JP5423015B2 - シュリンクラベル、シュリンクラベル用原反、シュリンクラベル付き容器、及びシュリンクラベル用原反の製造方法 - Google Patents
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このようなシュリンクラベル付き容器は、使用後において、容器本体とシュリンクラベルとを分離して廃棄することが望ましく、使用後における、シュリンクラベルの剥離性を向上することが求められている。
また、図14(b)に示すように、シュリンクラベル1の切り取り線4の途中かつ容器の窪み部分に、指先を挿入可能な空白部13を形成したシュリンクラベル1も開示されている。この図14(b)に示す容器11では、前記空白部13に指先を挿入して、端部を指先でつまみ、切り取り線に沿ってシュリンクラベル1を引き裂くことにより、シュリンクラベル1を容器11から分離する。
また、本発明者は、前記シュリンクラベルは、所定のシュリンクラベル用原反に円または長円等の印刷および切り取り孔加工を施した後、所定位置で裁断することで得られること、また、前記シュリンクラベル用原反を筒状に成形することでシュリンクラベル用筒状原反を製造でき、この筒状原反を所定の位置で裁断して筒状のシュリンクラベルを形成し、容器に巻装してシュリンク加工を行うことで、視覚的に容易に判別できる摘み部を有するシュリンクラベル付き容器を製造しうることを見出し、本発明を完成させた。
[シュリンクラベル]
本発明に係るシュリンクラベルの一例を図1に示す。
図1に示すように、シュリンクラベル1は、筒状とするために重ね合わせて貼着される左右のラベル端5の近傍に、少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線4を有し、前記切り取り線4の線上であって、ラベルの上下端部の位置に、印刷パターンと、印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁3を残して、直径2〜10mmの半円状、もしくは円弧の部分が直径2〜10mmの略U字状等の形状の切り込み2が形成されている。
前記切り込み2の形状は、図3に示すように、(a)半円形状、(b)略U字形状、(c)矩形、(d)逆凹形、(e)長円をその長手方向で半分にした形状、(f)長円と矩形からなる略十字形(提灯形)を半分にした略茶碗形状とすることができる。
上述のような形状であれば、シュリンクラベル1の上下端部に鋭角な形状が形成されることはなく、不要な引っかかりや、切断等の不具合を防止することができる。
次に、本発明に係るシュリンクラベル原反の一例を図5に示す。
図5に示すように、本発明に係るシュリンクラベル原反20は、その長手方向に平行に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線4を有し、前記切り取り線4の線上、もしくは前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、かつ前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置8の上に、印刷パターンと、印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁3を残して、直径が2〜10mmの円形、または円弧の部分が直径2〜10mmの長円形などの所定の形状の切り取り孔7が形成されていることを特徴とする。
本発明に係るシュリンクラベル用筒状原反は、上記したシュリンクラベル用原反20の長手方向の両端を重ねて筒状に成形することにより、製造できる。また、筒状に成形した後であっても、炭酸ガスレーザーや半導体レーザーなどによれば、レーザー照射面のシュリンクラベルのみに切り取り孔を形成することができる。
図10は、本発明に係るシュリンクラベル付き容器の一例を示す図である。
本発明に係るシュリンクラベル付き容器40は、前記シュリンクラベル用原反やシュリンクラベル用筒状原反から切り取った、前記シュリンクラベルを使用して、通常の製造と同様に製造することができる。すなわち、本発明に係るシュリンクラベル用原反やシュリンクラベル用筒状原反を、従来のシュリンクラベル用原反やシュリンクラベル用筒状原反に替えて使用することで、通常の製造方法を用いて、使用後の容器から容易にシュリンクラベル1を分離することができる易剥離性を有するシュリンクラベル付き容器を製造することができる。
シュリンクラベル1を容器11から引き剥がす際には、図12に示すように、前記シュリンクラベル1の端部に形成された摘み部6をつまみ、切り取り線4の方向に沿って、シュリンクラベル1を引き裂くことにより、図13に示すように、シュリンクラベル1と容器11とを容易に分離することが可能である。
本発明に係るシュリンクラベルの層構成は、例えば、容器に装着した場合の外層側から、OPニス等の保護層、印刷パターンの印刷層、基材フィルム、図形、文字、記号等の絵柄印刷層とすることができる。必要に応じて、絵柄印刷層の下側(内層側)に白インキ層を設けても良い。
なお、外層が印刷層であってもよく、外層が印刷層と他の層などの、2以上の層からなる積層であってもよい。
本発明に係るシュリンクラベル、シュリンクラベル用原反、シュリンクラベル用筒状原反の基材フィルムは、従前のものを用いることができる。従って、例えば、ポリ乳酸系フィルム、ポリスチレン系フィルム、ポリエステル系フィルム、低密度ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレンフィルム、高密度ポリエチレンフィルム、低密度直鎖状ポリエチレンフィルム、環状ポリオレフィンフィルム、ポリプロピレンフィルム、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体等の樹脂から製膜された等の延伸ポリオレフィンフィルム、不織布と収縮フィルムとのラミネートフィルム、ポリエステル−ポリスチレン共押出フィルム、6ナイロンフィルム、6,6ナイロンフィルム等のポリアミドフィルム、塩素化ポリエチレン,塩素化ポリプロピレンなどの樹脂から製膜された変性ポリオレフィンフィルム、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の樹脂から製膜されたフィルム、アクリル系樹脂フィルムからなる群から選択される1種以上のフィルムが使用できる。
リオレフィン系フィルム、ポリ乳酸系フィルム、発泡ポリオレフィン系フィルム、発泡ポ
リスチレン系フィルム、不織布と収縮フィルムとのラミネートフィルム、延伸ポリエステ
ル−ポリスチレン共押出しフィルムからなる群から選択される1種以上のフィルムが好ま
しい。
本発明では、前記シュリンクラベル用フィルムの全面に、または、部分的に図形、文字、記号等の絵柄を形成することができる。
また、本発明に係るシュリンクラベルの切り込みやシュリンクラベル原反の印刷パターンは、前記の絵柄印刷と同時に印刷することで形成することができる。
本発明に係るシュリンクラベルを装着する容器としては特に制限はなく、従前からシュリンクラベルを装着しうる各種の容器に適用することができる。例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下「PET」ともいう。)等のポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂等のプラスチックボトルやガラス瓶等も好適に使用することができる。中でも、PETボトルは、分別回収等による容器リサイクル化が活発化し好適である。
(実施例1)
基材フィルムとして980mm幅、厚み60μmの延伸ポリスチレンフィルム(三菱樹脂(株)製DXL210−49)、(以下OPSと称する)を使用し、まずラベル剥離用の切り取り線をミシン目加工により形成し、続いてラベルの絵柄印刷と印刷パターンの形成を行い、その後、炭酸ガスレーザーを照射して切り取り孔を形成し、さらに長手方向の原反カット線で4列に切断して、238mm幅で4本の本発明に係るシュリンクラベル用原反を製造した。
印刷パターンは直径6mmの円形として、前記ラベル剥離用の切り取り線とラベルカット線の交差する位置にスミインキを使用して形成し、その円形の中央に、切り取り孔として直径4mmの円形を形成した。
印刷パターンを形成せずに、直径4mmの円形の切り取り孔を形成した以外は、実施例1と同様に操作して、シュリンクラベル付き容器を得た。これをテスト品Bとする。
50μmのポリスチレン製シュリンクラベルであって、図14(a)に示す直径0.8mmの穴が2.2mm間隔で構成されるミシン目からなる市販品Aの容器について、実施例1と同様に操作して、シュリンクラベルの剥がし易さ、および摘み部の判別し易さを5人のパネラーで各5本を評価した。結果を表1に示す。
表1に示すように、本発明に係るシュリンクラベル1を装着したテスト品Aにおいては、5人のパネラーによって、剥がし易さを「とても良い」と評価されたものが、25本中19本あり、市販品の6本に比べ、良好な結果となった。
また、本発明に係るシュリンクラベル1を装着したテスト品Aにおいては、5人のパネラーによって、摘み部の判別し易さを「良い」と評価されたものが、25本中22本あり、市販品の17本に比べ、良好な結果となった。
なお、印刷パターンを設けていないテスト品Bにおいては、摘み部の判別し易さを「良い」と評価されたものは、25本中6本であった。
結果は、個人差は有るものの、概ね、本発明に係るシュリンクラベルの方が、印刷パターンの内側に、1mm以上の縁を残して、切り込みが形成されているため、摘み部を視覚的に判別し易く、剥がし易いとの結果であった。
2・・・切り込み
3・・・縁
4・・・切り取り線
5・・・ラベル端
6・・・摘み部
7・・・切り取り孔
8・・・ラベルカット位置
9・・・印刷パターン
10・・・原反カット線
11・・・容器
12・・・剥離片
13・・・空白部
20・・・シュリンクラベル用原反
30・・・シュリンクラベル用フィルム
40・・・シュリンクラベル付き容器
Claims (12)
- 容器に巻装されるシュリンクラベルであって、
少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線の線上であって、かつラベルの上下端部の位置に、
印刷パターンと、該印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁を残して切り込みが形成され、
前記切り込みの形状が、直径2〜10mmの半円状、または円弧の部分が直径2〜10mmの略U字状であることを特徴とする、シュリンクラベル。 - 容器に巻装されるシュリンクラベルであって、
少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線を挟むように、かつラベルの上下端部の位置に、
印刷パターンと、該印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁を残して切り込みが形成され、
前記切り込みの形状が、直径2〜10mmの半円状、または円弧の部分が直径2〜10mmの略U字状であることを特徴とする、シュリンクラベル。 - 容器に巻装されるシュリンクラベルであって、
少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線の線上もしくは前記切り取り線を挟むように、かつラベルの上下端部の位置に、
印刷パターンと、該印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁を残して切り込みが形成され、
前記切り込みの形状が、矩形、逆凹形、長円をその長手方向で半分にした形状、または略茶碗形状のいずれかの形状であることを特徴とする、シュリンクラベル。 - シュリンクラベル用原反であって、
原反の長手方向に平行に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線の線上であって、
かつ前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、
印刷パターンと、該印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁を残して切り取り孔が形成され、
前記切り取り孔の形状が、直径が2〜10mmの円形、または円弧の部分が直径2〜10mmの長円形であることを特徴とする、シュリンクラベル用原反。 - シュリンクラベル用原反であって、
原反の長手方向に平行に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、
かつ前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、
印刷パターンと、該印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁を残して切り取り孔が形成され、
前記切り取り孔の形状が、直径が2〜10mmの円形、または円弧の部分が直径2〜10mmの長円形であることを特徴とする、シュリンクラベル用原反。 - シュリンクラベル用原反であって、
原反の長手方向に平行に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線を有し、
前記切り取り線の線上もしくは前記切り取り線よりもラベルの内側の位置であって、かつ前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、
印刷パターンと、該印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁を残して切り取り孔が形成され、
前記切り取り孔の形状が、矩形、略H字形、横長の長円、または長円と矩形からなる略十字形のいずれかの形状であることを特徴とする、シュリンクラベル用原反。 - 請求項4〜6のいずれかに記載のシュリンクラベル用原反の長手方向の両端を重ねて筒状に成形してなるシュリンクラベル用筒状原反。
- 請求項7に記載のシュリンクラベル用筒状原反をカットしてなる筒状シュリンクラベルを容器に装着し、次いでシュリンク加工してなるシュリンクラベル付き容器。
- シュリンクラベル用原反の製造方法であって、
長手方向に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線が設けられた原反に、
前記切り取り線の線上であって、かつ、前記原反の長手方向に垂直なラベルカット位置の上に、印刷パターンを設け、
その後、前記印刷パターンの内側に、幅1mm以上の縁を残して、
切り取り孔を設けることを特徴とする、シュリンクラベル用原反の製造方法。 - シュリンクラベル用原反の製造方法であって、
長手方向に少なくとも2本のラベル剥離用の切り取り線が設けられた原反に、
前記切り取り線よりもラベルの内側であって、かつ、前記原反の長手方向に垂直なラベルカット線上に、印刷パターンを設け、
その後、前記印刷パターンの内側に幅1mm以上の縁を残して、
切り取り孔を設けることを特徴とする、シュリンクラベル用原反の製造方法。 - 前記印刷パターンが、直径4〜12mmの円、または円の部分が直径4〜12mmの長円であることを特徴とする、請求項9〜10のいずれかに記載のシュリンクラベル用原反の製造方法。
- 前記印刷パターンが、矩形、略H字形、横長の長円、または長円と矩形からなる略十字形のいずれかの形状であることを特徴とする、請求項9〜10のいずれかに記載のシュリンクラベル用原反の製造方法。
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