JP5422074B1 - ダンパー及びダンパーの構築方法 - Google Patents

ダンパー及びダンパーの構築方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5422074B1
JP5422074B1 JP2013154221A JP2013154221A JP5422074B1 JP 5422074 B1 JP5422074 B1 JP 5422074B1 JP 2013154221 A JP2013154221 A JP 2013154221A JP 2013154221 A JP2013154221 A JP 2013154221A JP 5422074 B1 JP5422074 B1 JP 5422074B1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
damper
face material
pair
members
attached
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013154221A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015025257A (ja
Inventor
孝典 佐藤
Original Assignee
孝典 佐藤
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 孝典 佐藤 filed Critical 孝典 佐藤
Priority to JP2013154221A priority Critical patent/JP5422074B1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5422074B1 publication Critical patent/JP5422074B1/ja
Publication of JP2015025257A publication Critical patent/JP2015025257A/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Dampers (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

【課題】建築物の面材に容易に取り付けることができるとともに、建築物に作用する振動を確実に吸収することのできるダンパー及びダンパーの構築方法を提供する。
【解決手段】建築物に作用する振動を吸収するダンパー1に関する。面材8に設けられる第1部材2と、第1部材2に接触させて設けられる第2部材3とを備える。第1部材2は、面材8の表面8a及び裏面8bで一対となって取り付けられて、面材8の表面8a及び裏面8bで面材8の端部8cから面内方向に突出させて設けられる。第2部材3は、第1部材2との異種材料接触状態で褶動するものとなるように、面材8の表面8a及び裏面8bに設けられた一対の第1部材2の間に挟み込まれる。
【選択図】図1

Description

本発明は、異種材料接触状態を利用して建築物に作用する振動を吸収するダンパー及びダンパーの構築方法に関する。
従来より、大地震等の大きな振動エネルギーを効率良く吸収し、建築物の構造部材の損傷を防止することを目的として、特許文献1に開示される制震機構が提案されている。
特許文献1に開示される制震機構は、一対の枠部材の折れ曲り材が略X形状となるように、摩擦ダンパーを介して連結されることによって制震機構が構成され、これら枠部材の上下の連結プレートが土台や梁に固定され、直材が柱に固定されるものである。これにより、特許文献1に開示される制震機構は、大地震等が発生したときに、その振動エネルギーを摩擦ダンパーで吸収するとともに、柱の引き抜けやめり込みを防止するものとなる。
特開2001−336303号公報
しかし、特許文献1に開示される制震機構は、一対の折れ曲り材の枠部材を用いるものであり、これら一対の枠部材に作用する押圧力によって、摩擦ダンパーの摩擦抵抗を利用するものであることから、これら一対の枠部材に作用する押圧力が不十分となる場合に、振動エネルギーを十分に吸収することができず、建築物が倒壊するおそれがあるという問題点があった。
また、特許文献1に開示される制震機構は、一対の折れ曲り材の枠部材に作用する押圧力を利用するものであることから、建築物にブレース材を設けないものとする場合に適用することができないものとなり、大地震等による振動エネルギーを十分に吸収することができず、建築物が倒壊するおそれがあるという問題点があった。
さらに、特許文献1に開示される制震機構は、建築物にブレース材を設けるものとした場合であっても、ブレース材を設けた位置に限定して適用されるものとなることから、振動エネルギーを十分に吸収することができず、建築物が倒壊するおそれがあるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、建築物の面材に容易に取り付けることができるとともに、建築物に作用する振動を確実に吸収することのできるダンパー及びダンパーの構築方法を提供することにある。
第1発明に係るダンパーは、建築物に作用する振動を吸収するダンパーであって、面材に設けられる第1部材と、前記第1部材に接触させて設けられる第2部材とを備え、前記第1部材は、面材の表面及び裏面で一対となって取り付けられて、面材の表面及び裏面で面材の端部から面内方向に突出させて設けられるものであり、前記第2部材は、支持部材で支持されることによって、前記第1部材が設けられた面材から離間させて設けられ、前記支持部材に形成された支持孔に嵌め込まれることよって、前記支持部材の表面側及び裏面側に突出させて設けられる略筒形状に形成されて、前記第1部材との異種材料接触状態で褶動するものとなるように、面材の表面及び裏面に設けられた一対の前記第1部材の間に挟み込まれることを特徴とする。
第2発明に係るダンパーは、第1発明において、前記第2部材は、前記支持部材で支持されることによって、前記第1部材が設けられた面材から離間させて設けられ、締結部材によって一対の前記第1部材の間で締め込まれることを特徴とする。
第3発明に係るダンパーは、建築物に作用する振動を吸収するダンパーであって、面材に設けられる第1部材と、前記第1部材に接触させて設けられる第2部材とを備え、前記第1部材は、面材の表面及び裏面で一対となって取り付けられて、面材の表面及び裏面で面材の端部から面内方向に突出させて設けられるものであり、前記第2部材は、略平板状の平滑度を向上させた前記第1部材との異種材料接触状態で、界面を形成させることなく金属流動する部位を形成させながら褶動するものとなるように、面材の表面及び裏面に設けられた一対の前記第1部材の間に挟み込まれることを特徴とする。
第4発明に係るダンパーは、第発明において、前記第2部材は、支持部材で支持されることによって、前記第1部材が設けられた面材から離間させて設けられ、面材又は前記第2部材に形成された開口部に挿通された締結部材によって一対の前記第1部材の間で締め込まれることを特徴とする。
第5発明に係るダンパーは、建築物に作用する振動を吸収するダンパーであって、面材に設けられる第1部材と、前記第1部材に設けられる第2部材とを備え、前記第1部材は、面材の表面又は裏面で面材の端部から面内方向に突出させて取り付けられるものであり、前記第2部材は、前記第1部材で支持されることによって、前記第1部材が設けられた面材から離間させて設けられ、前記第1部材に形成された支持孔に嵌め込まれることよって、前記第1部材の表面側及び裏面側に突出させて設けられる略筒形状に形成されて、支持部材との異種材料接触状態で褶動するものとなるように、前記第1部材の表面側及び裏面側で一対となって設けられた前記支持部材の延出部の間に挟み込まれることを特徴とする。
第6発明に係るダンパーは、建築物に作用する振動を吸収するダンパーであって、外管に内管が挿入された線材と、前記線材に設けられる第1部材とを備え、前記第1部材は、前記内管に取り付けられる基部材と、前記外管に取り付けられる覆部材とを有し、前記外管に形成された開口部の側方部を、前記基部材と前記覆部材との間で、前記外管との異種材料接触状態で褶動するものとなるように挟み込むものであることを特徴とする。
第7発明に係るダンパーの構築方法は、建築物に作用する振動を吸収するダンパーの構築方法であって、面材の端部から面内方向に突出させて、面材の表面及び裏面に一対の略平板状の平滑度を向上させた第1部材を取り付ける第1工程と、前記第1部材との異種材料接触状態で界面を形成させることなく金属流動する部位を形成させながら褶動するものとなるように、面材の表面及び裏面に取り付けられた一対の前記第1部材の間に第2部材を挟み込ませる第2工程とを備えることを特徴とする。
第1発明〜第7発明によれば、鉄板、鋼板、ステンレス板等の一対の第1部材が、面材の端部から面内方向に突出させて所定の間隔を空けて略平行に一対となって設けられ、アルミニウム等の第2部材が、一対の第1部材の間に挟み込まれて設けられることで、第1部材と第2部材との異種材料接触状態での褶動によって、地震等によって建築物に作用する振動を摩擦減衰によって吸収して、建築物の倒壊や面材の崩落を防止することが可能となる。
第1発明〜第7発明によれば、第1部材と第2部材とが異種材料接触状態で褶動するときに、鉄板、鋼板、ステンレス板等の第1部材とアルミニウム等の第2部材との間で、アルミニウム等が鉄板、鋼板、ステンレス板等に部分的に溶け込むものとなり、各々の金属粒子が一体化されて界面を形成させることなく金属流動する部位が形成されるものとなる。これにより、第1発明〜第発明によれば、界面を形成させた摩擦抵抗と比較して、著しく高い摩擦係数を得ることができ、地震等によって建築物に作用する振動に対する吸収性能を著しく向上させて、建築物の倒壊や面材の崩落を確実に防止することが可能となる。
第1発明〜第7発明によれば、略平板状の第1部材の平滑度を向上させることで、面材の表面及び裏面に一対の第1部材を強固に接着させることができ、また、略平板状の第1部材の平滑度を向上させることで、第1部材と第2部材とが異種材料接触状態で褶動するときに、界面が形成されにくいものとすることができる。これにより、第1発明〜第発明によれば、面材の表面及び裏面に一対の第1部材を強固に接着することが可能となると同時に、著しく高い摩擦係数を得ることができ、地震等によって建築物に作用する振動に対する吸収性能を著しく向上させて、建築物の倒壊や面材の崩落を確実に防止することが可能となる。
第1発明〜第7発明によれば、略平板状に形成された一対の第1部材の間に、第2部材が挟み込まれて設けられ、面材の面内方向に作用する振動に対して、一対の第1部材の間であらゆる方向に第2部材を褶動させることができ、地震等によって建築物に作用する振動を摩擦減衰によって吸収して、建築物の倒壊や面材の崩落を防止することが可能となる。
特に、第2発明によれば、面材の表面及び裏面に取り付けられた一対の第1部材の間に第2部材を挟み込ませて、皿バネが圧縮される高さを視認等しながら、締結部材を締め込むことができるため、締結部材が締め込まれるときのトルク管理が適切に実施されるものとなり、界面を形成させないで金属流動する部位を形成させることができる。これにより、第2発明によれば、一対の第1部材の間で第2部材が適切なトルクで締め込まれるものとなり、地震等によって建築物に作用する振動に対する吸収性能を著しく向上させて、建築物の倒壊や面材の崩落を確実に防止することが可能となる。
特に、第発明によれば、第2部材の内側面と、第1部材の挿通孔に挿通された締結部材とが面内方向で相互に離間された状態で、一対の第1部材の間に第2部材が挟み込まれて設けられる。これにより、第発明によれば、地震等によって建築物に振動が作用したときに、一対の第1部材の間で第2部材が褶動するための可動領域を確保することができ、地震等によって建築物に作用する振動を摩擦減衰によって吸収して、建築物の倒壊や面材の崩落を防止することが可能となる。
特に、第7発明によれば、面材の表面及び裏面に取り付けられた一対の第1部材の間に第2部材を挟み込ませるものであるため、第2部材の両側部で第1部材との褶動抵抗を得ることができ、第1部材を複層状に設けて褶動抵抗を増大させることができる。これにより、第発明によれば、地震等によって建築物に作用する振動に対する吸収性能を著しく向上させて、建築物の倒壊や面材の崩落を確実に防止することが可能となる。
(a)は、本発明を適用したダンパーの第1実施形態を示す拡大側面図であり、(b)は、その拡大平面図である。 本発明を適用したダンパーの第2実施形態を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用したダンパーの第2実施形態を示す拡大側面図であり、(b)は、その拡大正面図であり、(c)は、複層ガラスの下部を示す拡大側面図であり、(d)は、複層ガラスの左部又は右部を示す拡大平面図である。 本発明を適用したダンパーの第3実施形態を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用したダンパーの第3実施形態を示す拡大平面図であり、(b)は、その拡大正面図である。 本発明を適用したダンパーの構築方法の実施前の面材を示す側面図である。 (a)は、本発明を適用したダンパーの構築方法の実施後の面材を示す側面図であり、(b)は、その完成斜視図である。 本発明を適用したダンパーの第4実施形態を示す正面図である。 (a)は、本発明を適用したダンパーの第4実施形態を示す拡大側面図であり、(b)は、その拡大正面図である。 本発明を適用したダンパーの第4実施形態の第1部材を示す斜視図である。
以下、本発明を適用したダンパー1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用したダンパー1は、第1実施形態において、図1に示すように、建築物の既設又は新設の天井板81を面材8として、天井板81と壁部9との間に設けられる。
天井板81は、略平板状の木板、石膏ボード等が用いられ、鋼製等の野縁82が天井板81の裏面8bに取り付けられて、この野縁82と吊りボルト83とがクリップ84で連結されることで、吊りボルト83によって天井に吊り下げられるものとなる。
本発明を適用したダンパー1は、地震等によって建築物に作用する振動を吸収するものとして設けられ、天井板81に設けられる第1部材2と、第1部材2に接触させて設けられる第2部材3とを備えるものである。
第1部材2は、略平板状の鉄板、鋼板、ステンレス板等が一対となって用いられて、天井板81の表面8a及び裏面8bで、天井板81の端部8cから面内方向に突出させて、高さ方向Yに所定の間隔を空けて略平行に一対となって設けられる。
第1部材2は、天井板81の表面8a及び裏面8bに取り付けられる接着部21の片面が、無機接着剤やセラミック接着剤等を用いて面状に加熱されることによって、天井板81の表面8a及び裏面8bで一対となるように接着される。第1部材2は、接着部21の片面に細孔が形成されることで、無機接着剤やセラミック接着剤等の乾燥を促進させて、天井板81の表面8a及び裏面8bに強固に接着されるものとなる。
第1部材2は、天井板81の端部8cから面内方向に突出した突出部22に、高さ方向Yに連通する挿通孔23が形成される。一対の第1部材2は、各々の挿通孔23が、幅方向X及び奥行方向Zで相互に重なり合うように、高さ方向Yに位置を合わせて設けられる。
第2部材3は、建築物に作用する振動によって第1部材2との異種材料接触状態で褶動するものとなるように、高さ方向Yに所定の間隔を空けて略平行に設けられた一対の第1部材2の間に挟み込まれて設けられる。
ここで、異種材料接触状態とは、鉄材又は鋼材とアルミニウムとが接触する異種金属接触状態や、鉄材又は鋼材と真鍮とが接触する異種金属接触状態、鉄材又は鋼材とステンレスとが接触する異種金属接触状態、鉄材又は鋼材と金属粉を含有する樹脂とが接触する異種材料接触状態、鉄材又は鋼材と金属粉を含有しない樹脂とが接触する異種材料接触状態等をいう。
第2部材3は、高さ方向Yに開口する略筒形状のアルミニウム等が用いられて、支持部材4で支持されることによって、天井板81の端部8cから離間させて設けられる。第2部材3は、断面略円形状に形成されて、上端部3a及び下端部3bが、一対の第1部材2における各々の突出部22の片面に、略円形状に当接されるものとなる。
第2部材3は、略筒形状に形成された内側に、一対の第1部材2における各々の挿通孔23とともに、1個のボルト等の締結部材10が挿通される。第2部材3は、略筒形状に形成された内側面3cと締結部材10とを幅方向X及び奥行方向Zに離間させた状態で、締結部材10によって一対の第1部材2の間で締め込まれるものとなる。
締結部材10は、ボルト、ナット、角座金及び皿バネ11を備えるものであり、天井板81の裏面8bに取り付けられた第1部材2の挿通孔23から、天井板81の表面8aに取り付けられた第1部材2の挿通孔23まで挿通されたボルトをナットで締結させて固定される。このとき、締結部材10は、天井板81の表面8aに取り付けられた第1部材2の突出部22に皿バネ11の上端を当接させて、ナットが締め込まれるものとなる。
締結部材10は、これに限らず、天井板81の表面8aに取り付けられた第1部材2の挿通孔23から、天井板81の裏面8bに取り付けられた第1部材2の挿通孔23まで挿通されたボルトをナットで締結させて固定されてもよい。このとき、締結部材10は、天井板81の裏面8bに取り付けられた第1部材2の突出部22に皿バネ11の下端を当接させて、ナットが締め込まれるものとなる。
支持部材4は、略L形状のアングル金具等が用いられ、壁部9に取り付けられる取付部41と、取付部41から連続して略垂直に延びて設けられる延出部42とを備える。このとき、支持部材4は、壁面ボルト91を用いて取付部41が壁部9に取り付けられるものとなる。支持部材4は、延出部42の略中央で高さ方向Yに貫通する支持孔43が略円形状に形成される。
支持部材4は、略円形状に形成された支持孔43に、略筒形状に形成された第2部材3が嵌め込まれることよって、支持部材4の延出部42の表面側及び裏面側に、上端部3a及び下端部3bが突出させて設けられた第2部材3を、天井板81及び壁部9から離間させて、一対の第1部材2の間で支持するものとなる。
なお、支持部材4は、これに限らず、アルミニウム等が用いられて、高さ方向Yに開口する略筒形状の第2部材3が一体的に形成されるものであってもよい。
本発明を適用したダンパー1は、変形例において、天井板81の表面8a又は裏面8bで、天井板81の端部8cから面内方向に突出させて、1枚の第1部材2が取り付けられるものとしてもよい。このとき、第2部材3は、第1部材2に形成された支持孔43に嵌め込まれて設けられ、第1部材2の表面側及び裏面側で一対となって設けられた支持部材4の延出部42の間に、支持部材4との異種材料接触状態で褶動するものとなるように挟み込まれる。支持部材4の延出部42は、第1部材2と同様の材質のものが用いられ、略平板状の鉄板、鋼板、ステンレス板等が一対となって用いられるものとなる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、変形例において、支持部材4の延出部42と第2部材3との異種材料接触状態での褶動によって、地震等によって建築物に作用する振動を摩擦減衰によって吸収して、建築物の倒壊や面材8の崩落を防止することが可能となる。また、本発明を適用したダンパー1は、変形例において、鉄板、鋼板、ステンレス板等の延出部42とアルミニウム等の第2部材3との間で、アルミニウム等が鉄板、鋼板、ステンレス板等に部分的に溶け込むものとなり、各々の金属粒子が一体化されて界面を形成させることなく金属流動する部位が形成されるものとなる。
次に、本発明を適用したダンパー1の第2実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用したダンパー1は、第2実施形態において、図2に示すように、建築物の複層ガラス85を面材8として、複層ガラス85とサッシ受けの壁部9との間に設けられる。
複層ガラス85は、略平板状の強化ガラス86等が用いられ、建築物の遮音性能、断熱性能、防湿性能等を向上させるものとして、2枚の強化ガラス86等が奥行方向Zで略平行に並べて設けられる。複層ガラス85は、例えば、図3(c)、図3(d)に示すように、左部及び右部がジョイントで固定されるとともに、下部が下枠で固定されるものとなる。
本発明を適用したダンパー1は、地震等によって建築物に作用する振動を吸収するものとして設けられ、図3(a)、図3(b)に示すように、複層ガラス85に設けられる第1部材2と、第1部材2に接触させて設けられる第2部材3とを備えるものである。
第1部材2は、2組の略平板状の鉄板、鋼板、ステンレス板等が一対となって用いられて、奥行方向Zで略平行に並べて設けられた各々の強化ガラス86の表面8a及び裏面8bで、強化ガラス86の端部8cから面内方向に突出させて、奥行方向Zに所定の間隔を空けて略平行に一対となって設けられる。
第1部材2は、強化ガラス86の表面8a及び裏面8bに取り付けられる接着部21の片面が、無機接着剤やセラミック接着剤等を用いて面状に加熱されることによって、強化ガラス86の表面8a及び裏面8bで一対となるように接着される。第1部材2は、接着部21の片面に細孔が形成されることで、無機接着剤やセラミック接着剤等の乾燥を促進させて、強化ガラス86の表面8a及び裏面8bに強固に接着されるものとなる。
第1部材2は、強化ガラス86の端部8cから面内方向に突出した突出部22に、奥行方向Zに連通する挿通孔23が形成される。一対の第1部材2は、各々の挿通孔23が、幅方向X及び高さ方向Yで相互に重なり合うように、奥行方向Zに位置を合わせて設けられる。
第2部材3は、建築物に作用する振動によって第1部材2との異種材料接触状態で褶動するものとなるように、奥行方向Zに所定の間隔を空けて略平行に設けられた一対の第1部材2の間に挟み込まれて設けられる。
第2部材3は、略平板状に形成された2組の板状のアルミニウム等が用いられて、奥行方向Zに貫通して幅方向Xに延びる開口部31が各々に形成される。第2部材3は、支持部材4に挿通された固定ボルト44で支持部材4に支持されることによって、複層ガラス85の端部8cから離間させて設けられる。第2部材3は、略平板状の表面部3d及び裏面部3eが、一対の第1部材2における各々の突出部22の片面に当接されるものとなる。
第2部材3は、一対の第1部材2における各々の挿通孔23とともに、1個のボルト等の締結部材10が開口部31に挿通される。第2部材3は、幅方向Xに延びて形成された開口部31と締結部材10とを幅方向X及び高さ方向Yに離間させた状態で、締結部材10によって一対の第1部材2の間で締め込まれるものとなる。
なお、開口部31は、これに限らず、強化ガラス86の表面8aから裏面8bまで貫通するように形成されてもよい。
締結部材10は、ボルト、ナット、角座金及び皿バネ11を備えるものであり、複層ガラス85の裏面8bに取り付けられた第1部材2の挿通孔23から、複層ガラス85の表面8aに取り付けられた第1部材2の挿通孔23まで挿通されたボルトをナットで締結させて固定される。このとき、締結部材10は、複層ガラス85の裏面8bに取り付けられた第1部材2の突出部22に皿バネ11を当接させて、ナットが締め込まれるものとなる。
締結部材10は、これに限らず、複層ガラス85の表面8aに取り付けられた第1部材2の挿通孔23から、複層ガラス85の裏面8bに取り付けられた第1部材2の挿通孔23まで挿通されたボルトをナットで締結させて固定されてもよい。このとき、締結部材10は、複層ガラス85の表面8aに取り付けられた第1部材2の突出部22に皿バネ11を当接させて、ナットが締め込まれるものとなる。
支持部材4は、略平板状の板材等が用いられ、壁部9に取り付けられる取付部41と、取付部41から連続して延びて設けられる延出部42とを備える。このとき、支持部材4は、複層ガラス85の上方の上枠で、壁部9に取付部41が取り付けられるものとなる。
なお、支持部材4は、これに限らず、アルミニウム等が用いられて、略平板状に形成された2組の板状の第2部材3が一体的に形成されるものであってもよい。
次に、本発明を適用したダンパー1の第3実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用したダンパー1は、第3実施形態において、図4に示すように、建築物の壁面板87を面材8として、隣り合う複数の壁面板87の間に設けられる。
壁面板87は、略平板状の木板、石膏ボード等が用いられ、隣り合う壁面板87と幅方向Xで離間した状態で、上部及び下部が梁材92及び土台93に固定されるとともに、左部及び右部の何れか一方が柱材94に固定される。
本発明を適用したダンパー1は、地震等によって建築物に作用する振動を吸収するものとして設けられ、図5に示すように、一方の壁面板87に設けられる第1部材2と、第1部材2に接触させて設けられる第2部材3とを備えるものである。
第1部材2は、略平板状の鉄板、鋼板、ステンレス板等が一対となって用いられて、一方の壁面板87の表面8a及び裏面8bで、一方の壁面板87の端部8cから面内方向に突出させて、奥行方向Zに所定の間隔を空けて略平行に一対となって設けられる。
第1部材2は、一方の壁面板87の表面8a及び裏面8bに取り付けられる接着部21の片面が、無機接着剤やセラミック接着剤等を用いて面状に加熱されることによって、一方の壁面板87の表面8a及び裏面8bで一対となるように接着される。第1部材2は、接着部21の片面に細孔が形成されることで、無機接着剤やセラミック接着剤等の乾燥を促進させて、壁面板87の表面8a及び裏面8bに強固に接着されるものとなる。
第1部材2は、一方の壁面板87の端部8cから面内方向に突出した突出部22に、奥行方向Zに連通する挿通孔23が形成される。一対の第1部材2は、各々の挿通孔23が、幅方向X及び高さ方向Yで相互に重なり合うように、奥行方向Zに位置を合わせて設けられる。
第2部材3は、建築物に作用する振動によって第1部材2との異種材料接触状態で褶動するものとなるように、奥行方向Zに所定の間隔を空けて略平行に設けられた一対の第1部材2の間に挟み込まれて設けられる。
第2部材3は、奥行方向Zに開口する略筒形状のアルミニウム等が用いられて、支持部材4で支持されることによって、一方の壁面板87の端部8cから離間させて設けられる。第2部材3は、断面略円形状に形成されて、前端部3f及び後端部3gが、一対の第1部材2における各々の突出部22の片面に、略円形状に当接されるものとなる。
第2部材3は、略筒形状に形成された内側に、一対の第1部材2における各々の挿通孔23とともに、1個のボルト等の締結部材10が挿通される。第2部材3は、略筒形状に形成された内側面3cと締結部材10とを幅方向X及び高さ方向Yに離間させた状態で、締結部材10によって一対の第1部材2の間で締め込まれるものとなる。
締結部材10は、ボルト、ナット、角座金及び皿バネ11を備えるものであり、一方の壁面板87の裏面8bに取り付けられた第1部材2の挿通孔23から、一方の壁面板87の表面8aに取り付けられた第1部材2の挿通孔23まで挿通されたボルトをナットで締結させて固定される。このとき、締結部材10は、一方の壁面板87の表面8aに取り付けられた第1部材2の突出部22に皿バネ11を当接させて、ナットが締め込まれるものとなる。
締結部材10は、これに限らず、一方の壁面板87の表面8aに取り付けられた第1部材2の挿通孔23から、一方の壁面板87の裏面8bに取り付けられた第1部材2の挿通孔23まで挿通されたボルトをナットで締結させて固定されてもよい。このとき、締結部材10は、一方の壁面板87の裏面8bに取り付けられた第1部材2の突出部22に皿バネ11を当接させて、ナットが締め込まれるものとなる。
支持部材4は、他方の壁面板87に取り付けられる断面略コ字形状の取付部41と、取付部41の略中央から連続して延びて設けられる延出部42とを備える。このとき、支持部材4は、断面略コ字形状の取付部41で他方の壁面板87を挟み込み、無機接着剤やセラミック接着剤等を用いて面状に加熱されることによって、他方の壁面板87の表面8a及び裏面8bに取り付けられるものとなる。支持部材4は、延出部42の略中央で奥行方向Zに貫通する支持孔43が略円形状に形成される。
支持部材4は、略円形状に形成された支持孔43に、略筒形状に形成された第2部材3が嵌め込まれることよって、支持部材4の延出部42の表面側及び裏面側に、前端部3f及び後端部3gが突出させて設けられた第2部材3を、隣り合う壁面板87から離間させて、一対の第1部材2の間で支持するものとなる。
なお、支持部材4は、これに限らず、アルミニウム等が用いられて、奥行方向Zに開口する略筒形状の第2部材3が一体的に形成されるものであってもよい。
本発明を適用したダンパー1の構築方法は、面材8の表面8a及び裏面8bに一対の第1部材2を取り付ける第1工程と、面材8の表面8a及び裏面8bに取り付けられた一対の第1部材2の間に第2部材3を挟み込ませる第2工程とを備える。
本発明を適用したダンパー1の構築方法は、最初に、図6に示すように、例えば、建築物の面材8を壁部9との境界に沿って切断して、面材8の端部8cと壁部9とを所定の間隔で離間させるものとなる。
本発明を適用したダンパー1の構築方法は、次に、第1工程において、図7(a)に示すように、面材8の端部8cから第1部材2を面内方向に突出させて、面材8の表面8a及び裏面8bに一対の第1部材2を取り付ける。このとき、一対の第1部材2は、各々の接着部21の片面に無機接着剤やセラミック接着剤等が塗布されて、面材8の表面8a及び裏面8bに接着部21の片面を当接させた状態で、オートクレーブ等を使用したり、面状にヒーター加熱させることで、面材8の表面8a及び裏面8bに各々の接着部21が接着されるものとなる。
本発明を適用したダンパー1の構築方法は、次に、第2工程において、図7(a)に示すように、第1部材2との異種材料接触状態で第2部材3が褶動するものとなるように、面材8の表面8a及び裏面8bに取り付けられた一対の第1部材2の間に、第2部材3を挟み込ませるものである。このとき、第2部材3は、皿バネ11が圧縮される高さを視認等することによって、締結部材10で締め込まれるときのトルク管理が適切に実施されるものとなる。
本発明を適用したダンパー1の構築方法は、最後に、図7(b)に示すように、建築物の面材8と壁部9との境界に沿って、所定の間隔で複数の第1部材2、第2部材3及び支持部材4を取り付ける。これにより、本発明を適用したダンパー1の構築方法は、地震等によって建築物の面材8に作用する振動を吸収するものとして、本発明を適用したダンパー1が建築物の面材8に設けられるものとなる。
本発明を適用したダンパー1は、鉄板、鋼板、ステンレス板等の一対の第1部材2が、面材8の端部8cから面内方向に突出させて所定の間隔を空けて略平行に一対となって設けられ、アルミニウム等の第2部材3が、一対の第1部材2の間に挟み込まれて設けられる。このとき、本発明を適用したダンパー1は、地震等によって建築物に振動が作用したときに、第1部材2と第2部材3とが異種材料接触状態で褶動するものとなる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、第1部材2と第2部材3との異種材料接触状態での褶動によって、地震等によって建築物に作用する振動を摩擦減衰によって吸収して、建築物の倒壊や面材8の崩落を防止することが可能となる。
本発明を適用したダンパー1は、第2部材3の内側面3cや開口部31と、第1部材2の挿通孔23に挿通された締結部材10とが面内方向で相互に離間された状態で、一対の第1部材2の間に第2部材3が挟み込まれて設けられるものとなる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、地震等によって建築物に振動が作用したときに、一対の第1部材2の間で第2部材3が褶動するための可動領域を確保することができ、地震等によって建築物に作用する振動を摩擦減衰によって吸収して、建築物の倒壊や面材8の崩落を防止することが可能となる。
本発明を適用したダンパー1は、略平板状に形成された一対の第1部材2の間に、第2部材3が挟み込まれて設けられるものとなる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、面材8の面内方向に作用する振動に対して、一対の第1部材2の間であらゆる方向に第2部材3を褶動させることができ、地震等によって建築物に作用する振動を摩擦減衰によって吸収して、建築物の倒壊や面材8の崩落を防止することが可能となる。
本発明を適用したダンパー1は、第1部材2と第2部材3とが異種材料接触状態で褶動するときに、鉄板、鋼板、ステンレス板等の第1部材2とアルミニウム等の第2部材3との間で、アルミニウム等が鉄板、鋼板、ステンレス板等に部分的に溶け込むものとなり、各々の金属粒子が一体化されて界面を形成させることなく金属流動する部位が形成されるものとなる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、界面を形成させた摩擦抵抗と比較して、著しく高い摩擦係数を得ることができ、地震等によって建築物に作用する振動に対する吸収性能を著しく向上させて、建築物の倒壊や面材8の崩落を確実に防止することが可能となる。
本発明を適用したダンパー1は、面材8の表面8a及び裏面8bに取り付けられる第1部材2の接着部21の片面が、無機接着剤やセラミック接着剤等を用いて面状に加熱されることによって接着されるものである。これにより、本発明を適用したダンパー1は、無機接着剤やセラミック接着剤等が用いられることによって、紫外線等による接着剤の経年劣化を防止することが可能となるだけでなく、面材8に削孔加工等を必要としないで、第1部材2を面材8の表面8a及び裏面8bに容易に取り付けることが可能となる。また、本発明を適用したダンパー1は、略平板状の第1部材2と面材8とが面状に接着されることによって、接着面での応力集中を回避することができ、第1部材2と面材8とを強固に接着させることが可能となる。
本発明を適用したダンパー1は、略平板状の第1部材2の平滑度を向上させることで、面材8の表面8a及び裏面8bに一対の第1部材2を強固に接着させることができる。また、本発明を適用したダンパー1は、略平板状の第1部材2の平滑度を向上させることで、第1部材2と第2部材3とが異種材料接触状態で褶動するときに、界面が形成されにくいものとすることができる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、面材8の表面8a及び裏面8bに一対の第1部材2を強固に接着することが可能となると同時に、著しく高い摩擦係数を得ることができ、地震等によって建築物に作用する振動に対する吸収性能を著しく向上させて、建築物の倒壊や面材8の崩落を確実に防止することが可能となる。
本発明を適用したダンパー1は、面材8の表面8a及び裏面8bに取り付けられた一対の第1部材2の間に第2部材3を挟み込ませて、皿バネ11が圧縮される高さを視認しながら、締結部材10を締め込むことができるものとなる。このとき、本発明を適用したダンパー1は、締結部材10が締め込まれるときのトルク管理が適切に実施されるものとなり、界面を形成させないで金属流動する部位が形成されるものとなるように、面材8の表面8a及び裏面8bに取り付けられた一対の第1部材2の間に第2部材3を挟み込ませることができるものとなる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、一対の第1部材2の間で第2部材3が適切なトルクで締め込まれるものとなり、地震等によって建築物に作用する振動に対する吸収性能を著しく向上させて、建築物の倒壊や面材8の崩落を確実に防止することが可能となる。
本発明を適用したダンパー1は、第1部材2と第2部材3とが異種材料接触状態で褶動するときの摩擦係数を約0.9〜1.3程度まで設定することができる。また、本発明を適用したダンパー1は、面材8の表面8a及び裏面8bに取り付けられた一対の第1部材2の間に第2部材3を挟み込ませるものであるため、第2部材3の両側部で第1部材2との褶動抵抗を得ることができる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、第1部材2を複層状に設けることで、異種材料接触状態で褶動する接触面を増やすことができ、褶動抵抗を増大させることが可能となる。例えば、締結部材10の締込トルクを1tとした場合に、第2部材3が接触する第1部材2の接触面を2面としたときは、約1.8t〜2.6tの褶動抵抗を得ることができ、接触面を4面としたときは、約3.6t〜5.2tの褶動抵抗を得ることができるため、地震等によって建築物に作用する振動に対する吸収性能を著しく向上させて、建築物の倒壊や面材8の崩落を確実に防止することが可能となる。
次に、本発明を適用したダンパー1の第4実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用したダンパー1は、第4実施形態において、地震等によって建築物に作用する振動を吸収するものとして設けられ、図8に示すように、建築物の筋交い等の線材5となる内管51及び外管52と、内管51と外管52との間に設けられる第1部材2とを備える。線材5は、梁材92、土台93、柱材94等であってもよい。
外管52は、図9に示すように、外管52に略矩形状の長孔状の開口部31が形成される。内管51は、外管52の内側に挿入されるものであり、内管51に略矩形状の取付孔53が形成される。内管51及び外管52は、内管51の取付孔53と外管52の開口部31とを重ね合わせた状態で、建築物の柱材94等にボルト等の固定部材54で固定される。
第1部材2は、アルミニウム等が用いられて、内管51の取付孔53に嵌め込まれて取り付けられる基部材6と、外管52の開口部31に外側から取り付けられる覆部材7とを備える。第1部材2は、図10に示すように、内管51の取付孔53に向けて延びて形成される一対の足部7aを互いに離間させた状態で保持する連結部7bが、一対の足部7aで覆部材7を挟み込むようにして覆部材7の外側から取り付けられる。第1部材2は、基部材6、覆部材7及び連結部7bの略中央を貫通するようにして1個のボルト等の締結部材10が挿通される。
第1部材2は、覆部材7を連結部7bで外側から覆うようにした状態で、内管51の取付孔53と基部材6の凹部との間に覆部材7の足部7aを挿入させることによって、基部材6及び覆部材7が内管51の取付孔53の外縁で固定されて、基部材6及び覆部材7が内管51に対して線材5の長手方向に移動しないものとなる。なお、足部7a及び連結部7bは、覆部材7に一体化させて設けられるものであってもよい。
第1部材2は、図9に示すように、基部材6と覆部材7との間に外管52の開口部31の側方部55が挟み込まれるものとなり、外管52の開口部31が長孔状に形成されることから、外管52が基部材6及び覆部材7に対して線材5の長手方向に移動するものとなる。
外管52の開口部31の側方部55は、第2部材3として鉄材、鋼材、ステンレス材等が用いられ、建築物に作用する振動によって第1部材2の基部材6及び覆部材7との異種材料接触状態で褶動するものとなるように、基部材6と覆部材7との間に第2部材3となる側方部55が挟み込まれて設けられるものとなる。
本発明を適用したダンパー1は、第4実施形態において、第1部材2の基部材6と覆部材7との間に、第2部材3となる外管52の開口部31の側方部55が挟み込まれて設けられるものとなる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、線材5の長手方向に作用する振動に対して、基部材6と覆部材7との間で外管52を褶動させることができ、地震等によって建築物に作用する振動を摩擦減衰によって吸収して、建築物の倒壊を防止することが可能となる。
本発明を適用したダンパー1は、第4実施形態において、第1部材2と第2部材3とが異種材料接触状態で褶動するときに、アルミニウム等の第1部材2と鉄板、鋼板、ステンレス板等の第2部材3との間で、アルミニウム等が鉄板、鋼板、ステンレス板等に部分的に溶け込むものとなり、各々の金属粒子が一体化されて界面を形成させることなく金属流動する部位が形成されるものとなる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、界面を形成させた摩擦抵抗と比較して、著しく高い摩擦係数を得ることができ、地震等によって建築物に作用する振動に対する吸収性能を著しく向上させて、建築物の倒壊を確実に防止することが可能となる。
本発明を適用したダンパー1は、第4実施形態において、第1部材2と第2部材3とが異種材料接触状態で褶動するときの摩擦係数を約0.9〜1.3程度まで設定することができる。また、本発明を適用したダンパー1は、第1部材2の基部材6と覆部材7との間に第2部材3を挟み込ませるものであるため、第2部材3の両面で第1部材2との褶動抵抗を得ることができる。これにより、本発明を適用したダンパー1は、異種材料接触状態で褶動する接触面を増やすことができ、褶動抵抗を増大させることが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 :ダンパー
10 :締結部材
11 :皿バネ
2 :第1部材
21 :接着部
22 :突出部
23 :挿通孔
3 :第2部材
3a :上端部
3b :下端部
3c :内側面
3d :表面部
3e :裏面部
3f :前端部
3g :後端部
31 :開口部
4 :支持部材
41 :取付部
42 :延出部
43 :支持孔
44 :固定ボルト
5 :線材
51 :内管
52 :外管
53 :取付孔
54 :固定部材
55 :側方部
6 :基部材
7 :覆部材
7a :足部
7b :連結部
8 :面材
8a :表面
8b :裏面
8c :端部
81 :天井板
82 :野縁
83 :吊りボルト
84 :クリップ
85 :複層ガラス
86 :強化ガラス
87 :壁面板
9 :壁部
91 :壁面ボルト
92 :梁材
93 :土台
94 :柱材
X :幅方向
Y :高さ方向
Z :奥行方向

Claims (7)

  1. 建築物に作用する振動を吸収するダンパーであって、
    面材に設けられる第1部材と、前記第1部材に接触させて設けられる第2部材とを備え、
    前記第1部材は、面材の表面及び裏面で一対となって取り付けられて、面材の表面及び裏面で面材の端部から面内方向に突出させて設けられるものであり、
    前記第2部材は、支持部材で支持されることによって、前記第1部材が設けられた面材から離間させて設けられ、前記支持部材に形成された支持孔に嵌め込まれることよって、前記支持部材の表面側及び裏面側に突出させて設けられる略筒形状に形成されて、前記第1部材との異種材料接触状態で褶動するものとなるように、面材の表面及び裏面に設けられた一対の前記第1部材の間に挟み込まれること
    を特徴とするダンパー。
  2. 前記第2部材は、前記支持部材で支持されることによって、前記第1部材が設けられた面材から離間させて設けられ、締結部材によって一対の前記第1部材の間で締め込まれること
    を特徴とする請求項1記載のダンパー。
  3. 建築物に作用する振動を吸収するダンパーであって、
    面材に設けられる第1部材と、前記第1部材に接触させて設けられる第2部材とを備え、
    前記第1部材は、面材の表面及び裏面で一対となって取り付けられて、面材の表面及び裏面で面材の端部から面内方向に突出させて設けられるものであり、
    前記第2部材は、略平板状の平滑度を向上させた前記第1部材との異種材料接触状態で、界面を形成させることなく金属流動する部位を形成させながら褶動するものとなるように、面材の表面及び裏面に設けられた一対の前記第1部材の間に挟み込まれること
    を特徴とするダンパー。
  4. 前記第2部材は、支持部材で支持されることによって、前記第1部材が設けられた面材から離間させて設けられ、面材又は前記第2部材に形成された開口部に挿通された締結部材によって一対の前記第1部材の間で締め込まれること
    を特徴とする請求項記載のダンパー。
  5. 建築物に作用する振動を吸収するダンパーであって、
    面材に設けられる第1部材と、前記第1部材に設けられる第2部材とを備え、
    前記第1部材は、面材の表面又は裏面で面材の端部から面内方向に突出させて取り付けられるものであり、
    前記第2部材は、前記第1部材で支持されることによって、前記第1部材が設けられた面材から離間させて設けられ、前記第1部材に形成された支持孔に嵌め込まれることよって、前記第1部材の表面側及び裏面側に突出させて設けられる略筒形状に形成されて、支持部材との異種材料接触状態で褶動するものとなるように、前記第1部材の表面側及び裏面側で一対となって設けられた前記支持部材の延出部の間に挟み込まれること
    を特徴とするダンパー。
  6. 建築物に作用する振動を吸収するダンパーであって、
    外管に内管が挿入された線材と、前記線材に設けられる第1部材とを備え、
    前記第1部材は、前記内管に取り付けられる基部材と、前記外管に取り付けられる覆部材とを有し、前記外管に形成された開口部の側方部を、前記基部材と前記覆部材との間で、前記外管との異種材料接触状態で褶動するものとなるように挟み込むものであること
    を特徴とするダンパー。
  7. 建築物に作用する振動を吸収するダンパーの構築方法であって、
    面材の端部から面内方向に突出させて、面材の表面及び裏面に一対の略平板状の平滑度を向上させた第1部材を取り付ける第1工程と、
    前記第1部材との異種材料接触状態で界面を形成させることなく金属流動する部位を形成させながら褶動するものとなるように、面材の表面及び裏面に取り付けられた一対の前記第1部材の間に第2部材を挟み込ませる第2工程とを備えること
    を特徴とするダンパーの構築方法。
JP2013154221A 2013-07-25 2013-07-25 ダンパー及びダンパーの構築方法 Active JP5422074B1 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013154221A JP5422074B1 (ja) 2013-07-25 2013-07-25 ダンパー及びダンパーの構築方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013154221A JP5422074B1 (ja) 2013-07-25 2013-07-25 ダンパー及びダンパーの構築方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP5422074B1 true JP5422074B1 (ja) 2014-02-19
JP2015025257A JP2015025257A (ja) 2015-02-05

Family

ID=50287265

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013154221A Active JP5422074B1 (ja) 2013-07-25 2013-07-25 ダンパー及びダンパーの構築方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5422074B1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5680786B1 (ja) * 2014-09-09 2015-03-04 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造
WO2016038834A1 (ja) * 2014-09-09 2016-03-17 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造
JP2016125312A (ja) * 2015-01-07 2016-07-11 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造
JP5966067B1 (ja) * 2015-08-18 2016-08-10 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造
JP6243075B1 (ja) * 2017-05-26 2017-12-06 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6238073B2 (ja) * 2014-05-19 2017-11-29 清水建設株式会社 吊り天井構造

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007040063A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Daiwa House Ind Co Ltd ブレース構造
JP2012102880A (ja) * 2012-01-06 2012-05-31 Ohbayashi Corp 摩擦ダンパー

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007040063A (ja) * 2005-08-05 2007-02-15 Daiwa House Ind Co Ltd ブレース構造
JP2012102880A (ja) * 2012-01-06 2012-05-31 Ohbayashi Corp 摩擦ダンパー

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5680786B1 (ja) * 2014-09-09 2015-03-04 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造
WO2016038834A1 (ja) * 2014-09-09 2016-03-17 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造
CN106795721A (zh) * 2014-09-09 2017-05-31 理想制导株式会社 部件间的接合结构
CN106795721B (zh) * 2014-09-09 2019-06-07 理想制导株式会社 部件间的接合结构
JP2016125312A (ja) * 2015-01-07 2016-07-11 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造
JP5966067B1 (ja) * 2015-08-18 2016-08-10 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造
JP6243075B1 (ja) * 2017-05-26 2017-12-06 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造
JP2018200066A (ja) * 2017-05-26 2018-12-20 アイディールブレーン株式会社 部材間の接合構造

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015025257A (ja) 2015-02-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5422074B1 (ja) ダンパー及びダンパーの構築方法
JP5426048B1 (ja) 制震壁構造
KR101171553B1 (ko) 전단벽형 제진장치
JP4592145B2 (ja) 制震ダンパーおよびその製造方法
KR101186448B1 (ko) 층간 변형을 이용한 인방보형 이력댐퍼
JP5946925B1 (ja) 部材間の接合構造
JP6612552B2 (ja) 耐火柱及びこれを備えた耐力壁
JP3836122B1 (ja) 構造材の接合部構造およびばね・粘弾性材複合型ダンパー
JP4963636B2 (ja) 2×4住宅の制震構造、並びに、それに用いるパネル部材及び面材
JP5927333B1 (ja) 制振装置および構造物
JP5635749B2 (ja) Alc部材及びalc部材への取付構造
KR101844645B1 (ko) 횡하중 흡수형 건축용 패널 조립체
JP6486164B2 (ja) 外壁構造体の施工方法、及び外壁構造体
JP5587485B1 (ja) ダンパーセット
JP2005054458A (ja) ダンパーの設置構造
JP6546389B2 (ja) 木造用制震フレーム及びその取付構造
JP6302277B2 (ja) 建物の制振構造
JP3209800U7 (ja)
JP3209800U (ja) 制振構造及び制振パネル
JP5680786B1 (ja) 部材間の接合構造
JPH11152932A (ja) 粘性耐震壁およびその製作方法
JP6074773B2 (ja) 木造建築物の軸組補強構造
JP2015052201A (ja) 制震構造
TWI429810B (zh) 板狀消能減震器
JP6936722B2 (ja) 制振装置

Legal Events

Date Code Title Description
TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131029

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131122

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5422074

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R360 Written notification for declining of transfer of rights

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250