JP2005006803A - 歯型製作用の歯型模型 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来の歯型製作用模型の成形方法で得られる歯型模型を改良する。
【解決手段】基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型模型において、前記石膏材からなる基台と該基台に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン付プラスチックプレートとから構成され、前記基台の上面側にプラスチックプレートが強固に積層されかつ基台の裏面に溝及び複数の孔を有する基台とプラスチックプレートが嵌合され、更にプラスチックプレートの上面部が平坦面に形成されかつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着してなることを特徴とする歯型製作用の歯型模型の提供。
【選択図】 図1
【解決手段】基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型模型において、前記石膏材からなる基台と該基台に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン付プラスチックプレートとから構成され、前記基台の上面側にプラスチックプレートが強固に積層されかつ基台の裏面に溝及び複数の孔を有する基台とプラスチックプレートが嵌合され、更にプラスチックプレートの上面部が平坦面に形成されかつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着してなることを特徴とする歯型製作用の歯型模型の提供。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は歯型模型に関するが、詳しくは歯科技工士などが歯型の模型を製作する際に使用されている歯型製作用模型の歯型模型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から一般的に使用されている歯型の模型としては、例えば特公昭51−35076号公報で開示されているようなものがある。この歯型作用型は、可撤歯型作製用型」を提供したものであって、図12と図13(図番省略)に示すように「表面に適宜数の窪所qを穿設させた歯列分割型台板1の短辺側4隅に内向きに鍔片2a,2a,2′a2′aを突出せしめた支壁2,2,2′,2′を造り出し、一方の支壁2′,2′中央部外側面にそれぞれ外側に傾斜せる突起2′b,2′bを設け、他方の支壁2,2上端鍔片2a,2aにはピン孔2b,2bを穿設して基台Aとなし、該基台の長手両側面には台板1の彎曲に沿って彎曲し、各一端部に其の肉厚の中央を通るピン孔3b,3bが穿設され、他端部に前記基台Aの支壁2′,2′外側面の突起2´b,2′bが嵌挿される窪所3a,3aを穿設された側壁板3,3′を各裏面に複数条の凸条3cを設けて前記鍔片2a,2aのピン孔2b,2bと両側壁板3,3′のピン孔3b,3bとを合致させてピンP,Pを挿入し、両側壁板3,3′の窪所3a,3aを支壁2′,2′の傾斜突起2´,2´の傾斜突起2´b,2´bに被嵌せしめて組立てるようしたことを特徴とする可撤歯型作製用型」である。
【0003】
そして、その使用状態は「先づ基台Aの両側壁板3,3′を各支壁2,2′にピン孔2b,2b,3b,3b箇所を合せてピンP,P止めすると共に、支壁2′の突起2′b,2′bに側壁板の窪所3a,3aを嵌合して組立てられた治具型に側面に適宜大きさに切り揃えられた歯型成型ベース部4aを挿入し、治具型側壁板3,3′内壁面との隙間ペースト状の石膏5を流入して凝固させた後両側壁板3,3′のヒンジピンP,Pを抜き取り側壁板3,3基部と支壁との結合を脱離させてから外方に傾斜せる突起2′a,2′aの周囲に回動させて側壁板全体を取り外す」ところにある。
【0004】
また、最近では図14乃至図22(図番省略)に示すような歯型の模型製作方法が開発されている。まず、図14に示すように石膏基台上の歯型模型の基底面をトリマーを用いて平らに削り不要部分を削除する一方、足りない部分は石膏を盛り足して平らにする。次に、歯型模型の基底面に固定ピン(ダウエルピン)を植設する固定ピン植立孔と、それの維持溝を成形する。ついで、図15と図16に示すように固定ピン植立孔に固定ピン(ダウエルピン)を接着剤にて平行に挿着する。一方、図17と図18に示すように基枠内に石膏を注入して石膏基台を製作する。その際、基枠に流し込んだ石膏が硬化する前に固定ピン(ダウエルピン)を固定して歯型模型を石膏基台に植立させる。なお、石膏が完全に硬化したならば、基枠を外し歯型模型と石膏基台との境界面に盛り上がった石膏を削除して石膏基台から歯型模型を外ずせるようにする。更に、図19に示すように石膏基台に埋設されている固定ピン(ダウエルピン)の先端を掘り出して歯型模型の操作性を確認する。更に引き続いて、今までの手技操作により歯型模型に付着されている石膏の粉末を洗浄して図20に示すように個々の支台歯で作業ができるように歯型模型状を分割する。
【0005】
このように従来の可撒式作業模型の製作法は、模型の形態修正→基底面の形成→固定ピン(ダウエルピン)の固定→模型の固定ピン植立→石膏基台の作製→余剰石膏の除去→可撤性の確保→固定ピン(ダウエルピン)の位置確認→作業模型の洗浄→模型支台歯の分割、の順序で作業が行なわれる。
【0006】
そこで、これら従来方法を全面的に改良を加えたのが本願出願人によって開発された特開2002−95682号で開示されている。この方法は、基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型の模型成形方法において、硬質性の合成樹脂素材を単板状に形成しかつ歯型模型を固定するピンを植設して成る硬質樹脂製プレート板を設け、該硬質樹脂製プレート板を軟質樹脂製基枠内に挿入しかつ全面に石膏を注入し、更に該石膏が硬化した後に前記軟質樹脂製基枠から硬化した前記石膏基台を取り外して硬質樹脂製プレート側に歯型模型を接着剤にて接着することを特徴とする歯型製作用模型の成形方法であり、またこの成形方法で得られる歯型の模型は、硬質性の合成樹脂素材から成る平板をほぼ長方楕円形状に形成した硬質樹脂製プレート板の中央部に数本の歯型模型用の固定ピンを植設し、かつ該固定ピンの両側部に固定溝を形成する突起片を備えた硬質樹脂製プレート板と、軟質性の合成樹脂素材をほぼ長方楕円形状に形成しかつ前記硬質樹脂製プレート板の挿入穴とを一体成型して前記硬質樹脂製プレート板を挿着する軟質樹脂製基枠とから構成され、前記軟質樹脂製基枠内に前記硬質樹脂製プレート板の歯型模型固定ピンを上向きに挿入しかつ全面に石膏を注入して硬化させ、更に石膏が硬化された後の硬化成型石膏を前記軟質樹脂製基枠から取り外して石膏基台部を型成形することを特徴とする歯型製作用模型の歯型模型である。
【0007】
具体的な成形方法は図7乃至図13に示すように、まず、本発明は図7に示すように固定ピン植立用プレート部21と模型成形用基枠部25と石膏基台部28とから構成されている。この固定ピン植立用プレート部21は、硬質性の合成樹脂素材から成る平板をほぼ長方楕円形状に形成した硬質樹脂製プレート板23の中央部に数本の歯型模型固定ピン24を植設し、かつ該固定ピン24の両側部に固定溝30を形成する突起片23を備えた固定ピンを植立させるための硬質製プレート板22により構成されている。一方、歯型成形用基枠部25は軟質性の合成樹脂素材をほぼ長方楕円形状に形成しかつ前記硬質樹脂製プレート板22のプレート板挿入穴27とを一体成型して前記硬質樹脂製プレート板を挿着する軟質樹脂製基枠26とから構成されている。更に、石膏基台部28は前記軟質樹脂製基枠26内に前記硬質樹脂製プレート板22の歯型模型固定ピン24を上向きに挿入しかつ全面に石膏Aを注入して硬化させて成形される硬化成形石膏29から構成されている。この石膏基台部28の硬化成型石膏29には、前記硬質樹脂製プレート板22の歯型模型固定ピン24と固定溝成型突起片23とにより成型加工される固定溝30と歯型模型固定ピン31とが成形されている。
【0008】
次に図8乃至図11により、硬化成形石膏29の具体的な成形方法について説明すれば、まず軟質樹脂製基枠26の硬質樹脂製プレート板22のプレート板挿入穴27内に硬質樹脂製プレート板22を挿着する。その際、歯型模型固定ピン24が上向きになるように挿入することが条件となる。このように軟質樹脂基枠26に硬質樹脂製プレート板22が挿着されたならば、その全面に石膏Aを流し込み硬化させる。一定の硬さに硬化されたならば、図10と図11のように硬化成型石膏29と軟質樹脂製基枠25とを分割にして硬化成型石膏29を使用する。この硬化成型石膏29の固定溝30側に従来の成型方法で成形された歯型模型Wを接着剤などで接着する。
【0009】
なお、図13は硬質樹脂製プレート板22を軟質樹脂製基枠26に収納し保存する状態を示したものである。本図からも明らかのように硬質樹脂プレート板22の歯型模型固定ピン24が下向きになるように軟質樹脂製基枠26内に挿入する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
かかる本願出願人が開発した歯型製作用模型の成形方法によって成型される歯型模型に改良を加え、更によりよい歯型模型を作成するところに本発明の課題を解決する課題を有している。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の如き課題を解決するために本願出願が開発した歯型模型であって、基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型模型において、前記石膏材からなる基台と該基台に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン付プラスチックプレートとから構成され、前記基台の上面側にプラスチックプレートが強固に積層されかつ基台の裏面に溝及び複数の孔を有する基台とプラスチックプレートが嵌合され、更にプラスチックプレートの上面部が平坦面に形成されかつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着してなることを特徴とする歯型製作用の歯型模型の提供にあり、また前記歯型模型においてプラスチックプレートの裏面側に歯の間隔にほぼ対応した間隔で複数のピンを有しかつ該ピンとプレート部分がプラスチックによって一体成形されている歯型製作用の歯型模型の提供にあり、また前記歯型模型において基台上面に夫々の孔の両側に突起を設けかつプラスチックプレートの縁端部に前記突起に対応する数の凹部を設け更に前記突起部がプラスチックプレートの凹部に着脱自在に嵌め込れて基台とプラスチックプレートとが一体成形されている歯型製作用の歯型模型の提供にあり、更に前記歯型模型においてプレート上面に接着されている石膏製品の歯型からプラスチックプレートを一緒に切断しかつ基台の裏面に該当する孔に着脱治具を押し込みピン付のプラスチックプレートに接着状態で作る模型を制作する歯型制作用の歯型模型の提供にある。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態は、基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型模型において、前記石膏材からなる基台と該基台に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン付プラスチックプレートとから構成され、前記基台の上面側にプラスチックプレートが強固に積層されかつ基台の裏面に溝及び複数の孔を有する基台とプラスチックプレートが嵌合され、更にプラスチックプレートの上面部が平坦面に形成されかつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着してなることを特徴とする歯型製作用の歯型模型であり、また前記歯型模型においてプラスチックプレートの裏面側に歯の間隔にほぼ対応した間隔で複数のピンを有しかつ該ピンとプレート部分がプラスチックによって一体成形されている歯型製作用の歯型模型であり、また前記歯型模型において基台上面に夫々の孔の両側に突起を設けかつプラスチックプレートの縁端部に前記突起に対応する数の凹部を設け更に前記突起部がプラスチックプレートの凹部に着脱自在に嵌め込れて基台とプラスチックプレートとが一体成形されている歯型製作用の歯型模型であり、更に前記歯型模型においてプレート上面に接着されている石膏製品の歯型からプラスチックプレートを一緒に切断しかつ基台の裏面に該当する孔に着脱治具を押し込みピン付のプラスチックプレートに接着状態で作る模型を制作する歯型制作用の歯型模型であるから、従来の成型方法よりも簡単容易に歯型模型を作成することができる。
【0013】
【実施例】
以下、図面によって本発明の実施例について説明する。
【0014】
本発明は本願出願人が開発し開示(特開2002−95682号)されている歯型製作用歯型の成形方法により成型される歯型模型の改良であるから、この成形方法により成型される歯型模型については前述の従来の技術欄で詳細に説明されているので、ここでは改良部分についてのみ説明する。
【0015】
まず、図中1は固定ピン植立用プレート部、2は硬質樹脂製プレート板、3は固定構成形突起片、4は歯型模型固定ピン15は模型成型用基枠部、6は軟質樹脂製基枠、7はプレート板挿入穴、8は石膏基台部、9は硬化成型石膏、10は固定溝、11は歯型模型固定ピン、Aは石膏、Wは歯型模型である。
【0016】
次に、本発明からなる歯型模型について説明すれば、まず軟質樹脂製基枠6に硬化成型石膏9を注入して歯型模型の固定ピン4を成形して成る模型成型用基枠部5に、歯型の模型を挿着する歯型模型Wの成型方法で製作される。この石膏材からなる模型成形用基枠部5と該基枠部5に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン固定ピン植立用プレート部1とから構成されている。そして、前記模型成形用基枠部5の上面側に固定ピン植立用プレート部1が強固に積層されている。また、模型成形用基枠部5の裏面に固定溝10と複数のプレート板挿入穴7を有する模型成形用基枠部5と固定ピン植立用プレート部1が嵌合されている。更に、この固定ピン植立用プレート1の上面部が平坦面に形成され、かつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着されている。
【0017】
また、前記固定ピン植立用プレート1の裏面側に歯の間隔にほぼ対応した間隔で複数の歯型模型固定ピン4を有し、この該固定ピン4と固定ピン植立用プレート部1とが硬質樹脂製プレート板2によって一体成形されている。また、前記模型成形用基枠部5の上面に夫々のプレート板挿入穴7の両側に固定溝成形突起片3が設けられている。また、固定ピン植立用プレート部1の縁端部には前記固定溝成形突起片3に対応する数の凹部が設けられている。更に、前記固定溝成形突起片3が固定ピン植立用プレート部1の凹部に着脱自在に嵌め込れて模型成形用基枠部5と固定ピン植立用プレート1とが一体成形されている。更に、硬質樹脂製プレート2の上面に接着されている石膏基台部8の歯型から固定ピン植立用プレート部1を一緒に切断してから、軟質樹脂製基枠6の裏面に該当するプレート板挿入穴7に着脱治具を押し込み、ついで固定ピン植立用プレート部1に接着状態で模型を制作する。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型模型において、前記石膏材からなる基台と該基台に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン付プラスチックプレートとから構成され、前記基台の上面側にプラスチックプレートが強固に積層されかつ基台の裏面に溝及び複数の孔を有する基台とプラスチックプレートが嵌合され更にプラスチックプレートの上面部が平坦面に形成されかつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着してなることを特徴とする歯型製作用の歯型模型であり、また前記歯型模型においてプラスチックプレートの裏面側に歯の間隔にほぼ対応した間隔で複数のピンを有しかつ該ピンとプレート部分がプラスチックによって一体成形されている歯型製作用の歯型模型であり、また前記の歯型模型において基台上面に夫々の孔の両側に突起を設けかつプラスチックプレートの縁端部に前記突起に対応する数の凹部を設け更に前記突起部がプラスチックプレートの凹部に着脱自在に嵌め込れて基台とプラスチックプレートとが一体成形されている歯型製作用の歯型模型であり、更に前記歯型模型においてプレート上面に接着されている石膏製品の歯型からプラスチックプレートを一緒に切断しかつ基台の裏面に該当する孔に着脱治具を押し込みピン付のプラスチックプレートに接着状態で作る模型を制作する歯型制作用の歯型模型であるから、次のような多くの効果を有する。
ア、プラスチックプレートにダウエルピンを一体化成型した今までにない模型台を提供することができる。
イ、生産性向上による大幅なコストダウンに役立ち、更に従来の模型作成よりはるかに時間が短縮でき経済的である。
ウ、プラスチックプレート部には特殊樹脂を使用しているので、変形、ソリ、曲がりなどは一切起こらない。
【0019】
更に、本発明は本願出願人が開発された歯型製作用模型の成型方法より得られる歯型模型の改良であるから、改良前の歯型模型と同様な次の効果を有する。
ア、すなわち、この改良前の歯型模型は硬質性の合成樹脂素材から成る平板をほぼ長方楕円形状に形成した硬質樹脂製プレート板の中央部に数本の歯型模型用の固定ピンを植設し、かつ該固定ピンの両側部に固定溝を形成する突起片を備えた硬質樹脂製プレート板と、軟質性の合成樹脂素材をほぼ長方楕円形状に形成しかつ前記硬質樹脂製プレート板の挿入穴とを一体成型して前記硬質樹脂製プレート板を挿着する軟質樹脂製基枠とから構成され、前記軟質樹脂製基枠内に前記硬質樹脂製プレート板の歯型模型固定ピンを上向きに挿入しかつ全面に石膏を注入して硬化させ、更に石膏が硬化された後の硬化成型石膏を前記軟質樹脂製基枠から取り外して石膏基台部を型成形する歯型模型であり、更に従来の模型の形態修正→基底面の形成→ダウエルピンの固定→模型ピン植立→石膏基台の作製→余剰石膏の除去→可撤性の確保→ダウエルピンの位置確認→作業模型の洗浄→支台歯の分割の作業手順で行なわれていたものを、模型の形態修正→石膏基台の作製→模型の接着→支台歯の分割の作業手順で済むので、次のような多くの効果を有する。
ア、各部材の一体成型が可能であるから金銭的コストの低減が図れる。
イ、手技を大幅に省略できるために時間的コストも削減できる。
ウ、各部材が樹脂製であるため軽量で取り扱い操作が簡便である。
エ、同様に石膏よりも物理的強度に勝り壊れにくい。
オ、石膏基台を必要に応じて作るために保管スペースが狭くて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯型模型を示した斜視図。
【図2】図1に示した歯型模型の分解図。
【図3】本発明の歯型模型を示した斜視図。
【図4】図3に示した歯型模型の分解図。
【図5】本発明の歯型模型を示した斜視図。
【図6】図5に示した歯型模型の分解図。
【図7】従来の模型成形方法とその歯型模型を示した分解図。
【図8】従来の要部である基枠内にプレート板を挿入した斜視図。
【図9】図8に石膏を注入した状態を示した説明図。
【図10】図9の石膏が硬化された硬化成型石膏を取り外す状態の斜視図。
【図11】図10の硬質樹脂製プレート板と硬化成型石膏との分解図。
【図12】従来の硬化成型石膏に歯型模型を接着する状態を示した斜視図。
【図13】従来のプレート板を基枠に収納した状態を示した一部切欠断面図。
【図14】従来の歯型模型成形法を示した分解図。
【図15】従来の歯型模型の一部使用状態図。
【図16】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図17】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図18】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図19】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図20】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図21】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図22】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【符号の説明】
1、21 固定ピン植立用プレート部 2、22 硬質樹脂製プレート板
3、23 固定溝成形突起片 4、24 歯型模型固定ピン
5、25 模型成形用基枠部 6、26 軟質樹脂製基枠
7、27 プレート板挿入穴 8、28 石膏基台部
9、29 硬化成型石膏 10、30 固定溝
11、31 歯型模型固定ピン
A 石膏 W 歯型模型
【発明の属する技術分野】
本発明は歯型模型に関するが、詳しくは歯科技工士などが歯型の模型を製作する際に使用されている歯型製作用模型の歯型模型に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から一般的に使用されている歯型の模型としては、例えば特公昭51−35076号公報で開示されているようなものがある。この歯型作用型は、可撤歯型作製用型」を提供したものであって、図12と図13(図番省略)に示すように「表面に適宜数の窪所qを穿設させた歯列分割型台板1の短辺側4隅に内向きに鍔片2a,2a,2′a2′aを突出せしめた支壁2,2,2′,2′を造り出し、一方の支壁2′,2′中央部外側面にそれぞれ外側に傾斜せる突起2′b,2′bを設け、他方の支壁2,2上端鍔片2a,2aにはピン孔2b,2bを穿設して基台Aとなし、該基台の長手両側面には台板1の彎曲に沿って彎曲し、各一端部に其の肉厚の中央を通るピン孔3b,3bが穿設され、他端部に前記基台Aの支壁2′,2′外側面の突起2´b,2′bが嵌挿される窪所3a,3aを穿設された側壁板3,3′を各裏面に複数条の凸条3cを設けて前記鍔片2a,2aのピン孔2b,2bと両側壁板3,3′のピン孔3b,3bとを合致させてピンP,Pを挿入し、両側壁板3,3′の窪所3a,3aを支壁2′,2′の傾斜突起2´,2´の傾斜突起2´b,2´bに被嵌せしめて組立てるようしたことを特徴とする可撤歯型作製用型」である。
【0003】
そして、その使用状態は「先づ基台Aの両側壁板3,3′を各支壁2,2′にピン孔2b,2b,3b,3b箇所を合せてピンP,P止めすると共に、支壁2′の突起2′b,2′bに側壁板の窪所3a,3aを嵌合して組立てられた治具型に側面に適宜大きさに切り揃えられた歯型成型ベース部4aを挿入し、治具型側壁板3,3′内壁面との隙間ペースト状の石膏5を流入して凝固させた後両側壁板3,3′のヒンジピンP,Pを抜き取り側壁板3,3基部と支壁との結合を脱離させてから外方に傾斜せる突起2′a,2′aの周囲に回動させて側壁板全体を取り外す」ところにある。
【0004】
また、最近では図14乃至図22(図番省略)に示すような歯型の模型製作方法が開発されている。まず、図14に示すように石膏基台上の歯型模型の基底面をトリマーを用いて平らに削り不要部分を削除する一方、足りない部分は石膏を盛り足して平らにする。次に、歯型模型の基底面に固定ピン(ダウエルピン)を植設する固定ピン植立孔と、それの維持溝を成形する。ついで、図15と図16に示すように固定ピン植立孔に固定ピン(ダウエルピン)を接着剤にて平行に挿着する。一方、図17と図18に示すように基枠内に石膏を注入して石膏基台を製作する。その際、基枠に流し込んだ石膏が硬化する前に固定ピン(ダウエルピン)を固定して歯型模型を石膏基台に植立させる。なお、石膏が完全に硬化したならば、基枠を外し歯型模型と石膏基台との境界面に盛り上がった石膏を削除して石膏基台から歯型模型を外ずせるようにする。更に、図19に示すように石膏基台に埋設されている固定ピン(ダウエルピン)の先端を掘り出して歯型模型の操作性を確認する。更に引き続いて、今までの手技操作により歯型模型に付着されている石膏の粉末を洗浄して図20に示すように個々の支台歯で作業ができるように歯型模型状を分割する。
【0005】
このように従来の可撒式作業模型の製作法は、模型の形態修正→基底面の形成→固定ピン(ダウエルピン)の固定→模型の固定ピン植立→石膏基台の作製→余剰石膏の除去→可撤性の確保→固定ピン(ダウエルピン)の位置確認→作業模型の洗浄→模型支台歯の分割、の順序で作業が行なわれる。
【0006】
そこで、これら従来方法を全面的に改良を加えたのが本願出願人によって開発された特開2002−95682号で開示されている。この方法は、基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型の模型成形方法において、硬質性の合成樹脂素材を単板状に形成しかつ歯型模型を固定するピンを植設して成る硬質樹脂製プレート板を設け、該硬質樹脂製プレート板を軟質樹脂製基枠内に挿入しかつ全面に石膏を注入し、更に該石膏が硬化した後に前記軟質樹脂製基枠から硬化した前記石膏基台を取り外して硬質樹脂製プレート側に歯型模型を接着剤にて接着することを特徴とする歯型製作用模型の成形方法であり、またこの成形方法で得られる歯型の模型は、硬質性の合成樹脂素材から成る平板をほぼ長方楕円形状に形成した硬質樹脂製プレート板の中央部に数本の歯型模型用の固定ピンを植設し、かつ該固定ピンの両側部に固定溝を形成する突起片を備えた硬質樹脂製プレート板と、軟質性の合成樹脂素材をほぼ長方楕円形状に形成しかつ前記硬質樹脂製プレート板の挿入穴とを一体成型して前記硬質樹脂製プレート板を挿着する軟質樹脂製基枠とから構成され、前記軟質樹脂製基枠内に前記硬質樹脂製プレート板の歯型模型固定ピンを上向きに挿入しかつ全面に石膏を注入して硬化させ、更に石膏が硬化された後の硬化成型石膏を前記軟質樹脂製基枠から取り外して石膏基台部を型成形することを特徴とする歯型製作用模型の歯型模型である。
【0007】
具体的な成形方法は図7乃至図13に示すように、まず、本発明は図7に示すように固定ピン植立用プレート部21と模型成形用基枠部25と石膏基台部28とから構成されている。この固定ピン植立用プレート部21は、硬質性の合成樹脂素材から成る平板をほぼ長方楕円形状に形成した硬質樹脂製プレート板23の中央部に数本の歯型模型固定ピン24を植設し、かつ該固定ピン24の両側部に固定溝30を形成する突起片23を備えた固定ピンを植立させるための硬質製プレート板22により構成されている。一方、歯型成形用基枠部25は軟質性の合成樹脂素材をほぼ長方楕円形状に形成しかつ前記硬質樹脂製プレート板22のプレート板挿入穴27とを一体成型して前記硬質樹脂製プレート板を挿着する軟質樹脂製基枠26とから構成されている。更に、石膏基台部28は前記軟質樹脂製基枠26内に前記硬質樹脂製プレート板22の歯型模型固定ピン24を上向きに挿入しかつ全面に石膏Aを注入して硬化させて成形される硬化成形石膏29から構成されている。この石膏基台部28の硬化成型石膏29には、前記硬質樹脂製プレート板22の歯型模型固定ピン24と固定溝成型突起片23とにより成型加工される固定溝30と歯型模型固定ピン31とが成形されている。
【0008】
次に図8乃至図11により、硬化成形石膏29の具体的な成形方法について説明すれば、まず軟質樹脂製基枠26の硬質樹脂製プレート板22のプレート板挿入穴27内に硬質樹脂製プレート板22を挿着する。その際、歯型模型固定ピン24が上向きになるように挿入することが条件となる。このように軟質樹脂基枠26に硬質樹脂製プレート板22が挿着されたならば、その全面に石膏Aを流し込み硬化させる。一定の硬さに硬化されたならば、図10と図11のように硬化成型石膏29と軟質樹脂製基枠25とを分割にして硬化成型石膏29を使用する。この硬化成型石膏29の固定溝30側に従来の成型方法で成形された歯型模型Wを接着剤などで接着する。
【0009】
なお、図13は硬質樹脂製プレート板22を軟質樹脂製基枠26に収納し保存する状態を示したものである。本図からも明らかのように硬質樹脂プレート板22の歯型模型固定ピン24が下向きになるように軟質樹脂製基枠26内に挿入する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
かかる本願出願人が開発した歯型製作用模型の成形方法によって成型される歯型模型に改良を加え、更によりよい歯型模型を作成するところに本発明の課題を解決する課題を有している。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の如き課題を解決するために本願出願が開発した歯型模型であって、基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型模型において、前記石膏材からなる基台と該基台に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン付プラスチックプレートとから構成され、前記基台の上面側にプラスチックプレートが強固に積層されかつ基台の裏面に溝及び複数の孔を有する基台とプラスチックプレートが嵌合され、更にプラスチックプレートの上面部が平坦面に形成されかつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着してなることを特徴とする歯型製作用の歯型模型の提供にあり、また前記歯型模型においてプラスチックプレートの裏面側に歯の間隔にほぼ対応した間隔で複数のピンを有しかつ該ピンとプレート部分がプラスチックによって一体成形されている歯型製作用の歯型模型の提供にあり、また前記歯型模型において基台上面に夫々の孔の両側に突起を設けかつプラスチックプレートの縁端部に前記突起に対応する数の凹部を設け更に前記突起部がプラスチックプレートの凹部に着脱自在に嵌め込れて基台とプラスチックプレートとが一体成形されている歯型製作用の歯型模型の提供にあり、更に前記歯型模型においてプレート上面に接着されている石膏製品の歯型からプラスチックプレートを一緒に切断しかつ基台の裏面に該当する孔に着脱治具を押し込みピン付のプラスチックプレートに接着状態で作る模型を制作する歯型制作用の歯型模型の提供にある。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態は、基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型模型において、前記石膏材からなる基台と該基台に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン付プラスチックプレートとから構成され、前記基台の上面側にプラスチックプレートが強固に積層されかつ基台の裏面に溝及び複数の孔を有する基台とプラスチックプレートが嵌合され、更にプラスチックプレートの上面部が平坦面に形成されかつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着してなることを特徴とする歯型製作用の歯型模型であり、また前記歯型模型においてプラスチックプレートの裏面側に歯の間隔にほぼ対応した間隔で複数のピンを有しかつ該ピンとプレート部分がプラスチックによって一体成形されている歯型製作用の歯型模型であり、また前記歯型模型において基台上面に夫々の孔の両側に突起を設けかつプラスチックプレートの縁端部に前記突起に対応する数の凹部を設け更に前記突起部がプラスチックプレートの凹部に着脱自在に嵌め込れて基台とプラスチックプレートとが一体成形されている歯型製作用の歯型模型であり、更に前記歯型模型においてプレート上面に接着されている石膏製品の歯型からプラスチックプレートを一緒に切断しかつ基台の裏面に該当する孔に着脱治具を押し込みピン付のプラスチックプレートに接着状態で作る模型を制作する歯型制作用の歯型模型であるから、従来の成型方法よりも簡単容易に歯型模型を作成することができる。
【0013】
【実施例】
以下、図面によって本発明の実施例について説明する。
【0014】
本発明は本願出願人が開発し開示(特開2002−95682号)されている歯型製作用歯型の成形方法により成型される歯型模型の改良であるから、この成形方法により成型される歯型模型については前述の従来の技術欄で詳細に説明されているので、ここでは改良部分についてのみ説明する。
【0015】
まず、図中1は固定ピン植立用プレート部、2は硬質樹脂製プレート板、3は固定構成形突起片、4は歯型模型固定ピン15は模型成型用基枠部、6は軟質樹脂製基枠、7はプレート板挿入穴、8は石膏基台部、9は硬化成型石膏、10は固定溝、11は歯型模型固定ピン、Aは石膏、Wは歯型模型である。
【0016】
次に、本発明からなる歯型模型について説明すれば、まず軟質樹脂製基枠6に硬化成型石膏9を注入して歯型模型の固定ピン4を成形して成る模型成型用基枠部5に、歯型の模型を挿着する歯型模型Wの成型方法で製作される。この石膏材からなる模型成形用基枠部5と該基枠部5に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン固定ピン植立用プレート部1とから構成されている。そして、前記模型成形用基枠部5の上面側に固定ピン植立用プレート部1が強固に積層されている。また、模型成形用基枠部5の裏面に固定溝10と複数のプレート板挿入穴7を有する模型成形用基枠部5と固定ピン植立用プレート部1が嵌合されている。更に、この固定ピン植立用プレート1の上面部が平坦面に形成され、かつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着されている。
【0017】
また、前記固定ピン植立用プレート1の裏面側に歯の間隔にほぼ対応した間隔で複数の歯型模型固定ピン4を有し、この該固定ピン4と固定ピン植立用プレート部1とが硬質樹脂製プレート板2によって一体成形されている。また、前記模型成形用基枠部5の上面に夫々のプレート板挿入穴7の両側に固定溝成形突起片3が設けられている。また、固定ピン植立用プレート部1の縁端部には前記固定溝成形突起片3に対応する数の凹部が設けられている。更に、前記固定溝成形突起片3が固定ピン植立用プレート部1の凹部に着脱自在に嵌め込れて模型成形用基枠部5と固定ピン植立用プレート1とが一体成形されている。更に、硬質樹脂製プレート2の上面に接着されている石膏基台部8の歯型から固定ピン植立用プレート部1を一緒に切断してから、軟質樹脂製基枠6の裏面に該当するプレート板挿入穴7に着脱治具を押し込み、ついで固定ピン植立用プレート部1に接着状態で模型を制作する。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型模型において、前記石膏材からなる基台と該基台に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン付プラスチックプレートとから構成され、前記基台の上面側にプラスチックプレートが強固に積層されかつ基台の裏面に溝及び複数の孔を有する基台とプラスチックプレートが嵌合され更にプラスチックプレートの上面部が平坦面に形成されかつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着してなることを特徴とする歯型製作用の歯型模型であり、また前記歯型模型においてプラスチックプレートの裏面側に歯の間隔にほぼ対応した間隔で複数のピンを有しかつ該ピンとプレート部分がプラスチックによって一体成形されている歯型製作用の歯型模型であり、また前記の歯型模型において基台上面に夫々の孔の両側に突起を設けかつプラスチックプレートの縁端部に前記突起に対応する数の凹部を設け更に前記突起部がプラスチックプレートの凹部に着脱自在に嵌め込れて基台とプラスチックプレートとが一体成形されている歯型製作用の歯型模型であり、更に前記歯型模型においてプレート上面に接着されている石膏製品の歯型からプラスチックプレートを一緒に切断しかつ基台の裏面に該当する孔に着脱治具を押し込みピン付のプラスチックプレートに接着状態で作る模型を制作する歯型制作用の歯型模型であるから、次のような多くの効果を有する。
ア、プラスチックプレートにダウエルピンを一体化成型した今までにない模型台を提供することができる。
イ、生産性向上による大幅なコストダウンに役立ち、更に従来の模型作成よりはるかに時間が短縮でき経済的である。
ウ、プラスチックプレート部には特殊樹脂を使用しているので、変形、ソリ、曲がりなどは一切起こらない。
【0019】
更に、本発明は本願出願人が開発された歯型製作用模型の成型方法より得られる歯型模型の改良であるから、改良前の歯型模型と同様な次の効果を有する。
ア、すなわち、この改良前の歯型模型は硬質性の合成樹脂素材から成る平板をほぼ長方楕円形状に形成した硬質樹脂製プレート板の中央部に数本の歯型模型用の固定ピンを植設し、かつ該固定ピンの両側部に固定溝を形成する突起片を備えた硬質樹脂製プレート板と、軟質性の合成樹脂素材をほぼ長方楕円形状に形成しかつ前記硬質樹脂製プレート板の挿入穴とを一体成型して前記硬質樹脂製プレート板を挿着する軟質樹脂製基枠とから構成され、前記軟質樹脂製基枠内に前記硬質樹脂製プレート板の歯型模型固定ピンを上向きに挿入しかつ全面に石膏を注入して硬化させ、更に石膏が硬化された後の硬化成型石膏を前記軟質樹脂製基枠から取り外して石膏基台部を型成形する歯型模型であり、更に従来の模型の形態修正→基底面の形成→ダウエルピンの固定→模型ピン植立→石膏基台の作製→余剰石膏の除去→可撤性の確保→ダウエルピンの位置確認→作業模型の洗浄→支台歯の分割の作業手順で行なわれていたものを、模型の形態修正→石膏基台の作製→模型の接着→支台歯の分割の作業手順で済むので、次のような多くの効果を有する。
ア、各部材の一体成型が可能であるから金銭的コストの低減が図れる。
イ、手技を大幅に省略できるために時間的コストも削減できる。
ウ、各部材が樹脂製であるため軽量で取り扱い操作が簡便である。
エ、同様に石膏よりも物理的強度に勝り壊れにくい。
オ、石膏基台を必要に応じて作るために保管スペースが狭くて済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の歯型模型を示した斜視図。
【図2】図1に示した歯型模型の分解図。
【図3】本発明の歯型模型を示した斜視図。
【図4】図3に示した歯型模型の分解図。
【図5】本発明の歯型模型を示した斜視図。
【図6】図5に示した歯型模型の分解図。
【図7】従来の模型成形方法とその歯型模型を示した分解図。
【図8】従来の要部である基枠内にプレート板を挿入した斜視図。
【図9】図8に石膏を注入した状態を示した説明図。
【図10】図9の石膏が硬化された硬化成型石膏を取り外す状態の斜視図。
【図11】図10の硬質樹脂製プレート板と硬化成型石膏との分解図。
【図12】従来の硬化成型石膏に歯型模型を接着する状態を示した斜視図。
【図13】従来のプレート板を基枠に収納した状態を示した一部切欠断面図。
【図14】従来の歯型模型成形法を示した分解図。
【図15】従来の歯型模型の一部使用状態図。
【図16】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図17】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図18】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図19】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図20】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図21】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【図22】従来の歯型模型製作方法を示した説明図。
【符号の説明】
1、21 固定ピン植立用プレート部 2、22 硬質樹脂製プレート板
3、23 固定溝成形突起片 4、24 歯型模型固定ピン
5、25 模型成形用基枠部 6、26 軟質樹脂製基枠
7、27 プレート板挿入穴 8、28 石膏基台部
9、29 硬化成型石膏 10、30 固定溝
11、31 歯型模型固定ピン
A 石膏 W 歯型模型
Claims (4)
- 基枠に石膏を注入して歯型模型用の固定ピンを成形して成る石膏基台に歯型の模型を挿着する歯型模型において、前記石膏材からなる基台と該基台に着脱自在に嵌め込み一体構造のピン付プラスチックプレートとから構成され、前記基台の上面側にプラスチックプレートが強固に積層されかつ基台の裏面に溝及び複数の孔を有する基台とプラスチックプレートが嵌合され、更にプラスチックプレートの上面部が平坦面に形成されかつ該平坦面に前記成型された石膏の歯型が接着してなることを特徴とする歯型製作用の歯型模型。
- 前項の歯型模型において、プラスチックプレートの裏面側に歯の間隔にほぼ対応した間隔で複数のピンを有し、かつ該ピンとプレート部分がプラスチックによって一体成形されている請求項1記載の歯型製作用の歯型模型。
- 請求項1記載の歯型模型において、基台上面に夫々の孔の両側に突起を設けかつプラスチックプレートの縁端部に前記突起に対応する数の凹部を設け、更に前記突起部がプラスチックプレートの凹部に着脱自在に嵌め込れて基台とプラスチックプレートとが一体成形されている請求項1及び2記載の歯型製作用の歯型模型。
- 請求項1記載の歯型模型において、プレート上面に接着されている石膏製品の歯型からプラスチックプレートを一緒に切断しかつ基台の裏面に該当する孔に着脱治具を押し込み、ピン付のプラスチックプレートに接着状態で作る模型を制作する請求項1乃至3記載の歯型制作用の歯型模型。
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