JP5420194B2 - 内視鏡 - Google Patents

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Description

この発明は、孔内に挿入する挿入部に湾曲動作を行う内視鏡に関する。
現在、例えば体腔内に挿入部を挿入して患部を観察する内視鏡が広く普及している。この内視鏡は、体腔内に挿入したときに観察する死角を少なくするために、挿入部の先端部には柔らかく湾曲動作可能な構造である湾曲部を有する。そして、その湾曲部を所望の方向に湾曲動作させることにより体腔内をくまなく観察することができる。
図10(A)および図10(B)に示すように、内視鏡の湾曲部34は湾曲管62がゴム状の柔軟な外皮64で覆われる構造を有しており、その外皮64の固定は外皮64の両端の外周に糸部材132を整列状態に巻回して例えば湾曲管62や湾曲部34の先端に配設される先端硬質部36の外周等に対して締め付け、この巻回した糸部材132の周辺に接着剤134を塗布し、糸部材132の外側を固める構造を有する。
特開平11−253388号公報 特開2007−159854号公報
図10(A)および図10(B)に示す、上述した糸部材を外皮64に整列状態に巻回する作業は時間がかかり、糸巻き作業性が悪い上、糸部材132を適切な締め付け力で固定したり締め付け力を一定にするのは非常に難しい。また、上述したように、接着剤を用いて糸部材132を外皮64に固定する場合、糸部材132に塗布した接着剤134の硬化時間等により作業性が悪く、使用環境での接着剤134の耐久性が低く、外皮64が破損した場合のリペア時の外皮64の交換作業が簡単にできる構造ではない、等の問題がある。
外皮64自体を湾曲管62や先端硬質部36等に直接接着させたり、直接溶着させたりすることも考えられる。しかしながら、外皮64が破損した際の交換時に接着、溶着部分を下地からきれいに剥離する必要がある一方、このような作業は面倒であり、リペア時の作業性が良くない。
また、外皮64の外装に糸部材132に塗布した接着剤134が露出する構造であると、使用する多種の洗剤、消毒剤等により接着剤が受ける影響も検討しなければならない。
このような事情より、湾曲部34の外皮64の固定方法を改善し、リペア性を考慮し、耐薬品性も高く、簡単な作業でチューブを所望の位置に固定する構造や、簡単にチューブを交換できる構造が求められている。
この発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、湾曲部の耐薬品性およびリペア性を高くすることができ、簡単な作業で外皮を所望の位置に固定する構造や、簡単に外皮を交換できる内視鏡を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明に係る内視鏡は、挿入部と、前記挿入部の外周面の少なくとも一部を被覆する柔軟な筒状の外皮と、前記外皮の端部の内側に少なくとも一部が配置される筒状の硬質部材と、前記外皮に配置され、前記外皮を前記硬質部材の外周面に対して固定するための環状の固定部材とを備えている。そして、前記固定部材は、前記外皮と熱溶着可能であるとともに、前記外皮よりも硬質の素材で形成され、前記外皮の外周面と溶着して前記外皮を前記硬質部材に対して固定して保持する。
例えば湾曲部の外皮を交換する際に、接着剤を用いる必要がないので、洗浄、消毒、滅菌を繰り返し行う際に接着剤が劣化することがない。すなわち、例えば湾曲部の外皮の耐薬品性を向上させることができる。したがって、外皮を長寿命に用いることができる。また、接着剤を用いることがないので、硬質部材等から接着剤を除去する手間を省くことができ、外皮に固定部材を溶着により固定するだけで外皮を例えば湾曲部の外側に簡単な作業で配設することができる。したがって、リペア性を向上させることができる。
前記外皮の内周面と前記硬質部材の外周面との間は、離間可能に密接するように固定されていることが好適である。
このため、リペア(外皮の交換)の際には外皮の内周面と硬質部材との間を容易に離間させることができるので、外皮を例えば湾曲部の外側に簡単な作業で配設することができる。
前記硬質部材は、大径部と、この大径部から段差をもって連続した小径部とを有し、前記外皮および前記固定部材は、前記小径部の外周面に離間可能に密接していることが好適である。
このため、外皮を硬質部材に対して簡単に位置決めすることができるとともに、固定部材を硬質部材に対して簡単に位置決めすることができる。
前記固定部材は、前記硬質部材の前記大径部の外周面と前記小径部の外周面との間の段差により形成される側面部に当接されていることが好適である。
このため、より簡単に、外皮を硬質部材に対して位置決めすることができるとともに、固定部材を硬質部材に対して位置決めすることができる。
前記固定部材は、前記大径部の少なくとも一部の外周面および前記小径部の少なくとも一部の外周面を連続的に覆うようにしたことが好適である。
このため、硬質部材の大径部と小径部との間の段差部分を覆うことができ、水密をより確実に確保することができる。
前記固定部材は、前記外皮と溶着する溶着部を有し前記外皮を前記硬質部材に対して固定するとともに、前記外皮の端部と前記硬質部材との間で前記硬質部材の外周面と離間可能に密接していることが好適である。
固定部材の方が外皮よりも硬質の素材で形成されているので、固定部材のうち硬質部材の外周面と離間可能に密接している部分と、外皮との溶着部を有する部分と、外皮だけの部分とで、素材の硬さを調整することができる。この場合、固定部材のうち硬質部材の外周面と離間可能に密接している部分の硬さが最も硬く、次に、外皮との溶着部を有する部分が硬く、外皮だけの部分が最も柔らかい。このため、湾曲部を湾曲させたときに、硬さを徐々に変化させることによって、外皮に大きな力が加えられるのを防止し、外皮の長寿命化を図ることができる。
前記固定部材のうち、前記硬質部材の外周面と離間可能に密接している部分は、前記外皮と溶着される前記溶着部がある部分よりも肉厚であることが好適である。
このため、固定部材による外皮の固定を安定的にすることができる。
前記外皮の内周面と前記硬質部材の外周面との間には、粘着層が配設されていることが好適である。
このため、固定部材の素材によらず、硬質部材に固定部材が付着するのを防止することができる。
前記外皮は、スチレン系エラストマで形成され、前記固定部材は、オレフィン系樹脂材で形成されていることが好適である。
これらの素材は相性が良く、固定部材を外皮を容易に溶着して固定することができる。
前記硬質部材は、前記挿入部の先端部に配置される先端硬質部であることが好適である。
このため、先端硬質部に対して外皮を容易に固定することができる。
この発明によれば、湾曲部の耐薬品性およびリペア性を高くすることができ、簡単な作業でチューブを所望の位置に固定する構造や、簡単にチューブを交換できる内視鏡を提供することができる。
図1から図4を参照しながら、本発明の実施形態に係る内視鏡10について説明する。本明細書及び図面において実質的に同一の構成を有する要素には同一の符号を付して説明する。
(第1の実施の形態)
図1には内視鏡10の全体を概略的に示す。図1に示す内視鏡10はその内部に挿通されたイメージガイドファイバ56を用いて被写体の像を接眼部28に導くものであるが、CCDやCMOS等の撮像素子によって被写体を撮像する電子式のものが用いられることも好ましい。
図1に示すように、内視鏡10は、操作者に保持される操作部12と、細長い挿入部14とを備えている。操作部12は挿入部14の基端に接続されている。操作部12にはユニバーサルコード16が連結されている。ユニバーサルコード16の延出された端部にはライトガイドコネクタ18が接続されている。このライトガイドコネクタ18は、図示しない内視鏡用光源装置に対して接続可能である。
図1に示すように、操作部12は、操作者が握持する握持部22と、挿入部14の後述する湾曲部34を所望の方向に湾曲させる際に操作されるアングル操作ノブ24とを備えている。その他、操作部12は、図示しないが、送気・送水操作釦や吸引操作釦等の操作釦類を備えている。握持部22の挿入部14側には、内視鏡10の後述するチャンネルチューブ54aおよびチャンネル口54を通して先端硬質部(硬質部材)36から図示しない処置具等を突出させるための挿入口部(鉗子口)26が設けられている。一方、操作部12の挿入部14に対して遠位側には、接眼部28が設けられている。
図1に示すように、挿入部14は、操作部12に近接する側から離隔する側に向かって順に、可撓部(軟性部)32と、この可撓部32の先端に接続された湾曲部34と、この湾曲部34の先端に接続された先端硬質部36とを備えている。
可撓部32は所定の大きさ以上の外力によって弾力性を呈して曲がり得る可撓性を奏する管状部分である。湾曲部34は操作部12のアングル操作ノブ24を操作することで強制的に湾曲させられる可撓管部分である。そして、先端硬質部36は、湾曲部34が湾曲させられるのに伴って(その湾曲状態に応じて)向きを変えられる。なお、可撓部32の代わりに硬性管(図示せず)が用いられることもある。
図2(A)に示すように、挿入部14の先端硬質部36は、例えばステンレス鋼材などの金属材等、硬質部材により形成された先端硬質部本体(大径部)42と、筒状の第1の湾曲駒取付部(小径部)44とを一体的に備えている。筒状の第1の湾曲駒取付部44は、先端硬質部本体42の基端部に形成され、かつ、先端硬質部本体42よりも外径が小さく形成されている。この筒状の第1の湾曲駒取付部54の外周には、湾曲部34の後述する最も先端に位置する湾曲駒(第1の湾曲駒)72aの前端部分が取り付けられている。
先端硬質部本体42の先端面には観察窓52、チャンネル口54、照明窓(図示せず)及び送気送水ノズル(図示せず)等が形成されている。
なお、観察窓52は対物光学系(対物レンズ)52aとともにフレーム52bに配設されている。対物光学系52aの基端には、対物光学系52aの基端にはイメージガイドファイバ56の先端がフレーム56aを介して配設されている。このイメージガイドファイバ56は、挿入部14、操作部12を通して接眼部28まで延出されている。このため、この対物光学系52aによって形成される観察視野内の像をイメージガイドファイバ56の先端における受像面に結像する。そして、イメージガイドファイバ56の先端における受像面に結像した像は、上述した接眼部28に導かれる。
チャンネル口54には、チャンネルチューブ54aの先端が接着や溶着等により固定されている。このチャンネルチューブ54aは、挿入部14を通して操作部12まで延出されている。チャンネルチューブ54aの基端は、操作部12の挿入口部(鉗子口)26に接続されている。このため、挿入口部26からチャンネルチューブ54aを通して先端硬質部36のチャンネル口54から処置具(図示せず)等を突出させることができる。
先端硬質部本体42の外側表面は、例えば電気的絶縁性の樹脂材製の先端硬質部カバー(図示せず)で覆われていることが好適である。先端硬質部カバーが設けられている場合、先端硬質部本体42の外周壁部はその先端硬質部カバーによって形成されている。
次に、湾曲部34の構造について説明する。
図2に示すように、湾曲部34は、管状の湾曲芯材を構成する湾曲管(関節湾曲機構)62と、この湾曲管62を被覆するチューブ状の外皮(湾曲ゴム)64と、この外皮64の両端を所望の位置に固定するための固定部材66a,66bとを備えている。なお、この実施の形態では、固定部材66a,66bの外側には熱収縮性チューブ68が用いられることが好ましい。
湾曲管62は、最も先端側の第1の湾曲駒72aと、最も基端側の第2の湾曲駒72bと、これら第1および第2の湾曲駒72a,72bの間に配設された複数の第3の湾曲駒72cと、回動軸部74とを備えている。そして、第3の湾曲駒72c同士は回動軸部74によって連結され、第1の湾曲駒72aと第3の湾曲駒72cとの間、および、第3の湾曲駒72cと第2の湾曲駒72bとの間も回動軸部74によって連結されている。
各湾曲駒72a,72b,72c(特に第3の湾曲駒72c)は挿入部14の中心軸(長軸)Lに沿って一列に同軸に並べられている。そして、湾曲管62のそれぞれ隣接する湾曲駒72同士は、挿入部14の中心軸Lに直交し、かつ、図1に示す水平な左右方向に沿う向きに配置された軸芯を有する回動軸部74によって連結されている。したがって、隣接する湾曲駒72a,72c間、湾曲駒72c同士、湾曲駒72c,72b間はいずれも上下方向へ相対的に回動可能である。このため、湾曲管62は、挿入部14の基端側から見て図1に示す上下方向へ相対的に回動可能であり、湾曲部34全体は上下方向へ湾曲可能である。また、回動軸部74は湾曲駒72a,72b,72cそれぞれの端縁から突き出された舌片状の連結部76を互いに重ね合わせた部分を貫通するリベット状の軸部材によって構成されている。
先端硬質部36に最も近接する位置に配置された湾曲駒72aは、先端硬質部36の第1の湾曲管取付部44に接続されている。一方、最も可撓部32に近接する位置に配置された湾曲駒72bは、例えば金属材製の硬質部材である継ぎ管(接続管)82を介して可撓部32の先端に接続されている。
継ぎ管82は、管状に形成されているが、その外周面にフランジ部84が形成されている。このフランジ部84には、外皮64の基端面および基端側の固定部材66bの基端面が当接されるとともに、可撓部32の先端が当接された状態で固定されている。
なお、図2(B)中には、継ぎ管82のフランジ部84の外周面が、外部に露出された状態で示されているが、外部に露出された部分は絶縁されていることが好ましい。
図2(A)および図2(B)に示すように、湾曲部34には例えば上下1対の操作ワイヤ92a,92bが前後方向に沿って配置されている。上側に位置する操作ワイヤ92aの先端は最も先端に位置する湾曲駒72a(または先端硬質部36の第1の湾曲部取付部44)の上側部位に接続され、下側に位置する操作ワイヤ92bの先端は最も先端に位置する湾曲駒72a(または先端硬質部36の第1の湾曲部取付部44)の下側部位に接続されている。これら操作ワイヤ92a,92bの先端は、例えば図2(A)に示すように、例えば第1の湾曲駒72aのうち、操作ワイヤ92a,92bが接続される部位に対応した壁部の部分を部分的に内側へ切り起こして、その切起片94内に操作ワイヤ92a,92bの先端を差し込んで、半田付けなどで固定する。
操作ワイヤ92a,92bは湾曲部34では湾曲駒72の内壁面に突設したガイドリング96を通して案内され、可撓部32に導かれている。可撓部32では操作ワイヤ92a,92bがコイル状のガイドシース98内を通して操作部12まで導かれている。ガイドシース98の先端は、継ぎ管82の内周面に例えば半田付けや接着等により固定されている(図2参照)。操作ワイヤ92a,92bの基端は操作部12内に設けられた湾曲操作機構(図示せず)に接続される。そして、アングル操作ノブ24によって湾曲操作機構を駆動させることにより上側および下側の操作ワイヤ92a,92bを交互に押し引き操作して操作ワイヤ92a,92bを牽引した向きに湾曲部34を湾曲させる。
ここで、湾曲部34または湾曲駒72の上側部位、下側部位、左側部位、右側部位は次のように定義できる。つまり、湾曲駒72の中心軸Lと、上記回動軸部の軸芯に垂直な線との両方を通る平面によって左右に分けられる湾曲駒72の右側半分を湾曲駒72a,72b,72cの右側部位とし、同じく平面によって左右に分けられる湾曲駒72の左側半分を左側部位とする。また、湾曲駒72の中心軸Lと、回動軸部74の軸芯との両方を通る平面によって上下に分けられる湾曲駒72の上側半分を湾曲駒72a,72b,72cの上側部位とし、同じく平面によって上下に分けられる湾曲駒72a,72b,72cの下側半分を下側部位とする。
そして、この実施の形態で説明した湾曲部34は、上側および下側にのみ湾曲できる構成であったが、湾曲(可撓)形式はそれに限らない。隣接する湾曲駒72c同士を上側および下側へ回動する回動軸部74と、隣接する湾曲駒72c同士を左側および右側へ回動する回動軸部とを例えば交互に配置すれば、湾曲部34を上側および下側だけでなく左側および右側にも湾曲可能なものとすることができる。また、他の形式の湾曲芯材であってもよい。
次に、先端硬質部36と湾曲部34との間の接続構造、湾曲部34と継ぎ管82との間の接続構造について具体的に説明する。
図2(A)に示すように、先端硬質部本体42の基端部の上述した筒状の第1の湾曲駒取付部44の外周には、最も先端に位置する湾曲駒(第1の湾曲駒)72aの前端部分が嵌合されて取り付けられている。
先端硬質部本体42と第1の湾曲駒取付部44との境界部分には、その両者の外径の差により生じる段差が形成されている。この段差の立ち上がり壁面は、最も先端に位置する第1の湾曲駒72aの先端が突き当てられる第1の突当面(側面部)46である。このため、第1の突当面46によって、最も先端に位置する第1の湾曲駒72aの軸方向の位置決めがなされている。そして、最も先端に位置する第1の湾曲駒72aの前端部分は、先端硬質部36の第1の湾曲駒取付部44の外周に対して例えば半田付けや接着またはビス止めなどの適宜の手段により固定されている。
この第1の突当面46には、外皮64の先端面および固定部材66aの先端面も突き当てられている。
なお、第1の突当面46の立ち上がり高さ、すなわち、先端硬質部36の第1の湾曲駒取付部44の外周面から先端硬質部36の外周面までの距離は、第1の湾曲駒72aの前端部分と、外皮64と、固定部材66aとの厚さを合わせた厚さと略一致する。
ここで、湾曲駒72の前端部分が第1の突当面46に突き当てられて位置決めされている場合、第1の突当面46の立ち上がり高さは第1の湾曲駒72aの前端部分の厚さを除いた寸法になる。そして、第1の湾曲駒72aの前端部分は外皮64の先端部分をその外側に取り付ける第1の外皮取付部78aとなる。
一方、図2(B)に示すように、継ぎ管82の先端と基端との間の中間部の外周面には円環状のフランジ部(大径部)84が形成されている。継ぎ管82のうち、フランジ部84よりも先端側の領域の内周面には最も後端に位置する湾曲駒(第2の湾曲駒)72bの後端部分が嵌め込んで取り付けられる第2の湾曲駒取付部86aが形成されている。そして、第2の湾曲駒取付部86aの内側には、最も後端に位置する湾曲駒(第2の湾曲駒)72bの後端部分が嵌合されて取り付けられている。
なお、継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aの基端とフランジ部84との間の部分(符号86bを付す)の外径は、例えば第2の湾曲駒72bの後端部分の厚さ分だけ第2の湾曲駒取付部86aの外径よりも小径に形成されている。以下、符号86bで示す部分を小径部86bと称する。このため、第2の湾曲部取付部86aと小径部86bとの境界部分には、段差が形成されている。この段差の立ち上がり壁面は、最も後端に位置する第2の湾曲駒72bの後端が突き当てられる第2の突当面82aである。このため、第2の突当面82aによって、最も後端に位置する第2の湾曲駒72bの軸方向の位置決めがなされている。そして、最も後端に位置する第2の湾曲駒72bの後端部分は、継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aの外周に対して例えば半田付けや接着またはビス止めなどの適宜の手段により固定されている。
なお、第2の突当面82aの立ち上がり高さ、すなわち、継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aの内周面から小径部86bの内周面までの距離は、第2の湾曲駒72bの後端部分の厚さに略一致する。
継ぎ管82のフランジ部84と小径部86bとの境界部分には、その両者の外径の差により生じる段差が形成されている。この段差の立ち上がり壁面は、継ぎ管82の全周にわたり環状に形成されたフランジ部84の第3の突当面(側面部)84aである。この第3の突当面84aには、外皮64の基端面および固定部材66bの基端面が突き当てられている。
継ぎ管82の小径部86bは、外皮64の後端部分をその外側に取り付ける第2の外皮取付部86cとなる。なお、第3の突当面84aの立ち上がり高さ、すなわち、継ぎ管82の小径部86bの外周面からフランジ部84の外周面までの距離は、外皮64と、固定部材66bとの厚さを合わせた厚さと略一致する。このため、固定部材66bがフランジ部84の外側に出っ張ることが極力防止されている。
ここで、外皮(被覆チューブ)64は、柔軟なゴム弾性を呈する素材(例えばポリスチレン等の耐薬品性を有する熱可塑性エラストマ)で形成されている。デュロメーターによる外皮64を形成する熱可塑性エラストマ(ゴム材)のショアA硬度は例えばA50〜90程度であることが好ましい。
外皮64の先端および基端の内径および外径は一致または略一致し、湾曲管62の外周に対して何れの向きにも装着可能であることが好ましい。そして、先端硬質部36の第1の湾曲管取付部44の外径と、継ぎ管82の小径部86bの外径とは略一致し、これらの外径は外皮64の内径よりも僅かに大きく形成されている。このため、外皮64の内周面は、ゴム弾性により先端硬質部36の第1の湾曲管取付部44の外周面と、継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aおよび小径部86bの外周面とにそれぞれ密接する。このとき、特に、外皮64の内周面は、先端硬質部36の第1の湾曲管取付部44の外周面と、継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aおよび小径部86bの外周面とにそれぞれ離間可能に密接する。このため、外皮64の先端部の内周面と先端硬質部36の外周面との間に隙間が生じることを防止することができるとともに、外皮64の基端部の内周面と継ぎ管82の外周面との間に隙間が生じることを防止することができる。
外皮64の先端部および基端部は、第3の湾曲駒72cの外側に配置される部分よりも特に外径が小径に形成されている。外皮64のうち、固定部材66a,66bが配置される部分の外周面は、第3の湾曲駒72cの外側に配置される部分から連続的に滑らかに薄肉に形成されている。
外皮64の先端部を第1の湾曲駒72aの外周面に固定する固定部材66aは、先端側が基端側よりも厚く形成されている。特に、固定部材66aが外皮64の先端部の外周に配置されたときに、固定部材66aの基端が外皮64の外周面に対して段差や隙間なく滑らかな状態に形成されていることが好ましい。
外皮64の基端部を継ぎ管82の小径部86bの外周面に固定する固定部材66bは、先端が基端よりも薄く形成されている。特に、固定部材66bが外皮64の基端部の外周に配置されたときに、固定部材66aの先端が外皮64の外周面に対して段差や隙間なく滑らかな状態に形成されていることが好ましい。なお、図2(B)に示すように、固定部材66bの基端が先端との中間部よりも薄肉に形成されていることも好適である。
固定部材66a,66bは、外皮64よりも硬質の樹脂材で形成されている。外皮64よりも硬質の樹脂材としては、例えばポリオレフィン系の樹脂材が用いられることが好ましい。ポリオレフィン系の樹脂材としては、例えばポリプロピレンやポリエチレンが適宜に選択されて、又は、混合されて用いられることが好ましい。ポロプロピレンのRスケールのロックウエル硬度はR80〜110程度であることが好ましい。デュロメーターによるポリエチレンのショアD硬度はD40〜70程度であることが好ましい。このように、固定部材66a,66bは外皮64よりも硬質である。
固定部材66a,66bは、外皮64の外周に対して溶着(熱溶着)により固定されている。このため、固定部材66a,66bの内周面と外皮64の外周面との間には、溶着部Wが形成されている。また、外皮64の先端側の外周に配設される固定部材66aは、外皮64を介して先端硬質部36の外側に配置されている。外皮64の基端側に配設される固定部材66bは、外皮64を介して継ぎ管82の外側に配置されている。このため、固定部材66aを先端硬質部36の外周に配設された外皮64の外周面にしっかりと固定することができるとともに、固定部材66bを継ぎ管82の外周に配設された外皮64の外周面にしっかりと固定することができる。このとき、固定部材66a,66bは外皮64に固定されるだけでなく、外皮64の先端部を先端硬質部36の外周面に密接するように付勢し、外皮64の基端部を継ぎ管82の外周面に密接するように付勢する。このため、外皮64の内周面と先端硬質部36の外周面との間に隙間が生じることを防止することができるとともに、外皮64の基端部の内周面と継ぎ管82の外周面との間に隙間が生じることを防止することができる。したがって、外皮64の先端部および基端部を固定部材66a,66bで押さえた状態に固定することにより、湾曲部34の内部を水密に維持することができる。
一方、継ぎ管82のうち、フランジ部84よりも後端側の領域の外周面には可撓部32の先端部を嵌合により固定する可撓部取付部88が形成されている。
可撓部32は、例えば帯状板材を螺旋状にした螺旋管102と、この螺旋管の外周に対して管状に編組み構成したブレード管104と、そのブレード管の外側に被せられた樹脂材製の外皮106とを備えている。そして、例えば螺旋管102、ブレード管104および外皮106の先端が継ぎ管82のフランジ部84の第3の突当面84aとは反対側の突当面84bにそれぞれ当接されている。
次に、湾曲部22の外皮64を交換等するため、先端硬質部36や継ぎ管82に固定する方法について説明する。外皮64の先端部と後端部は同様の方法で取り付けられるので、外皮64の先端部、すなわち、先端硬質部36に固定する方法について具体的に説明する。
まず、湾曲管62の外周に外皮64を被せる。このとき、外皮64を径方向外方に引っ張っておく。この状態の外皮64の先端部を先端硬質部36の第1の湾曲駒取付部44の外周面に配置するとともに、外皮64の先端面を第1の突当面46に突き当てる。また、外皮64の基端部を継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aおよび小径部86bの外周面に配置するとともに、外皮64の基端面を第3の突当面84aに突き当てる。すなわち、外皮64をその弾性力により元の径に戻す。このため、外皮64が先端硬質部36の第1の湾曲駒取付部44の外周面を外側から径方向内方に向かって押圧するとともに、継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aおよび小径部86bの外周面を外側から径方向内方に向かって押圧する。
その後、外皮64の先端部の外周に固定部材66aを固定する。固定部材66aとなるものは、例えば図3に示すように、外皮64の先端部の外周に巻回した糸部材66cである。糸部材66cはなるべく整列した状態に巻回することが好ましいが、後述するように熱を加えて冷却したときに固定部材66aの外周面が平坦となれば良い。すなわち、この糸部材66cは、固定部材66aとなるものであるため、上述したように、例えばポリオレフィン系の樹脂材で形成されている。
そして、糸部材66cの外周に例えばPTFE材製のフィルム状の熱収縮チューブ68を被覆する。この状態で、PTFE材製の熱収縮チューブ68の外側から糸部材66cに熱を加える。このように熱を加えたときに、PTFE材製の熱収縮チューブ68は径方向内方に収縮する。このため、糸部材66cは径方向内方に押圧するように力が加えられる。そして、PTFE材製の熱収縮チューブ68は耐熱性がポリオレフィン系の樹脂材よりも高く、溶融し難い。このためPTFE材製の熱収縮チューブ68は溶融せず、その内側の糸部材66cだけを溶融させることができる。そうすると、糸部材66cは図2(A)に示すように外皮64の先端部の外側で平滑化される。この状態で熱を加えるのを停止すると、溶融して平滑化されたポリオレフィン系の素材が例えば大気により冷やされて固定部材66aが形成される。すなわち、糸部材66cが熱により変形して固定部材66aが形成される。
なお、外皮64の基端部の外周に固定部材66bを固定する手段は上述したものと同様であるから、説明を省略する。
また、ここでは、糸部材66cに熱を加えるとともに熱収縮チューブ68で圧力を加えて所望の形状の固定部材66aに変形させるものとして説明したが、糸部材66cの代わりに、Cリング等を用いることも好ましい。例えばCリングは、糸部材66cと同様に、ポリオレフィン系の樹脂材で形成されていることが好ましい。そして、Cリングを用いる場合、上述したように硬質であるとは言っても、外皮64の先端部および基端部にそれぞれ容易に嵌合させることができる。このため、例えばPTFE材製の熱収縮チューブ68等、耐熱性フィルムをCリングの外側に被覆して熱を加えた後、熱を除去すると、環状の固定部材66a,66bが形成される。
また、必ずしも熱収縮チューブ68を用いる必要はない。固定部材66a,66bに熱を加えることができるとともに、外皮64の端部を第1の湾曲駒72aや継ぎ管82に圧力を加えるように密接させることができれば良い。例えば離型剤を塗布したフィルム状のPTFEの外側から熱を加えるとともに、圧力を加えるなどして、外皮64に対して固定部材66a,66bを所望の形状に形成した後、そのフィルム状のPTFEを除去しても良い。このようにしても、固定部材66a,66bで外皮64を第1の湾曲駒72aや継ぎ管82に密接した状態に固定することができる。
一方、外皮64および固定部材66a,66b(熱収縮チューブ68を含む)を取り外す方法について簡単に説明する。
外皮64を湾曲部34から除去する際には、外皮64および固定部材66a,66bを例えば刃を用いて切断する。このとき、図4に示すように、外皮64の内周面は第1の湾曲駒72aの前端部分に対して溶着されていない。このため、外皮64を第1の湾曲駒72aの前端部分の外周面や継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aおよび小径部86bから容易に剥離させることができる。
そして、湾曲部34の外皮64を再度湾曲部34に配設する場合、上述したのと同様に、新たな外皮64および固定部材66a,66bを配置する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことが言える。
湾曲部34の外皮64の内周面を第1の湾曲駒72aや継ぎ管82に配設する際に、接着や溶着等の手段によることなく、接離可能に配置することができる。そして、このように配置した外皮64に対して固定部材66a,66bを配置することによって、外皮64を確実に湾曲部34に配置することができる。また、外皮64を交換する際に、第1の湾曲駒72aや継ぎ管82に付着した外皮64の一部を除去する必要がない。したがって、第1の湾曲駒72aや継ぎ管82に新たな外皮64を直ぐに取り付けることができる。このため、外皮64のリペア性を向上させることができる。
また、固定部材66a,66bを外皮64に固定する際も、接着剤を用いることがないので、少なくとも接着剤分の厚さを薄肉にすることができるとともに、接着剤の硬化までの待ち時間等を省くことができる。また、接着剤を用いることがないので、接着剤の劣化を考慮する必要がなく、外皮64および固定部材66a,66bが有する高い耐薬品性を維持することができる。
また、外皮64に例えばポリスチレン系の熱可塑性エラストマを用い、固定部材66a,66bにポリオレフィン系の熱可塑性樹脂材を用いることによって、外皮64に対して固定部材66a,66bを容易に熱溶着させることができる。このとき、特に固定部材66a,66bを所望の硬さの範囲に設定することによって、湾曲管62を動かして湾曲部34を湾曲させたときに、外皮64が挿入部14の軸方向に圧縮力や引張力が加えられたとしても、固定部材66a,66bで外皮64の両端の位置を維持することができる。すなわち、通常、固定部材66a,66bを外皮64よりも硬質のものを用いることによって、外皮64と先端硬質部本体42や継ぎ管82との間が浮き上がることを防止することができる。
したがって、この実施の形態によれば、リペア性を維持しつつも機密性を向上させた湾曲部34を有する内視鏡10を提供することができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図5および図6を用いて説明する。この実施の形態は、第1の実施の形態の変形例であって、第1の実施の形態で説明した部材と同じ部材または同じ作用を奏する部材には同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。
湾曲部34の外皮64の外側は固定部材66a,66bと溶着して溶着部Wを形成する。そして、外皮64の内周側は内部部材(第1の湾曲駒72aや継ぎ管82)に対して溶着せずに離間可能に密接する。
図5(A)に示すように、外皮64の先端は、第1の突当面46よりも基端側にある。そして、外皮64の先端側の固定部材66aは、外皮64の先端の外周面を第1の湾曲駒72aの外周面に押圧するように被覆されているとともに、第1の突当面46に当接している。すなわち、外皮64および固定部材66aは、先端側から基端側に向かって、固定部材66aだけの部分、外皮64と固定部材66aとが重ねられた部分、外皮64だけの部分がある。そうすると、固定部材66aだけの部分が最も硬く、外皮64と固定部材66aとが重ねられた部分が固定部材66aだけの部分よりも硬さが軽減され、外皮64だけの部分は外皮64と固定部材66aとが重ねられた部分が固定部材66aだけの部分よりも硬さが軽減されている。
図5(B)に示すように、外皮64の基端は、第3の突当面84aよりも先端側にある。そして、外皮64の基端側の固定部材66bは、外皮64の基端の外周面を継ぎ管82の外周面に押圧するように被覆されているとともに、第3の突当面84aに当接している。すなわち、すなわち、外皮64および固定部材66bは、基端側から先端側に向かって、固定部材66bだけの部分、外皮64と固定部材66bとが重ねられた部分、外皮64だけの部分がある。そうすると、固定部材66bだけの部分が最も硬く、外皮64と固定部材66bとが重ねられた部分が固定部材66bだけの部分よりも硬さが軽減され、外皮64だけの部分は外皮64と固定部材66bとが重ねられた部分が固定部材66bだけの部分よりも硬さが軽減されている。
このような構造を有する湾曲部34の湾曲管62を湾曲させると、外皮64の先端および基端には圧縮力や引張力が加えられる。固定部材66a,66bが配設された端部ほど硬く、端部から湾曲部34の軸方向に沿った中央側に移動するにつれて硬さが軽減されている。すなわち、外皮64の端部は段階的に硬さが異なる構造を有する。このため、湾曲部34を湾曲させる際に、固定部材66a,66bだけの部分によって湾曲管62に対する外皮64の移動を抑制しつつ、外皮64と固定部材66a,66bとが重ねられた部分が固定部材66a,66bだけの部分に対して伸びる。したがって、湾曲部34を湾曲させる際に外皮64の端部に加えられる力を急激に変化させることを防止し、徐々に変化させることができる。そうすると、湾曲部34を湾曲させる際にも、外皮64をより柔軟に追従させることができ、外皮64をより長寿命に用いることができる。
次に、湾曲部22の外皮64を交換等するため、先端硬質部36や継ぎ管82に固定する方法について説明する。
固定部材66aとなるものは、例えば図6に示すように、外皮64の先端部の外周に巻回した糸部材66cである。糸部材66cはなるべく整列した状態に巻回することが好ましい。この糸部材66cは、固定部材66aとなるものであるため、上述したように、例えばポリオレフィン系の樹脂材で形成されている。
そして、糸部材66cの外周に例えばPTFE材製のフィルム状の熱収縮チューブ68を被覆する。この状態で、PTFE材製の熱収縮チューブ68の外側から糸部材66cに熱を加える。このように熱を加えたときに、PTFE材製の熱収縮チューブ68は径方向内方に収縮する。このため、糸部材66cは径方向内方に押圧するように力が加えられる。そして、PTFE材製の熱収縮チューブ68は耐熱性がポリオレフィン系の樹脂材よりも高く、溶融し難い。このためPTFE材製の熱収縮チューブ68は溶融せず、その内側の糸部材66cだけを溶融させることができる。そうすると、糸部材66cの外周は図5(A)に示すように平滑化される。この状態で熱を加えるのを停止すると、溶融して平滑化されたポリオレフィン系の素材が例えば大気により冷やされて固定部材66aが形成される。すなわち、糸部材66cが熱により変形して固定部材66aが形成される。このとき、外皮64の先端の外周面と固定部材66aとの間は、溶着部Wが形成される。
なお、外皮64の基端部の外周に固定部材66bを固定する手段は上述したものと同様であるから、説明を省略する。
一方、外皮64および固定部材66a,66b(熱収縮チューブ68を含む)を取り外す方法について簡単に説明する。
外皮64を湾曲部34から除去する際には、外皮64および固定部材66a,66bを例えば刃を用いて切断する。このとき、図7に示すように、外皮64の内周面は第1の湾曲駒72aの前端部分に対して溶着されていない。また、固定部材66aの内周面も第1の湾曲駒72aの前端部分に対して溶着されていない。このため、外皮64を第1の湾曲駒72aの前端部分の外周面や継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aおよび小径部86bから容易に剥離させることができる。このとき、外皮64とともに、固定部材66a,66bも第1の湾曲駒72aの前端部分の外周面や継ぎ管82の第2の湾曲駒取付部86aおよび小径部86bから容易に剥離させることができる。
そして、湾曲部34の外皮64を再度湾曲部34に配設する場合、上述したのと同様に、新たな外皮64および固定部材66a,66bを配置する。
以上説明したように、この実施の形態によれば、以下のことが言える。第1の実施の形態で説明した効果については説明を省略する。
外皮64の端部を固定部材66a,66bで固定する際に、固定の具合を段階的に変化させることができる。このため、湾曲部34を湾曲させる際に外皮64の特に端部に加えられる力を急激に変化させることなく、段階的に変化させることができる。そうすると、外皮64の寿命をより長寿命化することができる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態について図8を用いて説明する。この実施の形態は、第2の実施の形態の変形例である。
図8(A)に示すように、第1の湾曲駒72aの外周には、簡単に除去することができる粘着材が配設されて粘着層70aが形成されている。この粘着層70aの外側には、第2の実施の形態で説明した固定部材66aおよび外皮64が硬さを段階的に変化させるように配置されている。
図8(B)に示すように、継ぎ管82の外周には、簡単に除去することができる粘着材が配設されて粘着層70bが形成されている。この粘着層70bの外側には、第2の実施の形態で説明した固定部材66bおよび外皮64が硬さを段階的に変化させるように配置されている。
これら粘着層70a,70bは、固定部材66a,66bで固定されているとともに、外皮64の先端や基端でも押さえられて固定されている。このため、湾曲部34が湾曲しても、粘着層70a,70bが動いてしまうことを防止することができる。したがって、粘着層70aによって、湾曲部34の先端部から外皮64および固定部材66aを除去する際にも、例えば固定部材66aが第1の湾曲駒72aに付着することを確実に防止することができる。同様に、粘着層70bによって、湾曲部34の基端部から外皮64および固定部材66bを除去する際にも、例えば固定部材66bが継ぎ管82に付着することを確実に防止することができる。
なお、粘着層70a,70bは、必ずしも全周に形成されている必要はなく、離散的に配設されていても良い。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態について図9を用いて説明する。この実施の形態は、第2の実施の形態の変形例であって、第2の実施の形態で説明した部材と同一の部材または同一の作用を奏する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図9(A)に示すように、固定部材66aの先端は、第1の突当面46に当接されているとともに、第1の突当面46を乗り越えて先端硬質部本体42の外周面も覆う延出部67aが形成されている。すなわち、固定部材66aは、先端硬質部本体42の外周面の一部を第1の湾曲駒取付部44の外周面とともに連続的に覆うように形成されている。
図9(B)に示すように、固定部材66bの基端は、第3の突当面84aに当接されているとともに、第3の突当面84aを乗り越えて継ぎ管82のフランジ部84の外周面も覆う延出部67bが形成されている。すなわち、固定部材66bは、継ぎ管82のフランジ部84の外周面の一部を小径部86bの外周面とともに連続的に覆うように形成されている。
このため、固定部材66aと先端硬質部36との接触面積を大きくすることができるとともに、先端硬質部本体42と固定部材66aの延出部67aとの間から液体等が浸入することをより確実に防止することができる。同様に、固定部材66bと継ぎ管82との接触面積を大きくすることができるとともに、継ぎ管82と固定部材66bの延出部67bとの間から液体等が浸入することをより確実に防止することができる。
なお、上述した実施の形態では、内視鏡10の湾曲部34の構造について説明したが、内視鏡10の湾曲部34だけでなく、同様の湾曲部34の構造がオーバーチューブ、外付けのチャンネルチューブ等に設けられることが好ましい。すなわち、湾曲部34の構造は、種々の器具の湾曲部に適用することができる。
ところで、湾曲部34での外皮64は湾曲部34での湾曲芯材としての湾曲駒72にわたりその外周に対して直接に被せるようにしても良いが、この実施の形態ではすべての湾曲駒72a,72b,72cの外周面と外皮64の内周面との間に、比較的薄い保護チューブとしてのブレード管(図示せず)を被せることが好ましい。
また、湾曲部34の外側に配設される外皮64を固定部材66a,66bで固定する構造は、湾曲部34だけでなく、例えばユニバーサルコード16とライトガイドコネクタ18との間等にも用いることができる。
これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で行なわれるすべての実施を含む。
本発明の第1から第4の実施の形態に係る内視鏡を示す概略的な斜視図。 第1の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の概略的な縦断面図を示し、(A)は先端硬質部および湾曲部の先端を示す概略図、(B)は湾曲部の基端、継ぎ管および可撓部を示す概略図。 第1の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部および湾曲部の先端に外皮を配設する際に適当に糸部材を巻回した状態を示す概略的な縦断面図。 第1の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部および湾曲部の先端から外皮を除去する際に、第1の湾曲駒の外側から外皮および固定部材を離した状態を示す概略的な縦断面図。 第2の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の概略的な縦断面図を示し、(A)は先端硬質部および湾曲部の先端を示す概略図、(B)は湾曲部の基端、継ぎ管および可撓部を示す概略図。 第2の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部および湾曲部の先端に外皮を配設する際に適当に糸部材を巻回した状態を示す概略的な縦断面図。 第2の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の先端硬質部および湾曲部の先端から外皮を除去する際に、第1の湾曲駒の外側から外皮および固定部材を離した状態を示す概略的な縦断面図。 第3の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の概略的な縦断面図を示し、(A)は先端硬質部および湾曲部の先端を示す概略図、(B)は湾曲部の基端、継ぎ管および可撓部を示す概略図。 第4の実施の形態に係る内視鏡の挿入部の概略的な縦断面図を示し、(A)は先端硬質部および湾曲部の先端を示す概略図、(B)は湾曲部の基端、継ぎ管および可撓部を示す概略図。 従来技術に係る内視鏡の挿入部の概略的な縦断面図を示し、(A)は先端硬質部および湾曲部の先端を示す概略図、(B)は湾曲部の基端、継ぎ管および可撓部を示す概略図。
符号の説明
34…湾曲部、36…先端硬質部、42…先端硬質部本体、44…第1の湾曲駒取付部、46…第1の突当面46、52…観察窓、52a…対物光学系、52b…フレーム、54…チャンネル口、54a…チャンネルチューブ、56…イメージガイドファイバ、56a…フレーム、62…湾曲管、64…外皮、66a,66b…固定部材、72a,72b,72c…湾曲駒、74…回転軸部、76…連結部、82…継ぎ管、82a…第2の突当面、84…フランジ部(大径部)、84a…第3の突当面、84b…突当面、86a…第2の湾曲駒取付部(小径部)、86b…小径部、88…可撓部取付部、92a,92b…操作ワイヤ、94…切起片、96…ガイドリング、98…ガイドシース、102…螺旋管、104…ブレード管、106…外皮、L…中心軸(長軸)

Claims (8)

  1. 挿入部と、
    前記挿入部の外周面の少なくとも一部を被覆する柔軟な筒状の外皮と、
    前記外皮の端部の内周面に少なくとも一部が接して配置される筒状の硬質部材と、
    前記外皮よりも硬質の素材で形成され、前記外皮に配置され熱溶着する溶着部を有し前記外皮を前記硬質部材の外周面に対して固定するための環状の固定部材と
    を具備し、
    前記外皮の端部の内周面は、前記環状の固定部材が前記外皮の端部に配置されて熱溶着された状態で前記硬質部材の外周面に密接し、前記環状の固定部材が前記外皮の端部から除去された状態で前記硬質部材の外周面に対して離間可能であり、
    前記環状の固定部材が前記外皮の端部に配置されて熱溶着された状態で、前記外皮の端部の内周面を前記硬質部材の外周面に密接させるとともに、前記環状の固定部材を前記硬質部材の外周面に密接させるようにしたことを特徴とする内視鏡。
  2. 前記環状の固定部材が前記外皮の端部に配置されて熱溶着された状態で、前記固定部材のうち、前記硬質部材の外周面と密接している部分は、前記外皮と溶着される前記溶着部がある部分よりも肉厚であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  3. 前記外皮の端部の内周面と前記硬質部材の外周面との間には、前記環状の固定部材が前記外皮の端部に配置されて熱溶着された状態で前記外皮の端部の内周面と前記硬質部材の外周面との間を粘着させて密接させ、前記環状の固定部材が前記外皮から除去された状態で除去可能な、粘着層が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  4. 前記硬質部材は、大径部と、この大径部から段差をもって連続した小径部とを有し、
    前記外皮および前記固定部材は、前記環状の固定部材が前記外皮の端部に配置されて熱溶着された状態で、前記小径部の外周面に密接していることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  5. 前記固定部材は、前記環状の固定部材が前記外皮の端部に配置されて熱溶着された状態で、前記硬質部材の前記大径部の外周面と前記小径部の外周面との間の段差により形成される側面部に当接されていることを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
  6. 前記固定部材は、前記環状の固定部材が前記外皮の端部に配置されて熱溶着された状態で、前記大径部の少なくとも一部の外周面および前記小径部の少なくとも一部の外周面を連続的に覆うようにしたことを特徴とする請求項4に記載の内視鏡。
  7. 前記外皮は、スチレン系エラストマで形成され、
    前記固定部材は、オレフィン系樹脂材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
  8. 前記硬質部材は、前記挿入部の先端部に配置される先端硬質部であることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
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