JP2006075297A - 作業模型用台の板状部材用型および作業模型用台の台部用型 - Google Patents
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Abstract
【課題】 作業模型用台の作製時間を短縮することができ、過剰石膏として除去される石膏量を少なくすることができるようにする。
【解決手段】 作業模型用台の板状部材用型の背面対応面11には、板状部材の背面にダウエルピンを植立するための孔を形成する突起3が複数設けられる。また、背面対応面11には、板状部材の背面に維持溝を形成する第1凸部4a〜4cが設けられる。また、作業模型用台の板状部材用型の上面対応面12には、板状部材の上面にリンプルを形成する第3凸部9が設けられる。背面対応面11と上面対応面12は、対向する。このような背面対応面11および上面対応面12を表面として有する凹部に石膏を注入し、石膏が硬化した後に、硬化した石膏を作業模型用台の板状部材用型から取り外す。
【選択図】 図2
【解決手段】 作業模型用台の板状部材用型の背面対応面11には、板状部材の背面にダウエルピンを植立するための孔を形成する突起3が複数設けられる。また、背面対応面11には、板状部材の背面に維持溝を形成する第1凸部4a〜4cが設けられる。また、作業模型用台の板状部材用型の上面対応面12には、板状部材の上面にリンプルを形成する第3凸部9が設けられる。背面対応面11と上面対応面12は、対向する。このような背面対応面11および上面対応面12を表面として有する凹部に石膏を注入し、石膏が硬化した後に、硬化した石膏を作業模型用台の板状部材用型から取り外す。
【選択図】 図2
Description
本発明は、歯科医療における作業模型用台が備える板状部材を形成する作業模型用台の板状部材用型、および作業模型用台が備える台部を形成する作業模型用台の台部用型に関する。
歯の治療において、歯の歯冠部(口の中で実際に見える部分)を人工的物質(修復物)で修復しなければならない場合がある。しかし、修復物を口腔内で直接製作することは不可能である。そのため、口腔内の状態を口腔外に再現した模型が作製されている。この模型は、作業模型と呼ばれている。
図11は、従来の作業模型を示す斜視図である。ただし、図11では、作業模型が、作業模型を作製するための型104に収められた状態を示している。作業模型は、歯型模型101と、台103とを備えている。
図11に示す作業模型は、以下のように作製される。まず、歯型模型101が歯科医院で石膏を用いて作製される。この後の作業は、歯科技工士が行う。歯科医院で作製された歯型模型はばりがついた状態になっているので、歯科技工士は、最初にばりを除去し、歯型模型の底面を平らに加工する。次に、歯型模型の底面にダウエルピンを植立するための孔(図11において図示せず。)を穿孔する。ダウエルピンは、歯型模型を台から抜き差しできるようにするための棒状部材である。ダウエルピンを植立するための孔は、治療対象の歯に相当する歯の模型(本例では、一本分の歯の模型102とする。)の下部およびその歯の模型102の隣の歯の模型の下部等に設ける。また、歯型模型101の底面には、歯型模型101が台103に対して回転等しないようにするための維持溝(図11において図示せず。)を設ける。その後、穿孔した孔にダウエルピン(図11において図示せず。)を植立する。
続いて、型104に石膏を注入する。また、歯型模型101の底面に少量の石膏を塗布し、歯型模型101の底面が型104内の石膏に接するように歯型模型101を配置する。このとき、歯型模型101の側面に石膏が付着したり、石膏が型104からせり出されたりするので、そのような過剰石膏を除去する。その後、型104に注入した石膏が硬化することにより台103が形成される。続いて、作業模型は、型104から取り出され、台103の底面のうち、ダウエルピンが配置されている箇所を削り、ダウエルピンの端部が現れるようにする。また、治療対象の歯に相当する歯の模型102のみを取り外せるように、歯の模型102の両側の位置で、歯型模型101を分割する。このとき、台103は分割しない。この結果、歯の模型102の下部のダウエルピンを下から押し出すことで、歯の模型102のみを取り外すことができるようになる。
図11に示す作業模型を作製する場合には、歯型模型101の底面に対する穿孔、維持溝作製、過剰石膏の除去等の工程が必要となり、作業模型の作製に時間がかかっていた。そこで、作業模型の作製時間を短縮することができる作業模型用台が種々用いられてきた。作業模型用台は、例えば、歯科医院で作製された歯型模型が固着される板状部材と、板状部材が取り付けられる台部とを備えている。このような作業模型用台を用いる場合、例えば、作業模型用台の板状部材に歯型模型を接着剤等で取り付ければよい。従って、歯型模型の底面に対する穿孔、維持溝作製工程をなくすことができ、作業模型の作製時間を短縮することができる。なお、便宜上、板状部材における歯型模型が固着される面を上面とし、その反対側の面を背面とする。
例えば、特許文献1に、作業模型用台が記載されている。なお、特許文献1では、作業模型用台における板状部材を固定ピン植立用プレート部と呼び、作業模型用台における台部を石膏基台部と呼んでいる。また、ダウエルピンを固定ピンと呼んでいる。特許文献1には、石膏を注入して硬化成型石膏を形成するための型(基枠)も記載されている。
特許文献1に記載の板状部材は、背面に突起片を備え、また、背面に数本のダウエルピンが植立されている。また、特許文献1に記載の板状部材において、歯型模型が接着される面(上面)は、平らに形成されている(特許文献1の図6参照。)
特許文献1では以下のような方法により、硬化成型石膏を作成することが記載されている。まず、板状部材の上面と同形状のプレート板挿入穴を有する型(基枠)に、ダウエルピンが上向きになるようにして板状部材を挿入する。その後、その型に石膏を注入して硬化させる。この結果、硬化成型石膏が得られる。この硬化成型石膏が台部(石膏基台部)となる。そして、この台部と板状部材との組み合わせが作業模型用台として使用される。特許文献1の図6に示されているように、この作業模型用台の上面に歯型模型が接着される。
特許文献1の図1によれば、台部の底面には、ダウエルピンと同一の直径の孔が形成されている。
歯型模型が固着される板状部材とその板状部材が取り付けられる台部とを備えた作業模型用台に歯型模型を接着させることによって作業模型を作製すれば、歯科医院で作製された歯型模型に対する穿孔および維持溝作製作業が不要となる。すなわち、歯科医院で作製された歯型模型のばりを除去し、歯型模型の底面を平らにした後、歯型模型を作業模型用台(より具体的には板状部材の上面)に接着すればよい。このように、歯型模型に対する穿孔および維持溝作製作業が不要となるため、図11に示す作業模型を作製する場合に比べて、作業模型作製時間を短縮することができる。
特許文献1に記載の台部(石膏基台部)には、ダウエルピンと同一の直径の孔が設けられている。このことは、石膏の高さがダウエルピンの高さよりも低くなるように、特許文献1に記載の型(基枠)に石膏を注入していることを意味する(特許文献1の図3参照。)。このようにして得られた台部は、底面からダウエルピンが突き出た状態になっているので安定性をを欠く。従って、ダウエルピンのうち底面から突き出た部分を除去する作業が必要となる。さらに、ダウエルピンと台部の孔の直径が同一であると、台部の底面からダウエルピンを押し出しにくい。そのため、固定ピンの周囲の石膏を削る必要がある。
また、特許文献1の図6の記載によれば、板状部材の上面は平らになっており、平らな面に歯型模型が接着される。このように平らな面に歯型模型を接着した場合、歯型模型がとれてしまったときに板状部材上面のどの位置に歯型模型が接着されていたのか判断できなくなってしまう。接着した歯型模型がとれてしまったときに、歯型模型が接着されていた位置を判断できるようにするためには、板状部材の上面に小さな孔を例えば複数設けてから歯型模型を接着すればよい。この孔はリンプルと呼ばれる。リンプルは、板状部材の上面に接着剤で接着した歯型模型が取れてしまった場合に、歯型模型の接着位置を判断できるようにするために設けられる。特許文献1の板状部材の上面にはリンプルが設けられていないので、接着した歯型模型が取れてしまった場合に歯型模型の接着位置を判断できるようにするためには、別途リンプルを加工する必要がある。
特許文献1に記載の技術によれば、歯型模型に対する穿孔および維持溝作製作業が不要となる。しかし、上述のように、石膏硬化後に、ダウエルピンのうち底面から突き出た部分を除去したり、底面においてダウエルピンの周囲の石膏を削り取る作業が必要になる。また、接着した歯型模型が取れてしまった場合に、歯型模型の接着位置を判断できるようにするためには、リンプルを形成しておく必要がある。このように特許文献1に記載の板状部材や台部では、石膏硬化後にこれらの作業が必要となり、作業模型用台の作製に時間がかかってしまう。
また、図11に示す作業模型を作製する場合には、型104の開口部の面積が広いために、型104からせり出す過剰石膏が多くなってしまう。すなわち、除去しなければならない過剰石膏の量が多いという問題があった。
そこで、本発明は、作業模型用台の作製時間を短縮することができ、過剰石膏として除去される石膏量を少なくすることができる作業模型用台の板状部材用型を提供することを目的とする。また、作業模型用台の作製時間を短縮することができ、過剰石膏として除去される石膏量を少なくすることができる作業模型用台の台部用型を提供することを目的とする。
本発明による軟質樹脂製の作業模型用台の板状部材用型は、歯型模型が固着される板状部材と当該板状部材が取り付けられる台部とを備える作業模型用台における前記板状部材を、当該板状部材の材料が注入されることにより形成する作業模型用台の板状部材用型であって、前記板状部材の材料が注入される凹部を備え、前記凹部の表面のうち一の面は、前記板状部材の一方の面に少なくともダウエルピンを植立するための孔を形成する複数の突起を有し、前記凹部の表面のうち前記一の面に対向する対向面は、前記板状部材の前記一方の面とは反対側の面に少なくとも一つの板状部材上凹部を形成するための凸部を有することを特徴とする。ここで、板状部材上凹部は、板状部材における一方の面(ダウエルピンが植立される方の面)とは反対側の面に設けられる凹部であり、例えば、リンプルや溝などとして形成される。
また、本発明による軟質樹脂製の作業模型用台の台部用型は、ダウエルピンを植立するための複数の孔を一方の面に有し歯型模型が固着される板状部材と当該板状部材が取り付けられる台部とを備える作業模型用台における前記台部を、当該台部の材料が注入されることにより形成する作業模型用台の台部用型であって、前記台部の材料が注入される凹部を備え、前記凹部の表面のうち一の面は、前記板状部材の前記一方の面とは反対側の面が接するようにして前記板状部材が配置される板状部材配置面を有し、前記凹部の表面のうち前記一の面に対向する対向面は、少なくとも、前記板状部材の前記一方の面上の前記複数の孔を包含する領域に対向する凸部を有し、前記凸部は、前記板状部材配置面に配置される前記板状部材の前記複数の孔に対向する位置にそれぞれ孔を有することを特徴とする。
本発明の作業模型用台の板状部材用型によれば、歯型模型が固着される板状部材と当該板状部材が取り付けられる台部とを備える作業模型用台における前記板状部材を、当該板状部材の材料が注入されることにより形成する作業模型用台の板状部材用型であって、前記板状部材の材料が注入される凹部を備え、前記凹部の表面のうち一の面は、前記板状部材の一方の面に少なくともダウエルピンを植立するための孔を形成する複数の突起を有し、前記凹部の表面のうち前記一の面に対向する対向面は、前記板状部材の前記一方の面とは反対側の面に少なくとも一つの板状部材上凹部を形成するための凸部を有するように構成されている。従って、板状部材の一方の面におけるダウエルピンを植立するための孔と、もう一方の面における板状部材上凹部とを同時に形成することができる。この結果、作業模型用台の作製時間を短縮することができる。また、このような構成によれば、板状部材の材料が注入される凹部の開口部は、板状部材の側面の一部に対応することになるので、この凹部の開口部面積は小さい。従って、過剰石膏として除去される石膏量を少なくすることができる。
本発明の作業模型用台の台部用型によれば、ダウエルピンを植立するための複数の孔を一方の面に有し歯型模型が固着される板状部材と当該板状部材が取り付けられる台部とを備える作業模型用台における前記台部を、当該台部の材料が注入されることにより形成する作業模型用台の台部用型であって、前記台部の材料が注入される凹部を備え、前記凹部の表面のうち一の面は、前記板状部材の前記一方の面とは反対側の面が接するようにして前記板状部材が配置される板状部材配置面を有し、前記凹部の表面のうち前記一の面に対向する対向面は、少なくとも、前記板状部材の前記一方の面上の前記複数の孔を包含する領域に対向する凸部を有し、前記凸部は、前記板状部材配置面に配置される前記板状部材の前記複数の孔に対向する位置にそれぞれ孔を有するように構成されている。従って、台部形成後に、台部底面の石膏除去作業を行う必要がなくなる。その結果、作業模型用台の作製時間を短縮することができる。また、このような構成によれば、台部の材料が注入される凹部の開口部は、台部の側面の一部に対応することになるので、この凹部の開口部面積は小さい。従って、過剰石膏として除去される石膏量を少なくすることができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を、図面を参照して説明する。
既に説明したように、作業模型用台は、歯科医院で作製された歯型模型が固着される板状部材と、板状部材が取り付けられる台部とを備えている。本発明は、作業模型用台の板状部材を形成する作業模型用台の板状部材用型を提供する。また、本発明は、作業模型用台の台部を形成する作業模型用台の台部用型を提供する。本実施の形態においても、便宜上、板状部材における歯型模型が固着される面を上面とし、その反対側の面を背面とする。
既に説明したように、作業模型用台は、歯科医院で作製された歯型模型が固着される板状部材と、板状部材が取り付けられる台部とを備えている。本発明は、作業模型用台の板状部材を形成する作業模型用台の板状部材用型を提供する。また、本発明は、作業模型用台の台部を形成する作業模型用台の台部用型を提供する。本実施の形態においても、便宜上、板状部材における歯型模型が固着される面を上面とし、その反対側の面を背面とする。
図1は、本発明による作業模型用台の板状部材用型(以下、第1の型と記す。)の一例を示す外観図である。第1の型1は、軟質樹脂によって作製されている。例えば、第1の型1は、シリコーン(silicone)によって作製されている。また、第1の型1は、板状部材の材料が注入される凹部2を備える。以下、本実施の形態では、板状部材および台部の材料が石膏である場合を例にして説明する。凹部2には、石膏が注入される。その石膏が硬化することによって板状部材が形成される。石膏が硬化して形成された板状部材は、第1の型1から取り外される。後述するように、凹部2の表面には突起や凸部が設けられているが(図2参照。)、第1の型1は、軟質樹脂製であるので、凹部2の中で硬化した石膏(板状部材)を取り外すことができる。
なお、図1に示す凸部4は、板状部材の背面に維持溝を形成する。
図2は、図1に示す第1の型1を、凹部2を水平に通過するようにして切断した場合の断面図である。図2(a)に示す断面図は、凹部2の表面のうち、板状部材の背面を形成する面(以下、背面対応面と記す。)の形状を表している。また、図2(a)に示す断面図は、板状部材の側面に凹部を形成するための凸部(後述する第2凸部5)も表している。
図2(a)に示すように、背面対応面11には、複数の突起3と、複数の第1凸部4a〜4cとが設けられている。突起3は、板状部材の背面に、ダウエルピンを植立するための孔を形成する突起である。図2(a)に示す例では、第1の型1は、背面対応面11に7本の突起3を備えている。
第1凸部4a〜4cは、板状部材の背面に維持溝を形成する凸部である。図2(a)に示すように、個々の第1凸部の大きさはそれぞれ異なっていてもよい。図2(a)に示す例では、第1の型1は、背面対応面11上に、開口部から各突起3の方向に延びるように形成された第1凸部4aを7個備えている。また、背面対応面11の中央に、帯状の第1凸部4bを備えている。また、背面対応面11上に、開口部から最も離れた側面13から各突起3の方向に延びるように形成された第1凸部4cを7個備えている。なお、図1に示す凸部4は、図2に示す第1凸部4aに相当する。
また、開口部から最も離れた側面13には、複数の第2凸部5が設けられている。個々の第2凸部5は、開口部から最も離れた側面13のうち、個々の突起3との距離が短くなっている箇所に設けられている。各第2凸部5は、板状部材の側面に、ダウエルピンの位置を示す目印となる凹部を形成する。図2(a)に示す例では、第1の型1は、側面13に、突起3と同数の7個の第2凸部5を備えている。
図2(b)に示す断面図は、凹部2の表面のうち、板状部材の上面を形成する面(以下、上面対応面と記す。)の形状を表している。図2(b)に示すように、上面対応面12には、複数の第3凸部9が設けられている。第3凸部9は、板状部材の上面にリンプルを形成する凸部である。既に説明したように、リンプルは、板状部材の上面に接着剤で接着した歯型模型が取れてしまった場合に、歯型模型の接着位置を判断できるようにするために設けられる孔である。図2(b)に示す例では、第1の型1は、上面対応面12に14個の第3凸部9を備えている。
なお、背面対応面11および上面対応面12の形状は、図2に示す形状に限定されない。突起3の数、第一凸部24a〜24cの数、位置、大きさおよび形状、第2凸部の数、大きさおよび形状等は、図2(a)と異なっていてもよい。同様に、第3突起の数、大きさ、形状等は、図2(b)と異なっていてもよい。例えば、第3突起の数は1個であってもよい。だだし、第1の型1は、上面対応面に第3突起を少なくとも1個備える。
図2に示すような表面形状を有する凹部2に石膏を注入することによって形成される板状部材について説明する。図3は、第1の型1によって形成される板状部材を示す説明図である。図3(a)は、板状部材21の背面を示し、図3(b)は、板状部材21の上面を示している。
図3(a)に示すように、板状部材21は、背面に、突起3(図2(a)参照。)によって形成された孔23を備える。板状部材21は、突起3と同数(本例では7個)の孔23を備える。孔23には、ダウエルピン(図3において図示せず。)が植立される。全ての孔23にダウエルピンを植立してもよい。また、孔23の一部にのみダウエルピンを植立してもよい。ダウエルピンを植立する位置は、治療対象となる歯に応じて変化させればよい。治療対象の歯に応じて、必要な本数のダウエルピンのみを植立すれば、ダウエルピンを使用量を低減することができ、作業模型の作製コストを抑えることができる。また、治療対象となる歯がどの歯であっても対応できるようにする場合には、全ての孔23にダウエルピンを植立しておけばよい。また、ダウエルピンを孔23に植立する場合には、例えば、接着剤や石膏を用いてダウエルピンを植立すればよい。
また、板状部材21は、背面に、第1凸部4a(図2(a)参照。)によって形成された維持溝24aを備える。板状部材21は、第1凸部4aと同数(本例では7個)の維持溝24aを備える。同様に、板状部材21は、背面に、第1凸部4c(図2(a)参照。)によって形成された維持溝24cを備える。板状部材21は、第1凸部4cと同数(本例では7個)の維持溝24cを備える。また、板状部材21は、背面に、第1凸部4b(図2(a)参照。)によって形成された帯状の維持溝24bを備える。
なお、図示していないが、板状部材21は、維持溝24cの近傍の湾曲した側面に、第2凸部5によって形成された凹部を備える。板状部材21は、第2凸部5と同数(本例では7個)の凹部を側面に備える。この凹部は、ダウエルピンの位置を示す目印としての役割を果たす。
図3(b)に示すように、板状部材21は、上面に、第3凸部9(図2(b)参照。)によって形成されたリンプル29を備える。板状部材21は、第3凸部9と同数(本例では14個)のリンプル29を備える。
第1の型1から板状部材21を作製する場合、以下の作業を行えばよい。まず、第1の型1の凹部2(図1参照。)に石膏を注入する。そして、凹部2からせり出した過剰石膏を除去して、注入した石膏の表面を平らにする。この平らにされた面は、板状部材21の側面となる。石膏が硬化した後、第1の型1から硬化した石膏を取り出すことにより、板状部材21を得ることができる。
図2に示すように、凹部2の表面は背面対応面11および上面対応面12を有していて、背面対応面11は突起3および第1凸部4a〜4bを備え、上面対応面12は第3凸部9を備えている。従って、凹部2に注入した石膏が硬化するときに、板状部材21の背面の孔23および維持溝24a〜24bと、上面のリンプル29とを同時に形成することができる。よって、従来のように板状部材形成後に、リンプルを加工する必要がなくなるので、作業模型用台の作製時間を短縮することができる。なお、石膏硬化時に、板状部材の側面の凹部(図示せず。)も同時に形成される。
また、石膏が注入される凹部2の開口部からせり出す過剰石膏が除去され、石膏の表面が平らにされるが、この面は板状部材21の側面となる。すなわち、凹部2の開口部は、面積の小さい側面に対応することになる。従って、本発明によれば、過剰石膏として除去される石膏量を少なくすることができる。
次に、突起3の好ましい配置について説明する。図4は、背面対応面11における突起3の好ましい配置を示す説明図である。第1の型1は、背面対応面11に7個の突起3を備えていることが好ましい。図4では、この7個の突起3をそれぞれ端から順に突起3a〜3gと示すことにする。各突起3a〜3gは、中央の突起3dを中心にして左右対称に配置されていることが好ましい。
また、好ましい突起間隔は、以下の通りである。突起3a,3bの距離は、例えば8.5mmであることが好ましい。突起3g,3fの距離も同様である。突起3b,3cの距離は、9mmであることが好ましい。突起3f,3eの距離も同様である。突起3c,3dの距離は、6.5mmであることが好ましい。突起3e,3dの距離も同様である。
また、突起3a〜3gは、ほぼ円弧状に配置されるが、隣り合う3つの突起がなす角は、以下の角度であることが好ましい。突起3a,3b,3cがなす角p1は、約165〜170°であることが好ましい。突起3g,3f,3eがなす角p1も同様である。突起3b,3c,3dがなす角p2は、約170°であることが好ましい。突起3f,3e,3dがなす角p2も同様である。突起3c,3d,3eがなす角p3は、約173°であることが好ましい。
図4に示す背面対応面11では、ダウエルピンを植立するための孔を形成する突起3a〜3gは、中央の突起3dを中心にして左右対称に並ぶ。従って、図4に示す背面対応面11を有する第1の型1から作製した板状部材を用いた作業模型用台は、右側の歯の歯型模型を固着する場合と、左側の歯の歯型模型を固着する場合のいずれの場合でも適用できる。また、、図4に示す背面対応面11を有する第1の型1から作製した板状部材を用いた作業模型用台では、治療対象の歯の模型をダウエルピンに対応する位置に配置したときに、その歯の模型の両側をきれいに分割することができる。すなわち、歯型模型に対してほぼ垂直に切れ目を入れて分割することができ、治療対象の歯の模型を取り外しできるようにすることができる。突起間隔が、上記の値と異なる場合には、治療対象の歯の模型を取り外しできるようにするためには、歯型模型に対して斜めになるように切れ目を入れて分割しなければならない場合が生じ得る。
なお、突起の数、突起間の距離、隣り合う3つの突起がなす角度は、上記の値に限定されるわけではない。
図5は、本発明による作業模型用台の台部用型(以下、第2の型と記す。)の一例を示す外観図である。第2の型31も、第1の型1と同様に軟質樹脂(例えば、シリコーン)によって作製されている。第2の型31は、台部の材料(石膏)が注入される凹部32を備える。凹部32には、ダウエルピンが植立された板状部材21(図5において図示せず。)が配置された後に、石膏が注入される。その石膏が硬化することによって台部が形成される。石膏が硬化して形成された台部および板状部材21は、第2の型31から取り外される。第2の型31は、軟質樹脂製なので、ダウエルピンが植立された板状部材21を凹部32の内部に挿着したり、台部および板状部材21を凹部32から取り外したりすることができる。
なお、第2の型31の凹部32の表面の一部は、中空空間に張り出すように形成された曲面50となっている。
図6は、図5に示す第2の型31を、凹部32を水平に通過するようにして切断した場合の断面図である。図6(a)に示す断面図は、凹部32の表面のうち、板状部材21の上面(ダウエルピンを植立するための複数の孔23が設けられた面とは反対側の面)が接するようにして板状部材21が配置される面(以下、板状部材配置面と記す。)を表している。板状部材配置面33の大きさは、板状部材21の大きさと同一であり、板状部材配置面33の外周の形状は、板状部材21の外周の形状と同一である。従って、板状部材21は、板状部材配置面33および板状部材配置面33を囲む側面51〜54に、ほぼ隙間なく接触するようにして挿着される。なお、板状部材21は、孔23(図3(a)参照。)の全部または一部にダウエルピンが植立された状態で、第2の型31の凹部32内部に挿着される。
なお、板状部材配置面33は、凹凸のない平らな面でよい。また、板状部材配置面33は、板状部材21の上面のリンプル29に対応する突起を有していてもよい。この場合、リンプル29内に突起が入り込むようにして、板状部材21の上面と板状部材配置面33とが接触する。
また、図5でも示したように、第2の型31の凹部32の表面の一部は、中空空間に張り出すように形成された曲面50となっている。板状部材配置面33を囲む側面のうち、開口部に最も近い側面53の高さは、板状部材21の厚さとほぼ等しい。曲面50は、この側面53から開口部までが張り出すように形成される。
図6(b)に示す断面図は、凹部32の表面のうち、台部の底面を形成する面(以下、底面対応面と記す。)の形状を表している。底面対応面34は、板状部材配置面33に配置された板状部材21の背面上の各孔23を包含する領域に対向する第4凸部35を備える。図6(a)では、板状部材配置面33に配置された板状部材21を図示していないが、板状部材配置面33に板状部材21を配置した場合には、板状部材21の背面の各孔23を包含する領域と、第4凸部35とが対向する。
また、第4凸部35は、板状部材配置面33に配置された板状部材21の背面上の各孔23に対向する位置にそれぞれ孔36を有する。第4凸部35が有する孔36の数は、板状部材21に形成された孔23(図3(a)参照。)の数と同数である。
孔23にダウエルピンが植立された板状部材が板状部材配置面33に配置された場合、ダウエルピンの端部は、その孔23に対向する第4凸部35の孔36に挿入される。
また、底面対応面34は、第4凸部35以外の領域に第5凸部(図示せず。)を有していてもよい。第5凸部は、台部の底面のうち、ダウエルピン露出領域以外に凹部を形成するための凸部である。第5凸部の数や形状は、特に限定されないが、例えば、底面対応面34は、長方形状の第5凸部を複数備える。
図6に示すような表面形状を有する凹部32に、ダウエルピンを植立した板状部材21を配置し、その後、石膏を注入することによって形成される台部について説明する。
図7は、板状部材21の配置後に石膏を凹部32に注入し、石膏が硬化した後に第2の型31から取り外した板状部材21と台部との組み合わせ(すなわち、作業模型用台)を示す外観図である。図7(a)は、作業模型用台を上方から観察したときの外観図であり、図7(b)は、作業模型用台を下方から観察したときの外観図である。
図7(a)および図7(b)に示すように、石膏が硬化した後に第2の型31から、板状部材21と台部41とを取り外したときには、板状部材21と台部41とが組合わさった状態になっている。この作業模型用台では、図7(a)に示すように、板状部材21の上面にリンプルが形成されている。また、図6に示すように、板状部材配置面33側には曲面50が設けられているが、底面対応面34側には、そのような曲面は設けられていない。その結果、台部41には曲面60(図6(a)に示す曲面50に対応する。)が形成され、台部41の底面の面積は、板状部材21が取り付けられている部分の面積よりも広くなる。
また、図7(b)に示すように、台部41は、底面に、第4凸部35(図6(b)参照。)によって形成された凹部70を備える。また、ダウエルピンの端部81は、板状部材21を凹部32に挿着したときに、孔36(図6(b)参照。)に挿入され、その後、石膏が凹部32に注入される。従って、石膏硬化後に台部41を第2の型31から取り外すと、ダウエルピンの端部81は孔36から抜かれ、図7(b)に示すように凹部70において露出する。台部41の底面から、ダウエルピンの端部41を押し出すことにより、台部41と、板状部材21とを分離することができる。
また、第2の型31の底面対応面34(図6(b)参照。)が第5凸部(図示せず。)を有する場合には、第5凸部によって、台部41の底面のうち、ダウエルピン露出領域(具体的には凹部70の領域)以外の領域に、凹部(図示せず。)が形成される。例えば、底面対応面34が長方形状の第5凸部を複数備える場合には、台部41の底面に長方形状の凹部が複数形成される。このように、凹部70以外にも凹部を形成することによって、以下の効果がえられる。作業模型は、咬合器に取り付けられる場合がある。この場合、作業模型の底面(すなわち台部41の底面)に石膏が塗布され、その底面が咬合器に取り付けられ、石膏が硬化することにより固着される。しかし、取り付けた作業模型が咬合器から取れてしまう場合がある。このとき、台部41の底面に凹部(例えば、長方形状の凹部)が設けられていれば、作業模型が咬合器に取り付けられていた位置を判断することができる。すなわち、底面対応面34が、第5凸部(図示せず。)を有することにより、石膏等で取り付けた台部41が咬合器から取れてしまったときでも、台部41が取り付けられていた位置を判断することができる。
第2の型31から台部41を作製する場合、以下の作業を行えばよい。まず、第1の型1によって作製した板状部材21にダウエルピンを植立し、板状部材21の背面およびダウエルピンに石膏分離剤を塗布する。そして、その板状部材21の上面が第2の型31の板状部材配置面33に接するように、板状部材21を第2の型31に装着する。続いて、第2の型31の凹部32(図5参照。)に石膏を注入する。そして、凹部32からせり出した過剰石膏を除去して、注入した石膏の表面を平らにする。この平らにされた面は、台部41の側面62(図7参照。)となる。石膏が硬化した後、第2の型31から硬化した石膏および板状部材21を取り出すことにより、板状部材21が取り付けられた台部41を得ることができる。
図6(b)に示すように、凹部32の表面は、底面対応面34を有していて、底面対応面34は、孔36を有する凸部35を備えている。そして、第2の型32に装着された板状部材21に植立されたダウエルピンの先端は、孔36に挿入される。従って、凹部32に注入した石膏が硬化するときに、凹部70が形成され、硬化した石膏を取り外すと、凹部70にダウエルピンの先端81が露出した状態となる。従って、従来のように台部形成後に、ダウエルピンの先端を露出させるために台部の底面を削る作業が不要となる。この結果、作業模型用台の作製時間を短縮することができる。
また、石膏が注入される凹部32の開口部からせり出す過剰石膏が除去され、石膏の表面が平らにされるが、この面は台部41の側面62(図7参照。)となる。すなわち、凹部32の開口部は、面積の小さい側面に対応することになる。従って、本発明によれば、過剰石膏として除去される石膏量を少なくすることができる。
なお、板状部材21の背面等に石膏分離剤を塗布していたので、板状部材21を台部41から容易に取り外すことができる。
図8は、板状部材21を取り外した状態の台部41を示す説明図である。図8(a)は、台部41における板状部材21が取り付けられる面を示している。また、図8(b)は、台部41の底面を示している。
図8(a)および図8(b)に示すように、台部41は、ダウエルピンによって形成された孔91を備える。台部41は、板状部材41に植立されたダウエルピンの本数と同数の孔91を備える。例えば、図3(a)に示す7個の孔23にそれぞれダウエルピンが植立され、台部41が形成された場合には、図8に示すように孔91が7個形成される。板状部材21を台部41に取り付ける場合には、台部41の孔91にダウエルピンを差し込めばよい。
また、図8(a)に示すように、台部41は、板状部材21の維持溝24a(図3(a)参照。)によって形成された凸部94aを備える。台部41は、維持溝24aと同数(本例では7個)の凸部94aを備える。同様に、台部41は、板状部材21の維持溝24c(図3(a)参照。)によって形成された凸部94cを備える。台部41は、維持溝24cと同数(本例では7個)の凸部94cを備える。また、台部41は、板状部材21の維持溝24b(図3(a)参照。)によって形成された帯状の凸部94bを備える。
さらに、台部41は、凹部32の曲面50によって形成された曲面60を有する。
また、図8(b)に示すように、台部41は、底面に、第4凸部35(図6(b)参照。)によって形成された凹部70を備える。
図7に示すような作業模型用台を作製した後に、作業模型を作製する場合、以下の作業を行えばよい。まず、歯科医院で作製された歯型模型のばりを除去し、歯型模型の底面を平らに加工する。そして、接着剤等を用いて、歯型模型の底面を板状部材の上面に接着する。続いて、治療対象の歯に相当する歯の模型のみを取り出せるように、その歯の模型の両側の位置で歯型模型を分割する。このとき、歯型模型を接着した板状部材21も、歯型模型とともに分割する。ただし、台部41は分割しない。この結果、台部41の底面に露出しているダウエルピンの端部を押し出すことで、治療対象の歯の模型のみを台部41から取り外すことができるようになる。
また、図11に例示する作業模型を作製する場合には、歯型模型の側面に過剰石膏が付着することがあった。そして、そのような過剰石膏をどの程度除去するのかは、作業者に依存していた。すなわち、丁寧に作業する作業者は、過剰石膏を丁寧に除去し、見ばえのよい作業模型を作製することができた。一方、あまり丁寧に作業できない作業者が過剰石膏を除去する場合には、歯型模型の側面に過剰石膏が残ってしまうことなどがあり、作業模型の出来栄えに個人差が生じていた。それに対し、本発明による第1の型1および第2の型32を用いて作製した作業模型用台には、歯型模型が接着されるので、歯型模型の側面に過剰石膏が付着することはない。従って、作業模型の出来栄えに個人差が生じにくくすることができる。
また、図1に示す第1の型および図5に示す第2の型31を使用して、歯科医院から歯型模型が届く前に、予め作業模型用台を複数作製しておくことができる。このように、事前に作業模型用台を作製しておけば、歯型模型が届いたときに、作業模型用台の作製から作業を開始する必要がなくなる。よって、空き時間に予め作業模型用台を複数作製しておくことによって、作業模型の作製時間をさらに短縮することができる。また、事前に作業模型用台を作製する場合には、どの歯が治療対象になっても対応できるように、図3(a)に示す全ての孔23にダウエルピンを植立しておいてもよい。また、統計的に虫歯になりやすい歯を特定することができる。そのような歯に応じて、必要な本数のダウエルピンのみを植立して、作業模型用台を事前に作製しておいてもよい。
次に、本発明の変形例について説明する。図9は、本発明の変形例の一例を示す説明図である。図9に示す型201は、板状部材21(図3参照。)を形成するための凹部2と、台部41(図7参照。)を形成するための凹部32とを備える。型201の凹部2の表面の形状は、図1に示す第1の型1の凹部2の表面の形状と同一である。また、型201の凹部32の表面の形状は、図5に示す凹部32の表面の形状と同一である。
図9に示す型201によれば、台部41を形成するときに、同時に、新たな板状部材21を形成することができる。すなわち、最初に、型201の凹部2に石膏を注入して板状部材21を形成し、その板状部材21にダウエルピンを植立したとする。その板状部材21を型201の凹部32に装着し、凹部32に石膏を注入することで台部41を形成することができる。凹部32に石膏を注入するときに、同時に凹部2にも石膏を注入すれば、台部41形成時に同時に新たな板状部材21を形成することができる。
図10は、本発明の変形例の他の一例を示す説明図である。図10に示す型202は、板状部材21(図3参照。)を形成するための凹部2を複数備える。図10に示す例では、型202は、凹部2を5個備えているが、凹部2の数は5個に限定されるわけではない。各凹部2の表面の形状は、図1に示す第1の型1の凹部2の表面の形状と同一である。図10に示す型202によれば、同時に、凹部2と同数の板状部材2を形成することができる。すなわち、型202が備える各凹部2にそれぞれ石膏を注入して、石膏を硬化させることによって、複数(凹部2と同数)の板状部材2を同時に形成することができる。図10に示す例では、5個の板状部材21を同時に形成することができる。
なお、図9および図10に示す各型201,202も、軟質樹脂(例えばシリコーン)で作製されている。
上記の実施の形態では、板状部材21の上面にリンプル(孔)29を形成する場合を示した。板状部材21の上面に形成される凹部(板状部材上凹部)は、孔でなくてもよい。例えば、溝として形成されてもよい。板状部材21の上面に孔ではなく溝が形成されている場合であっても、板状部材の上面に接着剤等で固着した歯型模型が取れてしまったときに、歯型模型の固着位置を判断できる。従って、上面対応面12が有する第3凸部9の形状は、図2(b)に示すような円形に限定されない。板状部材21の上面に溝を形成する場合には、その溝に応じた形状の第3凸部9を上面対応面12が有する構成とすればよい。
また、第1の型1の凹部2(図1参照。)や第2の型31の凹部32(図5参照。)の開口部は、長方形状(または、ほぼ長方形状)となっており、四隅に角を有している。凹部2や凹部32の四隅の箇所の形は、角ではなく丸みのある形であることが好ましい。凹部2や凹部32の四隅が角になっていると、硬化した石膏を手荒に取り出そうとしてしまった場合、角の部分から軟質樹脂製の型が破損してしまう(裂けてしまう)おそれがある。凹部2や凹部32の四隅が丸みのある形である場合には、硬化した石膏を手荒に取り出そうとしても、型が破損しにくいという効果が得られる。この点は、図9や図10に示した変形例でも同様である。
また、ここでは、板状部材21や台部41の材料として石膏を用いる場合を例に説明したが、板状部材21や台部41の材料は石膏に限定されない。歯科技工の分野における歯型を作製するための材料であれば全て、板状部材21や台部41の材料として用いることができる。
また、第1の型1から板状部材21を作製したり、第2の型31から台部41を作製したりする場合、ライン生産によって板状部材21や台部41を量産してもよい。例えば、ベルトコンベア上に第1の型1を順番に並べ、それぞれの第1の型1に順次自動的に石膏を注入し、手作業ではなく、コンピュータにより制御されるロボットにより過剰石膏を除去するようにしてもよい。そして、石膏が硬化する十分な時間が経過した後、ロボットにより板状部材21を取り出し、自動的に板状部材21の向きを調整し、一端に接着剤を塗布したダウエルピンを板状部材21に植立してもよい。台部41を作製する場合も同様である。ライン生産とすることにより、板状部材21および台部41を大量に作製することができる。
また、ここでは、片顎の歯型模型(右側あるいは左側の歯の歯型模型)に適用される作業模型用台を作製するための型について説明した。本発明による型は、全顎の歯型模型(U字型に並んだ全ての歯の歯型)に適用される作業模型用台を作製するための型であってもよい。
本発明は、歯科医療における作業模型に用いられる作業模型用台の作製に適用可能であり、特に作業模型用台および作業模型の作製時間の短縮化のために有用である。
1 第1の型(作業模型用台の板状部材用型)
2 凹部
3 突起
4a〜4c 第1凸部
5 第2凸部
9 第3凸部
11 背面対応面
12 上面対応面
31 第2の型(作業模型用台の台部用型)
32 凹部
33 板状部材配置面
34 底面対応面
35 第4凸部
36 孔
2 凹部
3 突起
4a〜4c 第1凸部
5 第2凸部
9 第3凸部
11 背面対応面
12 上面対応面
31 第2の型(作業模型用台の台部用型)
32 凹部
33 板状部材配置面
34 底面対応面
35 第4凸部
36 孔
Claims (2)
- 歯型模型が固着される板状部材と当該板状部材が取り付けられる台部とを備える作業模型用台における前記板状部材を、当該板状部材の材料が注入されることにより形成する作業模型用台の板状部材用型であって、
前記板状部材の材料が注入される凹部を備え、
前記凹部の表面のうち一の面は、前記板状部材の一方の面に少なくともダウエルピンを植立するための孔を形成する複数の突起を有し、
前記凹部の表面のうち前記一の面に対向する対向面は、前記板状部材の前記一方の面とは反対側の面に少なくとも一つの板状部材上凹部を形成するための凸部を有する
ことを特徴とする軟質樹脂製の作業模型用台の板状部材用型。 - ダウエルピンを植立するための複数の孔を一方の面に有し歯型模型が固着される板状部材と当該板状部材が取り付けられる台部とを備える作業模型用台における前記台部を、当該台部の材料が注入されることにより形成する作業模型用台の台部用型であって、
前記台部の材料が注入される凹部を備え、
前記凹部の表面のうち一の面は、前記板状部材の前記一方の面とは反対側の面が接するようにして前記板状部材が配置される板状部材配置面を有し、
前記凹部の表面のうち前記一の面に対向する対向面は、少なくとも、前記板状部材の前記一方の面上の前記複数の孔を包含する領域に対向する凸部を有し、
前記凸部は、前記板状部材配置面に配置される前記板状部材の前記複数の孔に対向する位置にそれぞれ孔を有する
ことを特徴とする軟質樹脂製の作業模型用台の台部用型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004261578A JP2006075297A (ja) | 2004-09-08 | 2004-09-08 | 作業模型用台の板状部材用型および作業模型用台の台部用型 |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006075297A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011156065A (ja) * | 2010-01-29 | 2011-08-18 | Saito Shiken Kogyosho:Kk | 歯科技工用作業模型の製造方法及びこれに用いられる成型用基枠 |
JP2012055521A (ja) * | 2010-09-09 | 2012-03-22 | Saito Shiken Kogyosho:Kk | 歯科技工用作業模型及びこれに用いる支持基台 |
JP6355809B1 (ja) * | 2017-07-28 | 2018-07-11 | 有限会社齋藤歯研工業所 | 歯科技工用作業模型及びその支持基台 |
JP6372811B1 (ja) * | 2017-06-26 | 2018-08-15 | 有限会社齋藤歯研工業所 | 歯科技工用作業模型及びその支持基台 |
-
2004
- 2004-09-08 JP JP2004261578A patent/JP2006075297A/ja active Pending
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