JP5417963B2 - 成膜装置および成膜方法ならびに成膜装置の設計方法及び成膜装置の製造方法 - Google Patents
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Description
そこで、本発明の目的は、シールドブロックの小型化によるコストの低減、及び有効成膜領域の拡大が可能な成膜装置および成膜方法ならびに成膜装置の設計方法及び成膜装置の製造方法を提供することである。
そして、請求項5に記載の成膜装置の製造方法は、成膜室内でプラズマを発生させる電圧印加電極と、前記電圧印加電極の背面に配置された金属製支持枠と、前記電圧印加電極の前方に突き出すようにして前記電圧印加電極の周囲に配置され、可撓性基板に押し付けられることにより前記成膜室を形成する枠体と、前記金属製支持枠とで前記電圧印加電極の背面及び側面を覆うとともに、前記枠体の外周面を覆うようにして前記金属製支持枠と枠体とを電気的に接続する金属板とを備える成膜装置の製造方法であって、成膜装置における成膜条件に基づいて前記金属支持枠と枠体との間のインダクタンス成分の最適値を演算し、その最適値を実現できる前記金属板の設計値を選択する設計方法で選択された前記金属板の設計値に基づいてその金属板を製造する工程と、その製造された金属板を組み込む工程と、を備えたことを特徴とする。
そして、請求項4、5に係る発明によれば、請求項1〜3に好適な成膜装置を設計し、製造することが可能となる。
図1は、本発明の一実施形態に係る成膜装置の概略構成を示す平面断面図である。
図1において、成膜装置には、送り室4、成膜用真空室10および巻き取り室5が設けられている。そして、送り室4内には二つの搬入ロール2が収容されるとともに、巻き取り室5には、二つの搬出ロール3が収容されている。ここで、成膜用真空室10には、内部を外気と隔離する壁体7がそれぞれ設けられ、成膜用真空室10内には、電圧印加電極8および接地電極9がそれぞれ設けられている。ここで、電圧印加電極8は、各可撓性基板1に対してそれぞれ一つずつ備えられ、電圧印加電極8に対して接地電極9がそれぞれ対向配置されている。なお、可撓性基板1としては、例えば、ポリイミドフィルムまたはポリエチレンフィルムなどを用いることができる。
図2および図3において、並行して搬送される2列の可撓性基板1の間には、排気ブロック11を介して結合された2つの電圧印加電極8が配置され、さらにそれぞれの可撓性基板1が挟み込まれるようにして接地電極9が電圧印加電極8にそれぞれ対向配置されている。また、各電圧印加電極8の背面を覆うように金属製支持枠21が配置され、この金属製支持枠21に導電性の枠体22がねじ23を介して導電的に結合されている。さらに、各電圧印加電極8の側面には、金属製支持枠21とで電圧印加電極8の背面及び側面を覆うとともに、枠体22の外周面を覆うようにして金属製支持枠21と枠体22とを電気的に接続する金属板27が配置されている。
すなわち、搬入ロール2から引き出された可撓性基板1は成膜用真空室10に搬送され、電圧印加電極8と接地電極9との間に保持された状態で一旦停止される。そして、電圧印加電極8と接地電極9との間に可撓性基板1が保持されると、アクチュエータ13は、接地電極9を駆動することにより、枠体22の端面に可撓性基板1を密着させ、成膜室6を形成する。
図4は、図1の成膜装置の成膜室端部をより詳細に示す縦断面図である。
図5において、高周波に対しては給電線26の等価回路はインダクタL1で表すことができ、電圧印加電極8の等価回路は抵抗RとキャパシタC2の並列接続で表すことができ、ねじ23の等価回路はインダクタL2で表すことができる。このため、給電線26の接続部分の等価回路は、高周波電源25、インピーダンス整合器24、給電線26のインダクタL1、電圧印加電極8の抵抗RとキャパシタC2の並列回路およびねじ23のインダクタL2の直列接続で表すことができる。
即ち、新たな成膜装置の設計時に、既に決まっている成膜条件に基づいて図5に示した等価回路におけるインダクタL2の最適値を演算し、その最適値を実現できる金属板27の設計値を選択する。金属板27の設計値を選択するとは、要するに、その材質や寸法や表面粗さなどを決めるということである。
2 搬入ロール
3 搬出ロール
4 送り室
5 巻き取り室
6 成膜室
7 壁体
8 電圧印加電極
9 接地電極
10 成膜用真空室
11 排気ブロック
12 真空排気口
13 アクチュエータ
21 金属製支持枠
22 枠体
23 ねじ
24 インピーダンス整合器
25 高周波電源
26 給電線
27 金属板
Claims (5)
- 成膜室内でプラズマを発生させる電圧印加電極と、
前記電圧印加電極の背面に配置された金属製支持枠と、
前記電圧印加電極の前方に突き出すようにして前記電圧印加電極の周囲に配置され、可撓性基板に押し付けられることにより前記成膜室を形成する枠体と、
前記金属製支持枠とで前記電圧印加電極の背面及び側面を覆うとともに、前記枠体の外周面を覆うようにして前記金属製支持枠と枠体とを電気的に接続する金属板とを備え、
前記金属板によって、前記金属製支持枠と前記枠体との間のインダクタンス成分が最適値に調整されていることを特徴とする成膜装置。 - 前記金属板は、前記金属製支持枠と前記枠体とをねじを介さないで電気的に接続していることを特徴とする請求項1記載の成膜装置。
- 壁体にて外界と隔離された成膜用真空室に可撓性基板を搬送する工程と、
電圧印加電極の前方に突き出すように前記電圧印加電極の周囲に配置された枠体と接地電極との間に前記可撓性基板の成膜面を挟み込むことにより、前記成膜用真空室内に成膜室を形成する工程と、
前記電圧印加電極の背面を金属製支持枠にてシールドするとともに、前記枠体の外周面を覆うように配置された金属板を介して前記金属製支持枠と前記枠体とを電気的に接続しながら、前記金属板によって、前記金属製支持枠と前記枠体との間のインダクタンス成分が最適値に調整され、前記電圧印加電極に高周波電力を給電することにより、前記成膜室内にプラズマを発生させ、前記可撓性基板の成膜面に成膜を行う工程とを備えることを特徴とする成膜方法。 - 成膜室内でプラズマを発生させる電圧印加電極と、
前記電圧印加電極の背面に配置された金属製支持枠と、
前記電圧印加電極の前方に突き出すようにして前記電圧印加電極の周囲に配置され、可撓性基板に押し付けられることにより前記成膜室を形成する枠体と、
前記金属製支持枠とで前記電圧印加電極の背面及び側面を覆うとともに、前記枠体の外周面を覆うようにして前記金属製支持枠と枠体とを電気的に接続する金属板とを備える成膜装置の設計方法であって、成膜装置における成膜条件に基づいて前記金属支持枠と枠体との間のインダクタンス成分の最適値を演算し、その最適値を実現できる前記金属板の設計値を選択することを特徴とする成膜装置の設計方法。 - 成膜室内でプラズマを発生させる電圧印加電極と、
前記電圧印加電極の背面に配置された金属製支持枠と、
前記電圧印加電極の前方に突き出すようにして前記電圧印加電極の周囲に配置され、可撓性基板に押し付けられることにより前記成膜室を形成する枠体と、
前記金属製支持枠とで前記電圧印加電極の背面及び側面を覆うとともに、前記枠体の外周面を覆うようにして前記金属製支持枠と枠体とを電気的に接続する金属板とを備える成膜装置の製造方法であって、成膜装置における成膜条件に基づいて前記金属支持枠と枠体との間のインダクタンス成分の最適値を演算し、その最適値を実現できる前記金属板の設計値を選択する設計方法で選択された前記金属板の設計値に基づいてその金属板を製造する工程と、その製造された金属板を組み込む工程と、を備えたことを特徴とする成膜装置の製造方法。
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