方法により、カーボンナノチューブ22をキャップ絶縁膜18の上面から除去する一方、ビアホール17a、17b内に短くして残す。
まず、図2Eに示すように、多数のカーボンナノチューブ22の層の上に、塗布系絶縁膜としてスピンオングラス(SOG)膜23を形成する。SOG膜23の形成方法として、例えば、スピンコーティング法によりSOGを塗布し、その形成後に温度約250℃で約5分間の加熱によりSOGをベークし、続いて例えば温度約400℃で約3分間の加熱によりSOGをキュアして硬化するという方法が採用される。
SOG膜23は、カーボンナノチューブ22の層の上で例えば約300nmの厚さに形成され、その上面はほぼ平坦化する。なお、SOG膜23の一部は、カーボンナノチューブ22の隙間に入り込んだ状態となる。
その後、シリコン基板1を例えばプラズマエッチング装置のエッチングチャンバに入れ、SOG膜23とカーボンナノチューブ22を以下のように交互にエッチングする。
まず、図2Fに示すように、カーボンナノチューブ22が露出するまでSOG膜23をエッチングする。
SOG膜23のエッチングでは、反応ガスとしてフロロカーボン系ガス、例えばCFを100sccm〜200sccmの流量でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を20mTorr〜200mTorr(2.7Pa〜27Pa)となるように排気量を調整する。この場合、エッチングチャンバの電極には100〜500Wの高周波パワーを印加する。フロロカーボン系ガスとして、CFの他に、C、Cがある。
これにより、SOG膜23は、カーボンナノチューブ22の層のうちビアホール17a、17bの上の凹部に厚く残り、その他の領域では除去され、カーボンナノチューブ22の上端を露出する。
続いて、エッチングチャンバに導入する反応ガスをフロロカーボン系から酸素系に切り替えてカーボンナノチューブ22をエッチングする。これにより、図2Gに示すように、ビアホール17a、17bの上方の厚いSOG膜23の側部を露出する。
そのエッチングでは、反応ガスとして例えばOを約200sccm、CFを10〜50sccmの流量比率でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を20mTorr〜200mTorrとなるように排気量を調整する。この場合、エッチングチャンバの電極には100W〜500Wの高周波パワーを印加する。
そのようなエッチング条件では、カーボンナノチューブ22の層の上に部分的に厚く残ったSOG膜23はエッチングマスクとして機能し、その下のカーボンナノチューブ22の長さは実質的に変わらず、その他の領域のカーボンナノチューブ22が短くなる。なお、カーボンナノチューブ22の隙間の僅かなSOGはカーボンナノチューブ22とともにエッチングされる。
続いて、図2Hに示すように、エッチングチャンバに導入する反応ガスを酸素系からフロロカーボン系に切り替えてSOG膜23をエッチングする。そのエッチング条件は、図2Fに示したSOG膜23のエッチング条件と同じに設定する。これにより、ビアホール17a、17bの上方のSOG膜23が薄くなる。
次に、図2Iに示すように、エッチングチャンバに導入する反応ガスをフロロカーボン系から酸素系に切り替えてカーボンナノチューブ22をエッチングし、これによりカーボンナノチューブ22の層の上端の位置を揃える。そのエッチング条件は、図2Gに示したカーボンナノチューブ22のエッチング条件と同じに設定する。
続いて、図2Jに示すように、エッチングチャンバに導入する反応ガスを酸素系からフロロカーボン系に切り替えてSOG膜23をエッチングすることにより、カーボンナノチューブ22の上端の上から除去する。そのエッチング条件は、図2Fに示したエッチング時の条件と同じに設定する。
次に、図2Kに示すように、エッチングチャンバに導入する反応ガスをフロロカーボン系から酸素系に切り替えて、触媒金属微粒子21又はキャップ絶縁膜18が露出するまでカーボンナノチューブ22をエッチングする。そのエッチング条件は、図2Gに示したエッチング時の条件と同じに設定する。
これによりビアホール17a、17b内に残されたカーボンナノチューブ22は、上下の配線を接続するためのビア22a、22bとして使用される。なお、キャップ絶縁膜18はSiCHから形成されているので、エッチングチャンバ内に発生する酸素プラズマか
ら第2のLow−k絶縁膜17を遮り、第2のLow−k絶縁膜17のダメージを防止することができる。
ところで、上記のエッチングでは、カーボンナノチューブ22とSOG膜23の一方を選択的にエッチングするために、1つのエッチングチャンバ内に導入するガスを酸素系とフロロカーボン系に切り替えている。それらのガスは、図4に示すような性質を利用した条件に設定することが好ましい。
図4は、エッチングチャンバ内に導入するOとフロロカーボンであるCFの流量比率を変えることによるSOG膜とカーボンナノチューブ(CNT)のエッチングレートの変化を示している。
図4において、O流量をCF流量に対して少なくし過ぎると、SOG膜23のエッチングレートが高くなり、カーボンナノチューブ22のエッチングレートが低くなる。これに対して、O流量をCF流量に対して多くし過ぎると、SOG膜23のエッチングレートが低くなる一方、カーボンナノチューブ22のエッチングレートが高くなる。
このようにCFに対するOの流量比率を変化させてみると、カーボンナノチューブ22のエッチングレートにピークが存在し、そのピークの流量比率ではSOG膜23のエッチングレートが極めて低くなる。
実験によれば、SOG膜23に対してカーボンナノチューブ22を選択的にエッチングするためには、OとCFの総ガス流量に対するCF流量の比を20流量%以下、例えば20流量%〜5流量%に設定することが望ましく、CFの導入を停止してOだけを導入してもよい。そのようなガス流量比を上記の酸素系ガスとする。
これに対して、SOG膜23を選択的にエッチングするためには、OとCFの総ガス流量に対するCF流量の比を20流量%より大きくすることが好ましく、Oの導入を停止してCFだけを導入してもよい。そのようなガス流量比を上記のフロロカーボン系とする。また、O、CFと同時に不活性ガスとして例えばアルゴン(Ar)をエッチングチャンバ内に導入して、CF、O、Arの混合ガスにしてもよい。
なお、CFの他のフロロカーボン、例えばCを使用してもよい。また、SOG膜23を選択的にエッチングする際には、CFにCHF、CH、C、C等のデポガスを混入して、カーボンナノチューブ22に対するエッチング選択比を高くする条件に設定してもよい。
次に、キャップ絶縁膜18上の触媒金属微粒子21を例えばプラズマエッチングにより除去する。触媒金属微粒子21のエッチングガスとして例えばCFを含むフロロカーボン系のガスを使用する。その詳細については後述する。
次に、図2Lに示すように、キャップ絶縁膜18及びビア22a、22bの上に、第4の層間絶縁膜として第3のLow−k絶縁膜25、ハードマスク層26を例えば約150nm、約30nmの厚さに順に形成する。例えば、第3のLow−k絶縁膜25としてSiOC膜をプラズマCVD法により形成し、さらに、ハードマスク層26としてSiCH膜をプラズマCVD法により形成する。
続いて、図2Mに示すように、ハードマスク層26上に第2のBARC膜27を形成する。第2のBARC膜27として本実施形態では有機系材料を使用するが、無機系材料を使用してもよい。さらに、第2のBARC膜27の上にフォトレジストを塗布し、これを露光、現像等する。これにより、第1、第2のビア22a、22bの上方を通る配線用開口部28a、28bを有するレジストパターン28を形成する。
続いて、レジストパターン28をマスクに使用して第2のBARC膜27をエッチングすることにより、ハードマスク層26の一部を配線用開口部28a、28bから露出する。さらに、レジストパターン28をマスクにしてハードマスク層26をエッチングすることにより配線用開口部28a、28bの下にさらに開口部を形成する。
第2のBARC膜27のエッチングは、第1のBARC膜18のエッチングと同じ条件で行われ、また、ハードマスク層26であるSiCH膜のエッチングは、キャップ絶縁膜18のエッチングと同じ条件で行われる。
さらに、レジストパターン28、第2のBARC膜27及びハードマスク層26をマスクにして第3のLow−k絶縁膜25をエッチングする。これにより、図2Nに示すように、レジストパターン28の開口部28a、28bの下に第2配線用溝25a、25bを形成し、その一部からビア22a、22b、即ちカーボンナノチューブ22の上端を露出する。第3のLow−k絶縁膜25のエッチングは、第2のLow−k絶縁膜17のエッチングと同じ条件で行われる。
続いて、レジストパターン28及び第2のBARC膜27を除去した後に、図2Oに示すように、第2の配線用溝25a、25bの中にバリアメタル膜29a、銅シード膜(不図示)をスパッタ法により順に形成する。その後に、第2の配線用溝25a、25b内にCu膜29bを形成する。Cu膜29bは、バリアメタル膜29a及び銅シード膜を電極として電解メッキ法により形成される。なお、バリアメタル膜29aとして、例えばTa膜を形成する。
さらに、図2Pに示すように、第3のLow−k絶縁膜25の上面上のCu膜29b、バリアメタル膜29a及びハードマスク層26をCMP法により除去する。これにより第2の配線用溝25a、25b内に残されたCu膜29bを第2層目の配線30a、30bとする。第2層目の配線30a、30bは、ビア22a、22bを介して第1層目の配線15a、15bに電気的に接続される。
次に、図3に示すように、第2層目の配線30a、30bと第3のLow−k絶縁膜25の上に第2のバリア絶縁膜31としてSiCH膜を約30nmの厚さに形成する。
その後に、第2層目の配線30a、30bに接続されるビア、配線、絶縁膜等を繰り返して形成することにより、多層配線構造を形成する。
以上説明したように本実施形態によれば、キャップ絶縁膜18の上とビアホール17a、17bの中にカーボンナノチューブ22を形成し、さらに、カーボンナノチューブ22の層の上にSOG膜23を形成している。その後に、SOG膜23をエッチングし、カーボンナノチューブ22を露出するとともにカーボンナノチューブ22の層の凹部にSOG膜23を残し、さらに、SOG膜23をマスクにしてカーボンナノチューブ22をエッチングしている。
これにより、カーボンナノチューブ22の層の上部に凹凸が発生しても、凹部にSOG膜を残した状態で凸部のカーボンナノチューブ22をエッチングすることによりその層の上端を平坦化することができる。そして、SOG膜23を除去した後に、ドライエッチングによりカーボンナノチューブ22をエッチングしてキャップ絶縁膜18の上面から除去すると、カーボンナノチューブ22がビアホール17a、17b内に選択的に残る。これにより、ビアホール17a、17b内のカーボンナノチューブ22をビア22a、22bとして使用することができる。
従って、ビアホール17a、17b内にカーボンナノチューブ22を選択的に残すため
の研磨は不要になる。これにより、研磨剤によるLow−k絶縁膜の損傷は発生せず、しかもカーボンナノチューブ22の研磨残渣による層間絶縁膜の損傷も生じない。
また、カーボンナノチューブ22をその下のキャップ絶縁膜18に対して選択的にエッチングする条件を設定することにより、キャップ絶縁膜18をエッチング終点検出面とすることができ、ビアホール17a、17b内のカーボンナノチューブ22の過剰なエッチングを防止できる。
さらに、第2のLow−k絶縁膜17上にキャップ絶縁膜18を形成しているので、カーボンナノチューブ22のエッチャントである酸素プラズマによるLow−k絶縁膜17の損傷を防止することができる。
ところで、上記したキャップ絶縁膜18上の触媒金属微粒子21を除去するために使用するエッチングガスとしてフロロカーボン系ガスであるCFを使用してもよい。また、触媒金属微粒子21のエッチングレートを高くするために、フロロカーボン系のガスに一酸化炭素(CO)を含ませることが好ましい。
例えば、上記の方法により、図5Aに示すようにシリコン基板1の上方でカーボンナノチューブ22の層の上端の位置を揃え、その後に、図5Bに示すように上記の条件で酸素系ガスを使用してカーボンナノチューブ22をエッチングする。これにより触媒金属粒子21が露出する。そこで、エッチングチャンバ内に導入するガスをフロロカーボン系に切り替え、併せてCOガスを導入する。
例えば、触媒金属粒子21のエッチング条件として、CFを約200sccm、COを100sccm〜400sccmの流量比率でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を20mTorr〜200mTorrとなるように排気量を調整する。この場合、エッチングチャンバ内の電極には100W〜500Wの高周波のパワーを印加する。
COガスを導入すると、触媒金属粒子21であるCo又はNiがCOと反応して金属カルボニル化合物であるNi(CO)、Co(CO)が生成され、昇華し、触媒金属粒子21のエッチングが促進する。これにより、図5Cに示すように、触媒金属粒子21がキャップ絶縁膜18上から除去される。
(第2の実施の形態)
図6A〜図6Cは、本発明の第2実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図6A〜図6Cは、図1に示した構造のうち第1層間絶縁膜10の上部から上側の構造を示している。
まず、図1に示したと同様に、シリコン基板1に形成したN型MOSトランジスタの上にカバー膜9、第1層間絶縁膜10を形成した後に、N型MOSトランジスタのソース/ドレイン領域7、8に接続するコンタクトプラグ11、12を形成する。
さらに、第1層間絶縁膜10及びコンタクトプラグ11、12の上に第1のLow−k絶縁膜11を形成し、その中にコンタクトプラグ15a、15bに接続する第1層目の配線13a、13bを形成する。その後、第1のLow−k絶縁膜11及び第1層目の配線13a、13bの上に第1のバリア絶縁膜16、第2のLow−k絶縁膜17、キャップ絶縁膜18を順に形成する。その形成方法は、第1実施形態と同様にする。
さらに、図2Bに示す第1実施形態と同様に、第1のバリア絶縁膜16、第2のLow
−k絶縁膜17、キャップ絶縁膜18をパターニングしてビアホール17a、17bを形成する。
次に、図2Cに示す第1実施形態と同様に、ビアホール17a、17bの底の第1層目の配線15a、15bの上面とキャップ絶縁膜18の上面に触媒金属粒子21を形成した後に、図2Dに示すようにそれらの面の上にカーボンナノチューブ22を形成する。
次に、図6Aに示すように、カーボンナノチューブ22の層の上に、塗布系有機膜としてフォトレジスト膜32を形成する。フォトレジスト膜32の形成方法として、例えば、ノボラック系樹脂等のフォトレジストをスピンコーティング法により塗布し、その上面を平坦化する。さらに、フォトレジスト膜32を例えば約300℃でベークして硬化させる。
なお、フォトレジスト膜32の代わりにポリイミド等の樹脂膜を形成してもよい。
フォトレジスト膜32の厚さを、例えばカーボンナノチューブ22の上の最も薄い領域で約300nmとする。フォトレジスト膜32の一部は、カーボンナノチューブ22の隙間の上部に入り込んだ状態となる。
次に、シリコン基板1を例えばプラズマエッチング装置のエッチングチャンバに入れ、図6B、図6Cに示すように、フォトレジスト膜32とカーボンナノチューブ22をキャップ絶縁膜18又は触媒金属21が露出するまでエッチングする。フォトレジスト膜32とカーボンナノチューブ22のエッチングは同じ条件で連続して行ってもよいが、エッチング選択性、エッチング速度等の優位性を確保するために、以下のように変えることが好ましい。
まず、図6Bに示すように、カーボンナノチューブ22が露出するまでフォトレジスト膜32をエッチングする。そのエッチング条件は、反応ガスとして例えばOを200sccmの流量でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を50mTorr〜200mTorrとなるように排気量を調整する。この場合、エッチングチャンバの電極には200W〜500Wの高周波パワーを印加する。
続いて、カーボンナノチューブ22の層の凹部にフォトレジスト膜32が残った状態で、図6Cに示すようにフォトレジスト膜32が無くなるまでカーボンナノチューブ22及びフォトレジスト膜32を同時にエッチングする。これにより、ビアホール17a、17bの上方でカーボンナノチューブ22の上端が平坦化する。
その条件として、反応ガスとして例えばOを200sccm、CFを100sccm〜400sccmの流量の割合でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を50mTorr〜100mTorrとなるように排気量を調整する。この場合、エッチングチャンバの電極には200W〜500Wの高周波パワーを印加する。ここで、フロロカーボンであるCFを添加した理由は、図4に示す結果から導かれる。
その後に、キャップ絶縁膜18に対してカーボンナノチューブ22のエッチング選択性を高くするためにエッチング条件を変え、図2Kに示したと同様に、キャップ絶縁膜18上のカーボンナノチューブ22をエッチングする。そのエッチング条件は、第1実施形態と同様に設定する。
これにより、ビアホール17a、17b内に選択的に残されたカーボンナノチューブ22をビア22a、22bとする。なお、キャップ絶縁膜18は、エッチングチャンバ内に発生する酸素プラズマによる第2のLow−k絶縁膜17の損傷を防止することができる。
次に、第1実施形態に示したと同様に、キャップ絶縁膜18上の触媒金属微粒子21を除去する。その後に、第1実施形態に示した方法により、第3のLow−k絶縁膜25、ハードマスク層26等を形成する。さらに、第1実施形態と同様な方法により図3に示したと同様に、ビア22a、22bに接続される第2層目の配線30a、30bを第3のLow−k絶縁膜25内に形成する。
以上説明したように本実施形態によれば、キャップ絶縁膜18の上とその中のビアホール17a、17bの中にカーボンナノチューブ22を形成した後に、カーボンナノチューブ22の上にフォトレジスト膜32を形成し、その上面を平坦にしている。
フォトレジスト膜32は有機材料から形成されているので、条件を調整することにより、酸素系ガスを使用してフォトレジスト膜32とカーボンナノチューブ22をほぼ同じエッチングレートでエッチングすることができる。
これにより、キャップ絶縁膜18の上面上のカーボンナノチューブ22を除去した時点でビアホール17a、17bの中にカーボンナノチューブ22をビア22a、22bとして残すことができる。
従って、カーボンナノチューブ22をビアホール17a、17b内に選択的に残すための研磨工程は不要であり、研磨剤がビアホール17a、17bに侵入して第2のLow−k絶縁膜17にダメージを与えることはない。また、カーボンナノチューブ22をドライエッチングしているのでカーボンナノチューブの残渣によって層間絶縁膜の表面を傷つけることはない。しかも、カーボンナノチューブ22をその下の第1のハードマスク絶縁膜18に対して選択的にエッチングする条件を設定することにより、第1のハードマスク絶縁膜18の露出をエッチング終点検出面とすることができ、過剰なエッチングを防止できる。
(第3の実施の形態)
図7A〜図7Fは、本発明の第3実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図7A〜図7Fは、図1に示した構造のうち第1層間絶縁膜10の上部から上側の構造を示している。
まず、図1に示した第1実施形態と同様に、シリコン基板1上でN型MOSトランジスタを覆うカバー膜9、第1層間絶縁膜10を成膜した後、N型MOSトランジスタのソース/ドレイン領域7、8に接続するコンタクトプラグ11、12を形成する。
さらに、第1層間絶縁膜10及びコンタクトプラグ11、12の上に第1のLow−k絶縁膜13を形成し、その中にコンタクトプラグ11、12に接続する第1層目の配線15a、15bを形成する。その後、第1のLow−k絶縁膜11及び第1層目の配線15a、15bの上に第1のバリア絶縁膜16、第2のLow−k絶縁膜17、キャップ絶縁膜18を順に形成する。
さらに、図2Bに示した第1実施形態と同様に、第1のバリア絶縁膜16、第2のLow−k絶縁膜17及びキャップ絶縁膜18をパターニングしてビアホール17a、17bを形成する。
次に、図7Aに示すように、ビアホール17a、17bの底の第1層目の配線15a、15bの上面とキャップ絶縁膜18の上面に触媒金属粒子21を形成する。触媒金属粒子21は、例えば第1実施形態に示した方法により形成する。
続いて、図7Bに示すように、プラズマエッチング装置、例えば容量結合型プラズマエ
ッチング装置のエッチングチャンバ内にシリコン基板1を入れ、フロロカーボン系ガスを用いてキャップ絶縁膜18の上面から触媒金属粒子21を除去する。この場合、ビアホール17a、17bの底に触媒金属粒子21を次の条件により選択的に残す。
その条件として、例えばフロロカーボンであるCFを約200sccm、COを100sccm〜400sccmのような流量比率でエッチングチャンバ内に導入する。この場合、エッチングチャンバ内の圧力を200mTorr以上、例えば200mTorr〜300mTorrに設定する。さらに、エッチングチャンバの電極には100W〜500Wの高周波のパワーを印加する。
次に、図7Cに示すように、ビアホール17a、17b内において、触媒金属粒子21が残された第1層目の配線15a、15bの上に選択的にカーボンナノチューブ22をCVD法により形成する。カーボンナノチューブ22は、例えば第1実施形態に示した条件に設定することより、ビアホール17a、17bから上方にはみ出る長さに形成される。
続いて、図7Dに示すように、カーボンナノチューブ22及びキャップ絶縁膜18の上に、SOG膜23を第1実施形態に示したと同じ方法、条件で、カーボンナノチューブ22を覆う厚さ、例えば300nmに形成する。
さらに、図7Eに示すように、フロロカーボン系ガスを使用してSOG膜23をプラズマエッチング法によりエッチングし、カーボンナノチューブ22の上部を露出させる。
SOG膜23のエッチングでは、反応ガスとしてフロロカーボン系ガス、例えばCFを100sccm〜200sccmの流量でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を20mTorr〜200mTorrに調整する。この場合、エッチングチャンバの電極には100W〜500Wの高周波パワーを印加する。
次に、エッチングチャンバに導入する反応ガスをフロロカーボン系から酸素系に切り替えてカーボンナノチューブ22をエッチングする。これにより、図7Fに示すように、カーボンナノチューブ22をビアホール17a、17bと同じ高さ又はそれより低くなるように調整し、ビア22a、22bとして使用する。
そのエッチングでは、反応ガスとして例えばOを約200sccm、CFを10sccm〜50sccmの流量比率でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を20mTorr〜200mTorrとなるように排気量を調整する。この場合、エッチングチャンバの電極には100W〜500Wの高周波パワーを印加する。
続いて、エッチングガスを酸素系からフロロカーボン系に切り替えてSOG膜23を選択的にエッチングしてキャップ絶縁膜18の上面を露出させる。これにより、第1実施形態の図2Kに示したと同じようにキャップ絶縁膜18の上面が露出する。そのエッチング条件は、例えば図7Eに示したSOG膜23のエッチングと同じ条件とする。
次に、第1実施形態に示したと同様に、キャップ絶縁膜18上の触媒金属微粒子21を除去する。その後に、第1実施形態に示した方法により、第3のLow−k絶縁膜25、ハードマスク層26等を形成する。さらに、第1実施形態と同様な方法により図3に示すように、ビア22a、22bに接続される第2層目の配線30a、30bを第3のLow−k絶縁膜25内に形成する。
以上のように本実施形態によれば、触媒金属粒子21をフロロカーボンガスを使用し、200mTorr以上の圧力下でエッチングすることにより、キャップ絶縁膜18中のビ
アホール17a、17b内に触媒金属粒子21を選択的に残している。そして、ビアホール17a、17b内にカーボンナノチューブ22を形成し、さらにカーボンナノチューブ22上にSOG膜23を形成している。ついで、SOG膜23、カーボンナノチューブ22を交互にエッチングし、カーボンナノチューブ22のうちビアホール17a、17bからはみ出した部分をエッチングする。これにより、ビアホール17a、17bの中に残されたカーボンナノチューブ22をビア22a、22bとして適用する。
従って、カーボンナノチューブ22をビアホール17a、17b内に残すためのCMP処理は不要であり、研磨剤侵入による第3のLow−k絶縁膜17の劣化が生じない。しかも、カーボンナノチューブ22の長さを調整するためのエッチングの際に、キャップ絶縁膜18をSOG膜23により保護しているので、キャップ絶縁膜18の損傷を防止することができる。
なお、本実施形態において、SOG膜23の代わりに、第2実施形態で示したように有機絶縁膜を使用してもよい。
(第4の実施の形態)
図8A〜図8Oは、本発明の第4実施形態に係る半導体装置の製造工程を示す断面図である。なお、図8A〜図8Oは、図1に示した第1層間絶縁膜10の上部から上側の構造を示している。
まず、図1に示した第1実施形態と同様に、シリコン基板1に形成したN型MOSトランジスタの上にカバー膜9、第1層間絶縁膜10を形成した後に、N型MOSトランジスタのソース/ドレイン領域7、8に接続するコンタクトプラグ11、12を形成する。
さらに、第1層間絶縁膜10及びコンタクトプラグ11、12の上に第1のLow−k絶縁膜11を形成し、その中に第1層目の配線13a、13bを形成する。その後、第1のLow−k絶縁膜11及び第1層目の配線13a、13bの上に第1のバリア絶縁膜16、第2のLow−k絶縁膜17を形成する。なお、第2のLow−k膜17の厚さを例えば約250nmとする。
次に、図8Aに示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、第2のLow−k絶縁膜17の上に第1、第2のハードマスク層41、42を順に形成する。第1のハードマスク層41としてシリコン酸化膜をプラズマCVD法により例えば約50nmの厚さに形成し、第2のハードマスク層42としてシリコン窒化膜をプラズマCVD法により例えば約30nmの厚さに形成する。
続いて、第2のハードマスク層42上に第1のBARC膜40を形成する。第1のBARC膜40として例えば有機系膜を形成する。さらに、第1のBARC膜40上にフォトレジストを塗布し、これを露光、現像等する。これにより、第1層目の配線15bの一部の上方にホール形成用の開口部43aを有するレジストパターン43を形成する。
さらに、レジストパターン43をマスクにして第1のBARC膜40をエッチングし、これにより開口部43aから第2のハードマスク層42の一部を露出させる。
次に、図8Bに示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、レジストパターン43及び第1のBARC膜40をマスクに使用して、フッ素系ガスを使用するRIE法により第1、第2のハードマスク層41、42をエッチングして開口部42aをする。
さらに、レジストパターン43、第2のハードマスク層41をマスクに使用し、第2のLow−k絶縁膜17をプラズマエッチング法によりエッチングしてビアホール17cを
形成する。
そのエッチング条件として、例えば、反応ガスとしてCを15sccm〜30sccm、Oを10sccm、Arを200sccmの流量の割合でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を30mTorr〜100mTorrとなるように排気量を調整する。この場合、エッチングチャンバの電極には約1000Wの高周波パワーを印加する。
その後に、レジストパターン43及び第1のBARC膜40を除去する。
次に、ビアホール17c内と第2のハードマスク層42上に樹脂膜44、例えばフォトレジスト、ポリイミド等の膜を形成する。樹脂膜44はビアホール17cを完全に埋め込む厚さに形成される。
その後に、図8Cに示すように、例えば酸素含有ガスを用いてプラズマエッチング法により樹脂膜44をエッチバックし、第2のハードマスク層42上から除去するとともにビアホール17c内に残す。
次に、図8Dに示すように、樹脂膜44及び第2のハードマスク層42の上に第2のBARC膜45を形成する。その後に、第2のBARC膜45上にフォトレジストを塗布し、これを露光、現像等することにより、ビアホール17cの上方を通る配線形状の開口部46aを有するレジストパターン46を形成する。
次に、図8Eに示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、レジストパターン46をマスクにして第2のBARC膜45をエッチングして開口部46aの下に配線形状の開口部45aを形成する。さらに、レジストパターン46をマスクにして、開口部46a、45aを通して第2のハードマスク層42をプラズマエッチング法、RIE法等によりエッチングする。これにより、第2のハードマスク層42に配線形状の開口部42aを形成する。
続いて、図8Fに示すように、例えば酸素含有ガスを用いるプラズマエッチング法により、レジストパターン46及び第2のBARC膜45を除去するとともにビアホール17c内の樹脂膜44を除去する。
さらに、図8Gに示すように、ビアホール17cと第2のハードマスク層42の開口部42aを通してSiCHの第1のバリア絶縁膜16をプラズマエッチング法によりエッチングし、これにより第1層目の配線15bを露出させる。
そのエッチング条件として、例えば、CHを約30sccm、Oを約10sccm、Nを約50sccmのような流量比率でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を約20mTorrに設定する。この場合、エッチングチャンバの電極には約300Wの高周波のパワーを印加する。
そのエッチング条件では、SiOの第1のハードマスク層41の上層部もエッチングされる。
次に、図8Hに示すように、ビアホール17cの底の第1層目の配線15bの上と第1、第2のハードマスク層41、42の上に触媒金属46を形成する。触媒金属微粒子46の形成方法、形成条件として、第1実施形態の触媒金属粒子21の形成条件と同じに設定する。
次に、図8Iに示すように、プラズマエッチング装置、例えば容量結合型プラズマエッチング装置のエッチングチャンバ内にシリコン基板1を入れ、第1、第2のハードマスク層41、42の上面から触媒金属46を選択的に除去する。これにより、触媒金属46を
ビアホール17cの底に残す。
そのエッチング条件として、例えばCFを約200sccm、CO約100sccm〜400sccmのような流量比率でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を200mTorr以上、例えば200mTorr〜300mTorrに設定する。この場合、エッチングチャンバの電極には100W〜400Wの高周波のパワーを印加する。
次に、図8Jに示すように、ビアホール17c内において触媒金属46が残された第1層目の配線15a、15bの上にカーボンナノチューブ47をCVD法により形成する。カーボンナノチューブ47は、例えば第3実施形態に示した形成条件に設定することにより、ビアホール17cの深さに等しい長さ、或いはビアホール17cの上方にはみ出る長さに形成される。
なお、第3実施形態の図7A〜図7Cに示した方法を採用することより、カーボンナノチューブ47を例えばビアホール17cの深さにほぼ等しい長さに形成してもよい。
続いて、図8Kに示すように、酸素系ガスを使用してプラズマエッチング法によりカーボンナノチューブ47をエッチングすることにより、その上端を第2のLow−k絶縁膜17の上面よりも低い位置にする。これによりビアホール17c内に残されたカーボンナノチューブ47をビア47aとする。
そのエッチング条件として、例えばOを約200sccm、CFを10msccm〜50sccmとなる流量比率でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を20mTorr〜200mTorrに設定する。この場合、エッチングチャンバの電極には100〜500Wの高周波のパワーを印加する。
さらに、図8Lに示すように、第2のハードマスク層42の開口部42aを通して第1のハードマスク層41をエッチングする。これにより、第1のハードマスク層41に配線用の開口部41aを形成する。第2のハードマスク層41であるシリコン酸化膜は、例えばCFを有するガスを用いてプラズマエッチング法、RIE法等によりエッチングされる。
ここで、シリコン窒化膜に対するシリコン酸化膜のエッチング選択比が小さい条件にすることにより、第2のハードマスク層42を除去する。
次に、図8Mに示すように、第1のハードマスク層41の開口部41aを通して第2のLow−k絶縁膜17の上部をプラズマエッチング法によりエッチングすることにより第2配線用溝17dを形成するとともに、ビアホール17cを浅くする。第1のハードマスク層41の第2配線用溝17dの深さは、その底面がビア47aの上端とほぼ一致する量とする。
そのエッチング条件として、例えば、反応ガスとしてCを15sccm〜30sccm、Oを10sccm、Arを200sccmの流量の割合でエッチングチャンバ内に導入するとともに、エッチングチャンバ内の圧力を30mTorr〜100mTorrとなるように排気量を調整する。この場合、エッチングチャンバの電極には約1000Wの高周波パワーを印加する。
この条件によれば、第1のハードマスク層41であるシリコン酸化膜に対して第2のLow−k絶縁膜17のエッチング選択比が高くなる。
次に、図8Nに示すように、第2配線用溝17dの中でビア47aに接続するTa等のバリアメタル膜48aとCuシード膜(不図示)をスパッタ法により順に形成する。その
後に、バリアメタル膜48a及び銅シード膜を電極としてその上に銅膜48bを電解メッキ法により形成する。これにより、第2配線用溝17d内にCu膜48bを埋め込む。
その後に、図8Oに示すように、第2のLow−k絶縁膜13の上面上のCu膜48b、バリアメタル膜48a及び第1のハードマスク層41をCMP法により除去する。これにより第2配線用溝17d内に残されたCu膜48bを第2層目の配線49とする。
以上により、図9に示すように、第1層目の配線15b、ビア47aを介して第2層目の配線49をMOSトランジスタの一方のソース/ドレイン領域8に接続する。その後に、第2層目の配線49及び第2のLow−k絶縁膜17の上にSiCHの第2のバリア絶縁膜50をプラズマCVD法により例えば30nmの厚さに形成する。
その後に、第2層目の配線49に接続されるビア、配線等を繰り返して形成することにより、多層配線を形成する。なお、それらのビア、配線の形成方法として、上記のビア47a、第2層目の配線49の形成方法と同じ方法を採用する。
以上説明したように実施形態によれば、第2のLow−k絶縁膜17にビアホール17cを形成した後に、第3実施形態と同様な方法によりビアホール17c内に選択的にカーボンナノチューブ47を形成している。その後に、カーボンナノチューブ47を選択的にエッチングすることによりビア47aに使用できる長さを調整している。
これにより、カーボンナノチューブ47をビアホール17a、17b内に短く残すためのCMPは不要であり、研磨剤侵入による第3のLow−k絶縁膜17の劣化が生じない。しかも、カーボンナノチューブ47の長さを調整するためのエッチングの際に、第2のLow−k絶縁膜17を第1のハードマスク層41により保護しているので、第2のLow−k絶縁膜17の損傷を防止することができる。
さらに、第2のLow−k絶縁膜17のビアホール17c内に、その深さよりも短いカーボンナノチューブ47のビア47aを形成し、さらに第2のLow−k絶縁膜17の上部をエッチングしてビア47aを露出する第2の配線用溝17dを形成している。
そのようなデュアルダマシンを採用することにより、ビア47aの形成後から第2層目の配線49の形成の間の成膜工程が不要となり、配線形成のスループットが向上する。
(第5の実施の形態)
図10Aは本発明の第5実施形態を示す半導体装置を示す断面図であり、図1に示した第1層間絶縁膜10の上部から上側の構造を示している。
図10Aにおいて、図1に示すシリコン基板1を覆う第1層間絶縁膜10には、N型MOSトランジスタのソース/ドレイン領域7、8に接続されるコンタクトプラグ11、12が形成されている。また、第1層間絶縁膜10上に形成される第1のLow−k絶縁膜13内には、一部がコンタクトプラグ11、12に接続される第1層目の配線15a、15bが形成されている。
第1のLow−k絶縁膜13及び第1層目の配線15a、15bの上には、第1のバリア絶縁膜16、第2のLow−k絶縁膜17及び第1、第2のハードマスク層52、53が形成されている。また、それらの膜16、17、52、53内には、第1層目の配線15a、15bに接続するカーボンナノチューブからなるビア22a、22bが形成されている。
なお、第1、第2のハードマスク層52、53は、第1実施形態に示したキャップ層18と同様、カーボンナノチューブをエッチングする際にプラズマから第2のLow−k絶
縁膜17を防御する機能を有する。
また、ビア22a、22b及び第2のハードマスク層53の上には、第3のLow−k絶縁膜25が形成されている。また、第3のLow−k絶縁膜25内には、第2層目の配線30a、30b、30c、30d、30eが形成されている。第2層目の配線30a、30bの一部は、その下のビア22a、22bに接続され、さらに第1層目の配線15a、15bを介してN型MOSトランジスタのソース/ドレイン領域7、8に電気的に接続されている。
第1層間絶縁膜10から第3のLow−k絶縁膜25までの複数の膜のうち、図10Bに示すような半導体装置形成領域60の外周領域には、半導体回路を囲む第1〜第3の耐湿リング50、51、55が形成されている。また、第3のLow−k絶縁膜25、第2層目の配線30a、30b、30c、30d、30e及び第3の耐湿リング55の上には、第2のバリア絶縁膜31が形成されている。
次に、耐湿リング50、51、55の形成方法について図11A〜図11Nを参照して説明する。なお、図11A〜図11Nは第1層間絶縁膜10の上部から上側を示し、左側の図は半導体装置形成領域のうちのトランジスタ形成領域Aを示し、右側の図は半導体装置形成領域の外周領域Bを示している。
図11Aに示す構造を形成するまでの工程を説明する。
まず、第1層間絶縁膜10のうち半導体装置形成領域60の外周領域Bに第1のリング状溝10cを形成し、その溝10c内にTi膜,TiN膜、W膜を順に埋め込むことにより第1の耐湿リング50を形成する。第1の耐湿リング50は、上記の実施形態で示したコンタクトプラグ11、12の形成と同じ工程で形成される。
続いて、第1の耐湿リング50及び第1層間絶縁膜10上に第1のLow−k絶縁膜11を形成した後に、第1のLow−k絶縁膜11をパターニングすることにより、外周領域Bの第1の耐湿リング50の上に第2のリング状溝13cを形成する。さらに、第2のリング状溝13c内にバリアメタル膜14aとCu膜14bを埋め込むことにより第2の耐湿リング51を形成し、第1の耐湿リング50に接続する。第2の耐湿リング51は、上記他の実施形態で示したトランジスタ形成領域Aの第1層目の配線15a、15bと同じ工程で形成される。
さらに、第1実施形態と同様に、第1層目の配線15a、15b、第2の耐湿リング51及び第1のLow−k絶縁膜11の上に、第1のバリア絶縁膜16、第2のLow−k絶縁膜17を形成する。第1のバリア絶縁膜16として例えばSiCH膜をプラズマCVD法により約30nmの厚さに形成し、第2のLow−k絶縁膜17としてSiOC膜をプラズマCVD法により約150nmの厚さに形成する。
さらに第2のLow−k絶縁膜17上には、第1、第2のハードマスク層52、53を形成する。第1のハードマスク層52として、SiCH膜を例えばプラズマCVD法により約10nmの厚さに形成する。また、第2のハードマスク層53として、例えばSiO膜をプラズマCVD法により約30nmの厚さに形成する。
この後に、第2のハードマスク層53の上に、第1実施形態に示したと同様に、第1のBARC膜19を形成する。さらに、第1のBARC膜19の上にフォトレジストを塗布し、これを露光、現像等する。
これにより、第1実施形態と同様に、第1層目の配線15a、15bの上方にビアホー
ル形成用の直径約50nmの開口部20a、20bを有するレジストパターン20を形成する。同時に、レジストパターン20のうち外周領域Bの第2の耐湿リング51の上方にはリング状の開口部20cを形成する。ここで、リング状の開口部20cの幅は、ビアホール形成用の開口部20a、20bよりも広く、例えばそれらの直径の5倍以上に形成される。
続いて、レジストパターン20の開口部20a、20b、20cを通して第1のBARC膜19をエッチングする。
次に、シリコン基板1をプラズマエッチング装置に入れ、図11Bに示すように、レジストパターン20の開口部20a、20bを通してトランジスタ形成領域Aの第2のハードマスク層52から第1のバリア絶縁膜16までをエッチングし、第1層目の配線15a、15b上方にビアホール17a、17bを形成する。同時に、レジストパターン20のリング状の開口部20cを通して外周領域Bの第1、第2のハードマスク層52、53の一部をエッチングして凹部54を形成する。なお、第2のハードマスク層53には、凹部54の貫通により開口部が形成される。
このようにビアホール形成用の開口部20a、20bの下とリング状の開口部20cの下の膜におけるエッチング深さを異ならせるために、エッチング条件を次のように設定する。
このエッチングでは、フロロカーボンポリマーの膜への堆積が多くなる条件とする。この場合、寸法の小さいビアホール形成用の開口部20a、20bの下にはフロロカーボンポリマーが堆積し難い条件とし、その下のエッチングレートを高くする。同時に、寸法の大きなリング状の開口部20cの下ではフロロカーボンポリマーが堆積し易い条件とし、その下のエッチングを阻害してエッチングレートを低くする。
そのエッチング条件として、例えば、フロロカーボン、酸素(O)及び不活性ガスをエッチングチャンバに導入し、Oに対するフロロカーボン、例えばCの流量比を上げると、広いリング状の開口部20cではフロロカーボンポリマーの堆積量が増える。これにより、リング状の開口部20cの下では、エッチングレートが大幅に低下し、又はエッチングを実質的に停止することができる。一方、ビアホール形成用の狭い開口部20a、20b内ではフロロカーボンポリマーが堆積し難いので、エッチングレートを高くすることができる。なお、フロロカーボンの代わりにハイドロフロロカーボン、例えばCHを使用してもよい。
例えば、第2のハードマスク層53であるSiO膜のエッチング条件として、Cを20sccm〜40sccm、Oを約10sccm、Arを約200sccmの流量、或いはそのような流量比率でそれらのガスをエッチングチャンバ内に導入する。さらに、エッチングチャンバ内の圧力を約30mTorr〜100mTorrに設定し、エッチングチャンバの電極に印加する電力を約1000Wとする。この場合、Oに対するCの流量は2〜4倍である。なお、Cの代わりに、その他のフロロカーボンであるCを使用してもよい。
また、第1のハードマスク層52及び第1のバリア膜16を構成するSiCH膜のエッチングの条件として、例えば、CHを約30sccm、Oを約10sccm、Nを約50sccmの流量、或いはそのような流量比率でエッチングチャンバ内に導入する。さらに、エッチングチャンバ内の圧力を約20mTorrに設定し、また、エッチングチャンバの電極に印加する電力を約300Wとする。この場合、Oに対するCHの流量は約3倍である。
さらに、第2のLow−k絶縁膜17であるSiOC膜のエッチングの条件として、例
えば、Cを15sccm〜30sccm、Oを約10sccm、Arを約200sccmの流量、或いはそのような流量比率でそれらのガスをエッチングチャンバ内に導入する。さらに、エッチングチャンバ内の圧力を約30mTorrに設定し、また、エッチングチャンバの電極に印加する電力を約1000Wとする。この場合、Oに対するCの流量は1.5〜3倍である。
以上のようなエッチング条件によれば、第2の耐湿リング51の上方では、幅の広いリング状の開口部20cの下の第2のハードマスク層53及びその下の膜52、17のエッチンレートは低く、浅い凹部54が形成される。また、Oに対するフロロカーボン、ハイドロフロンカーボンの流量は1.5倍〜4倍にしている。
その後、シリコン基板1をプラズマエッチング装置から取り出す。
次に、レジストパターン20及び第1のBARC膜19を除去した状態で、図11Cに示すように、第2のハードマスク層53の上と、ビアホール17a、17b内の第1層目の配線15a、15bの上にそれぞれ触媒金属微粒子21を形成する。触媒金属粒子21の形成条件は、例えば第1実施形態に示したと同じに設定する。
次に、図11Dに示すように、触媒金属微粒子21が形成された面の上に、カーボンナノチューブ22を形成する。カーボンナノチューブ22の形成条件は、例えば第1実施形態と同じに設定し、ビアホール17a、17bの上にはみ出す長さとする。
さらに、図11Eに示すように、カーボンナノチューブ22上にSOG膜23を形成する。SOG膜23の形成条件は、例えば第1実施形態と同じに設定し、その上面を平坦化する。
この後に、シリコン基板1をプラズマエッチング装置に入れる。そして、図11Fに示すように、第1実施形態に示したと同様のフロロカーボン系ガスを使用してプラズマエッチング法によりSOG膜23をエッチングし、これによりカーボンナノチューブ22の上端を露出させる。
この状態で、多数のカーボンナノチューブ22の層にはビアホール17a、17bの上で深い凹部が存在するので、その凹部ではSOG膜23が厚く残される。
次に、エッチングガスを第1実施形態に示したと同様に酸素系ガスに切り替えてカーボンナノチューブ22をエッチングする。これにより、図11Gに示すように、SOG膜23の側部を露出させる。
さらに、エッチングガスを第1実施形態に示したと同様な酸素系ガスに切り替えてカーボンナノチューブ22をエッチングする。これにより、ビアホール17a、17b内に形成されたカーボンナノチューブ22の上端位置とその他の領域のカーボンナノチューブ22の上端位置を揃える。既にカーボンナノチューブ22の上端の高さが揃っていれば、そのエッチングは省略される。
さらに、エッチングガスをフロロカーボン系ガスに切り替えてSOG膜23をエッチングすることにより、図11Hに示すように、ビアホール17a、17bの上のカーボンナノチューブ22の上端を露出させる。
なお、SOG膜23の代わりに、第2実施形態で示したように有機絶縁膜を使用してもよい。
次に、エッチングガスを第1実施形態に示した酸素系ガスに切り替え、上端位置が揃ったカーボンナノチューブ22の層をエッチングすることにより、図11Iに示すように、第2のハードマスク層53の上面を露出させる。カーボンナノチューブ22のエッチング
時には、第2の耐湿リング51上方の凹部54の底面に形成されたカーボンナノチューブ22を除去できるエッチング時間に設定する。
これにより、エッチング後にビアホール17a、17b内に残されたカーボンナノチューブ22をビア22a、22bとして使用する。
なお、ビアホール17a、17b内にカーボンナノチューブ22を埋め込むために、第2、第3実施形態に示した方法を採用してもよい。
続いて、第2のハードマスク層53と凹部54の底面の上に残された触媒金属粒子21を除去する。その除去方法として例えば第1実施形態に示した方法を採用する。
次に、図11Jに示すように、第2のハードマスク層53及びビア22a、22bの上と凹部54の底面の上に、第3のLow−k絶縁膜25、第3のハードマスク層26を順に形成する。第3のLow−k絶縁膜25としてSiOC膜をCVD法により150nmの厚さに形成する。また、第3のハードマスク層26としてSiO膜をCVD法により30nmの厚さに形成する。
続いて、図11Kに示すように、第3のハードマスク層26の上に第2のBARC膜27、レジストパターン28を形成する。レジストパターン28は、第1実施形態と同様に配線形成用の開口部28a、28bを有するとともに、第2の耐湿リング51の上方に、耐湿リング形成用の開口部28cを有している。耐湿リング形成用の開口部28cの平面形状は、第1、第2のハードマスク層52、53の凹部54と同じかそれよりも広い幅を有することが好ましい。
その後に、レジストパターン28をマスクにして第2のBARC膜27をエッチングし、これにより開口部28a、28b、28cから第3のハードマスク層26を露出させる。
さらに、開口部28a、28b、28cを通して第3のハードマスク層26、第3のLow−k絶縁膜25をエッチングする。これにより、図11Lに示すように、第2の配線溝25a、25bを形成するとともに、第2の耐湿リング51の上方に耐湿リング用溝25cを形成する。なお、図11Lは、レジストパターン28及び第2のBARC膜27を除去した状態を示している。
第3のハードマスク層26であるSiO膜と第3のLow−k絶縁膜25であるSiOC膜のエッチングは、C、O、Arを含むガスを用いてプラズマエッチング法、RIE法等のドライエッチングによりなされる。第3のLow−k膜25をエッチングする場合、Oに対するCFの流量比を調整し、SiO膜のエッチングレートを低くする条件とする。
次に、図11Mに示すように、第2、第3のハードマスク層26、53を構成するSiO膜をマスクにして、周辺領域Bの第1のハードマスク層52と第2のLow−k絶縁膜17をエッチングして耐湿リング用溝25cを深くする。
第1のハードマスク層52であるSiCH膜のエッチングは、CH、O、Nを含むガスを使用してプラズマエッチング法、RIE法等のドライエッチングによりなされる。この場合、Oに対するCHの流量比を調整してエッチングレートを高くするともに、ビア22a、22bであるカーボンナノチューブ22を実質的にエッチングしない条件とする。
また、第2のLow−k絶縁膜17のエッチングは、C、O、Arを含むガスを使用してプラズマエッチング法、RIE法等によりなされる。この場合、Oに対する
の流量比を調整してエッチングレートを高くするともに、ビア22a、22bであるカーボンナノチューブ22を実質的にエッチングしない条件とする。
次に、第2、第3のハードマスク層26、53をマスクにして第1のバリア絶縁膜16をエッチングし、これにより耐湿リング用溝25cを深くして第2の耐湿リング51を露出する。
第1のバリア絶縁膜16であるSiCH膜のエッチングは、CH、O、Nを含むガスを使用してプラズマエッチング法、RIE法等のドライエッチングによりなされる。この場合、Oに対するCHの流量比を調整してエッチングレートを高くするともに、ビア22a、22bであるカーボンナノチューブ22を実質的にエッチングしない条件とする。
これにより、耐湿リング用溝25cは、第2のLow−k絶縁膜17、第1のバリア絶縁膜16を貫通して第2の耐湿リング51に達する。
次に、第1実施形態と同様に、第2の配線溝25a、25bと耐湿リング溝26cの内面にバリアメタル膜29aを形成し、さらにそれらの中にCu膜29bを埋め込む。続いて、第3のLow−k絶縁膜25上のCu膜29b、バリアメタル膜29a及び第3のハードマスク層26をCMP法により除去する。
これにより、図11Nに示すように、第2の配線溝25a、25b内に残されたCu膜29b及びバリアメタル膜29aは図10に示した第2層目の配線30a、30b、30c、30d、30eとなる。また、耐湿リング溝26cに残されたCu膜29b及びバリアメタル膜29aは、図10に示した第3の耐湿リング55となり、第2の耐湿リング51の上面に接続される。
次に、図10に示したように、第2層目の配線30a〜30e、第3の耐湿リング55の上に第2のバリア絶縁膜31を形成する。第2のバリア絶縁膜31として、例えばSiCH膜を形成する。さらに、上記と同様な方法によりビア、配線、耐湿リングを積層することにより、多層構造配線と多層構造耐湿リングを形成する。
以上説明したように本実施形態によれば、第1のLow−k絶縁膜13内に第1層目の配線15a、15bと第2の耐湿リング51が形成され、第3のLow−k絶縁膜25内に第2層目の配線30a、30bと第3の耐湿リング55が形成されている。
また、第1層目の配線15a、15bと第2層目の配線30a、30bは、第2のLow−k絶縁膜17内のビア22a、22bを介して互いに接続されている。また、第3の耐湿リング55は、ビア22a、22bを構成するカーボンナノチューブ22を介さずに、第2のLow−k絶縁膜17内の耐湿リング用溝25cを通してして第2の耐湿リング51に接続されている。
従って、図10A、10Bの破線の矢印で示すように、半導体装置が外部の水分含有雰囲気に曝されても、第1、第2、第3の耐湿リング50、51、55は水分をブロックし、半導体形成領域60内の第1、第2及び第3のLow−k絶縁膜11、17、25への水の侵入によるダメージを防止することができる。
これに対して、カーボンナノチューブを介して第2の耐湿リング51と第3の耐湿リング55を接続すると、カーボンナノチューブの僅かな隙間を通して第2のLow−k絶縁膜17内に水分が入り、Low−k絶縁膜17にダメージを与える恐れがある。
ここで挙げた全ての例および条件的表現は、発明者が技術促進に貢献した発明および概
念を読者が理解するのを助けるためのものであり、ここで具体的に挙げたそのような例および条件に限定することなく解釈すべきであり、また、明細書におけるそのような例の編成は本発明の優劣を示すこととは関係ない。本発明の実施形態を詳細に説明したが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、それに対して種々の変更、置換および変形を施すことができると理解すべきである。
次に、上記実施形態について特徴を付記する。
(付記1) 半導体基板の上方に第1配線を形成する工程と、前記第1配線の上方に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜をパターニングし、前記第1配線に達するホールを形成する工程と、前記ホール内と前記第1絶縁膜上面にカーボンナノチューブ層を形成する工程と、前記カーボンナノチューブ層の上に第2絶縁膜を形成する工程と、前記第2絶縁膜をエッチングすることにより前記カーボンナノチューブ層を露出するとともに、前記カーボンナノチューブ層の凹部に前記第2絶縁膜を残す工程と、前記カーボンナノチューブ層をエッチングし、前記カーボンナノチューブ層の上端の位置を揃える工程と、前記カーボンナノチューブ層上の前記第2絶縁膜をエッチングする工程と、前記カーボンナノチューブ層をエッチングし、前記第1絶縁膜の上面から除去するとともに前記ホール内に残す工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記2) 前記第2絶縁膜は塗布系絶縁膜であることを特徴とする付記1に記載の半導体装置の製造方法。
(付記3) フロロカーボンを含む第1ガスで前記塗布系絶縁膜をエッチングし、酸素を含む第2ガスで前記カーボンナノチューブをエッチングする
ことを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記4) 前記第1ガスと前記第2ガスは、それぞれ異なる流量比で前記フロロカーボンと前記酸素を含むことを特徴とする付記2に記載の半導体装置の製造方法。
(付記5) 前記第2ガスを導入するエッチング雰囲気には、前記酸素と前記フロロカーボンの総流量に対してCFを5流量%〜20流量%で導入することを特徴とする付記3又は付記4に記載の半導体装置の製造方法。
(付記6) 前記第1絶縁膜の上にはSiCH、SiOC、SiOのいずれかからなるキャップ膜を形成し、前記キャップ膜に前記ホールを形成する工程を有することを特徴とする付記1乃至付記5のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
(付記7) 半導体基板の上方に第1配線を形成する工程と、前記第1配線の上方に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜をエッチングし、前記第1配線に達するホールを形成する工程と、少なくとも前記ホール内にカーボンナノチューブを形成する工程と、前記第1絶縁膜の上方に前記カーボンナノチューブを覆う第2絶縁膜を形成する工程と、酸素を有するガスを用いて前記第2絶縁膜と前記カーボンナノチューブをエッチングし、前記第1絶縁膜の上面を露出するとともに前記カーボンナノチューブを前記ホール内に残す工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記8) 前記第2絶縁膜は塗布系樹脂膜であることを特徴とする付記7に記載の半導体装置の製造方法。
(付記9) 前記カーボンナノチューブは前記第1絶縁膜上にも形成されることを特徴とする付記7又は付記8に記載の半導体装置の製造方法。
(付記10) 前記ガスは、前記カーボンナノチューブが露出した後にフロロカーボンが添加されることを特徴とする付記7乃至付記9のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
(付記11) 前記第1絶縁膜及び前記ホールの上に第3絶縁膜を形成する工程と、第3絶縁膜のうち前記ホールの上を含む領域に配線用溝を形成する工程と、前記ホール内の前記カーボンナノチューブに接続する第2配線を前記配線用溝内に形成する工程と、を有することを特徴とする付記1乃至付記10のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
(付記12) 半導体基板の上方に第1配線を形成する工程と、前記第1配線の上方に第1絶縁膜を形成する工程と、前記第1絶縁膜をエッチングし、前記第1配線に達するホー
ルを形成する工程と、前記ホール内と前記第1絶縁膜上面に触媒金属を形成する工程と、フロロカーボンを含むガスを用いて200mTorr〜300mTorrの圧力の雰囲気にて、前記第1絶縁膜上の前記触媒金属を選択的にエッチングする工程と、前記ホール内に選択的にカーボンナノチューブを形成する工程と、を有する半導体装置の製造方法。
(付記13) 前記触媒金属はコバルト又はニッケルを有することを特徴とする付記12に記載の半導体装置の製造方法。
(付記14) 前記ガスには一酸化炭素を含むことを特徴とする付記12又は付記13に記載の半導体装置の製造方法。
(付記15) 前記ホール内の前記カーボンナノチューブをエッチングにより短くする工程と、前記第1絶縁膜の上部をエッチングし、前記ホールの上を含む領域に配線用溝を形成する工程と、前記カーボンナノチューブに接続する第2配線を前記配線用溝内に形成する工程と、を有することを特徴とする付記12乃至付記14のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
(付記16) 半導体基板の上方に第1配線を形成する工程と、前記第1配線の上方に第1絶縁膜、第1ハードマスク層、第2ハードマスク層を形成する工程と、前記第2ハードマスク層のうちの第1領域に、第1の幅を有する第1開口部を形成し、第2領域に、前記第1の幅よりも大きい第2の幅を有する第2開口部を形成する工程と、前記第1ハードマスク層をエッチングし、前記第1開口部から前記第1絶縁膜を露出し、前記第2開口部から前記第1絶縁膜を露出しない工程と、エッチングにより前記第1開口部の下に前記第1配線を露出するホールを形成し、前記第2開口部の下に凹部を形成する工程と、前記ホール内にカーボンナノチューブを埋め込む工程と、前記第1ハードマスク層、前記第2ハードマスク層、前記第1絶縁膜及び前記カーボンナノチューブの上に第2絶縁膜を形成する工程と、エッチングにより、前記第2絶縁膜のうち前記カーボンナノチューブを含む配線領域に第1溝を形成するとともに、前記第2領域で前記第1絶縁膜を貫通する第2溝を形成する工程と、前記第1溝、前記第2溝内に導電材を埋め込む工程と、を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
(付記17) 前記第1ハードマスク層はSiCH層であり、前記第2ハードマスク層はシリコン酸化層であることを特徴とする付記16に記載の半導体装置の製造方法。
(付記18) 前記第2絶縁膜の上層部は、第2ハードマスク層と同じ材料からなることを特徴とする付記17に記載の半導体装置の製造方法。
(付記19) 前記第1ハードマスク層のエッチングに使用するガスはハイドロフロンカーボン、フロロカーボンガスのいずれかのガスと酸素ガスを含み、前記酸素ガスに対する前記フロロカーボンガス、前記ハイドロフロンカーボンガスの流量は1.5〜4倍であることを特徴とする付記16乃至付記18のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。(付記20) 前記導電材は銅を有することを特徴とする付記16乃至付記19のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
(付記21) 前記第1溝内に埋め込まれる前記導電材により第2配線を形成し、前記第2溝内に埋め込まれる導電材により耐湿リングを形成することを特徴とする付記16乃至付記20のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
(付記22) 前記カーボンナノチューブはCVD法により形成することを特徴とする付記1乃至付記21のいずれか1つに記載の半導体装置の製造方法。
1 シリコン基板
7、8 ソース/ドレイン領域
11、12 コンタクトプラグ
10 層間絶縁膜
13、17、25 Low−k絶縁膜
15a、15b 第1層目の配線
16 バリア絶縁膜
18 キャップ絶縁膜
19 第1のBARC膜
20 レジストパターン
21 触媒金属微粒子
22 カーボンナノチューブ
22a、22b ビア
23 SOG膜
26 ハードマスク層
27 第2のBARC膜
28 レジストパターン
30a〜30e 第2層目の配線
31 バリア絶縁膜
32 フォトレジスト層(樹脂層)
41、42 ハードマスク層
43 レジストパターン
44 樹脂膜
45 BARC膜
46 触媒金属粒子
47 カーボンナノチューブ
49 第2層目の配線
50、51、55 耐湿リング

Claims (5)

  1. 半導体基板の上方に第1配線を形成する工程と、
    前記第1配線の上方に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜をパターニングし、前記第1配線に達するホールを形成する工程と、
    前記ホール内と前記第1絶縁膜上面にカーボンナノチューブ層を形成する工程と、
    前記カーボンナノチューブ層の上に第2絶縁膜を形成する工程と、
    前記第2絶縁膜をエッチングすることにより前記カーボンナノチューブ層を露出するとともに、前記カーボンナノチューブ層の凹部に前記第2絶縁膜を残す工程と、
    前記凹部に残した前記第2絶縁膜をマスクとして前記カーボンナノチューブ層をエッチングし、前記カーボンナノチューブ層の上端の位置を揃える工程と、
    前記カーボンナノチューブ層上で前記マスクとして用いた前記第2絶縁膜をエッチングする工程と、
    前記第2絶縁膜を除去した後、前記カーボンナノチューブ層をエッチングし、前記第1絶縁膜の上面から除去するとともに前記ホール内に残す工程と、
    を有することを特徴とする半導体装置の製造方法。
  2. 前記第2絶縁膜は塗布系絶縁膜であることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
  3. フロロカーボンを含む第1ガスで前記塗布系絶縁膜をエッチングし、
    酸素を含む第2ガスで前記カーボンナノチューブをエッチングする
    ことを特徴とする請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  4. 前記第2絶縁膜はSOG膜であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の半導体装置の製造方法。
  5. 半導体基板の上方に第1配線を形成する工程と、
    前記第1配線の上方に第1絶縁膜を形成する工程と、
    前記第1絶縁膜をパターニングし、前記第1配線に達するホールを形成する工程と、
    前記ホール内と前記第1絶縁膜上面にカーボンナノチューブ層を形成する工程と、
    前記カーボンナノチューブ層の上に第2絶縁膜として塗布系絶縁膜を形成する工程と、
    フロロカーボンを含む第1ガスで前記塗布系絶縁膜をエッチングすることにより前記カーボンナノチューブ層を露出するとともに、前記カーボンナノチューブ層の凹部に前記塗布系絶縁膜を残す工程と、
    酸素を含む第2ガスで前記カーボンナノチューブをエッチングし、前記カーボンナノチューブ層の上端の位置を揃える工程と、
    前記カーボンナノチューブ層上の前記塗布系絶縁膜をエッチングする工程と、
    前記カーボンナノチューブ層をエッチングし、前記第1絶縁膜の上面から除去するとともに前記ホール内に残す工程と、
    を有することを特徴とす半導体装置の製造方法。
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