JP5420631B2 - ホップ香気を強調した発酵麦芽飲料の製造方法 - Google Patents

ホップ香気を強調した発酵麦芽飲料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ホップ香気を有する発酵麦芽飲料の製法に関する。
ホップはビールに爽快な苦味と香りを付与する。ホップに由来する香りはビールのキャラクター形成に大きな影響を与えている。香気特徴を表現する言葉として、フローラル、スパイシー、シトラス、フルーティー、ホッピー、スパイシー、マスカット等が一般的に用いられている(非特許文献1:T. Kishimoto et al., J. Agric. Food Chem., 54, 8855-8861, 2006;非特許文献2:G. T. Eyres et al., J. Agric. Food Chem., 55, 6252-6261, 2007;非特許文献3:V. E. Peacock, et al., J. Agric. Food Chem., 28, 774-777, 1980;非特許文献4:K. C. Lam et al., J. Agric. Food Chem, 34, 763-770, 1986;非特許文献5:V. E. Peacock et al., J. Agric. Food Chem., 29, 1265-1269, 1981)。
ホップの使用方法によってホップ香気の強弱を制御することができる。通常ホップは、煮沸中の麦汁に添加するが、よりホップ香気を強調するために、煮沸終了直前、あるいはワーループールタンク静置中に添加し、できるだけ熱を加えないことで実現できる。以上の仕込み工程中でのホップ使用は、「ケトルホッピング」とも言われている。
さらにホップ香気を強調した場合は、「ドライホッピング」と言われる発酵中の低温の若ビールにホップを添加する方法もある(非特許文献6:「醸造物の成分」(財団法人日本醸造協会:平成11年12月10日発行)、p.259〜261)。このドライホッピングしたビールは、ホップの香味を極端に強調できる一方で、ケトルホッピングしたビールに比べ香味は、刺激感が強くかつ粗い官能評価上の印象を与える。
T. Kishimoto et al., J. Agric. Food Chem., 54, 8855-8861, 2006 G. T. Eyres et al., J. Agric. Food Chem., 55, 6252-6261, 2007 V. E. Peacock, et al., J. Agric. Food Chem., 28, 774-777, 1980 K. C. Lam et al., J. Agric. Food Chem, 34, 763-770, 1986 V. E. Peacock et al., J. Agric. Food Chem., 29, 1265-1269, 1981 「醸造物の成分」(財団法人日本醸造協会:平成11年12月10日発行)、p.259〜261
本発明は、「ドライホッピング」によるホップ香気の強調、ならびに荒々しさの少ない「ケトルホッピング」の長所を合わせ持つ発酵麦芽飲料の製法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ホップに対して適度な加熱処理がなされるように制御することにより、ホップ香気が強調される「ドライホッピング」の長所と、荒々しさの少ない「ケトルホッピング」の長所を合わせ持つ発酵麦芽飲料が得られることを見出した。本発明はこの知見に基づくものである。
すなわち、本発明によれば、以下の発明が提供される。
(1)原料としてホップを用いて発酵麦芽飲料を製造する方法であって、
前記ホップが、65℃以上90℃未満の温度で1分間以上60分間未満という条件下で予め加熱処理されたものであり、
前記ホップが、前記方法に含まれる加熱操作を伴う全ての工程が終了し、加熱された原料混合物が冷却された後に、その原料混合物に添加される、方法。
(2)ホップの加熱処理が65〜70℃の温度条件で行われるものである、前記(1)の方法。
(3)ホップの加熱処理が1〜30分間の条件で行われるものである、前記(1)または(2)の方法。
(4)ホップの加熱処理が1〜10分間の条件で行われるものである、前記(3)の方法。
(5)ホップの加熱処理が、温度管理された水浴中で行われるものである、前記(1)〜(4)のいずれかの方法。
(6)麦汁煮沸工程、麦汁静置工程、麦汁冷却工程および発酵工程を含んでなり、ホップが麦汁冷却工程の後に添加される、前記(1)〜(5)のいずれかの方法。
(7)ホップが、麦汁冷却工程の後、かつ、発酵工程の直前に添加される、前記(6)の方法。
(8)ホップが、ヘルスブルッカー種またはカスケード種のものである、前記(1)〜(7)のいずれかの方法。
(9)前記(1)〜(8)のいずれかの方法によって製造される、発酵麦芽飲料。
本発明によれば、フルーティーなホップ香気が強調され、同時に、荒々しさの少ない発酵麦芽飲料が提供される。この発酵麦芽飲料は、「ドライホッピング」製法および「ケトルホッピング」製法の短所が解消され、それぞれの長所を合わせ持つ発酵麦芽飲料である。後記実施例に示されるように、このような発酵麦芽飲料はこれまでに知られておらず、市販品にも見出されないことから、本発明は需要者から求められる新しいタイプの発酵麦芽飲料を提供できる点で有利である。
各味間の相関係数に基づき、群平均法を用いて行ったクラスター解析の結果を示した図である。 独立して変動する2つのパラメータとして塩味と甘味を取り上げ、試験区2〜7について作成した散布図である。
発明の具体的説明
本発明による方法は、原料としてホップを用いて発酵麦芽飲料を製造する方法であり、該方法は、原料として添加するホップが所定の条件下で予め加熱処理されたものであり、かつ、ホップの添加が、ホップに余分な熱が加わらないよう、加熱操作を伴う工程が全て終了した後に行われることを特徴とする。
本発明において「発酵麦芽飲料」とは、炭素源、窒素源および水などを原料として酵母により発酵させた飲料であって、原料として少なくとも麦芽を使用した飲料を意味する。このような発酵麦芽飲料としては、ビール、発泡酒、リキュール(例えば、酒税法上、「リキュール(発泡性)(1)」に分類される飲料)などが挙げられる。本発明による発酵麦芽飲料は、好ましくは、原料として少なくとも水、ホップ、および麦芽を使用した発酵麦芽飲料とされる。
ホップの加熱処理の条件として、温度は65℃以上90℃未満とされ、特に65〜70℃が好ましい。また、処理時間は1分間以上60分間未満とされ、特に1〜30分間が好ましく、1〜10分間がさらに好ましい。
ホップの加熱処理は、温度管理された水浴中で行なうことができる。例えば、ホップの加熱処理は、ホップに十分な量(例えば、ホップの重量に対して約50倍の重量)の水を加え、この水の温度を、上記の温度に上記の時間保持し、その後、直ちに室温(例えば約25℃)まで冷却し、そのまま保存することにより行うことができる。
本発明に用いられるホップ(Humulus lupulus L.)は、クワ科に属する多年生植物である。ホップの種類は多く、例えば、ブリオン(Bullion)、ブリューワーズゴールド(Brewers Gold)、カスケード(Cascade)、チヌーク(Chinook)、クラスター(Cluster)、イーストケントゴールディング(East Kent Golding)、ファグルス(Fuggles)、ハレトウ(Hallertau)、マウントフッド(Mount Hood)、ノーザンブリューワー(Northan Brewer)、ペーレ(Perle)、ザーツ(Saaz)、スティリアン(Styrian)、テットナンガー(Tettnanger)、ウィラメット(Willamette)、ヘルスブルッカー(Hersbrucker)等が挙げられる。
本発明に用いられるホップとしては、上記のいずれの品種も好ましく用いることができる。また、これらのホップ品種は、2種以上を混合して用いてもよい。本発明の好ましい実施態様によれば、ホップは、ヘルスブルッカー種またはカスケード種のものとされる。
本発明に用いられるホップとしては、ホップの毬花(雌花)、毬果(未受精の雌花が成熟したもの)、葉、茎および苞等の各部位(好ましくはルプリンを含む毬花)を、そのまま、または圧縮若しくは粉砕した後に、使用することができる。
本発明による方法では、上述の加熱処理を経たホップは、該方法に含まれる加熱操作を伴う全ての工程が終了し、加熱された原料混合物が冷却された後に、その原料混合物に添加される。これにより、ホップに余分な熱が加わることを回避できる。ここで用いる「加熱操作」との用語は、自然な温度変化ではなく、加熱することを目的とした人為的な操作を意味するものであり、例えば、発酵工程における酵母の生理作用による発熱などは含まない。よって、例えば、上記の加熱操作を伴う工程には、麦汁煮沸工程は含まれるが、発酵工程は含まれない。また、「加熱された原料混合物が冷却された後」とは、加熱された原料混合物(例えば麦汁)が、放置されるか、あるいは積極的な冷却手段に供され、酵母による発酵工程の温度またはそれ以下の温度まで冷却された後を意味する。
本発明の好ましい実施態様によれば、本発明による方法は、麦汁煮沸工程、麦汁静置工程、麦汁冷却工程および発酵工程を含んでなる。これらの工程は、通常の発酵麦芽飲料の製造において典型的に用いられる工程である。この実施態様では、予め加熱処理されたホップは、麦汁冷却工程の後に添加されることが好ましく、さらに好ましくは、麦汁冷却工程の後、かつ、発酵工程の直前に添加され、さらに好ましくは原料混合物(発酵前液)への酵母添加の直前またはこれと同時に添加される。
ホップの添加量は、通常の発酵麦芽飲料の製造に用いられる量であればよく、特に制限されない。また、ホップは、上述の加熱処理によりその密度が変化するが、この密度の変化を考慮してホップの添加量を決定することが望ましい。本発明の好ましい実施態様によれば、ホップの添加量は、発酵工程における発酵前液の容量に対して、加熱処理前のホップの重量として1〜3g/Lとなるように調整される。
本発明の一つの実施態様によれば、本発明による方法は、少なくとも水、麦芽、およびホップを含んでなる発酵前液を発酵させることにより実施することができる。すなわち、麦芽等の醸造原料から調製された麦汁(発酵前液)に発酵用ビール酵母を添加して発酵を行い、所望により発酵液を低温にて貯蔵した後、ろ過工程により酵母を除去することにより、発酵麦芽飲料を製造することができる。ここで、ホップは、上述の加熱処理を経たもののみを使用し、上述した通りの時期および量で添加される。
本発明による発酵麦芽飲料の製造方法では、ホップ、麦芽以外に、米、とうもろこし、こうりゃん、馬鈴薯、でんぷん、糖類(例えば、液糖)等の酒税法で定める副原料や、タンパク質分解物、酵母エキス等の窒素源、香料、色素、起泡・泡持ち向上剤、水質調整剤、発酵助成剤等のその他の添加物を醸造原料として使用することができる。また、未発芽の麦類(例えば、未発芽大麦(エキス化したものを含む)、未発芽小麦(エキス化したものを含む))を醸造原料として使用してもよい。得られた発酵麦芽飲料は、(i)減圧若しくは常圧で蒸留してアルコールおよび低沸点成分を除去するか、あるいは(ii)逆浸透(RO)膜にてアルコールおよび低分子成分を除去することによって、非アルコール発酵麦芽飲料とすることもできる。
以下の例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
実施例1:ビール製造におけるホップの熱処理条件の予備的検討
本実施例では、予め熱処理を加えたホップを用いて製造したビールについて官能評価を行い、ホップの適切な熱処理条件を検討した。
(1)各種試飲サンプルの調製
仕込時の麦芽使用比率を67%とし、副原料(米、コーングリッツおよびコーンスターチ)を使用比率33%として調製した麦汁糖度10度の仕込麦汁を調製した。電気ヒーターを用いて一定強度で60分間煮沸を行ったところ、蒸発率は10%であった。その後、麦汁を90℃で60分間静置させた。濾紙により濾過を行った後に、氷水中で麦汁を冷却した。その後、発酵前液にビール酵母を添加して1週間主発酵を行い、その後さらに4日間後発酵を行うことにより、試験区1〜7の試飲サンプルを得た。
ホップとしては、アメリカ産のカスケード種(Barth社製)を用いた。ホップは、50倍量の蒸留水中に添加した後、表2に記載の加熱条件で熱処理を行った。得られたホップは、試験区1を除き、表2に記載の時期に1g/Lの濃度となるように添加した。
(2)各種試飲サンプルの官能評価
添加するホップの添加前の加熱の効果を調べるために、得られた試験区1〜7のビールを対象として3名のパネルによる官能評価を行った。官能評価はS、A、BおよびCの4段階評価により行った。
官能評価の判定基準は表1の通りとした。
Figure 0005420631
試験区1〜7の官能評価結果は表2の通りであった。
Figure 0005420631
表2に示されるように、65℃で1分(試験区3)または10分(試験区4)の熱処理を行ったホップを用いた場合に、強いホップの香気が感じられ、官能評価結果が極めて良好であったが、90℃で10分(試験区5)の熱処理を行ったホップを用いた場合には、ホップの香気が弱く、官能評価結果が大きく低下した。添加前の加熱処理を行わなかった試験区2および6では、添加時期によらず、官能評価結果が低かった。また、添加前の加熱処理を行わなかったがワールプールタンクにホップを添加した試験区7では、香りのバランスは良かったものの、香気の強度が弱く、官能評価結果は低かった。
具体的な官能評価の内容は以下の通りである。試験区2および6は、添加前のホップの熱処理を行わなかった試験区であり、いずれの試験区でも、官能評価では「ホップそのものの香り」、「荒々しさ」および「ピリピリ感」が感じられたため、官能評価の判定が「C」とされた。一方、65℃で1分の熱処理をしたホップを用いた試験区3では、65℃で10分の熱処理をしたホップを用いた試験区4と同様に、「ピリピリ感」や「ホップそのものの香り」が弱くなる一方で、「ホップの強い香気」が感じられ、バランスが良好であったため、官能評価の判定が「S」とされた。試験区5では、90℃で10分の熱処理をしたホップを用いたが、ホップの香気は弱く、柑橘様の香りが感じられず、官能評価の判定は「C」とされた。試験区7では、熱処理せずにホップをワールプールタンクに添加したが、ホップの香気が試験区3や4と比べて弱く、官能評価の判定は「B」とされた。
このように、添加前に65℃で1分または10分の適度な熱処理をしたホップを用いた場合には、ホップの香気が強く感じられ、官能評価結果が良好であった(試験区3および4)が、加熱温度が高すぎると官能評価結果は低下し(試験区5)、加熱処理を行わない場合には官能評価結果が悪かった(試験区2および6)。
このことから、ホップの適度な熱処理により、増強されたホップ香気および適度に抑制された荒々しさを有する飲料が得られることがわかった。
(3)電子味覚センサーを用いた各種試飲サンプルの評価
上記の官能評価結果上の差異を、電子味覚センサーを用いて検証した。ホップを添加しない試験区1の測定値を基準、すなわち0として、試験区2〜7の先味(酸味、苦味・雑味、渋味・刺激、うま味および塩味)および後味(苦味、渋味および旨味・コク)をそれぞれ測定した。測定結果は表3に示される通りであった。
Figure 0005420631
各味間の相関係数は表4に示される通りであった。
Figure 0005420631
さらに、各味間の相関係数をもとにして、群平均法を用いてクラスター解析を行った。クラスター解析の結果は図1に示される通りであった。
図1から明らかなように、酸味と旨味は非常に近接したクラスターに分類されたが、塩味または旨味と甘味とは相関関係が乏しく、遠いクラスターに分類された。すなわち、塩味または旨味と甘味とは、ホップの熱処理条件を変えることにより独立して変動する傾向が強いことが示された。
味のバランスを評価するために、独立して変動する2つのパラメータとして塩味と甘味を取り上げ、試験区2〜7について、散布図を作成した。結果は図2に示される通りであった。
図2に示されるように、65℃で1分(試験区3)または10分(試験区4)加熱したホップを用いた試飲サンプルでは、甘味と塩味のバランスが良好であり、その他のホップを用いた試飲サンプルでは、そのバランスが大きく崩れていた(試験区2および試験区5〜7)。
このように、官能評価で得られた判定は、電子味覚センサーでも検知可能であることが示された。
実施例2:ビール製造におけるホップの熱処理条件の詳細の検討
本実施例では、ホップの熱処理条件をより詳細に検討した。すなわち、熱処理温度は65℃〜70℃とし、熱処理時間を1〜90分として、官能評価上最適となる熱処理条件を詳細に検討した。
本実施例では、添加するホップの種類をドイツ産のヘルスブルッカー(Steiner社製)またはアメリカ産のカスケード(Barth社製)とし、添加量を2〜3.5g/Lとした以外は、実施例1と同様に調製した。官能評価の判定基準は、表1に示す通りとした。官能評価結果は、表5に示されるとおりであった。
Figure 0005420631
表5で示されるように、熱処理温度が65℃〜70℃であり、熱処理時間が60分未満であるホップを用いて得られたビールでは良好な官能評価結果を得ることができた。また、熱処理時間が1〜10分であるホップを用いたビールで特に官能評価結果が良好であった。
以上の結果を実施例1の結果と併せて考えると、ホップの熱処理条件として、温度は65℃以上90℃未満が適切であり、特に65〜70℃が好ましいことが明らかとなった。また、処理時間は、1分間以上60分間未満が適切であり、特に1〜30分間が好ましく、1〜10分間がさらに好ましいことが明らかとなった。

Claims (8)

  1. 原料としてホップを用いて発酵麦芽飲料を製造する方法であって、
    前記ホップが、ヘルスブルッカー種またはカスケード種のものであり、
    前記ホップが、65℃以上90℃未満の温度で1分間以上60分間未満という条件下で予め加熱処理されたものであり、
    前記ホップが、前記方法に含まれる加熱操作を伴う全ての工程が終了し、加熱された原料混合物が冷却された後に、その原料混合物に添加される、方法。
  2. ホップの加熱処理が65〜70℃の温度条件で行われるものである、請求項1に記載の方法。
  3. ホップの加熱処理が1〜30分間の条件で行われるものである、請求項1または2に記載の方法。
  4. ホップの加熱処理が1〜10分間の条件で行われるものである、請求項3に記載の方法。
  5. ホップの加熱処理が、温度管理された水浴中で行われるものである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 麦汁煮沸工程、麦汁静置工程、麦汁冷却工程および発酵工程を含んでなり、ホップが麦汁冷却工程の後に添加される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. ホップが、麦汁冷却工程の後、かつ、発酵工程の直前に添加される、請求項6に記載の方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法によって製造される、発酵麦芽飲料。
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