JP2019050761A - 柑橘の果皮とホップに由来する香味を共存させた発酵飲料およびその製法 - Google Patents
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Description
(1)原料として柑橘の果皮およびホップを用いて発酵飲料を製造する方法であって、
該方法が原料混合物を煮沸する煮沸工程および発酵工程をこの順で含んでなり、
前記ホップとしてフルーティーホップまたはハーバルホップが用いられ、
前記果皮が、煮沸工程における煮沸終了の直前またはこれよりも後に添加され、ここで、前記果皮が、前記方法に含まれる加熱操作を伴う全ての工程が終了し、加熱された原料混合物が冷却された後にその原料混合物に添加される場合には、前記果皮が、50〜100℃の温度で10〜60分間という条件下で予め加熱処理される、方法。
(2)前記果皮が、以下のa)〜g):
a)煮沸工程における煮沸終了直前時;
b)煮沸工程における煮沸終了時;
c)発酵工程における主発酵よりも前;
d)発酵工程における主発酵時;
e)発酵工程における主発酵終了時;
f)発酵工程における後発酵時;および
g)発酵工程における後発酵終了時
のいずれかの時期に添加される、前記(1)の方法。
(3)前記方法が煮沸工程、発酵工程および濾過工程をこの順で含んでなり、前記果皮が、h)濾過工程における濾過時、またはi)濾過工程における濾過終了時に添加される、前記(1)の方法。
(4)前記方法が煮沸工程、発酵工程および容器注入工程をこの順で含んでなり、前記果皮が、j)容器注入工程における容器注入時、またはk)容器注入工程における容器注入終了時に添加される、前記(1)の方法。
(5)柑橘が、レモン、オレンジおよびユズからなる群から選択される、前記(1)〜(4)のいずれかの方法。
(6)ホップが、フルーティーホップの品種である、ブラボー、カスケード、ネルソンソービン、ギャラクシー、モツエカおよびシトラ、ならびにハーバルホップの品種であるヘルスブルッカーからなる群から選択される少なくとも1種のホップである、前記(1)〜(5)のいずれかの方法。
(7)前記ホップが、煮沸工程における煮沸終了の直前またはこれよりも後に添加される、前記(1)〜(6)のいずれかの方法。
(8)前記ホップが、以下のa)〜g):
a)煮沸工程における煮沸終了直前時;
b)煮沸工程における煮沸終了時;
c)発酵工程における主発酵よりも前;
d)発酵工程における主発酵時;
e)発酵工程における主発酵終了時;
f)発酵工程における後発酵時;および
g)発酵工程における後発酵終了時
のいずれかの時期に添加される、前記(7)の方法。
(9)前記方法が煮沸工程、発酵工程および濾過工程をこの順で含んでなり、前記ホップが、h)濾過工程における濾過時、またはi)濾過工程における濾過終了時に添加される、前記(7)の方法。
(10)前記方法が煮沸工程、発酵工程および容器注入工程をこの順で含んでなり、前記果皮が、j)容器注入工程における容器注入時、またはk)容器注入工程における容器注入終了時に添加される、前記(7)の方法。
(11)前記ホップが、65℃以上100℃未満の温度で1分間以上60分間未満という条件下で予め加熱処理されたものである、前記(1)〜(10)のいずれかの方法。
(12)製造される発酵飲料がビールテイスト発酵飲料である、前記(1)〜(11)のいずれかの方法。
(13)前記(1)〜(12)のいずれかの方法によって製造される、発酵飲料。
(14)ビールテイスト発酵飲料である、前記(13)の発酵飲料。
a)煮沸工程における煮沸終了直前時;
b)煮沸工程における煮沸終了時;
c)発酵工程における主発酵よりも前;
d)発酵工程における主発酵時;
e)発酵工程における主発酵終了時;
f)発酵工程における後発酵時;および
g)発酵工程における後発酵終了時
のいずれかの時期に添加される。ここで、「e)発酵工程における主発酵終了時」とは、発酵液中の酵母の菌数が3.0×107個/mL以下、より好ましくは2.0×107個/mL以下、さらに好ましくは1.5×107個/mL以下まで減少した以降であって、前記e)後発酵時よりも前の時期をいう。また、c)における主発酵の直前、およびd)〜g)のいずれかの時期に果皮が添加される場合には、果皮は、上記の条件下で予め加熱処理されたものとすることが好ましい。
本実施例では、ビールテイスト発酵飲料におけるホップと柑橘果皮の組み合わせおよび柑橘果皮の加熱処理条件を検討した。
まず、柑橘果皮として、オレンジ、レモンおよびユズの果皮を用意し、それぞれ65℃の水浴中10分間の加熱処理を行った。次に、様々な品種のホップを用いて製造された市販のビールテイスト発酵飲料を用意し、これらに加熱処理後の柑橘果皮のサンプルを添加して、4℃の温度で24時間静置した。果皮の添加量は、加熱処理前の果皮の重量に基づいて、市販のビールテイスト発酵飲料中1g/Lとした。また、ホップ品種によって香味の強さが異なるため、ビールテイスト発酵飲料におけるホップの使用量(ホップ原単位)は、それぞれの品種についての標準的な使用量となっている。得られた液体を、試飲サンプルとして官能評価に供した。
上記(1)で調製された各試飲サンプルを官能評価試験に供した。官能評価試験では、良く訓練され、ビール、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル4名により、ホップの香味と果皮の起源である果実の香味の評価を行なった。評価は、A:ホップの香味と果実の香味が調和しており、果実の香りと甘さが増強されている、B:果実の香味よりもホップの香味がやや強いが、果実の甘さが感じられる、C:ホップの香味が強すぎて果実の香味が感じられない、の3つのいずれかに分類することにより行った。
本実施例では、柑橘果皮の加熱処理条件を検討するため、実施例1で用いた65℃の水浴中10分間という加熱処理条件を、レモン果皮およびオレンジ果皮について、80℃の水浴中10分間という条件に変更して試飲サンプルを調製し、実施例1と同様の官能評価を行った。その結果、実施例1と全く同じ評価結果が得られた。
ビターホップと柑橘果皮の組み合わせによる効果を確認するため、ホップとしてハラタウペルレ(ビターホップ)種を使用し(ホップ原単位:400ppm)、オレンジ果皮とコリアンダーシードが原料として用いられた市販のビールテイスト発酵飲料について、実施例1と同様の官能評価を行った。
Claims (14)
- 原料として柑橘の果皮およびホップを用いて発酵飲料を製造する方法であって、
該方法が原料混合物を煮沸する煮沸工程および発酵工程をこの順で含んでなり、
前記ホップとしてフルーティーホップまたはハーバルホップが用いられ、
前記果皮が、煮沸工程における煮沸終了の直前またはこれよりも後に添加され、ここで、前記果皮が、前記方法に含まれる加熱操作を伴う全ての工程が終了し、加熱された原料混合物が冷却された後にその原料混合物に添加される場合には、前記果皮が、50〜100℃の温度で10〜60分間という条件下で予め加熱処理される、方法。 - 前記果皮が、以下のa)〜g):
a)煮沸工程における煮沸終了直前時;
b)煮沸工程における煮沸終了時;
c)発酵工程における主発酵よりも前;
d)発酵工程における主発酵時;
e)発酵工程における主発酵終了時;
f)発酵工程における後発酵時;および
g)発酵工程における後発酵終了時
のいずれかの時期に添加される、請求項1に記載の方法。 - 前記方法が煮沸工程、発酵工程および濾過工程をこの順で含んでなり、前記果皮が、h)濾過工程における濾過時、またはi)濾過工程における濾過終了時に添加される、請求項1に記載の方法。
- 前記方法が煮沸工程、発酵工程および容器注入工程をこの順で含んでなり、前記果皮が、j)容器注入工程における容器注入時、またはk)容器注入工程における容器注入終了時に添加される、請求項1に記載の方法。
- 柑橘が、レモン、オレンジおよびユズからなる群から選択される、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
- ホップが、フルーティーホップの品種である、ブラボー、カスケード、ネルソンソービン、ギャラクシー、モツエカおよびシトラ、ならびにハーバルホップの品種であるヘルスブルッカーからなる群から選択される少なくとも1種のホップである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ホップが、煮沸工程における煮沸終了の直前またはこれよりも後に添加される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
- 前記ホップが、以下のa)〜g):
a)煮沸工程における煮沸終了直前時;
b)煮沸工程における煮沸終了時;
c)発酵工程における主発酵よりも前;
d)発酵工程における主発酵時;
e)発酵工程における主発酵終了時;
f)発酵工程における後発酵時;および
g)発酵工程における後発酵終了時
のいずれかの時期に添加される、請求項7に記載の方法。 - 前記方法が煮沸工程、発酵工程および濾過工程をこの順で含んでなり、前記ホップが、h)濾過工程における濾過時、またはi)濾過工程における濾過終了時に添加される、請求項7に記載の方法。
- 前記方法が煮沸工程、発酵工程および容器注入工程をこの順で含んでなり、前記果皮が、j)容器注入工程における容器注入時、またはk)容器注入工程における容器注入終了時に添加される、請求項7に記載の方法。
- 前記ホップが、65℃以上100℃未満の温度で1分間以上60分間未満という条件下で予め加熱処理されたものである、請求項1〜10のいずれか一項に記載の方法。
- 製造される発酵飲料がビールテイスト発酵飲料である、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の方法によって製造される、発酵飲料。
- ビールテイスト発酵飲料である、請求項13に記載の発酵飲料。
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