WO2007105334A1

WO2007105334A1 - 内視鏡用折れ止め部材、および、内視鏡

Info

Publication number: WO2007105334A1
Application number: PCT/JP2006/320668
Authority: WO
Inventors: Yoshinori Nakaura; Kiyokazu Hosaka
Original assignee: Olympus Corporation
Priority date: 2006-03-10
Filing date: 2006-10-17
Publication date: 2007-09-20
Also published as: US20070212926A1; JP2007236752A

Abstract

　内視鏡用折れ止め部材（５０）は、内視鏡の挿入部やユニバーサルケーブル等、細長い管状部材の外周に配設される。この折れ止め部材（５０）は、複数が周方向に組み合わせられるときに互いに当接される平面（５６，５８）を備え、複数が組み合わせられて筒状に形成される割体（５２）と、前記平面（５６，５８）に設けられ、割体（５２）を筒状に保持する保持部（５６ａ，５８ａ）を備えている。

Description

明細書

内視鏡用折れ止め部材、および、内視鏡

技術分野

[0001] 本発明は、種々の用途に使用される内視鏡用折れ止め部材、および、折れ止め部材を有する内視鏡に関する。

背景技術

[0002] 挿入部に折れ止め部材を備えた内視鏡では、内視鏡の製造時に折れ止め部材を装着する際、操作部と挿入部を連結した後、筒状の折れ止め部材を揷入部の先端側から嵌め込む。折れ止め部材は、その折れ止め部材の内周面が挿入部の外周面に密着する状態でその挿入部の全長にわたって挿入部の基端側に引き込む作業によって挿入部の先端部力ゝら基端部まで移動される。そして、折れ止め部材は、折れ止め部材の小径の先端部側が挿入部の基端部側を覆うようにされ、折れ止め部材の大径の基端側が操作部の先端側に取り付けられて固定される。その際、折れ止め部材の引き込み作業は、摩擦抵抗が大きいので作業性が悪い。

[0003] 特開平 8— 56893号公報に開示された内視鏡では、挿入部の先端側の外径よりも基端側の外径を大きくし、挿入部の先端側での摩擦抵抗を小さくした状態で筒状の折れ止め部材を嵌め込むことを提案して、る。

[0004] 特開平 8— 56893号公報に開示された内視鏡では、先端硬性部や湾曲部や蛇管部の連結部等で外径が大きく異なる場合がある。このため、折れ止め部材を揷入部の先端部力も基端部に向力つて摺動させる際の摩擦抵抗が依然として大きな場合があり、作業性が悪くなることがある。特開平 8— 56893号公報に開示されているように、挿入部の基端側のみ外径を大きくする場合があるが、その場合、部分的に特別な構造を要するので、高価な内視鏡になることがある。

発明の開示

[0005] この発明の目的とするところは、内視鏡の挿入部等の管体 (管状部材）に装着される折れ止め部材を、簡単に組み立てて装着することができる内視鏡用折れ止め部材、および、そのような折れ止め部材を有する内視鏡を提供することにある。 [0006] 上記目的を達成するために、この発明に係る、内視鏡の細長!/、管状部材の外周に配設される内視鏡用折れ止め部材は、前記折れ止め部材を周方向に分割して形成した複数の割体と、前記複数の割体の少なくとも 1つに設けられ、前記複数の割体を周方向に組み合わせて筒状にしたときに前記筒状を保持する保持部とを具備する。図面の簡単な説明

[0007] [図 1]図 1は、本発明の第 1の実施の形態に係る内視鏡を示す概略図である。

[図 2A]図 2Aは、第 1の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材の割体を閉じた状態を示す概略的な斜視図である。

[図 2B]図 2Bは、第 1の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材の割体を開、た状態を示す概略的な斜視図である。

[図 3A]図 3Aは、本発明の第 2の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材の割体を閉じた状態を示す概略的な斜視図である。

[図 3B]図 3Bは、本発明の第 2の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材の割体を開いた状態を示す概略的な斜視図である。

[図 4A]図 4Aは、本発明の第 3の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材の割体を閉じた状態を示す概略的な斜視図である。

[図 4B]図 4Bは、本発明の第 3の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材の割体を開いた状態を示す概略的な斜視図である。

[図 5A]図 5Aは、本発明の第 4の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材を開、た状態を示す概略的な斜視図である。

[図 5B]図 5Bは、本発明の第 4の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材を閉じた状態を示す概略的な断面図である。

[図 5C]図 5Cは、本発明の第 4の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材を閉じた状態を示す概略的な断面図である。

[図 6A]図 6Aは、本発明の第 1から第 4の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材の割体が合わせられる平面の縁部が曲線状に形成された場合を示す概略的な斜視図である。

[図 6B]図 6Bは、本発明の第 1から第 4の実施の形態に係る、内視鏡に使用される折れ止め部材の割体が合わせられる平面の縁部がギザギザ状に形成された場合を示す概略的な斜視図である。

発明を実施するための最良の形態

[0008] 以下、図面を参照しながらこの発明を実施するための最良の形態について説明する。

[0009] 第 1の実施の形態について図 1な、し図 2Bを用ヽて説明する。

図 1に示すように、内視鏡 10は、細長い挿入部 12と、この挿入部 12の基端部に設けられた操作部 14と、この操作部 14から延出されたユニバーサルケーブル 16と、このユニバーサルケーブル 16の遠位端部に設けられたコネクタ 18とを備えている。

[0010] 挿入部 12は、先端硬質部 22と、この先端硬質部 22の基端部に設けられた湾曲部 24と、この湾曲部 24の基端部に設けられた管状の蛇管部 26とを備えている。蛇管部 26の基端部は、操作部 14に連結されている。先端硬質部 22には、それぞれ図示しないが、観察光学系、撮像素子、照明光学系、送気送水ノズル、鉗子出口などが配設されている。

[0011] 操作部 14は、操作部本体 14aと、グリップ 14bとを備えている。操作部本体 14aは、吸引制御バルブ 32と、送気送水バルブ 34とを例えば並設した状態に備えている。操作部 14の挿入部 12側のグリップ 14bには、鉗子栓 36が着脱可能に装着されている吸引制御バルブ 32は、吸引管路（図示せず)の切り替えを行なう際に使用される。送気送水バルブ 34は、観察光学系の対物レンズを洗浄するときに液体を出したり、洗浄したときの液体を吹き飛ばす際の送気や送水に使用される。

[0012] 操作部 14には、それぞれ硬質の榭脂材で形成されたアングルノブ 42 (第 1および第 2の湾曲操作ノブ 42UD, 42RL)と湾曲固定レバー 44 (第 1および第 2のェンゲ一ジレバー 44UD, 44RL)とが取り付けられている。

第 1の湾曲操作ノブ 42UDは、挿入部 12の湾曲部 24を上下方向に湾曲させるときに操作される。第 2の湾曲操作ノブ 42RLは、挿入部 12の湾曲部 24を上下方向に対して 90度異なる位置である左右方向に湾曲させるときに操作される。第 1のエング一ジレバー 44UDは、第 1の湾曲操作ノブ 42UDを所望の状態で固定するときに操作される。すなわち、第 1のエンゲージレバー 44UDは、湾曲部 24を上下方向に湾曲させた状態を保持するときに使用される。第 2のエンゲージレバー 44RLは、第 2の湾曲操作ノブ 42RLを所望の状態で固定するときに操作される。すなわち、第 2のェンゲージレバー 44RLは、湾曲部 24を左右方向に湾曲させた状態を保持するときに使用される。

[0013] ユニバーサルケーブル 16は、例えばポリウレタン等の榭脂材で被覆されている。このユニバーサルケーブル 16の操作部 14に対して遠位側の端部には、硬質の榭脂材で形成されたコネクタ 18が取り付けられている。

[0014] コネクタ 18には、ライトガイドコネクタ 18aと、電気コネクタ（図示せず）とが配設されている。さら〖こ、吸引や送気送水などのコネクタ 18bも配設されている。ライトガイドコネクタ 18aは、照明光源からの照明光を照明光学系を通して挿入部 12の先端部力も観察対象物に向けて照射するために設けられている。電気コネクタには、照明された観察対象物からの光が、挿入部 12の先端部から観察光学系を通して電気的に伝達される。

[0015] さらに、挿入部 12における蛇管部 26の基端部、ユニバーサルケーブル 16の両端部には、それぞれ折れ止め部材 50が配設されている。このため、これら蛇管部 26やユニバーサルケーブル 16などの管体 (管状部材）に大きな力が加えられたときに、それらの端部での管体の座屈が防止されている。折れ止め部材 50は、例えばゴム材や榭脂材などの高分子材料により形成されてヽる。

[0016] 図 2Aに示す折れ止め部材 50は、先端部 50aが内径および外径ともに、基端部 50 bのそれらよりも小さく形成されている。折れ止め部材 50の先端側は、例えば蛇管部 26の先端側や、ユニバーサルケーブル 16の中央側など、管体の中央側に向けられている。

[0017] 図 2Bに示すように、折れ止め部材 50は、折れ止め部材 50の中心軸に沿った 1つの面で分割したような 1対の面 (分割部）が形成された状態の、ハーフパイプ状の 1対の割体 52を備えている。これら割体 52の内周面は、折れ止め部材 50の軸方向に沿つて、小径部 54aと、中径部 54bと、大径部 54cとを備えている。小径部 54aおよび大径部 54cは、それぞれ径が略一定に形成されている。一方、中径部 54bは小径部 54 aと大径部 54cとを滑らかに接続するように、テーパ状に形成されている。具体的には、小径部 54aに近接する側が、大径部 54cに近接する側に比べて小径に形成されている。割体 52の外周面は、先端部 50aの先端側から基端部 50b側に向けて外径が徐々に大きくなるようにテーパ状に形成され、内周面の中径部 54bから大径部 54cに移行する位置に対応する外周面の位置近傍で太径の大径となつている。

[0018] 小径部 54aの内径は、蛇管部 26やユニバーサルケーブル 16などの管体の外径に対して僅かに小さいか、同一に形成されている。小径部 54aの内径が管体の外径に比べてわずかに小さい場合、管体の外皮の外径が小さくなるように弾性変形し、および Zまたは、折れ止め部材 50の小径部 54aの内径が大きくなるように弾性変形する。このため、小径部 54aの内周面は、管体の外周面に密着する。すなわち、小径部 5 4aは、密着手段として機能することになり、シール材としても作用する。なお、小径部 54aと蛇管部 26の基端部やユニバーサルケーブル 16の外周面との間には、接着剤、粘着剤、シーリング剤などが塗布されていることも好適である。

[0019] 割体 52には、複数の割体 52同士を突き合わせるための、一方と他方とからなる、 1 対の分割部をそれぞれ備えている。各割体 52の一側（一方の分割部）には、上述したように、分割によって形成される平面（当接面） 56, 58が形成されている。一方、各割体 52の他側 (他方の分割部）には、分割によって形成される平面（当接面） 57, 59 と、他の割体 52の他側と突き合わせてヒンジ状に接続する接続部 60が形成されてヽる。このため、割体 52の他側の接続部 60は、他の部分よりも薄肉に形成されている。

[0020] 一方の割体 52の一側の平面 56には、その平面 56に対して例えば垂直な方向に突出した複数の凸部 (保持部） 56aが形成されている。他方の割体 52の一側の平面 58には、その平面 58に対して垂直な方向に凹んだ複数の凹部 (保持部） 58aが形成されている。接続部 60を支軸として割体 52の平面 56, 58同士を当接させる場合、凹部 58aには、上述した凸部 56aが嵌合される。この嵌合によって、 1対の割体 52は、全体として筒状の折れ止め部材 60になる。

[0021] 次に、この実施の形態に係る折れ止め部材 50を蛇管部 26の基端部等に配設する場合の配設方法について説明する。

最初に、挿入部 12における蛇管部 26の基端部を操作部 14に連結する。その後、折れ止め部材 50を挿入部 12における蛇管部 26の基端部に装着する。この場合、折れ止め部材 50の接続部 60を支軸として割体 52同士を開く。この状態で、割体 52の小径部 54aに蛇管部 26の基端部を配設する。そして、割体 52の平面 56に設けられた凸部 56aを他の平面 58に設けられた凹部 58aに嵌合させる。ここで、平面 56, 58 同士を当接させた状態を維持するように、互いの平面 56, 58を接着剤 (保持部)で接着して固定する。このとき、折れ止め部材 50の基端部 50bを操作部 14の先端側にも固定する。この操作部 14の先端側への固定は、折れ止め部材 50の大径部 54cと、この大径部 54cと嵌合する操作部 14の先端側の取付部（図示せず)との間に、接着剤を介在させての接着により行なう。

このような折れ止め部材 50をユニバーサルケーブル 16に配設する場合も同様に配設する。

[0022] 以上説明したように、この実施の形態によれば以下のことが言える。

折れ止め部材 50を挿入部 12における蛇管部 26の基端部やユニバーサルケープル 16に装着する場合、開いた状態の 1対の割体 52を閉じるだけで装着することができる。このため、例えば、挿入部 12等を先端部から基端部まで摩擦力に杭して挿通させるといった煩わしい作業を必要としない。したがって、その摩擦力によって挿入部 12やユニバーサルケーブル 16等に負荷をかけることを防止することができる。そうすると、内視鏡 10の製造に力かる工数を削減することができるとともに、製造コストの低減を図ることができる。

[0023] なお、この実施の形態では、 1対の割体 52を用いて折れ止め部材 50を形成することについて説明した力 3つの割体 52で 1つの折れ止め部材 50を形成するなど、割体 52の数は適宜である。図示しないが、 3つの割体 52で 1つの折れ止め部材 50を形成する場合、第 1の割体 52の一側（一方の分割部）は平面 56であり、他側 (他方の分割部）は接続部 60である。第 2の割体 52の一側 (他方の分割部）および他側 (他方の分割部）はともに接続部 60である。第 3の割体 52の一側（一方の分割部）は平面 58であり、他側 (他方の分割部）は接続部 60である。よって、割体 52の数が 3っ以上の複数であっても、複数の割体 52同士を周方向で突き合わせる (すなわち、組み合わせる）と、全体として筒状の折れ止め部材 50が形成される。そして、折れ止め部材 50の開放端側となる一方の分割部 (平面 56, 58)に設けた接着剤や嵌合部（凸部 56a,凹部 58a)によって、折れ止め部材 50の筒状が保持されることになる。

[0024] 次に、第 2の実施の形態について図 3Aおよび図 3Bを用いて説明する。この実施の形態は第 1の実施の形態の変形例であって、第 1の実施の形態で説明した部材と同一の部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。以下、第 3および第 4の実施の形態でも同様である。

[0025] 図 3Aおよび図 3Bに示すように、この実施の形態に係る折れ止め部材 50の割体 52 は、完全に 2つに分離されている。一方の割体 52は、 1対の平面（当接面） 56, 57を備えている。他方の割体 52は、 1対の平面（当接面） 58, 59を備えている。一方の割体 52の他側の平面 57には、その平面 57に対して垂直な方向に凹んだ複数の凹部（保持部） 57aが形成されている。他方の割体 52の他側の平面 59には、その平面 59 に対して垂直な方向に突出して複数の凸部 (保持部） 59aが形成されて、る。

[0026] 折れ止め部材 50の割体 52同士を装着する場合、一方の割体 52の平面 56を、他方の割体 52の平面 58に当接させ、一方の割体 52の平面 57を、他方の割体 52の平面 59に当接させる。そうすると、一方の割体 52の平面 56の凸部 56aが他方の割体 5 2の平面 58の凹部 58a〖こ嵌合され、一方の割体 52の平面 57の凹部 57aに他方の割体 52の平面 59の凸部 59aが嵌合される。この嵌合によって、折れ止め部材 50の筒状が保持される。

[0027] したがって、第 1の実施の形態と同様に、煩わしい作業を必要とせず、挿入部 12やユニバーサルケーブル 16等に負荷をかけることを防止して折れ止め部材 50を管体に装着することができる。

[0028] 次に、第 3の実施の形態について図 4Aおよび図 4Bを用いて説明する。

図 4Aおよび図 4Bに示すように、一方の割体 52の外周面には、 2つの突起 (係止部） 62がー体的に形成されている。これら突起 62の一方は先端部 50aに配設され、他方は基端部 50bに配設されている。他方の割体 52の平面 58の縁部には、シート状の 2つのバンド（保持部） 64がー体的に形成されている。これらバンド 64の一方は先端部 50aに配設され、他方は基端部 50bに配設されている。これらバンド 64の延出端部には、貫通孔 64aが形成されている。突起 62と貫通孔 64aとの位置関係は、割体 52の平面 56, 58同士を当接させたときに、貫通孔 64aの中心が突起 62に対して僅かに届かない位置である。すなわち、バンド 64を僅かに弾性変形させて、貫通孔 64aと突起 62とを嵌合させる。したがって、割体 52同士が開くことを防止することができる。なお、各割体 52の他側には、平面 57, 59とともに、他の割体 52の他側と接続するヒンジ状の接続部 60が形成されて、る。

[0029] 次に、この実施の形態に係る折れ止め部材 50を挿入部 12の基端部等に配設する場合の配設方法について説明する。

最初に、挿入部 12を操作部 14に連結する。その後、折れ止め部材 50を挿入部 12 における蛇管部 26の基端部に装着する。この場合、折れ止め部材 50の接続部 60を支軸として割体 52同士を開く。この状態で、割体 52の小径部 54aに蛇管部 26の基端部を配設する。そして、平面 56, 58同士を当接させた状態を維持するように、互いの平面 56, 58を接着剤 (保持部)で接着する。また、折れ止め部材 50の基端部 50b を操作部 14の先端側に接着する。

[0030] さらに、バンド 64の貫通孔 64aに、突起 62を嵌合させる。このため、蛇管部 26ゃュ二バーサルケーブル 16の外径に対して折れ止め部材 50の小径部 54aの内径が僅力に小さい場合などであっても、割体 52によって折れ止め部材 50を筒状に形成した状態を維持することができる。

[0031] 次に、第 4の実施の形態について図 5Aないし図 5Cを用いて説明する。

図 5Aに示すように、小径部 54aおよび中径部 54bの内周面は、複数の半リングが連なった状態に形成されている。特に、小径部 54aは、図 5A中に符号 70で示すように、蛇管部 26の基端側を覆う領域に薄肉の部分を備えている。この部分 70は、肉の量が少なぐ適度な可撓性を有する蛇腹状など、柔らかく形成されている。この部分 7 0は、例えば蛇管部 26の基端部の外径や、ユニバーサルケーブル 16の外径に対応して切断される。

[0032] すなわち、蛇管部 26やユニバーサルケーブル 16の外径が折れ止め部材 50の小径部 54aで形成される内径と多少異なる場合であっても、小径部 54aの適宜な箇所を図 5Bに示すように切断して折れ止め部材 50を形成することによって、様々な外径を有する蛇管部 26やユニバーサルケーブル 16にこの折れ止め部材 50を装着することがでさる。

[0033] 図 5Cに示すように、小径部 54aの先端部を径方向内方に折り曲げることによって、様々な外径を有する蛇管部 26やユニバーサルケーブル 16の外周面にこの折れ止め部材 50を密着させて装着することも可能である。この場合にも、小径部 54aは管状部材の外周面に密着する密着手段となる。

[0034] なお、上述した第 1から第 4の実施の形態では、平面 56, 57, 58, 59の縁部が真直ぐに形成された場合について説明した力図 6Aおよび図 6Bに示すように、曲線状の当接面やギザギザ状の当接面が形成されてヽることも好適である。

[0035] また、平面 56, 57, 58, 59に設けられた凸咅 56a, 59aと四咅 57a, 58aとの嵌合のみによって折れ止め部材 50の筒状を維持しても良いし、この凸部 56a, 59aと凹部 57a, 58aとの嵌合とともに第 3の実施の形態で説明したシート状のバンド 62との併用により折れ止め部材 50の筒状を維持しても良い。

[0036] また、平面 56, 57, 58, 59同士を当接して、接着剤 (保持部）のみにより固定しても良い。この場合、当接する平面 56と平面 58、または、平面 57と平面 59とを当接する前に、当該接着剤層を平面の一方または両方に設けておくと良い。または、平面の一方または両方に対し、両面に接着剤層を形成したテープゃシート等を保持部として、当接する面に設けても良い。

[0037] また、第 1、第 3および第 4の実施の形態の折れ止め部材 50では、各割体 52の基端部 50b側に対して接続部 60を設け、先端部 50a側を離す (先端部 50a側に接続部 60が設けられていない)構成とした力これに限らず、各割体 52の先端部 50aに対して接続部 60を設け、基端部 50b側を離す (基端部 50b側に接続部 60が設けられて、な!/、)構成としても良!、。

[0038] また、第 1、第 3および第 4の実施の形態の折れ止め部材 50では、ヒンジ状の薄肉となった接続部 60は、基端部 50bの外周面側に設けた力これに限らず、接続部 60 は外周面と内周面との中程、あるいは、内周面側に設けても良い。この場合には、前者では外周面側と内周面側とが分割部となり、後者では外周面側が分割部となる。

[0039] また、各実施の形態において、割体 52の大径部 54cの内周面に対して突起 (あるいは溝)を設けるとともに、操作部 14の先端側の取付部には該突起 (あるいは溝)と嵌合関係にある溝 (あるいは突起)を設け、両者の突起と溝とを係合させつつ両者を固定しても良い。

[0040] また、折れ止め部材 50は、小径部 54aと大径部 54cはそれぞれの内径が略一定に形成される場合に限らず、それぞれの内径が徐々に、あるいは、段階的に変化するように形成されていても良い。また、折れ止め部材 50の基端部 50bを操作部 14の先端側に取り付ける際には、折れ止め部材 50の基端部 50bに対して、折れ止め部材 5 0の中心軸と直交する方向にビスの取付用孔を設けておき、この取付用孔を介して操作部 14の先端側の取付部に形成したビス孔 (ネジ孔）にビスを螺着することにより、折れ止め部材 50を取り付けても良い。

[0041] また、折れ止め部材 50は、全体が高分子材料により形成されるものに限らず、操作部 14の先端側の取付部に対して固定する大径部 54cの全部、または大径部 54cの一部を、アルミニウム等の金属製の割体で形成し、中径部 54bと小径部 54aとを高分子材料の割体で形成するようにしても良、。

[0042] これまで、いくつかの実施の形態について図面を参照しながら具体的に説明したが、この発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなぐその要旨を逸脱しな V、範囲で行なわれるすべての実施を含む。

産業上の利用可能性

[0043] この発明によれば、内視鏡の挿入部等の管体 (管状部材）に装着される折れ止め部材を、簡単に組み立てて装着することができる内視鏡用折れ止め部材および、そのような折れ止め部材を有する内視鏡を提供することができる。

Claims

請求の範囲

[1] 内視鏡の細長い管状部材の外周に配設される内視鏡用折れ止め部材であって、前記折れ止め部材を周方向に分割して形成した複数の割体と、

前記複数の割体の少なくとも 1つに設けられ、前記複数の割体を周方向に組み合わせて筒状にしたときにその筒状を保持する保持部と

を具備することを特徴とする内視鏡用折れ止め部材。

[2] 前記割体には、筒状の折れ止め部材を周方向に分割する分割部が設けられていることを特徴とする請求項 1に記載の内視鏡用折れ止め部材。

[3] 前記割体は、筒状の折れ止め部材を周方向に分割する分割部と、前記割体同士を開閉可能に接続する接続部とを備えていることを特徴とする請求項 1に記載の内視鏡用折れ止め部材。

[4] 前記分割部は、前記複数の割体の分割部同士を当接させる当接面を備えていることを特徴とする請求項 2もしくは請求項 3に記載の内視鏡用折れ止め部材。

[5] 前記保持部は、一方の割体の当接面と、他方の割体の当接面とを互いに対して当接させるときの、前記各当接面に備えた嵌合部であることを特徴とする請求項 4に記載の内視鏡用折れ止め部材。

[6] 前記保持部は、

前記割体から延出され、前記割体の外周に卷きつけて前記折れ止め部材を筒状に保持するベルトと、

前記割体の少なくとも 1つに設けられ、前記ベルトを係止する係止部と

を備えていることを特徴とする請求項 4に記載の内視鏡用折れ止め部材。

[7] 前記割体は、前記管状部材の軸方向の中央側に向けられる小径部と、この小径部の基端部に設けられ、前記小径部よりも大径の大径部とを備え、

前記小径部は、前記管状部材の外径に合わせて変形して前記管状部材の外周面に密着する密着手段を備えてヽることを特徴とする請求項 1から請求項 3のヽずれか 1に記載の内視鏡用折れ止め部材。

[8] 細長い管状部材に配設される折れ止め部材を有する内視鏡であって、

前記折れ止め部材は、この折れ止め部材を周方向に分割する分割部を有する複数の割体を備え、

前記割体は、前記分割部を互いに突き合わせて筒状に形成されることを特徴とする内視鏡。

[9] 前記分割部には、他の割体の分割部に対する固定状態を保持する保持部が配設されて、ることを特徴とする請求項 8に記載の内視鏡。

[10] 前記分割部は、前記複数の割体のうち隣接する割体同士を当接させるための当接面を備えていることを特徴とする請求項 8もしくは請求項 9に記載の内視鏡。