JP2015052201A - 制震構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】建築物に地震動が作用することで生じる線材と面材との相対変位等を十分に吸収することのできる制震構造及び制震構造の取付方法を提供する。
【解決手段】建築物で線材5と面材6との接合箇所に適用される制震構造1に関する。線材5に取り付けられる補剛材2と、補剛材2に設けられる制震材3とを備える。制震材3は、粘弾性体が用いられるものであり、線材5の線材側面5aに取り付けられた補剛材2の補剛材前面2bに設けられるとともに、線材5の線材前面5bに取り付けられた面材6の面材背面6aに貼り付けられる。
【選択図】図2

Description

本発明は、建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造及び制震構造の取付方法に関する。
従来より、揺れの大小に関わりなく優れた制震性能を得ることを目的として、特許文献1に開示される制震構造が提案されている。
特許文献1に開示される制震構造は、躯体と面材との間に制震部材が設けられたものである。制震部材は、一方が躯体に取り付けられ且つ他方が面材に取り付けられ、各々、剛性を有する材料で形成された一対の取付材と、一対の取付材の間に設けられた粘弾性を有する材料で形成された制震材とを備える。面材は、各々、面材の表面側から通されて面材に係合すると共に制震部材の面材側の取付材を貫通して躯体側の取付材に達するように設けられた複数の固定具により制震部材に固定されているものである。
特開2007−92404号公報
しかし、特許文献1に開示される制震構造は、複数の固定具が面材の表面側から制震部材に通されるものであることから、建築物の外側に足場を設けたうえで、この足場を用いて建築物の外側から制震部材に固定具を通すことが必要となり、制震部材の取付作業の困難性、危険性が増大するものとなるという問題点があった。
また、特許文献1に開示される制震構造は、面材及び制震部材の面材側の取付材を貫通して躯体側の取付材に達するように複数の固定具が設けられることから、面材、躯体及び制震部材が固定具によって一体化されるものとなり、一対の取付材の間に設けられた制震材による地震動の吸収が不十分なものとなるという問題点があった。
さらに、特許文献1に開示される制震構造は、面材及び制震部材の面材側の取付材を貫通して躯体側の取付材に達するように複数の固定具が設けられることから、面材、躯体及び制震部材が固定具によって一体化されるものとなり、面材と躯体との相対変位等を吸収することができないものとなることから、面材が躯体から脱落するおそれがあるという問題点があった。
そこで、本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、建築物に地震動が作用することで生じる線材と面材との相対変位等を十分に吸収することのできる制震構造及び制震構造の取付方法を提供することにある。
第1発明に係る制震構造は、建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造であって、線材に取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、線材の側面に取り付けられた前記補剛材の前面に設けられるとともに、線材の前面に取り付けられた面材の背面に貼り付けられることを特徴とする。
第2発明に係る制震構造は、第1発明において、前記制震材は、線材の側面に固定部材で固定された前記補剛材の前面に設けられるとともに、線材の前面に固定部材で固定された面材の背面に貼り付けられることを特徴とする。
第3発明に係る制震構造は、建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造であって、線材又は面材に取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、線材及び面材の何れか一方に前記補剛材が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材と面材との変位量の相違に追従することができるように、線材及び面材の何れか他方に貼り付けられることを特徴とする。
第4発明に係る制震構造は、建築物で複数の面材の接合箇所に適用される制震構造であって、複数の面材に架設して取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、建築物に地震動が作用することで生じる複数の面材の相対変位に追従することができるように、複数の面材に架設して貼り付けられることを特徴とする。
第5発明に係る制震構造の取付方法は、建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造の取付方法であって、補剛材の前面に粘弾性体が用いられた制震材を取り付けるとともに、線材の側面に前記補剛材を固定部材で固定する第1工程と、建築物に地震動が作用することで生じる線材と面材との変位量の相違に追従することができるように、線材の前面に固定部材で固定された面材の背面に前記制震材を貼り付ける第2工程とを備えることを特徴とする。
第1発明〜第3発明によれば、補剛材の補剛材前面と面材の面材背面との間に粘弾性体の制震材が設けられることによって、補剛材が固定された線材と制震材が貼り付けられた面材との地震動による相対変位を吸収して、線材と面材との間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
特に、第2発明によれば、線材に面材が固定された状態で、建築物の内側から線材に補剛材を固定部材で固定して、面材の面材背面に制震材を貼り付けることができるため、補剛材を固定するための位置決めを容易にすることができるだけでなく、制震構造の取付作業で建築物の外側に足場を設けることを必要としないことから、取付作業の容易性、安全性を向上させることが可能となる。
特に、第3発明によれば、建築物に地震動が作用したときに、線材の枠体と面材との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体の制震材が追従するものとなり、面材に制震材が貼り付けられた状態を維持することができ、線材から面材が脱落することを回避して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。
第4発明によれば、建築物に地震動が作用したときに、複数の面材に制震材が貼り付けられた状態を維持することができ、複数の面材が相互に補剛材で連結された状態を維持して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。また、第4発明によれば、制震材が貼り付けられた複数の面材の地震動による上下方向の相対変位を吸収して、補剛材と面材の間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
第5発明によれば、線材に面材が固定された状態で、建築物の内側から線材に補剛材を固定部材で固定して、面材の面材背面に制震材を貼り付けることができるため、補剛材を固定するための位置決めを容易にすることができるだけでなく、制震構造の取付作業で建築物の外側に足場を設けることを必要としないことから、取付作業の容易性、安全性を向上させることが可能となる。
(a)、(b)は、本発明を適用した制震構造の第1実施形態を示す平面断面図であり、(c)は、その正面図である。 (a)は、本発明を適用した制震構造の第1実施形態の補剛材と制震材とを示す拡大平面図であり、(b)は、その変形例を示す拡大平面図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した制震構造の第2実施形態を示す平面断面図であり、(c)は、その正面図である。 (a)は、本発明を適用した制震構造の第2実施形態の線材の一端側の補剛材と制震材とを示す拡大平面図であり、(b)は、その他端側の補剛材と制震材とを示す拡大平面図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した制震構造の第3実施形態を示す平面断面図であり、(c)は、その正面図である。 (a)は、本発明を適用した制震構造の第3実施形態の補剛材と制震材とを示す拡大平面図であり、(b)は、その補剛材と補助金具とを示す拡大正面図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した制震構造の第4実施形態を示す平面断面図であり、(c)は、その正面図である。 本発明を適用した制震構造の第4実施形態の補剛材と補助金具とを示す拡大正面図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した制震構造の第5実施形態を示す平面断面図であり、(c)は、その正面図である。 (a)は、本発明を適用した制震構造の第5実施形態の線材の一端側の補剛材と制震材とを示す拡大平面図であり、(b)は、その他端側の補剛材と制震材とを示す拡大平面図である。 (a)、(b)は、本発明を適用した制震構造の第6実施形態を示す平面断面図であり、(c)は、その正面図である。 (a)は、本発明を適用した制震構造の第6実施形態の補剛材と制震材とを示す拡大平面図であり、(b)は、その補剛材と補助金具とを示す拡大正面図である。 (a)は、本発明を適用した制震構造の第7実施形態を示す平面断面図であり、(b)は、その正面図である。 本発明を適用した制震構造の第7実施形態の補剛材と制震材とを示す拡大平面図である。
以下、本発明を適用した制震構造1を実施するための形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明を適用した制震構造1は、建築物で構造部材等となる線材5と面材6との接合箇所に適用されるものである。ここで、線材5は、柱材、梁材、土台、筋交い、垂木、棟木、母屋、桁等の木材等が用いられるとともに、面材6は、木板材、合板、石膏ボード等が用いられる。
本発明を適用した制震構造1は、第1実施形態において、図1に示すように、線材5に取り付けられる補剛材2と、補剛材2に設けられる制震材3とを備える。
本発明を適用した制震構造1は、第1実施形態において、線材5となる主柱11、間柱12の上端部8aから下端部8bまで、所定の間隔で設けられる複数の固定部材4で補剛材2が固定されるとともに、線材5となる上梁13、下梁14の左端部8cから右端部8dまで、所定の間隔で設けられる複数の固定部材4で補剛材2が固定されるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第1実施形態において、各々の線材5の長手方向で補剛材2が連続的に固定されるものであるが、これに限らず、複数に分断された補剛材2が用いられることによって、各々の線材5の長手方向で補剛材2が断続的に固定されてもよい。
補剛材2は、図2(a)に示すように、断面略矩形状の木材等が用いられる。補剛材2は、これに限らず、如何なる形状の木材等が用いられてもよく、また、リブ等が設けられることによって断面略L形状、断面略コ字形状等に形成された溝形鋼材等が用いられてもよい。
補剛材2は、断面略矩形状の線材5の線材側面5aに補剛材側面2aが当接された状態で、釘やネジ等の固定部材4を補剛材側面2aで貫通させることによって、線材5の線材側面5aに固定部材4で固定されて取り付けられるものとなる。
制震材3は、オレフィン系、ポリエステル系、スチレン系、アクリル系等を材料とする粘弾性体が用いられる。制震材3は、これに限らず、如何なる材料の粘弾性体が用いられてもよい。制震材3は、例えば、0.5〜1.0mmの厚さ寸法を有するテープ状に形成される。
制震材3は、補剛材2の補剛材前面2bにテープ状に貼り付けられることによって、補剛材2に設けられる。制震材3は、これに限らず、シート状に形成された粘弾性体が貼り付けられてもよく、また、補剛材2の補剛材前面2bに粘弾性体が塗布されるものであってもよい。
このとき、制震材3は、補剛材2の補剛材前面2bに、一方の面が貼り付けられるとともに、線材5の線材前面5bに固定部材4で固定されて取り付けられた面材6の面材背面6aに、他方の面が貼り付けられるものとなる。これにより、制震材3は、補剛材2の補剛材前面2bと面材6の面材背面6aとの間に設けられるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、図2(b)に示すように、補剛材2の変形例で、線材5の線材側面5aに当接される補剛材2の補剛材側面2aと、制震材3が設けられた補剛材前面2bとが、平面方向で略93°等の鈍角を構成して形成されてもよい。また、本発明を適用した制震構造1は、線材5の線材側面5aに当接される補剛材側面2aと、制震材3が設けられていない補剛材背面2cとが、平面方向で略87°等の鋭角を構成して形成されてもよい。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、補剛材2の補剛材側面2aから固定部材4を貫通させるときに、線材5の線材側面5aに当接される補剛材側面2aと補剛材背面2cとの角部21を支点として、補剛材2の補剛材前面2bを面材6の面材背面6aに接近するように回転移動させることができ、粘弾性体の制震材3を圧縮変形させることによって、制震材3を面材6の面材背面6aに強固に貼り付けることが可能となる。
本発明を適用した制震構造1は、図1に示すように、主柱11、間柱12、上梁13及び下梁14から形成される線材5の枠体8と、略平板状の面材6との接合箇所に適用されるものである。枠体8は、建築物に地震動が作用することによって、主柱11、間柱12、上梁13及び下梁14が接合箇所で相対的に傾斜して、面材6が取り付けられる面内方向で大きく傾斜変形するものとなる。これに対して、面材6は、略平板状の板材等が用いられるため、建築物に地震動が作用したときであっても、面内方向での傾斜変形が微小なものとなる。
このとき、本発明を適用した制震構造1は、枠体8を形成する線材5に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の枠体8と面材6との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体で追従することができるように、面材6に制震材3が貼り付けられるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、建築物に地震動が作用したときに、線材5の枠体8と面材6との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体の制震材3が追従するものとなり、面材6に制震材3が貼り付けられた状態を維持することができ、線材5から面材6が脱落することを回避して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。
また、本発明を適用した制震構造1は、図2に示すように、補剛材2の補剛材前面2bと面材6の面材背面6aとの間に粘弾性体の制震材3が設けられることによって、補剛材2が固定された線材5と制震材3が貼り付けられた面材6との地震動による相対変位を吸収して、線材5と面材6との間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
なお、本発明を適用した制震構造1は、面材6に補剛材2が固定部材4で固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の枠体8と面材6との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体で追従することができるように、枠体8を形成する線材5に制震材3が貼り付けられるものとされてもよい。
本発明を適用した制震構造1の取付方法は、図1に示すように、線材5の線材側面5aに補剛材2の補剛材側面2aを固定部材4で固定する第1工程と、面材6の面材背面6aに粘弾性体の制震材3を貼り付ける第2工程とを備えるものである。
第1工程では、粘弾性体の制震材3を貼り付けることによって補剛材2の補剛材前面2bに制震材3を取り付けて、線材5の線材側面5aに補剛材2の補剛材側面2aを当接させた状態で、補剛材2の補剛材側面2aから固定部材4を貫通させることによって、線材5の線材側面5aに補剛材2の補剛材側面2aを固定部材4で固定するものとなる。
第2工程では、補剛材2の補剛材前面2bに取り付けられた粘弾性体の制震材3を、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の枠体8と面材6との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体で追従することができるように、線材5の線材前面5bに固定部材4で固定された面材6の面材背面6aに貼り付けるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1の取付方法は、線材5に面材6が固定された状態で、建築物の内側から線材5に補剛材2を固定部材4で固定して、面材6の面材背面6aに制震材3を貼り付けることができるため、補剛材2を固定するための位置決めを容易にすることができるだけでなく、制震構造1の取付作業で建築物の外側に足場を設けることを必要としないことから、取付作業の容易性、安全性を向上させることが可能となる。
次に、本発明を適用した制震構造1の第2実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した制震構造1は、第2実施形態において、図3に示すように、線材5に取り付けられる補剛材2と、補剛材2に設けられる制震材3とを備え、線材5となる主柱11、間柱12の上端部8a又は下端部8bで、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるとともに、線材5となる上梁13、下梁14の左端部8c又は右端部8dで、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第2実施形態において、図4(a)に示すように、線材5の上端部8a又は下端部8bや、左端部8c又は右端部8dとなる一端側81で、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるとともに、図4(b)に示すように、線材5の下端部8b又は上端部8aや、右端部8d又は左端部8cとなる他端側82で、補剛材2の長手方向に延びる長孔20に挿通された固定部材4の先端部が線材5に固定される。本発明を適用した制震構造1は、第2実施形態において、さらに、図3に示すように、線材5の中間側83で、補剛材2の長手方向に延びる長孔20に挿通された固定部材4の先端部が線材5に固定されてもよい。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第2実施形態において、枠体8を形成する線材5の一端側81に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の傾斜変形によって、線材5の他端側82や中間側83で補剛材2が伸縮するかのような相対変位が生じるものとなるが、補剛材2の長孔20で補剛材2の相対変位を吸収しながら、補剛材2を線材5から離間しないように固定部材4で取り付けることが可能となる。
本発明を適用した制震構造1は、第2実施形態において、枠体8を形成する線材5に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の枠体8と面材6との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体で追従することができるように、面材6に制震材3が貼り付けられるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第2実施形態において、建築物に地震動が作用したときに、面材6に制震材3が貼り付けられた状態を維持することができ、線材5から面材6が脱落することを回避して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。また、本発明を適用した制震構造1は、第2実施形態において、補剛材2が固定された線材5と制震材3が貼り付けられた面材6との地震動による相対変位を吸収して、線材5と面材6との間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
次に、本発明を適用した制震構造1の第3実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した制震構造1は、第3実施形態において、図5に示すように、線材5に取り付けられる補剛材2と、補剛材2に設けられる制震材3とを備え、線材5となる主柱11、間柱12の上端部8a又は下端部8bで、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるとともに、線材5となる上梁13、下梁14の左端部8c又は右端部8dで、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第3実施形態において、図6(a)に示すように、線材5の上端部8a又は下端部8bや、左端部8c又は右端部8dとなる一端側81で、複数の固定部材4で補剛材2に固定された補助金具7が用いられて、図6(b)に示すように、この補助金具7が複数の固定部材4で線材5に固定されることによって、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第3実施形態において、図5に示すように、線材5の上端部8a又は下端部8bや、左端部8c又は右端部8dとなる一端側81で、複数の固定部材4及び補助金具7を用いて補剛材2が固定されるとともに、線材5の下端部8b又は上端部8aや、右端部8d又は左端部8cとなる他端側82で、補剛材2の長手方向に延びる長孔20に挿通された固定部材4の先端部が線材5に固定される。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第3実施形態において、枠体8を形成する線材5の一端側81に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の傾斜変形によって、線材5の他端側82や中間側83で補剛材2が伸縮するかのような相対変位が生じるものとなるが、補剛材2の長孔20で補剛材2の相対変位を吸収しながら、補剛材2を線材5から離間しないように固定部材4で取り付けることが可能となる。
本発明を適用した制震構造1は、第3実施形態において、枠体8を形成する線材5に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の枠体8と面材6との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体で追従することができるように、面材6に制震材3が貼り付けられるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第3実施形態において、建築物に地震動が作用したときに、面材6に制震材3が貼り付けられた状態を維持することができ、線材5から面材6が脱落することを回避して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。また、本発明を適用した制震構造1は、第3実施形態において、補剛材2が固定された線材5と制震材3が貼り付けられた面材6との地震動による相対変位を吸収して、線材5と面材6との間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
次に、本発明を適用した制震構造1の第4実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した制震構造1は、第4実施形態において、図7に示すように、複数に分断されて線材5に取り付けられる補剛材2と、補剛材2に設けられる制震材3とを備え、線材5となる主柱11、間柱12の上端部8a及び下端部8bや、線材5となる上梁13、下梁14の左端部8c及び右端部8dで、補剛材2の一端が複数の固定部材4で固定されるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第4実施形態において、主柱11、間柱12の上端部8aと上梁13とに架設される補助金具7や、主柱11、間柱12の下端部8bと下梁14とに架設される補助金具7が用いられて、図8に示すように、この補助金具7が複数の固定部材4で線材5に固定されることによって、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第4実施形態において、図7に示すように、各々の線材5の長手方向で補剛材2が断続的に固定されるものとなり、枠体8を形成する線材5の一端側81及び他端側82に補剛材2が固定された状態で、線材5の中間側83において、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の傾斜変形を、複数に分断された補剛材2の間で吸収することが可能となる。
本発明を適用した制震構造1は、第4実施形態において、補剛材2の補剛材前面2bに、制震材3の一方の面が貼り付けられるとともに、線材5の線材前面5bに固定部材4で固定されて取り付けられた面材6の面材背面6aに、制震材3の他方の面が貼り付けられるものとなる。これにより、本発明を適用した制震構造1は、第4実施形態において、補剛材2の補剛材前面2bと面材6の面材背面6aとの間に制震材3が設けられるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第4実施形態において、枠体8を形成する線材5に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の枠体8と面材6との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体で追従することができるように、面材6に制震材3が貼り付けられるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第4実施形態において、建築物に地震動が作用したときに、面材6に制震材3が貼り付けられた状態を維持することができ、線材5から面材6が脱落することを回避して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。また、本発明を適用した制震構造1は、第4実施形態において、補剛材2が固定された線材5と制震材3が貼り付けられた面材6との地震動による相対変位を吸収して、線材5と面材6との間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
本発明を適用した制震構造1は、第4実施形態において、建築物に地震動が作用したときに、枠体8の略中央部80を中心として、枠体8が全体的に回転変形することによって傾斜変形するものとなるが、枠体8の略中央部80から最も離間した位置に補助金具7が設けられて、線材5に補剛材2が固定されるものとなるから、補助金具7で固定された補剛材2によって、建築物に作用する地震動に十分に抵抗することが可能となる。
次に、本発明を適用した制震構造1の第5実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した制震構造1は、第5実施形態において、図9に示すように、線材5に取り付けられる補剛材2と、補剛材2に設けられる制震材3とを備え、線材5となる主柱11、間柱12の上端部8a又は下端部8bで、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるとともに、線材5となる上梁13、下梁14の左端部8c又は右端部8dで、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第5実施形態において、図10(a)に示すように、線材5の上端部8a又は下端部8bや、左端部8c又は右端部8dとなる一端側81で、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるとともに、図10(b)に示すように、線材5の下端部8b又は上端部8aや、右端部8d又は左端部8cとなる他端側82で、線材5から離間して設けられた補剛材2の一端と線材側面5aとの間に、楔部材10が挟み込まれて取り付けられる。
本発明を適用した制震構造1は、第5実施形態において、楔部材10としてゴム、硬質ゴム、弾性部材として構成された板バネ等の金属材料等が用いられることによって、補剛材2の一端と線材側面5aとの間に形成される間隙2dの伸縮に追従することができるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第5実施形態において、枠体8を形成する線材5の一端側81に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の傾斜変形によって、線材5の他端側82や中間側83で補剛材2が伸縮するかのような相対変位が生じるものとなるが、補剛材2の一端と線材側面5aとの間に形成される間隙2dで補剛材2の相対変位を吸収しながら、楔部材10によって補剛材2を面材6から離間しないように保持することが可能となる。
本発明を適用した制震構造1は、第5実施形態において、枠体8を形成する線材5に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の枠体8と面材6との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体で追従することができるように、面材6に制震材3が貼り付けられるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第5実施形態において、建築物に地震動が作用したときに、面材6に制震材3が貼り付けられた状態を維持することができ、線材5から面材6が脱落することを回避して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。また、本発明を適用した制震構造1は、第5実施形態において、補剛材2が固定された線材5と制震材3が貼り付けられた面材6との地震動による相対変位を吸収して、線材5と面材6との間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
次に、本発明を適用した制震構造1の第6実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した制震構造1は、第6実施形態において、図11に示すように、線材5に傾斜して取り付けられる筋交い状の補剛材2と、補剛材2に設けられる制震材3とを備え、線材5となる主柱11の上端部8a及び下端部8bで、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第6実施形態において、図12(a)に示すように、線材5となる主柱11の上端部8a及び下端部8bの一端側81で、複数の固定部材4で補剛材2に固定された補助金具7が用いられて、図12(b)に示すように、この補助金具7が複数の固定部材4で線材5に固定されることによって、複数の固定部材4で補剛材2が固定されるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第6実施形態において、図11に示すように、線材5となる主柱11の上端部8a及び下端部8bの一端側81で、複数の固定部材4及び補助金具7を用いて補剛材2が固定されるとともに、線材5となる間柱12の中間側83で、補剛材2の長手方向に延びる長孔20に挿通された固定部材4の先端部が面材6に固定される。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第6実施形態において、枠体8を形成する線材5の一端側81に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の傾斜変形によって、線材5となる間柱12の中間側83で補剛材2が伸縮するかのような相対変位が生じるものとなるが、補剛材2の長孔20で補剛材2の相対変位を吸収しながら、補剛材2を面材6から離間しないように固定部材4で取り付けることが可能となる。
本発明を適用した制震構造1は、第6実施形態において、枠体8を形成する線材5に補剛材2が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材5の枠体8と面材6との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体で追従することができるように、面材6に制震材3が貼り付けられるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第6実施形態において、建築物に地震動が作用したときに、面材6に制震材3が貼り付けられた状態を維持することができ、線材5から面材6が脱落することを回避して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。また、本発明を適用した制震構造1は、第6実施形態において、補剛材2が固定された線材5と制震材3が貼り付けられた面材6との地震動による相対変位を吸収して、線材5と面材6との間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
本発明を適用した制震構造1は、第6実施形態において、建築物に地震動が作用したときに、枠体8の略中央部80を中心として、枠体8が全体的に回転変形することによって傾斜変形するものとなるが、枠体8の略中央部80から最も離間した位置と枠体8の略中央部80とに亘って補剛材2が設けられるものとなることから、補剛材2が固定された線材5と制震材3が貼り付けられた面材6との地震動による相対変位を十分に吸収して、線材5と面材6との間の粘弾性体で地震動を吸収することが可能となる。
次に、本発明を適用した制震構造1の第7実施形態について説明する。なお、上述した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付すことにより以下での説明を省略する。
本発明を適用した制震構造1は、第7実施形態において、図13に示すように、複数の面材6に架設して取り付けられる鋼板等の補剛材2と、補剛材2に設けられる制震材3とを備える。
本発明を適用した制震構造1は、第7実施形態において、図14に示すように、複数の面材6の端部が固定部材4で線材5に固定された状態で、複数に分断された補剛材2が線材5の長手方向で断続的に取り付けられるものとなり、補剛材2に設けられた制震材3が複数の面材6の端部に架設して貼り付けられる。
本発明を適用した制震構造1は、第7実施形態において、補剛材2の補剛材背面2cに、制震材3の一方の面が貼り付けられるとともに、線材5の線材前面5bに固定部材4で固定されて取り付けられた面材6の面材前面6bに、制震材3の他方の面が貼り付けられるものとなる。これにより、本発明を適用した制震構造1は、第7実施形態において、補剛材2の補剛材背面2cと面材6の面材前面6bとの間に制震材3が設けられるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第7実施形態において、面材6の面材前面6b及び補剛材2の補剛材前面2bに防水シート15が設けられて、さらに、防水シート15の前面から胴縁16が固定部材4で固定されて、断続的に固定された複数の補剛材2の間に、胴縁16を固定する固定部材4が挿通されるものとなる。
本発明を適用した制震構造1は、第7実施形態において、建築物に地震動が作用することによって、複数の面材6の一方が上方に向けて変位するとともに、複数の面材6の他方が下方に向けて変位することになり、複数の面材6が上下方向に相対変位するものとなる。本発明を適用した制震構造1は、第7実施形態において、制震材3に粘弾性体が用いられるものであり、複数の面材6に架設して補剛材2が取り付けられた状態で、建築物に地震動が作用することで生じる複数の面材6の上下方向の相対変位に追従することができるように、複数の面材6に架設して制震材3が貼り付けられるものとなる。
これにより、本発明を適用した制震構造1は、第7実施形態において、建築物に地震動が作用したときに、複数の面材6に制震材3が貼り付けられた状態を維持することができ、複数の面材6が相互に補剛材2で連結された状態を維持して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。また、本発明を適用した制震構造1は、第7実施形態において、制震材3が貼り付けられた複数の面材6の地震動による上下方向の相対変位を吸収して、補剛材2と面材6との間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
以上、本発明の実施形態の例について詳細に説明したが、上述した実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
1 :制震構造
10 :楔部材
11 :主柱
12 :間柱
13 :上梁
14 :下梁
15 :防水シート
16 :胴縁
2 :補剛材
2a :補剛材側面
2b :補剛材前面
2c :補剛材背面
2d :間隙
20 :長孔
21 :角部
3 :制震材
4 :固定部材
5 :線材
5a :線材側面
5b :線材前面
6 :面材
6a :面材背面
6b :面材前面
7 :補助金具
8 :枠体
8a :上端部
8b :下端部
8c :左端部
8d :右端部
80 :中央部
81 :一端側
82 :他端側
83 :中間側
第1発明に係る制震構造は、建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造であって、線材に取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、前記補剛材は、線材に当接される補剛材側面と、前記制震材が設けられる補剛材前面とが、平面方向で鈍角を構成して形成されるとともに、線材に当接される補剛材側面と、前記制震材が設けられない補剛材背面とが、平面方向で鋭角を構成して形成されて、前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、線材の側面に取り付けられた前記補剛材の前面に設けられるとともに、線材の前面に取り付けられた面材の背面に貼り付けられることを特徴とする。
第2発明に係る制震構造は、建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造であって、線材に取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、前記補剛材は、一端側が固定部材を用いて線材に固定されるとともに、他端側が長手方向に延びる長孔に挿通された固定部材を用いて線材に固定されて、前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、線材の側面に取り付けられた前記補剛材の前面に設けられるとともに、線材の前面に取り付けられた面材の背面に貼り付けられることを特徴とする。
第3発明に係る制震構造は、建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造であって、線材に取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、前記補剛材は、線材の長手方向で複数に分断されて断続的に用いられるとともに、各々の一端側が固定部材を用いて線材に固定されて、前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、線材の側面に取り付けられた前記補剛材の前面に設けられるとともに、線材の前面に取り付けられた面材の背面に貼り付けられることを特徴とする。
第5発明に係る制震構造は建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造であって、線材に取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、前記補剛材は、一端側が固定部材を用いて線材に固定されるとともに、線材から離間して設けられた他端側と線材との間に、楔部材が挟み込まれて取り付けられて、前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、線材の側面に取り付けられた前記補剛材の前面に設けられるとともに、線材の前面に取り付けられた面材の背面に貼り付けられることを特徴とする。
第6発明に係る制震構造は、建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造であって、線材に傾斜して取り付けられる筋交い状の補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、前記補剛材は、一端側が固定部材を用いて線材に固定されるとともに、他端側が長手方向に延びる長孔に挿通された固定部材を用いて面材に固定されて、前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、線材の側面に取り付けられた前記補剛材の前面に設けられるとともに、線材の前面に取り付けられた面材の背面に貼り付けられることを特徴とする。
第1発明〜第発明によれば、補剛材の補剛材前面と面材の面材背面との間に粘弾性体の制震材が設けられることによって、補剛材が固定された線材と制震材が貼り付けられた面材との地震動による相対変位を吸収して、線材と面材との間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
第1発明〜第6発明によれば、線材に面材が固定された状態で、建築物の内側から線材に補剛材を固定部材で固定して、面材の面材背面に制震材を貼り付けることができるため、補剛材を固定するための位置決めを容易にすることができるだけでなく、制震構造の取付作業で建築物の外側に足場を設けることを必要としないことから、取付作業の容易性、安全性を向上させることが可能となる。
第1発明〜第6発明によれば、建築物に地震動が作用したときに、線材の枠体と面材との面内方向における傾斜変形の変位量の相違に粘弾性体の制震材が追従するものとなり、面材に制震材が貼り付けられた状態を維持することができ、線材から面材が脱落することを回避して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。
第1発明〜第6発明によれば、建築物に地震動が作用したときに、複数の面材に制震材が貼り付けられた状態を維持することができ、複数の面材が相互に補剛材で連結された状態を維持して、建築物が倒壊することを防止することが可能となる。また、第1発明〜第6発明によれば、制震材が貼り付けられた複数の面材の地震動による上下方向の相対変位を吸収して、補剛材と面材の間の粘弾性体で地震動を十分に吸収することが可能となる。
第1発明〜第6発明によれば、線材に面材が固定された状態で、建築物の内側から線材に補剛材を固定部材で固定して、面材の面材背面に制震材を貼り付けることができるため、補剛材を固定するための位置決めを容易にすることができるだけでなく、制震構造の取付作業で建築物の外側に足場を設けることを必要としないことから、取付作業の容易性、安全性を向上させることが可能となる。

Claims (5)

  1. 建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造であって、
    線材に取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、
    前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、線材の側面に取り付けられた前記補剛材の前面に設けられるとともに、線材の前面に取り付けられた面材の背面に貼り付けられること
    を特徴とする制震構造。
  2. 前記制震材は、線材の側面に固定部材で固定された前記補剛材の前面に設けられるとともに、線材の前面に固定部材で固定された面材の背面に貼り付けられること
    を特徴とする請求項1記載の制震構造。
  3. 建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造であって、
    線材又は面材に取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、
    前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、線材及び面材の何れか一方に前記補剛材が固定された状態で、建築物に地震動が作用することで生じる線材と面材との変位量の相違に追従することができるように、線材及び面材の何れか他方に貼り付けられること
    を特徴とする制震構造。
  4. 建築物で複数の面材の接合箇所に適用される制震構造であって、
    複数の面材に架設して取り付けられる補剛材と、前記補剛材に設けられる制震材とを備え、
    前記制震材は、粘弾性体が用いられるものであり、建築物に地震動が作用することで生じる複数の面材の相対変位に追従することができるように、複数の面材に架設して貼り付けられること
    を特徴とする制震構造。
  5. 建築物で線材と面材との接合箇所に適用される制震構造の取付方法であって、
    補剛材の前面に粘弾性体が用いられた制震材を取り付けるとともに、線材の側面に前記補剛材を固定部材で固定する第1工程と、
    建築物に地震動が作用することで生じる線材と面材との変位量の相違に追従することができるように、線材の前面に固定部材で固定された面材の背面に前記制震材を貼り付ける第2工程とを備えること
    を特徴とする制震構造の取付方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6351197B1 (ja) * 2017-03-24 2018-07-04 广州大学 一種の壁間のずれを利用する制振壁

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