JP5417207B2 - 歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠 - Google Patents

歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠 Download PDF

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Description

本発明は、歯科治療などにおいて用いられる歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠に関する。
一般に、歯科治療などにおいて用いられる歯科技工用作業模型は、歯形模型が固定される固定用プレートと、固定用プレートに植設されたダウエルピンと、固定用プレートを支持するための支持基台と、を備えている(例えば、特許文献1参照)。支持基台は合成樹脂から形成され、その上面には挿入孔が設けられている。固定用プレートは石膏から形成され、この固定用プレートに植設されたダウエルピンを支持基台の挿入孔に挿入することによって、固定用プレートが支持基台の上面に支持される。
このような歯科技工用作業模型は、例えば次のようにして製造される。まず、歯型に石膏を流し込んで歯形模型が製作され、また、合成樹脂の射出成型により支持基台が製造される。そして、支持基台の上面に設けられた挿入孔にダウエルピンを先端部側から挿入し、シリコンゴムなどから形成された成型用基枠を支持基台の上部に装着する。その後、支持基台及び成型用基枠により規定される注入空間に石膏を注入し、この注入空間における成型前(即ち、石膏の硬化前)の固定用プレートの上面に歯形模型を押し付ける。注入空間内の石膏が硬化することによって、ダウエルピンが植設された固定用プレートが成型されるとともに、固定用プレートの上面に歯形模型が固定される。
特許第4073475号公報
しかしながら、上述のような従来の歯科技工用作業模型の製造方法では、次のような問題がある。注入空間に石膏を注入すると、支持基台の挿入孔に挿入されたダウエルピンの基端部は石膏中に埋設されるので、外部からダウエルピンの配設箇所を確認することが難しい。そのため、歯形模型を成型前の固定用プレートの上面に押し付ける際に、歯形模型のダウエルピンに対する位置決めを容易に行うことができない。
本発明の目的は、歯形模型のダウエルピンに対する位置決めを容易に行うことができる歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠を提供することである。
本発明の請求項1に記載の歯科技工用作業模型の製造方法では、歯形模型が固定される固定用プレートと、前記固定用プレートに植設されたダウエルピンと、前記固定用プレートを支持するための支持基台と、を有する歯科技工用作業模型を製造するための方法であって、
前記支持基台の上面に設けられた挿入孔に前記ダウエルピンを挿入するピン挿入工程と、前記支持基台の上部に成型用基枠を装着する枠装着工程と、前記支持基台及び前記成型用基枠により規定される注入空間に石膏を注入して前記固定用プレートを成型するプレート成型工程と、前記注入空間における成型前の前記固定用プレートの上面に前記歯形模型を固定する模型固定工程と、を含み、
前記成型用基枠の所定部位には、前記支持基台の前記挿入孔に挿入された前記ダウエルピンに対応してマーキング部が設けられ、前記模型固定工程においては、前記マーキング部に基づいて前記歯形模型が前記ダウエルピンに対して位置決めされて注入した石膏に固定されることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の歯科技工用作業模型の製造方法では、前記マーキング部は、前記成型用基枠の上面及び内側面に設けられていることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の歯科技工用作業模型の製造方法では、前記マーキング部はマーキング用突部又はマーキング用凹部から構成され、前記成型用基枠の内側面に設けられた前記マーキング用突部又は前記マーキング用凹部は、前記成型用基枠の上面から下方に向けて延びており、
前記プレート成型工程において、前記注入空間には、前記成型用基枠の内側面に設けられた前記マーキング用突部又は前記マーキング用凹部の下端部又はその近傍まで石膏が注入されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に記載の歯科技工用作業模型の製造方法では、前記マーキング部は一対設けられ、前記枠装着工程において、前記一対のマーキング部は、前記支持基台の前記挿入孔を挟んでその両側に配設されることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に記載の歯科技工用作業模型の製造方法では、前記支持基台の外側面には、前記挿入孔に対応して位置決め用突部が設けられ、前記枠装着工程において、前記成型用基枠の下端部が前記位置決め用突部に支持されることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に記載の歯科技工用作業模型の製造方法では、前記枠装着工程において、前記成型用基枠の突出高さは、5〜15mmであることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に記載の歯科技工用作業模型の製造方法では、前記成型用基枠の上面には、外側に向けて下り傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項8に記載の成型用基枠では、歯形模型が固定される固定用プレートと、前記固定用プレートに植設されたダウエルピンと、前記固定用プレートを支持するための支持基台と、を有する歯科技工用作業模型を製造する際に用いる成型用基枠であって、
石膏が注入される注入空間を規定するために前記支持基台の上部に装着される基枠本体を備え、前記基枠本体の所定部位には、前記支持基台の上面に設けられた挿入孔に挿入された前記ダウエルピンに対応してマーキング部が設けられていることを特徴とする。
本発明の請求項1に記載の歯科技工用作業模型の製造方法によれば、成型用基枠の所定部位には、支持基台の挿入孔に挿入されたダウエルピンに対応してマーキング部が設けられている。これにより、模型固定工程において、マーキング部に基づいてダウエルピンの配設箇所を外部から容易に確認することができるようになり、歯形模型のダウエルピンに対する位置決めを容易に行うことができる。従って、歯科技工用作業模型を精度良く製造することができるとともに、その製造効率を高めることができる。
また、本発明の請求項2に記載の歯科技工用作業模型の製造方法によれば、マーキング部は成型用基枠の上面及び内側面に設けられているので、種々の角度方向(特に、上方向乃至横方向)からのマーキング部の視認性が良くなる。従って、模型固定工程において、作業者が種々の作業姿勢で作業を行う場合であっても、マーキング部を容易に見ることができ、歯形模型のダウエルピンに対する位置決めをより容易に行うことができる。
また、本発明の請求項3に記載の歯科技工用作業模型の製造方法によれば、プレート成型工程において、注入空間には、成型用基枠の内側面に設けられたマーキング用突部又はマーキング用凹部の下端部又はその近傍まで石膏が注入されるので、このマーキング用突部又はマーキング用凹部を石膏の注入量を測るための目盛りとして利用することができる。従って、ほぼ一定量の石膏を注入空間に注入することができ、製造精度及び製造効率を高めることができる。
また、本発明の請求項4に記載の歯科技工用作業模型の製造方法によれば、枠装着工程において、一対のマーキング部は、支持基台の挿入孔を挟んでその両側に配設されるので、これら一対のマーキング部によって、ダウエルピンの配設箇所を外部からより容易に確認することができる。
また、本発明の請求項5に記載の歯科技工用作業模型の製造方法によれば、支持基台の外側面には、挿入孔に対応して位置決め用突部が設けられているので、枠装着工程において、成型用基枠の下端部が位置決め用突部に支持されることにより、成型用基枠の支持基台に対する位置決めを容易に行うことができる。
また、本発明の請求項6に記載の歯科技工用作業模型の製造方法によれば、枠装着工程において、成型用基枠の突出高さは5〜15mmであるので、模型固定工程において歯形模型を成型前の固定用プレートの上面に固定する際に、歯形模型の周囲にはみ出した石膏が成型用基枠の内周面によってブロックされ、石膏が注入空間の外部に流出するのを防止することができる。
また、本発明の請求項7に記載の歯科技工用作業模型の製造方法によれば、成型用基枠の上面には、外側に向けて下り傾斜する傾斜面が形成されているので、模型固定工程において歯形模型を成型前の固定用プレートの上面に固定する際に、歯形模型の周囲にはみ出した石膏が傾斜面に沿って流れ落ちるようになる。これにより、余分な石膏が傾斜面に付着するのを防止することができ、成型用基枠をクリーンに使用することができる。また、仮に石膏が傾斜面に付着した場合であっても、その除去を容易に行うことができる。
また、本発明の請求項8に記載の成型用基枠によれば、基枠本体の所定部位には、支持基台の上面に設けられた挿入孔に挿入されたダウエルピンに対応してマーキング部が設けられている。このような成型用基枠を用いて歯科技工用作業模型を製造することにより、注入空間における成型前の固定用プレートの上面に歯形模型を押し付けて固定する際に、マーキング部に基づいてダウエルピンの配設箇所を外部から容易に確認することができるようになり、歯形模型のダウエルピンに対する位置決めを容易に行うことができる。
本発明の第1の実施形態による製造方法により製造された歯科技工用作業模型を示す斜視図である。 図1の歯科技工用作業模型を示す分解斜視図である。 図1中のA−A線による歯科技工用作業模型の断面図である。 支持基台の上部に成型用基枠を装着する前の状態を示す斜視図である。 支持基台の上部に成型用基枠を装着した状態を示す断面図である。 注入空間内に石膏を注入した状態を示す断面図である。 歯形模型を成型前の固定用プレートの上面に押し付ける前の状態を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態による成型用基枠を支持基台の上部に装着した状態を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態による製造方法により製造された歯科技工用作業模型を示す分解斜視図である。 支持基台の上部に成型用基枠を装着する前の状態における斜視図である。 支持基台の上部に成型用基枠を装着した状態を示す平面図である。 変形形態の成型用基枠を支持基台の上部に装着した状態を示す平面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明に従う歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠の各種実施形態について説明する。
[第1の実施形態]
まず、図1〜図7を参照して、第1の実施形態の歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による製造方法により製造された歯科技工用作業模型を示す斜視図であり、図2は、図1の歯科技工用作業模型を示す分解斜視図であり、図3は、図1中のA−A線による歯科技工用作業模型の断面図であり、図4は、支持基台の上部に成型用基枠を装着する前の状態を示す斜視図であり、図5は、支持基台の上部に成型用基枠を装着した状態を示す断面図であり、図6は、注入空間内に石膏を注入した状態を示す断面図であり、図7は、歯形模型を成型前の固定用プレートの上面に押し付ける前の状態を示す斜視図である。
図1〜図3を参照して、図示の歯科技工用作業模型2は、歯形模型4が固定される固定用プレート6と、固定用プレート6に植設された複数のダウエルピン8と、固定用プレート6を支持するための支持基台10と、を備えている。
支持基台10は、例えばポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、ウレタン樹脂などの合成樹脂から形成されている。この支持基台10は、横長且つ筒状の周側壁12と、周側壁12の上側を覆う上壁14と、を有している。上壁14の上面(支持基台10の上面を規定する)には、長手方向(図1及び図2において左下から右上の方向)に間隔を置いて一対の挿入孔16が三組設けられている。各一対の挿入孔16は、上記長手方向に対して略垂直な方向に間隔を置いて設けられている。周側壁12の内側に形成された空間18には、各挿入孔16に対応して上壁14の下面から下方に延びる筒状突部20が設けられており、各挿入孔16はこの筒状突部20の内部を貫通して設けられている(図3参照)。なお、各挿入孔16は、筒状突部20の上端部から下端部に向けて内径が漸減するテーパ状に形成されている。また、上壁14の上面における両側端部にはそれぞれ、上記長手方向に延びる連結用突部22が設けられている。更に、周側壁12の外周面(支持基台10の外側面を規定する)には、挿入孔16に対応して(換言すると、固定用プレート6のダウエルピン8に対応して)位置決め用突部24が設けられ、この位置決め用突部24は、一対の挿入孔16を挟んでそれらの両側にそれぞれ配設されている。
固定用プレート6は石膏から形成され、支持基台10の上壁14の形状に対応した形状を有している。この固定用プレート6には、支持基台10の各挿入孔16に対応してダウエルピン8が複数植設されている。また、固定用プレート6の下面(即ち、ダウエルピン8が突出する側の面)には、支持基台10の一対の連結用突部22に対応して、一対の連結用凹部26が設けられている(図3参照)。ダウエルピン8は、上述のように各挿入孔16がテーパ状に形成されていることに対応して、その基端部から先端部に向けて外径が漸減するテーパ状に形成されている。また、固定用プレート6に埋設されるダウエルピン8の基端部には、固定用プレート6に対する固定強度を高めるためにローレット加工が施されている。
固定用プレート6の上面には、石膏から形成された歯形模型4が固定されている。この固定用プレート6は、ダウエルピン8を対応する挿入孔16に着脱自在に挿入することにより、支持基台10の上壁14の上面に支持される。この支持状態では、ダウエルピン8の先端部は筒状突部20の下端部から下方に幾分突出され、また、固定用プレート6の連結用凹部26と支持基台10の連結用突部22とが着脱自在に相互に係合される。
次に、図4〜図7を参照して、上述した歯科技工用作業模型2の製造方法について説明する。まず、歯型(図示せず)に石膏を流し込んで歯形模型4を製作し、また、合成樹脂による射出成型によって支持基台10を製造する。そして、図4に示すように、支持基台10の各挿入孔16にダウエルピン8を先端部側から着脱自在に挿入する(ピン挿入工程)。このように挿入すると、ダウエルピン8の基端部は、支持基台10の上壁14から上方に所定長さL(例えば約3mm)(図5参照)だけ突出される。
その後、図4及び図5に示すように、支持基台10の上部に成型用基枠28を着脱自在に装着する(枠装着工程)。枠装着工程で用いる成型用基枠28について説明すると、図示の成型用基枠28は基枠本体30を備えている。基枠本体30は、全体として略矩形状の外形を有し、例えばシリコンゴムや合成ゴムなどのゴム材料から形成されている。基枠本体30の内側には上下に貫通する開口31が設けられ、この開口31は、支持基台10の上部の形状に対応した形状を有している。基枠本体30の上面及び内側面には、支持基台10の挿入孔16に挿入されたダウエルピン8に対応してマーキング用凹部34(マーキング部を構成する)が設けられている。このマーキング用凹部34はライン状の溝から構成され、開口31を挟んでその両側にそれぞれ設けられている。なお、基枠本体30の内側面に設けられたマーキング用凹部34は、基枠本体30の上面から下方に所定距離D(例えば約3mm)(図5参照)だけ延びている。
基枠本体30を支持基台10の上部に装着すると、支持基台10の上壁14及び周側壁12の上端部が開口31の下端部に挿入され、基枠本体30の内周面が周側壁12の外周面に密着するようになる。このとき、基枠本体30の下端部が支持基台10の位置決め用突部24に支持されることにより、基枠本体30が支持基台10に対して位置決めされる。この装着状態では、基枠本体30は、支持基台10の上壁14から上方に所定高さH(「突出高さ」とも表現する)(例えば約8mm)だけ突出されるようになり、支持基台10の上面及び基枠本体30の内周面によって注入空間32が規定される。また、基枠本体30の一対のマーキング用凹部34は、ダウエルピン8を挟んでその両側に配設されるようになる(図7参照)。
その後に、図6に示すように、固定用プレート6を成型するための石膏36を注入空間32に注入する(プレート成型工程)。この石膏36は、基枠本体30の内側面に設けられたマーキング用凹部34の下端部(又はその近傍)まで注入され、これによりダウエルピン8の基端部は石膏36に完全に浸漬される。更にその後、図7に示すように、この注入空間32における成型前の固定用プレート6(即ち、硬化前の石膏36)の上面に歯形模型4を押し付ける(模型固定工程)。そして、注入空間32内の石膏36が硬化することによって、ダウエルピン8が植設された固定用プレート6が成型されるとともに、固定用プレート6の上面に歯形模型4が固定される。
上述したように、基枠本体30のマーキング用凹部34はダウエルピン8に対応して配設されているので、模型固定工程において、このマーキング用凹部34に基づいてダウエルピン8の配設箇所を外部から容易に確認することができ、歯形模型4のダウエルピン8に対する位置決めを容易に行うことができる。また、基枠本体30の上壁14からの突出高さHは、成型前の固定用プレート6の厚みd(例えば約5mm)(図6参照)よりも大きく構成されているので、歯形模型4を成型前の固定用プレート6の上面に押し付けた際に、歯形模型4の周囲にはみ出した石膏36が基枠本体30の内周面によってブロックされ、石膏36が注入空間32の外部に流出するのが防止される。なお、石膏36の流出を確実に防止するためには、基枠本体30の上壁14からの突出高さHは、5〜15mmであるのが好ましく、7〜10mmであるのがより好ましい。上記突出高さHが5mmよりも低いと、石膏36が注入空間32の外部に流出するおそれがあり、また上記突出高さHが15mmよりも高いと、注入空間32の深さが深くなり、歯形模型4を成型前の固定用プレート6の上面に押し付ける作業が行い難くなる。
その後、基枠本体30を支持基台10の上部から取り外し、歯形模型4の所定部位を固定プレート6とともに切断する(切断工程)。このように切断することによって、歯形模型4の切断した部位を固定用プレート6及びダウエルピン8とともに残りの部位から取り出すことができる。なお、上述したように、支持基台10には挿入孔16に対応して位置決め用突部24が設けられているので、歯形模型4を切断する際に、この位置決め用突部24に基づいてダウエルピン8の配設箇所を容易に確認することができる。
なお、本実施形態では、固定用プレート6に一対のダウエルピン8が三組植設されていることに対応して、基枠本体30にマーキング用凹部34を合計6個設けるように構成したが、ダウエルピン8の数は適宜設定することができる。例えば、固定用プレート6に一対のダウエルピン8が五組植設されている場合には、10個のダウエルピン8に対応して、基枠本体30には合計10個のマーキング用凹部34が設けられるようになる。
[第2の実施形態]
次に、図8を参照して、第2の実施形態の歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠について説明する。図8は、本発明の第2の実施形態による成型用基枠を支持基台の上部に装着した状態を示す断面図である。なお、以下に示す各実施形態において、上記実施形態と実質上同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
図8を参照して、本実施形態の成型用基枠28Aでは、基枠本体30Aの上面には、外側に向けて下り傾斜する傾斜面40が全周に渡って設けられている。なお、この傾斜面40の傾斜角度θは、例えば20〜40°程度に設定される。また、マーキング用凹部34Aは、傾斜面40の上面及び基枠本体30Aの内側面に設けられている。このように構成されているので、歯形模型(図示せず)を成型前の固定用プレート6の上面に押し付けた際に、歯形模型の周囲にはみ出した石膏36は傾斜面40に沿って流れ落ちるようになり、余分な石膏36が傾斜面40に付着するのを防止することができる。また、仮に石膏36が傾斜面40に付着したとしても、その除去を容易に行うことができる。
なお、本実施形態では、基枠本体30Aの上面の全周に渡って傾斜面40を設けるように構成したが、基枠本体30Aの上面の一部にのみ傾斜面40を設けるように構成してもよい。また、傾斜面40の傾斜角度θは、0〜80°の適宜の角度に設定することができる。
[第3の実施形態]
次に、図9〜図11を参照して、第3の実施形態の歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠について説明する。図9は、本発明の第3の実施形態による製造方法により製造された歯科技工用作業模型を示す分解斜視図であり、図10は、支持基台の上部に成型用基枠を装着する前の状態における斜視図であり、図11は、支持基台の上部に成型用基枠を装着した状態を示す平面図である。
図9を参照して、図示の歯科技工用作業模型2Bでは、歯形模型4Bは上歯全体(又は下歯全体)のものから構成されている。これに関連して、固定用プレート6Bは弧状に延びて構成されており、ダウエルピン8は挿入孔16に対応して固定用プレート6Bに間隔を置いて植設されている。また、支持基台10Bの上壁14Bは、固定用プレート6Bに対応して弧状に延びており、この上壁14Bの内側には略半楕円状の支持用凹部42が設けられている。上壁14Bの上面には挿入孔16が間隔を置いて設けられるとともに、その外周部及び内周部にはそれぞれ弧状に延びる連結用突部22Bが設けられている。支持基台10Bの周側壁12Bの外周面には、挿入孔16に対応して位置決め用突部24が設けられている。
本実施形態の製造方法に用いられる成型用基枠28Bでは、基枠本体30Bは全体として略半楕円状の外形を有しており、基枠本体30Bの内側に設けられた開口31Bは、支持基台10Bの上部の形状に対応する形状を有している(図10参照)。これにより、基枠本体30Bは、弧状に延びる外側本体部46と、外側本体部46の内側に配設された略半楕円状の内側本体部48と、外側本体部46及び内側本体部48を相互に接続する接続部50と、を有している。外側本体部46の上面及び内側面並びに内側本体部48の上面及び外側面にはそれぞれ、支持基台10Bの挿入孔16に挿入されたダウエルピン8に対応してマーキング用突部52(マーキング部を構成する)が設けられている。このマーキング用突部52はライン状の突条から構成され、開口31Bを挟んでその両側にそれぞれ設けられている。
本実施形態の製造方法では、上記第1の実施形態と同様に、ピン挿入工程、枠装着工程、プレート成型工程、模型固定工程及び切断工程が行われる。枠装着工程において、基枠本体30Bを支持基台10Bの上部に着脱自在に装着すると、外側本体部46の内周面及び接続部50の内周面がそれぞれ周側壁12Bの外周面に密着される。また、外側本体部46の下端部が位置決め用突部24に支持されるとともに、内側本体部48が支持用凹部42に挿入され支持される。また、一対のマーキング用突部52は、ダウエルピン8を挟んでその両側に配設されるようになる(図11参照)。従って、模型固定工程においては、このマーキング用突部52に基づいてダウエルピン8の配設箇所を外部から容易に確認することができ、歯形模型4Bのダウエルピン8に対する位置決めを容易に行うことができる。
なお、本実施形態では、固定用プレート6Bにダウエルピン8が10個植設されたもの(所謂、局所タイプのもの)であることに対応して、基枠本体30Bにマーキング用突部52を合計20個設けるように構成したが、ダウエルピン8の数は適宜設定することができる。例えば、図12に示すように、ダウエルピン8が14個植設されたもの(所謂、フルタイプのもの)でもよく、かかる場合には、14個のダウエルピン8に対応して、基枠本体30Cには合計28個のマーキング用突部52が設けられるようになる。
以上、本発明に従う歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠の各種実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく種々の変形乃至修正が可能である。
上記各実施形態では、ピン挿入工程の後に枠装着工程を行っているが、これとは反対に、枠装着工程の後にピン挿入工程を行うようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、マーキング用凹部34(34A)及びマーキング用突部52は、基枠本体30(30A)(30B)(30C)の上面及び内側面に設けられるように構成したが、例えば基枠本体30(30A)(30B)(30C)の上面のみ又は内側面のみに設けるように構成してもよく、或いは、基枠本体30(30A)(30B)(30C)の外側面に設けるように構成してもよく、その配設箇所は適宜設定することができる。
また、上記各実施形態では、マーキング用凹部34(34A)及びマーキング用突部52をライン状に構成したが、例えば円形状や矩形状、数字など、その形状は適宜設定することができる。
また、上記各実施形態では、マーキング部をマーキング用凹部34(34A)又はマーキング用突部52から構成したが、例えばペイントや印刷などから構成するようにしてもよい。
また、上記各実施形態では、マーキング用凹部34(34A)及びマーキング用突部52を開口31(31B)を挟んでその両側に一対設けるように構成したが、その片側にのみ設けるように構成してもよい。
2,2B 歯科技工用作業模型
4,4B 歯形模型
6,6B 固定用プレート
8 ダウエルピン
10,10B,10C 支持基台
16 挿入孔
24 位置決め用突部
28,28A,28B,28C 成型用基枠
30,30A,30B,30C 基枠本体
32,32A,32B 注入空間
34,34A マーキング用凹部
36 石膏
40 傾斜面
52 マーキング用突部

Claims (8)

  1. 歯形模型が固定される固定用プレートと、前記固定用プレートに植設されたダウエルピンと、前記固定用プレートを支持するための支持基台と、を有する歯科技工用作業模型を製造するための方法であって、
    前記支持基台の上面に設けられた挿入孔に前記ダウエルピンを挿入するピン挿入工程と、前記支持基台の上部に成型用基枠を装着する枠装着工程と、前記支持基台及び前記成型用基枠により規定される注入空間に石膏を注入して前記固定用プレートを成型するプレート成型工程と、前記注入空間における成型前の前記固定用プレートの上面に前記歯形模型を固定する模型固定工程と、を含み、
    前記成型用基枠の所定部位には、前記支持基台の前記挿入孔に挿入された前記ダウエルピンに対応してマーキング部が設けられ、前記模型固定工程においては、前記マーキング部に基づいて前記歯形模型が前記ダウエルピンに対して位置決めされて注入した石膏に固定されることを特徴とする歯科技工用作業模型の製造方法。
  2. 前記マーキング部は、前記成型用基枠の上面及び内側面に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の歯科技工用作業模型の製造方法。
  3. 前記マーキング部はマーキング用突部又はマーキング用凹部から構成され、前記成型用基枠の内側面に設けられた前記マーキング用突部又は前記マーキング用凹部は、前記成型用基枠の上面から下方に向けて延びており、
    前記プレート成型工程において、前記注入空間には、前記成型用基枠の内側面に設けられた前記マーキング用突部又は前記マーキング用凹部の下端部又はその近傍まで石膏が注入されることを特徴とする請求項2に記載の歯科技工用作業模型の製造方法。
  4. 前記マーキング部は一対設けられ、前記枠装着工程において、前記一対のマーキング部は、前記支持基台の前記挿入孔を挟んでその両側に配設されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の歯科技工用作業模型の製造方法。
  5. 前記支持基台の外側面には、前記挿入孔に対応して位置決め用突部が設けられ、前記枠装着工程において、前記成型用基枠の下端部が前記位置決め用突部に支持されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の歯科技工用作業模型の製造方法。
  6. 前記枠装着工程において、前記成型用基枠の突出高さは、5〜15mmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の歯科技工用作業模型の製造方法。
  7. 前記成型用基枠の上面には、外側に向けて下り傾斜する傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の歯科技工用作業模型の製造方法。
  8. 歯形模型が固定される固定用プレートと、前記固定用プレートに植設されたダウエルピンと、前記固定用プレートを支持するための支持基台と、を有する歯科技工用作業模型を製造する際に用いる成型用基枠であって、
    石膏が注入される注入空間を規定するために前記支持基台の上部に装着される基枠本体を備え、前記基枠本体の所定部位には、前記支持基台の上面に設けられた挿入孔に挿入された前記ダウエルピンに対応してマーキング部が設けられていることを特徴とする成型用基枠。
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