JP3043683U - 歯科技工の作業模型用回転防止プレート - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 歯科技工におけるダウエルピン応用分割復位
式作業模型の回転防止装置を簡単な作業で得るととも
に、外観的にも優れたダウエルピン応用分割復位式作業
模型を製作する。 【解決手段】 モデルフォーマー（４）の開口部分
（Ａ）と同じ形状の外形を持ち、歯列模型（２）の基底
面（Ｄ）に接着する面（Ｂ）は平らな形状で、二次石膏
（３）と接する面（Ｃ）は連続した凹凸の形状を持った
合成樹脂製プレート（１）を歯列模型（２）に取り付
け、二次石膏（３）との間に介在させる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の属する技術分野】

本考案は、歯科技工業界におけるダウエルピン応用分割復位式作業模型の歯列 模型の回転防止装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来のダウエルピン応用分割復位式作業模型製作法は、図２０に示すように、 余剰部分を削除した歯列模型（２）にダウエルピン（５）を植立し、石膏分離材 を塗布した後、モデルフォーマー（４）を使用して二次石膏（３）に埋入する。 そのさい図１９に示すように、歯列模型（２）の基底面（Ｄ）に回転防止装置と なる溝（Ｅ）を技工用エンジン（７）等を用いて手彫りで多数形成することが一 般的な方法となっている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

従来の技術で述べたもののうち前者においては、図１４、１５に示すように歯 列模型（２）とモデルフォーマー（４）の開口部分（Ａ）は、形状及び幅が違う ため隙間が生ずるので図２０に示すように、二次石膏（３）埋入時、歯列模型（ ２）に二次石膏（３）がかぶりやすく、図２１に示すように作業模型完成後の歯 列模型（２）の着脱がスムーズにいかなかったり、二次石膏（３）の破損の原因 になる等の問題点を有していた。

【０００４】 また、後者においては歯列模型（２）の基底面（Ｄ）に回転防止装置となる溝 （Ｅ）を技工用エンジン（７）等を用いて図１９に示すように多数形成する作業 は大変手間もかかり、熟練者が作業をしてもかなりの時間と労力を要するという 問題点を有していた。

【０００５】 本考案は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みてなされたものであり 、その目的とするところは、歯列模型の回転防止装置を簡単な作業により得ると 共に、外観的にも優れたダウエルピン応用分割復位式作業模型を提供しようとす るものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案の回転防止プレート（１）は、モデルフォ ーマー（４）の開口部分（Ａ）と同じ形状の外形をしており歯列模型（２）の基 底面（Ｄ）に接着する面（Ｂ）は平らな形状で、二次石膏（３）と接する面（Ｃ ）は連続した凹凸の形状をもっている合成樹脂製のプレートで、歯列模型（２） と二次石膏（３）の間に介在させる作業模型用回転防止装置である。

【０００７】

【考案の実施の形態】

考案の実施の形態について図面を参照して説明する。 図１〜図１３において、本考案の回転防止プレート（１）は、合成樹脂を用い 、射出成型により厚み２．０〜２．５ｍｍ程度の肉厚を有する板状に形成されて いる。さらに詳しくは、その外形は各種モデルフォーマー（４）の開口部分（Ａ ）と同じ形状で、馬蹄形もしくは半馬蹄形をしている。また、歯列模型（２）の 基底面（Ｄ）に接着する面（Ｂ）は平らな形状をしているが、二次石膏（３）と 接する面（Ｃ）は幅が１．０〜３．０ｍｍ程度、落差が１．０〜２．０ｍｍ程度 の連続した凹凸状に形成されている。この凹凸状の面（Ｃ）に二次石膏（３）が 流れ込み、二次石膏（３）が硬化後、作業模型用回転防止装置になる。

【０００８】 図１６〜図１８において、本考案のプレート（１）を用いた作業模型の製作法 は、通法に従い余剰部を削除した歯列模型（２）に図１６に示すように、本考案 のプレート（１）を接着剤（６）を使用して取り付ける。その後、通法に従いダ ウエルピン（５）を植立し、図１７に示すように、モデルフォーマー （４）を 使用して二次石膏（２）に埋入する。その後、必要に応じた部分を分割し、図１ ８に示すように、着脱できるようにして完成となる。

【０００９】

【考案の効果】 本考案は、上述のとおり構成されているので、次に記載する効果を奏する。

【００１０】 請求項１の回転防止装置は、外形がモデルフォーマーの開口部分と同じ形状を している為、二次石膏埋入時、歯列模型に二次石膏が被ることを防止できる為、 作業模型完成後に歯列模型の着脱もスムーズにでき、二次石膏の破損もないので 外観的にも優れた作業模型が製作できる。

【００１１】 請求項１の回転防止装置は、合成樹脂製であるため、材質的に二次石膏と容易 に分離するので、従来法では必要とされた二次石膏埋入前、歯列模型に石膏分離 材を塗る作業を省くことができるため、作業時間の短縮になるうえ、石膏分離材 も必要なくなる。

【００１２】 請求項１の回転防止装置は、歯列模型の基底面に接着剤で取り付けるだけの簡 単な作業で得られるため、従来法では回転防止装置となる溝を、歯列模型の基底 面に技工用エンジン等を使用して、手彫りで多数形成していた作業を省くことが できるため、作業時間の短縮となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のプレートを用いた作業模型の分離展開
斜視図である。

【図２】本考案のプレートを用いた作業模型の分離展開
側面図である。

【図３】本考案のプレートを用いた作業模型側面図であ
る。

【図４、５、６、７、８、９、１０】本考案のプレート
凹凸面の各種デザイン正面図である。

【図１１】本考案のプレート凹凸面斜視図である。

【図１２】本考案のプレート左片顎用半馬蹄形と右片顎
用半馬蹄形の正面図である。

【図１３】本考案のプレート全顎用馬蹄形の正面図であ
る。

【図１４】モデルフォーマー正面図である。

【図１５】歯列模型正面図である。

【図１６】本考案のプレートを用いた作業模型製作工程
の一つである歯列模型と本考案のプレートを接着剤を使
用して接着している側面図である。

【図１７】本考案のプレートを用いた作業模型製作工程
の一つである二次石膏埋入時の要部断面図である。

【図１８】本考案のプレートを用いた作業模型完成後
の、着脱時要部側面図である。

【図１９】従来法の作業模型製作工程の一つである回転
防止装置となる溝を、技工用エンジンを使用して、歯列
模型基底面に形成している側面図である。

【図２０】従来法の作業模型製作工程の一つである二次
石膏埋入時の要部断面図である。

【図２１】従来法の作業模型完成後の、着脱時要部側面
図である。

【符号の説明】

Ａ モデルフォーマー開口部 Ｂ 歯列模型との接着面 Ｃ 二次石膏との接触面 Ｄ 歯列模型の基底面 Ｅ 回転防止溝 １ 本考案のプレート ２ 歯列模型 ３ 二次石膏 ４ モデルフォーマー ５ ダウエルピン ６ 接着剤 ７ 技工用エンジン

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 板状に形成された合成樹脂製プレート
   で、その外形は各種モデルフォーマーの開口部分と同じ
   形状をしており、歯列模型と接着する面は平らな面を持
   ち、他方の二次石膏に接する面は連続した凹凸状の面
   で、歯列模型と二次石膏の間に介在させる作業模型用回
   転防止装置。