JP5420751B2 - 1,3−ビス(アミノアルキル)ジシロキサンの合成方法 - Google Patents

1,3−ビス(アミノアルキル)ジシロキサンの合成方法 Download PDF

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Description

本発明は、ビス(アミノアルキル)ジシロキサンを相応のカルバメートから水を用いた加熱によって製造することに関する。
ビス(アミノアルキル)ジシロキサンは、工業において重要な中間物質である。α,ω−ジヒドロキシポリシロキサン又は環状シロキサンと反応させて開環させることによって、簡単にα,ω−アミノアルキルポリシロキサンを製造することができる。これらは、例えばポリアミド、ポリウレタン及びポリイミドの合成に際して使用される。α,ω−アミノアルキルポリシロキサンは、更に、疎水化の向上と、テキスタイルの柔軟な手触りの向上のために使用される。
しかし今までは、ビス(アミノアルキル)ジシロキサンを簡単に高純度で得られる方法は見いだされていなかった。
DE10049183号は、ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンを、他方で3−クロロプロピルジメチルクロロシランとアンモニアとの高圧下での反応によって製造されるいわゆるアザ環の加水分解によって合成することを記載している。決定的なことは、この方法では、必要な高過剰のアンモニアが高圧下であることである。それというのも、さもなくば第二級の及び第三級のアミノ基又は第四級のアンモニウム塩が生じうるからである。これらの状況は、ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの合成を極めて費用のかかるものにする。
EP342518号においては、ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンの他の取得法、すなわち、特定の白金触媒の存在下でのアリルアミンの100℃を超える温度での加水分解が記載されているが、それは、アリルアミンの低い沸点と、高い揮発性と、低い発火点のため困難にのみ実現できるにすぎない。
アリルアミンの使用に際しての更なる問題点は、その高い毒性であり、それは同様に工業的規模での使用の妨げとなる。その他の貴金属触媒によるヒドロシリル化は、N,N−ビス(トリアルキルシリル)アリルアミン(US6087520号)、N−トリアルキルシリルアミン(Speier,J.Org.Chem.1959,24,119)又はアリルイミン(JP63275591号)で行われている。ヒドロシリル化前の必要なN保護と、反応実施後のN保護基の開裂は、これらの反応を、面倒で高価なものにする。US4631346号は、クロロシラン(H−Si(R2)−Cl)と毒性のアリルアミンとを反応させ、それを更にCO2と反応させ、引き続きヒドロシリル化することで、構造要素Si−O−CO−NH−(R)−Siを有する詳細には特徴付けられていないおそらくオリゴマー型の化合物が形成され、それは水を用いてビス(アミノアルキル)ジシロキサンに変換できることを記載している。この開裂反応は、ケイ素とアシル基との間の結合の公知の極めて容易な開裂可能性に基づくものである。前記のオリゴマー型の化合物の製造は、工業的に非常に費用のかかるものである。
僅かな特定の場合には、シロキサン含有アミンは、水の作用を用いずにカルバメートから熱分解によって製造された。Arimitsu他によるJ.Photopolymer Sci.and Technol.2005,18,227;2002,15,41は、ニトロペンタニル基及びフルオレニル基を有する熱不安定性のカルバマトジシロキサンを熱分解させて、アミノアルキルジシロキサンを形成させることを記載している。
Kung他による論文(J.Am.Chem.Soc.2006,128,2776)は、シロキサン含有ナノ粒子中のアミノ基を、相応のBOC(=t−カルボキシ−カルボニル)保護された前駆物質からトリメチルヨードシランを用いて遊離させることを記載している。
シリケートの例では、熱的な反応の他に、BOC保護されたアミノ基を加水分解的に反応させて、相応の遊離のアミノ基とすることが記載されている(A.MehdiによるNew J.Chem.2005,29,965)。しかし、BOC保護された前駆物質は、他方でその遊離のアミン自体から製造できるにすぎないため、それはアミノアルキルシロキサンの取得法ではない。BOC保護されたアミンは、コスト的に好ましい出発物質、例えばハロゲンアルカンから製造できない。更に、記載された物質は、例えば熱安定性及び不溶性などの特殊な特徴を有する、本質的に無機の固体材料である。変換は、もっぱら、この固体の中空室中で行われ、溶液中で行われない。
本発明の対象は、一般式I
Figure 0005420751
のビス(アミノアルキル)ジシロキサンの合成方法であって、一般式IIIaのカルバマトシランもしくは一般式IIIbのカルバマトジシロキサン又はそれらの混合物
Figure 0005420751
を、水の存在下で反応させる
[前記式中、
1は、1〜100個の炭素原子を有する二価の炭化水素基を意味し、その炭素鎖は、隣接していない酸素、硫黄原子、−NR6−(CO)−又は−NHCONH−基によって中断されていてよく、かつ前記二価の炭化水素基の水素は、個々にF、Cl、NR78又はOR9基によって置換されていてよく、かつ
2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、1〜100個の炭素原子を有する炭化水素基を意味する]前記合成方法である。
前記方法は、コスト的に好ましく、簡単に実施でき、かつ同時に高選択的に式(I)のビス(アミノアルキル)ジシロキサンをもたらす。
1は、特に二価の直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基又はアラルキル基であってよい。
好ましくは、R1は、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状の二価のアルキル基である。特に好ましくは、R1は、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンチレン基又はヘキシレン基である。
2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、特に直鎖状又は分枝鎖状のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルケニル基又はアリールアルキル基であってよい。好ましくは、基R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、1〜20個の、特に1〜6個の炭素原子を有する。
基R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9のための例は、アルキル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基もしくはネオペンチル基、ヘキシル基、例えばn−ヘキシル基、ヘプチル基、例えばn−ヘプチル基、オクチル基、例えばn−オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、例えばn−ノニル基、デシル基、例えばn−デシル基;アルケニル基、例えばビニル基及びアリル基;シクロアルキル基、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基及びシクロヘプチル基;アリール基、例えばフェニル基、ナフチル基又はo−、m−及びp−トリル基である。
特に好ましい基R4及びR5は、メチル基及びエチル基である。一般式Iのビス(アミノアルキル)ジシロキサンの合成方法は、好ましくは少なくとも30℃の温度で、特に好ましくは少なくとも70℃の温度で、特に少なくとも90℃の温度で、好ましくは高くても300℃の温度で、特に好ましくは高くても250℃の温度で、特に高くても200℃の温度で行われる。
一般式Iのビス(アミノアルキル)ジシロキサンの製造における反応時間は、好ましくは少なくとも0.5時間、特に少なくとも1時間で、かつ好ましくは高くても30時間、特に高くても15時間である。
一般式Iのビス(アミノアルキル)ジシロキサンの製造における圧力は、好ましくは少なくとも0.05バール、特に少なくとも0.1バールで、かつ好ましくは高くても200バール、特に好ましくは高くても100バール、特に高くても50バールである。
前記方法は、好ましくは少なくとも10モル%の、特に好ましくは少なくとも50モル%の、特に少なくとも100モル%の水で、かつ好ましくは高くても5000モル%の、特に高くても1500モル%の水の存在下に実施され、それぞれ一般式IIIaのカルバマトシラン中のカルバマト基及びメトキシ基の合計に対するものか、又は一般式IIIbのカルバマトジシロキサン中のカルバマト基に対するものである。
前記反応は、任意の溶剤及び溶剤混合物中で、それぞれ全反応混合物の質量に対して、好ましくは少なくとも1質量%の、特に少なくとも10質量%の、かつ好ましくは高くても99質量%の、特に高くても90質量%の割合において行うことができる。
反応温度で、少なくとも1:10又は10:1の比率で水と混和する有機溶剤が好ましい。このための例としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、DMSO、N−メチルピロリドン、アルコール又はアセトニトリルが挙げられる。
溶剤としては、好ましくは、一価もしくは多価のアルコール又は種々の一価もしくは多価のアルコールからの混合物が使用される。好ましくは、第一級の又は第二級の、一価もしくは多価のアルコールが使用される。添加されるアルコールのための典型的な例は、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、グリセリン又はジエチレングリコールである。
好ましくは、前記反応は、好ましくは少なくとも0.1モル%の、特に少なくとも10モル%の、かつ好ましくは高くても500モル%の、特に高くても300モル%の割合で触媒を添加して行われ、それぞれ、一般式IIIaの使用されるカルバマトシラン又は一般式IIIbのカルバマトジシロキサンに対するものである。
好ましい触媒は、酸又は塩基である。
好ましい酸は、鉱酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸、硫酸もしくはリン酸又は有機基を有する酸、特に有機スルホン酸、例えばメタンスルホン酸もしくはp−トルエンスルホン酸である。
好ましい塩基は、無機の金属水酸化物、特にアルカリ金属水酸化物及びアルカリ土類金属水酸化物であり、特に好ましい塩基は、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。
一般式IIIa及びIIIbで示され、R5の意味がt−アルキルである化合物に特に適した特定の一実施態様においては、一般式Ia及びIbの化合物への反応は、水の不在下でも、場合により酸性の触媒を添加して、特に好ましくは酸を、それぞれ一般式IIIaの使用されるカルバマトシラン又は一般式IIIbのカルバマトジシロキサンに対して、好ましくは少なくとも0.01モル%の、特に少なくとも0.1モル%の、かつ好ましくは高くても20モル%の、特に高くても10モル%の割合で添加して実施できる。
一般式Iのビス(アミノアルキル)ジシロキサンを一般式IIIaのカルバマトシラン又は一般式IIIbのカルバマトジシロキサンから水の存在下で本発明により製造するに際して、一般式Iaのシラノールも生ずることがあり、それは、一般式Iのビス(アミノアルキル)ジシロキサンと、濃度、温度、含水率及び触媒含有率に応じた平衡状態にある。一般式Iaのシラノールを一般式Iのジシロキサンに変換することは、水の除去によって、例えば分別蒸留によって問題なく可能であり、かつそれも同様に本発明の対象である。
Figure 0005420751
一般式IIIaの使用されるカルバマトシランもしくは一般式IIIbのカルバマトジシロキサン又はそれらの混合物
Figure 0005420751
は、好ましくは、一般式IIaのシランもしくは一般式IIbのシロキサン又はそれらの混合物を、式M(OCN)mのシアネート塩及びアルコールR5OHと、極性溶剤中で反応
[式中、
Xは、Cl、BrもしくはIから選択されるハロゲン原子を意味し、
Mは、K、Na、Li、Mg、Ca、FeもしくはMn、Znから選択される金属原子を意味し、
mは、1、2、3もしくは4の値を意味し、かつ
1、R2、R3、R4及びR5は、上述の意味を有する]させることによって製造される。好ましくは、Xは塩素原子を意味する。Mは、好ましくはK又はNaを意味する。
式M(OCN)mのシアネート塩は、それぞれ基Xに対して、好ましくは少なくとも1当量の、特に少なくとも1.1当量の、かつ好ましくは高くても5当量の、特に高くても3当量の割合で使用される。
アルコールR5OHは、それぞれ基Xに対して、好ましくは少なくとも1当量の、特に少なくとも1.1当量の、かつ好ましくは高くても10当量の、特に高くても4当量の割合で使用される。
一般式IIIaのカルバマトシラン又は一般式IIIbのカルバマトジシロキサンの製造は、場合により触媒の存在下で行われる。触媒としては、場合により、アルカリ金属ヨウ化物又はアルカリ金属臭化物、好ましくはKIもしくはNaIが、又は第四級アンモニウム塩もしくはホスホニウム塩が使用されるが、例えばもっぱらメチルトリフェニルホスホニウムブロミド、メチル−トリ−N−ブチルアンモニウムブロミド又はメチルトリオクチルアンモニウムブロミドは使用されない。
触媒の割合は、それぞれ使用される化合物IIa又はIIbに対して、好ましくは少なくとも0.01モル%、特に少なくとも0.1モル%で、かつ好ましくは高くても10モル%、特に高くても5モル%である。
好ましくは、使用される極性溶剤は、双極性の非プロトン性溶剤、例えばスルホキシド、例えばDMSO、アミド、例えばホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドもしくはN−メチルピロリドン、ケトン、例えばアセトンもしくはメチルエチルケトン、ニトリル、例えばアセトニトリル、プロピオニトリルもしくはベンゾニトリル又はエステル、例えば酢酸エチルエステルである。
一般式IIIa又はIIIbの化合物の製造は、好ましくは少なくとも80℃の、特に好ましくは少なくとも100℃の、特に少なくとも120℃の、かつ好ましくは高くても200℃の、特に好ましくは高くても160℃の、特に高くても150℃の温度で行われる。
一般式IIIa又はIIIbの化合物の製造における反応時間は、好ましくは少なくとも0.5時間、特に少なくとも1時間で、かつ好ましくは高くても30時間、特に高くても10時間である。
該反応は、成分を任意の順序で混合し、そして好ましくは撹拌下に加熱することによって行うことができる。それらの成分は、高められた温度でも又は直接的に反応温度でも混合することができる。
しかし、特定の一実施態様においては、式M(OCN)mのシアネート塩、場合により触媒及び極性溶剤も初充填してよく、かつ反応温度で一般式IIaもしくはIIbの化合物をアルコールとの混合物で添加してよい。
更なる特定の一実施態様において、一般式IIa及びIIbの化合物以外の全ての成分を初充填し、次いで前記化合物を反応温度で添加してよい。後処理は、当業者に公知の通常の様式で行うことができる。特定の一実施態様において、溶剤は蒸留により除去され、生成物及び塩を含有する残留物は直接的に更に反応される。
更なる一実施態様において、一般式IIIaのカルバマトシランは、後処理の前に、水の添加によって反応させて、一般式IIIbのカルバマトジシロキサンにすることができる。それは、非常に高い沸点を有し、従って一般式IIIaのカルバマトシラン(それは前記ジシロキサンよりも沸点が低い)から分離が困難な溶剤を使用する際に好ましい。
一般式IIIa及びIIIbのカルバメートは、単離された形態で使用できるが、先行する合成工程、つまりカルバメート合成からの粗生成物としても使用することができる。該反応に際して生ずる塩は、一般式Iのビス(アミノアルキル)ジシロキサンの製造のために、例えばUS−A3,494,951号に記載されるように、分離する必要はない。
好ましい一実施態様においては、第一工程において、一般式IIIaもしくはIIIbの化合物又はそれらの混合物を、一般式IIaのシランもしくは一般式IIbのシロキサン又はそれらの混合物を反応させることによって上述のように反応させ、そして第二工程において、前記反応生成物を、水と混合し、好ましくは少なくとも30℃に加熱して、一般式Iのビス(アミノアルキル)ジシロキサンが製造される。
好ましくは、第一工程の後に、溶剤を蒸留により除去し、カルバメートを含有する固体を直接的に更に第二工程において反応させる。
ハロゲンアルキルハロゲンシランから、アルコール又は水の作用によって、一般式IIaのハロゲンアルキルアルコキシシランもしくは一般式IIbのビス(ハロゲンアルキル)ジシロキサンは、非常に容易にかつ問題なく製造することができる。それは工業的規模でもうまくいくので、化合物IIa及びIIbは、一般式Iの化合物のために非常に良好に適した出発材料である。更に好ましいのは、一般式IIIaもしくはIIIbの化合物において、アルキル基を介して結合したハロゲンしか存在せず、かつ付加的に高反応性のSi−ハロゲン基が存在しないことであり、それは副生成物の形成に抵抗性である。
前記式の全ての存在する記号は、それらの意味をそれぞれ互いに無関係に有する。全ての式中でケイ素原子は四価である。
以下の実施例では、その都度、特に示されていなければ、全ての量及びパーセントの表記は、質量に対するものであり、全ての圧力は、0.10MPa(絶対圧)であり、かつ全ての温度は、20℃である。
MTBEは、メチル t−ブチルエーテルを意味する。
実施例1
27.0g(74ミリモル)のビス(メチルカルバマトプロピル)テトラメチルジシロキサン及び91mlの20%水性塩酸を、9時間にわたり還流下に沸騰させ、次いで真空中で蒸発させ、そして28.5mlの5NのNaOHを加える。水相を分離し、そして有機相をまず水の除去のために常圧下で蒸留する。真空蒸留により、17g(92%)の純粋なビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが得られる。沸点77℃/4ミリバール。
Si−NMR(D2O/HCl):δ=17.99ppm及び10.76ppm(ジシロキサンとシラノールの混合物)
実施例2
4.00g(11.0ミリモル)のビス(メチルカルバマトプロピル)テトラメチルジシロキサン及び4.15mlの20%水性塩酸を、オートクレーブ中で150℃に加熱し、形成された二酸化炭素の放出によって圧力は5バールに制限される。1時間の反応時間後に、ビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンへの転化率は、75%である。
実施例3
2.00g(5.49ミリモル)のビス(メチルカルバマトプロピル)テトラメチルジシロキサンを、14mlの2NのH2SO4と一緒に16時間にわたり100℃に加熱する(完全な転化)。反応混合物を、5MのNaOHでアルカリ性にし、MTBEで抽出し、そして有機相を真空中で蒸発させる。収量1.28g(94%)のビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン。
実施例4
2.00g(5.49ミリモル)のビス(メチルカルバマトプロピル)テトラメチルジシロキサン、10mlの5MのNaOH(25ミリモル)及び5mlのメタノールを、15時間にわたり還流下に沸騰させる(完全な転化)。反応混合物を水で希釈し、そしてMTBEで抽出する。有機相を蒸発させた後に、0.95g(70%)のビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサンが得られる。
実施例5
2.00g(5.49ミリモル)のビス(メチルカルバマトプロピル)テトラメチルジシロキサン、10mlの5MのNaOH(25ミリモル)及び5mlのエタノールを、15時間にわたり還流下に沸騰させる。後処理は、実施例4と同様に行う。収率60%。
実施例6
2.00g(5.49ミリモル)のビス(メチルカルバマトプロピル)テトラメチルジシロキサンを、1.52g(11.0ミリモル)の炭酸カリウム及び40mlの水と一緒にオートクレーブ中で4時間にわたり140℃に加熱する。酸性化し、有機相を分離し、水相をアルカリ性にし、それをジクロロメタンで抽出し、蒸発させる。収量0.4gのビス(アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン。
実施例7
20mlの1−メチル−2−ピロリドン、7.53g(92.8ミリモル)のシアン酸カリウム及び137mg(0.83ミリモル)のヨウ化カリウムの混合物を、不活性ガス(アルゴン)下で145℃まで加熱し、この温度で撹拌下に13.6g(81.6ミリモル)の3−クロロプロピルジメチルメトキシシラン及び3.75mlのメタノールの混合物を2時間以内で滴加する。その際に、温度は140〜145℃に保持する。この温度で更に完全な転化にまで更に撹拌(約4時間)し、冷却させ、濾過し、そして11ミリバールでの真空において溶剤を留去する。残留物を、13gの20%塩酸を用いて8時間にわたり還流下に沸騰させる。5NのNaOHでアルカリ性(pH11)にし、場合により僅かな水で希釈して、澄明な2つの相を得て、水相を分離する。前記の有機相は、シラノールIaとジシロキサンとからなる1:1の混合物を含有する。収率(NMR標準分析)80%。
実施例8
60mlの1−メチル−2−ピロリドン、15.1g(186ミリモル)のシアン酸カリウム、3.09g(18.6ミリモル)のヨウ化カリウム、22.6g(98.8%、77.7ミリモル)のビス(クロロプロピル)ジシロキサン及び7mlのメタノールの混合物を、撹拌下でかつ不活性ガス(アルゴン)下で120℃まで加熱し、この温度で5時間以内で更に11mlのメタノールを添加する。冷却させ、濾過し、そして11ミリバールでの真空において溶剤を留去する。残留物(24g)を、120mlの20%塩酸を用いて8時間にわたり還流下に沸騰させる。5NのNaOHでアルカリ性(pH11)にし、場合により僅かな水で希釈して、澄明な2つの相を得て、水相を分離する。前記の有機相は、シラノール、ジシロキサン及び約20%の水からなる混合物を含有する。収率(NMR標準分析)50%。

Claims (5)

  1. 一般式I
    Figure 0005420751
    のビス(アミノアルキル)ジシロキサンの合成方法であって、一般式IIIaのカルバマトシランもしくは一般式IIIbのカルバマトジシロキサン又はそれらの混合物
    Figure 0005420751
    を、水の存在下で反応させる
    [前記式中、
    1は、1〜100個の炭素原子を有する二価の炭化水素基を意味し、その炭素鎖は、隣接していない酸素、硫黄原子、−NR6−(CO)−又は−NHCONH−基によって中断されていてよく、かつ前記二価の炭化水素基の水素は、個々にF、Cl、NR78又はOR9基によって置換されていてよく、かつ
    2、R3、R4、R5、R6、R7、R8及びR9は、1〜100個の炭素原子を有する炭化水素基を意味する]前記合成方法。
  2. 1が、1〜20個の炭素原子を有する直鎖状の二価のアルキル基である、請求項1に記載の方法。
  3. 30℃〜300℃で実施する、請求項1又は2に記載の方法。
  4. それぞれ一般式IIIaのカルバマトシラン中のカルバマト基とメトキシ基の合計に対して、又は一般式IIIbのカルバマトジシロキサン中のカルバマト基に対して、10モル%〜5000モル%の水の存在下で実施する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 触媒として酸又は塩基の存在下で実施する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
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