JP6322698B2 - 人工歯 - Google Patents

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Description

本発明は、人工歯に関する。
有床義歯を作製する方法としてよく知られたものの1つにロストワックス法がある。これは次のような工程を経ることで有床義歯を得ることができる。すわなち、初めに印象材を用いて患者の口腔内の形状の型をとる(いわゆる印象採得。)。これに石膏を流して固め、石膏模型を作製する。
次に、石膏模型の上にワックスを用いて上下顎義歯の高さを確保し、ワックスに人工歯を埋め込み、蝋義歯とする(いわゆる人工歯排列。)。その後この蝋義歯を石膏などに埋めて固めるとともにワックスが流出する部位を形成したうえで湯等を用いてワックスを溶融して流し去る。これにより排列された人工歯のみが残り、ワックスが存在していた部分に空洞が形成されるのでここにレジン等を流入(填入)させて硬化する。そして石膏を割って取り去ることにより有床義歯を得ることができる。
このようにロストワックス法は工程が多く、完成までに時間がかかるとともに、その作製について歯科技工士の熟練が必要とされている。
これに対して特許文献1、2には、CAD/CAMを用いて有床義歯等の歯科補綴物を作製する技術が開示されている。すなわち、CAD/CAMを用いて歯科補綴物の設計から製造までをデータとして取り扱い、最終的には当該データに基づいてNC工作機械により削り出すことで歯科補綴物を得ることができる。
これによれば、ロストワックス法に比べて工程が少なく、歯科補綴物をこれまでより短期間で製作することが可能である。
特開平9−206320号公報 特開2002−224143号公報
しかしながら、CAD/CAMを用いて有床義歯を作製するときには、ワックスと比較して硬い樹脂材料で義歯床を削り出して作製し、当該硬い義歯床の上に予め形成された、人工歯を嵌め込むための窪みに対してセラミックスや樹脂等の人工歯を嵌めて排列し、接着剤で固定する必要があった。そうすると、人工歯を嵌める窪みは人工歯よりも大きく形成する必要があるため、特に臼歯のように断面が円に近い形状ではグラついたり回転してしまうこともあった。各人工歯の接着において回転や移動が生じると対向する歯との接触位置が変化するため、CAD上で設計した全体の咬合関係を狂わせる原因となる虞があった。このように、人工歯は左右方向位置に加え回転方向にも位置決めをする必要があることから、容易に精度よく人工歯を取り付ける技術が必要である。
そこで本発明は、CAD/CAMにより設計して形成された義歯床に人工歯を排列する際に、容易に精度よく義歯床に対して取り付けることができる人工歯を提供することを課題とする。
以下、本発明について説明する。ここでは分かり易さのため、図面に付した参照符号を括弧書きで併せて記載するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は、3次元データを元にCAD上で設計され削り出された義歯床に対応する形状を有する人工歯(21)であって、義歯床に接触すべき部位には、歯軸を中心に回転することを規制する手段(21a〜21h)が設けられており、規制する手段は、歯軸方向において義歯床に係合しない形状とされている人工歯である。
ここで「歯軸」とは人工歯の長軸を意味する。
上記人工歯の規制する手段(21a〜21h)は、突起及び窪みの少なくとも1つを含む形態であってもよい。
本発明によれば、CAD/CAMにより設計して形成された義歯床に取り付けられる人工歯において、回転を防止して精度よく容易に義歯床に取り付けることができる。
有床義歯10の外観を表す図である。 義歯床11の外観を表す図である。 人工歯21の外観を表す図である。 図4(a)は義歯床11に人工歯21を取り付ける1つの場面を表す図、図4(b)は義歯床11に人工歯21を取り付けた1つの場面を表す図である。 図5(a)は回転を規制する手段13a、21aを表す図、図5(b)は回転を規制する手段13b、21bを表す図、図5(c)は回転を規制する手段13c、21cを表す図である。 図6(a)は回転を規制する手段13d、21dを表す図、図6(b)は回転を規制する手段13e、21eを表す図である。 図7(a)は回転を規制する手段13f、21fを表す図、図7(b)は回転を規制する手段13g、21gを表す図、図7(c)は回転を規制する手段13h、21hを表す図である。 設計装置30を概念的に示すブロック図である。 有床義歯の製造方法S1の流れを表す図である。 有床義歯の設計の工程S20の流れを表す図である。 有床義歯の作製の工程S30の流れを表す図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す形態に基づき説明する。ただし本発明はこれら形態に限定されるものではない。
図1は1つの形態を説明する図であり、人工歯21を含む有床義歯10の外観を示した図である。このような有床義歯10が患者の口腔内の下顎側、及び/又は上顎側に配置され、欠損してしまった天然歯を人工的に補っている。図1からわかるように、有床義歯10は義歯床11及び複数の人工歯21を有して構成されている。図2には義歯床11、図3には1つの例にかかる人工歯21の外観を示した。
本形態では有床義歯10として一方の顎側全体を補う有床義歯を例に説明するが、一部の天然歯の欠損を補う部分的な有床義歯であってもよい。
義歯床11は、人工歯21を所定の位置に保持するとともに、口腔粘膜上に有床義歯自体を安定して装着させる機能を有する部材である。本形態では図2からわかるように、人工歯21が排列される部位として堤状の盛り上がった堤部12を備えるとともに、この堤部12の頂部に人工歯21の一端が挿入され、人工歯21が固定される凹部13が設けられている。
人工歯21は、欠損した天然歯の代わりに、当該天然歯の機能を有するように作製された人工の歯牙である。人工歯21は義歯床11の上記凹部13にその一端が挿入されて接着剤により固定されることで保持される。これにより、複数の人工歯21が歯列のように弓状に排列され、天然歯のように機能することができる。
ここで、人工歯21には人工歯に用いられる公知の材料を適用することができる。これには例えばセラミック、レジン、硬質レジン、及び金属を挙げることができる。
また、義歯床11に人工歯21を接着する材料としては、公知の材料を用いることができるが、これには例えば即時重合レジン、歯肉色レジン、義歯床用レジン、エポキシ接着剤等の公知の工業用接着剤、又はこれらの少なくとも2つの組み合わせ等が挙げられる。
以上説明した人工歯21は次のように義歯床11の凹部13に取り付けられる。図4(a)は1つの人工歯21が義歯床11の凹部13に取り付けられる直前の状態、図4(b)は取り付けられた状態をそれぞれ模式的に表した斜視図である。これらからもわかるように、図4(a)のように人工歯21の一端面が義歯床11の凹部13の底面に対向するように位置づけられ、これを矢印IVaに示した方向(人工歯21の挿入方向、例えば歯軸方向(歯軸に沿った方向))に移動して人工歯21の端面と凹部13の底面とを付き合わせる。これにより図4(b)に示したように人工歯21が義歯床11から突出するように取り付けられる。このときには上記したように人工歯21の端面と凹部13の底面との間に接着剤が配置されて固定されている。
ここで、凹部13の外周形状は、人工歯21の端部が凹部13の内側に挿入された姿勢において、該挿入された部位の人工歯21の外周形状と概ね同じ又はこれより若干大きいことが好ましい。これにより、人工歯21を凹部13に取り付けた姿勢で、人工歯21が凹部13の底面に沿った方向について位置決めされる。
また、凹部13と、人工歯21のうち凹部13に挿入される部位とは、挿入の方向(例えば歯軸に沿った方向(歯軸方向))では係合しない形状(例えば互いに引っ掛かりがない形状)とされていることが好ましい。これにより当該挿入に際して互いに弾性変形、又は塑性変形を要しない関係となる。これは上記のように義歯床11が硬質のレジン、金属、セラミック焼結体等の硬質の材料で形成されているので、例えばアンダーカットを設けていわゆる無理入れにより係合させることは適していないことによる。
一方、この場合には、図4(b)に矢印IVbで示したように、人工歯21の突出方向に沿った方向(人工歯21の歯軸方向)を中心(軸)とした人工歯21の回転についても規制する必要がある。当該規制がないと、回転方向について必ずしも強く拘束されているとは言えず、取り付け時に回転をしてしまう虞があった。
そこで、人工歯21及び義歯床11の凹部13には、人工歯21の回転を規制する手段が設けられている。回転を規制する手段の具体的な形態は特に限定されることはないが、例えば人工歯21に突起又は孔が設けられ、義歯床11の凹部13にはこれに対応する窪み又は突起が設けられる。図5〜図7に具体例を表した。
図5(a)は、人工歯21のうち凹部13の底面に対向する面に2つの円柱状の突起21aが配置され、凹部13の底面にはこれに対応する形状及び位置に窪み13aが設けられている例である。
図5(b)は、人工歯21のうち凹部13の底面に対向する面に1つの角柱状の突起21bが配置され、凹部13の底面にはこれに対応する形状及び位置に窪み13bが設けられている例である。
図5(c)は、人工歯21のうち凹部13の底面に対向する面に1つの十字状の突起21cが配置され、凹部13の底面にはこれに対応する形状及び位置に窪み13cが設けられている例である。
人工歯21を凹部13に挿入して人工歯21を配置するに際し、窪み13a、13b、13cに対応する突起21a、21b、21cが挿入されることにより、回転も規制することができる。
ここでは人工歯21に突起、凹部13の底面にこれに対応する窪みが設けられた例を表したが、これとは逆に人工歯21側に窪み、凹部13の底面にこれに対応する突起が設けられてもよい。
図6(a)は、人工歯21のうち凹部13の側面に対向する面に1つの角柱状の突起21dが配置され、凹部13の側面にはこれに対応する形状及び位置に窪み13dが設けられている例である。
図6(b)は、人工歯21のうち凹部13の側面に対向する面の2か所の半円柱状の突起21eが配置され、凹部13の側面にはこれに対応する形状及び位置に窪み13eが設けられている例である。
ここでは人工歯21の側面に突起、凹部13の側面にこれに対応する窪みが設けられた例を表したが、これとは逆に人工歯21側に窪み、凹部13の側面にこれに対応する突起が設けられてもよい。
図7(a)は、人工歯21のうち凹部13の側面に対向する面に所定の間隔を有して2つ突起21fが設けられ、凹部13の側面にはこれに対応する形状及び位置に窪み13fが設けられている例である。
図7(b)は、図7(a)の突起21fに加え、人工歯21のうち凹部13の底面に対向する面に突起21gが設けられ、凹部13の側面には上記と同様に窪み13fが設けられるとともに、突起21gに対応する形状及び位置に凹部13gが設けられている例である。
図7(c)は、人工歯21のうち凹部13の側面に対向する面に所定の間隔を有して2つの凹部21hが設けられ、凹部13の側面にはこれに対応する形状及び位置に突起13hが設けられている例である。
ここで、当該回転を規制する手段についても、突起と窪みは、突起を窪みに挿入する方向(例えば歯軸方向)には係合しない関係となる形状(例えば互いに引っ掛かりがない形状)とされており、突起、窪みを弾性変形、塑性変形させることがなく挿入を行うことができる。
上記のような人工歯を用いることで、CAD/CAMを適用して従来よりも速く、簡易に作製することができる有床義歯において、より精度よく適切に人工歯を排列することが可能となる。以下には上記形態の人工歯を備える有床義歯を作製する方法について説明する。
図8は、1つの形態にかかる有床義歯の設計装置30に含まれる構成を概念的に表したブロック図である。有床義歯の設計装置30(以下、「設計装置30」と記載することがある。)は、入力手段31、演算装置32、及び表示手段38を有している。そして演算装置32は、演算手段33、RAM34、記憶手段35、受信手段36、及び出力手段37を備えている。また、入力手段31にはキーボード31a、マウス31b、及び記憶媒体の1つとして機能する外部記憶装置31cが含まれている。
演算手段33は、いわゆるCPU(中央演算子)により構成されており、上記した各構成部材に接続され、これらを制御することができる手段である。また、記憶媒体として機能する記憶手段35等に記憶された各種プログラム35aを実行し、これに基づいて後で説明する各種データの生成やデータの選択をする手段として演算をおこなうのも演算手段33である。
RAM34は、演算手段33の作業領域や一時的なデータの記憶手段として機能する構成部材である。RAM34は、SRAM、DRAM、フラッシュメモリ等で構成することができ、公知のRAMと同様である。
記憶手段35は、各種演算の根拠となるプログラムやデータが保存される記憶媒体として機能する部材である。また記憶手段35には、プログラムの実行により得られた中間、最終の各種結果を保存することができてもよい。より具体的には記憶手段35には、プログラム35a、人工歯形状データベース35b、義歯床形状データベース35cが記憶(保存)されている。またその他の情報も併せて保存されていてもよい。
プログラム35aは設計装置30を作動させるために必要なプログラムであり、特に限
定されることはない。
人工歯形状データベース35bは人工歯に関する形状等の情報が収納されたデータベースである。データベースに収納される人工歯形状の種類は特に限定されることはないが、歯列弓に含まれる複数の人工歯が1つの組となり、上下の歯列弓が咬みあわせされた状態でデータとして収納されている態様でもよい。そしてこのデータは、1つ1つの人工歯ごとの他、いくつかの人工歯が含まれる分割されたいくつかのユニットで取り扱えるように構成してもよい。
このような人工歯の組は、例えば「性別」、「体格」等、患者の特徴に合わせるための複数のバリエーションを有したものが準備されていることが好ましい。
また、当該人工歯形状データベース35bには、上記説明した回転を規制する手段の形態も含まれている。
義歯床形状データベース35cは、義歯床に関する形状等の情報が収納されたデータベースである。データベースに収納される義歯床に関するデータの態様は特に限定されることはないが、例えば「人工歯が取り付けられる部位を含む上半分のみ」が咬合された人工歯データとの位置関係(例えば接着用の0.1mm以上0.5mm以下のスペース等)を持って配置されている状態のデータが収納されていてもよい。
バリエーションについても人工歯の大きさに合わせた組み合わせで3〜4種類の大きさのデータがあることが好ましい。
当該義歯床形状データベース35cには、回転を規制する手段の形態も含まれている。
受信手段36は、外部からの情報を演算装置32に適切に取り入れるための機能を有する構成部材であり、入力手段31が接続される。いわゆる入力ポート、入力コネクタ等もこれに含まれる。
出力手段37は、得られた結果のうち外部に出力すべき情報を適切に外部に出力する機能を有する構成部材であり、モニター等の表示手段38や各種装置がここに接続される。いわゆる出力ポート、出力コネクタ等もこれに含まれる。
入力装置31には、例えばキーボード31a、マウス31b、外部記憶装置31c等が含まれる。キーボード31a、マウス31bは公知のものを用いることができ、説明は省略する。
外部記憶装置31cは、公知の外部接続可能な記憶手段であり、記憶媒体としても機能する。ここには特に限定されることなく、必要とされる各種プログラム、データを記憶させておくことができる。例えば上記した記憶手段35と同様のプログラム、データがここに記憶されていても良い。また、演算装置32によるデータ生成の際の基礎となる印象データや咬合関係のデータ等を外部記憶装置31cに記憶しておいてもよい。
外部記憶装置31cとしては、公知の装置を用いることができる。これには例えばCD−ROM及びCD−ROMドライブ、DVD及びDVDドライブ、ハードディスク、各種メモリ等を挙げることができる。
また、その他、ネットワークや通信により受信手段36を介して演算装置32に情報が提供されてもよい。同様にネットワークや通信により出力手段37を介して外部の機器(例えばNC工作機械)に情報を送信することができてもよい。
このような設計装置30によれば、義歯床を直接削り出すことができ、ロストワックス法のような複雑な工程を経ることなく有床義歯を作製することが可能となる。
次に、設計装置30を用いて、有床義歯10を製造する方法S1(「製造方法S1」と記載することがある。)について説明する。ここではわかりやすさのため設計装置30を用いた例を説明するが、当該製造する方法はこれに限定されるものではなく、以下の趣旨を含む方法を可能とするものであれば他の装置で行うこともできる。
図9に製造方法S1の流れを示した。ここからわかるように製造方法S1は、印象のデジタル化の工程S10、有床義歯の設計の工程S20、及び有床義歯の作製の工程S30を含む。以下それぞれの工程について説明する。
工程S10は、得られた印象から形状データや咬合関係のCADデータを得る工程である。印象自体は公知の方法で印象採得し、ここから石膏模型等の患者の粘膜面情報を得ることができる。
CADデータを得る方法は公知の装置を用いておこなうことができ、例えば3次元光学スキャナを挙げることができる。
一方、咬合関係のデータは、上顎の印象体と下顎の印象体とを患者の咬合状態と同様に組み合わせて3次元計測することにより得ることができる。
工程S20は、工程S10で得た患者に基づく粘膜面の情報、及び設計装置30に保存されたデータベースにより、最終的に有床義歯10の形状をデータ上で決定する。さらに工程S20では、排列を完了した有床義歯データから人工歯データを削除し義歯床切削のための加工データを有床義歯の作製の工程S30(工作機械)に出力する。本形態における工程S20で行われる各演算は設計装置30により行われる。すなわち、設計装置S30に備えられる記憶装置35に保存されたプログラム35aに沿って演算手段33が演算をすることにより進められる。
図10に工程S20の流れを示した。ここからわかるように、工程S20は、印象データの取得の工程S21、データ呼び出し及び排列位置調整の工程S22、人工歯・義歯床データの出力の工程S23を含む。
工程S21は、工程S10でデータ化した印象に関する情報を取得し、設計装置30内に取り込む工程である。当該取り込みは設計装置30の受信手段36を介して記憶装置35に記憶される。
工程S22は、データベースから情報を呼び出し設計装置30上で人工歯を排列する工程である。すなわち、ここまでで取り込んだ情報に基づき、設計装置30の記憶手段35に格納されたデータベースから歯列弓に見合った人工歯データを呼び出す。そしてこれを顎堤上のおおよその位置に配置させたのち、位置を微調整する。
工程S23は、工程S22で決定した形状から、人工歯の形状データ、及び義歯床の形状データを個別に抽出し、工程S30で用いる工作機械へ指令データとして出力する工程である。この出力は設計装置30の出力手段37を介して行うことができる。
図9に戻って工程S30について説明する。工程S30は、工程S20から出力された義歯用の加工データを受信して工作機械により形状を削り出すとともに、これらを組み合わせて有床義歯10として仕上げる工程である。
図11には工程S30の流れを示した。図11からわかるように、工程S30は、切削加工の工程S31、義歯床への人工歯の取り付けの工程S32、及び仕上げ研磨の工程S33を備えている。
工程S31は、工程S23で出力された工作機械への指令データを受信してこれに基づいて、工作機械が切削により義歯床を削り出す工程である。ここで工作機械は公知の物を用いることができ、特に限定されるものではなく、公知のNC工作機械を用いることができる。ここで用いられる義歯床の材料は硬質のレジン、金属、セラミック等の硬質の材料により形成されているので、切削が適切に精度よく行える。
工程S32は、工程S31で得られた義歯床に人工歯を取り付ける工程である。これは、上記図4を参照しつつ説明したように人工歯21の一端面を義歯床11の凹部13の底面に重ねるようにして固定する。ここで義歯、及び義歯床には回転を規制する手段(例えば図5(a)〜図5(c))が設けられているので、回転も規制され、適切な人工歯の取り付けが可能である。また、このときには人工歯、及び義歯床のいずれも変形させることなく挿入できるので無理に嵌めこむ等することなく容易に取り付けが可能である。
そして対向して配置された、人工歯21の端面と凹部13の底面との間に接着剤が塗布等により供給され、固定される。
工程S33は、工程S32で得られた有床義歯に対して仕上げ研磨を施し、最終的に有床義歯10を得る。
以上のように、製造方法S1によれば、ロストワックス法のように手間や時間をかけることなく精度のよい有床義歯10を得ることができる。そしてこの方法では義歯床11は硬質のレジン、金属、セラミック焼結体等の硬質の材料により形成されているので、例えばアンダーカットを設けていわゆる無理入れをして係合させることは適さない。従って人工歯を義歯床に取り付ける際には図4(b)に示す回転が問題となる可能性があり、本形態では回転を規制する手段が設けられているのでこれを解消することができる。
10 有床義歯
11 義歯床
12 堤
13 凹部
21 人工歯

Claims (1)

  1. 3次元データを元にCAD上で設計され削り出された義歯床に対応する形状を有する人工歯であって、
    前記義歯床に設けられた凹部に接触すべき部位には、歯軸を中心に回転することを規制する手段が設けられており、
    前記規制する手段は、前記義歯床の前記凹部の側面に対向するべき、前記人工歯の咬合面の外周縁を形成する面である前記人工歯の側面に突起及び窪みの少なくとも1つを有し、歯軸方向において前記義歯床に係合しない形状とされている人工歯。
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